JP6223123B2 - 絶縁部形成用感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
下式(1)で表される単位及び下式(2)で表される単位を含む共重合体と、感光剤と、溶剤とを含む絶縁部形成用感光性樹脂組成物である。
基材上の同一面内に、第1電極と第2電極とが、交互且つマトリックス状に形成されており、行方向に配列される複数の第1電極が第1導通部で行方向に連結されており、第1導通部が基材表面に接しており、
第1の態様に係る絶縁部形成用感光性樹脂組成物を、第1電極、第2電極、及び第1導通部を被覆するように基材上の表面に塗布して、塗布膜を形成する工程と、
塗布膜のうち、第1導通部を被覆する箇所以外の箇所を位置選択的に露光する工程と、
露光された塗布膜を現像して露光部を除去して、パターンを形成する工程と、
パターンを備える基材をベークする工程と、
を含む、パターン化された絶縁部を備える基材の製造方法である。
絶縁部形成用感光性樹脂組成物(以下、感光性樹脂組成物とも記す。)は、基材上の同一面内に、第1電極と第2電極とが、交互且つマトリックス状に形成されており、行方向に配列した複数の第1電極が第1導通部で行方向に連結されており、列方向に配列した複数の第2電極が第2導通部で列方向に連結されており、第1導通部が基材表面に接しており、第1導通部と第2導通部とが交差している静電容量式タッチパネルにおいて、第1導通部と第2導通部との間に設けられ、且つ第1導通部と第2導通部とを絶縁する絶縁部を形成するために用いられる。
感光性樹脂組成物は、以下の式(1)で表される単位と、式(2)で表される単位とからなる共重合体を樹脂として含有する。共重合体は、式(1)で表される単位と、式(2)で表される単位とを、それぞれ1種又は2種以上を組み合わせて含んでいてもよい。
式(3)において、R0は、式(1)で表される単位において説明したR0と同様である。R8は、式(1)で表される単位において説明したR2と同様である。cは0〜5の整数を表し、0であるのがより好ましい。共重合体が、式(3)で表され、cが0である単位を含む場合、感光性樹脂組成物を用いて、耐熱性に優れる絶縁部を形成することができる。
感光剤は、紫外線等の照射によって前述の共重合体のアルカリ溶液(例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液)に対する溶解性を高めるものである。感光剤は、キノンジアジド基を有する感光剤(キノンジアジド基含有化合物)が好ましい。
トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン等のトリスフェノール型化合物;
2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−ヒドロキシフェノール、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール等のリニア型3核体フェノール化合物;
1,1−ビス[3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル]イソプロパン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン等のリニア型4核体フェノール化合物;
2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロヘキシルフェノール、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノール等のリニア型5核体フェノール化合物等のリニア型ポリフェノール化合物;
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4−トリヒドロキシフェニル−4’−ヒドロキシフェニルメタン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−(3’−フルオロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)プロパン等のビスフェノール化合物;
1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン等の多核枝分かれ型化合物;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等の縮合型フェノール化合物;が挙げられる。
感光性樹脂組成物は、塗布性の改善、粘度調整のために、溶剤を含有している。溶剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、通常有機溶剤が使用される。
感光性樹脂組成物は、塗布性の点から、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤としては、従来公知のものを使用できる。好適な界面活性剤の例としては、フッ素−シリコーン系、シリコーン系の化合物が挙げられる。具体的には、XR−104(大日本インキ化学工業株式会社製)、BYK−310(ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。界面活性剤の使用量は、全固形分の質量に対して400質量ppm以下であるのが好ましい。
