JP6218917B2 - 純粋な炭素の製造方法、その組成及び方法 - Google Patents

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Description

[0001]この出願は、2013年3月15日出願のU.S.仮出願番号61/798,198の優先権を主張するものであり、その全体を本明細書の一部として本願に援用する。
[0002]本開示は、約150℃〜約750℃の温度において、塩様カーバイドからカーバイドアニオン、または陰イオンを酸化する方法を提供する。もう一つの態様において、本開示は、中間遷移金属カーバイド(intermediate transition metal carbide)との反応を提供する。更にもう一つの態様において、本開示は、種々の同素体の純粋な炭素を製造するために、塩様カーバイドアニオン及び中間カーバイドアニオンが酸化される反応のシステムを提供する。
[0003]カーバイドは、炭素及びより低い電気陰性度、又は、電子を吸引する能力が低い元素を含有する化学的化合物である。ほぼ全ての元素が、元素状炭素と反応して、カーバイドを製造する。更に、それは四つの群に分類される:即ち、塩様カーバイド、共有結合性カーバイド、格子間カーバイド、及び中間遷移金属カーバイドである。塩様カーバイドは水及び希酸と反応して、イオン及び炭化水素ガスを生じる。中間遷移金属カーバイドもまた、希酸及びときには水と反応して、金属陽イオン、炭化水素及びときには水素を生じる。
[0004]塩様カーバイドは更に、メタニド、アセチリド、及びセスキカーバイドに細分化される。メタニドは水と反応してメタンを生じる。メタンは、四つの水素原子に結合したsp混成にある炭素原子である。メタニドの二つの例は、アルミニウムカーバイド(Al)及びベリリウムカーバイド(BeC)である。アセチリドは、アセチリドアニオンC −2の塩であり、また二つの炭素原子の間に三重結合を有する。三重結合炭素はsp混成を有しており、アセチリドの二つの例は、ナトリウムカーバイド(Na)及びカルシウムカーバイド(CaC)である。セスキカーバイドは多原子アニオンC −4を含み、またsp混成の炭素原子を含んでいる。セスキカーバイドの二つの例は、マグネシウム塩(Mg)及びリチウム塩(Li)である。
[0005]U.S.特許番号1,319,148は、カリウムカチオン(陽イオン)をカルシウムカーバイドからのアセチリドアニオンと反応させることにより、カリウム金属を製造するための酸化反応を定義している。該反応媒体は、溶融フッ化カリウム(mp=876℃)であった。これは下記のスキーム(1)の反応に示される。
スキームI CaC + 2KF → CaF + 2K+2Q(grapi mc)反応T>800℃ (1)
この反応の他の生成物はフッ化カルシウム及びグラファイトである。グラファイトは元素状炭素の最も熱的に安定な形態であり、従って、これは高温における好ましい生成物である。この反応、即ち、カリウムイオンの還元は800℃超で生じ、600℃は赤熱なのでこれは高温とみなされるであろう。
[0006]アルカリ金属は、溶融塩の電気分解から調製することができる。しかし、U.S.特許番号 1,319,148は、アルカリ金属を製造するために酸化反応が用いられたことを示している。加えて、無機化学の概念及び方法;ダグラスB.マックダニエルD.(1965、ゼロックスコーポレーション)は、溶融塩の電気分解が使用されるようになる前に、彼らが如何にしてアルカリ金属を精製したかを記載している。
[0007]アルカリ金属を製造するために、温度はKFの融点(mp=858℃)を超え、これはKを蒸発させる(bp=744℃)ために十分に高い。その生成物は、CaF、K°、及び炭素の熱力学的に最も安定な形態であるグラファイト、C(graphite)であった。
[0008]この開示は、カーバイドアニオンを約150℃〜約750℃の反応温度で酸化することによって、カーバイドからのカーバイドアニオン及び/または陰イオンを酸化させる方法であって、ここでの反応がsp及び/またはsp構成の炭素の同素体を生じる方法を提供する。
[0009]もう一つの態様において、本開示は、塩様カーバイドアニオン及び/または中間カーバイドアニオンを、約150℃〜約750℃の反応温度で溶融ハロゲン化金属と反応させることにより、炭素の純粋な元素状同素体を製造する方法を提供する。
[0010]更にもう一つの態様において、本開示は、約150℃〜約750℃の反応温度でカーバイドを溶融ハロゲン化金属塩と反応させることにより、ダイアモンドを製造する方法を提供する。
[0011]本開示はまた、カチオンの還元能力を変化させ、及び/または溶融物の温度を変化させることによって低融点ハロゲン化物塩反応体の還元能力を制御することにより、炭素同素体を制御する方法を提供する。
[0012]一つの態様において、カーバイドアニオンは塩様または中間のカーバイドアニオンである。もう一つの態様において、前記塩様カーバイドアニオンは、メタニド、アセチリド、及びセスキカーバイドからなる群から選択される。もう一つの態様において、前記塩様カーバイドアニオンはカルシウムカーバイドである。
[0013]一つの態様において、ここに記載の方法はsp構成の元素の同素体を製造する。更にもう一つの態様において、ここに記載の方法はsp構成の炭素の同素体を製造する。
[0014]本開示はまた、ここに記載した方法であって、前記反応温度が約150℃未満、約200℃未満、約250℃未満、約300℃未満、約400℃未満、約500℃未満、約600℃未満、約700℃未満、または約800℃未満である方法を提供する。
[0015]更にもう一つの側面において、本開示は、塩様カーバイドからのカーバイドアニオン、または陰イオンを、約150℃〜約200℃、約150℃〜約250℃、約200℃〜約250℃、約200℃〜約300℃、約200℃〜約350℃、約200℃〜約400℃、約250℃〜約400℃、約200℃〜約500℃、約250℃〜約500℃、約300℃〜約600℃、約400℃〜約600℃、約500℃〜約700℃、約200℃〜約700℃、約250℃〜約750℃、約150℃〜約750℃、約150℃〜800℃未満、約250℃〜800℃未満、約300℃〜800℃未満、約400℃〜800℃未満、約500℃〜800℃未満、または約600℃〜800℃未満の範囲の温度で酸化する方法を提供する。
すなわち、本明細書は以下の発明の開示を包含する:
[1]カーバイドアニオン及び/またはカーバイドからの陰イオンを酸化させる方法であって、該方法は、カーバイドアニオンを約150℃〜約750℃の反応温度で酸化することを含んでなり、前記反応はsp 及び/またはsp 構成の炭素の同素体を生成する方法。
[2][1]に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、塩様カーバイドアニオンまたは中間体カーバイドアニオンである方法。
[3][2]に記載の方法であって、前記塩様カーバイドアニオンは、メタニド、アセチリド、及びセスキカーバイドからなる群から選択される方法。
[4][2]に記載の方法であって、前記塩様カーバイドアニオンはアセチリドである方法。
[5][1]に記載の方法であって、前記反応はsp 構成の炭素の同素体を生成する方法。
[6][1]に記載の方法であって、前記反応はsp 構成の炭素の同素体を生成する方法。
[7][1]に記載の方法であって、前記反応温度は、約150℃〜約200℃、約150℃〜約250℃、約200℃〜約250℃、約200℃〜約300℃、約200℃〜約350℃、約200℃〜約400℃、約250℃〜約400℃、約200℃〜約500℃、約250℃〜約500℃からなる群から選択される範囲内である方法。
