JP5133002B2 - マイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物、マイクロレンズ、およびマイクロレンズの形成方法 - Google Patents

マイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物、マイクロレンズ、およびマイクロレンズの形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物、マイクロレンズ、およびマイクロレンズの形成方法に関する。
従来、カメラ、ビデオカメラなどには、固体撮像素子が用いられている。この固体撮像素子には、CCD(charge−coupled device)イメージセンサや、CMOS(complementary metal−oxide semiconductor)イメージセンサが用いられている。イメージセンサには集光率の向上を目的とした微細な集光レンズ(以下、マイクロレンズと呼ぶ)が設けられている。
このマイクロレンズは、ポジ型の感光性樹脂組成物を用いて形成される。具体的には、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を形成した後、これを部分的に露光する。ついで現像により、露光部分を除去してパターンを形成する。その後、熱処理により感光性樹脂層を流動化させ、レンズ形状に加工する(以下、「サーマルフロー」ともいう)ことによってマイクロレンズが得られる。
イメージセンサの製造工程においては、マイクロレンズを形成した後、必要に応じて、たとえば、カラーフィルタなどの他の部品が形成される。カラーフィルタなどの部品の形成には、加熱処理が行われている。しかし、ヒドロキシスチレン樹脂を主成分とするレンズ形成用感光性樹脂組成物を用いて形成したマイクロレンズは、加熱処理によって透過率が低下してしまうなど、耐熱性が不十分であった。
このような問題を解決するために、特許文献1には、耐熱性および透明性に優れたレンズ形成用感光性樹脂組成物が開示されている。このレンズ形成用感光性樹脂組成物には熱架橋剤が含まれており、これにより、ヒドロキシスチレン樹脂を主成分とした場合と比べて耐熱性が向上したマイクロレンズを形成することができる。
特開2006−251464号公報(平成18年9月21日公開)
しかしながら、前述の従来例においても、得られるレンズの耐熱性がまだ十分ではないことがある。以下に、耐熱性が不十分である場合について説明する。通常、マイクロレンズを有するカメラなどのモジュールは、電子回路が作りこまれた基板に実装される。この実装では、鉛含有はんだが使用されている。しかし、鉛は人体および環境に有害であるため、近年、鉛を含まない無鉛はんだの使用が提唱されている。鉛以外の金属を用いた無鉛はんだは、鉛含有はんだよりも融点が高い。そのため、実装工程において、無鉛はんだを用いた場合には、鉛含有はんだを用いる場合よりも高い温度での加熱処理が必要となる。
特許文献1に開示されたレンズ形成用感光性樹脂組成物を用いて作成したマイクロレンズは、加熱処理の温度によっては、マイクロレンズが着色をおこし、その結果レンズの透過率が低下してしまうことがある。そのため、高い耐熱性を有する樹脂を形成することができる感光性樹脂組成物の開発が望まれている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、耐熱性が向上した樹脂を形成し得るマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明に係るマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、上記の問題を解決するために、下記一般式(1)で表される繰返し単位および下記一般式(2)で表される繰返し単位を有する共重合体と、感光剤とを含み、該共重合体の質量平均分子量が10,000〜30,000であることを特徴とする。
(式(1),(2)中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、Rは単結合または炭素数1〜5のアルキレン基を表し、Rは、炭素数1から5のアルキル基を表し、Rは、熱架橋性を有する1価の有機基を表し、aは1〜5の整数を表し、bは0〜4の整数を表し、かつa+bは5以下である。但し、繰返しにおける複数のR同士およびR同士は、互いに異なっていてもよい。)
本発明に係るマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、特定の繰返し単位を有し、かつ、質量平均分子量が10,000〜30,000である共重合体を含んでいる。そのため、本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物によれば、ガラス転移温度が高く、高温に曝された場合でもその形状を維持できる耐熱性、形状安定性を有する樹脂を製造することができる。また、本発明に係るマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、熱架橋性の有機基を含む繰返し単位を有する共重合体を含んでいる。そのため、熱を加えることにより架橋を形成して樹脂を硬化させることができ、樹脂の耐熱性、耐薬品性がさらに向上した樹脂を製造することができる。
〔感光性樹脂組成物〕
本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、下記一般式(1)で表される繰返し単位(A)、および下記一般式(2)で表される繰返し単位(B)を有する共重合体と、感光剤とを含み、該共重合体の質量平均分子量が10,000〜30,000である。
