JP6224586B2 - 注射用製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、分子量20kDa以上のタンパク質及びピリジン誘導体を含有し、疎水性保存剤を含有しない注射用製剤に関する。
[発明の背景]
生理活性を有するタンパク質は、生体において種々の薬理作用を示すことが知られており、医薬品としての応用が図られている。しかしながら、タンパク質は一般的に消化管及び消化器内で分解されやすいため、経口ではなく注射によって体内に投与される。タンパク質は長期間保存すると、凝集、変性、分解、不溶性異物の生成、又は活性の低下が生じやすい等の問題があり、製剤に使用する溶媒、添加剤等の選択が困難であった。さらに、患者に対する利便性を考慮した場合、自己投与を見据えた皮下注射剤の開発が望ましい。しかし、タンパク質の場合、皮下組織内で凝集、変性、分解、不溶性異物の生成、活性の低下等が生じて、所望の吸収率が達成できないことがある。
このようなタンパク質固有の問題に対処するため、タンパク質の製剤化に関する種々の研究が行われてきた。例えば、スクロースを添加することによる安定化(Journal of Pharmaceutical Sciences Vol. 88, No. 3, 1999、J. Peptide Res. 66, 2005 348-356、Journal of Pharmaceutical Sciences, Vol. 98, No. 9, 2009)、ニコチン酸アミドを添加することによるタンパク質の吸収速度向上、ヒアルロニダーゼによる吸収改善(Diabetes Technology & Therapeutics, Volume 11, Number 6, 2009)が検討されている。
特許文献1にはニコチン酸又はニコチン酸アミドを含有するインスリン製剤が開示されており、ブタにおいて、インスリン(約6kDa)の吸収速度が向上したことが記載されている。
特許文献2には水性生理学塩溶液中で溶解性の乏しいペプチド、並びに、ニコチン酸アミド及びニコチン酸等の非イオン性芳香性向水性薬学上受容可能な作用薬を含む薬剤組成物が開示されている。特許文献2には、インビトロにおいて、ニコチン酸アミドを通常溶解性の低いペプチド薬剤水溶液に加えると、上記ペプチドの溶解性が増加し、安定性が向上することが記載されている。特許文献2には、ペプチドの例として、成長ホルモン放出因子(GRF、分子量約5kDa)ペプチド及び黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)アンタゴニスト(10アミノ酸残基のペプチド)が挙げられている。
特許文献3には、医薬として有用なペプチド又はタンパク質、疎水性保存剤、及びニコチンアミドを含有する可溶性製剤が開示されている。上記可溶性製剤は、クレゾール等の疎水性保存剤を必須の成分としており、この疎水性保存剤の存在下で医薬として有用なペプチド又はタンパク質の物理的安定性を増大させている。上記ペプチド又はタンパク質としては、GLP−1、インスリン、成長ホルモン及び成長因子等が記載されている。
特許文献4および特許文献5には、ヒト肝細胞増殖因子(HGF)に結合し、かつ該HGFを中和する、モノクローナル抗体が開示されている。
特許文献6には、ヒトCD38及びカニクイザルCD38に特異的に結合する、単離された抗体が開示されている。
しかしながら、これらの先行技術文献には、ニコチン酸アミド、ニコチン酸等の添加による、インビボにおけるタンパク質の吸収量の増加については何ら記載されていない。
一方、タンパク質製剤を皮下、皮内、筋肉等に投与する際には、生体内へのタンパク質の吸収性が問題となる。従来から吸収性改善剤として用いられている添加剤には、ヒアルロニダーゼ等が挙げられる。しかしながら、ヒアルロニダーゼを含有するタンパク質製剤を皮下投与した場合、ヒアルロニダーゼが投与部位の皮下組織を一時的に破壊すること、又はヒアルロニダーゼがタンパク質を分解すること等があった。タンパク質の種類によっては、ヒアルロニダーゼを添加してもタンパク質の吸収性が改善されないことがあった。
国際公開第91/009617号 国際公開第98/053844号 国際公開第00/015224号 国際公開第2005/107800号 国際公開第2007/115049号 国際公開第2012/092612号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、従来のタンパク質製剤と比較して、生体内において高いバイオアベイラビリティでタンパク質を投与することが可能な注射用製剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、目的のタンパク質とピリジン誘導体とを組み合わせて投与することによって、目的のタンパク質の吸収量が増大し、バイオアベイラビリティが向上することを見出し、本願発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供する。
[1] 分子量20kDa以上のタンパク質と、ピリジン誘導体とを含有し、疎水性保存剤を含有しない注射用製剤。
[2] 分子量20kDa以上のタンパク質と、ピリジン誘導体とを含有し、分子量20kDa以上のタンパク質のバイオアベイラビリティが改善された注射用製剤。
[3] ピリジン誘導体がナイアシンである、[1]又は[2]に記載の注射用製剤。
[4] ピリジン誘導体がニコチン酸アミドである、[1]又は[2]に記載の注射用製剤。
[5] 分子量20kDa以上のタンパク質が抗体である、[1]又は[2]に記載の注射用製剤。
[6] 皮内投与、皮下投与又は筋肉内投与用である、[1]又は[2]に記載の注射用製剤。
さらに本発明は、以下の[7]〜[13]を提供する。
[7] 哺乳動物に[1]〜[6]いずれかに記載の注射用製剤を有効量投与することを含む、分子量20kDa以上のタンパク質のバイオアベイラビリティを改善する方法。
[8] 哺乳動物はヒトである、[7]に記載の方法。
[9] 分子量20kDa以上のタンパク質を含む注射用製剤のバイオアベイラビリティを改善する方法に使用するための、ピリジン誘導体。
[10] ピリジン誘導体がナイアシンである、[9]に記載のピリジン誘導体。
[11] ピリジン誘導体がニコチン酸アミドである、[9]に記載のピリジン誘導体。
[12] 分子量20kDa以上のタンパク質が抗体である、[9]に記載のピリジン誘導体。
[13] 注射用製剤が皮内投与、皮下投与又は筋肉内投与用である、[9]に記載のピリジン誘導体。
本発明によれば、従来のタンパク質製剤と比較して、生体内で高いバイオアベイラビリティでタンパク質を投与することが可能な注射用製剤を提供することが可能になる。本発明の注射用製剤は、皮下組織を破壊することなくタンパク質を生体内に投与することができる点で、安全性に優れている。
また、本発明によれば従来のタンパク質製剤と比較して、低い投与量の注射製剤を提供することが出来る点で、製造効率に優れている。
さらに、目的のタンパク質が溶解度の低いタンパク質であっても、本発明を用いれば、目的のタンパク質が溶解し得る低い投与量の注射製剤を提供できる。したがって、本発明は、従来では注射剤化が難しかった溶解度の低いタンパク質を皮内投与あるいは皮下投与出来る点で、利便性に優れている。
[発明の詳細な説明]
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係る注射用製剤は、タンパク質と、ピリジン誘導体とを含有し、疎水性保存剤を含有しない。上記注射用製剤は、このような構成をとることによって、上記タンパク質の吸収量を増大させ、バイオアベイラビリティを向上させることができる。
