JP6233899B2 - キサンチン酸化還元酵素阻害剤を使用する腎機能保持方法 - Google Patents

キサンチン酸化還元酵素阻害剤を使用する腎機能保持方法 Download PDF

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Description

本願は、2006年11月13日出願の60/858,509の利益を主張するものであり、その内容を参照により本明細書に組み込む。
本発明は、腎機能を保持するために対象を治療する方法に関する。より具体的には、本発明は、腎機能の保持を必要とする患者の腎機能を保持するために、かかる対象に治療有効量の少なくとも1つのキサンチン酸化還元酵素阻害化合物またはその塩を投与することを含む。
高尿酸血症、痛風、急性痛風関節炎、慢性痛風関節疾患、結節性痛風、尿酸腎症および/または腎結石症(腎臓結石)などの状態を有する対象は、特に経時的に進行する状態として、時に腎機能の低下または障害に罹患する恐れがあることが観測されている(Johnson、Blood Purif.、24:67−70頁(2006年)、Siu,L.ら、AJKD、47(1):51−99頁(2006年)およびIseki,I.ら、AJKD、44(4):642−650頁(2004年)参照)。
一般に対象は、血清クレアチニンレベルが≦1.5mg/dLであり、クレアチニンクリアランスが≧50mL/分である場合に、正常な腎機能を有すると見なされる。血清クレアチニンレベルが1.5mg/dLを超える場合またはクレアチニンクリアランスが50mL/分未満に低下する場合、対象は腎臓に障害があると見なされる。腎機能の別の重要な測定値は、糸球体濾過量またはGFRである。GFRは、尿中クレアチニンレベルと血液検査の結果を比較することによって算出され、腎臓の状態をより正確に示すものであると考えられている。大部分の患者については、60ml/分を超えるGFRが適切である。しかし、GFRが以前の試験結果から著しく低下した場合、これは医療介入を必要とする腎疾患の初期の指標となり得る。
動物モデルでは、腎機能は、当業者に公知の他の方法の中でも腎臓微小穿刺技術を使用して、尿中タンパク排泄および糸球体血行動態(全腎臓のGFR、単一ネフロンGFR、糸球体圧力および血流量、輸入抵抗ならびに輸出抵抗を含む)を測定することによって評価できる。さらに、腎近位尿細管の空胞変性、尿細管間質性線維症および輸入細動脈血管壁の肥厚についての腎臓組織学的評価を使用して、腎疾患の原因または病因をさらに理解することができる。
痛風は、高尿酸血症(男性で7.0mg/dLを超え、女性で6.0mg/dLを超える血清尿酸値)に反映される生化学的異常である、細胞外液の尿酸過飽和の結果としての関節組織内の尿酸結晶の症候性沈着を特徴とする。痛風を有する患者において、腎臓結石または「結石」は、10−25%の頻度で生じ、これらの患者において、年間計算で約1%が尿酸腎臓結石の発症を示す。
Johnson、Blood Purif.、24:67−70頁(2006年) Siu,L.ら、AJKD、47(1):51−99頁(2006年) Iseki,I.ら、AJKD、44(4):642−650頁(2004年)
正常な血清尿酸値の長期的な回復には、一般に抗高尿酸血性剤の使用が必要となる。尿酸を低減する治療は、痛風ならびに以下の状態、急性痛風関節炎、慢性痛風関節疾患、結節性痛風、尿酸腎症および/または腎結石症(腎臓結石)の1つまたは複数に罹患している対象に推奨される。血清尿酸値を低減する様々な治療が知られているが、それらの腎機能への影響は、完全には理解されていない。
発明の要旨
一実施形態において、本発明は、治療有効量のキサンチン酸化還元酵素阻害剤または医薬として許容可能なその塩を、腎機能保持を必要とする対象に投与するステップを含む、該対象における腎機能を保持する方法に関する。
別の実施形態において、本発明は、治療有効量の化合物または医薬として許容可能なその塩を、腎機能保持を必要とする対象に投与するステップを含む、該対象における腎機能を保持する方法に関し、前記化合物は、式
Figure 0006233899
を含む。
[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、COOH基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルキル基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルコキシ、非置換のもしくは置換されているヒドロキシアルコキシ、フェニルスルフィニル基またはシアノ(−CN)基であり、
およびRは、それぞれ独立に、水素または以下に示すA、B、CもしくはDであり、
Figure 0006233899
Tは、A、B、CまたはDを先に示した芳香環にR、R、RまたはRにおいて連結し、
およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、COOH基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルキル基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルコキシ、非置換のもしくは置換されているヒドロキシアルコキシ、COO−グルコロニド(Glucoronide)またはCOO−サルフェートであり、
およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、COOH基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルキル基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルコキシ、非置換のもしくは置換されているヒドロキシアルコキシ、COO−グルコロニド(Glucoronide)またはCOO−サルフェートであり、
は、非置換のピリジル基または置換ピリジル基であり、
10は、水素または低級アルキル基であり、ピバロイルオキシ基で置換されている低級アルキル基であり、各場合において、R10は、先に示す1,2,4−トリアゾール環の窒素原子の1つに結合している。]
さらに別の実施形態において、本発明は、治療有効量の化合物または医薬として許容可能なその塩を、腎機能保持を必要とする対象に投与するステップを含む、該対象の腎機能を保持する方法に関し、前記化合物は、式
Figure 0006233899
を含む。
[式中、R11およびR12は、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換の低級アルキル基、置換もしくは非置換のフェニルであり、またはR11およびR12は一緒になって、これらが結合している炭素原子と一緒に4−8員の炭素環を形成することができ、
13は、水素または置換もしくは非置換の低級アルキル基であり、
14は、水素、ハロゲン、ニトロ基、置換または非置換の低級アルキル、置換または非置換のフェニル、−−OR16および−SONR1717’からなる群から選択される1個または2個の基であり、R16は、水素、置換もしくは非置換の低級アルキル、フェニル置換低級アルキル、カルボキシメチルもしくはそのエステル、ヒドロキシエチルもしくはそのエーテルまたはアリルであり、R17およびR17’は、それぞれ独立に、水素または置換もしくは非置換の低級アルキルであり、
15は、水素または医薬として活性なエステル形成基であり、
Aは、1個から5個の炭素原子を有する直鎖または分岐の炭化水素基であり、
Bは、ハロゲン、酸素またはエチレンジチオであり、
Yは、酸素、硫黄、窒素または置換されている窒素であり、
Zは、酸素、窒素または置換されている窒素であり、
点線は、単結合、二重結合または2個の単結合のいずれかを指す。]
本発明の方法に従って治療される対象は、以下の状態、高尿酸血症、痛風、急性痛風関節炎、慢性痛風関節疾患、結節性痛風、尿酸腎症または腎結石症の1つまたは複数を有し得る。あるいは該対象は、次に限定されるものではないが、腎尿細管間質性疾患、尿細管細胞損傷、腎炎、糸球体疾患、糸球体腎炎(glomerulonephritides)、腎虚血、腎虚血/再灌流損傷、腎血管疾患、腎動脈または静脈血栓症、間質性腎炎、中毒性糸球体症、腎結石/腎結石症、長期間にわたる高血圧、糖尿病性腎症、鬱血性心不全、鎌状赤血球貧血および他の血液疾患による腎症、肝炎、HIV、パルボウィルスおよびBKウィルス(ヒトポリオーマウィルス)に関係する腎症、嚢胞性腎疾患、ループス腎炎、膜性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、血管炎、クリオグロブリン血症、抗好中球細胞質抗体(ANCA)−陽性血管炎、ANCA−陰性血管炎、アミロイドーシス、多発性骨髄腫、腎臓軽鎖沈着症、腎臓移植の合併症、腎臓移植の慢性拒絶、慢性同種移植腎症および免疫抑制薬の慢性的な腎臓への影響を含む進行性腎疾患に罹患し得る。治療される対象はまた、公知の医学的検査法によって測定される腎機能障害を有し得る。例えば、治療される対象は、>1.5mg/dLの血清クレアチニンレベルまたは<50mL/分のクレアチニンクリアランスを有し得る。同様に、治療される対象は、<60mg/分のGFRを有し得る。しかし、本発明の方法によって治療される対象は、腎機能の保持または安定化が医学的に必要でありまたは望ましいことが決定される場合には、特定の状態または障害のいずれかを有している必要はない。