(式(1),(2)中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、Rは単結合または炭素数1〜5のアルキレン基を表し、Rは、炭素数1から5のアルキル基を表し、Rは、熱架橋性を有する1価の有機基を表し、aは1〜5の整数を表し、bは0〜4の整数を表し、かつa+bは5以下である。但し、繰返しにおける複数のR同士およびR同士は、互いに異なっていてもよい。)
繰返し単位(A)は、アルカリ可溶性を示し、繰返し単位(B)は、熱架橋基を含む。この感光性樹脂組成物は、ポジ型の感光性樹脂組成物である。
[共重合体]
まず、共重合体を構成する繰返し単位(A)、および繰返し単位(B)について説明する。
(繰返し単位(A))
繰返し単位(A)は、前記一般式(1)で表される。繰返し単位(A)は、一般式(1)において、Rがメチル基であることが好ましい。
1は、単結合または炭素数1〜5のアルキレン基を表す。アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、tert−ブチレン基、ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基などが挙げられる。アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基が好ましい。
繰返し単位(A)が有するベンゼン環には、少なくとも1つの水酸基が結合している。水酸基の結合数を示すaは、1〜5の整数であり、製造上の点から1がより好ましい。また、ベンゼン環において、水酸基の結合位置は、その少なくとも一つは、「−C(O)−O−R−」の結合位置を1位としたとき、4位の位置であることが好ましい。
さらに、ベンゼン環には、Rとして、炭素数1〜5の直鎖または分岐鎖状のアルキル基が結合していてもよい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。工業的にはメチル基またはエチル基がより好ましい。bは、0〜4の整数を表し、0であることがより好ましい。
繰返し単位(A)として、下記一般式(a‐1)、(a‐2)に示される繰返し単位が好ましい。
(式(a‐1)、(a‐2)中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。)
これらの中でも、一般式(a‐1)で示される繰返し単位(A)が好ましく、特にRがメチル基である場合が最も好ましい。
繰返し単位(A)は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(繰返し単位(B))
繰返し単位(B)は、前記一般式(2)で表される。一般式(2)において、R,Rは、繰返し単位(A)において説明したR、Rと同様である。繰返し単位(B)は、熱架橋基を有する。熱架橋基は、熱を加えることにより、架橋する基のことをいう。具体的には、Rが熱架橋基であり、熱架橋性を有する1価の有機基である。当該有機基としては、Rは、エポキシ基、オキセタニル基のいずれかを含むことが好ましい。これらの中でも、Rは、エポキシ基を有する有機基であることが好ましく、熱処理による架橋効率を向上させることができる。
繰返し単位(B)としては、後述する繰返し単位(B1)、繰返し単位(B2)を用いることができる。本発明において、繰返し単位(B)は、繰返し単位(B1)および繰返し単位(B2)を併用してもよく、繰返し単位(B1)を単独で用いてもよい。
(繰返し単位(B1))
繰返し単位(B1)は、Rが非脂環式構造を含む有機基である繰返し単位である。繰返し単位(B1)としては、下記一般式(b1‐1)、(b1‐2)で示される繰返し単位が好ましい。
(式(b1‐1)、(b1‐2)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。)
中でも、上記一般式(b1−1)において、特にRがメチル基である繰返し単位(B1)がより好ましい。
(繰返し単位(B2))
繰返し単位(B2)は、Rが脂環式構造を含む有機基である繰返し単位である。繰返し単位(B2)としては、以下の一般式(b2−1)〜(b2−12)に示される繰返し単位が好ましい。
(式(b2−1)〜(b2−12)中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。また、Rはそれぞれ独立して単結合または炭素数1〜5のアルキレン基を表す。また、Rはそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキレン基を表す。また、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。またRはそれぞれ独立して炭素数1〜8のアルキレン基を表す。wは0〜10の整数を表す。)
中でも、一般式(b2―1)で示される繰返し単位がより好ましく、特に、一般式(b2―1)において、Rがメチル基、かつRがメチレン基である繰返し単位が最も好ましい。
上記のように、繰返し単位(A)と異なる繰返し単位を有する共重合体とすることにより、アルカリ溶解速度のコントロール、耐熱性のコントロールが容易となる。
(分子量)
前記共重合体の質量平均分子量(Mw:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)のスチレン換算による測定値)は、10,000〜30,000である。共重合体の質量平均分子量が、下限値以上であることにより耐熱性が向上し、例えば前記共重合体を用いてマイクロレンズを形成する場合に、マイクロレンズを硬化させるための焼成処理時もレンズ形状を維持することができる。また、上限値以下にすることにより、現像時の残渣の発生を抑えることができる。
(繰返し単位の混合比)
共重合体は、ランダム重合またはブロック重合のいずれであってもよい。
