JP5981192B2 - グリセリルモノアルキルエーテルによる油溶性成分の安定化方法及びこれを含む化粧料 - Google Patents

グリセリルモノアルキルエーテルによる油溶性成分の安定化方法及びこれを含む化粧料 Download PDF

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本発明は、水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合する方法に関し、さらにかかる方法によって油溶性成分を安定的に配合した水系化粧料に関する。さらに詳しくは、水系化粧料に、経時安定性に課題のある油溶性紫外線吸収剤、油溶性ビタミン類及び/又は油溶性植物成分を安定的に配合する方法に関し、かかる方法でこれらの油溶性成分を安定的に配合した水系化粧料に関する。
水系化粧品はさっぱりした感触を有し、ローション剤形などとして化粧水や毛髪化粧料などに汎用される。一方、これら水系化粧料に様々な機能を付与するに当たり、油溶性成分を配合する場合があった。油溶性成分としては、油溶性紫外線吸収剤、油溶性ビタミン類及び/又は油溶性植物成分などが例示される。一般に、水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合するためには、界面活性剤を用いた乳化、分散、可溶化により実現されてきた。
これまでは水系化粧料に油溶性紫外線吸収剤等の油溶性成分を配合する際、安定な配合状態を維持するためには、比較的高濃度の非イオン性界面活性剤を用いる必要があった。しかし、非イオン性界面活性剤を高濃度配合すると感触的にべたつきが出てしまったり、経時安定性的にも十分でなく、長期経時の高温又は低温条件において濁りが発生したり、クリーミングすることがあった。
これらに対し、非イオン性界面活性剤にアルキルグリコシドまたはポリエチレングリコール型界面活性剤を必須成分としてマイクロエマルション化する方法が開示されているが(例えば、特許文献1参照)、この場合であっても比較的界面活性剤量は多く、安定化している温度範囲も決して広いとはいえない。さらに、水素添加レシチンと非イオン性界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステルを特定の範囲で含有させることにより難水溶性成分を安定に溶解ないし分散させる方法が開示されているが(例えば、特許文献2参照)、これらを高濃度配合することで経時での沈殿が起こることから十分とはいえない。
特開平6−262060号公報 特開2011−57587号公報
本発明の目的は、水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合する方法を提供し、さらにこの油溶性成分を安定的に配合した化粧料を提供することを課題とする。
このような状況に鑑み、本発明者は水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合する方法を求めて鋭意研究した結果、グリセリルモノアルキルエーテルを配合することにより課題を解決することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下に示すとおりである。
(1)グリセリルモノアルキルエーテルを配合することによる水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合する方法
(2) 前記グリセリルモノアルキルエーテルが下記化学式Iで表されることを特徴とする(1)に記載の安定的に配合する方法。
化学式I R-O-CH2-CHOH-CH2OH
Rは直鎖状もしくは分枝状で、炭素数が3〜14の飽和もしくは不飽和のアルキル基を示す。
(3)グリセルモノアルキルエーテルが、1−ヘプチルグリセリルエーテル、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1-オクチルグリセリルエーテル、1−デシルグリセリルエーテル及び1−ドデシルグリセリルエーテルより選択されることを特徴とする(1)又は(2)に記載の安定的に配合する方法。
(4) 前記油溶性成分が、紫外線吸収剤、ビタミン類、油溶性植物成分であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の安定的に配合する方法。
(5) 前記紫外線吸収剤が、UVAあるいはUVB領域に吸収波長領域を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の安定的に配合する方法。
(6) 前記ビタミン類が、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンC誘導体、ビタミンF及びその誘導体、ビタミンK及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、及びビタミンB誘導体から選ばれる少なくとも1種である(1)〜(5)のいずれかに記載の安定的に配合する方法。
(7)前記油溶性植物成分が、植物抽出物、精油、油脂類であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の安定的に配合する方法。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載の方法により油溶性成分を安定的に配合された水系化粧料。
本発明の方法によれば、水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合でき、さらにこの油溶性成分を安定的に配合した化粧料を提供することができる。
(1)本発明の方法に関わるグリセリルモノアルキルエーテル
本発明に関わるグリセリルモノアルキルエーテルは下記のような化学式Iを有する。
化学式I R-O-CH2-CHOH-CH2OH