合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の体重(BW)への影響を示すグラフである。−●−は、RKラットのみのBWを示し(対照);−○−は、Fxで処置したRKラットのBWを示し;−■−は、OAで処置したRKラットのBWを示し;−□−は、OAおよびFxで処置したRKのBWを示す。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の血漿尿酸(UA)への影響を示すグラフである。−●−は、RKラットのみのUAを示し(対照);−○−は、Fxで処置したRKラットのUAを示し;−■−は、OAで処置したRKラットのUAを示し;−□−は、OAおよびFxで処置したRKのUAを示す。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の最高血圧(SBP)への影響を示すグラフである。−●−は、RKラットのみのSBPを示し(対照);−○−は、Fxで処置したRKラットのSBPを示し;−■−は、OAで処置したRKラットのSBPを示し;−□−は、OAおよびFxで処置したRKのSBPを示す。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の平均動脈圧(麻酔下)への影響を示すグラフである。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)のタンパク尿への影響を示すグラフである。−●−は、RKラットのみのタンパク尿を示し(対照);−○−は、Fxで処置したRKラットのタンパク尿を示し;−■−は、OAで処置したRKラットのタンパク尿を示し;−□−は、OAおよびFxで処置したRKのタンパク尿を示す。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の糸球体濾過量への影響を示すグラフである。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の糸球体血行動態への影響を示すグラフである。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の腎臓細動脈形態への影響を示すグラフである。 合併するオキソン酸(OA)誘発型高尿酸血症を伴う残存腎臓(RK)ラットおよび伴わない残存腎臓ラットにおける、フェブキソスタット(Fx)の腎臓尿細管間質性線維症への影響を示すグラフである。
発明の詳細な説明
定義
「投与する」、「投与している」、「投与された」または「投与」という用語は、対象または患者に対して薬物(キサンチン酸化還元酵素阻害剤またはその塩など)を提供する任意の方法を指す。投与経路は、当業者に公知の任意の手段によって達成することができる。かかる手段には、次に限定されるものではないが、経口、口腔、静脈内、皮下、筋肉内、吸入等が含まれる。
本明細書で使用される場合、「進行性腎疾患」、「末期腎疾患」、「慢性腎不全(CRF)」、「慢性腎疾患(CRD)」、「慢性腎疾患(CKD)」という語句は、本明細書では全て同義に使用され、急激な事象(即ち、急性腎疾患または腎不全)とは対照的に、長期にわたって生じて、対象において腎機能を徐々に低減する腎臓の任意の状態または機能不全を指す。例えば、進行性腎疾患、末期腎疾患、慢性腎疾患または慢性腎損傷には、次に限定されるものではないが、腎尿細管間質性疾患、尿細管細胞損傷、慢性感染症、慢性炎症、腎炎、糸球体疾患、糸球体腎炎(glomerulonephritides)、腎虚血、腎虚血/再灌流損傷、血管疾患、腎動脈または静脈血栓症、間質性腎炎、薬物、毒物、外傷、腎結石/腎結石症、慢性高尿酸血症、長期間にわたる高血圧、糖尿病、鬱血性心不全、鎌状赤血球貧血および他の血液疾患による腎症、肝炎、HIV、パルボウィルスおよびBKウィルス(ヒトポリオーマウィルス)に関係する腎症、嚢胞性腎疾患、先天性奇形、閉塞、悪性腫瘍、不確定原因の腎疾患、ループス腎炎、膜性糸球体腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、巣状糸球体硬化症、血管炎、クリオグロブリン血症、抗好中球細胞質抗体(ANCA)陽性血管炎、ANCA陰性血管炎、アミロイドーシス、多発性骨髄腫、軽鎖沈着症、腎臓移植の合併症、腎臓移植の慢性拒絶、慢性同種移植腎症および免疫抑制薬の慢性の影響によって引き起こされる状態または機能障害が含まれる。
本明細書で使用される場合、「医薬として許容可能な」という用語は、適切な医療判断の範囲において、過度の毒性、炎症、アレルギー反応等なしにヒトおよび下等動物の組織と接触させて使用するのに適しており、妥当な損益比に見合った部分または化合物を含む。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、動物、好ましくはヒトまたはヒトではないものを含む哺乳動物を指す。患者および対象という用語は、本明細書では同義に使用することができる。
薬物(即ち、少なくとも1つのキサンチン酸化還元酵素阻害剤またはその塩)の「治療有効量」または「予防有効量」という用語は、対象の腎機能を保持する所望の効果をもたらすための、薬物の非毒性の十分な量を指す。換言すれば、これらの用語は、任意の医療処置に適用できる妥当な損益比で、対象の腎機能を保持するのに必要な組成物、キサンチン酸化還元酵素阻害化合物または製剤の十分な量を意味する。他の医薬品と併用する場合、本発明の医薬組成物の一日当たりの全使用量は、適切な医療判断の範囲において患者の担当医によって決定されることを理解されたい。任意の特定の患者に対する、特定の治療上有効なまたは予防上有効な用量濃度は、治療を受ける障害および該障害の重篤度;使用される特定化合物の活性;使用される特定組成物;患者の年齢、体重、一般的な健康状態、性別および食事;使用される特定化合物の投与時間、投与経路および排泄率;治療期間;使用される特定化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物;ならびに医療分野の技術者に公知の他の要素を含む様々な要素に依存して決まる。例えば、所望の治療効果を達成するために、および所望の効果が達成されるまで用量を徐々に増大するために必要とされる濃度より低い濃度で化合物の投与を開始することは、当業者には周知である。
したがって、「効果的」または「予防的」な薬物の量は、個体の年齢および一般的状態、特定の1つまたは複数の薬物等に依存して対象ごとに変わる。したがって、正確な「治療有効量」または「予防有効量」を特定することは必ずしも可能とは限らない。しかし、任意の個体の場合における適切な「治療有効量」または「予防有効量」は、当業者によって決定され得る。
「治療する」および「治療」という用語は、症候の重篤度および/または頻度の低減、症候および/または根本原因の排除、症候および/またはそれらの根本原因の発症の防止、ならびに損傷の改善または修復を指す。したがって、例えば患者を「治療する」ことは、感受性のある個体において特定の障害または生理的有害事象を防止すること、ならびに障害または疾患を阻害するまたはその退行を引き起こすことによって、臨床的に症候を示す個体を治療することを含む。
本明細書で使用される場合、「キサンチン酸化還元酵素阻害剤」という用語は、(1)次に限定されるものではないが、キサンチン酸化酵素などのキサンチン酸化還元酵素の阻害剤であり、(2)化学的にその構造内にプリン環を含有しない(即ち、「非プリン」である)、任意の化合物を指す。本明細書で定義されるように、「キサンチン酸化還元酵素阻害剤」という語句は、以下の式Iおよび式IIに記載の例示的な化合物の代謝物、多形体、溶媒和物およびプロドラッグを含む、かかる化合物の代謝物、多形体、溶媒和物およびプロドラッグも含む。キサンチン酸化還元酵素阻害剤の例には、次に限定されるものではないが、2−[4−(2−カルボキシプロポキシ)−3−シアノフェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸および以下の式Iまたは式IIを有する化合物が含まれる。
式Iの化合物
Figure 0006233899
[式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、COOH基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルキル基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルコキシ、非置換のもしくは置換されているヒドロキシアルコキシ、フェニルスルフィニル基またはシアノ(−CN)基であり、
およびRは、それぞれ独立に、水素または以下に示すA、B、CもしくはDであり、
Figure 0006233899
Tは、A、B、CまたはDを先に示した芳香環にR、R、RまたはRにおいて連結し、
およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、COOH基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルキル基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルコキシ、非置換のもしくは置換されているヒドロキシアルコキシ、COO−グルコロニドまたはCOO−サルフェートであり、
およびRは、それぞれ独立に、水素、ヒドロキシル基、COOH基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルキル基、非置換のもしくは置換されているC−C10アルコキシ、非置換のもしくは置換されているヒドロキシアルコキシ、COO−グルコロニドまたはCOO−サルフェートであり、
は、非置換のピリジル基または置換ピリジル基であり、
