JP6214357B2 - トルク断続装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トルク断続装置に関し、特に噛み合いクラッチによるトルク断続装置に関する。
ドグクラッチなどの噛み合いクラッチに設けられている噛み合い歯(突歯)を有するギヤは、噛み合い歯の入り込みやすさ(飛び込みやすさ)を重視する場合に、各噛み合い歯の隙間を大きくとり、相対回転下での噛み合い歯の入りやすさの向上を図っている。しかし、噛み合い歯の隙間を大きくすると、噛み合い時のバックラッシュ(周方向の隙間)が増加するため、音やショックの原因になる。その解決方法として、例えば特許文献1に記載されている発明の例が挙げられる。
特許文献1には、内歯30が半径方向高さ(歯丈)の異なる高歯31及び低歯32を備えるスリーブ3と、スリーブ3の内歯30に噛合するクラッチ歯42を備えるクラッチリング4とを有する、噛み合い式クラッチ装置が開示されている。クラッチ歯42は対向するスリーブ3側に飛び出している前歯43と、前歯43よりも後退した位置になる後歯44とで構成されている。また、前歯43はスリーブ3の高歯31とは噛み合うが低歯32とは噛み合わない歯丈であり、後歯44は低歯32と噛み合う歯丈である。特許文献1の噛み合い式クラッチ装置は、歯の軸線方向の飛び出し量が違い、また歯丈が異なる歯を組み合わせることで回転差の大きな状態での係合が可能である。
しかし、特許文献1の噛み合い式クラッチ装置は、噛み合う位置とトルクが加わる方向により、荷重を受ける歯が少なくなるため、強度が不利になる。また、スリーブ3とクラッチリング4とが軸線方向がズレた状態で前歯43間に高歯31が飛び込んだ場合、高歯31の歯元部分と後歯44の先端とが軸線方向で接触し(図9の点線C及び図10のD参照)、係合が進まない状態となることがある。
特開2010−96190号公報(特許請求の範囲、図1など)
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、歯丈が異なる突歯を備える構成において、噛み合う位置やトルクが加わる方向によらず全歯で荷重分担が可能なトルク断続装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決するための(1)の発明の構成上の特徴は、歯丈の異なる高歯及び低歯を有する第1回転体と、前記高歯及び前記低歯に噛合する突歯を有する第2回転体と、を備え、相対回転可能で軸線方向に相対移動する前記第1回転体と前記第2回転体との相互の回転連動遮断を噛み合いクラッチの対向する前記高歯、低歯、及び突歯の係脱により行うトルク断続装置であって、
前記突歯は歯丈が前記高歯と略同一の後歯と、軸線方向で前記後歯より前記第1回転体側に位置し且つ歯丈が前記低歯と略同一の飛出し部を有する前歯と、から成り、
前記前歯は、軸線方向で前記後歯と略同一に位置し、歯丈が前記高歯と略同一の噛合い部を有し、軸線方向に略2段階の階段状に形成されていることである。
上記(1)の発明は以下に記す(2)及び(3)の構成のうちの1つ以上を任意に加えて採用できる。
(2)の発明の特徴は、前記噛合い部は歯丈方向で前記飛出し部よりも歯先側である歯先部の軸線方向で前記第1回転体側の角が面取りされており、
前記高歯は前記第2回転体側の角が面取りされていることである。2つの回転体が軸線方向で近接し、回転方向で前歯が重なり合った後、更に軸線方向に移動する際、互いの歯が接触しても面取りされた部分が当接することで、係合方向とは逆の方向に戻るのを防ぎ、係合方向に導くことができる。なお、「面取り」とは角が無くなるように丸く加工する所謂R加工も含む。
(3)の発明の特徴は、前記噛合い部は歯丈方向で前記飛出し部よりも歯先側である歯先部が歯元側である歯元部よりも歯厚が小さいことである。係合する2つの回転体の軸線方向がずれることにより、係合時に後歯の歯先部と高歯の歯元部分とが接触するのを、歯先部の歯厚を小さくすることで、回避することができる。
その他に歯丈が異なる突歯を備える構成において、(4)の発明の構成上の特徴は、歯丈の異なる高歯及び低歯を有する第1回転体と、前記高歯及び前記低歯に噛合する突歯を有する第2回転体と、を備え、相対回転可能で軸線方向に相対移動する前記第1回転体と前記第2回転体との相互の回転連動遮断を噛み合いクラッチの対向する前記高歯、低歯、及び突歯係脱により行うトルク断続装置であって、
前記突歯は前記低歯に噛合できる歯丈の噛み合い歯と、軸線方向で前記噛み合い歯よりも前記第1回転体側に位置し且つ前記高歯に噛合できるが前記低歯に噛合できない歯丈の飛び出し歯と、から成り、
前記噛み合い歯は前記軸線方向で前記第1回転体側の角が面取りされており、
前記高歯は前記第2回転側の角が面取りされていることである。
(5)の発明の特徴は、(4)の発明の特徴を有し、前記噛み合い歯は歯先が歯元よりも歯厚が小さいことである。
本発明は、第2回転体の後歯が第1回転体の高歯とほぼ同一の歯丈であり、前歯の噛合い部の歯丈が同じく第1回転体の高歯とほぼ同一である。そのため、2つの回転体が係合する際、軸線方向で第1回転体の低歯と第2回転体の前歯とが相対移動して低歯が前歯の噛合い部まで来ると低歯が前歯と噛合することができる。したがって、本発明のトルク断続装置によれば、係合が完了した状態で第1回転体の全歯と第2回転体の全歯とが噛み合うことができるため、噛み合う強度差が少ない。