[8][1]に記載の方法であって、前記反応温度は、約300℃〜約600℃、約400℃〜約600℃、約500℃〜約700℃、約200℃〜約700℃、約250℃〜約750℃、約150℃〜約750℃からなる群から選択される範囲内である方法。
[9][1]に記載の方法であって、前記反応温度は、約250℃〜約400℃の範囲内である方法。
[10][1]に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、カルシウムカーバイドを含んでなる方法。
[11][1]に記載の方法であって、前記反応は更に、250℃未満の融点を持った塩を反応体として加えることを含んでなる方法。
[12]炭素の純粋な元素状同素体を製造する方法であって:塩様カーバイドアニオン及び/または中間体カーバイドアニオンを、約150℃〜約750℃の反応温度範囲で酸化することを含んでなる方法。
[13][12]に記載の方法であって、前記塩様カーバイドアニオンは、メタニド、アセチリド、及びセスキカーバイドからなる群から選択される方法。
[14][12]に記載の方法であって、前記反応はsp またはsp 構成をもった炭素の純粋な元素状同素体を生成する方法。
[15][12]に記載の方法であって、前記反応はsp 構成をもった炭素の純粋な元素状同素体を生成する方法。
[16][12]に記載の方法であって、前記反応はsp 構成をもった炭素の純粋な元素状同素体を生成する方法。
[17][12]に記載の方法であって、前記反応温度は、約150℃〜約200℃、約150℃〜約250℃、約200℃〜約250℃、約200℃〜約300℃、約200℃〜約350℃、約200℃〜約400℃、約250℃〜約400℃、約200℃〜約500℃、約250℃〜約500℃からなる群から選択される範囲内である方法。
[18][12]に記載の方法であって、前記反応温度は、約300℃〜約600℃、約400℃〜約600℃、約500℃〜約700℃、約200℃〜約700℃、約250℃〜約750℃、約150℃〜約750℃からなる群から選択される範囲内である方法。
[19][12]に記載の方法であって、前記反応温度は、約250℃〜約400℃の範囲内である方法。
[20][12]に記載の方法であって、前記反応は更に、250℃未満の融点を持った塩を反応体として利用することを含んでなる方法。
[21][12]に記載の方法であって、前記反応は、セスキカーバイドを溶融したハロゲン化金属と反応させて、sp 構成の炭素の純粋な同素体を生じる方法。
[22]カーバイドを、約150℃〜約750℃の反応温度範囲で溶融したハロゲン化金属塩と反応させることによって、ダイアモンドを製造する方法。
[23][22]に記載の方法であって、前記反応温度は、約150℃〜約200℃、約150℃〜約250℃、約200℃〜約250℃、約200℃〜約300℃、約200℃〜約350℃、約200℃〜約400℃、約250℃〜約400℃、約200℃〜約500℃、約250℃〜約500℃からなる群から選択される範囲内である方法。
[24][22]に記載の方法であって、前記反応温度は、約300℃〜約600℃、約400℃〜約600℃、約500℃〜約700℃、約200℃〜約700℃、約250℃〜約750℃、約150℃〜約750℃からなる群から選択される範囲内である方法。
[25][22]に記載の方法であって、前記反応温度は、約250℃〜約400℃の範囲内である方法。
[26]炭素同素体を制御する方法であって:カチオンの還元能力を変化させ、及び/または溶融物の温度を変化させることによって低融点ハロゲン化物塩反応体の還元能力を制御することを含んでなる方法。
[27]カーバイドアニオン及び/またはカーバイドからの陰イオンを酸化する[1]に記載の方法であって、前記反応は酸素及び/または水分が欠如しているか、または実質的に欠如している環境下で起きる方法。
[28]炭素の純粋な元素状同素体を製造する[12]に記載の方法であって、前記反応は酸素及び/または水分が欠如しているか、または実質的に欠如している環境下で起きる方法。
図1は、炭素の種々の同素体についての生成エンタルピーを与えるチャートである。 図2は、(1)反応準備、(2)化学反応、(3)炭素分離、及び(4)ダイアモンド精製の態様を含む、炭素の種々の同素体の形成についての代表的なブロックフロー図を与えるものである。
[0018]一つの態様において、本開示はダイアモンド製造の方法であって、(1)反応準備、(2)化学反応、(3)炭素分離、及び(4)ダイアモンド精製を含んでなる、からなる、または実質的にからなる方法を提供する。代表的な方法論が図2に記載されている。
[0019]もう一つの態様において、当該方法は、水分及び酸素のない制御された大気中において反応体を準備することによって開始される(1)。一つの態様において、化学反応(2)が、反応準備部分の次に続く。もう一つの態様においては、分離及び精製の態様が化学反応(2)の次に続く。何故なら、分離(3)は、化学反応(2)の生成物からの元素状炭素でない材料の除去によって定義され、また精製(4)は、前記化学反応(2)により生成された何等かの望ましくない元素状炭素、並びに分離(3)から残留する何等かの他の痕跡物質の除去だからである。
[0020]本方法における(1)の反応準備の態様は、反応の可変量及び条件を制御するための反応体の準備を扱っており;(2)の化学反応は、ここに記載される方法でのそれぞれの反応体の化学反応を扱っており;(3)の分離の態様は、未反応のカーバイド及び金属塩、前記反応により生成した金属塩、前記反応により生じた元素状金属、及び/または生成した何等かの金属酸化物の最初の除去を含んでおり;また(4)の精製の態様は、製品、例えばダイアモンドが製造されるところである。一つの実施形態において、(4)の本方法の精製の態様は、何等かの残留するカーバイド、金属塩、元素状金属、及び金属酸化物の除去と共に、前記反応により生じたsp炭素及びミックスされた混成炭素の除去を含むことができる。もう一つの態様において、本開示は炭素製造の方法であって、ここに記載する(1)反応準備、(2)化学反応、(3)分離、及び(4)精製の方法論に記載した何れかの下位群を含んでなる、からなる、または実質的にからなる方法を提供する。
[0021]一つの態様において、ダイアモンドを製造する全体の過程は、一つの態様における少なくとも三つの部分を含んでいるが、本開示はまた、(3)の分離及び(4)の精製の態様を単一の態様または単一の工程に合体させることによって、この過程を合理化する方法を提供する。例えば、一つの態様において、本開示は、ここに記載した(1)反応準備、(2)化学反応、並びに(3)分離及び(4)精製の方法論を含んでなる、からなる、実質的にからなる方法を提供する。
(1)反応準備:
水分のない環境における反応準備
[0022]異なる塩様カーバイド及び中間カーバイドは、水及び/または希酸と反応して、炭化水素ガス及び金属酸化物を生じる。殆ど全ての塩様カーバイド及び中間カーバイドはまた、空気中の水分とも反応する。カーバイドをより小さな粒子サイズに粉砕したときには、環境に露出される表面積の増大によって反応速度は増大する。一定の反応体、例えばアルミニウムカーバイドは、空気中の水分と反応して、分離過程を複雑にし得るアルミナ(酸化アルミニウム)を生じるであろう。一つの態様において、本開示は、希酸または濃酸を使用して、前記反応により生じた元素状炭素は未変化のまま残しながら、前記反応の生成物から元素状金属及び金属酸化物を除去する方法を提供する。