10は、水素または低級アルキル基、ピバロイルオキシ基で置換されている低級アルキル基であり、各場合において、R10は、先に示す式Iの1,2,4−トリアゾール環の窒素原子の1つに結合している]。
式IIの化合物
Figure 0006233899
[式中、R11およびR12は、それぞれ独立に、水素、置換もしくは非置換の低級アルキル基、置換もしくは非置換のフェニルであり(この式IIにおける置換フェニルは、ハロゲンまたは低級アルキル等で置換されているフェニルを指す。例には、次に限定されるものではないが、p−トリルおよびp−クロロフェニルが含まれる。)、またはR11およびR12は、これらが結合している炭素原子と一緒に4−8員の炭素環を一緒になって形成することができ、
13は、水素または置換もしくは非置換の低級アルキル基であり、
14は、水素、ハロゲン、ニトロ基、置換または非置換の低級アルキル基、置換または非置換のフェニル(この式IIにおける置換フェニルは、ハロゲンまたは低級アルキル等で置換されているフェニルを指す。例には、次に限定されるものではないが、p−トリルおよびp−クロロフェニルが含まれる。)、−−OR16および−SONR1717’からなる群から選択される1個または2個の基であり、R16は、水素、置換もしくは非置換の低級アルキル、フェニル置換低級アルキル、カルボキシメチルもしくはそのエステル、ヒドロキシエチルもしくはそのエーテルまたはアリルであり、R17およびR17’は、それぞれ独立に、水素または置換もしくは非置換の低級アルキルであり、
15は、水素または医薬として活性なエステル形成基であり、
Aは、1個から5個の炭素原子を有する直鎖または分岐の炭化水素基であり、
Bは、ハロゲン、酸素またはエチレンジチオであり、
Yは、酸素、硫黄、窒素または置換されている窒素であり、
Zは、酸素、窒素または置換されている窒素であり、
点線は、単結合、二重結合または2個の単結合のいずれかを指す(例えば、Bがエチレンジチオである場合、環構造内に示した点線は、2個の単結合であり得る。)]。
本明細書で使用される場合、「低級アルキル(複数可)」基という用語は、次に限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプタル等を含むC−Cアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「低級アルコキシ」という用語は、次に限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ等を含む、低級アルキル基と酸素原子との結合によって形成された基を指す。
本明細書で使用される場合、「低級アルキルチオ基」という用語は、低級アルキルと硫黄原子との結合によって形成された基を指す。
本明細書で使用される場合、「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指す。
本明細書で使用される場合、「置換ピリジル」という用語は、ハロゲン、シアノ基、低級アルキル、低級アルコキシまたは低級アルキルチオ基で置換され得るピリジル基を指す。
本明細書で使用される場合、「4−8員の炭素環」という用語は、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等を指す。
本明細書で使用される場合、「医薬として活性なエステル形成基」という語句は、エステル結合を介してカルボキシル基と結合している基を指す。かかるエステル形成基は、医薬として活性な物質、特にプロドラッグの調製に一般に使用されているカルボキシ保護基から選択することができる。本発明の目的では、前記基は、R15が水素である式IIを有する化合物と、エステル結合を介して結合することができるものから選択されるべきである。得られたエステルは、式IIを有する前記化合物の対応する非エステル化形態の消化管における安定性、可溶性および吸収性を増大し、その効果的な血中濃度を長引かせるのにも効果的である。さらに、エステル結合は、体液のpHにおいて、またはインビボでの酵素作用によって容易に開裂して、式IIを有する生物学的に活性な形態の化合物を提供することができる。好ましい医薬として活性なエステル形成基には、次に限定されるものではないが、アセトキシメチル、アセトキシエチル、プロピオニルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル、ピバロイルオキシエチル、シクロヘキサンアセトキシエチル、シクロヘキサンカルボニルオキシシクロヘキシルメチルなどの1−(酸素置換)−CからC15のアルキル基、例えば、直鎖、分岐、環状または部分的に環状のアルカノイルオキシアルキル基、エトキシカルボニルオキシエチル、イソプロポキシカルボニルオキシエチル、イソプロポキシカルボニルオキシプロピル、t−ブトキシカルボニルオキシエチル、イソペンチルオキシカルボニルオキシプロピル、シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチル、シクロヘキシルメトキシカルボニルオキシエチル、ボルニルオキシカルボニルオキシイソプロピルなどのCからC15のアルコキシカルボニルオキシアルキル基、メトキシメチル、メトキシエチルなどのCからCのアルコキシアルキル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニルなどのCからCの2−オキサシクロアルキル、CからC12の置換アラルキル、例えばフェナシル、フタリジル等、CからC12のアリール、例えばフェニルキシリル、インダニル等、CからC12のアルケニル、例えばアリル、(2−オキソ−1,3−ジオキソリル)メチル等、および[4,5−ジヒドロ−4−オキソ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−1−イル]メチル等が含まれる。
式IIのR16において、「カルボキシメチルのエステル」という語句に使用される「エステル」という用語は、メチルまたはエチルエステルなどの低級アルキルエステルを指し、「ヒドロキシエチルのエーテル」という語句に使用される「エーテル」という用語は、ベンジルなどの脂肪族または芳香族アルキル基による、ヒドロキシエチル基におけるヒドロキシル基の水素原子の置換によって形成されるエーテルを意味する。
カルボキシ保護基は、様々な方法で置換することができる。置換基の例には、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基およびカルボキシ基が含まれる。
本明細書で使用される場合、先の式IIのAの定義における「直鎖または分岐の炭化水素基」という用語は、メチレン、エチレン、プロピレン、メチルメチレンまたはイソプロピレンを指す。
本明細書で使用される場合、先の式IIのYおよびZの定義における「置換窒素」の置換基は、水素、低級アルキルまたはアシルである。
本明細書で使用される場合、「フェニル置換低級アルキル」という用語は、ベンジル、フェネチルまたはフェニルプロピルなどのフェニルで置換されている低級アルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、「プロドラッグ」という用語は、化学的または代謝的に開裂可能な基を有し、加溶媒分解によってまたは生理的条件下で、インビボで医薬として活性な化合物になる、先に記載の式Iおよび式IIに示した化合物の誘導体を指す。カルボン酸のエステルは、本発明の製剤において使用することができるプロドラッグの一例である。メチルエステルプロドラッグは、先に記載の式を有する化合物と酸または塩基エステル化触媒(例えば、NaOH、HSO)との、メタノールなどの媒体中での反応によって調製することができる。エチルエステルプロドラッグは、メタノールの代わりにエタノールを使用して同様のやり方で調製される。
先の式Iを有する化合物の例は、2−[3−シアノ−4−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸(「フェブキソスタット」としても公知)、2−[3−シアノ−4−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、2−[3−シアノ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、2−(3−シアノ−4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、2−[4−(2−カルボキシプロポキシ)−3−シアノフェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、1−(3−シアノ−4−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル)−1H−ピラゾール−4−カルボン酸、1−3−シアノ−4−(2,2−ジメチルプロポキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボン酸、ピラゾロ[1,5−a]−1,3,5−トリアジン−4−(1H)−オン、8−[3−メトキシ−4−(フェニルスルフィニル)フェニル]−ナトリウム塩(±)または3−(2−メチル−4−ピリジル)−5−シアノ−4−イソブトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾールである。