感光性樹脂組成物は、以上説明した各成分を所定量混合した後、混合物を3本ロールミル、ボールミル、サンドミル等の攪拌機を用いて均一に混合して調製される。感光性樹脂組成物は、微小な異物を除くために、必要に応じて、孔径5μm程度のメンブランフィルターでろ過されてもよい。
以下、パターン化された絶縁部を備える基材の製造方法について、図1〜図6を参照して説明する。図1は、基材10上の、第1電極11と、第2電極12と、第1導通部13とを備える面の一部を示す図である。パターン化された絶縁部15は、第1電極11、第2電極12及び第1導通部13を備える基材10の表面に形成される。図1に示される基材10の表面では、同一面内に、第1電極11と第2電極12とが、交互且つマトリックス状に形成されている。行方向に配列される複数の第1電極11は、第1導通部13で行方向に連結されている。第1導通部13は、基材10表面に接しつつ第1電極11を連結している。
・前述の感光性樹脂組成物を、第1電極11、第2電極12、及び第1導通部13を被覆するように基材10上の表面に塗布して、塗布膜14を形成する工程(塗布工程)
・基材10上に形成された塗布膜14のうち、第1導通部13を被覆する箇所以外の箇所を位置選択的に露光する工程(露光工程)
・露光された塗布膜14を現像して、露光部を除去して、パターン化された絶縁部15を形成する工程(現像工程)
・パターン化された絶縁部15を備える基材10をベークする工程(ベーク工程)
塗布工程では、図2に示されるように、第1電極11、第2電極12、及び第1導通部13を被覆するように基材10の表面に、前述の感光性樹脂組成物を塗布して、塗布膜14を形成する。塗布膜14の形成方法は特に限定されず、ロールコーターやスピナーを用いる方法のような周知の方法を塗布膜14の形成方法として採用できる。塗布膜14の形成方法としては、塗布膜14を備える基材10のスループットに優れることから、ロールコーターを用いる方法が好ましい。
塗布工程で形成された塗布膜14を、所望するパターンの絶縁部15が形成されるようにポジ型のマスクを介して露光する。塗布膜14を露光する際、紫外線、エキシマレーザー光等の活性化エネルギー線を照射する。照射エネルギー線量は、感光性樹脂組成物の組成によっても異なるが、例えば30〜2000mJ/cm2程度が好ましい。
塗布膜14を露光した後、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のような有機アルカリ水溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタケイ酸ナトリウム、及びリン酸ナトリウム等の無機アルカリ水溶液を用いて、露光された塗布膜14を現像処理する。そうすることで、露光された部分が溶解除去され、図3に示されるように、基材10上に、第1導通部13を被覆するようにパターン化された絶縁部15を形成させる。
図4は、ベーク工程前のパターン化された絶縁部15を備える基材10の、図3に示されるA−A’方向の断面図である。また、図5はベーク工程後のパターン化された絶縁部15を備える基材10の、図3に示されるA−A’方向の断面図である。
実施例1〜10では、以下に説明する、共重合体、感光剤、溶剤を均一に混合して、感光性樹脂組成物を調製した。
実施例1〜10では、下式A−1、A−2、及びA−3で表される単位を、下表1に示されるモル比率で含む共重合体100質量部を用いた。実施例1〜10で用いた各共重合体の質量平均分子量(Mw)は、いずれも8,000であった。
実施例1〜10では、感光剤として、下式で表される化合物が有する水酸基中の水素原子が、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基で置換された置換体30質量部を用いた。感光剤が有する水酸基中の水素原子の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基による置換率は、98.7モル%であった。
実施例1〜10では、下表2に記載の種類の溶剤440質量部を用いた。なお、表2中のPGMEAは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを意味する。
