JP6215152B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。
従来、アバランシェ降伏を半導体基体の内部で起こさせることにより実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減可能な半導体装置(半導体装置800,900)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
従来の半導体装置800は、ツェナーダイオードであり、図6に示すように、半導体基体810の表面に形成されたn−型半導体領域820と、n−型半導体領域820の表面に形成されたp型アノード領域(電流経路領域)830と、p型アノード領域830の内部に形成されたn+型カソード領域821と、n+型カソード領域821直下に形成された第2のp型アノード領域(表面降伏防止領域)832と、p型アノード領域830の内部に形成されたp+型アノード領域831とを備える。半導体基体810には、p−型半導体基板811、n+型埋め込み拡散領域812、p+型埋め込み拡散領域813、p+型半導体分離領域814及びn+型コンタクト領域822が含まれる。半導体基体810の表面には、酸化膜840,841が形成されている。
従来の半導体装置800によれば、n+型カソード領域821直下に形成された第2のp型アノード領域832を備えることから、p型アノード領域830と第2のp型アノード領域832とが重畳する部分は、p型アノード領域830よりもp型不純物濃度が高くなる。このため、アバランシェ降伏は、半導体基体810の表面近傍ではなく、半導体基体810の内部で(n+型カソード領域821と第2のp型アノード領域832との接合面において)生じることとなる。その結果、n−型半導体領域820表面の酸化膜841に、アバランシェ降伏による電荷が移動し難くなり、電荷の移動による影響を低減することができ、もって実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減することができる。
従来の半導体装置900は、ツェナーダイオードであり、図7に示すように、半導体基体910の表面に形成されたn−型半導体領域920と、n−型半導体領域920の表面に形成されたp型アノード領域(電流経路領域)930と、p型アノード領域930の周縁部に形成された環状のn+型カソード領域921と、n+型カソード領域921の内周側周縁部に接するように形成されたp−型表面降伏防止領域932と、p型アノード領域930の内部に形成されたp+型アノード領域931とを備える。半導体基体910には、p−型半導体基板911、n+型埋め込み拡散領域912、p+型埋め込み拡散領域913及びp+型半導体分離領域914が含まれる。半導体基体910の表面には、酸化膜940,941が形成されている。
従来の半導体装置900によれば、n+型カソード領域921の内周側周縁部に接するように形成されたp−型表面降伏防止領域932を備えることから、アバランシェ降伏は、p型アノード領域930とp−型表面降伏防止領域932との不純物濃度の濃度差に起因して、半導体基体910の表面近傍ではなく、半導体基体910の内部で(n+型カソード領域921とp型アノード領域930との接合面(n+型カソード領域921の底面)において)生じることとなる。その結果、n−型半導体領域920表面の酸化膜941に、アバランシェ降伏による電荷が移動し難くなり、電荷の移動による影響を低減することができ、もって実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減することができる。
特開2010−232490号公報
しかしながら、従来の半導体装置800においては、アバランシェ降伏時に第2のp型アノード領域832を経由してしか電流が流れずに電流経路が狭くなるため、第2のp型アノード領域832を追加しない場合と比較してアバランシェ降伏時における電流密度が低くなってしまい、過電圧保護機能が低下するという問題があった。
一方、従来の半導体装置900においては、n+型カソード領域921の内周側周縁部に接するように形成されたp−型表面降伏防止領域932を備えることから、アバランシェ降伏時にp型アノード領域930の周縁部に形成された環状のn+型カソード領域921の底面全体を介して電流が流れるようになることから従来の半導体装置800よりも電流経路を広くすることができるようになる。
しかしながら、従来の半導体装置900においては、イオン注入法によりn型不純物をp型アノード領域930の表面側から当該p型アノード領域930の表面近傍に導入することにより、p型アノード領域930の表面近傍にp−型表面降伏防止領域932を形成していることから、p型アノード領域930の底面側に形成される電流経路が薄く(狭く)なるため、結局、アバランシェ降伏時における電流密度が低くなってしまい、過電圧保護機能が低下するという問題があった。
また、従来の半導体装置900においては、アバランシェ降伏時に電流経路を薄くし過ぎないようにするには、精密なイオン注入技術が必要となり、半導体装置を安定して製造することが容易ではないという問題があった。