先の式Iを有する好ましい化合物は、2−[3−シアノ−4−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸、2−[3−シアノ−4−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、2−[3−シアノ−4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、2−(3−シアノ−4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸、2−[4−(2−カルボキシプロポキシ)−3−シアノフェニル]−4−メチル−5−チアゾールカルボン酸である。これらの好ましい化合物は、プリンおよびピリミジン代謝に関与する以下の酵素、グアニン脱アミノ酵素、ヒポキサンチン−グアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、プリンヌクレオチドホスホリラーゼ、オロチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼまたはオロチジン−5−一リン酸塩脱カルボキシラーゼのいずれかの活性に対して、対象において治療有効量では効果をもたないことも見出されている(即ち、プリンおよびピリミジン代謝に関与するこれらの酵素のいずれにも「選択的」ではないことを意味する)。先に記載の酵素のそれぞれについて活性を決定するためのアッセイは、Yasuhiro Takanoら、Life Sciences、76:1835−1847頁(2005年)に記載されている。これらの好ましい化合物は、該文献において非プリン性キサチン(xathine)オキシダーゼの選択的阻害剤(NP/SIXO)とも呼ばれている。
先の式IIを有する化合物の例は、米国特許第5,268,386号明細書およびEP0 415 566A1に記載されている。
ピラゾロ[1,5−a]−1,3,5−トリアジン−4−(1H)−オン、8−[3−メトキシ−4−(フェニルスルフィニル)フェニル]−ナトリウム塩(±)を除き、本発明の方法で使用するための式IおよびIIのキサンチン酸化還元酵素阻害化合物の製造方法は、当技術分野で公知であり、例えば、米国特許第5,268,386号明細書、第5,614,520号明細書、第6,225,474号明細書、第7,074,816号明細書およびEP0 415 566A1ならびに刊行物であるIshibuchi,S.ら、Bioorg.Med.Chem.Lett.、11:879−882頁(2001年)に記載されており、それらをそれぞれ参照により本明細書に組み込む。他のキサンチン酸化還元酵素阻害化合物は、キサンチン酸化還元酵素およびキサンチンを使用して、かかる候補化合物がキサンチンの尿酸への変換を阻害するかどうかを決定するためのアッセイにおいて見出すことができる。かかるアッセイは、当技術分野で周知である。
ピラゾロ[1,5−a]−1,3,5−トリアジン−4−(1H)−オン、8−[3−メトキシ−4−(フェニルスルフィニル)フェニル]−ナトリウム塩(±)は、大塚製薬株式会社(日本、東京)から利用可能であり、以下の刊行物に記載されている。Uematsu T.ら、「Pharmacokinetic and Pharmacodynamic Properties of a Novel Xanthine Oxidase Inhibitor、BOF−4272、in Healthy Volunteers、J.Pharmacology and Experimental Therapeutics、270:453−459頁(1994年8月)、Sato,S.、A Novel Xanthine Deydrogenase Inhibitor(BOF−4272)。In Purine and Pyrimidine Metabolism in Man、Vol.VII、Part A、P.A.Harknessによる編集、135−138頁、Plenum Press、New York。ピラゾロ[1,5−a]−1,3,5−トリアジン−4−(1H)−オン、8−[3−メトキシ−4−(フェニルスルフィニル)フェニル]−ナトリウム塩(±)は、当技術分野で公知の通常技術を使用して製造することができる。
本発明の説明
先に簡単に述べたように、本発明は、腎機能保持を必要とする対象において腎機能を保持する方法に関する。キサンチン酸化還元酵素阻害剤として知られる種類の化合物は、対象の血清尿酸値を低減するだけでなく、長期にわたり前記対象の腎機能を保持するために使用できることが発見されている。
本発明のキサンチン酸化還元酵素阻害剤は、血清尿酸値の低減に効果的であるため、これらの化合物は、高尿酸血症、痛風、急性痛風関節炎、慢性痛風疾患、結節性痛風、尿酸腎症および/または腎結石症に罹患している対象を治療するために使用することができる。かかる治療は、十分な量のキサンチン酸化還元酵素阻害剤を投与して、対象の尿酸値を速やかに低減し(即ち、キサンチン酸化還元酵素阻害剤での最初の治療開始の1週間以内(Becker M、Kisicki J、Khosravan R、Wu J、Mulford D、Hunt B、MacDonald P、Joseph−Ridge N.、Nucleosides Nucleotides Nucleic Acids、23(8&9):1111−1116頁(2004年10月)参照)、長期間、好ましくは少なくとも4週間(Becker MA、Schumacher HR Jr、Wortmann RL、MacDonald PA、Palo WA、Eustace D、Vernillet L、Joseph−Ridge N、Arthritis Rheum.、52(3):916−923頁(2005年3月)参照)、より好ましくは少なくとも1年間、さらにより好ましくは少なくとも2年間、さらにより好ましくは30カ月超およびそれ以上の間(Becker MA、Schumacher HR Jr、Wortmann RL、MacDonald PA、Eustace D、Palo WA、Streit J、Joseph−Ridge N.、N Engl J Med.、354(6):1532−1533頁(2006年4月)参照)、対象の血清尿酸値の低減を維持することを含む。
かかる長期間、対象の血清尿酸値を低減するのに有効な量のキサンチン酸化還元酵素阻害剤を投与することは、かかる期間中、対象の腎機能を保持するにも治療上有効であることが発見された。腎機能の保持は、クレアチニンレベル、クレアチニンクリアランスおよびGFRなどの周知の測定値によって評価することができる。腎機能保持は、キサンチン酸化還元酵素阻害剤で処置した対象において、プラセボで処置した対象よりも良好な腎機能だけでなく、腎機能をベースラインレベルに維持すること、即ち低減したまたは障害を受けたレベルから適切なレベルまで、腎機能を改善する必要のない安定なレベルの相当近くに維持することを要すると理解されたい。換言すれば、キサンチン酸化還元酵素阻害剤の投与は、対象の既存のレベルの腎機能を保持する、即ち腎機能を安定化するのに効果的であるが、これらのレベルを著しく超えて腎機能を改善するには必ずしも効果的ではない。しかし、腎機能の既存レベルの維持は、高尿酸血症、痛風、急性痛風関節炎、慢性痛風疾患、結節性痛風、尿酸腎症および/または腎結石症などの状態に罹患している対象にとって重要であり、それは腎機能の既存レベルの維持が、かかる患者における腎疾患の進行を遅延できるからである。
GFRが腎機能の測定値として使用される場合、対象の腎機能の保持は、対象のGFRを対象のベースラインレベルと比較して少なくとも約75%以上のレベルに、より好ましくは対象のベースラインレベルと比較して少なくとも約80%以上のレベルに、さらにより好ましくは対象のベースラインレベルと比較して少なくとも約90%以上に維持することを含む。
さらにまた、本発明のキサンチン酸化還元酵素阻害剤の投与を用いて、進行性腎疾患に罹患している対象の腎機能を保持できることも見出されている。かかる対象は、高尿酸血症、痛風、急性痛風関節炎、慢性痛風疾患、結節性痛風、尿酸腎症および/または腎結石症に罹患している場合があり、または罹患していない場合もある。進行性腎疾患に罹患している対象の治療は、十分な量のキサンチン酸化還元酵素阻害剤を投与して、対象の腎機能を速やかに維持または改善し(即ち、キサンチン酸化還元酵素阻害剤での最初の治療開始の2週間以内)、長期間、好ましくは少なくとも4週間、より好ましくは少なくとも1年間、さらにより好ましくは少なくとも2年間、さらにより好ましくは30カ月超およびそれ以上の間、対象の腎機能の改善を維持することを含む。本明細書において腎機能保持の測定に関して先に記載の方法を使用して、進行性腎疾患に罹患している対象の腎機能保持を測定することもできる。腎機能保持は、キサンチン酸化還元酵素阻害剤で処置した対象において、プラセボで処置した対象よりも良好な腎機能だけでなく、腎機能をベースラインレベルに維持すること、即ち低減したまたは障害を受けたレベルから適切なレベルまで、腎機能を改善する必要のない安定なレベルのかなり近くに維持することを要すると理解されたい。換言すれば、キサンチン酸化還元酵素阻害剤の投与は、対象の既存のレベルにおいて腎機能を保持する、即ち腎機能を安定化するのに効果的であるが、これらのレベルを著しく超えて腎機能を改善するには必ずしも効果的ではない。しかし、腎機能の既存レベルの維持は、進行性腎疾患に罹患している対象にとって重要であり、それは腎機能の既存レベルの維持が、かかる患者における疾患の進行を遅延できるからである。
少なくとも1つのキサンチン酸化還元酵素阻害剤を含有する組成物は、本発明の方法における使用を企図されている。以下に記載の賦形剤および製剤を使用する場合、かかる組合せを含有する製剤は、当業者の選択の問題である。さらに当業者は、化合物の組合せが不適合である場合に、様々なコーティングまたは他の分離技術を使用できることを認識されよう。