前記共重合体における、前記一般式(1)で表される繰返し単位(A)の含有量は、20モル%〜50モル%であることが好ましい。この範囲にすることにより現像時のアルカリ可溶性を確保することが容易となる。また、前記一般式(2)で表される繰返し単位(B)の含有量は、50モル%〜80モル%であることが好ましい。共重合体において、繰返し単位(B)の含有量を下限値以上とすることにより、加熱処理による透過率の低下を軽減することができるとともに熱硬化性を確保することが容易となり、上限値以下とすることにより、現像時の残渣の発生を抑えることができる。
繰返し単位(B)は、繰返し単位(B1)および繰返し単位(B2)の両方を含んでいることが好ましい。共重合体が、繰返し単位(B1)と繰返し単位(B2)とを含んでいる場合には、前記共重合体における前記一般式(2)で表される繰返し単位(B2)の含有量は、1モル%〜20モル%であることが好ましい。繰返し単位(B2)の含有量を下限値以上とすることにより、共重合体の耐熱性を向上させることができ、上限値以下とすることにより、架橋の効率を高めることができる。
(他の樹脂成分)
前記共重合体とともに、所望する物性を損なわない範囲において、繰返し単位(A)以外の繰返し単位からなるアルカリ可溶性樹脂を混合して用いることができる。たとえば、アクリル樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノボラック樹脂などが挙げられる。この場合には、全共重合体において、繰返し単位(A)以外の繰返し単位からなるアルカリ可溶性樹脂の含有量は、40質量%以下であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、0質量%であることが最も望ましい。
[感光剤]
感光剤は、紫外線などの照射によって前記共重合体のアルカリ溶液(たとえば水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液)に対する溶解性を高めるものである。感光剤は、キノンジアジド基を有する感光剤(キノンジアジド基含有化合物)が好ましい。
キノンジアジド基含有化合物としては、フェノール化合物とナフトキノンジアジドスルホン酸化合物との完全エステル化物や部分エステル化物が挙げられる。
前記フェノール化合物としては、たとえば、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシベンゾフェノン化合物;
トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2,4−ジヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタンなどのトリスフェノール型化合物;
2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−ヒドロキシフェノール、2,6−ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノールなどのリニア型3核体フェノール化合物;
1,1−ビス[3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル]イソプロパン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メタン、ビス[3−(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシベンジル)−4−ヒドロキシ−5−エチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[4−ヒドロキシ−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−5−メチルフェニル]メタン、ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシフェニル]メタンなどのリニア型4核体フェノール化合物;
2,4−ビス[2−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロフェキシルフェノール、2,4−ビス[4−ヒドロキシ−3−(4−ヒドロキシベンジル)−5−メチルベンジル]−6−シクロフェキシルフェノール、2,6−ビス[2,5−ジメチル−3−(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−ヒドロキシベンジル]−4−メチルフェノールなどのリニア型5核体フェノール化合物などのリニア型ポリフェノール化合物;
ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,3,4−トリヒドロキシフェニル−4’−ヒドロキシフェニルメタン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(2’,3’,4’−トリヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(2’,4’−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−(3’−フルオロ−4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)−2−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)プロパンなどのビスフェノール化合物;
1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、などの多核枝分かれ型化合物;
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどの縮合型フェノール化合物;などが挙げられる。
これらは1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