本実施形態に係る注射用製剤は有効成分として、少なくとも1種類のタンパク質を含有する。本実施形態におけるタンパク質としては、哺乳動物にとって有用な生理活性を有し、哺乳動物における各種疾患の予防又は治療に臨床上用いることができる種々のタンパク質が挙げられる。本実施形態に係るタンパク質は、2以上のアミノ酸がアミド結合し、高次構造を形成することによって生理活性を有するタンパク質であれば特に限定されない。したがって、アミノ酸の数が少なく一般にペプチド、ポリペプチド等と呼ばれる化合物も、本発明のタンパク質に含まれる。上記タンパク質は、その分子量が、モノマーとして、例えば約20kDa〜1000kDaのタンパク質が用いられ、好ましくは分子量約20kDa〜500kDaのタンパク質が用いられ、さらに好ましくは分子量約20kDa〜160kDaのタンパク質が用いられる。
生理活性を有するタンパク質として代表的なものとしては、ホルモン、抗体等が挙げられる。上記タンパク質の作用機作は、作動性又は拮抗性のいずれでもよい。本実施形態におけるタンパク質の具体的な例としては、ペプチドホルモン、サイトカイン、ペプチド性神経伝達物質、造血因子、各種増殖因子、酵素、ペプチド系抗生物質、鎮痛性ペプチド、抗体等が挙げられる。
ペプチドホルモンとしては、例えばインスリン、ソマトスタチン、ソマトスタチン誘導体(サンドスタチン,米国特許第4,087,390号,米国特許第4,093,574号,米国特許第4,100,117号,米国特許第4,253,998号参照)、成長ホルモン(GH)、ナトリウム利尿ペプチド、ガストリン、プロラクチン、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、ACTH誘導体(エビラタイド等)、メラノサイト刺激ホルモン(MSH)、甲状腺ホルモン放出ホルモン(TRH)、その塩及びその誘導体(特開昭50−121273号公報、特開昭52−116465号公報参照)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、ヒト絨毛ゴナドトロピン(HCG)、サイモシン(チモシン)、モチリン、バソプレシン、バソプレシン誘導体{デスモプレシン〔日本内分泌学会雑誌,第54巻 第5号 第676〜691頁(1978)〕参照}、オキシトシン、カルシトニン、副甲状腺ホルモン(PTH)、グルカゴン、セクレチン、パンクレオザイミン、コレシストキニン、アンジオテンシン、ヒト胎盤ラクトーゲン、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)及びその誘導体(特開平6−80584号公報、特開平7−2695号公報、EP658568号、特開平8−245696号公報、特開平8−269097号公報、WO97/15296号、WO97/31943号、WO98/19698号、WO98/43658号、特表平10−511365号公報、WO99/55310号、特表平11−513983号公報、CA2270320号、WO99/64061号、特表平11−514972号公報、特表2000−500505号公報、WO2000/66138号、WO2000/66142号、WO2000/78333号、特開2001−11095号公報、Tissue Eng. 7(1)35−44(2001)、Diabetologia 43(10)1319−1328(2000)、WO2000/34331号、WO2000/34332号、米国特許第6,268,343号、米国公開2001011071号、米国公開2001006943号、EP0733644号、WO2000/77039号、WO99/43707号、WO99/43341号、WO99/43706号、WO99/43708号、WO99/43705号、WO99/29336号、WO2000/37098号、EP0969016号、米国特許第5,981,488号、米国特許第5,958,909号、WO93/25579号、WO98/43658号、EP0869135号、米国特許第5,614,492号、米国特許第5,545,618号、米国特許第5,120,712号、米国特許第5,118,666号、WO95/05848号、WO91/11457号、EP0708179号、WO96/06628号、EP0658568号、WO87/06941号参照)、並びに、メタスチン及びその誘導体(WO2000/24890号参照)等が挙げられる。ペプチドホルモンとしては、好ましくはインスリン及び成長ホルモン等である。
サイトカインとしては、例えば、リンホカイン、モノカイン等が挙げられる。リンホカインとしては、例えば、インターフェロン類(アルファ型、ベータ型、ガンマ型等)、インターロイキン類(例えば、IL−2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12等)等が挙げられる。モノカインとしては、例えば、インターロイキン−1(IL−1)、腫瘍壊死因子(TNF)等が挙げられる。サイトカインとしては、好ましくはリンホカイン等であり、更に好ましくはインターフェロン等であり、特に好ましくはインターフェロンアルファ等である。
ペプチド性神経伝達物質としては、例えば、サブスタンスP、セロトニン、GABA等が挙げられる。
造血因子としては、例えば、エリスロポエチン(EPO)、コロニー刺激因子(G−CSF,GM−CSF,M−CSF等)、トロンボポエチン(TPO)、血小板増殖刺激因子、メガカリオサイトポテンシエーター等が挙げられる。
各種増殖因子としては、例えば、塩基性又は酸性の繊維芽細胞増殖因子(FGF)及びこれらのファミリー(例えば、EGF、TGF−α、TGF−β、PDGF、酸性FGF,塩基性FGF、FGF−9等)、神経細胞増殖因子(NGF)及びこれらのファミリー(例えば、BDNF、NT−3、NT−4、CNTF、GDNF等)、インスリン様成長因子(例えば、IGF−1,IGF−2等)、並びに、骨増殖に関与する因子(BMP)及びこれらのファミリー等が挙げられる。
酵素としては、例えば、スーパーオキシドディスミュターゼ(SOD)、ウロキナーゼ、ティシュープラスミノーゲンアクティベーター(tPA)、アスパラギナーゼ、カリクレイン等が挙げられる。
ペプチド系抗生物質としては、例えば、ポリミキシンB、コリスチン、グラミシジン、バシトラシン等が挙げられる。
鎮痛性ペプチドとしては、例えば、エンケファリン、エンケファリン誘導体(米国特許第4,277,394号,EP−A031567号公報参照)、エンドルフィン、キョウトルフィン等が挙げられる。
その他、生理活性ペプチドとしては、サイモポエチン、ダイノルフィン、ボムベシン、セルレイン、サイモスチムリン、胸腺液性因子(THF)、血中胸腺因子(FTS)及びその誘導体(米国特許第4,229,438号参照)、その他の胸腺因子〔医学のあゆみ、第125巻,第10号,835−843頁(1983年)〕、並びに、ニューロテンシン、ブラジキニン及びエンドセリン拮抗作用を有するペプチド類(EP−A436189号、EP−A457195号,EP−A496452号、特開平3−94692号、特開平3−130299号公報参照)等が挙げられる。
本実施形態に係る注射用製剤に用いる生理活性ペプチドとして好ましくは、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)(PEG-IFNα-2b)が挙げられる。
本実施形態に係る注射用製剤に用いる生理活性ペプチドとして好ましくは、エリスロポエチン(EPO)が挙げられる。