本発明の方法に従って使用される化合物は、無機または有機酸に由来する医薬として許容可能な塩の形態として提供することができる。医薬として許容可能な塩は、当技術分野で周知である。例えば、S.M.Bergeらは、J.Pharmaceutical Sciences、66:1et seq.(1977年)において医薬として許容可能な塩を詳説している。塩は、化合物の最終単離および精製中にその場で調製することができ、または遊離塩基官能基と適切な有機酸とを反応させることによって別個に調製することができる。代表的な酸付加塩には、次に限定されるものではないが、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、ジグルコン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩(イソチオン酸塩)、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩(palmitoate)、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、リン酸塩、グルタミン酸塩、重炭酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびウンデカン酸塩が含まれる。また、塩基性窒素含有基は、塩化、臭化およびヨウ化メチル、エチル、プロピルおよびブチルなどの低級アルキルハロゲン化物;ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル硫酸塩などのジアルキル硫酸塩;塩化、臭化およびヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルなどの長鎖ハロゲン化物;臭化ベンジルおよび臭化フェネチルなどのアリールアルキルハロゲン化物ならびに他のものなどの薬剤で四級化することができる。それによって、水または油に溶性のまたは分散性の生成物が得られる。医薬として許容可能な酸付加塩を形成するために使用できる酸の例には、塩酸、臭化水素酸、硫酸およびリン酸などの無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハク酸およびクエン酸などの有機酸が含まれる。
塩基付加塩は、化合物の最終単離および精製中に、カルボン酸含有部分と、医薬として許容可能な金属カチオンの水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩などの適切な塩基とを反応させ、またはアンモニアもしくは有機第1、第2もしくは第3アミンとを反応させることによって、その場で調製することができる。医薬として許容可能な塩には、次に限定されるものではないが、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびアルミニウム塩などのアルカリ金属またはアルカリ土類金属をベースとするカチオンならびに中でもアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウムおよびエチルアンモニウムを含む非毒性の第4級アンモニアおよびアミンカチオンが含まれる。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機アミンには、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペリジン、ピペラジン等が含まれる。
少なくとも1つのキサンチン酸化還元酵素阻害化合物またはその塩は、様々な方法で製剤化することができるが、これは所望の送達経路に依存する大きな選択の問題である。例えば、経口投与用の固体製剤には、カプセル剤、錠剤、丸薬、粉剤および顆粒剤が含まれる。かかる固体製剤において、キサンチン酸化還元酵素阻害化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウムなどの少なくとも1つの不活性な医薬として許容可能な賦形剤もしくは担体、ならびに/またはa)次に限定されるものではないが、デンプン、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトールおよびケイ酸などの充填剤もしくは増量剤、b)次に限定されるものではないが、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖およびアカシアなどの結合剤、c)次に限定されるものではないがグリセロールなどの保湿剤、d)次に限定されるものではないが、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、幾つかのケイ酸塩および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、e)次に限定されるものではないが、パラフィンなどの溶解遅延剤、f)次に限定されるものではないが、第4級アンモニウム化合物などの吸収促進剤、g)次に限定されるものではないが、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤、h)次に限定されるものではないが、カオリンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、ならびにi)次に限定されるものではないが、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよびこれらの混合物などの潤滑剤と混合することができる。
軟性および硬性充填ゼラチンカプセル内に、ラクトースまたは乳糖ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を充填剤として使用することによって、類似の種類の固体組成物を用いることもできる。
錠剤、カプセル剤、丸薬および顆粒剤の固体製剤は、腸溶コーティングおよび医薬製剤技術分野で周知の他のコーティングなどのコーティングおよび殻を用いて調製することができる。これらは、場合によっては乳白剤を含有することができ、腸管の特定の一部分において有効成分(複数可)のみをまたは優先的に、場合によっては緩慢に放出するような組成物であってもよい。使用できる包理組成物の例には、ポリマー性物質およびワックスが含まれ得る。
経口投与用の液体製剤には、医薬として許容可能な乳剤、溶剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が含まれる。液体製剤は、キサンチン酸化還元酵素阻害化合物に加えて、例えば、水または次に限定されるものではないが、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に、綿実、落花生、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシおよびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルならびにこれらの混合物などの他の溶媒、可溶化剤および乳化剤などの、当技術分野で一般に使用されている不活性な希釈剤を含有することができる。
組成物は、冠動脈内ステント(細かいワイヤメッシュから構成された管状装置)によってまたは生分解性ポリマーによって、標的部位における局所送達のためにカテーテルを介して送達することもできる。
非経口注射に適した組成物は、生理的に許容可能な滅菌水性または非水性溶液、分散液、懸濁液または乳液、および注射可能な滅菌溶液または分散液に再構成するための滅菌粉末を含むことができる。適切な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒または媒体の例には、次に限定されるものではないが、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、植物油(オリーブ油など)、オレイン酸エチルなどの注射可能な有機エステル、およびこれらの適切な混合物が含まれる。
これらの組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤などの助剤を含有することもできる。微生物の作用防止は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等によって確実にすることができる。また、等張剤、例えば糖、塩化ナトリウム等を含むことが望ましい。注射可能な医薬製剤の長期的な吸収は、吸収遅延剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを使用することによってもたらすことができる。
懸濁剤は、活性化合物(即ち、キサンチン酸化還元酵素阻害化合物またはそれらの塩)に加えて、例えばエトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタ水酸化物、ベントナイト、寒天およびトラガカントまたはこれらの物質の混合物等の懸濁剤を含有することができる。
適切な流動性は、例えばレシチンなどのコーティング材料を使用することによって、分散剤の場合には必要な粒径を維持することによっておよび界面活性剤を使用することによって、維持することができる。
幾つかの場合、薬物(即ちキサンチン酸化還元酵素阻害化合物またはそれらの塩)の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物吸収を遅延させることが望ましい。このことは、低水溶性の結晶性または非晶質材料の液体懸濁液を使用することによって達成できる。したがって、薬物の吸収率はその溶解率に依存し、その溶解率は結晶の大きさおよび結晶の形態に依存し得る。あるいは、非経口投与される薬物形態の遅延吸収は、油性媒体中に薬物を溶解または懸濁することによって達成される。注入可能なデポー製剤は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー内に薬物のマイクロ封入(microeneapsule)マトリックスを形成することによって製造される。薬物対ポリマー比および使用される特定のポリマーの性質により、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。注入可能なデポー製剤は、身体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルション内に薬物を封入することによっても調製される。