また、前記ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としては、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸またはナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸などが挙げられる。
また、他のキノンジアジド基含有化合物、たとえば、オルトベンゾキノンジアジド、オルトナフトキノンジアジド、オルトアントラキノンジアジドまたはオルトナフトキノンジアジドスルホン酸エステル類などのこれらの核置換誘導体、さらにはオルトキノンジアジドスルホニルクロリドと水酸基またはアミノ基をもつ化合物、たとえばフェノール、p−メトキシフェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ナフトール、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガロール−1,3−ジメチルエーテル、没食子酸、水酸基を一部残してエステル化またはエーテル化された没食子酸、アニリン、p−アミノジフェニルアミンなどとの反応生成物なども用いることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせてもよい。
これらのキノンジアジド基含有化合物は、たとえば前記ポリヒドロキシベンゾフェノンと、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリドまたはナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリドとをジオキサンなどの適当な溶剤中において、トリエタノールアミン、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリなどのアルカリの存在下にて縮合させ、完全エステル化または部分エステル化することにより製造することができる。
感光剤の使用量は、感光性樹脂組成物の固形分に対して10質量%〜40質量%の範囲内となるように用いることが好ましい。感光剤の使用量を、10質量%以上にすることによりパターンを良好に形成することができる。したがって、本発明の感光性樹脂組成物をマイクロレンズ形成に使用した場合には、現像時に良好にレンズ形状を形成できる。一方、使用量を40%以下にすることにより、感光性樹脂組成物の現像性を向上させ、現像時における残渣の発生を抑制することができる。
(その他)
本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物には、塗布性の点から、界面活性剤が配合されていてもよい。界面活性剤としては、従来公知のものであってよく、フッ素−シリコーン系、または、シリコーン系の化合物が挙げられる。具体的には、XR−104(製品名、大日本インキ化学工業(株)製)、BYK−310(製品名、ビックケミー・ジャパン(株)製)などを挙げることができる。界面活性剤の使用量は、全固形分に対して400ppm以下の量である。
また、本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物には、増感剤、消泡剤などの各種添加剤が添加されていてもよい。増感剤としては、たとえば分子量1000以下のフェノール性水酸基を有する化合物などが挙げられる。消泡剤としては、従来公知のものであってよく、シリコーン系、または、フッ素系化合物が挙げられる。
本願の感光性樹脂組成物は、熱架橋剤を添加してもよい。このような架橋剤としては、例えばメラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、グリコールウリル−ホルムアルデヒド樹脂、スクシニルアミド−ホルムアルデヒド樹脂、エチレン尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。これらの架橋剤として具体的には、メトキシメチル化メラミン樹脂、プロポキシメチル化メラミン樹脂、ブトキシメチル化メラミン樹脂、メトキシメチル化尿素樹脂、エトキシメチル化尿素樹脂、プロポキシメチル化尿素樹脂、ブトキシメチル化尿素樹脂等が挙げられる。
しかしながら、本願の感光性樹脂組成物ではこの熱架橋剤を含まなくても、良好な硬化性を維持することができるため、熱架橋剤を含まないことが好ましい。これは、熱架橋剤によるレンズの透明性を低下させる可能性を低下させることができるためである。
(有機溶剤)
本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物には、塗布性の改善、粘度調整のため有機溶剤が配合されている。
有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、炭酸メチル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチルなどが挙げられる。中でもPGMEAがより好ましい。
有機溶剤の使用量は特に限定しないが、基板などに塗布可能な濃度において、塗布膜厚に応じて適宜設定される。具体的には、感光性樹脂組成物の固形分濃度が10〜50質量%、好ましくは15〜35質量%の範囲内となるように用いられる。
(感光性樹脂組成物の調製方法)
本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、たとえば、以下の方法により調製することができる。まず、繰返し単位(A)となる単量体および繰返し単位(B)となる単量体を混合し、公知の技術を用いて共重合体を調製する。ついで、前記共重合体および感光剤を、また必要に応じてその他の添加剤を有機溶剤に加えて、3本ロールミル、ボールミル、サンドミルなどの攪拌機を用いて混合し、5μmメンブランフィルターによって濾過することにより、感光性樹脂組成物が調製される。