そこで、本発明は、上記した問題を解決するためになされたもので、実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減可能な半導体装置でありながら、アバランシェ降伏時における電流密度が低くならずに過電圧保護機能が低下することがなく、かつ、半導体装置を安定して製造することが容易な半導体装置を提供することを目的とする。
[1]本発明の半導体装置は、n−型半導体領域と、前記n−型半導体領域の表面の所定領域に形成されたp型アノード領域と、前記n−型半導体領域の表面において、前記n−型半導体領域と前記p型アノード領域との境界部分が必ず含まれるように、かつ、前記p型アノード領域よりも浅く形成された環状のn+型カソード領域と、前記p型アノード領域の表面において、平面視で前記n+型カソード領域の内周側に、かつ、前記p型アノード領域よりも浅く形成されたp+型アノード領域と、前記n−型半導体領域の表面において、前記n+型カソード領域の底面のうち平面視で前記p型アノード領域の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、前記n+型カソード領域の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、前記n+型カソード領域よりも深く形成され、かつ、前記n+型カソード領域が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視で前記p型アノード領域の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域とを備えることを特徴とする。
[2]本発明の半導体装置においては、前記p型アノード領域の不純物濃度をN1とし、前記n+型カソード領域の不純物濃度をN2とし、前記第2のp型アノード領域の不純物濃度をN3としたとき、「(1/10)×N1」≦「N3」≦「(1/2)×N2」の関係を満たすことが好ましい。
[3]本発明の半導体装置においては、前記第2のp型アノード領域は、平面視で前記p型アノード領域の内周側から外周側にかけて形成されていることが好ましい。
[4]本発明の半導体装置においては、前記n+型カソード領域は、前記n−型半導体領域の表面に露出している部分を有することが好ましい。
[5]本発明の半導体装置は、前記n−型半導体領域の表面を覆うように形成された酸化膜と、前記酸化膜上に互いに離隔して形成されたカソード電極及びアノード電極とをさらに備え、前記カソード電極は、前記酸化膜に設けられた複数の開口部を介して前記n+型カソード領域に接続され、前記アノード電極は、前記酸化膜に設けられた複数の開口部を介して前記p+型アノード領域に接続されていることが好ましい。
本発明の半導体装置によれば、n+型カソード領域の底面のうち平面視でp型アノード領域の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、n+型カソード領域の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、n+型カソード領域よりも深く形成され、かつ、n+型カソード領域が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視でp型アノード領域の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域を備えることから、p型アノード領域と第2のp型アノード領域とが重畳する部分は、p型アノード領域よりもp型不純物濃度が高くなる。このため、アバランシェ降伏は、半導体基体の表面近傍ではなく、半導体基体の内部で(n+型カソード拡散層と第2のp型アノード領域との接合面において)生じることとなる。その結果、n−型半導体領域表面の酸化膜に、アバランシェ降伏による電荷が移動し難くなり、従来の半導体装置800や従来の半導体装置900の場合と同様に、電荷の移動による影響を低減することができ、もって実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減することができる。
また、本発明の半導体装置によれば、n+型カソード領域の底面のうち平面視でp型アノード領域の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、n+型カソード領域の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、n+型カソード領域よりも深く形成され、かつ、n+型カソード領域が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視でp型第1アノード領域の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域を備えることから、アバランシェ降伏時にp型アノード領域の周縁部に形成された環状のn+型カソード領域の底面を介して電流が流れるようになる。また、p型アノード領域の底面側の実質厚さが薄くなることに起因して電流経路が薄くなることがなくなる。このため、従来の半導体装置800や従来の半導体装置900よりも電流経路を広くすることができるようになり、アバランシェ降伏時における電流密度が低くならずに過電圧保護機能が低下することのない半導体装置となる。
