JP6224898B2 - 発色性組成物及び化粧料 - Google Patents

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本発明は経時安定性及び肌の水分保持機能に優れた発色性組成物に関する。
従来から、クリーム、乳液、美容液等のいわゆるスキンケア品には、その基本的機能として、肌の水分保持等の、肌改善効果が求められてきた。しかしながら、近年、化粧品の価値の多様化とともに、スキンケア品にもメークアップ品と同様の、外観的魅力、いわゆる審美感が求められるようになってきた。
これらの、市場の要求に応えるため、スキンケア品用の組成物を発色させることにより、審美感を付与しようとする試みがなされてきた。このような技術の具体例としては、コレステロール等により、いわゆるコレステリック液晶を調製し、組成物を発色させる方法(例えば特許文献1及び2参照)、脂肪酸、高級アルコール、非イオン性活性剤により調製したラメラ液晶により組成物を発色させる技術(例えば特許文献3)、グリセリン脂肪酸エステルとSDS等のイオン性界面活性剤により調製したラメラ液晶により組成物を発色させる技術(例えば非特許文献1)等が挙げられる。しかしながら、これらの技術により発色させた組成物は、温度条件の変化や、長期の保存により、非イオン性の界面活性剤や脂肪酸の析出により、ラメラ液晶が破壊され、結果として発色が損なわれる場合があり、安定性における課題を有していた。
このような課題を解決するためにアシルグルタミン酸塩と非イオン性活性剤で調製したラメラ液晶により組成物を発色させる技術(例えば特許文献4)が試みられているが、肌水分保持能等のスキンケア機能が充分に発揮されない場合があり、審美感と機能の両立という観点で課題を残していた。
一方、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルとジェミニ型の界面活性剤の組み合わせにより調製されたラメラ液晶による発色性組成物に関しては知られていなかった。
特開平5−39484号公報 特開平5−39485号公報 特開2007−153786号公報 特開2009−23951号公報
Xinjiang Chen ,Hiroyuki Mayamaet al. J.Colloid Interface Sci. 305(2007) 308.
本発明は発色の経時安定性及び肌の水分保持機能に優れた組成物を提供することを課題とする。
このような状況に鑑み、本発明者等は、発色安定性に優れ、かつ、肌水分保持能等のスキンケア効果に優れた、発色性組成物を求めて鋭意研究した結果、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上とジェミニ型イオン性界面活性剤を併用することにより、発色安定性が良好で、スキンケア効果に優れた組成物が得られることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)以下のa)及びb)
a) グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上
b)ジェミニ型イオン性界面活性剤
を含有することを特徴とする発色性組成物。
(2)ジェミニ型イオン性界面活性剤が、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上により調製されるラメラ液晶中に溶解していることを特徴とする、(1)記載の発色性組成物。
(3)グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上の純度が90%以上であることを特徴とする、(1)又は(2)記載の発色性組成物。
(4)ジェミニ型イオン性界面活性剤を、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上に対して、0.001〜0.05質量%の割合で含有することを特徴とする、(1)〜(3)の何れか記載の発色性組成物。
(5)化粧料であることを特徴とする(1)〜(4)何れか記載の発色性組成物。
(6)水で希釈することにより、請求項1〜4の何れかに記載の発色性組成物を調製するための濃縮組成物であって、以下のa)及びb)
a)グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上
b)ジェミニ型イオン性界面活性剤
を含有することを特徴とする組成物。
(7)入浴剤であることを特徴とする(6)記載の濃縮組成物。
本発明によれば、発色の経時安定性及び肌の水分保持機能に優れた組成物が提供できる。
(1)本発明のグリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテル
本発明の発色性組成物は必須成分として、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上(以下、グリセリン系誘導体という)を含有する。
本発明のグリセリン系誘導体が脂肪酸エステルの場合の脂肪酸の炭素数は6〜18であることが好ましい。下限以下では完全溶解、上限以上では結晶析出により発色が損なわれる場合があり好ましくない。アルキルエーテル又はアルケニルエーテルの場合のアルキル基又はアルケニル基の炭素数は6〜18であることが好ましい。下限以下では完全溶解、上限以上では結晶析出により発色が損なわれる場合があり好ましくない。また、上記炭素鎖は、直鎖であっても分岐であってもよい。