本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、質量平均分子量が10,000〜30,000である共重合体を含んでいる。そのため、本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物を用いることにより、ガラス転移温度が高く、高温に曝された場合でもその形状を維持可能な耐熱性を有する樹脂を製造することができる。また、本発明のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、熱架橋基を含む繰返し単位を有している共重合体を含むため、目的とする樹脂を形成する際に、熱処理を経ることにより、架橋構造を有する樹脂を形成することができる。そのため、さらに硬度に優れた、かつ耐薬品性に優れた樹脂を形成することができる。
したがって、たとえば、本発明にかかるマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物によって形成される樹脂をマイクロレンズに適用した場合には、耐熱性、耐薬品性を有するマイクロレンズを形成することができる。
〔マイクロレンズ〕
本発明のマイクロレンズは、上述したマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物を用いて形成されることを特徴とする。すなわち、本発明のマイクロレンズは、耐熱性に優れた樹脂を用いて形成されている。そのため、このマイクロレンズが設けられた各種素子が、たとえば実装工程において、高温の熱処理に曝された場合であっても、レンズ形状の変化が抑制されたマイクロレンズを提供することができる。したがって、本発明のマイクロレンズは、イメージセンサ、液晶表示素子などのレンズなどに適用することができる。
さらに、本発明にかかるマイクロレンズは、後述するメルトレス法により形成することができる。そのため、微細なマイクロレンズを提供することができる。この微細なマイクロレンズは、近年、微細化が進んでいるイメージセンサに、好適に用いられる。
さらに、本発明にかかるマイクロレンズは、耐薬品性が良好であり、有機溶剤や、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液などのアルカリ水溶液に対して安定である。したがって、本発明によれば、レンズ形成後の素子の製造プロセス過程において、レンズが有機溶剤やアルカリ水溶液に接触しても、特性が変化しにくいマイクロレンズを提供することができる。
〔マイクロレンズ形成方法〕
本発明のマイクロレンズ形成方法は、上述したマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物を基板に塗布して感光性樹脂層を形成する工程(感光性樹脂層形成工程)、ハーフトーンマスクを介して該感光性樹脂層を露光したのち、現像して、レンズ形状のパターンを形成する工程(パターン形成工程)、該パターンを熱硬化させる工程(熱硬化工程)、を含むことを特徴とする。以下に、上述の感光性樹脂組成物を用いて、マイクロレンズを形成する方法について詳細に説明する。以下の説明では、半球状のパターン(マイクロレンズ)を得るために、サーマルフローが不要である、いわゆる「メルトレス」法について説明する。
(感光性樹脂層形成工程)
まず、画像素子が形成されたシリコンウェーハなどの基板上に平坦化膜を設け、表面を平坦化する。スピンナーなどを用いて感光性樹脂組成物を、基板上に塗布し、乾燥させることにより膜厚1.0〜4.0μm程度の感光性樹脂層を形成する。乾燥方法は特に限定されず、たとえば(i)ホットプレートを用いて80℃〜120℃の温度において60秒〜120秒間乾燥する方法、(ii)室温において数時間〜数日間放置する方法、(iii)温風ヒーターや赤外線ヒーター中に数十分〜数時間入れて溶剤を除去する方法、のいずれでもよい。
(パターン形成工程)
ついで、ポジ型のハーフトーンマスクまたはグレートーンマスクなどの多階調マスクを介して、紫外線、エキシマレーザー光などの活性化エネルギー線を照射して感光性樹脂層を露光する。ハーフトーンマスクは半透過の膜を利用することにより、また、グレートーンマスクはスリット部が光の一部を遮ることにより、中間露光を実現する。したがって、露光後の感光性樹脂層には、露光部分、未露光部分のほかに中間露光部分が含まれることになる。中間露光部分では、露光量に応じて溶解度が異なるため、現像液に対する溶解性も異なることになる。よって、多階調マスクを用いることにより、後述する現像処理によって溶解除去される感光性樹脂の量を調節することができる。
ハーフトーンマスクとしては、ドット中心部の光透過率が0%であり、周辺部へ広がるにしたがって光透過率が増加し、マイクロレンズ間のスペースに相当する部分においては、光透過率が100%となるパターンを有するマスクを用いることができる。つまり、このハーフトーンマスクを介して露光し、現像によって露光部分を溶解除去したときに、残った感光性樹脂層が半球状となるように、ドット中心部からスペースまでの間の光透過率が制御されている。
照射エネルギー線量は、感光性樹脂組成物の組成によっても異なるが、たとえば30〜2000mJ/cm程度が好ましい。
ついで、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液のような有機アルカリ水溶液または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウムなどの無機アルカリ水溶液を用いて現像処理することにより、露光部分を溶解除去して半球状のレンズ形状パターンを形成する。現像後には、必要に応じて全面露光することが好ましい。このように、全面露光することにより、未露光の感光剤を分解することができる。
(熱硬化工程)