8インチのSiウエハ上に、スピナー(SC−W80A−AV、大日本スクリーン製造株式会社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。次いで、ウエハを、ダイレクトホットプレートを用いて、90℃で90秒間加熱し、膜厚1.5μmの塗布膜を形成した。形成された塗布膜に対して、2μm/0.3μmのドットアンドスペースパターン形成用のテストチャートマスク(レチクル)を介して、i線露光機(NSR2205 i14E、株式会社ニコン製)を用いて、2μm/0.3μmのドットアンドスペースパターンを寸法通りに再現できる露光量で露光を行った。次いで、23℃のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度1.2質量%の水溶液を現像液として用いて、露光後の塗布膜を、65秒間現像した。現像後、ウエハの表面を30秒間水洗した後、ウエハをスピン乾燥させた。その後、乾燥されたウエハに対して、ダイレクトホットプレートを用いて、150℃、300秒間のポストベークを行った。ポストベーク後のウエハ上のドットの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)により観察し、ウエハ表面と、ドットの表面とがなす角のうち鋭角である角の角度(テーパー角)を測定した。測定されたテーパー角に基づいて、以下の基準に従って熱フロー性を評価した。テーパー角が小さい場合、熱処理によりドットが十分に変形している。
◎:テーパー角が30°以下
○:テーパー角が30°超45°以下
×:テーパー角が45°超
8インチのSiウエハ上に、スピナー(SC−W80A−AV、大日本スクリーン製造株式会社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。次いで、ウエハを、ダイレクトホットプレートを用いて、90℃で90秒間加熱し、膜厚1.5μmの塗布膜を形成した。形成された塗布膜に対いて、HMW−532D(ORC社製)を用いて500mJのブリーチング処理を行った。その後、塗布膜に対して、ダイレクトホットプレートを用いて、150℃、300秒間のポストベークを行った。ポストベークされた塗布膜を備えるウエハを、PGMEA、アセトン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、及びNMD−3(テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度2.38質量%の水溶液、東京応化工業株式会社製)に10分間浸漬し、浸漬前の膜厚(T0)に対する浸漬後の膜厚(T1)の変化率を、下式に従って求めた。
膜厚の変化率(%)=|1−T1/T0|×100
膜厚の変化率に基づいて、感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁部の、4種の試験液に対する耐性を、以下の基準に従って評価した。4種の試験液を用いた試験の評価結果のうち、最も悪い評価結果を、耐薬品性の評価結果とした。
◎:膜厚変化率0%
○:膜厚変化率0%超10%未満
△:膜厚変化率10%以上100%未満
×:膜厚変化率100%以上
感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁部の基材への密着性をクロスハッチ試験によって評価した。
ITO基板及びPETフィルム上にそれぞれ感光性樹脂組成物を塗布し、ダイレクトホットプレートを用いて、90℃で90秒間加熱し、膜厚1.5μmの塗布膜を形成した。形成された塗布膜に対して、HMW−532D(ORC社製)を用いて500mJのブリーチング処理を行った。その後、塗布膜に対して、ダイレクトホットプレートを用いて、150℃、300秒間のポストベークを行った。
カッターナイフを用いて、ポストベーク後の塗布膜に1mm×1mmのクロスハッチ(升目)を100個形成し、その上にセロハンテープ(ニチバン社製)を貼り、それを剥がした。以下の基準で密着性を評価した。
◎:剥がれた升目の数が0
○:剥がれた升目の数が1〜10
△:剥がれた升目の数が11〜50
×:剥がれた升目の数が51〜100
容量10mLのスクリューバイアル管に、感光性樹脂組成物の試料5mLを加えた後、試料中の気泡が完全に消失するまでスクリューバイアル管を静置した。次いで、スクリューバイアル管を、30cmの区間を20秒かけて上下に往復させる操作を60回繰り返して、スクリューバイアル管内の感光性樹脂組成物を発泡させた。その後、スクリューバイアル管を静置し、完全に泡が消失するまでの時間を計測した。測定された消泡に要する時間に基づいて、以下の基準で、感光性樹脂組成物の消泡性を評価した。
◎:3分以内の時間で完全に消泡
○:3分超4分以内の時間で完全に消泡
△:4分超5分以内の時間で完全に消泡
×:5分超の時間で完全に消泡
比較例1及び2では、以下に説明する、共重合体、感光剤、溶剤を均一に混合して、感光性樹脂組成物を調製した。
比較例1及び2では、m−クレゾール35モル%、及びp−クレゾール65モル%とからなる混合物を、シュウ酸とホルムアルデヒドとを用いて縮合させたクレゾールノボラック樹脂100質量部を共重合体として用いた。クレゾールノボラック樹脂のフェノール類の2核体の含有量は約6質量%であった。
比較例1及び2では、実施例1〜10で用いた感光剤と同じ感光剤30質量部を用いた。
比較例1及び2では、下表4に記載の種類の溶剤440質量部を用いた。
比較例3及び4では、以下に説明する、共重合体、感光剤、溶剤を均一に混合して、感光性樹脂組成物を調製した。
比較例3及び4では、下式A−4で表される単位16モル%、A−5で表される単位64モル%、及びA−6で表される単位20モル%からなる共重合体100質量部を用いた。比較例3及び4で用いた共重合体の質量平均分子量(Mw)は、8,000であった。