本実施形態に係る注射用製剤に用いる生理活性ペプチドとして好ましくは、血管内皮増殖因子(VEGF)が挙げられる。
本実施形態に係る生理活性を有するタンパク質は天然物、合成物、半合成物のいずれであってもよく、更にその生理活性を有する限りはそれらの誘導体、類縁体又は改変体であってもよい。
本実施形態に係る生理活性を有するタンパク質は塩の形態であってもよい。本実施形態に係る生理活性を有するタンパク質の塩としては、酸又は塩基との塩であって、生理学的に許容される塩が挙げられ、特に生理学的に許容される酸付加塩であることが好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸及び硫酸)との塩、有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、シュウ酸、メタンスルホン酸及びベンゼンスルホン酸)との塩等が挙げられる。
本実施形態で用いられるタンパク質において、C末端はカルボキシル基(−COOH)、カルボキシレート(−COO)、アミド(−CONH)又はエステル(−COOR)の何れであってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル及びn−ブチル等のC1−6アルキル基、シクロペンチル及びシクロヘキシル等のC3−8シクロアルキル基、フェニル及びα−ナフチル等のC6−12アリール基、ベンジル及びフェネチル等のフェニル−C1−2アルキル基並びにα−ナフチルメチル等のα−ナフチル−C1−2アルキル基等のC7−14アラルキル基、ピバロイルオキシメチル基等が挙げられる。
本実施形態で用いられるタンパク質がC末端以外にカルボキシル基(又はカルボキシレート)を有している場合、C末端以外のカルボキシル基がアミド化又はエステル化されているタンパク質も本発明で用いられるタンパク質に含まれる。この場合のエステルとしては、例えば、上述したC末端に用いられるエステル等が挙げられる。
さらに、本実施形態で用いられるタンパク質には、N末端のアミノ酸残基(例えば、メチオニン残基)のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基及びアセチル基等のC1−6アルカノイル等のC1−6アシル基等)で保護されているタンパク質、生体内で切断されて生成するN末端のグルタミン残基がピログルタミン酸化したタンパク質、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基等)が適当な保護基(例えば、ホルミル基及びアセチル基等のC1−6アルカノイル基等のC1−6アシル基等)で保護されているタンパク質、並びに、糖鎖が結合したいわゆる糖タンパク質等の複合タンパク質等も含まれる。
本実施形態に係るタンパク質は、ポリエチレングリコール等のタンパク質安定化作用を有する分子等で修飾されたタンパク質であってもよい。
本実施形態に係るタンパク質には、タンパク質の部分ペプチド等も含まれる。本実施形態で用いられるタンパク質の部分ペプチドとしては、上述した本実施形態で用いられるタンパク質の部分アミノ酸配列を有するペプチドであり、且つ該タンパク質と実質的に同質の活性を有する限り、何れのペプチドであってもよい。ここで「実質的に同質の活性」とは上記と同意義を示す。すなわち、「実質的に同質の活性」とは、上記「生理活性」と性質的に(例えば、生理化学的に、又は薬理学的に)同質である活性を意味する。「実質的に同質の活性」の測定は、上述した本実施形態で用いられるタンパク質の場合と同様に行うことができる。
本実施形態に係るタンパク質の好ましい例として、抗体が挙げられる。
本実施形態に係る抗体は、ネイティブな構造を有する抗原を認識し得る限り、抗原のいずれの部分を抗原決定基とする抗体であってもよい。抗体は、膜タンパク質の細胞外領域を認識する抗体であることが好ましい。細胞外領域を認識する本実施形態に係る抗体は、インタクトな細胞の表面上に発現する抗原に結合することができるので、抗体医薬としての用途において特に有利である。
本実施形態における抗体は、公知のアイソタイプ及びサブタイプを含んでもよい。ヒト由来の抗体の場合、アイソタイプは、例えば、IgM、IgG、IgA、IgD及びIgEが挙げられる。上記IgGのサブタイプは、例えば、IgG1、IgG2、IgG3及びIgG4が挙げられる。ヒト由来の抗体の場合、軽鎖は、例えば、カッパ鎖及びラムダ鎖が挙げられる。中でも、IgGが好ましい。
抗体は、モノクローナル抗体であっても、ポリクローナル抗体であってもよい。抗体は、キメラ抗体及びヒト化抗体等の遺伝子工学的に改変された抗体であってもよい。
本実施形態に係る抗体は、標的抗原を特異的に認識し結合するための相補性決定領域(CDR)を少なくとも有する分子であれば特に制限はなく、完全抗体分子の他、例えば、Fab、Fab’、F(ab’)、Fv及びVH等のフラグメント、scFv、scFv−Fc、dsFv、ミニボディー及びダイアボディー等の遺伝子工学的に作製されたコンジュゲート分子、ポリエチレングリコール(PEG)等のタンパク質安定化作用を有する分子等で修飾されたそれらの誘導体、並びに、多重特異性抗体からなる群から選ばれる少なくとも1種の分子であってもよい。
上記抗体の製造方法は、特に制限されず、当該分野で公知である種々の抗体の製造方法を用いることができる。このような抗体の製造方法としては、例えば、ハイブリドーマ法、遺伝子工学的に抗体の遺伝子を導入した微生物を用いて製造する方法、免役した動物の血清から直接得る方法が挙げられる。
本実施形態に係る注射用製剤は、一般的に治療に用いられる抗体であればどのような抗原に対する抗体であっても適用できる。本実施形態に係る注射用製剤に用いる抗体として好ましくは、抗肝細胞増殖因子抗体(以下、「抗HGF抗体」という場合がある。)が挙げられる。
HGFと結合するモノクローナル抗体(即ち「抗HGFmAb」)は、HGFと結合することによってHGFの1以上の生物活性を部分的又は完全に阻害する場合、HGFを中和する又は中和していると言われる。このような抗体は中和抗体ともよばれる。中和抗体が阻害し得るHGFの生物学的特性としては、例えば、cMetレセプターと結合すること;マーディン−ダービーイヌ腎臓(MDCK)細胞等の特定の細胞系の散乱を引き起こすこと;肝細胞、Mv1Luミンク肺外皮細胞及び様々なヒト腫瘍細胞等の特定の細胞の増殖を刺激すること;並びに、例えば、ヒト臍帯血管内皮細胞(HUVEC)増殖若しくは血管形成の刺激によって、又は、ニワトリ胚絨毛尿膜(CAM)に適用した場合の血管の誘導によって測定されるような、血管新生を刺激すること、が挙げられる。ヒト化中和mAbは、好ましくはヒトHGF(即ちGenBank登録番号D90334の配列を有するポリヌクレオチドによってコードされているタンパク質)と結合する。ヒト化抗体は、マウス抗体(ラット、ハムスター又は他の類似種に由来する抗体でもあり得る「ドナー抗体」)由来のCDRをヒト抗体(「受容体抗体」、「受容体」という場合がある)上に移植した、モノクローナルな遺伝子組み換え抗体である。
例えば、0.01、0.1、0.5、1、2、5、10、20又は50μg/mlの濃度のヒト化中和mAbを含む溶液は、HGFの生物学的機能(例、増殖又は散乱の刺激)を、少なくとも約50%、好ましくは75%以上、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上、更により好ましくは99%以上、最も好ましくは約100%(本質的に完全に)阻害する。HGFに対する抗体のモル比が、0.1倍、0.5倍、1倍、2倍、3倍、5倍、又は10倍である場合、好ましくは、少なくとも25%、50%、75%、90%、95%又は本質的に完全な阻害を達成する。より好ましくは、mAbは、1つだけではなく、いくつかの上記に記載したHGFの生物活性を中和する。HGFの全ての生物活性を中和する抗HGFmAbは、「完全に中和している」と呼ばれ、そのようなmAbが最も好ましい。ヒト化中和mAbは、好ましくはHGFと特異的に結合する。ヒト化中和mAbは、好ましくは、線維芽細胞増殖因子(FGF)及び血管内皮増殖因子(VEGF)等のHGFに関連するタンパク質とは結合しない、又はとても低い程度で結合する。