[0023]加えて、ハロゲン化物反応体のような金属塩はまた、空気から水分を吸引して水中のイオンの溶液を形成することができる。塩の中に集積された如何なる水分も、反応器の中に侵入してカーバイドと反応することができる。この水分はまた、反応温度で蒸発して圧力を増大させ、また反応条件を変化させることができる。従って、一つの態様では、反応体は雰囲気を制御されたグラブボックスの中でロードすることができる。もう一つの態様において、反応条件には、如何なる水分も酸素も存在しない環境が含まれる。このような水分のない環境を達成するために、該雰囲気は、グラブボックスを乾燥不活性ガス(限定するものではないが、例えばアルゴン)で多数回フラッシュすることにより調製することができる。グラブボックス内の水分を更に低減及び制御するために、追加の工程を採用することができる。これらの工程は、例えば、グラブボックス及び循環系の内側で、乾燥剤として金属塩を使用することを含むことができ、該循環系には微粒子セパレータ及び幾つかの水分セパレータが含まれてよい。一つの態様において、前記グラブボックスローディング法には、前記制御された雰囲気に如何なる水分が侵入するのも排除または最小化するために、移送チャンバを数回空にすることが含まれる。
[0024]一つの態様において、本開示は、不活性環境において前記反応体及びリアクタを調製する方法であって、前記反応体は前記反応の前には化学的に未変化のままである方法を提供する。もう一つの態様において、前記不活性環境は酸素及び水分が欠如しており、または実質的に欠如している。もう一つの態様において、前記不活性環境は、痕跡量の酸素及び水分のみを含有している。更にもう一つの態様においては、前記反応体の物理的性質のみが前記反応の開始前に変更される。
酸素のない環境における反応の準備
[0025]一つの態様において、酸素のない環境における準備は、水分のない環境における準備と類似している。この準備は、乾燥不活性ガスで多数回フラッシュされたグラブボックス中において達成することができる。一つの態様において、「酸素のない環境」での反応準備の「水分のない環境」での反応準備に対する一つの相違は、材料をロード及びアンロードするときに、移送チャンバから入ってくる痕跡量の酸素と共に、不活性ガスフラッシュ後にグラブボックス中に残留する如何なる痕跡量の酸素をも除去することである。一つの態様においては、痕跡量の酸素を除去するために、使用する反応体及び他の反応条件に応じて、酸素スクラバーまたは一連のスクラバーを前記グラブボックス循環系に追加することができる。この循環系はまた、反応体として分析されるべき如何なるカーバイド及び金属塩についても適正な条件を達成するために、追加のアイテムを加え、または現存のアイテムをバイパスするように設計することもできる。
カーバイドの粒子サイズを減少させる
[0026]多くの商業的に入手可能なカーバイドは砂利サイズのものであり、従って粒子サイズは一般に、当該反応に要求されるサイズまで減少されてよい。カーバイドの粒子サイズを減少させるために、本開示は、グラブボックスの内部で使用すべき方法を提供する。この方法の一つの態様において、カーバイドは、最初にタイルカッターを使用してより小さな断片に切断され、次いで、一対のチャンネルロックプライヤーで砕石され、最後に乳鉢及び乳棒を使用して適切な粒子サイズに粉砕される。この粉砕されたカーバイドは、その後、一連の篩に通されることにより、本過程のための所望の粒子サイズのカーバイドが回収される。上記方法の代替え法として、当該実験に望ましい粒子サイズを作製するために調節できる小さい手動のローラミル、または適切な砕石装置を使用して、適切なサイズのカーバイド粒子を製造することができる。
[0027]一つの態様において、ここに記載する反応は拡散制御された反応である。従って、反応の速度は反応に利用可能な全体の表面積によって制御されるであろう。反応の速度には、反応体の粒子サイズだけでなく、カーバイドの多孔性、液体媒質の粘度のような性質が含まれる。一つの態様において、アルミニウムカーバイドは、−300メッシュ(44マイクロメートル(μm))の粒子サイズを有し、またカルシウムカーバイドは砂利の形態である。もう一つの態様において、カルシウムカーバイドは−20メッシュから−6メッシュの粒子サイズに砕石される。更にもう一つの態様では、カルシウムカーバイドのサイズは約10マイクロメートル(μm)〜約5ミリメートル(mm)、約30マイクロメートル(μm)〜約3ミリメートル(mm)、約100マイクロメートル(μm)〜約2ミリメートル(mm)、または約30マイクロメートル(μm)〜約200マイクロメートル(μm)である。
リアクタの形状及び操作
[0028]実験及び当該反応により製造される材料の分析によって、金属塩が溶融し、反応体が液体溶液中にあり、またリアクタの内容物が定常状態(これはリアクタが撹拌されないことを意味する)に達したときには、リアクタ内部の異なる材料はそれぞれの比重に基づいて層に分離されることが決定された。カーバイドは溶融塩の中には溶解されない。従って、反応は固相と液相の間で生じる。それは均一ではない。該反応は、溶融塩と液相の接触表面において生じる。このような機構は、一つの態様において、表面積が考慮すべき重要なパラメータであり得る理由を更に確認するものである。従って、一つの態様において、この反応は、反応体が共に、物理的に反応のための適切な条件下に至ることができる一つの垂直高さにおいて生じることができる。
[0029]一つの態様においては、限定された接触表面を得るように、我々のリアクタ構成の接触表面を制限することが有利である。これは、リアクタ内部で非乱流である、ここに記載した反応システムにおける拡散制御された反応の動力学に対して影響を有するもう一つのパラメータである。接触面積を制限することは、結晶化の潜熱が接触領域の温度をsp炭素が生成する点まで増大させないように、反応が十分に遅い速度で進行することを可能にする。従って、このパラメータは他の反応条件によって影響される。また、我々がリアクタを撹拌させるならば、このパラメータの重要性は減少する。接触面積を増大させる能力を有する何れかの手段は、より高い有効反応ゾーンを形成するであろう。これはまた、例えば、リアクタの向きを変えることによって、または撹拌することによっても達成することができる。その結果として、反応が生じ得る水平界面の表面積を最大化する試みにおいて、異なるリアクタ設計及び向きが利用され可能性がある。一つの態様において、グラブボックス内で準備されたリアクタはガラス製であり、反応体はその内部に収容される。該ガラスリアクタはステンレス鋼製チューブの中に密封することができ、従ってグラブボックスから取り出すことができ、また反応過程の全体を通して、内部に制御された雰囲気条件を維持することができる。当初リアクタは、使用される反応体の望ましい質量及び比率に基づいて直径が変化する、簡単なガラス製試験管を含んでいた。
[0030]反応が生じる水平界面の表面積を増大させるために、リアクタが保持できる同じ量の材料を維持しながらリアクタの高さが減少される。これを達成するための一つの方法は、リアクタを垂直方向ではなく水平に向けることによるものである。しかし反応は液体媒質中で生じるので、頂部が開いた試験管スタイルのリアクタでは十分ではないかもしれない。その結果として、ここに記載する幾つかの実験については、アンプルスタイルのガラス製リアクタが利用された。この設計は、単純な設計及び効果的な設計の両方を提供する。
[0031]一つの態様において、本開示は、反応界面の表面積、形状及び厚さを制御するために、化学反応容器の大きさ及び向きを変更する方法を提供する。
[0032]一つの態様においては、幾つかの水平に向いたリアクタが、当該過程の精製部を通して進行している。これは予期しない良好な結果を導いた。界面表面積を増大させるもう一つの試みでは、一つの態様において、複数のガラス製ペトリ皿が同じステンレス鋼製チューブの中で次々と重ねられる。これは、多数の大表面積反応界面を、同じステンレス鋼管の中に含めることを可能にする。
