JP5306016B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置に関し、特にプレーナジャンクション構造の半導体装置に関するものである。
プレーナジャンクション構造の半導体装置が特許文献1にツェナーダイオードとして開示されている。この従来の半導体装置300を図8を用いて説明すると、第1導電型であるn型の半導体基体310の表面近傍に第2導電型であるp型の第2半導体領域(アノード)360と、半導体基体310より高濃度の第1導電型であるn型の第1半導体領域(カソード)370とを備えている。
半導体基体310の表面には、絶縁膜としての酸化膜330が形成されており、該酸化膜330に設けられたコンタクトホールが設けられている。第2半導体領域360上に設けられたコンタクトホールを介して、第2半導体領域360にアノード電極361が電気的に接続され、当該第1半導体領域360上に設けられたコンタクトホールを介して、当該第1半導体領域360にアノード電極360が電気的に接続されている。
第1半導体領域370は、濃度の異なる2つの領域を有しており、具体的には濃度の高いn型の低抵抗領域372と、該低抵抗領域372より濃度の低いn型の表面降伏防止領域373とを有しており、該表面降伏防止領域373が低抵抗領域372の周縁の一部を覆う構造を成しており、具体的には低抵抗領域372の一端の側面とその側面に連なる底面の一部が表面降伏防止領域373によって覆われている。
従って表面降伏防止領域373は、半導体基体310の表面において低抵抗領域372と第2半導体領域360とのジャンクションを阻む位置に設けられ、これによりアバランシェ降伏は半導体基体310の表面近傍で生じることなく、高濃度の低抵抗領域372と第2半導体領域360とのジャンクションである低抵抗領域372の底部でアバランシェ降伏させることができる。
従って、半導体基体310表面の酸化膜330に、アバランシェ降伏による電荷が移動し難く、電荷の移動による影響を低減することができ、もってツェナー電圧の安定化を図ることができる。
また、図9および図10に示すようなプレーナジャンクション構造の半導体装置400が知られている。
この半導体装置は、第1導電型であるn型の半導体基体410と、該半導体基体410の表面に設けられた絶縁膜としての酸化膜430と、n型の半導体基体410の表面近傍に該半導体基体410より高濃度のn型の第1半導体領域(カソード)470と、n型の半導体基体410の表面近傍に第2導電型であるp型の第2半導体領域(アノード)460と、を備えており、前記第1半導体領域470を覆うように第2半導体領域460が設けられている。
酸化膜430には、複数のコンタクトホールが設けられており、該コンタクトホールを介して図示省略の電極が第2半導体領域460や第1半導体領域470と電気的に接続されており、これらの電極は酸化膜430上に延在するように形成される(図示省略)。
第2半導体領域460は、複数の濃度の異なる領域を有しており、所定の濃度の電流経路領域461と、該電流経路領域461より高濃度の内部降伏誘因領域462と、同様に高濃度の低抵抗領域463とを有している。
具体的には、内部降伏誘因領域462は第1半導体領域470底面の一部に接し該第1半導体領域470の側面の周縁には接していない。低抵抗領域463は、半導体基体410の表面において、第1半導体領域470と所定の間隔を有した位置に設けられており、電流経路領域461は、第1半導体領域470、内部降伏誘引462および低抵抗領域463を覆うように設けられている。
よって、アバランシェ降伏(以降、単に降伏と称する)は半導体基体410の表面近傍で生じることはなく、高濃度の内部降伏誘因領域462と第1半導体領域470とのジャンクション、すなわち該第1半導体領域470の底部で降伏が生じる。従って、酸化膜430に、アバランシェ降伏による電荷が移動し難く、電荷の移動による影響を低減することができ、もってツェナー電圧の安定化を図ることができる。
次に降伏時の電流の経路を説明する。
特許文献1では、降伏時に流れる電流は第2半導体領域360において表面降伏防止領域373の底部を迂回して流れる。