Rは直鎖状もしくは分枝状で、炭素数が3〜14の飽和もしくは不飽和のアルキル基を示す。好ましくは、かかる炭素数が5〜12、好ましくは7〜12である。
本発明を実施するに当たり、グリセルモノアルキルエーテルのうち、1−ヘプチルグリセリルエーテル、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1-オクチルグリセリルエーテル、1−デシルグリセリルエーテル及び1−ドデシルグリセリルエーテルなどを好適に例示できるが、これらに限らない。さらに、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルであることがより好ましい。かかるグリセルモノアルキルエーテルの化粧料中の含有量は、所望の効果が得られるのであれば特に限定されるものではないが、油溶性成分を、化粧料として機能するために許容できる分散性あるいは可溶化されることを可能とし、化粧料の経時安定性を向上する観点から、化粧料全量中、0.01〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量%、さらに好ましくは0.2〜0.5重量%である。下限未満の場合には所望の効果が発揮されない場合があり、上限を超える場合には所望の効果が頭打ちになる、あるいは経時安定性の面で懸念があり好ましくない。かかる1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルには市販品が存し、かかる市販品をそのまま用いることができる。かかる市販品としては、SENSIVA SC50(商品名、Schulke & Mary社製)などを例示することができる。さらに、かかる1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルは、抗菌活性を有することが知られており、化粧料においてもその抗菌活性を期待して汎用されているが、結果として抗菌活性も併せ持つこととなることから、他の抗菌剤の減量にも繋がり、最も好ましいと言える。
(2)本発明の方法に関わる油溶性成分
本発明において用いることができる油溶性成分は、通常化粧料に配合される成分であえば特に制限は無いが、より明確な機能性を付与する観点から、油溶性紫外線吸収剤、油溶性ビタミン類、油溶性植物成分等を例示することができる。
かかる油溶性紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ケイ皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤類等が挙げられるが、これらに限定されない。かかる油溶性紫外線吸収剤のうち、紫外線吸収能に優れることから、メトキシケイヒ酸エステル、ジエチルアミノヒドロキシ安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン等が好適に例示できる。これらの化合物には市販品も存し、市販品をそのまま使用してもよい。具体的な市販品としては、「Uvinul MC80」(BASF社製)、「パルソールMCX」(DSM ニュートリション
ジャパン社製)、「Eusolex 2292」(メルク社製)(以上、メトキシケイヒ酸エステル)、「Uvinul A Plus」(ジエチルアミノヒドロキシ安息香酸ヘキシル BASF社製)、「PARSOL1789」(t−ブチルメトキシベンゾイルメタン DSM ニュートリション ジャパン社製)が例示できる。
さらに、かかる油溶性ビタミン類及びその誘導体としては、例えば、ビタミンE及びその誘導体、ビタミンC誘導体、ビタミンD及びその誘導体、ビタミンF及びその誘導体、ビタミンK及びその誘導体、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB誘導体等が挙げられるが、これらに限らない。これらは、単独あるいは混合物として使用されることができる。具体的には、γ−トコフェロール、アスコルビン酸ステアリル、ジパルミチン酸アスコビル、ニコチン酸トコフェロール、メナジオン、デヒドロコレステロール、エルゴカルシフェロール、ジカプリル酸ピリドキシン、テトラ−ヘキシルデカン酸アスコビル(VCIP)、レチノール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール等のレチノール誘導体、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、パンテノール、リノール酸トコフェロール、リノール酸イソプロピル、リノレン酸、パルミチン酸ピリドキシン、ビタミンA油、β−カロチン、ジパルミチン酸ピリドキシン、フィロキノン等が挙げられる。
油溶性植物成分としては、植物抽出物、精油、油脂類などが挙げられるが、これらに限らない。具体的には、ローズマリー油、カミツレ油、ユーカリ油、米胚芽油、小麦胚芽油、γ−オリザノール、油溶性甘草エキス、植物性セラミド(グリコシルセラミド)、カロット油、油溶性ニンジンエキス、油溶性ヨクイニンエキス、油溶性スギナエキス、油溶性アルニカエキス、油溶性カモミラエキス、油溶性シコンエキス、油溶性スギナエキス、油溶性シナノキエキス、油溶性セイヨウノコギリソウエキス、油溶性セージエキス、油溶性トウキエキス、油溶性マロニエエキス、油溶性モモ葉エキス、油溶性ローズマリーエキス、油溶性甘草エキス、油溶性ハトムギエキス、油溶性カミツレエキス、オリーブ油、油溶性ビワエキス、ボラージ油、ツバキ油、月見草油等が挙げられる。
上記の油溶性成分の含有量は、化粧料の機能が発揮され、かつ本発明の方法で化粧料として許容される範囲で安定に分散あるいは可溶化され、経時安定性においても問題ない範囲であれば特に限定されるものではない。
(3)本発明の方法に関わる非イオン性界面活性剤