(2)化学反応
カーバイドからのカーバイドアニオン及び/または陰イオンを酸化する方法
[0033]一つの態様において、本開示は、塩様カーバイドからのカーバイドアニオンまたは陰イオンを、約600℃未満の低温で酸化する方法を提供する。もう一つの態様において、本開示は、塩様カーバイドからのカーバイドアニオンまたは陰イオンを、約150℃未満、約200℃未満、約250℃未満、約300℃未満、約400℃未満、約500℃未満、約600℃未満、約700℃未満または約800℃未満の温度で酸化する方法を提供する。更にもう一つの態様において、本開示は、塩様カーバイドからのカーバイドアニオンまたは陰イオンを、約150℃〜約200℃、約150℃〜約250℃、約200℃〜約250℃、約200℃〜約300℃、約200℃〜約350℃、約200℃〜約400℃、約250℃〜約400℃、約200℃〜約500℃、約250℃〜約500℃、約300℃〜約600℃、約400℃〜約600℃、約500℃〜約700℃、約200℃〜約700℃、約250℃〜約750℃、約150℃〜約750℃、約150℃〜800℃未満、約250℃〜800℃未満、約300℃〜800℃未満、約400℃〜800℃未満、約500℃〜800℃未満、または約600℃〜800℃未満の範囲の温度で酸化する方法を提供する。
[0034]酸化は、酸化されるイオンが電子を与えることを意味する。塩様カーバイドの陰イオンは反応して、その種々の同素体または結晶構造の、sp、spおよび/またはsp混成をもった元素状炭素を生じる。もう一つの態様において、本開示は、中間遷移金属カーバイドとの反応を提供する。更にもう一つの態様において、本開示は、塩様カーバイドアニオンおよび中間カーバイドアニオンが酸化されて、種々の同素体の純粋な炭素を生じる反応のシステムを提供する。
[0035]一つの態様において、前記反応システムの第一の工程は、カーバイドイオンをここに記載する温度で酸化することである。この反応は、280℃未満の融点を有する低融点の塩、例えば塩化第一錫(SnCl)を反応体として使用する。反応媒体は溶融塩、例えば溶融した塩化第一錫である。このことは、溶融塩の液体中で生じる反応の際に、過剰の塩が存在することを意味する。化学的には、当該塩のカチオン(陽イオン)が元素状態に還元される。従って、第一錫イオンSn+2は元素状錫(Sn)になるであろう。第一錫イオンSn+2の標準の還元能は約−0.136Vに過ぎない。還元能とは、ある化学種が電子を獲得して、その電荷を低下させる能力を言う。そのため、第一錫イオンを還元するためにはそれほど多くのエネルギーは必要とされず、従って該反応は完全に行われる。該カーバイドアニオンには過剰な還元能力が存在する。何故なら、それらは−2.94Vを必要とする式(1)において、カリウムイオンを還元することが示されているからである。
[0036]アセチリドまたは何れかのカーバイドアニオンによるSn+2の還元は、文献においてはどこにも述べられていない。一定の金属塩だけがこの反応に適用可能である。該塩のカチオンは、低温または還元反応の温度での炭素との直接反応によっては、カーバイドを生成しない。該カチオンがカーバイドを生じれば、純粋な炭素は生成されないであろう。好ましい塩の例は錫、鉛、水銀、及び亜鉛を含んでいる。更に、該塩は低い融点を有していなければならない。この反応の温度は、前記塩を溶融させるために十分に高くなければならないが、炭素の電子的混成を制御するために十分に低くなければならない。背景情報において述べたように、グラファイトは熱力学的に最も安定な形態の純粋な炭素である。従って、反応の温度が高過ぎれば、純粋な炭素は、望ましいspまたはsp混成の代わりに、sp混成の結晶性グラファイトを形成するであろう。
[0037]当該反応系における次の項目は、ダイアモンド、またはsp混成を有する炭素を生じるメタニドの低温酸化である。アルミニウムカーバイド(Al)及びベリリウムカーバイド(BeC)は、水と反応したときにメタンを生じる二つだけの既知の塩様カーバイドである。メタン分子は、sp混成状態にある炭素原子を含んでおり、これはダイアモンドと同じである。本アイディアは、メタニドアニオンを、電子的構成またはsp混成を維持するために十分に低い温度において、制御された方法でメタニドアニオンを酸化してダイアモンドを製造することである。従って、十分に低い温度におけるアルミニウムカーバイドの制御された酸化は、ダイアモンドを優先的に生成するであろう。この還元は、約280℃及び大気圧において起きる。
[0038]溶融したハロゲン化錫塩の中でのメタニド(アルミニウムカーバイド)アニオンの酸化は、融合してダイアモンドを生じる。アルミニウムカーバイドの還元を述べた文献は存在せず、いわんや、この反応がダイアモンド、またはsp混成した炭素を生じることを述べたものはない。この反応のための実験は、それぞれ214℃及び235℃の融点を有するフッ化第一錫(SnF)および塩化第一錫(SnCl)を用いて実施されてきた。これらの反応は、下記の式(2)及び式(3)に見ることができる。
式2
Al+6SnF → 6Sn°+4AlF+3C°(ダイアモンド)T=235℃での反応 (2)
式3
Al+6SnCl → 6Sn°+4AlCl+3C°(ダイアモンド)T=280℃での反応 (3)
製造された物質であるダイアモンド、またはsp混成をもった炭素の証明は、X線回折パターンを用いて確立された。初期のダイアモンド製造研究は、ダイアモンドを製造するために必要とされる一定の金属触媒を研究した。ここに記載した条件を用いてダイアモンドが製造されたという事実は、予期されないものであり、またここに記載した方法のサポートを提供する。
[0039]純粋な炭素のsp混成を維持するとの化学的仮説はダイアモンドの製造で確認されるので、純粋な炭素のsp混成を維持する潜在的な超導電性材料を含むように敷衍することができる。この材料を製造するための多くの困難な試みがなされてきたが、成功しなかった。この過程は、sp混成状態の炭素を含むカーバイドを用いて始まる。背景情報で述べたように、アセチリドはこの要件を満たす能力を有している。最も普通の例は、カルシウムカーバイド(CaC)である。しかし、アセチリドアニオンにおけるsp炭素は、非常に低エネルギーまたは低温でさえ再構成される可能性がある。より望ましい反応体は、この厳しい反応の全体を通して、sp構成を維持する傾向を有するものである。本開示は十分な反応体として作用する能力を有する二つの化合物、即ち、これも背景情報で述べたマグネシウムセスキカーバイド(Mg)及びリチウムセスキカーバイド(Li)を提供する。文献、例えばその全体を本明細書の一部として援用する「マグネシウムセスキカーバイドの結晶構造」:Fjellvaag,H.,and Karen, P.Inorganic Chemistry,Vol.31(1992):3260−3263からは、X線回折を用いた構造分析が完了し、炭素原子の二つがsp構成と等しいことが示されている。加水分解反応を用いて、メチルアセチレン(CHH)が製造される。一つの末端炭素である末端メチル炭素(CH)は、本質的にspであるのに対して、他の二つの炭素はそれらのsp特性を維持している。目標は、このsp構成を維持しながら該炭素原子を重合させることである。これは、sp構成を有する炭素の新規な同素体を生成させるであろう。このような物質の電子的性質により、それは高温超電導体になる可能性がある。