注入可能な製剤は、例えば細菌を保持するフィルターを介して濾過することによってまたは水もしくは他の注入可能な滅菌媒体に溶解または分散することができる滅菌固体組成物の形態の滅菌剤を使用直前に組み込むことによって、滅菌することができる。
本発明の化合物の局所投与用の製剤には、粉剤、スプレー剤、軟膏剤および吸入剤が含まれる。活性な化合物(複数可)は、医薬として許容可能な担体および必要とされる任意の保存剤、緩衝剤または必要とされ得る推進剤と、無菌条件下で混合される。点眼用製剤、眼軟膏剤、粉剤および溶剤も、本発明の範囲内に含まれることが企図される。
本発明に従って使用される製剤は、一般に治療有効量の1つまたは複数のキサンチン酸化還元酵素阻害化合物を含むことを理解されたい。
本発明の製剤は、個々の患者の臨床状態、投与の部位および方法、投与計画、ならびに医師に公知の他の因子を考慮して、適切な医療行為に従って投与され服用される。
したがって、本明細書の目的に合った治療上有効なまたは予防上有効な量は、当業者に公知の検討材料などによって容易に決定することができる。単回または分割用量で患者に投与されるキサンチン酸化還元酵素阻害化合物の1日当たりの治療上有効なまたは予防上有効な量は、体重1キログラムにつき、1日当たりキサンチン酸化還元酵素阻害化合物が約0.01ミリグラムから約750ミリグラム(mg/kg/日)の範囲である。より具体的には、患者にはキサンチン酸化還元酵素阻害化合物を1日1回当たり約5.0mgから約300mg、好ましくは1日1回当たり約20mgから約240mg、最も好ましくは1日1回当たり約40mgから約120mg投与することができる。当然のことながら、対象の腎機能を保持する所望の結果を達成するために、持続放出、制御放出または調節放出製剤等を利用して1日当たり2回以上投与するなど、他の用量レジメンを利用できることを当業者は理解されたい。
ここに、限定的なものではなく一例として本発明の実施例を記載する。
試験登録の前に対象によって報告された、腎結石症の病歴を有する18人のヒトの対象のサブグループにおいて、予め情報を収集した。4週間の第II相二重盲検試験において、対象を(1)1日当たりフェブキソスタット40mg、(2)1日当たりフェブキソスタット80mg、(3)1日当たりフェブキソスタット120mgまたは(4)プラセボの1または4の処置群に無作為に割り当てた。
二重盲検試験を完了した対象は、非盲検の長期試験に入り、1日当たりフェブキソスタット80mgでの処置を開始した。フェブキソスタット用量は、対象の血清尿酸値および有害事象の発生を基にして、1日当たりフェブキソスタット40mgまたは120mgまで、最初の6カ月間かけて滴定することができた。
試験の小集団において、30カ月間を超えてフェブキソスタットを服用した試験対象(n=13)において、腎結石症の結果の事後分析を行った。腎臓結石形成発症の事象において、かかる全ての結石をミネラル含有量について分析した。
以下を、試験に含むための基準とした。(1)American Rheumatism Association Preliminaryの基準によって定義される痛風の病歴または存在、(2)血清クレアチニンレベル≦1.5mg/dLおよびクレアチニンクリアランス≧50mL/分と定義される正常な腎機能、(3)二重盲検試験の開始時における≧8.0mg/dLの血清尿酸値。
以下を、試験から排除するための基準とした。(1)活動性肝疾患の病歴、キサンチン尿症または他の重要な病状、ならびに(2)試験登録の1カ月以内のチアジド系利尿薬またはステロイド治療において、およびNSAIDの慢性的な使用において任意の変化があった対象。
表1は、観測した18人の対象についてのベースライン特性の概要を示す。
Figure 0006233899
表2は、30カ月を超える治療を完了した対象の腎機能測定値および長期血清尿酸反応の概要を示す。
Figure 0006233899
表3は、対象が参加を早期に中止した主な理由の概要を示す。
Figure 0006233899
表4は、試験中に生じた最も頻繁な有害事象の概要を示す。
Figure 0006233899
実施例1は、この試験を通してフェブキソスタットを服用した対象において、概ね安定なレベルに腎機能が維持されたことを示している。
最初の年齢が6週齢の種/血統B6C3F1のマウスに、0.5%メチルセルロースに懸濁したフェブキソスタットを強制経口投与した。1日当たりの投与量は、0mg(即ち対照群)、3mg、12mg、24mgまたは48mgのいずれかであった。13週の投与後に、腎近位尿細管の空胞変性(げっ歯類において自然に生じる公知の変化)について腎臓の組織病理学検査を実施した。結果を表5に示す。
Figure 0006233899
実施例2は、試験した雄性動物において、フェブキソスタットの投与が、腎近位尿細管の空胞変性の量を統計的に有意に低減したことを示している。
雄性Wistarラット(295−340g)を使用して、以下の通り残存腎臓(RK)のラットを用意した。エーテルでの浅麻酔下、右腎を取り出し、左腎動脈の2−3分枝を選択的に結紮することによって、5/6腎摘出術を実施した。次いでラットを1から4の処置群:第1群、RK対照ラット(n=7);第2群、RK+フェブキソスタット(Fx)ラット(n=8);第3群、RK+オキソン酸(OA)ラット(n=6);および第4群、RK+OA+Fx(n=10)に割り当てた。1日当たり750mg/体重1kgで経口強制投与するオキソン酸(OA)(Sigma−Aldrich、米国ミズーリ州セントルイス)を、5/6腎摘出術の翌日から与えた。手術の直後から、飲料水中フェブキソスタットを30mg/L(3−4mg/kg/日)で投与し、一方それぞれの対照は、ただの飲料水を与えられた(Fx−含有水と当量の塩濃度を維持するために、NaCl3.5mg/Lを添加した)。
全群を4週間処置した。体重(手術直前からの)ならびに食餌および水の摂取を、毎日測定した。手術直前(即ちベースライン)および4週の最後に、尾部の血圧計カフによって覚醒ラットの最高血圧を測定し、血漿尿酸(UA)値を測定した。ベースラインならびに2週および4週の最後に、タンパク尿を測定した。4週の最後に、ペントバルビタール麻酔下で全身血圧をモニタしながら腎臓微小穿刺術を実施し、その後腎臓の前糸球体(preglomerular)微小血管系の形態評価を実施した。
糸球体血行動態を評価するための微小穿刺術
動物をペントバルビタールナトリウムで麻酔し(30mg/kg、腹腔内(ip))、恒温テーブル上に置いて、体温を37℃に維持した。ポリエチレンチューブ(PE−240、PE−50およびPE−10)を用いて、気管、頸静脈、大腿動脈および左尿管にカテーテル挿入した。左腎を曝露し、ルーサイトホルダーに置き、寒天で封止し、リンガー溶液で被覆した。大腿動脈のカテーテルに接続した圧力変換器(Model p23 db;Gould、プエルトリコ、サンファン)で平均動脈圧(MAP)をモニタし、ポリグラフ(Grass Instruments、米国マサチューセッツ州クインシー)で記録した。定期的に血液サンプルを取り、ドナーラットからの血液で置き換えた。手術の間、2.2ml/時で等張のラットの血漿10mL/体重1kgを注入し、その後25%ポリフルクトサン(Inutest;フレゼニウスカービ、オーストリア、リンツ)を注入することによって、ラットを正常血液量条件下に維持した。60分後、流量およびポリフルクトサン濃度を決定するために、近位尿細管の5個から7個のサンプルを得た。サーボヌル(servo−null)装置(Servo Nulling Pressure System;Instrumentation for Physiology and Medicine、米国カルフォルニア州サンディエゴ)を用いて、他の近位尿細管においてフリーフロー(FF)およびストップフロー(SFP)条件下での管内圧ならびに尿細管周囲毛細血管圧(Pc)を測定した。大腿動脈(Ca)および表面糸球体輸出細動脈(Ce)の血液から得たタンパク質濃度から、糸球体膠質浸透圧を推定した。その内容を参照により本明細書に組み込む、DavidsonおよびSacknerによって「Simplification of the anthrone method for the determination of inulin in clearance studies」J Lab Clin Med.62:351−356頁(1963年)に記載されているアントロン系技術によって、血漿および尿サンプルのポリフルクトサンを測定した。簡潔には、最初に血漿サンプルをトリクロロ酢酸で除タンパクした。遠心分離後、ポリフルクトサン測定のために上清を使用した。アントロン試薬を添加し、その後45℃で50分間温置し、分光光度計セットにおいて波長620nmで読み取ることによって、血漿および尿サンプルのポリフルクトサン濃度を評価した。標準曲線を使用して吸光度値を補間することによって濃度を算出した(0.01−0.05mg/mL)。全GFRは、以下の式、GFR=(U×V)/P(式中、Uは尿中ポリフルクトサン濃度であり、Vは尿流率であり、Pは血漿中ポリフルクトサン濃度である)を使用して算出した。