また、本発明の半導体装置によれば、従来の半導体装置900の場合のようにイオン注入法によりn型不純物をp型アノード領域の表面側から当該p型アノード領域の表面近傍に導入することによってn+型カソード領域の周縁部にp型不純物の濃度が低い領域を作るのではなく、イオン注入法によりp型不純物をp型アノード領域の表面側から当該p型アノード領域の底面を超える深さまで導入することによってn+型カソード領域の底面部にp型不純物の濃度が高い領域を作り、もって、アバランシェ降伏を半導体基体の内部で起こさせることが可能となるため、精密なイオン注入技術が必要なくなるため、半導体装置を安定して製造することが可能となる。
その結果、本発明の半導体装置は、実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減可能な半導体装置でありながら、アバランシェ降伏時における電流密度が低くならずに過電圧保護機能が低下することがなく、かつ、半導体装置を安定して製造することが容易な半導体装置となる。
図1は、実施形態に係る半導体装置100を説明するために示す図である。図1(a)は半導体装置100の平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A’断面図である。なお、図1中、矢印は、アバランシェ降伏時に流れる電流を模式的に示す。また、図1(a)中、酸化膜140、141の図示は省略し、開口部142,143のみ破線で図示する。 図2は、第1変形例に係る半導体装置101の要部断面図である。 図3は、第2変形例に係る半導体装置102の要部断面図である。 図4は、第3変形例に係る半導体装置103の要部断面図である。 図5は、第4変形例に係る半導体装置104の要部断面図である。 図6は、従来の半導体装置800を説明するために示す図である。図6(a)は半導体装置800の平面図であり、図6(b)は図6(a)のA−A’断面図である。なお、図6中、矢印は、アバランシェ降伏時に流れる電流を模式的に示す。また、図6(a)中、酸化膜840、841の図示は省略し、開口部842,843,844のみ破線で図示する。 図7は、従来の半導体装置900を説明するために示す図である。図7(a)は半導体装置900の平面図であり、図7(b)は図7(a)のA−A’断面図である。なお、図7中、矢印は、アバランシェ降伏時に流れる電流を模式的に示す。また、図7(a)中、酸化膜940、941の図示は省略し、開口部942,943のみ破線で図示する。
以下、本発明の半導体装置を図に示す実施形態に基づいて説明する。
[実施形態]
実施形態に係る半導体装置100は、ツェナーダイオードであり、図1に示すように、n−型半導体領域120と、n−型半導体領域120の表面の所定領域に形成されたp型アノード領域130と、n−型半導体領域120の表面において、n−型半導体領域120とp型アノード領域130との境界部分が必ず含まれるように、かつ、p型アノード領域130よりも浅く形成された環状のn+型カソード領域121と、p型アノード領域130の表面において、平面視でn+型カソード領域121の内周側に、かつ、p型アノード領域130よりも浅く形成されたp+型アノード領域131と、n−型半導体領域120の表面において、n+型カソード領域121の底面のうち平面視でp型アノード領域130の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、n+型カソード領域121の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、n+型カソード領域121よりも深く形成され、かつ、n+型カソード領域121が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視でp型アノード領域130の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域132とを備える。
n−型半導体領域120の不純物濃度は例えば1E15cm−3であり、n−型半導体領域120の深さは例えば10μmである。また、p型アノード領域130の不純物濃度は例えば5E18cm−3であり、p型アノード領域130の深さは例えば3μmである。また、p+型アノード領域131の不純物濃度は例えば2E19cm−3であり、p+型アノード領域131の深さは例えば1μmである。また、第2のp型アノード領域132の不純物濃度は例えば5E18cm−3であり、第2のp型アノード領域132の深さは例えば4μmである。また、n+型カソード領域121の不純物濃度は例えば2E19cm−3であり、n+型カソード領域121の深さは例えば1μmである。なお、p型アノード領域130と第2のp型アノード領域132とが重畳した部分の不純物濃度は例えば1E19cm−3である。なお、本明細書において、ある領域の不純物濃度とは、当該ある領域に元来含まれる不純物の不純物濃度のことをいう。従って、第2のp型アノード領域132の不純物濃度とは、第2のp型アノード領域132に元来含まれるp型不純物の不純物濃度のことをいい、第2のp型アノード領域132とp型アノード領域130とが重畳した部分の不純物濃度のことはいわないこととする。