[0040]もう一つの態様では、総収量の約0.5%未満、約1%未満、約2%未満、約3%未満、約4%未満、約5%未満、約7.5%未満、約10%未満、約15%未満、約20%未満、約25%未満、約30%未満、約35%未満、約40%未満、約45%未満、約50%未満、約60%未満、または約75%未満がダイアモンド構造、例えばsp炭素構造をもった物質を含んでいる。もう一つの態様において、総収量の約0.5%超、約1%超、約2%超、約3%超、約4%超、約5%超、約7.5%超、約10%超、約15%超、約20%超、約25%超、約30%超、約35%超、約40%超、約45%超、約50%超、約60%超、約75%超、約85%超、または約95%超が、ダイアモンド構造を備えた物質を含んでいる。更にもう一つの態様においては、総収量の約0.1%〜約1%、約0.5%〜約2%、約1%〜約2%、約2%〜約5%、約2%〜約7.5%、約0.5%〜約10%、約3%〜約10%、約5%〜約10%、約5%〜約25%、約0.1%〜約35%、約0.1%〜約40%、約0.1%〜約50%、約1%〜約50%、約5%〜約50%、約10%〜約50%、約15%〜約50%、約25%〜約50%、約1%〜約95%が、ダイアモンド構造を備えた物質を含んでいる。一つの態様において、ダイアモンドの収率は、図1に記載された「可能な」生成物に対するものである。
[0041]もう一つの態様においては、収量の約0.5%未満、約1%未満、約2%未満、約3%未満、約4%未満、約5%未満、約7.5%未満、約10%未満、約15%未満、約20%未満、約25%未満、約30%未満、約35%未満、約40%未満、約45%未満、約50%未満、約60%未満、または約75%未満が、グラフェンの量に対してダイアモンド構造を備えた物質を含んでおり、非晶質炭素もまた回収される。もう一つの態様では、収量の約0.5%超、約1%超、約2%超、約3%超、約4%超、約5%超、約7.5%超、約10%超、約15%超、約20%超、約25%超、約30%超、約35%超、約40%超、約45%超、約50%超、約60%超、約75%超、約85%超、または約95%超が、グラフェンの量に対してダイアモンド構造を備えた物質を含んでおり、非晶質炭素もまた回収される。更にもう一つの側面においては、収量の約0.1%〜約1%、約0.5%〜約2%、約1%〜約2%、約2%〜約5%、約2%〜約7.5%、約0.5%〜約10%、約3%〜約10%、約5%〜約10%、約5%〜約25%、約0.1%〜約35%、約0.1%〜約40%、約0.1%〜約50%、約1%〜約50%、約5%〜約50%、約10%〜約50%、約15%〜約50%、約25%〜約50%、約1%〜約95%が、グラフェンの量に対してダイアモンド構造を備えた物質を含んでおり、また非晶質炭素も回収される。
[0042]もう一つの側面において、本開示は、カーバイド出発物質からの収率が約5%超の純粋炭素、約10%超の純粋炭素、約20%超の純粋炭素、約30%超の純粋炭素、約40%超の純粋炭素、約50%超の純粋炭素、約60%超の純粋炭素、約70%超の純粋炭素、約80%超の純粋炭素、約90%超の純粋炭素、または約95%超の純粋炭素である過程を提供する。
[0043]化学反応の節で述べるように、一つの態様では、ダイアモンドの成長はリアクタ内部の一つの垂直レベルにおいて、例えば、反応体が適正な条件に合致する撹拌を伴わない定常状態において生じる。生じる反応は発熱性であり、これは熱を放出することを意味する。反応が進行するにつれて、より多くの熱が発生され、その熱はリアクタの残部を通して伝導する。例えば、実施例1〜3に記載した反応条件を使用すると、熱は反応部位から伝導により逃散するよりも大きな速度で、反応部位において発生される。これは、反応が進行してダイアモンド結晶が成長するにつれて、リアクタ内部のこの領域は温度を増大し続けるであろうことを意味している。反応部位における温度が一定レベルを超えて増大するならば、反応の熱力学が変化するであろう。即ち、温度が高くなり過ぎれば、該反応はダイアモンドを生成することを停止し、sp炭素を生成し始めるであろう。この新たな反応が進行するので、sp炭素がダイアモンドを封入し、結晶の成長は停止するであろう。こうして、ダイアモンド結晶はsp炭素の被覆(外装)を有するようになるであろう。
反応の熱及び質量移動を変化させ、また反応ゾーンの面積を増大させるための不活性材料の使用
[0044]カーバイド及び金属塩に加えて、一つの態様では、本方法の化学反応工程の間に熱移動及び質量移動を変化させるために、追加の材料をリアクタに加えることができる。一つの態様において、追加の材料は、それぞれの反応体に対して不活性で、且つリアクタ内部の条件(例えば温度、溶融塩)に耐え得る何れの材料であることもできる。その例には、セラミックペレットまたはステンレス鋼製ボールベアリングが含まれる。これらの材料は、化学反応が起きるリアクタ内の全体の表面積または物理的ゾーンの容積を増大させることができる。これらの材料は不活性であり、従って、化学反応によっても変化せずに残る。一つの態様において、本開示は、one phrase is missing 過剰な反応体または不活性な材料の添加を介して、リアクタ内部での熱移動及び質量移動の特性を変化させる方法を提供する。もう一つの側面においては、反応体として使用されるカーバイド及び金属塩に加えて、不活性材料、触媒(例えばFeCl)及び製造されるダイアモンドの性質を変えるためのドーパントのような添加剤がリアクタに添加され、ここに記載した方法と共に利用することができる。
(3)生成物分離
反応の生成物からの元素状金属の還元
[0045]炭素製造反応の生成物は、除去できる元素状金属を含んでいる。一つの態様において、他の反応生成物からのこれら金属の除去は、塩酸(HCl)のような還元剤を使用することによって達成することができる。もう一つの態様において、製造された元素状金属を酸化する何れかの酸は、この分離において使用することができる。一つの重要な特徴は、ダイアモンド(sp炭素)を未変化のままにしながら、金属を酸化すること、従ってそれを除去することである。この酸はまた、sp及びミックスされた混成炭素を未変化のまま残すことができ、当該方法からの追加の生成物について、将来製造されるsp及びミックスされた混成炭素を試験する機会を可能にする。非ダイアモンド生成物の一つの可能な用途は、スーパーキャパシタにおけるものである。反応が完了し、ステンレス鋼移送管が開かれると、該反応生成物はポリプロピレン製の分離容器へと移される。一つの態様において、該分離容器は、元素状金属及び金属酸化物、並びに該分離過程に必要な何れか他の溶媒を除去するために使用される酸に対して不活性な、何れかの材料でできている。加えて、該容器はまた、分離過程にも使用される遠心分離の増大した重力に耐えることができなければならないであろう。
分離過程における面活性剤の使用
[0046]分離過程の際、塩、並びにsp及びミックスされた混成炭素は、粒子を一緒に保持する接着剤として作用する。前記塩を溶かし去るために使用される、殆どが水、アルコール及び酸である液体はフィルム及び凝集体を形成し、これらは粒子、特に非常に微細なダイアモンドを一緒に保持するように働く。面活性剤の添加は、何等かのフィルムを破砕するように作用し、粒子を分離するのを補助するので、それらはより容易に液体によって溶解し、または分散することができる。粒子を溶解するために分離することに加えて、面活性剤溶液は石鹸のように作用して、何らかの望ましくない物質をダイアモンドの表面から洗い落す。分離過程における面活性剤溶液のもう一つの利点は、微細な物質が沈澱する速度を減少または増大させることである。酸が元素状金属を除去すると、残留している最も高密度な物質はダイアモンドである。従って、ダイアモンドは粒子サイズに基づいて最初に沈澱する。より微細な粒子サイズのダイアモンドは、ブラウン運動のために溶液中に懸濁されて残る。面活性剤溶液は、塩を溶解するために使用された水の表面張力を変化させる。より低い表面張力は、より微細な粒子サイズのダイアモンドを異なる速度で溶液から沈澱させる。