本発明のグリセリン系誘導体がポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルである場合のポリグリセリンにおけるグリセリンの重合度は5以下であることが好ましい。5より大きい場合は組成物が白濁する場合があり好ましくない。
また、本発明のグリセリン系誘導体において、グリセリン、ポリグリセリンのOH基は一部又は全部がエステル化またはエーテル化されていても良いが、発色安定性が良好であるので、一つのOH基のみがエステル化またはエーテル化されている場合が特に好ましい。本発明の発色性組成物における、グリセリン系誘導体の特に好ましい具体例としては、グリセリンモノラウリン酸エステル、グリセリンモノラウリルエーテル、ジグリセリンモノラウリン酸エステル、ジグリセリンモノラウリルエーテル、グリセリンモノ−2−エチルヘキシルエーテル、グリセリンモノステアリルエーテル等が例示できる。
本発明のグリセリン系誘導体は常法によって合成可能であるが、市販品も数多く存在するので、これら市販品を入手して用いることも可能である。かかる市販品としては、具体的には、「サンファクト2GML-90」(ジグリセリンモノラウリン酸エステル 太陽化学(株)製)、「サンソフトNo.750」(グリセリンモノラウリン酸エステル 太陽化学(株)製)、「NIKKOL(登録商標) セラキルアルコール」(モノオレイルグリセリルエーテル 日光ケミカルズ(株)製)、「NIKKOL(登録商標) バチルアルコール」(グリセリンモノステアリルエーテル 日光ケミカルズ(株)製)、「Sensiva SC50JP(登録商標)」(グリセリンモノ−2−エチルヘキシルエーテル Schulke&Mayr製)、「ニッコール DGMO−90V」(ジグリセリンモノオレイン酸エステル 日光ケミカルズ(株)製)等が例示できる。
本発明の発色性組成物においては、グリセリン系誘導体のただ一種を含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。また、グリセリン系誘導体の含有量は、発色性組成物全量に対して、0.5〜30.0質量%であることが好ましく、0.5〜10.0質量%であることがさらに好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましい。下限以下では完全溶解、上限以上では結晶析出により発色が損なわれる場合があり好ましくない。
さらに、本発明の発色性組成物においては、グリセリン系誘導体は、発色安定性が、著しく向上することから、その純度が90%以上であることが好ましい。かかる、高純度のグリセリン系誘導体は、例えば、市販品を分子蒸留器に繰り返し通すという手法により得られる。また、純度の確認は例えばGPCカラムを用いたHPLC法により確認できる。
(2)本発明のジェミニ型イオン性界面活性剤
本発明の発色性組成物は必須成分として、ジェミニ型イオン性界面活性剤を含有する。
本発明で言うジェミニ型イオン性界面活性剤とは、一般的なイオン性界面活性剤が連結基により連結した二量体構造を持つものであり、その構造中に、少なくとも2つの疎水性鎖、少なくとも2つのイオン性基、及びスペーサー部分を含んでいる。具体的な構造としては、アシルアミノ酸リシン塩、二本鎖ビスカルボン酸型化合物、ビスピリジニウム四級アンモニウム塩型化合物等が好適に例示できる。これらのジェミニ型イオン性界面活性剤は、例えば、米国特許公報、US4734277、US4764306、US4812263記載の方法で調製することができるが、市販品も存在するので、これら市販品を入手し、使用することも可能である。かかる市販品の具体例としては、ジェミニ型アニオン性界面活性剤である、「ペリセア(登録商標) L30」(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 旭化成ケミカル(株)製)、「ジェミサーフα142」(2つのラウリル基を有するジカルボン酸 中京油脂(株)製)、ジェミニ型アニオン性界面活性剤である、「ハイジェニアS-100」(ビスピリジニウム四級アンモニウム塩 タマ化学工業(株)製)等が例示できる。
本発明の組成物においては、ジェミニ型イオン性界面活性剤のただ一種を含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることもできる。また、ジェミニ型イオン性界面活性剤の含有量は、組成物全量に対して、0.005〜1.0質量%であることが好ましく、0.01〜0.1質量%であることがより好ましい。限以ではグリセリン系誘導体を完全溶解させ、限以ではグリセリン系誘導体の結晶が析出し発色が損なわれる場合があり好ましくない。
(3)本発明の発色性組成物
本発明の発色性組成物は、前記グリセリン系誘導体及びジェミニ型イオン性界面活性剤を必須成分として含有することを特徴とする。
本発明の発色性組成物において、ジェミニ型イオン性界面活性剤の含有量は、前記グリセリン系誘導体の含有量に対し、好ましくは0.001〜0.05質量%、さらに好ましくは0.005〜0.02質量%、特に好ましくは0.002〜0.02質量%である。
このような範囲とすることにより、ジェミニ型イオン性界面活性剤が、グリセリン系誘導体により調製されるラメラ液晶中に溶解している状態を容易に形成することができる。