実施形態に係る半導体装置100は、p−型半導体基板111(不純物濃度:例えば1.5E14cm−3)、n+型埋め込み拡散領域112(不純物濃度:例えば2E19cm−3)、p+型埋め込み拡散領域113(不純物濃度:例えば2E19cm−3)、p+型半導体分離領域114(不純物濃度:例えば2E19cm−3)及びn−型半導体領域120(不純物濃度:例えば1E15cm−3)を有する半導体基体110に、イオン注入法その他の公知の半導体製造プロセスを用いて形成されている。p+型埋め込み拡散領域113及びp+型半導体分離領域114はこれら2つの領域で素子分離領域を形成する。このため、半導体基体110に、図示を省略する電気回路を別途形成しても、当該電気回路とツェナーダイオードとは電気的に分離された状態となる。
半導体基体110は、p−型半導体基板111の表面所定部分に、n型不純物及びp型不純物をイオン注入した後エピタキシャル成長法によりn型シリコンからなるn−型半導体領域120を形成しその後、n−型半導体領域120の表面にp型不純物をイオン注入することにより形成することができる。
第2のp型アノード領域132の不純物濃度は、p型アノード領域130の不純物濃度と全く同じにする必要はないが、以下の条件を満たすことが好ましい。すなわち、p型アノード領域130の不純物濃度をN1とし、n+型カソード領域121の不純物濃度をN2とし、第2のp型アノード領域132の不純物濃度をN3としたとき、「(1/10)×N1」≦「N3」≦「(1/2)×N2」の関係を満たすことが好ましい。
「N3」≧「(1/10)×N1」としたのは、「N3」<「(1/10)×N1」とした場合には、p型アノード領域130と第2のp型アノード領域132とが重畳する部分の不純物濃度と、p型アノード領域130の不純物濃度との差が小さくなり、アバランシェ降伏が半導体基体110の表面近傍で起こる可能性が出てくるからである。一方、「N3」≦「(1/2)×N2」としたのは、「N3」>「(1/2)×N2」とした場合には、n+型カソード領域の不純物濃度が低下して、その部分の抵抗が大きくなり好ましくないからである。これらの観点に鑑みれば、「(1/5)×N1」≦「N3」≦「(1/5)×N2」の関係を満たすことがより一層好ましい。
実施形態に係る半導体装置100においては、図1(b)に示すように、第2のp型アノード領域132は、平面視でp型アノード領域130の内周側から外周側にかけて形成されている。
実施形態に係る半導体装置100においては、図1(b)に示すように、第2のp型アノード領域132は、p型アノード領域130の深さよりも深く形成されている。
実施形態に係る半導体装置100においては、図1(b)に示すように、n+型カソード領域121は、n−型半導体領域120の表面に露出している部分を有する。
実施形態に係る半導体装置100は、n−型半導体領域120の表面を覆うように形成された酸化膜141と、酸化膜141上に互いに離隔して形成されたカソード電極(図示せず)及びアノード電極(図示せず)とをさらに備え、カソード電極は、酸化膜141に設けられた複数の開口部142を介してn+型カソード領域121に接続され、アノード電極は、酸化膜141に設けられた複数の開口部143を介してp+型アノード領域131に接続されている(図1参照。)。酸化膜141の膜厚は例えば0.07μmである。
以上のように構成された、実施形態に係る半導体装置100によれば、n+型カソード領域121の底面のうち平面視でp型アノード領域130の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、n+型カソード領域121の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、n+型カソード領域121よりも深く形成され、かつ、n+型カソード領域121が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視でp型アノード領域130の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域132を備えることから、p型アノード領域130と第2のp型アノード領域132とが重畳する部分は、p型アノード領域130よりもp型不純物濃度が高くなる。このため、アバランシェ降伏は、半導体基体110の表面近傍ではなく、半導体基体110の内部で(n+型カソード領域121と第2のp型アノード領域132との接合面において)生じることとなる。その結果、n−型半導体領域120表面の酸化膜141に、アバランシェ降伏による電荷が移動し難くなり、従来の半導体装置800や従来の半導体装置900の場合と同様に、電荷の移動による影響を低減することができ、もって実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減することができる。