この後、レンズ形状のパターンを熱硬化させる焼成処理を行うことにより、レンズを硬化させる。焼成処理は、たとえば、100℃〜300℃の条件の熱処理であり、より好ましくは、200℃〜220℃の条件である。このとき、繰返し単位(B)が有する熱架橋基における架橋反応を進行させる。具体的には、繰返し単位(B1)にエポキシ基が含まれている場合には、エポキシ基が開環し架橋反応が進行する。この架橋反応により、樹脂の硬度、すなわち、マイクロレンズの硬度を上昇させることとなり、耐熱性、耐薬品性の向上、レンズ形状の安定化などを実現することができる。また、本発明の感光性樹脂層は、特定の分子量を有する共重合体を用いて形成しているために、ガラス転移温度が高く、この熱処理によって硬化前に形状が崩れることがない。
感光性樹脂層を露光する際に、ハーフトーンマスクなどの多階調マスクを用いることにより、現像を終えた段階でマイクロレンズの半球状の形状を形成することができる。すなわち、従来の加熱処理をおこなうことにより、感光性樹脂層を流動化させ、ドットパターンを半球状のレンズ形状にするサーマルフロー工程を省略することができる。近年は、イメージセンサの微細化に伴い、マイクロレンズも微細化されており、従来のサーマルフローを適用する場合には、流動化の際にパターンが広がるため、隣り合うパターンの距離を大きくする必要があるので、集光ロスとなるスペース部(パターンとパターンとの間のレンズが形成されていない部分)が増大したり、サーマルフロー量が減少したりするために、サーマルフローの時間や温度など条件管理が難しくなることがある。これに対して、本実施形態のように、多階調マスクを用いることで、サーマルフロー工程をなくしてパターンの広がりを防止しているため、上記スペース部を最大限少なくすることができ、微細化されたマイクロレンズを安定して形成することができる。
本実施形態にかかるマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、特に、多階調マスクを用いて所望の形状(特に半球形状)のレンズパターンを形成する、メルトレス法に好適に用いられる。メルトレス法では、現像後に形成された半球形状がその後の工程を経ても維持されている必要がある。このとき、本願のように、共重合体の質量平均分子量が、10,000〜30,000であれば、樹脂のガラス転移点を高くすることができ、焼成される前に形状が崩れることを防止することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、本実施例では、繰返し単位(A)、繰返し単位(B1)および繰返し単位(B2)として、それぞれ一般式(3)、(4)および(5)に示す繰返し単位を用いた。
(実施例1)
繰返し単位(A):繰返し単位(B1)=40:60(モル比)である共重合体(質量平均分子量10,000)30gを、PGMEA70gに溶解し、感光剤として1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド3モルとのエステル化物9gを、界面活性剤としてBYK−310(製品名、ビックケミー・ジャパン社製)0.017gを添加し、混合して感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例2)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1)=80:20である共重合体(質量平均分子量10,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例3)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1)=40:60である重合体(質量平均分子量30,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例4)
添加する感光剤の量を、9gから3gに変更した以外は、実施例3と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例5)
添加する感光剤の量を、9gから12gに変更した以外は、実施例3と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例6)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1):繰返し単位(B2)=40:55:5である共重合体(質量平均分子量10,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(実施例7)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1):繰返し単位(B2)=40:50:10である共重合体(質量平均分子量20,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例1)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1)=40:60である共重合体(質量平均分子量9,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例2)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1)=40:60である共重合体(質量平均分子量35,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例3)
添加する感光剤の量を、9gから2.7gに変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
(比較例4)
共重合体を、繰返し単位(A):繰返し単位(B1):、繰返し単位(B2)-=40:50:10である共重合体(質量平均分子量9,000)に変更した以外は、実施例1と同様にして感光性樹脂組成物を製造した。
実施例および比較例にかかる感光性樹脂組成物について以下の評価を行った。