比較例3及び4では、実施例1〜10で用いた感光剤と同じ感光剤30質量部を用いた。
比較例3及び4では、下表5に記載の種類の溶剤440質量部を用いた。
比較例5では、以下に説明する、共重合体、光重合性モノマー、感光剤(光重合開始剤)、溶剤を均一に混合して、感光性樹脂組成物を調製した。
比較例5では、下式A−5で表される単位31モル%、A−6で表さる単位12モル%、A−7で表される単位40モル、及びA−8で表される単位17モル%からなる共重合体100質量部を用いた。比較例5で用いた共重合体の質量平均分子量(Mw)は、8,000であった。
比較例5では、光重合性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート50質量部を用いた。
比較例5では、感光剤(光重合開始剤)として、OXE−02(BASF社製)5質量部を用いた。
比較例5では、溶剤としてPGMEA440質量部を用いた。
さらに、消泡剤(BYK−A506(ビックケミー・ジャパン株製:商品名))3質量部を配合することの他は、実施例1と同様にして実施例11の感光性樹脂組成物を得た。また、さらに消泡剤(BYK−A506(ビックケミー・ジャパン株製:商品名))3質量部を配合することの他は、実施例8と同様にして実施例12の感光性樹脂組成物を得た。
得られた実施例11及び12の感光性樹脂粗組成物について、実施例1の感光性樹脂組成物と同様に、消泡性と、耐薬品性との評価を行った。また、実施例1、8、11、及び12の感光性樹脂組成物を用いて、感光性樹脂組成物を用いて形成される絶縁部の透過率を評価した。これらの評価結果を表7に記す。
ガラス基板上に、スピナー(SC−W80A−AV、大日本スクリーン製造株式会社製)を用いて感光性樹脂組成物を塗布した。次いで、基板を、ダイレクトホットプレートを用いて、90℃で90秒間加熱し、膜厚1.5μmの塗布膜を形成した。形成された塗布膜に対いて、HMW−532D(ORC社製)を用いて500mJのブリーチング処理を行った。その後、塗布膜に対して、ダイレクトホットプレートを用いて、150℃、300秒間のポストベークを行った。ポストベーク後の膜について、波長400nmにおける240度透過率を、MCPD−3000(大塚電子(株)製)を用いて測定した。透過率95%超を◎、90%超〜95%未満を○とした。
11 第1電極
12 第2電極
13 第1導通部
14 塗布膜
15 絶縁部
16 第2導通部
Claims (6)
- 第1電極、第2電極、及び第1導通部を備える樹脂から構成される基材の表面にパターン化された絶縁部を形成する、パターン化された絶縁部を備える基材の製造方法であって、
前記基材上の同一面内に、前記第1電極と前記第2電極とが、交互且つマトリックス状に形成されており、行方向に配列される複数の前記第1電極が前記第1導通部で行方向に連結されており、前記第1導通部が基材表面に接しており、
絶縁部形成用感光性樹脂組成物を、前記第1電極、前記第2電極、及び前記第1導通部を被覆するように前記基材上の表面に塗布して、塗布膜を形成する工程と、
前記塗布膜のうち、前記第1導通部を被覆する箇所以外の箇所を位置選択的に露光する工程と、
露光された前記塗布膜を現像して露光部を除去して、パターンを形成する工程と、
前記パターンを備える基材を120℃以上150℃以下でベークすることにより、前記パターンを頂部が丸まった略半球状の形状に変化させる工程と、
を含み、
前記絶縁部形成用感光性樹脂組成物は、下式(1)で表される単位及び下式(2)で表される単位を含む共重合体と、感光剤と、溶剤とを含み、前記溶剤はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含むことを特徴とする、基材の製造方法。
- 前記塗布膜をロールコーターを用いて形成する、請求項1に記載のパターン化された絶縁部を備える基材の製造方法。
- 前記基材がPETフィルムであり、前記第1電極及び前記第2電極がITO電極である、請求項1又は2に記載のパターン化された絶縁部を備える基材の製造方法。
- 前記溶剤が、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン及び4−ヘプタノンからなる群より選択される1種以上を更に含む、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパターン化された絶縁部を備える基材の製造方法。
- 前記共重合体が、前記式(1)で表される単位及び前記式(2)で表される単位のみからなる、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパターン化された絶縁部を備える基材の製造方法。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法により、パターン化された絶縁部を備える基材を得た後に、前記基材上で、複数の前記第2電極を、前記絶縁部の表面に沿う前記第2導通部で連結する工程を含む、静電容量式タッチパネルの製造方法。
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