ヒト化中和mAbは、自身の四量体形態(天然の四量体形態、2つのL鎖及び2つのH鎖)での抗HGF抗体を含む。ヒト化中和mAbは、公知のアイソタイプIgG、IgA、IgM、IgD及びIgE、並びに、それらのサブタイプ、即ちIgG1、IgG2、IgG3、IgG4のいずれかであってもよい。ヒト化中和mAbは、κL鎖又はλL鎖を含み得る。ヒト化中和mAbとしては、例えば、Fv、Fab及びF(ab’)等の抗体の断片;二官能性複合抗体;一本鎖抗体;及び変化した定常領域を伴う抗体が挙げられる。ヒト化中和mAbのCDRの源は、動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター及びニワトリが挙げられる。)由来であり得る。上記動物由来のCDRは遺伝子組み換えによってヒト化中和mAbに組み入れられる。げっ歯類のmAbは、例えば以下に示すような、当技術分野で周知の標準的な方法で生成される。まず、適切なアジュバント中のHGFをげっ歯類の腹腔内、静脈内、足底球中等に複数回免疫感作する。その後、免疫感作したげっ歯類の脾臓又はリンパ節の細胞を抽出し、好適な不死化細胞系と融合させハイブリドーマを得る。次いでHGFに結合する抗体を産生するハイブリドーマを選抜する。
L2G7mAbのヒト化形態(ヒト化抗体)は、ヒト可変領域フレームワーク(シングル、合成又はコンセンサス配列ヒトフレームワークを含む)中に、L2G7mAbのH鎖及びL鎖の配列由来のCDRアミノ酸のほとんど又は全てを包含する。例えば、L2G7mAbのH鎖由来の3つの無傷のCDR及びL2G7mAbのL鎖由来の3つの無傷のCDRを含むヒト化抗体もあれば、L2G7mAbのH鎖由来の少なくとも1つの無傷のCDR及びL2G7mAbのL鎖由来の少なくとも1つの無傷のCDRを含むヒト化抗体もある。いくつかのヒト化抗体は、いくつかの残基がL2G7mAbの対応するCDR由来であり、その他の残基がヒト抗体、好ましくは、CDRを包含する可変領域フレームワークを供給するのと同一のヒト抗体のCDR由来である少なくとも1つのCDRを含む。
いくつかのヒト化抗体において、H29、H30、H48、H66、H67、H71、H94、L3及びL60からなる群より選ばれる、少なくとも1、3、5又は全ての位置は、マウスL2G7モノクローナル抗体においてKabatの番号付けにより対応する位置に存在するアミノ酸が占める。後述のヒト受容体の可変領域フレームワーク(AAC18323及びBAC01726)において、これらの位置は全て、マウスL2G7モノクローナル抗体において対称する位置に存在するアミノ酸残基とは異なる、ヒト由来のアミノ酸残基が占める。したがって、該群より選ばれる全て又はほとんどの位置を、ヒト由来のアミノ酸残基に置換することが望ましい。他のヒト可変領域フレームワークを使用する場合、それらの位置の中には、ヒト可変領域フレームワーク及びマウスL2G7モノクローナル抗体において同一のアミノ酸が占めるものがあり得る。したがって、置換は該位置において行われるのではなく、Queenのルールに従って、ヒト可変領域フレームワークとマウスL2G7モノクローナル抗体との間で異なる他の位置において行われ得る。ヒト可変領域フレームワークの選択に関係なく、上記の群において指定されたアミノ酸に加えて、他のアミノ酸の置換も可能である。しかし、一般に、ヒト化抗体のH鎖可変領域フレームワーク及びL鎖可変領域フレームワークのどちらも、受容体ヒト可変領域フレームワーク(ヒトコンセンサス可変領域フレームワーク及び合成ヒト可変領域フレームワークを含む)に存在しない残基を生じる10又は12より多くの置換を含まない。
ヒト化抗体において存在する任意の定常領域は、ヒト又は本質的にヒトと同程度であり、天然ヒト定常領域に関連する、10よりは少なく、好ましくは2以下の置換を有する。いくつかの置換は、抗体の半減期及びFcγRnに対するその親和性の増加において有利である。他の置換、通常保存的な置換は、事実上差し障りない。
L2G7のヒト化形態(以下、「ヒト化L2G7」という場合がある。)の一例は、WO2007/115049号の図2に記載される成熟H鎖可変領域及び成熟L鎖可変領域を含む。ヒト化L2G7の他の好ましい形態は、これらのアミノ酸配列に対して少なくとも90%、95%、98%又は99%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する成熟H鎖可変領域及び成熟L鎖可変領域を含み(Kabatの番号付けに従って整列させた場合)、並びに/或いは、少数の(典型的に5又は10より少ないアミノ酸を含む)機能的に重要でない置換、欠失、及び/又は挿入によってこれらの配列とは異なるアミノ酸配列を有する成熟H鎖可変領域及び成熟L鎖可変領域を含む。例えば、H鎖の最初のアミノ酸はGlu又はGlnのどちらかであり得る。置換は通常保存的である。即ち、1つのアミノ酸を化学的に類似するアミノ酸で置換する。アミノ酸置換を、保存的又は非保存的と分類する目的で、アミノ酸は以下のようにグループ分けされる:グループI(疎水性側鎖):Met、Ala、Val、Leu、Ile;グループII(中性親水性側鎖):Cys、Ser、Thr;グループIII(酸性側鎖):Asp、Glu;グループIV(塩基性側鎖):Asn、Gln、His、Lys、Arg;グループV(鎖配向に影響を及ぼす残基):Gly、Pro;及びグループVI(芳香族側鎖);Trp、Tyr、Phe。保存的置換は、同一のグループ内のアミノ酸の間での置換を伴うものである。マウスL2G7モノクローナル抗体の可変領域に関連する置換は、H29、H30、H48、H66、H67、H71、H94、L3及びL60位を避けることが望ましい。これらの位置はCDRと相互作用するので、マウスL2G7モノクローナル抗体由来のアミノ酸が含まれる。置換は好ましくは可変領域フレームワーク位置において起こるが、CDR領域においても起こり得る。CDR領域を置換する場合、マウスL2G7モノクローナル抗体由来のアミノ酸を、ヒト抗体、好ましくは受容体可変領域フレームワークを提供する同一のヒト抗体の対応する位置(Kabatの番号付け)のアミノ酸で置換することが好ましい。
通常、ヒト化L2G7mAbは、κL鎖を伴うIgG1、IgG2、IgG3又はIgG4アイソタイプである。本明細書中、完全なヒトγ−1及びκ定常領域と組み合わせられた、WO2007/115049号の図2に記載される可変領域を有するIgG1mAbを、「HuL2G7」という。
HuL2G7と類似の抗原結合特性を保有するHuL2G7の変異体は、突然変異形成の後の、ファージディスプレイ法を使用する集団選択によって取得できる。変異体は、任意でHuL2G7又はマウスL2G7モノクローナル抗体(以下、「マウスL2G7」、「L2G7」という場合がある。)と競合させて、HGFとの特異的結合についてまず選択する。次いでHuL2G7又はマウスL2G7抗体と同一又は類似の結合特性を有する変異体を、機能面で試験することができる。