本発明の方法は、非イオン性界面活性剤を加えることで、本発明の方法の効果をより向上させることが可能である。かかる非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどが例示できるが、これらに限らない。これら成分は、1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。非イオン性界面活性剤の化粧料中の含有量は、所望の効果が得られるのであれば特に限定されるものではないが、油溶性成分を、化粧料として機能するために許容できる分散性あるいは可溶化されることを可能とし、化粧料の経時安定性を向上する観点から、化粧料全量中、0.01〜2重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1重量%、さらに好ましくは0.2〜0.5重量%である。下限未満の場合には所望の効果が発揮されない場合があり、上限を超える場合には所望の効果が頭打ちになる、あるいは経時安定性の面で懸念があり好ましくない。これらの非イオン性界面活性剤には市販品も存し、市販品をそのまま使用してもよい。具体的な市販品としては、「NIKKOL HCO−10」「NIKKOL HCO−20」「NIKKOL HCO−30」「NIKKOL HCO−40」「NIKKOL HCO−50」「NIKKOL HCO−60」「NIKKOL HCO−80」「NIKKOL HCO−100」(以上、日光ケミカルズ社製)、「リョートーシュガーエステルS−1170」「リョートーシュガーエステルS−1570」「リョートーシュガーエステルS−1670」(以上、三菱化学フーズ社製)、「DKエステルSS」「DKエステルF−160」「DKエステルS−L18A」(以上、第一工業製薬社製)が例示できる。
(4)本発明の方法により油溶性成分を安定的に配合された水系化粧料
本発明の方法により油溶性成分を安定的に配合された水系化粧料は、上記の成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を含有することができる。かかる任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、上記以外の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、上記以外の紫外線吸収剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー、セルロース粉末、ウレタン粉末、シルク粉末等の有機粉体類、前記粉体類をメタクリロイルオキシアルキルフォスフォリルコリン及びアルキルメタクリレートの共重合体等の生体成分類似高分子にて被覆した粉体、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、上記以外のビタミン類、フェノキシエタノール等の抗菌剤、保湿剤、水溶性高分子、皮膜剤、金属イオン封鎖剤、アミノ酸、有機アミン、高分子エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、防腐剤、香料、水等が好ましく例示され、任意成分として配合されることが可能であるが、これら例示に限定されるものではない。本発明の方法により油溶性成分を安定的に配合された水系化粧料は、常法に従って製造できる。
本発明の水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合する方法により調製される水系化粧料は、特に剤形を限定されるものではなく、種々の形態の化粧料として適用されうるものである。適用される化粧料の具体例としては、例えば、ローション、乳液、ジェル、クリーム、エッセンスなどが挙げられ、皮膚あるいは毛髪などに適用される化粧料が挙げられる。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
<製造例1>
表1〜表3に示す処方に従って、本発明の水系化粧料に油溶性成分を安定的に配合する方法を評価するため、ローション様化粧料である実施例及び比較例を調整した。表に示したA及びDの成分をCの成分に均一に溶解し、予め均一に混合したBとEの成分の溶液に徐々に添加し、実施例及び比較例を得た。
まず初めに、以降に示す実施例及び比較例を用いた試験例1〜試験例3における評価基準について記載する。
[官能評価]
製造例1に記載の方法により各化粧料試料を調製し、50mLのスクリュー管に約25mLを入れ封栓した。その後室温にて約24時間静置し、各化粧料試料の透明度を目視にて評価した。評価基準は以下の通りとした。
(評価基準)
○ :透明
△ :僅かに白濁
× :濁り、または沈殿がある
[濁度レベル]
製造例1に記載の方法により各化粧料試料を調製し、50mLのスクリュー管に約25mLを入れ封栓した。その後室温にて約24時間静置し、各化粧料試料をスペクトロフォトメーター(スペクトロフォトメーターV-660、Jasco日本分光株式会社製)にて、400〜800nmの透過率(T%)を測定し平均透過率を得た。得られた透過率を以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎ :透過率 90%を超え100%以下
○ :透過率 70%を超え90%以下
△ :透過率 40%を超え70%以下
× :透過率 40%以下
<試験例1>
以下の表1に示す処方に基づき、製法例1に示したごとくローション様化粧料試料である実施例及び比較例を調製し、前記の評価を行った。評価結果を表1に合わせて示した。
Figure 0005981192
表1の結果から、油溶性の紫外線吸収剤であるメトキシケイヒ酸エチルヘキシルは、グリセリルモノアルキルエーテルである1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルを添加することで外観が透明あるいは透明に近い領域で、安定に含有されうることが分かる。また、非イオン性界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステルを加えることで、この効果がさらに向上し、水系化粧料に安定に含有され得ることができることが分かる。