(レンズ形状の測定条件)
シリコン基板に各感光性樹脂組成物をスピンコートによって塗布し、110℃、90秒の条件でホットプレートを用いて乾燥し、膜厚1μmの感光性樹脂層を形成した。ついで、各レンズの中心部の光透過率が0%であり、周辺部へ広がるにしたがって光透過率が増加するように透過率を調整したハーフトーンマスクを介して波長365nmの露光機を用いて露光し、2.38質量%濃度のTMAH水溶液によって現像処理を行い、半球状のマイクロレンズを形成した。さらに高圧水銀灯を用いて1000mJの露光量によって全面露光し、未露光の感光剤を分解した。その後、110℃〜130℃、5分間の条件でホットプレートを用いて加熱し、残存溶剤を除去した。さらに、220℃、5分間の条件でホットプレートを用いて焼成処理を行った。
現像後かつ焼成処理前のレンズの形状、および焼成処理後のレンズの形状について、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、レンズの形状が半球状となったものを「○」、半球状とならなかったものを「×」として評価した。この結果を表1に示した。なお、焼成処理前のレンズ形状が半球状にならなかった感光性樹脂組成物に関しては、焼成処理後のレンズ形状の観察は行わなかった。
(光透過率の測定条件)
1737ガラスのガラス基板に感光性樹脂組成物をスピンコートによって塗布し、110℃、90秒の条件でホットプレートを用いて乾燥した。ついで高圧水銀灯を用いて1000mJの露光量において全面露光し、未露光の感光剤を分解した。ホットプレートを用いて160℃、5分間加熱した後、さらに220℃、5分間の条件で焼成し、膜厚1μmの膜を形成した。そしてこの膜について、波長450nmの光の透過率を測定した。透過率の測定は、UV−2500PC(装置名、島津製作所製)を用いて行った。この結果を表1に示した。なお、焼成処理前または焼成処理後のレンズ形状が半球状にならなかった感光性樹脂組成物に関しては、透過率の測定は行わなかった。
(耐薬品性の測定条件)
シリコン基板に感光性樹脂組成物をスピンコートによって塗布し、110℃、90秒の条件でホットプレートを用いて乾燥し、膜厚1μmの感光性樹脂組成物層を形成した。その後、110℃〜130℃、5分間の条件でホットプレートを用いて加熱し、残存溶剤を除去した。さらに、220℃、5分間の条件でホットプレートを用いて焼成を行った。
この220℃、5分間の焼成後の膜について、アセトン、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、2.38質量%濃度のTMAH水溶液に、それぞれ23℃の温度条件下、5分間浸漬する試験を行った。
浸漬前後における膜厚変化を測定し、1つの浸漬溶剤についてでも、浸漬前の膜厚に対して、5%以上の膜厚増減があった場合は「×」、全ての溶剤について膜厚増減が5%未満であった場合は「○」として評価した。この結果を表1に示した。なお、焼成処理前または焼成処理後のレンズ形状が半球状にならなかった感光性樹脂組成物に関しては、耐薬品性の測定は行わなかった。
表1に示すように、本発明に係る実施例においては、いずれも耐熱性が良好で、220℃の高温加熱後においてもレンズ形状の変形が起こらないことが明らかとなった。また、光透過率、耐薬品性も良好であった。これに対して比較例1〜4においては、現像後のマイクロレンズ、あるいは、220℃の高温加熱後のマイクロレンズが、半球状のレンズ形状を維持できなかった。
本発明にかかるマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物は、CCDやCMOSなどのイメージセンサにおいて集光率を向上させるために設けられる、マイクロレンズに好適に利用することができる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される繰返し単位(A)および下記一般式(2)で表される繰返し単位(B)を有する共重合体と、感光剤とを含み
    (式(1),(2)中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、Rは単結合または炭素数1〜5のアルキレン基を表し、Rは、炭素数1から5のアルキル基を表し、Rは、熱架橋性を有する1価の有機基を表し、aは1〜5の整数を表し、bは0〜4の整数を表し、かつa+bは5以下である。但し、繰返しにおける複数のR同士およびR同士は、互いに異なっていてもよい。)
    共重合体の質量平均分子量が10,000〜30,000であり、
    該R は、エポキシ基、オキセタニル基のいずれかを有する有機基であり、
    該共重合体における該一般式(1)で表される繰返し単位の含有量は、20モル%〜50モル%であり、該一般式(2)で表される繰返し単位の含有量は、50モル%〜80モル%であり、
    該共重合体は、該R が非脂環式構造を含む有機基である繰り返し単位(B1)および該R が脂環式構造を含む有機基である繰り返し単位(B2)を含み、
    該共重合体における繰返し単位(B2)の含有量は、1モル%〜20モル%であることを特徴とするマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物。
  2. 請求項に記載のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物を用いて形成されたマイクロレンズ。
  3. 請求項に記載のマイクロレンズ形成用感光性樹脂組成物を基板に塗布して感光性樹脂層を形成する工程、
    該感光性樹脂層をハーフトーンマスクを介して露光したのち、現像して、レンズ形状のパターンを形成する工程、および、
    該パターンを熱硬化させる工程、を含むことを特徴とするマイクロレンズの形成方法。
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