また図9および図10に示す従来の半導体装置400では、半導体基体410表面において所定の深さで降伏する。すなわち、第1半導体領域470の底面に設けられた内部降伏誘因領域462と第1半導体領域470のジャンクションで降伏し、該降伏点から電流が内部降伏誘因領域462を伝って低抵抗領域463へ流れる。
ところで、低抵抗領域463は、半導体基体410の表面での電荷等の影響を防止すべく、内部降伏誘因領域462と所定の間隔を有している。従って、降伏時に流れる電流は、前記した離間間隔によって経路が長くなる。
よって、これら従来の半導体装置は降伏時の電流が流れる距離が長く、長い電流経路によって抵抗が増え、もって電流密度を大きくできないという問題があった。
特開平6−275851
従って、本発明は上記した課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は降伏時の電流の経路を短くして電流密度を高くすることが出来ると共に、降伏時の電圧変動を防止し得る半導体装置を提供することにある。
第1導電型の半導体基体の表面近傍に、該半導体基体より高い不純物濃度の第1導電型の第1半導体領域および該第1半導体領域に隣接する第2導電型で所定の不純物濃度の領域を有する第2半導体領域を備えたプレーナジャンクション構造の半導体装置において、第2半導体領域は、所定の不純物濃度よりも高い不純物濃度で半導体基体の表面から所定の深さに形成された低抵抗領域と、所定の不純物濃度よりも低い純物濃度で前記低抵抗領域の周縁で第1半導体領域との間に形成された表面降伏防止領域と、所定の不純物濃度で、表面降伏防止領域および前記低抵抗領域に接する電流経路領域と、を有し、第1半導体領域は、当該領域の底部において電流経路領域の周縁が接しており、平面視において、前記第1半導体領域および前記低抵抗領域が間隔を有して対向するストライプ状に形成され、前記第1半導体領域および前記低抵抗領域間に表面降伏防止領域が形成されており、前記ストライプの対向している間における断面視において、前記表面降伏防止領域が前記第1半導体領域の底部に接し、前記電流経路領域が前記第1半導体領域の底面および前記低抵抗領域の底面に亘って前記表面降伏防止領域を囲むように接しており、前記ストライプの終端における断面視において、前記半導体基体内部では、前記第1半導体領域が前記電流経路領域の周縁に接することなく、前記電流経路領域が表面降伏防止領域に接することを特徴とする。
低抵抗領域が、表面降伏防止領域よりも浅く形成してもよい。
低抵抗領域が、表面降伏防止領域よりも深い位置まで形成してもよい。
電流経路領域は、表面降伏防止領域を取囲むように形成してもよい。
低抵抗領域の周縁は前記表面降伏防止領域によって取囲まれ、当該表面降伏防止領域は前記電流経路領域によって取囲まれるように形成してもよい。
半導体基体には、電気回路が構成されており、該電気回路のためのサブ電位と前記第1半導体領域のための電位とを共通に用いてもよい。
本発明の半導体装置は、第2半導体領域内に3種類の濃度の異なる半導体領域を有しており、この中の低濃度の表面降伏防止領域が半導体基体の表面での降伏を避けている。そして、降伏時の電流は、所定不純物濃度の電流経路領域と第1半導体領域の底部との接合から、前記電流経路領域内を最短経路の前記表面降伏防止領域の底面に沿って通り近接する低抵抗領域に流れる。
これにより、降伏時の電流経路を短くすることが出来るため、高い電流密度が得られると共に、降伏時の電流が半導体基体の表面を保護する酸化膜に注入されることが避けられ酸化膜中の電荷の影響によるツェナー電圧の経時変化を防止できる。
実施例1の半導体装置100の酸化膜の記載を割愛した平面図である。 実施例1の半導体装置100の(図1に示すA−A´)断面図である。 実施例2の半導体装置200の素子分離領域および酸化膜の記載を割愛した平面図である。 実施例2の半導体装置200の(図3に示すA−A´)断面図である。 実施例2の半導体装置200の(図3に示すB−B´)断面図である。 実施例2の半導体装置200の(図3に示すC−C´)断面図である。 実施例2の半導体装置200の(図3に示すD−D´)断面図である。 特許文献1の半導体装置300(ツェナーダイオード)の断面図である。 従来の半導体装置400の平面図である。 従来の半導体装置400の(図9に示すA−A´)断面図である。