[0047]もう一つの態様において、面活性剤はまた、他の物質からのダイアモンドのより良好な分離を可能にする。もう一つの態様において、異なる面活性剤または面活性剤混合物は、種々の生成物を分離するために使用することができ、また反応において生成したダイアモンドを異なる粒子サイズの種々のグループに分離することもできる。もう一つの態様においては、シリコーンに基づく面活性剤を、ここに記載した方法でもって使用することができる。記載した方法と共に使用する適切な面活性剤は、その全体を本明細書の一部として援用する「面活性剤:実務ハンドブック」Lange,Robert K.Philadelphia,PA:Hanser Gardner Publications,Inc.,1999に記載されたものが含まれる。
[0048]一つの態様において、本開示は、微細粒子サイズの望ましい生成物を、前記微細粒子を前記溶液から濾過することにより、分離過程において使用した水、アルコール、面活性剤溶液、重媒質または酸から回収する方法を提供する。
高密度または重媒質を用いるダイアモンドの重力分離
[0049]当該反応において製造されたダイオモンドは、物質の比重の差に基づいて、反応の他の生成物から分離することができる。例えば、化学反応の生成物は、約1.6の比重をもった液体であるパークロロエチレン、比重=2.4のジブロモメタン、および/または重力分離に用いられる比重>2.0のハロゲン化有機化合物に加えることができる。約3.3の比重をもったダイアモンドは、前記液体の中に沈んで、パークロロエチレンの表面に浮遊するであろう1.6未満の比重をもった何れの物質からも分離される。該重力分離は、分離工程における複合粒子のために、並びに生成工程におけるダイアモンドのために使用することができる。もう一つの態様において、何れかの化学材料または化学的化合物は、問題の組成物、例えばダイアモンドと、分離すべき化学物質または化学的化合物の間の比重の差に基づいて、この工程の際に使用することができる。
未反応カーバイドの除去
[0050]過程中の全ての反応体が反応により、特に該過程の経済性のために最適化された反応条件においては、完全に消費されて生成物に変換されることは起きにくいであろう。従って、未反応のカーバイドが反応の生成物中に残るであろうし、除去または分離されなければならない。該未反応カーバイドは容易に水と反応して、炭化水素ガス及び金属酸化物を生じる。多くの場合に、該金属酸化物は酸を使用して容易に反応し除去される。従って、酸を使うリアクタから分離容器への移送工程において、水はカーバイドと反応してアセチレンおよび金属酸化物を生じ、これは次に酸によって反応される。もし、酸処理の後に反応生成物中に幾らかの残留する未反応カーバイドが存在すれば、それは水または面活性剤溶液中の水と反応することができる。後続の工程における酸での処理により、生成した金属酸化物は最終的には反応されて、反応の生成物から除去される。
[0051]一つの態様において、本開示は、未反応カーバイドを水と反応させ、更に該金属酸化物を酸と反応させることによって、該カーバイドを、反応のそれぞれの目標生成物から除去する方法を提供する。
未反応の金属塩および反応により生成された金属塩の除去
[0052]反応により生じた金属塩の除去は、水もしくは面活性剤溶液、アルコール、または酸を用いて達成することができる。分離過程の際に、反応の生成物は分離容器へと移送される。未反応の金属塩および反応で生じた金属塩を溶解する液体は、分離容器に加えて、ある時間だけ攪拌することができる。次いで、該分離容器は沈殿のために放置され、また金属塩を溶解した液体は容器に移す、または除去される。個体物質が溶液から除去される本方法を促進し、またより良好な分離を行うために、分離容器はバケツ型遠心分離機の中に配置される。一つの態様において、該分離容器の中の液体は未だ溶解された塩を含んでおり、今やこれは除去することができる。
[0053]一つの態様において、本開示は、未反応の金属塩および反応によって生じた金属塩を、水、アルコール、面活性剤溶液または酸の中に溶解することによって、該未反応生成物を反応生成物から除去する方法を提供する。
[0054]もう一つの態様において、本開示は、面活性剤溶液を使用して、個々の固体粒子をそれぞれの反応生成物から分離および分配する方法を提供する。もう一つの態様において、それぞれの反応から個々の固体粒子を分離及び分配する方法は、更に、反応の望ましくない、目的物でない、または痕跡量の生成物を溶解及び/または反応させ、続いて混合物から除去することにより、この望ましくない、目的物でない、または痕跡量の生成物を除去することを含んでいる。更にもう一つの態様において、望ましい生成物は、反応によって化学的に未変化のまま残り、また異なる生成物へと精製および分類することができる。
[0055]もう一つの態様において、本開示は、重媒質および/または面活性剤溶液を使用して、比重により、反応の望ましくない生成物を分離、除去、および/または分類する方法を提供する。
反応生成物からの元素状金属の反応分離
[0056]ここに記載した反応で生成した元素状金属はまた、前記複合粒子の中に拡散して、当該反応で生じた元素所金属と反応する他の材料(例えばジブロモメタン)を使用して除去することができる。ジブロモメタンは、例えば、反応の生成物の複合粒子の中に拡散し、封入されている金属と反応する能力を有している。この方法は、sp炭素の除去の前に、生成した元素状金属の全てが単一工程で除去されることを可能にし、これは何れかの残留する複合粒子を分離する。一つの態様において、該反応生成物は十分な共鳴時間だけ前記物質(例えばジブロモメタン)に曝されて、前記複合粒子の中への拡散、および元素状金属との反応が可能になる。十分な共鳴の例は数時間から数日である。もう一つの態様において、十分な共鳴の例は約2時間以上、約5時間以上、約12時間以上、約1日以上、約2日以上、訳3日以上、約5日以上である。もう一つの態様において、十分な共鳴の例は約1〜約4時間、約2〜約12時間、約2時間〜約1日、約6時間〜約2日、約12時間〜約2日、約1時間〜約3日である。この反応の速度は複合粒子中への化学種の拡散によって支配される。従って、十分な共鳴時間は、複合粒子及び/または液体反応媒質の粘度に主に依存するであろう。
[0057]一態様において、本開示は、複合粒子の中に拡散して元素状金属を還元する能力を有する他の物質(例えばジブロモメタン)の反応の生成物から、元素状金属を除去する方法を提供する。
反応の生成物からの金属酸化物の除去
[0058]ここで使用される反応体の多くは、種々の酸によって反応されえる金属酸化物を生成する。しかし、酸と反応しない金属酸化物を生じる反応体、例えばアルミニウムカーバイドが存在する。アルミニウム酸化物の場合、それはアルミナまたは酸化アルミニウムと称される生成物を生じる。アルミニウム酸化物は非常に安定であり、酸とは反応しない。しかし、それは水酸化カリウムの溶液によって反応され得る。水酸化カリウム溶液の使用に起因して、これは非常に困難な分離である。何故なら、水酸化カリウムを溶液中に残すために熱を加えることを必要とするからである。
分離工程の際の微細粒子サイズの固体の回収
[0059]反応した元素状金属および溶解した金属塩を元素上炭素から分離する一方、除去された液体は未だ少ないパーセンテージの固体複合粒子を含有している。一つの態様において、この除去された液体は、固体複合体物質の、例えば約0.5%未満、約1%未満、約2%未満、約3%未満、約4%未満、約5%未満、約7.5%未満、約10%未満、約15%未満、約20%未満、約25%未満を含有している。もう一つの側面において、この除去された液体は、固体複合体物質の、例えば約0.1%〜約1%、約0.5%〜約2%、約1%〜約2%未満、約2%〜約5%、約2%〜約7.5%、約0.5%〜約10%、約3%〜約10%、約5%〜約10%、約5%〜約25%、または約0.1%〜約35%を含んでいる。一つの態様において、該固体複合体物質は、反応の他の生成物と共にダイアモンドを含んでいる。これらの複合体粒子は、濾過または重力分離を用いて上清液から回収することができる。この回収された物質は、製造されたダイアモンドを回収するために更に処理することができる。