好ましいヒト化L2G7mAbは、上に定義するように、HGFに対して中和性又は完全に中和性である。好ましくは、測定されたHGFの生物学的特性(例えば、cMetレセプターとの結合、Mv1Luミンク肺外皮細胞又はHUVEC細胞の増殖の刺激)のいくつか、ほとんど又は全てに関して、ヒト化mAbの中和活性は、L2G7自身の中和活性の3倍以内(1/3以上)、より好ましくは2倍(1/2以上)叉は1.5倍以内(2/3以上)、最も好ましくはL2G7自身の中和活性と同程度(即ち、実験誤差の範囲内)である。即ち、L2G7に対してせいぜい3倍、2倍、1.5倍又は同じ量のヒト化mAbが、同程度の生物学的特性の阻害(例えば、IC50’sによって測定されるような)を得るために必要である。好ましくはヒト化mAbのHGFに対する親和性は、L2G7のHGFに対する親和性の3倍(1/3以上)、2倍以内(1/2以上)又は同程度である。同様に、異種移植片マウスモデル(例えば、U87等のヒトグリオーマ細胞系を異種移植片として使用しているマウス)において、ヒト化mAbは、好ましくはマウスL2G7mAbの3倍以内、2倍以内の量又はマウスL2G7mAbと同程度の量で腫瘍の成長を阻害する。実際、好ましくは、40、20又は10μgの用量のヒト化mAbの週2回投与によって、U87腫瘍異種移植片の増殖を完全に阻害する。
ヒト化mAbは、当業者にとって公知の様々な方法によって発現され得る。例えば、L2G7のL鎖及びH鎖の可変領域をコードする遺伝子を、重複オリゴヌクレオチド又は事前に調製した目的遺伝子の変異体を鋳型として、PCR突然変異誘発を施すことによって、合成する。遺伝子コードの縮重のため、様々なDNA配列が各抗体のアミノ酸配列をコードする。どのように作製された場合でも、ヒト化mAbのL鎖及びH鎖をコードする遺伝子は、例えば、プロモーター、エンハンサー及びポリA部位等の必要な調節領域を提供する発現ベクター(例えば、インビトロジェン社より市販の発現ベクター)内に定常領域と共に挿入される。CMVプロモーター−エンハンサーの使用が好ましい。定常領域に関する遺伝子は、現在広く利用可能であり、ヒト抗体を産生する細胞からPCR法を用いることよって容易にクローニングされ得る。L鎖遺伝子及びH鎖遺伝子は1つのベクターに共に、又は別々のベクターに挿入され得る。発現ベクターは、次いで、CHO細胞又は293細胞(HEK293細胞)、Sp2/0細胞及びNS0細胞を含む非産生骨髄腫等の様々な哺乳動物細胞系内に、リポフェクション及びエレクトロポレーション等の当業者に公知の様々な方法を使用してトランスフェクションされ得る。その後、適切な抗生物質選択によって抗体を発現する細胞が選択される。より大量の抗体が、商業的に利用可能なバイオリアクター内で細胞を増殖させることによって生産される。
一度発現すると、ヒト化mAbは、例えば、精密ろ過、限外ろ過、プロテインA又はプロテインGアフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー、及び、有機染料等に基づいた他の形態のアフィニティークロマトグラフィー等の当業者に標準の手順に従って精製され得る。薬学的使用に関して、少なくとも約90又は95%の均一性を有する実質的に純粋な抗体が好ましく、98%又は99%以上の均一性が、最も好ましい。
HGFに対するモノクローナル抗体の製造方法は特に限定されないが、例えば次のような工程にて製造することができる。
ヒト化L2G7への最初の工程は、L2G7のL鎖遺伝子及びH鎖遺伝子のクローニングである。RNAを、RNeasy Mini Kit(キアゲン社)を用いて10個のL2G7(IgG2a、κ)ハイブリドーマ細胞から調製する。次いで、ストラタジーンのキットを使用しランダムプライマーを用いて得られたRNAから一本鎖cDNAを合成し、末端デオキシヌクレオチド転移酵素(プロメガ社)によってdG尾部を合成した一本鎖cDNAに付加する。dG尾部にアニーリングするプライマー、H鎖用のCγ2aのN−末端領域にアニーリングするプライマー及びL鎖用のCκのN−末端領域にアニーリングするプライマーで、高性能ポリメラーゼAccuPrime Pfx(インビトロジェン社)を使用して、H鎖可変領域遺伝子及びL鎖可変領域遺伝子を、cDNAからそれぞれ増幅する。適当なサイズのバンドをPCR産物からゲル精製し、自動シークエンサーでジデオキシターミネーション法を使用して、直接配列決定するか又はクローニングした後、配列決定する。
L2G7のキメラ体を発現させ、その後ヒト化mAbを発現させるために、ヒトCκ遺伝子及びヒトCγ1遺伝子をそれぞれ包含するpVk及びpVg1ベクター(J.Immunol.148:1149,1992)に類似の発現ベクターを、市販の利用可能なベクター及びDNA断片から構築する。L鎖ベクターはgptの代わりにhyg選択可能マーカーを有し、H鎖ベクターはDhfrの代わりにneo選択可能マーカーを有する。クローニングされたVL遺伝子及びVH遺伝子を、これらのベクターの適当な部位内でそれぞれサブクローニングし、キメラL2G7(chL2G7)mAbのL鎖遺伝子の発現プラスミド及びH鎖遺伝子の発現プラスミドをそれぞれ作製する。chL2G7mAbが産生され、L2G7と同程度に、HGFとよく結合することが分かり、正しいL鎖及びH鎖可変領域がクローニングされたことが証明される。
ヒト化L2G7mAbを設計するために、Queenら(US5,530,101号及びUS5,585,089号)の方法に一般に従う。ヒト抗体の配列のNCBIデータベースをスキャンし、ヒトVH配列AAC18323及びヒトVκ配列BAC01726をそれぞれ選択する。選択したヒトVH配列及びヒトVκ配列を、それぞれL2G7のVH及びVLのための受容体配列として用いる(なぜならヒトVH配列AAC18323及びヒトVκ配列BAC01726は、それぞれL2G7のVH配列及びVL配列に対して高いフレームワーク同一性を有するためである)。ウェブ上で利用可能なコンピュータープログラム、Deep View Swiss−Pdb Viewerを使用して、L2G7可変ドメインの分子モデルを構築する。構築された分子モデルは、CDRがL2G7フレームワークと相互作用するのに十分近傍である、L2G7フレームワーク中のアミノ酸の位置を決定するために使用される。ヒト化L2G7のH鎖可変領域及びL鎖可変領域を設計するために、マウスL2G7mAb由来のCDRを受容体フレームワーク領域内にまず概念的に移植する。コンピューターモデルが、CDRの構造の維持に必要となり得るCDRとの重要な接触を示唆したフレームワーク位置において、オリジナルヒトフレームワークのアミノ酸をマウス抗体由来のアミノ酸で置換する。HuL2G7(ヒト化L2G7mAb)に関して、この置換は、Kabatの番号付けを使用して、H鎖の29、30(Chothia 超可変ループH1内)48、66、67、71及び94位の残基において、及びL鎖の3及び60位の残基においてなされる。さらに、抗体タンパク質中で誘導体化を受ける可能性がQ(Gln)より少ないために、H鎖の1位のアミノ酸を、E(Glu)で置換する。
実施例で用いる代表的なmAbであるHuL2G7は、ヒトκ定常領域及びヒトγ1定常領域を有し、IgG1である。しかし、他のIgG1mAb(IgG1、κ)アロタイプも、HuL2G7という表記に包含されると理解される。他のアイソタイプのヒト化mAb(例えば、IgG2、IgG3及びIgG4)は、HuL2G7の可変領域と適当なヒト定常領域とを組み合わせることによって作製され得る。補体介在細胞毒性及び抗体依存性細胞毒性(ADCC)等のエフェクター機能を減少若しくは増加し、又は、ヒトにおける半減期を延長するために、HuL2G7の定常領域において置換を行うことができる。特に、IgGの定常領域における250位のGlnへの変異及び/又は428位のLeuへの変異を有するHuL2G7が、実施態様として挙げられるが、これらに限定されない。