また、(4)及び(5)に係る発明においては、第1回転体の高歯は軸線方向で噛み合い歯よりも第1回転体側に飛び出している第2回転体の飛び出し歯と噛合後、軸線方向に移動し、噛み合い歯に噛合する際、噛み合い歯の角が面取りされているため、軸線方向の移動を妨げられにくく、スムーズに噛合することができる。更に、噛み合い歯は歯先が歯元よりも歯厚が小さいため、高歯と噛合する際、軸線方向の移動が妨げられにくく、スムーズに噛合することができる。
実施形態1のトルク断続装置の第1回転体を軸線方向の一方から視認した説明図である。 実施形態1のトルク断続装置の第2回転体を軸線方向の一方から視認した説明図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 実施形態2のトルク断続装置の第1回転体の高歯の1つについての上面図である。 実施形態2のトルク断続装置の第1回転体の高歯の1つについて軸線方向で第2回転体側からの視認した説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の第2回転体の前歯の1つについての上面図である。 実施形態2のトルク断続装置の第2回転体の前歯の1つについて軸線方向で第1回転体側からの視認した説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の第1回転体と第2回転体とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の高歯と前歯とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の第1回転体と第2回転体とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の高歯と前歯とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態3のトルク断続装置の第2回転体の前歯の1つについての上面図である。 実施形態3のトルク断続装置の第2回転体の前歯の1つについて軸線方向で第1回転体側からの視認した説明図である。 実施形態3のトルク断続装置の高歯と前歯とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態4のトルク断続装置の第2回転体の前歯の1つについての上面図である。 実施形態4のトルク断続装置の高歯と前歯とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態5のトルク断続装置の第1回転体を軸線方向の一方から視認した説明図である。 実施形態5のトルク断続装置の第2回転体を軸線方向の一方から視認した説明図である。 図19のI−I断面図である。 図19のII−II断面図である。 実施形態5のトルク断続装置の第1回転体の高歯の1つについての上面図である。 実施形態5のトルク断続装置の第1回転体の高歯の1つについて軸線方向で第2回転体側からの視認した説明図である。 実施形態5のトルク断続装置の第2回転体の噛み合い歯の1つについての上面図である。 実施形態2のトルク断続装置の第2回転体の噛み合い歯の1つについて軸線方向で第1回転体側からの視認した説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の第1回転体と第2回転体とが係合途中の状態を示す説明図である。 実施形態2のトルク断続装置の高歯と前歯とが係合途中の状態を示す説明図である。
本発明の代表的な実施形態を図1〜図17を参照して説明する。なお図は、説明及び特徴を見やすくするために傾斜が強調され、寸法や縮尺が正確でない場合がある。
(実施形態1)
本実施形態1のトルク断続装置は、図1〜図4に示す第1回転体1と第2回転体2とを有する。第1回転体1は、図1に示すように縮径方向に突出し、歯丈(径方向)が異なる高歯11と低歯12とを備える。高歯11と低歯12とは回転方向(周方向:矢印Y方向)で交互に配置されている。
第2回転体2は、図2〜図4に示すように、拡径方向に突出する前歯3と後歯4とを有する。前歯3は、図3に示すように軸線方向(矢印X方向)で歯丈(矢印H方向)の異なる飛出し部31と噛合い部32とを備える。飛出し部31は、噛合い部32より歯丈が低く、第1回転体1の低歯12とほぼ同一の歯丈である。また、飛出し部31は軸線方向Xで後歯4よりも対向する第1回転体1側に位置し、噛合い部32は軸線方向Xで後歯4と同じ位置である。そして、噛合い部32は、歯丈が第1回転体1の高歯12とほぼ同一である。つまり、前歯3は軸線方向Xで2段の階段状に形成されている。後歯4は、軸線方向Xで前歯3の噛合い部32とほぼ同じ位置にあり、歯丈が第1回転体1の高歯12とほぼ同一である。つまり、後歯4は前歯3の噛合い部32とほぼ同じ構成である。