アルコール溶媒の回収
[0060]一つの態様において、本開示は、アルコール及び重媒質液体の回収のためのシステムを提供する。商業化に適合させるためには規模が増大するので、溶媒の回収は重要になる可能性が高い。アルコールのための回収システムの一例がここに記載される。
(4)生成物の精製
[0061]ダイアモンド精製の態様は、sp炭素(ダイアモンド)ではない反応生成物を除去する過程における追加の工程である。この工程は、反応の生成物からのsp炭素の除去で始まる。ある態様において、sp及びミックスされた混成炭素の除去は、二つの異なる酸化処理、即ち、sp及びミックスされた混成炭素の熱オーブン中での酸化、および/またHまたはHNOのような強い酸化溶液中でのsp及びミックスされた混成炭素の酸化で達成される。この過程のために用いる初期の反応体及び反応条件に依存して、両者の方法はsp炭素を完全に除去するために利用することができる。
[0062]spおよびミックスされた混成炭素が除去された後に、該過程の精製部分は分離部分に類似するであろう。それが、最終的にはそれらを該過程の一つの部分に合体できるであろうと信じる理由である。該過程の精製部分は、特にsp及びミックスされた混成炭素を除去することにおいて非常に良好な結果を達成した。
[0063]一つの態様において、本開示は、残留する元素状炭素を未変化のままにしながら、濃酸を使用して、残留する元素状炭素からのsp混成炭素を反応させる方法を提供する。本開示は更に、前記sp炭素を面活性剤溶液中に分散させることにより、残留する元素状炭素を未変化のまま残しながら、sp混成の炭素を残留する元素状炭素から除去する方法を提供する。更にもう一つの態様において、本開示は、sp混成炭素を残留する未変化の炭素から除去し、また重媒質液体または重媒質液体類の組合せを使用して、残留する元素上炭素を複数の粒子サイズに分類する方法を提供する。
sp炭素を除去するための化学反応
[0064]反応の生成物からsp及びミックスされた混成炭素を除去することにおける因子は、該過程によってダイアモンド(またはsp炭素)を変化させずに残しながら、この仕事を実施することである。sp炭素を酸化してそれを除去することに加えて、もう一つのオプションは、sp炭素を適正な反応条件下で一以上の化学薬品を用いて反応させることである。一つの例は、トリフルオロ酢酸及び濃過酸化水素の使用である。
精製工程における面活性剤の使用
[0065]一つの態様において、精製過程における面活性剤の使用は、「分離工程における面活性剤の使用」とほぼ同一である。一つの相違は、精製工程における物質の減少した粒子サイズ、及びsp及びミックスされた混成炭素が存在しないことであり、これは界面活性剤または面活性剤混合物により生じる条件を変更させるであろう。
精製工程の際の微細な粒子サイズのダイアモンドの回収
[0066]この項目は、「分離工程の際の微細な粒子サイズの固体の回収」類似している。一つの相違は、該過程中のこの点においては、回収すべき固体物質はダイアモンドであり、複合体粒子ではないことである。加えて、固体の粒子サイズは減少するであろう。一つの態様において、該回収方法は濾過または比重分離を含むであろう。
実施例1
酸素水分のない環境において、アルミニウムカーバイドAlを20メッシュ未満に粉砕した。ある量の無水塩化錫SnClを、下記の反応のための化学量論的比率の2倍で、この粉砕されたアルミニウムカーバイドと混合した。
Al + 6SnCl → 4AlCl + 6Sn + 3C
この混合混をガラスアンプルの中に投入し、その後にこれをステンレス鋼製チューブの中に配置した。該ステンレス鋼製チューブを密封し、制御された環境から取り出した。該チューブ及びその内容物を280℃で2時間加熱した。該アンプルの内容物を6MのHClで洗浄して、全ての塩化アルミニウム、過剰な塩化第一錫、及び金属Snを除去した。残留する炭素は、(1)グラファイト様小板の圧縮された組、及び(2)立方晶系/斜方晶系のダイアモンド様構造の二つの形態であった。殆どの炭素生成物は後者の構造であった。
実施例2
酸素水分のない環境において、カルシウムカーバイドCaCを20メッシュ未満に粉砕した。ある量の無水塩化亜鉛ZnClを、下記の反応のための化学量論的比率の2倍で、この粉砕されたアルミニウムカーバイドと混合した。
3CaC + 3ZnCl → 3CaCl + 3Zn + 6C
この混合をガラスアンプルの中に投入し、その後にこれをステンレス鋼製チューブの中に配置した。該ステンレス鋼製チューブを密封し、制御された環境から取り出した。該チューブ及びその内容物を425℃で2時間加熱した。該アンプルの内容物を6MのHClで洗浄して、全ての塩化亜鉛、塩化カルシウム、及び金属Znを除去した。残留する炭素は、(1)グラファイト様小板の圧縮された組、及び(2)立方晶系/斜方晶系のダイアモンド様構造の二つの形態であった。殆どの炭素生成物は後者の構造であった。
実施例3
酸素水分のない環境において、カルシウムカーバイドCaCを20メッシュ未満に粉砕した。ある量の無水塩化第一錫SnClを、下記の反応のための化学量論的比率の2倍で、この粉砕されたアルミニウムカーバイドと混合した。
3CaC + 3SnCl → 3CaCl + 3Sn + 6C
この混合をガラスアンプルの中に投入し、その後にこれをステンレス鋼製チューブの中に配置した。該ステンレス鋼製チューブを密封し、制御された環境から取り出した。該チューブ及びその内容物を280℃で2時間加熱した。該アンプルの内容物を6MのHClで洗浄して、全ての塩化第一錫、塩化カルシウム、及び金属Snを除去した。残留する炭素は、唯一の形態、即ち、グラファイト様小板の圧縮された組であった。

Claims (58)

  1. 炭素の元素状同素体を製造する方法であって:カーバイドアニオンを、150℃〜750℃の反応温度で溶融したハロゲン化金属塩との反応により酸化することを含んでなり、ハロゲン化金属塩がカーバイドに対して過剰である方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、塩様カーバイドアニオン及び/または中間型遷移金属カーバイドアニオンである方法。
  3. カーバイドを、150℃〜750℃の反応温度範囲で溶融したハロゲン化金属塩と反応させることによって、ダイアモンドを製造する方法。
  4. 請求項1または2に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、メタニド、アセチリド、及びセスキカーバイドである塩様カーバイドアニオンである方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンはアセチリドである塩様カーバイドアニオンである法。
  6. 請求項1または2に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、カルシウムカーバイド、マグネシウムカーバイド、またはアルミニウムカーバイドからのものである方法。
  7. 請求項3に記載の方法であって、前記カーバイドは、カルシウムカーバイド、マグネシウムカーバイド、またはアルミニウムカーバイドからのものである方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、カルシウムカーバイドからのものである方法。