HuL2G7mAbを設計したら、即ち、HuL2G7mAbのL鎖可変領域及びH鎖可変領域のアミノ酸配列を選択したら、当該可変領域をコードするDNA配列(シグナルペプチドをコードするDNA配列を含む)を、遺伝子コードによって通常どおり選択する。これらのDNA配列は、クローニングのための制限部位とKozak翻訳開始シグナルとを提供するために、開始ATGコドンより前の配列である、CTCGAGACCACCから始まる。これらのDNA遺伝子はGenscript Corp.(Piscataway、NJ)によって商業的に合成することができる、つまり、ストランド上で交互に重複する2対のオリゴヌクレオチドを合成する(Biosystems DNAシンセサイザーを適用)。これらは共に遺伝子全体を包含する。合成されたオリゴヌクレオチドは、15塩基の重複を伴う110から140塩基のオリゴヌクレオチドである。二重鎖DNA断片を、Klenowポリメラーゼを使用して、オリゴヌクレオチドの5’対及び3’対から別々に合成する。5’DNA断片は、可変領域の5’末端及び真ん中を切断する制限酵素によって切断する。3’DNA断片は、可変領域の真ん中及び3’末端を切断する制限酵素によって切断する。各切断断片(切断されたDNA断片)は好適なクローニングベクターに挿入し、E.coliに形質転換する。その後、多くの分離株由来のDNAを配列決定し、完全に正しい配列を有するDNA断片を見つける。次いで、各遺伝子に関して、3元のライゲーションを行い、正しい5’断片及び3’断片を適当な発現ベクターに挿入して、完全な遺伝子を形成させ、その配列を確認する。
HuL2G7mAbを産生するために、ヒト腎臓上皮293−F細胞(インビトロジェン社製)をFreeStyle293発現培地(FS培地;インビトロジェン社製)中で培養し、10細胞/2ml/マイクロウェルにFD培地で再懸濁する。HuL2G7のL鎖発現ベクターDNA及びH鎖発現ベクターDNA(各1μg)を3μlのFugene6(Roche社)と共に100μlのFS培地中で、室温で30分間インキュベートする。次いでインキュベートした混合物を細胞に添加し、トランスフェクトする。細胞を48時間、インキュベーションした後、トランスフェクトした細胞を、1mg/mlのG418存在下で培養してネオマイシン耐性遺伝子を発現する細胞を選抜する。次いで96穴組織培養プレート(100μl/well)内に、選抜した細胞を展開する。約2週間後、生存細胞を含むウェルがコンフルエントになったとき、HuL2G7の存在及び量に関して、これらのウェルからの培養上清をELISAで試験する。トランスフェクトした細胞は、L鎖及びH鎖を不均衡に分泌するかもしれない。そのため、完全なHuL2G7のみが測定されることを保障すべく、このELISAは、捕捉剤としてヤギ抗−ヒトFc抗体及び検出薬としてビオチン化抗ヒトκ抗体を使用する。chL2G7mAbも同様に発現させ得る。比較的高レベルのChL2G7及びHuL2G7を発現する細胞のクローンを、それぞれFS培地中で拡張し増殖させる。産生された抗体を、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーを使用して培養上清から精製し、SDS−PAGEによって純度を解析する。
より具体的には、HuL2G7mAbとしては、後述する実施例1等で用いられるATCC No.:PTA-5162で表示されるハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体L2G7のヒト化モノクローナル抗体が好ましく用いられる。さらには、HGFとの結合に対して、ATCC No.:PTA-5162で表示されるハイブリドーマから産生されるモノクローナル抗体と競合するヒト化モノクローナル抗体も好ましく用いられる。HuL2G7mAbは、例えば、WO2007/115049号に記載の方法を用いて製造することができる。
本実施形態に係る注射用製剤に用いる抗体の別の好ましい例としては、抗CD38抗体が挙げられる。抗CD38抗体の具体例としては、WO2012/092612号に記載の抗体が挙げられ、中でもAb79が好ましい。
本実施形態に係る注射用製剤は、上記タンパク質を単独で含んでいてもよいし、2種以上のタンパク質を組み合わせて含んでいてもよい。
本実施形態に係る注射用製剤は、ピリジン誘導体を含む。ピリジン誘導体としては、親水性のピリジン類縁体、例えば、ニコチン酸アミド及びナイアシンが挙げられる。
ニコチン酸アミドは、ナイアシン(ニコチン酸又はビタミンB3とも呼ばれる)のアミドであり、ナイアシンアミド又はニコチンアミドとしても知られている。ニコチン酸アミドは水溶性ビタミンであり、ビタミンB群の一つである。ニコチン酸アミドは、生体内においてナイアシンから生成される。以下にニコチン酸アミドの構造式(A)、ナイアシンの構造式(B)を示す。
Figure 0006224586
ピリジン誘導体は塩の形態であってもよい。ピリジン誘導体が塩である場合、そのような塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性アミノ酸との塩及び酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩及びバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、及びアルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン又はN,N’−ジベンジルエチレンジアミンとの塩等が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸又はリン酸との塩等が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン又はオルニチンとの塩等が挙げられる。酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸又はグルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等)及びアルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等が挙げられる。化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸及びリン酸等の無機酸との塩、酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸及びp−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
上記ピリジン誘導体は、公知の方法によって製造してもよいし、市販されているものをそのまま用いてもよい。例えば、ナイアシンは有機合成薬品株式会社から入手可能である。
上記ピリジン誘導体の濃度は、適宜設定可能であるが、0.1〜500mg/mlであることが好ましく、1〜148mg/mlであることがより好ましく、10〜74mg/mlであることが更により好ましい。
本実施形態に係る注射用製剤は疎水性保存剤を含有しない。疎水性保存剤は、医薬製剤に添加されて抗菌剤として作用する疎水性化合物をいい、例えば、アルキルパラベン、クレゾール等のフェノール性保存剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール及び安息香酸、並びに、これらの混合物が挙げられる。