以下、図面を用いて、本発明の印刷装置の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明では、各実施の形態に用いる図面について同一の構成要素は同一の符号を付し、かつ重複する説明は可能な限り省略する。
[実施例1]
本発明の半導体装置100は、ツェナーダイオードであり、図1および図2に示すように導電型が第2導電型(p型)のp型半導体基板121上にp型不純物および第1導電型(n型)不純物を拡散し、その後更にn型不純物をエピタキシャル成長により積層させた半導体基体120に形成されている。
ここで、半導体基体120の構成を詳細に説明する。
半導体基体120は、p型半導体基板121上に濃度の異なるn型不純物導入されており、(例えば濃度が1.5E14cm−3の)p型半導体基板121から近い順に高濃度(例えば2E19cm−3)の下層n型半導体領域122および低濃度(例えば1E15cm−3)の上層n型半導体領域123が形成されている。
下層n型半導体領域122および上層n型半導体領域123には、当該領域の外周に素子分離領域124が形成されている。
素子分離領域124は、濃度の異なる複数の領域で形成されており、高濃度(例えば1E18cm−3)のp型半導体埋め込み領域125と、該p型半導体埋め込み領域125上に設けられ、該p型半導体埋め込み領域125よりも高濃度(例えば2E19cm−3)のp型半導体分離領域126とで形成されている。
半導体装置100は、p型半導体基板121上に素子分離領域124および下層n型半導体領域122を設けることにより、p型半導体基板121上に図示省略の電気回路(電気素子)を形成しても、該電気回路と電気的に分離させることができる。
また、上層n型半導体領域123とp型半導体分離領域126の表面には酸化膜131が例えば厚さ0.6μmで形成されており、該酸化膜131により表面保護と絶縁耐圧の向上が図られている。
次に、上層n型半導体領域123の表面近傍に形成する本発明の特徴的な構成を詳細に説明する。
上層n型半導体領域123の表面近傍には、図1および図2に示すように上層n型半導体領域123より高い不純物濃度(例えば2E19cm−3)のn型の第1半導体領域160と、該第1半導体領域160に隣接して取り囲まれたp型の第2半導体領域170を備えている。第1半導体領域160はカソード、第2半導体領域170はアノードとしてそれぞれ機能し、これら第1半導体領域160および第2半導体領域170によって、プレーナジャンクションを形成している。
第2半導体領域170は、3種類の濃度の異なる半導体領域で構成されている。すなわち、第2半導体領域170は、所定濃度(例えば5E18cm−3)の電流経路領域173と、該電流経路領域173より高濃度(例えば1E19cm−3から1E20cm−3)の低抵抗領域171と、前記電流経路領域173より低濃度(例えば1E18cm−3から4E18cm−3)の表面降伏防止領域172とで構成されている。
低抵抗領域171は、上層n型半導体領域123の表面から所定の深さ(例えば深さ3μm)に亘って形成されている。表面降伏防止領域172は、上層n型半導体領域123の表面から低抵抗領域171よりも浅く(例えば深さ2μm)形成されており、上層n型半導体領域123の表面において低抵抗領域171および第1半導体領域(例えば深さ1μm)との間に接するように形成されている。
電流経路領域173は、低抵抗領域171および表面降伏防止領域172を取囲むと共に、周縁が第1半導体領域160の底部に接するように形成されている。
また、低抵抗領域171の表面の一部から第1半導体領域160の表面の一部に亘って酸化膜132(例えば厚さ0.07μm)が表面保護と絶縁耐圧のために形成されている。
更に、低抵抗領域171の表面には、アノード電極が設けられており、また、第1半導体領域160の表面には、カソード電極が設けられる。