  9. 請求項1または2に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、10マイクロメートル(μm)〜5ミリメートル(mm)の粒子サイズを有するカーバイドからのものである方法。
  10. 請求項1または2に記載の方法であって、前記カーバイドアニオンは、30マイクロメートル(μm)〜200マイクロメートル(μm)の粒子サイズを有するカーバイドからのものである方法。
  11. 請求項3に記載の方法であって、前記カーバイドは、30マイクロメートル(μm)〜200マイクロメートル(μm)の粒子サイズを有するカーバイドからのものである方法。
  12. 請求項1または2に記載の方法であって、前記反応はsp混成の炭素の元素状同素体を生成する方法。
  13. 請求項1または2に記載の方法であって、前記反応はsp混成の炭素の元素状同素体を生成する方法。
  14. 請求項1または2に記載の方法であって、前記反応はグラフェンの形態の炭素を生成する方法。
  15. 請求項3に記載の方法であって、前記反応はsp混成の炭素の元素状同素体もまた生成する方法。
  16. 請求項3に記載の方法であって、前記反応はグラフェンの形態の炭素もまた生成する方法。
  17. 請求項1または2に記載の方法であって、前記反応は小板の形態の炭素を生成する方法。
  18. 請求項1または2に記載の方法であって、前記反応は非晶質炭素を生成する方法。
  19. 請求項1または2に記載の方法であって、前記反応はミックスされた混成炭素を生成する方法。
  20. 請求項1に記載の方法であって、炭素生成物は表面にsp炭素の被覆(外装)を有するダイアモンド結晶を含んでなる方法。
  21. 請求項1または2に記載の方法であって、カーバイド出発物質からの炭素の収率は10%超である方法。
  22. 請求項1または2に記載の方法であって、カーバイド出発物質からの炭素の収率は30%超である方法。
  23. 請求項1または2に記載の方法であって、カーバイド出発物質からの炭素の収率は70%超である方法。
  24. 請求項3に記載の方法であって、カーバイド出発物質からのダイアモンドの収率は10%超である方法。
  25. 請求項3に記載の方法であって、カーバイド出発物質からのダイアモンドの収率は30%超である方法。
  26. 請求項3に記載の方法であって、カーバイド出発物質からのダイアモンドの収率は70%超である方法。
  27. 請求項1または2に記載の方法であって、反応の炭素生成物は粒子形態である方法。
  28. 請求項2に記載の方法であって、前記反応は、カーバイドアニオンとしてセスキカーバイドを溶融したハロゲン化金属塩と反応させることを含んでなる方法。
  29. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、前記反応温度は、150℃〜200℃、150℃〜250℃、200℃〜250℃、200℃〜300℃、200℃〜350℃、200℃〜400℃、250℃〜400℃、200℃〜500℃、250℃〜500℃からなる群から選択される範囲内である方法。
  30. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、前記反応温度は、300℃〜600℃、400℃〜600℃、500℃〜700℃、200℃〜700℃、250℃〜750℃、150℃〜750℃からなる群から選択される範囲内である方法。
  31. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、前記反応温度は、250℃〜400℃の範囲内である方法。
  32. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、反応は500℃未満の温度で実施される方法。
  33. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、反応は400℃未満の温度で実施される方法。
  34. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、反応は300℃未満の温度で実施される方法。
  35. 請求項1または2に記載の方法であって、ハロゲン化金属塩は280℃未満の融点を有する方法。
  36. 請求項1に記載の方法であって、ハロゲン化金属塩は235℃未満の融点を有する方法。
  37. 請求項1または2に記載の方法であって、ハロゲン化金属カーバイドに対して化学量論的比率の少なくとも2倍で過剰である方法。
  38. 請求項3に記載の方法であって、ハロゲン化金属塩は280℃未満の融点を有する方法。
  39. 請求項3に記載の方法であって、ハロゲン化金属塩はカーバイドに対して過剰である方法。
  40. 請求項3に記載の方法であって、ハロゲン化金属塩はカーバイドに対して化学量論的比率の少なくとも2倍で過剰である方法。
  41. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法であって、前記反応は酸素及び/または水分が欠如している環境下で起きる方法。
  42. 請求項1に記載の方法であって、酸化反応は撹拌を伴わないで実施される方法。
  43. 請求項1に記載の方法であって、酸化反応は撹拌を伴って実施される方法。
  44. 請求項1に記載の方法であって、酸化反応は大気圧でロードした密封したリアクタ中で実施される方法。
  45. 請求項1に記載の方法であって、酸化反応は水平を向いたリアクタ中で実施される方法。
  46. 請求項1に記載の方法であって、酸化反応は重ねられたリアクタ中で実施される方法。
  47. 請求項1に記載の方法であって、反応は、反応の間に熱移動及び質量移動を変化させるために加えられる追加の材料を伴って実施される方法。
  48. 請求項1または2に記載の方法であって、反応はドーパントの使用を伴って実施される方法。
  49. 請求項1に記載の方法であって、反応が完了した後に、反応生成物は分離容器へと移される方法。
  50. 請求項1または2に記載の方法であって、反応の生成物は界面活性剤の使用を伴って分離される方法。
  51. 請求項1または2に記載の方法であって、反応の生成物は重力分離の使用を伴って分離される方法。
  52. 請求項1に記載の方法であって、反応の後に、未反応のカーバイドは水及び酸との使用を伴って除去される方法。
  53. 請求項1に記載の方法であって、反応の後に、金属塩は水、アルコール、界面活性剤、または酸を伴って除去される方法。
  54. 請求項1または2に記載の方法であって、反応の後に、反応生成物は熱オーブン中または酸化溶液中での酸化を受ける方法。
  55. 請求項1または2に記載の方法であって、反応の後に、炭素は粒子サイズに従って分類される方法。
  56. 請求項1に記載の方法であって、該方法は、カーバイドアニオンを150℃〜750℃の反応温度で酸化すること、並びに炭素生成物を分離及び精製することからなる方法。
  57. 請求項2に記載の方法であって、該方法は、塩様カーバイドアニオンを150℃〜750℃の反応温度で酸化すること、並びに酸化生成物を分離及び精製することからなる方法。
  58. 請求項3に記載の方法であって、該方法は、カーバイドを、150℃〜750℃の反応温度範囲で溶融したハロゲン化金属塩と反応させることによって、ダイアモンドを製造することからなる方法。
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