ここで、「疎水性保存剤を含有しない」とは、
1)疎水性保存剤を注射用製剤中に含まない場合、及び、
2)疎水性保存剤を注射用製剤中に含む場合であっても、その含有量が「抗菌剤として作用する量に満たない量」である場合、のいずれかの場合であることをいう。
ここで、「抗菌剤として作用する量」とは、例えば、Wallhauser, K. H., Develop. Biol. Standard. 24, pp.9-28 (Basel, S. Kranger, 1974) 等を参照して決定することができる。
換言すれば、「抗菌剤として作用する量に満たない量」とは、「疎水性保存剤」が注射剤中に実質的に存在しない(実質的に含有されない)ことをいう。ここで、「実質的に存在しない(実質的に含有されない)」とは、「抗菌剤として有意に作用する量に満たない量」であれば注射剤中に存在してもよいことを意味する。
従って、「疎水性保存剤を含有しない」とは、以下の態様を含む:
1)本実施形態に係る注射用製剤中に疎水性保存剤が全く存在しない;及び
2)本実施形態に係る注射用製剤中に疎水性保存剤が実質的に存在しない。
本実施形態において、タンパク質とピリジン誘導体との配合重量比率は、1:1000000〜10000:1であることが好ましく、1:10000〜100:1であることがより好ましく、1:100〜30:1であることが更により好ましい。
本発明の二番目の実施形態として、タンパク質とピリジン誘導体とを含有し、上記タンパク質のバイオアベイラビリティを改善することのできる注射用製剤が挙げられる。従って、本発明はまた、哺乳動物に上記注射用製剤を有効量投与することを含む、上記タンパク質のバイオアベイラビリティを改善する方法をも提供する。
本実施形態に係る注射用製剤は、上述のような構成をとることによって生体内に投与した際に、上記タンパク質の吸収量を増大させ、バイオアベイラビリティを改善させることができる。本実施形態において、タンパク質のバイオアベイラビリティは、本実施形態に係る注射用製剤を皮下、皮内又は筋肉内に投与した際に、上記注射用製剤に含まれるタンパク質が全身循環血液中にどの程度吸収されたかを測定することによって決定することができる。すなわち上記注射用製剤を直接血液中に投与した場合を100%とした場合に、皮下、皮内又は筋肉内に投与されたタンパク質が何%全身循環血液中に吸収されたかを計算することによって測定できる。本実施形態に係る注射用製剤に含有されるタンパク質の「バイオアベイラビリティが向上した」とは、ピリジン誘導体を添加しないタンパク質製剤と比較してバイオアベイラビリティが増加していればよく、例えば、タンパク質の吸収量が1倍超〜10000倍、好ましくは1.001倍〜1000倍、より好ましくは1.001倍〜100倍である。
本実施形態に係る注射用製剤のpHは、約2.5〜10であることが好ましく、約3〜9であることがより好ましく、約3〜7であることが更により好ましい。
本実施形態に係る注射用製剤は、公知の方法で、上述の1以上のタンパク質とピリジン誘導体と、必要に応じてその他の薬学的に許容される担体とを混合することによって製造できる。本実施形態に係る注射用製剤の製造に用いられてもよい薬学的に許容される担体としては、製剤素材としての慣用の各種有機担体物質又は無機担体物質が挙げられ、例えば、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。さらに必要に応じ、通常の安定化剤及び抗酸化剤等の添加物を適宜、適量用いることもできる。
本実施形態に係る注射用製剤の担体としては、例えば、溶剤、溶解補助剤、等張化剤、緩衝剤、安定化剤、無痛化剤等が用いられる。
溶剤としては、例えば、水溶液として、注射用水、生理食塩水、リンゲル液等が挙げられる。溶剤としては、例えば、油性液として、ゴマ油、大豆油等が挙げられる。
溶解補助剤としては、例えば、アルコール(例えば、エタノール等)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80TM、HCO−50等)、D−マンニトール、安息香酸ベンジル、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
等張化剤としては、例えば、ブドウ糖、D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩及びクエン酸塩等の緩衝液等が挙げられる。
無痛化剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン等が挙げられる。
安定化剤としては、例えば、ヒト血清アルブミン、スクロース、トレハロース、ヒスチジン、アルギニン、ポリソルベート、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸、α−トコフエェロール等が挙げられる。
本実施形態に係る注射用製剤は、無菌処理した凍結乾燥機で凍結乾燥して粉末の状態で保管することもできるし、液体状態のまま注射用容器(例えば、アンプル)に密封して保管することもできる。本実施形態に係る注射用製剤を凍結乾燥して得られた粉末は、前述の注射用製剤の担体で用時希釈して使用することもできる。
本実施形態に係る注射用製剤は、医薬(例えば、各種疾病の予防剤又は治療剤)、動物薬等として、哺乳動物(例えば、ラット、マウス、モルモット、サル、ウシ、イヌ、ブ夕、ヒト等)に用いられる。
本実施形態に係る注射用製剤は、静脈内投与用、筋肉内投与用、皮内投与用、皮下投与用又は臓器内投与用として用いることができ、筋肉内投与用、皮内投与用、皮下投与用として用いることが好ましい。上記注射用製剤は、直接病巣に投与することができる。
本実施形態に係る注射用製剤の投与量は、タンパク質の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間等により異なるが、例えば、患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、本実施形態に係るタンパク質として、1日約0.0001〜約1000mg/kg、好ましくは約0.0001〜約100mg/kg、より好ましくは約0.001〜約100mg/kg、更に好ましくは約0.01〜約50mg/kg、更により好ましくは約0.01〜約30mg/kgを1日1回から1日数回に分けて投与される。もちろん、上述したように投与量は種々の条件で変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあり、上記投与量の範囲を超えて投与する必要がある場合もある。
本実施形態において、「有効量」とは、タンパク質の有効量を意味し、「有効量を投与する」とは、有効量のタンパク質を含有する本実施形態に係る注射用製剤を投与することを意味する。
以下、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較例において、製剤添加剤としては、日本薬局方第16改正又は医薬品添加物規格2003適合品を用いた。
比較例1
WO2007/115049号の実施例に記載のヒト化抗HGFモノクローナル抗体HuL2G7mAb(以下、「抗体A」と略記する。)の10mg/mL製剤溶液60mLをピペット(エッペンドルフ製)でガラスビーカーに加えた。その後、上記ガラスビーカーにピペットで注射用水(大塚製薬工場株式会社製)60mLを加え、5mg/mL抗体A溶液120mLを得た。
実施例1