個々の近位尿細管から収集した液量を、公知の内径の一定口径の毛細管中の流体柱の長さから推定した。細尿管のポリフルクトサンの濃度は、その内容を参照により本明細書に組み込む、VurekおよびPegramによって「Fluorometric method for the determination of nanogram quantities of inulin」Anal Biochem 16:409−419頁(1966年)に記載されているマイクロ蛍光分析法によって測定した。具体的には、一方を封止し、ジメドン試薬(85%オルト−リン酸10mL中ジメドン100mg)3μLを入れた毛細管キュベットに、8nLピペットを使用して細尿管液サンプルを移した。サンプルを添加した直後に各キュベットを封止した。ヘマトクリット遠心器中、最大速度で5分間、キュベットを5回遠心分離にかけ、熱湯浴で10分間加熱した。蛍光は、発光分光計(シリーズ2;Aminco−Bowman、米国ニューヨーク州ロチェスター)を使用して、それぞれ355nmおよび400nmの励起波長および発光波長において、0%としての試薬なしおよび100%としてのポリフルクトサン10mg/mLに対して測定した。各キュベットについて、4回の読取りの平均として蛍光を算出し、各読取りの間にホルダーを任意に回転させた。ポリフルクトサン濃度は、標準曲線を使用して蛍光値を補間することによって算出した(0.5−2.5mg/mL)。単一ネフロン糸球体濾過量(SNGFR)は、式SNGFR=(TF/P)PF×V(式中、PFは、細尿管液(TF)および血漿(P)中のポリフルクトサン濃度であり、Vは、細尿管液の収集の時間を計測することによって得られる細尿管流率である)を使用して算出した(その内容を参照により本明細書に組み込む、Baylis Cら、「Effects of some vasodilator drugs on transcapillary fluid exchange in renal cortex」Am J Physiol 230:1148−1158頁(1976年)参照)。
輸入および輸出サンプルのタンパク質濃度は、その内容を参照により本明細書に組み込む、Vietsらによる「Determination of serum protein concentration in nano liter blood samples using fluorescamine or o−phthalaldehyde」Anal Biochem 88:513−521頁(1978年)に記載の方法に従って決定した。具体的には、100μLのガラス製毛細管中、血清5nLを、Brijおよびメルカプトエタノールを含有するホウ酸塩緩衝液5μLと混合した。さらに、o−フタルアルデヒド(OPT)試薬5μLを添加した。この毛細管を、ヘマトクリット遠心器内で数回遠心分離にかけることによって、内容物を混合した。発光分光計中、それぞれ362nmおよび419nmの励起波長および発光波長における遠心分離の30−60後に蛍光を測定した(前述と同じように)。サンプルにおいて得られた蛍光値を標準曲線に対して補間することによって、タンパク質濃度を算出した(0.2−1.0mg/mL)。MAP、GFR、糸球体毛細血管静水圧(PGC)、単一ネフロン血漿流量(QA)、輸入抵抗(AR)、輸出抵抗(ER)および全抵抗(TR)およびKfは、その内容を参照により本明細書に組み込むBrenner BM、「Nephron adaptation to renal injury or ablation」Am J Physiol 249:F324−F337頁(1985年)に既に報告されている等式に従って算出した。
PGC=SFP+πa(式中、πaは大腿動脈血液から得られた血漿の膠質浸透圧である)、
QA=SNGFR/SNFF(式中、SNFFは単一ネフロン濾過率である)、
SNFF=1−(Ca/Ce)、
AR=(MAP−PGC/GBF)×(7.962×1010)(式中、GBFは糸球体血流量である)、
GBF=QA/(1−Hct)(式中、Hctはヘマトクリットである)、
ER=(PGC−Pc/GBF−SNGFR)×(7.962×1010)、
TR=AR+ER、
Kf=SNGFR/EFP(式中、EFPは有効濾過圧である)、および
EFP=[(PGC−πa−FF)+(PGC−πe−FF)]/2(式中、πeは、表面糸球体輸出細動脈から得られた血液の血漿膠質浸透圧である)。
評価
食餌および水の摂取量を毎日決定した。覚醒動物において、尾部カフの血圧計によって自動システム(XBP−100;Kent Scientific Co、米国コネティカット州トリントン)を使用して、最高血圧(SBP)を測定した。全ての動物を、各実験の1週間前に血圧測定のために前処理した。市販のキット(Diagnostic Chemicals Ltd、カナダプリンスエドワード島シャーロットタウン)を使用して、血漿尿酸を定量化した。その内容を参照により本明細書に組み込む、Henry RJら、「Turbidimetric determination of proteins with sulfosalicylic and tricholoroacetic acids」、Proc Soc Exp Biol Med 92:748−751頁(1956年)に記載のように、トリクロロ酢酸法による比濁法によってタンパク尿を決定した。
腎臓病歴および形態の定量化
微小穿刺試験後、腎臓をリン酸緩衝生理食塩水で灌流することによって洗浄し、次いで4%のパラホルムアルデヒドで固定化した。腎臓の生検をパラフィンに埋め込んだ。4μm厚の固定化組織の断片を、過ヨウ素酸Schiff(PAS)試薬およびマッソントリクローム染色で染色した。細動脈の形態を、α−平滑筋アクチン(DAKO Corp、米国カリフォルニア州カーピンテリア)の間接的ペルオキシダーゼ免疫染色によって評価した。α−平滑筋アクチンに対する免疫染色のための陰性対照として、正常なウサギの血清で温置した腎臓断片を使用した。
各細動脈について、血管およびその内腔(内皮を除く)のアウトラインを、コンピュータ分析を使用して作成して、1個の生検につき10の細動脈において全内側領域(アウトライン−インライン)を算出した。アウトライン/インライン関係によって、中膜/内腔比を算出した(それぞれのその内容を参照により本明細書に組み込む。Sanchez−Lozada LGら、「Mild hyperuricemia induces glomerular hypertension in normal rats」、Am J Physiol Renal Physiol 283:F1105−F1110頁(2002年);Sanchez−Lozada LGら、「Mild hyperuricemia induces vasoconstriction and maintains glomerular hypertension in normal and remnant kidney rats」Kidney Int 67:237−247頁(2005年)参照)。盲検で定量化を実施した。
尿細管間質性線維症度を、1個の生検につき10の皮質非交差領域において定量化した(100×)。スライドを光学顕微鏡検査(Olympus BX51;Olympus American、米国ニューヨーク州メルビル)によって分析し、デジタルビデオカメラ(CoolSnap Pro;Media Cybernetics、米国メリーランド州シルバースプリング)によってとらえた。写真をコンピュータで処理し、Image Pro−Plus(version 5.0;Media Cybernetics、米国メリーランド州シルバースプリング)を使用して分析した。このソフトウェアの色認識能力を利用して、陽性の青色染色領域(線維症)を選択し、ピクセル単位で定量化し、糸球体および血管をこの領域から予め排除した。各生検について、調査した10の領域からの値の平均をとることによって、陽性の青色染色領域の平均量を算出した。
統計的分析
値は、平均±平均の標準誤差(SEM)として表す。それぞれの4つの処置群からの値を、一元配置分散分析(ANOVA)によって分析した。ANOVAによって決定されたp値が<0.05であった場合、Bonferroni多重比較試験を使用して、以下の比較を行った。RK対照対RK+Fx、RK対照対RK+OA、RK対照対RK+OA+FxおよびRK+OA対RK+OA+Fx。変数間の関係は、相関分析によって評価した。
結果
体重、食餌および水摂取(図1および表6)
ベースライン体重は、全ての4つの処置群において類似していた。手術後、全ての処置群で体重が減少したが、このことは、5/6腎摘出術後の最初の週の間に食餌消費が減少したことによる可能性が高かった。第2週から第4週まで、動物は正常に食べ、体重が増加し始めた。試験の最後には、4つの処置群の間で著しい体重の差異または体重増加はなかった。フェブキソスタットで処置した2つの群において、RK対照またはRK+OA群と比較して、ラットは概ねわずかに食べなくなる傾向があり、水の摂取は概して著しく減少した。この特定実験室で先に得られたデータ(表8)および他によって報告されたデータ(Kretschmer BDら、「Modulatory role of food、feeding regime and physical exerciese on body weight and insulin resistance」Life Sci 76:1553−1573頁(2005年)参照)は、正常な雄性Wistarラット(体重≧300g)における1日当たりの水の摂取は、一般に35−40mLであることが示されている。この情報に基づくと、1日当たりの水の摂取はRKラットにおいて著しく増大し、フェブキソスタット処置中の水の摂取は正常レベル近くに減少したことが、この試験から明らかである。本発明ではこの挙動について明確な説明はしないが、この特定実験室の正常なSprague−Dawleyラットの水の摂取に対して先のフェブキソスタットが影響を示さなかったことから、薬物に対する味覚嫌悪である可能性は非常に低い。しかし、機能する腎質量の減少に応じて尿濃度が減少し(Hayslett JP、「Functional adaptation to reduction in renal mass」Physiol Rev 59:137−164頁(1979年)参照)、この作用は多尿症および水消費の増大を誘発することが周知である。これに関して、間質性線維症による髄質構造の崩壊は、高浸透圧性髄質間質の発生の防止による尿濃縮障害の一因となり得ることが提示されている(Gilbert RMら、「A study of the intrarenal recycling of urea in the rat with chronic experimental pyelonephritis」J Clin Invest 58:1348−1357頁(1976年)参照)。フェブキソスタット処置が、RKラットにおける尿細管間質性線維症を著しく低減したことから(以下参照)、この作用は残存腎臓の尿濃縮能への有益な作用を有することができ、その結果フェブキソスタット処置動物における水消費が正常化するという可能性がある。