また、実施形態に係る半導体装置100によれば、n+型カソード領域121の底面のうち平面視でp型アノード領域130の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、n+型カソード領域121の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、n+型カソード領域121よりも深く形成され、かつ、n+型カソード領域121が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視でp型アノード領域130の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域132を備えることから、アバランシェ降伏時にp型アノード領域130の周縁部に形成された環状のn+型カソード領域121の底面を介して電流が流れるようになる。また、p型アノード領域130の底面側の実質厚さが薄くなることに起因して電流経路が薄くなることがなくなる。このため、従来の半導体装置800や従来の半導体装置900よりも電流経路を広くすることができるようになり、アバランシェ降伏時における電流密度が低くならずに過電圧保護機能が低下することのない半導体装置となる。
また、実施形態に係る半導体装置100によれば、従来の半導体装置900の場合のようにイオン注入法によりn型不純物をp型アノード領域930の表面側から当該p型アノード領域930の表面近傍に導入することによってn+型カソード領域921の周縁部にp型不純物の濃度が低い領域を作るのではなく、イオン注入法によりp型不純物をp型アノード領域130の表面側から当該p型アノード領域130の底面を超える深さまで導入することによってn+型カソード領域121の底面部にp型不純物の濃度が高い領域を作り、もって、アバランシェ降伏を半導体基体110の内部で起こさせることが可能となるため、精密なイオン注入技術が必要なくなるため、半導体装置を安定して製造することが可能となる。
その結果、実施形態に係る半導体装置100は、実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減可能な半導体装置でありながら、アバランシェ降伏時における電流密度が低くならずに過電圧保護機能が低下することがなく、かつ、半導体装置を安定して製造することが容易な半導体装置となる。
また、実施形態に係る半導体装置100によれば、以下のような効果も得られる。
すなわち、実施形態に係る半導体装置100によれば、p型アノード領域130の不純物濃度をN1とし、n+型カソード領域121の不純物濃度をN2とし、第2のp型アノード領域132の不純物濃度をN3としたとき、「(1/10)×N1」≦「N3」≦「(1/2)×N2」の関係を満たすこととした場合には、アバランシェ降伏が半導体基体110の表面近傍で起こる可能性が極めて小さくなり、かつ、n+型カソード領域121の不純物濃度が低下して、その部分の抵抗が大きくなることがなくなる。
また、実施形態に係る半導体装置100によれば、第2のp型アノード領域132が、平面視でp型アノード領域130の内周側から外周側にかけて形成されていればよいことから、第2のp型アノード領域を形成する際のイオン注入を比較的ラフな条件(位置精度)で行うことができる。
また。実施形態に係る半導体装置100によれば、n+型カソード領域121が、n−型半導体領域120の表面に露出している部分を有することから、n+型カソード領域121がn−型半導体領域120のコンタクト領域としても機能するため、従来の半導体装置800の場合のように別途n−型半導体領域120のコンタクト領域を設ける必要がなくなり、半導体装置の面積を小さくすることができる。
実施形態に係る半導体装置100は、カソード電極は、酸化膜141に設けられた複数の開口部142を介してn+型カソード領域121に接続され、アノード電極は、酸化膜141に設けられた複数の開口部143を介してp+型アノード領域131に接続されていることから、このような構成によっても、電流経路を広くすることができる。
[変形例]
第1変形例〜第4変形例に係る半導体装置101〜104は、基本的には実施形態に係る半導体装置100と同様の構成を有するが、第2のp型アノード領域132の構成が実施形態に係る半導体装置100の場合とは異なる。すなわち、第1変形例に係る半導体装置101は、図2に示すように、第2のp型アノード領域132がp型アノード領域130と同じ深さに形成されている。また、第2変形例に係る半導体装置102は、図3に示すように、第2のp型アノード領域132がp型アノード領域130よりも浅い深さに形成されている。また、第3変形例に係る半導体装置103は、図4に示すように、第2のp型アノード領域132が、外周端がp型アノード領域130の外周端と重なるように形成されている。また、第4変形例に係る半導体装置104は、図5に示すように、第2のp型アノード領域132が、外周端がp型アノード領域130の外周端よりも内周側になるように形成されている。