本発明の半導体装置100は、図1および図2に示す平面図に示すように、p型半導体分離領域126によって上層n型半導体領域123が取り囲まれており、該上層n型半導体領域123によって、第1半導体領域160が取り囲まれており、該第1半導体領域160によって表面降伏防止領域172が囲まれており、該表面降伏防止領域172によって低抵抗領域171が囲まれている。尚、図2において、前記した酸化膜131および132やアノード電極およびカソード電極の記載は省略されている。
次に、本発明の半導体装置100の降伏時の動作を説明する。
カソード電極には、プラスの電圧を印加し、アノード電極は接地する。
この状態では、表面降伏防止領域172をアノードとし第1半導体領域160をカソードとする第1のジャンクションと、電流経路領域173をアノードとし第1半導体領域160をカソードとする第2のジャンクションとに逆方向電圧が印加される。
前記ふたつのジャンクションは、電気的に並列であるので同じ電圧が印加される。
しかし、一方のアノードである表面降伏防止領域172の不純物濃度と、他方のアノードである電流経路領域173の不純物濃度との差によってそれぞれのジャンクションに広がる空乏層に生じる電界強度が異なってくる。これは、空乏層に生じる電界強度が半導体の不純物濃度に反比例することによる。
一般にジャンクションに逆方向電圧が印加された時の降伏する電圧は、ジャンクションに生じる電界強度が後述する臨界電界強度に達することにより降伏現象が引起こされて決定される。
降伏現象の詳細を以下に説明する。
電子と正孔が高い電界により運動エネルギを得て半導体原子間の結合から離れ別の電子と正孔の対を発生する。更には、運動エネルギを得た電子が衝突することより伝導帯に電子を送り込み電流を生じ、同時に新たな電子と正孔の対ができることになる。
この現象が連続して生じることをアバランシェ降伏と呼び、連続して現象が生じる電界が臨界電界強度と呼ばれている。
本発明の場合は、電流経路領域173をアノードとし第1半導体領域160をカソードとする第2のジャンクションが第1のジャンクションより低い電圧で臨界電界強度に達する。
これは、第2のジャンクションを構成する電流経路領域173の不純物の濃度が、第1のジャンクションを構成する表面降伏防止領域172の不純物濃度より高いことによる。
ところで、本発明の半導体装置100は、第1のジャンクションを構成する表面降伏防止領域172が上層n型半導体領域123の表面において低抵抗領域171と第1半導体領域160との間に接するように形成されており、更に電流経路領域173が低抵抗領域171および表面降伏防止領域172を取囲むと共に周縁が第1半導体領域160の底部に接するように形成されている。
つまり、第2のジャンクションを構成する電流経路領域173は、第1半導体領域160、低抵抗領域171、表面降伏防止領域172によって上層n型半導体領域123の表面に形成されない。
従って、第2のジャンクションが上層n型半導体領域123表面に形成されないことから、第2のジャンクションで降伏が生じても、降伏電流が上層n型半導体領域123表面に形成された酸化膜132に流れ込むこともない。
ここで降伏時の上層n型半導体領域123内部の電流経路について説明する。
カソード電極にプラスの電圧を印加しアノード電極を接地すると、第1のジャンクションが臨界電界強度に達するよりも低い電圧で第2のジャンクションが臨界電界強度に達し、該第2のジャンクションで降伏が生じてカソード電極からアノード電極への電流経路が形成される。
具体的には、降伏時の電流は、第1半導体領域160の底部と電流経路領域173との第2のジャンクションから、電流経路領域173内を表面降伏防止領域172の底面に沿って通り、近接する低抵抗領域171に最短の経路で流れる。
この時、第1のジャンクションは降伏していないので、第2のジャンクションを流れる降伏電流が第1のジャンクションに流れる込むことはなく、上層n型半導体基体123の表面の酸化膜132に降伏電流が流れない。これにより、降伏電流が酸化膜132に流れることで生じるツェナー電圧の経時変化を防止することができる。
ところで、本発明の半導体装置100は、第1半導体領域160および低抵抗領域171の不純物の濃度を電流経路領域173の不純物の濃度より高く(例えば1E19cm−3から1E20cm−3)設定している。これにより、降伏時に第1半導体領域160および低抵抗領域171を流れる電流経路の抵抗を小さくして電流密度を確保することができる。