<試験例2>
以下の表2に示す処方に基づき、製法例1に示したごとくローション様化粧料試料である実施例及び比較例を調製し、前記の評価を行った。評価結果を表2に合わせて示した。
Figure 0005981192
表2の結果から、油溶性のビタミン剤であるγ-トコフェロールは、グリセリルモノアルキルエーテルである1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルを添加することで外観が透明あるいは透明に近い領域で、安定に含有されうることが分かる。また、非イオン性界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステルを加えることで、この効果がさらに向上し、水系化粧料に安定に含有され得ることができることが分かる。
<試験例3>
以下の表3に示す処方に基づき、製法例1に示したごとくローション様化粧料試料である実施例及び比較例を調製し、前記の評価を行った。評価結果を表3に合わせて示した。
Figure 0005981192
表3の結果から、植物抽出物の精油であるローズマリー油は、グリセリルモノアルキルエーテルである1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルを添加することで外観が透明あるいは透明に近い領域で、安定に含有されうることが分かる。また、非イオン性界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステルを加えることで、この効果がさらに向上し、水系化粧料に安定に含有され得ることができることが分かる。
次に、以降に示す実施例及び比較例を用いた高温条件化での試験例4における評価基準について記載する。
[官能評価]
製造例1に記載の方法により各化粧料試料を調製し、50mLのスクリュー管に約25mLを入れ封栓した。その後50℃の環境下、2週間静置し、各化粧料試料の透明度を目視にて評価した。評価基準は以下の通りとした。
(評価基準)
○ :透明
△ :僅かに白濁
× :濁り、または沈殿がある
[濁度レベル]
製造例1に記載の方法により各化粧料試料を調製し、50mLのスクリュー管に約25mLを入れ封栓した。その後50℃の環境下、2週間静置し、各化粧品試料をスペクトロフォトメーター(スペクトロフォトメーターV-660、Jasco日本分光株式会社製)にて、400〜800nmの透過率(T%)を測定し平均透過率を得た。得られた透過率を以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎ :透過率 90%を超え100%以下
○ :透過率 70%を超え90%以下
△ :透過率 40%を超え70%以下
× :透過率 40%以下
<試験例4>
以下の表4に示す処方に基づき、製法例1に示したごとくローション様化粧料試料である実施例及び比較例を調製し、前記の評価を行った。評価結果を表4に合わせて示した。
Figure 0005981192
表4の結果から、50℃、2週間の高温経時条件下においても、油溶性の紫外線吸収剤であるメトキシケイヒ酸エチルヘキシルは、グリセリルモノアルキルエーテルである1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルを添加することで外観が透明あるいは透明に近い領域で、安定に含有されうることが分かる。また、非イオン性界面活性剤であるショ糖脂肪酸エステルを加えることで、この効果がさらに向上し、水系化粧料に安定に含有され得ることができることが分かる。この結果は、表1に示す結果と同様であった。さらに、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテルを加えない場合においては、表1の結果と比べて安定性が悪化する結果であった。
本発明は、皮膚や毛髪に適応可能な水系化粧品に油溶性成分を安定に配合させることができ、さらにはかかる水系化粧料を提供することに応用できる。

Claims (6)

  1. 下記化学式Iで表されるグリセリルモノアルキルエーテル、非イオン性界面活性剤、及び油溶性紫外線吸収剤を水系化粧料に配合することを特徴とする、前記水系化粧料に前記油溶性紫外線吸収剤可溶化させて安定的に配合する方法。
    Figure 0005981192
    (式I中、Rは直鎖状又は分枝状で、炭素数が3〜14の飽和又は不飽和のアルキル基を
    示す。)
  2. 前記グリセリルモノアルキルエーテルが、1−ヘプチルグリセリルエーテル、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル、1−デシルグリセリルエーテル及び1−ドデシルグリセリルエーテルより選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記グリセリルモノアルキルエーテルの含有量が、化粧料全量中0.2〜0.5重量%であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記油溶性紫外線吸収剤が、UVAあるいはUVB領域に吸収波長領域を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びショ糖脂肪酸エステルより選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法により水系化粧料に油溶性紫外線吸収剤を安定的に配合する工程を含む、水系化粧料の製造方法。
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