このように、第1変形例〜第4変形例に係る半導体装置101〜104は、第2のp型アノード領域132の構成が実施形態に係る半導体装置100の場合とは異なるが、実施形態に係る半導体装置100の場合と同様に、n+型カソード領域の底面のうち平面視でp型アノード領域の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、n+型カソード領域の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、n+型カソード領域よりも深く形成され、かつ、n+型カソード領域が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視でp型アノード領域の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域を備えることから、実施形態に係る半導体装置100の場合と同様に、実使用時にツェナーダイオードの逆降伏電圧が経時変動するという問題を軽減可能な半導体装置でありながら、アバランシェ降伏時における電流密度が低くならずに過電圧保護機能が低下することがなく、かつ、半導体装置を安定して製造することが容易な半導体装置となる。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態においては、半導体基体として、エピタキシャル法によって作製した半導体基体を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、半導体基体として、貼り付け法によって作製した半導体基体を用いてもよい。
100,800,900…半導体装置、110,810,910…半導体基体、111,811,911…p−型半導体基板、112,812,912…n+型埋め込み拡散領域、113,813,913…p+型埋め込み拡散領域、114,814,914…p+型半導体分離領域、120,820,920…n−型半導体領域、121,812,912…n+型カソード領域、122,822、922…n+型コンタクト領域、130,830,930…p型アノード領域、131,831,931…p+型アノード領域、132,832…第2のp型アノード領域、140,141,840,841,940,941…酸化膜、142,143,842,843、942,943…開口部、932…p−型表面降伏防止領域

Claims (5)

  1. n−型半導体領域と、
    前記n−型半導体領域の表面の所定領域に形成されたp型アノード領域と、
    前記n−型半導体領域の表面において、前記n−型半導体領域と前記p型アノード領域との境界部分が必ず含まれるように、かつ、前記p型アノード領域よりも浅く形成された環状のn+型カソード領域と、
    前記p型アノード領域の表面において、平面視で前記n+型カソード領域の内周側に、かつ、前記p型アノード領域よりも浅く形成されたp+型アノード領域と、
    前記n−型半導体領域の表面において、前記n+型カソード領域の底面のうち平面視で前記p型アノード領域の内部にある部分の少なくとも一部が含まれ、かつ、前記n+型カソード領域の内周側周縁部が少なくとも含まれないように、かつ、前記n+型カソード領域よりも深く形成され、かつ、前記n+型カソード領域が含有するn型不純物よりも低濃度のp型不純物を含有し、かつ、平面視で前記p型アノード領域の外周縁に沿って環状に形成された第2のp型アノード領域とを備えることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記p型アノード領域の不純物濃度をN1とし、前記n+型カソード領域の不純物濃度をN2とし、前記第2のp型アノード領域の不純物濃度をN3としたとき、「(1/10)×N1」≦「N3」≦「(1/2)×N2」の関係を満たすことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
    前記第2のp型アノード領域は、平面視で前記p型アノード領域の内周側から外周側にかけて形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記n+型カソード領域は、前記n−型半導体領域の表面に露出している部分を有することを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、
    前記n−型半導体領域の表面を覆うように形成された酸化膜と、
    前記酸化膜上に互いに離隔して形成されたカソード電極及びアノード電極とをさらに備え、
    前記カソード電極は、前記酸化膜に設けられた複数の開口部を介して前記n+型カソード領域に接続され、
    前記アノード電極は、前記酸化膜に設けられた複数の開口部を介して前記p+型アノード領域に接続されていることを特徴とする半導体装置。
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