また、本発明の発色性組成物は、グリセリン系誘導体がラメラ液晶を形成できる範囲で水を含む。水の含有量は、このような目的を満たす範囲であればよいが、通常60質量%以上、好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上である。
さらに、本発明の発色性組成物は上記必須成分以外に、任意成分を発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。かかる任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤等のB領域の紫外線吸収剤、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
本発明の発色性組成物は上記必須成分及び任意成分を加熱条件下、溶解混合し、冷却する等の常法に従って処理することにより調製することができる。
本発明の発色性組成物は、例えば、水性塗料、化学センサー、化粧料等として利用できるが、審美感のある外観及び優れたスキンケア機能を有するため、化粧品として利用することが好ましい。また、化粧品として利用する場合は、審美感のある外観、優れたスキンケア機能を活かすために、化粧水、美容液等に活用することが好ましい。
(4)本発明の濃縮組成物
上記本発明の発色性組成物は、以下に説明する本発明の濃縮組成物を水で希釈することにより調製することができる。
すなわち、本発明の濃縮組成物は、水で希釈することにより、上記発色性組成物を調製するためのものである。
本発明の濃縮組成物は、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上(グリセリン系誘導体)、及びジェミニ型イオン性界面活性剤を含有する。
各成分の実施形態については、本発明の発色性組成物において説明したとおりである。
本発明の濃縮組成物における、グリセリン系誘導体の含有量は、好ましくは70〜99質量%、さらに好ましくは85〜99質量%である。
また、本発明の濃縮組成物における、ジェミニ型イオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは0.07〜4.95質量%、さらに好ましくは0.085〜0.99質量%である。
本発明の濃縮組成物は、希釈する際の操作を容易にするために水を含むことが好ましい。この場合水の含有量は、好ましくは0.1〜30質量%、さらに好ましくは0.5〜15質量%を目安とすることができる。
本発明の濃縮組成物における、グリセリン系誘導体とジェミニ型イオン性界面活性剤との含有比の好ましい範囲については、本発明の発色性組成物におけるものと同様である。
本発明の濃縮組成物は、任意成分を含んでいてもよい。これらの任意成分の例については上述した通りである。
本発明の濃縮性組成物は、上記必須成分及び任意成分を加熱条件下、溶解混合し、冷却する等の常法に従って処理することにより調製することができる。
本発明の濃縮組成物は、濃縮組成物の状態では発色性ではないが、水で希釈することにより、発色する。希釈倍率としては、好ましくは50〜1000体積倍、さらに好ましくは50〜5000体積倍を目安とすることができる。
本発明の濃縮組成物は、化粧料原料、入浴剤に好適である。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1〜4,比較例1〜3>
表1に示す処方により本発明の発色性組成物と比較例の発色性組成物を調製した。すなわち表1の成分A〜Fを65℃以上の加熱下に攪拌混合溶解し、透明均一な溶液とした後、冷却し、30℃以下で香料を添加し、発色性組成物を得た。なお表1中の数字は質量%を表す。

* 1)「サンファクト2GML-90」 太陽化学(株)製
* 2)「サンソフトNo.750」 太陽化学(株)製
* 3)「Sensiva SC50JP(登録商標)」 Schulke&Mayr 製
* 4)「NIKKOL(登録商標)セラキルアルコール」 日光ケミカルズ(株)製
注)GPCカラムを装着したHPLC分析によれば1)〜4)の純度は70〜85%であった。
* 5)「ペリセア(登録商標) L30」 旭化成ケミカル(株)製
* 6)ジェミサーフα142 中京油脂(株)製
* 7)ハイジェニア S-100 タマ化学工業(株)製
<試験例1>発色性及び発色安定性の評価
実施例1〜4,試験例1〜3の組成物の発色性を以下の判定基準により、目視にて評価した。また、各組成物を5℃に3ヶ月放置し、同様の目視評価を行って、発色の安定性を評価した。結果を表2に示す。
−発色性判定基準−
◎ :白濁は全く見られず、良好な発色である。
○:発色しているが、全体的にごくわずかに白濁が見られる。
△:全体が白濁していて発色が確認されにくい。
×:白濁がひどく、全く発色が見られない。
<試験例2>液晶形成状態の確認
透過型電子顕微鏡観察、及び小角X線散乱測定により、実施例1〜4の組成物、比較例1〜3の組成物における液晶の形成状態を確認した。結果を表2に示す。
<試験例3>肌水分量の測定及び水分保持機能の評価