血漿尿酸(図2)
血漿尿酸濃度のベースライン値は、全ての4つの処置群において類似していた。4週の最後に、フェブキソスタットを服用したRKラットの尿酸は、RK対照ラットで測定した値の約63%に減少したが、この差異は統計的に有意ではなかった。予想通り4週の最後までにはRK+OAラットの血漿尿酸は、RK対照ラットに対して2倍を超えて著しく増大した。OA処置ラットへのフェブキソスタットの添加は、尿酸値増大を防止した(図2参照)。
血圧(図3および4)
覚醒動物における尾部カフ法によって測定した最高血圧値を、図3にまとめる。全処置群は、ベースラインにおいて類似値を有していた。4週間後、全ての4群のラットは、およそ同じ程度に全身性高血圧を発症した。この知見は、麻酔下の直接的な動脈内挿管による平均動脈圧の評価によって、試験の最後に裏付けられた(図4参照)。
タンパク尿(図5)
手術前の尿中タンパク排泄値は、4つの処置群において類似していた。RK対照およびRK+OAラットは、第2週までには著しいタンパク尿を発症し、それは第4週まで増大し続けた。高尿酸血症を有するRKラットは、概して高尿酸血症を有していないRKラットよりも高いタンパク尿を有していた。フェブキソスタットでの処置は、高尿酸血症を有するRKラットおよび有していないRKラットの尿中タンパク排泄の上昇を防止した。第2週には、RK+FxおよびRK+OA+Fxラットは、ベースラインに見られた値に類似の尿中タンパク排泄を有し、第4週の最後には、尿中タンパク排泄はそれらのそれぞれの対照群に見られた値よりも75−80%低かった(図5参照)。
糸球体血行動態(図6および7、表7および8)
4週の最後に、微小穿刺技術によって全ての動物において糸球体血行動態を決定した。腎臓障害のこのモデルにおいて既に記載されているように、腎臓の亜全摘は、残存ネフロンにおける機能的適応を誘発した(Sanchez−Lozada LGら、「Mild hyperuricemia induces vasoconstriction and maintains glomerular hypertension in normal and remnant kidney rats」Kidney Int 67:237−247頁(2005年)参照)。RK対照ラットの糸球体濾過量(GFR)は著しく減少したが(0.28±0.04mL/分、図6)、単一ネフロンGFR(66.8±5.2nL/分、図7)は、この特定実験室内の正常なWistarラットの群において得られた過去の値と比較してほぼ2倍増大した(表8参照)。残存ネフロンの超濾過は、糸球体圧力および糸球体血漿流量の著しい増大をもたらしたが、これらの効果の両方は、全身的高血圧への輸入細動脈の応答の欠如によって誘発された可能性が高く、したがって輸入抵抗は、全身的動脈圧の増大にもかかわらず低いままであった(図7、表7および8参照)。
Sprague−Dawleyラットにおいて既に示されているように(Sanchez−Lozada LGら、「Mild hyperuricemia induces vasoconstriction and maintains glomerular hypertension in normal and remnant kidney rats」Kidney Int 67:237−247頁(2005年)参照)、RKモデルに加えられた高尿酸血症の存在は、Wistarラットのさらなる糸球体血行動態変化をもたらす。RK+OAラットのGFRは、RK対照群と同じく低かったが(図6参照)、単一ネフロンGFRはRK対照群と比較して低かった。さらに輸入抵抗は、RK対照ラットと比較してRK+OAラットにおいて著しく増大した(図7参照)。RK+OA群におけるこの皮質の血管収縮は、糸球体圧力に殆どまたは全く変化がなかったにもかかわらず、糸球体血漿流量の著しい減少として現れた。
RK+FxおよびRK+OA+Fxラットにおけるフェブキソスタット処置は、2つの未処置群と比較してGFRを増大する働きをし(図6参照)、これが糸球体圧力および糸球体血漿流量の正常値を維持することによって、単一ネフロン超濾過を防止した。RK+OA+Fxラットはまた、それらのそれぞれの未処置コホートと比較して高い輸入細動脈抵抗を示したが、これはこれらの動物に保持された自動調節機構であることを示唆している(図7参照)。輸入細動脈抵抗と糸球体圧力との間に逆相関が存在するという観測(r=−0.57、p<0.001)は、この機構と一致する。
第4週において、尿酸と糸球体圧力との間(r=0.47、p=0.008)および糸球体圧力とタンパク尿との間(r=0.55、p=0.001)に正相関が存在した。
腎臓細動脈形態(図8)
RK動物へのフェブキソスタットの投与は、RK対照群で観測された前糸球体血管の肥厚を防止した(図8参照)。RK+OAラットは、RK対照動物と比較して輸入抵抗のさらなる増大をもたらしたが、この変化はフェブキソスタット処置によって防止された(図8参照)。さらに、以下の正相関、尿酸対細動脈領域(r=0.69、p<0.0001)および細動脈領域対糸球体圧力(r=0.66、p<0.0001)が存在することが見出された。様々な群において中膜/内腔(M/L)比に統計的に有意な差異はなかったが(図8参照)、フェブキソスタット処置ラットにおいて、それらのそれぞれの未処置コホートと比較してM/L比が低下する傾向があった。
尿細管間質線維症(図9)
RK対照およびRK+OA群は、類似の程度の尿細管間質(TI)線維症を発症した。フェブキソスタットでの処置は、RKおよびRK+OAラットの両方においてこの構造的変化を著しく低減した。さらに、以下の正相関、尿酸対TI線維症(r=0.44、p=0.02)、TI線維症対タンパク尿(r=0.74、p<0.0001)、糸球体圧力対TI線維症(r=0.65、p=0.0001)、およびTI線維症対細動脈領域(r=0.67、p<0.0001)が確認された。
表6は、合併する高尿酸血症を有する残存腎臓ラットおよび有していない残存腎臓ラットの体重、食餌および水の摂取に対するフェブキソスタットの作用の概要を示している。
Figure 0006233899
表7は、合併する高尿酸血症を有する残存腎臓ラットおよび有していない残存腎臓ラットの糸球体血行動態に対するフェブキソスタットの作用を記載している。
Figure 0006233899
表8は、正常な雄性wistarラットからの過去の値を記載している。
Figure 0006233899
この実施例3に記載した先の試験の結果は、フェブキソスタット処置によって、合併する高尿酸血症を有するRKラットおよび有していないRKラットのタンパク尿および腎損傷が防止されたことを示している。さらに、フェブキソスタットが、前糸球体血管形態を保持する一助となったために、全身的高血圧の存在下でも正常な糸球体圧力が維持された。この試験は、腎疾患の進行を遅延させるために残存ネフロンの自動調節能を保持する重要性に焦点を当てるものである。したがって、フェブキソスタット処置は、慢性腎疾患のみまたは合併する高尿酸血症と組み合わせたラットモデルにおいて、腎臓組織の進行性のおよび広範囲な喪失によって誘発される機能的および構造的変化を低減する。
幾つかの現在好ましい実施形態に言及することによって本発明を記載してきたが、当業者に明らかなその改変形態および変更形態は、本発明の範囲に含まれることを理解されたい。

Claims (2)

  1. 対象における腎機能を保持するための医薬組成物であって、2−[3−シアノ−4−(2−メチルプロポキシ)フェニル]−4−メチルチアゾール−5−カルボン酸(一般名:フェブキソスタット)または医薬として許容可能なその塩を40mg、80mgまたは120mg含み、
    − 前記対象が、痛風、急性痛風関節炎、慢性痛風関節疾患または結節性痛風に罹患しており、
    − 腎機能が、血清クレアチニンレベル、クレアチニンクリアランスレベルおよび糸球体濾過量(GFR)の少なくとも1つにより評価され、
    − 前記対象のGFRが、前記対象のベースラインであるGFRレベルと比較した場合に、約75%以上のレベルに維持され、
    − 前記対象の血清尿酸値が2.6〜7.2mg/dLのレベルよりも低いか又はこのレベルに維持され、且つ
    − 前記組成物は、30月よりも長い期間に亘り前記対象に投与されるものである、医薬組成物。
  2. 前記医薬組成物が、3年の期間に亘り前記対象に投与される、請求項1に記載の医薬組成物。
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