また、本発明の半導体装置は、前記したようにp型半導体基板121上に素子分離領域124および下層n型半導体領域122を設け、p型半導体基板121上(電気的に分離された領域)に電気回路(素子)を形成しても良い。この場合に第1半導体領域(カソード)160が半導体基体120(上層n型半導体領域123)に接しているので、素子分離領域124等によって電気的に分離された領域に形成する電気回路のためのサブ電位と、第1半導体領域(カソード)160の電位とを共通にすることができる。これにより、電位を共通にすることができるため、基板電極を別途形成する必要がない。
以上述べたように、本発明の半導体装置100は、降伏時の電流経路を短くでき高い電流密度が得られると共にツェナー電圧の経時変化を防止でき、もって性能の向上および動作時の信頼性を向上させることができる。
[実施例2]
次に、カソードとアノードがストライプ状に形成された半導体装置を説明する。
実施例2の半導体装置200は図3〜図7に示すように、p型半導体基板121上にp型不純物およびn型不純物を拡散し、その後更にn型不純物をエピタキシャル成長により積層させた半導体基体120に形成されており、半導体基体120は、p型半導体基板121上に高濃度の下層n型半導体領域122および低濃度の上層n型半導体領域123が順に形成されている。
下層n型半導体領域122および上層n型半導体領域123には、当該領域の外周に素子分離領域124が形成されており、該素子分離領域124は、p型半導体埋め込み領域125およびp型半導体分離領域126で形成されている。
また、上層n型半導体領域123とp型半導体分離領域126の表面には酸化膜132が形成されており、該酸化膜132により表面保護と絶縁耐圧の向上が図られている。
以上の構成については、前記した実施例1と同様である。
上層n型半導体領域123の表面近傍には、上層n型半導体領域123より高い不純物濃度のn型の第1半導体領域(カソード)260と、p型の第2半導体領域(アノード)270とが、間隔を有して対向するストライプ状に形成されており、これらの領域によってプレーナジャンクションが形成されている。
ここで、第1半導体領域260および第2半導体領域270について詳細に説明する。
第1半導体領域260は、図3に示すように平面視で矩形状に形成されており、その表面に所定間隔でカソード電極261が設けられている。
第1半導体領域260は、長手方向および短手方向の一部に沿って第2半導体領域270によって取囲まれており、該第2半導体領域の表面にも、所定の間隔でアノード電極274が設けられている。
また、第1半導体領域260は、図3に示す長手方向に沿った断面図(C−C´断面図(図6)、D−D´断面図(図7))に示すように、底面の一部と一方の側面とが第2半導体領域270によって囲まれており、また短手方向に沿った断面図(A−A´断面図(図4)、B−B´断面図(図5))に示すように、第1半導体領域260の周囲が第2半導体領域270によって取囲まれている。
ここで、第2半導体領域270について、詳細に説明する。
第2半導体領域270は、濃度の異なる3つの領域から成り、所定濃度の電流経路領域273と、該電流経路領域273より高濃度の低抵抗領域271と、前記電流経路領域273より低濃度の表面降伏防止領域272とで構成されている。
第1半導体領域260および低抵抗領域271は、平面視における長手方向において平行に離間しており、この間に表面降伏防止領域272が形成されている。表面降伏防止領域272は長手方向に沿って第1半導体領域260および低抵抗領域271に接し、短手が第1半導体領域260および低抵抗領域271の短手に沿って接する、いわゆる「エ」の字状に形成されている。
低抵抗領域271は、その表面に所定間隔でアノード電極274が設けられている。低抵抗領域271は、図3に示す長手方向の断面図(C−C´断面図(図6)およびD−D´断面図(図7))に示すように、上層n型半導体領域123の表面から例えば深さ3μmに亘って形成されている。