実施例1〜4,比較例1〜3の組成物を肌に塗布した場合の、肌水分量をSKICON 200EX(I.B.S Co.,Ltd)によって測定した。水分量は組成物無塗布の部位の測定値を100とした数値で表す。また、塗布後、8時間経過した時点で同様に測定を行って、塗布直後の値に対する百分率を求め、水分保持能とした。数値が高い程、水分保持能が高いことを意味する。結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の発色組成物は発色安定性に優れるともに、肌への水分付与効果及びその効果の持続性にも優れ、化粧品として有用性が高いことが示された。
<実施例5〜8>
実施例1〜4におけるグリセリン系誘導体(表1成分B)を分子蒸溜により精製し、高純度グリセリン系誘導体となした。該高純度グリセリン系誘導体を用いて、表1と同様の処方で本発明の発色性組成物を調製した。用いた高純度グリセリン系誘導体の種類と純度は表3に示す。純度はGPCカラムを装着したHPLCにより確認した。
また、試験例1〜3と同様の手法にて、実施例5〜8の発色性組成物に関し、発色性、発色安定性、肌水分量、水分保持能を評価した。結果を表4に示す。
表4から明らかなように、グリセリン系誘導体として純度を90%以上に高めた高純度グリセリン誘導体を用いると、発色安定性が著しく向上し、併せて、水分保持能も向上することから、本発明のグリセリン系誘導体としては純度90%以上のものが好ましいことがわかる。
<実施例9〜14>
表5に記載の処方に従い、実施例1〜4と同様の方法で本発明の発色性組成物を調製した。
モノラウリルグリセリルエーテルについては、常法により製造した。モノラウリルグリセリルエーテルの純度は、75%であった。
また、高純度モノラウリルグリセリルエーテルについては、上記で製造したモノラウリルグリセリルエーテルを分子蒸溜により精製し、高純度グリセリン系誘導体とした。高純度モノラウリルグリセリルエーテルの純度は、99%であった。純度は、GC−MSにより確認した。
また、試験例1〜3と同様の手法にて、実施例9〜14の発色性組成物に関し、発色性、発色安定性、肌水分量、水分保持能を評価した。結果を表5に示す。

※8)「NIKKOL(商標登録) DGMO-90V」 日光ケミカルズ(株)製
注)GPCカラムを装着したHPLC分析によれば8)の純度は90%であった。
本実施例から、他のグリセリン系誘導体を用いた場合、その含有量を変更した場合でも、本発明の効果が十分に得られることが分かる。
表5から明らかなように、グリセリン系誘導体として純度を90%に高めた高純度グリセリン誘導体を用いると、発色安定性が著しく向上することから、本発明のグリセリン系誘導体としては純度90%以上のものが好ましいことがわかる。
<実施例15>
表6に記載の成分を65℃以上の加熱下に攪拌混合溶解し、透明均一な溶液とした後、冷却し、濃縮組成物を得た。
モノラウリルグリセリルエーテル、高純度モノラウリルグリセリルエーテルについては、実施例9〜14に於けるものと同じものを用いた。
この濃縮組成物については、調製時では、発色していなかった。
続いて、当該濃縮組成物1000mlを、42℃の水90lに添加し、混合したところ発色した。また、その発色状態は白濁のないきれいなものであった。さらに、この発色状態は、1時間後も続いていた。
これより、本発明の濃縮組成物は、希釈して用いることにより、良好な発色安定性を有することが分かった。
本発明は化粧料等に活用できる。

Claims (6)

  1. 以下のa)及びb)
    a)グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上
    b)ジェミニ型イオン性界面活性剤
    を含有し、前記a)の純度が90%以上であり、前記a)の含有量が0.5〜30.0質量%であり、前記b)の含有量が0.005〜1.0質量%であり、前記b)を前記a)に対して0.001〜0.05質量%の割合で含有し、前記a)により調製されるラメラ液晶が形成されていることを特徴とする、発色性組成物。
  2. ジェミニ型イオン性界面活性剤が、グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上により調製されるラメラ液晶中に溶解していることを特徴とする、請求項1記載の発色性組成物。
  3. 化粧料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発色性組成物。
  4. 水で希釈することにより、請求項1又は2に記載の発色性組成物を調製するための濃縮組成物であって、以下のa)及びb)
    a)グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上
    b)ジェミニ型イオン性界面活性剤
    を含有することを特徴とする組成物。
  5. 入浴剤であることを特徴とする請求項記載の濃縮組成物。
  6. 以下のa)及びb)
    a)グリセリン又はポリグリセリンの脂肪酸エステル、アルキルエーテル又はアルケニルエーテルからなる群から選択される一種又は二種以上
    b)ジェミニ型イオン性界面活性剤
    を、前記a)により調製されるラメラ液晶が形成されるよう混合する工程を備え、前記a)の純度が90%以上であり、前記a)の含有量が0.5〜30.0質量%であり、前記b)の含有量が0.005〜1.0質量%であり、前記b)を前記a)に対して0.001〜0.05質量%の割合で含有することを特徴とする、発色性組成物の調製方法。
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