ニコチン酸アミド(有機合成薬品株式会社製)2.93gをガラスバイアル(大和特殊硝子株式会社製)に秤量し、ピペット(エッペンドルフ製)で適量の注射用水(大塚製薬工場株式会社製)を加えて溶解した。その後、注射用水で20mLにメスアップして1200mMのニコチン酸アミド溶液20mLを調製した。10mg/mL抗体A溶液と1200mMニコチン酸アミド溶液とを、それぞれピペットを用いて2mLずつガラスバイアル内に移して混合し、600mMのニコチン酸アミドを含む5mg/mL抗体A溶液4mLを調製した。
試験例1
ラット(日本クレア株式会社より供給、Jcl:SD、特定病原体不在、7週齢、投与時体重:240〜340g)16匹を日本薬局方イソフルラン(マイラン製薬株式会社製)で麻酔をかけた。麻酔をかけたラットを2群に分けた後、ポリプロピレン製注射筒及び22ゲージの注射針を用いて、一方の群に比較例1で得た溶液を、他方の群に実施例1で得た溶液を、各々0.5mL/kgの投与液量で頚背部から皮下投与した(抗体Aの投与用量として2.5mg/kg)。投与に際しての注意として、刺入部を指ではさみながら針を抜き、針を抜いた後は直ちに少量の外科用アロンアルファ(第一三共株式会社製)を刺入部に塗布して漏れを防いだ。各群を更にそれぞれ2群に分け、下表の採血スケジュールに従って採血を行った。表1中、採血した時点をXで示している。
Figure 0006224586
採血は日本薬局方イソフルラン麻酔下で頚静脈から行い、採血時点が投与後1日までは約0.9mLを採取し、その他(採血時点が投与後4日、1週、2週、3週)は約1.5mLを採取した。採血の際にはポリプロピレン製注射筒及び25ゲージの注射針を使用した。採取した血液をガラス製試験管に入れ、室温で約60分間(±15分)静置した。その後,ガラス製試験管を遠心分離(約1600×g、10分、4℃)して血清を採取した。血清は投与前から投与後1日までは、300μL以上を,その他は500μL以上をポリプロピレン製チューブ(株式会社アシスト製)に採取した。採取した血清について、ELISA法によって血清中の抗体Aの濃度(抗体A濃度)を測定した。測定で得られた抗体A濃度を縦軸に、採血時間を横軸にプロットし、台形公式を用いて血清中濃度下面積[AUC(ng・day/mL)]を算出した。その結果、実施例1のAUCは87347ng・day/mLであり、比較例1のAUCは75990ng・day/mLだった。さらに、以下の式に従って相対的バイオアベイラビリティを算出した。
実施例1の相対的バイオアベイラビリティ%=(実施例1でのAUC)/(比較例1でのAUC)×100。
その結果、相対的バイオアベイラビリティが114%となり、ニコチン酸アミドを添加することによる抗体Aの皮下からの吸収量の改善効果を確認した。
比較例2
WO2007/115049号の実施例に記載のヒト化抗CD38モノクローナル抗体Ab79(以下、「抗体B」と略記する。)の20mg/mL製剤溶液5mLをピペット(エッペンドルフ製)でガラスビーカーに加えた。その後、上記ガラスビーカーにピペットで注射用水(大塚製薬工場株式会社製)15mLを加え、5mg/mL抗体B溶液20mLを得た。
実施例2
ニコチン酸アミド(有機合成薬品株式会社製)5.86gをガラスバイアル(大和特殊硝子株式会社製)に秤量し、ピペット(エッペンドルフ製)で適量の注射用水(大塚製薬工場株式会社製)を加えて溶解した。その後、注射用水で40mLにメスアップして1200mMのニコチン酸アミド溶液40mLを調製した。20mg/mL抗体B溶液2.5mLと1200mMニコチン酸アミド溶液2.5mLと注射用水(大塚製薬工場株式会社製)5mLとを、それぞれピペットを用いてガラスバイアル内に移して混合し、300mMのニコチン酸アミドを含む5mg/mL抗体B溶液10mLを調製した。
実施例3
ニコチン酸アミド(有機合成薬品株式会社製)5.86gをガラスバイアル(大和特殊硝子株式会社製)に秤量し、ピペット(エッペンドルフ製)で適量の注射用水(大塚製薬工場株式会社製)を加えて溶解した。その後、注射用水で40mLにメスアップして1200mMのニコチン酸アミド溶液40mLを調製した。20mg/mL抗体B溶液2.5mLと1200mMニコチン酸アミド溶液5mLと注射用水(大塚製薬工場株式会社製)2.5mLとを、それぞれピペットを用いてガラスバイアル内に移して混合し、600mMのニコチン酸アミドを含む5mg/mL抗体B溶液10mLを調製した。
試験例2
ラット(日本クレア株式会社より供給、Jcl:SD、特定病原体不在、7週齢、投与時体重:240〜340g)24匹を日本薬局方イソフルラン(マイラン製薬株式会社製)で麻酔をかけた。麻酔をかけたラットを3群に分けた後、ポリプロピレン製注射筒及び22ゲージの注射針を用いて、第一の群に比較例2で得た溶液を、第二の群に実施例2で得た溶液を、第三の群に実施例3で得た溶液を、各々1mL/kgの投与液量で頚背部から皮下投与した(抗体Bの投与用量として5mg/kg)。投与に際しての注意として、刺入部を指ではさみながら針を抜き、針を抜いた後は直ちに少量の外科用アロンアルファ(第一三共株式会社製)を刺入部に塗布して漏れを防いだ。各群を更にそれぞれ2群に分け、下表の採血スケジュールに従って採血を行った。表2中、採血した時点をXで示している。
Figure 0006224586
採血は日本薬局方イソフルラン麻酔下で頚静脈から行い、採血時点が投与後1日までは約0.9mLを採取し、その他(採血時点が投与後4日、1週、2週、3週)は約1.5mLを採取した。採血の際にはポリプロピレン製注射筒及び25ゲージの注射針を使用した。採取した血液をガラス製試験管に入れ、室温で約60分間(±15分)静置した。その後,ガラス製試験管を遠心分離(約1600×g、10分、4℃)して血清を採取した。血清は投与前から投与後1日は300μL以上を、その他は500μL以上をポリプロピレン製チューブ(株式会社アシスト製)に採取した。採取した血清について、Biacore(GEヘルスケア社製、機器名:Biacore T200)を使用して血清中の抗体Bの濃度(抗体B濃度)を測定した。測定で得られた抗体B濃度を縦軸に、時間経過を横軸にプロットし、台形公式を用いて血清中濃度曲線下面積[AUC(μg・day/mL)]を算出した。その結果、比較例2のAUCは879μg・day/mLであり、実施例2のAUCは935μg・day/mLであり、実施例3のAUCは939μg・day/mLであった。さらに、以下の式に従って相対的バイオアベイラビリティを算出した。
実施例2の相対的バイオアベイラビリティ%=(実施例2でのAUC)/(比較例2でのAUC)×100=106%
実施例3の相対的バイオアベイラビリティ%=(実施例3でのAUC)/(比較例2でのAUC)×100=107%
その結果、ニコチン酸アミドを添加することによる抗体Bの皮下からの吸収量の改善効果を確認した。

Claims (4)

  1. 分子量20kDa以上のタンパク質と、ピリジン誘導体とを含有し、疎水性保存剤を含有しない、皮内投与、皮下投与又は筋肉内投与用であり、
    前記ピリジン誘導体がナイアシンである、注射用製剤。
  2. 分子量20kDa以上のタンパク質と、ピリジン誘導体とを含有し、疎水性保存剤を含有しない、皮内投与、皮下投与又は筋肉内投与用であり、
    前記ピリジン誘導体がニコチン酸アミドである、注射用製剤。
  3. 分子量20kDa以上のタンパク質のバイオアベイラビリティが改善された、請求項1又は2に記載の注射用製剤。
  4. 分子量20kDa以上のタンパク質が抗体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の注射用製剤。
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