表面降伏防止領域272は、図3に示す長手方向途中の断面図(C−C´断面図(図6)およびD−D´断面図(図7))に示すように、上層n型半導体領域123の表面から低抵抗領域271よりも浅い、例えば深さ2μmに亘って形成されており、第1半導体領域260の底面の一部を囲み、低抵抗領域271の側面に接するように形成されている。
電流経路領域273は、図3に示す長手方向途中の断面図(C−C´断面図(図6))に示すように、第1半導体領域260および低抵抗領域271の底辺に亘って表面降伏防止領域272を囲むように形成されている。
第1半導体領域260および低抵抗領域271は、ストライプの終端において図3に示すように、側面の一部をまで囲むように表面降伏防止領域272が形成され、該表面降伏防止領域272の側面の一部を囲むように電流経路領域273が形成されている。
第1半導体領域260は、図3に示す短手方向の断面図(B−B´断面図(図5))に示すように、表面降伏防止領域272によって囲まれており、該表面降伏防止領域272を囲むように電流経路領域273が形成されている。
尚、図3に示す短手方向の断面図(A−A´断面図(図4))に示すように、第1半導体領域260は、両端部分が表面降伏防止領域272によって囲まれており、そしてこれらを囲むように電流経路領域273が形成されている。
電子と正孔が高い電界により運動エネルギを得て半導体原子間の結合から離れ別の電子と正孔の対を発生する。更には、運動エネルギを得た電子が衝突することより伝導帯に電子を送り込み電流を生じ、同時に新たな電子と正孔の対ができることになる。
この現象が連続して生じることをアバランシェ降伏と呼び、連続して現象が生じる電界が臨界電界強度と呼ばれている。
次に、実施例2の半導体装置200の動作を説明する。
カソード電極には、プラスの電圧を印加し、アノード電極は接地する。
この状態では、表面降伏防止領域272をアノードとし第1半導体領域260をカソードとする第1のジャンクションと、電流経路領域273をアノードとし第1半導体領域260をカソードとする第2のジャンクションとに逆方向電圧が印加される。
本発明の場合は、第2のジャンクションが第1のジャンクションより低い電圧で臨界電界強度に達する。これは、第2のジャンクションを構成する電流経路領域273の不純物の濃度が、第1のジャンクションを構成する表面降伏防止領域272の不純物濃度より高いことによる。
ところで、本発明の半導体装置200は、第2のジャンクションを構成する電流経路領域273は、第1半導体領域260、低抵抗領域271、表面降伏防止領域272によって上層n型半導体領域223の表面に形成されない。
従って、第2のジャンクションが上層n型半導体領域223表面に形成されないことから、第2のジャンクションで降伏が生じても、降伏電流が上層n型半導体領域223表面に形成された酸化膜132に流れ込むことがない。
ここで降伏時の電流経路について説明する。
カソード電極にプラスの電圧を印加しアノード電極を接地すると、第1のジャンクションが臨界電界強度に達するよりも低い電圧で第2のジャンクションが臨界電界強度に達し、該第2のジャンクションで降伏が生じてカソード電極からアノード電極への電流経路が形成される。
具体的には、降伏時の電流は、第1半導体領域260の底部と電流経路領域273との第2のジャンクションから、電流経路領域273内を表面降伏防止領域272の底面に沿って通り、近接する低抵抗領域271に最短の経路で流れる。
この時に第1のジャンクションは降伏していないので、第2のジャンクションを流れる降伏電流が第1のジャンクションに流れる込むことはなく、上層n型半導体基体223の表面の酸化膜232に降伏電流が流れない。これにより、降伏電流が酸化膜232に流れることで生じるツェナー電圧の経時変化を防止することができる。
更に、本発明の半導体装置200は、第1半導体領域260および低抵抗領域271の不純物の濃度を電流経路領域273の不純物の濃度より高いことから、降伏時に第1半導体領域260および低抵抗領域271を流れる電流経路の抵抗を小さくして電流密度を確保することができる。
以上述べたように、本発明の半導体装置200は、降伏時の電流経路を短くでき高い電流密度が得られると共にツェナー電圧の経時変化を防止でき、もって性能の向上および動作時の信頼性を向上させることができる。
前記した実施例では、ツェナーダイオードとして説明を行ったが、本発明はこれに限る必要はなく、リサーフ型の各種ダイオードに本発明を適用することができる。
また、前記した実施例では、低抵抗領域171、271が、上層n型半導体領域123の表面から表面降伏防止領域172、272より深い位置まで形成された例で説明を行ったが、本願発明はこれに限る必要は無く、低抵抗領域171、271が上層n型半導体領域123の表面から表面降伏防止領域172、272よりも浅い位置まで形成された構造であってもよい。この場合であっても、前記した実施例の効果と同様の効果を得ることができる。
実施例1の発明において、素子分離領域124等によって電気的に分離された領域に形成する電気回路のためのサブ電位と、第1半導体領域(カソード)160の電位とを共通に用いることについて説明を行ったが、当然、実施例2の発明にもその構成を適用してもよい。
100、200 半導体装置
120 半導体基体
121 p型半導体基板
122 下層n型半導体領域
123 上層n型半導体領域
124 素子分離領域
125 p型半導体埋め込み領域
126 p型半導体分離領域
131、132 酸化膜
160、260 第1半導体領域(カソード)
170、270 第2半導体領域(アノード)
171、271 低抵抗領域
172、272 表面降伏防止領域
173、273 電流経路領域

Claims (6)

  1. 第1導電型の半導体基体の表面近傍に、該半導体基体より高い不純物濃度の第1導電型の第1半導体領域および該第1半導体領域に隣接する第2導電型で所定の不純物濃度の領域を有する第2半導体領域を備えたプレーナジャンクション構造の半導体装置において、
    前記第2半導体領域は、前記所定の不純物濃度よりも高い不純物濃度で前記半導体基体の表面から所定の深さに形成された低抵抗領域と、
    前記所定の不純物濃度よりも低い不純物濃度で前記低抵抗領域の周縁で第1半導体領域との間に形成された表面降伏防止領域と、
    前記所定の不純物濃度で、前記表面降伏防止領域および前記低抵抗領域に接する電流経路領域と、を有し、
    前記第1半導体領域は、当該領域の底部において前記電流経路領域の周縁が接しており、
    平面視において、前記第1半導体領域および前記低抵抗領域が間隔を有して対向するストライプ状に形成され、前記第1半導体領域および前記低抵抗領域間に表面降伏防止領域が形成されており、
    前記ストライプの対向している間における断面視において、前記表面降伏防止領域が前記第1半導体領域の底部に接し、前記電流経路領域が前記第1半導体領域の底面および前記低抵抗領域の底面に亘って前記表面降伏防止領域を囲むように接しており、
    前記ストライプの終端における断面視において、前記半導体基体内部では、前記第1半導体領域が前記電流経路領域の周縁に接することなく、前記電流経路領域が表面降伏防止領域に接することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記低抵抗領域が、表面降伏防止領域よりも浅く形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記低抵抗領域が、前記表面降伏防止領域よりも深い位置まで形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  4. 前記電流経路領域は、前記表面降伏防止領域を取囲むことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  5. 前記低抵抗領域の周縁は前記表面降伏防止領域によって取囲まれ、当該表面降伏防止領域は前記電流経路領域によって取囲まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記半導体基体には、電気回路が構成されており、該電気回路のためのサブ電位と前記第1半導体領域のための電位とが共通に用いられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
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