第1回転体1及び第2回転体2の歯形は特に限定しないが、例えばインボリュートや台形とする。また、第1回転体1は内歯の構成であるので例えばスリーブ、第2回転体2は外歯の構成であるので例えばギヤピースとする。なお、第1回転体が外歯のギヤピースで、第2回転体が内歯のスリーブの構成も可能である。
(作用効果)
第2回転体2は回転方向Yで前歯3の飛出し部31と飛出し部31との間隔が広い。そして、第1回転体1は歯丈の異なる高歯11と低歯12とを備えた構成である。そのため、軸線方向Xで相対移動して近接した第1回転体1と第2回転体2とは、第1回転体1の高歯11が第2回転体2の前歯3の飛出し部31と飛出し部31との間に飛び込む。この段階では低歯12はまだ、どの歯とも当接しない。そして、飛び込んだ高歯11は第2回転体2の前歯3の飛出し部31に当接し、更に軸線方向Xで移動すると、噛合い部32又は後歯4に当接する。第2回転体2の前歯3は、軸線方向Xで後歯4と同じ位置の歯の形状が後歯4とほぼ同一であるため、係合が進むと低歯12も噛合い部32又は後歯4に当接する。第1回転体1の歯と第2回転体2の歯とが噛合し、第1回転体1及び第2回転体2の係合が完了する。第1回転体1及び第2回転体2の係合が外れる離脱は、軸線方向Xで係合する際の方向とは逆に相対移動することで行われる。
本実施形態1のトルク断続装置は、第2回転体2の前歯3が後歯4よりも対向する第1回転体1側に位置し、歯丈の低い飛出し部31と、軸線方向Xで後歯4とほぼ同一の位置であり歯丈が高い噛合い部32と、を備えるため、係合する第1回転体1の低歯12が後歯4又は前歯3の噛合い部32と係合できる。そのため、係合が完了した状態で第1回転体1の全歯と第2回転体2の全歯とが噛み合し、噛み合いの強度差が少ない。これは、前歯の構成が本実施形態1に係る噛合い部32を備えない装置に比べ、強度差が抑制されている。
(実施形態2)
本実施形態2のトルク断続装置は、基本的な構成が実施形態1のトルク断続装置と同じ構成及び作用効果を有する。以下では、異なる構成を中心に説明していく。
本実施形態2のトルク断続装置は、図5〜図8に示すように、第1回転体1の高歯13及び第2回転体2の前歯3の形状が一部異なる。高歯13は、軸線方向Xで対向する第2回転体2側の角が、歯丈方向の歯先から歯元にかけてR加工された高歯面取り部131である(図5及び図6参照)。図5及び図6において高歯面取り部131は、分かりやすいように、網がけで図示している部分である。第1回転体1と第2回転体2とが係合する前は、図5において高歯13より上方側に第2回転体2側が位置し、図6において手前に第2回転体2が位置する。前歯3は、噛合い部33の第1回転体1側の角が、歯丈方向で飛出し部31よりも上側の先端にかけてR加工された前歯面取り部331である(図7及び図8参照)。図7及び図8において前歯面取り部331は、分かりやすいように、網がけで図示している部分である。第1回転体1と第2回転体2とが係合する前は、図7において前歯3より下方に第1回転体1が位置し、図8において手前に第1回転体が位置する。
本実施形態2のトルク断続装置の作用を説明する前に、上記のR加工をしていないトルク断続装置として、実施形態1のトルク断続装置を例にとって説明する。図9は高歯11及び前歯3が噛み合う状態を軸線方向Xから見た図である。図10は高歯11及び前歯3の図9の回転方向での断面図である。第1回転体1及び第2回転体2は、高速で回転しながら軸線方向に移動しており、軸線が傾く場合がある。軸線方向Xで近接した第1回転体1の高歯11は、まず回転方向Yで第2回転体2の前歯3と前歯3との間に飛び込み、前歯3の飛出し部31に当接する。そして、高歯11が前歯3の噛合い部32まで軸線方向Xで移動する。このとき、互いの軸線の方向が異なる状態で係合しようとした場合、例えば図9の点線Cに囲まれた部分に示すように、軸線方向Xで重なることがある。この状態で軸線方向Xでの係合が進むと、図10に示すように、高歯11の第2回転体2側と噛合い部32の第1回転体1側とが接触し(矢印D)、軸線方向Xではね返ったり、押し付けても係合が進行しなかったりする場合がある。はね返った場合、係合に時間のロスが生じる。はね返りが起こるのは、前歯3が階段状であり、高歯11が先に飛出し部31に当接しても飛出し部31が低歯12程度の歯丈のため、歯のない部分に高歯11の歯元側が入り込めるからである。
図11は、本実施形態2のトルク断続装置が噛み合う状態を軸線方向Xから見た図である。図12は高歯11及び前歯3について、図11の回転方向での断面図である。なお、図11において、前歯3の噛合い部33の前歯面取り部331は、分かりやすくするために網かけで図示している。第1回転体1と第2回転体2とは軸線方向Xで近接すると、第1回転体1の高歯13が、回転方向Yで第2回転体2の前歯3と前歯3との間に飛び込み、前歯3の飛出し部31に当接する。そして、高歯13が前歯3の噛合い部33まで軸線方向Xで移動する。このとき、互いの軸線の方向が異なる状態で係合しようとした場合、例えば図11の点線Eに囲まれた部分に示すように、軸線方向Xで重なる。この状態で軸線方向Xでの係合が進むと、図12に示すように、高歯13の高歯面取り部131と噛合い部33の前歯面取り部331とが接触し(矢印F)、引っかからずに互いにR加工された面を滑るように回転方向Yで相対的にずれながら軸線方向Xに進む。つまり、第1回転体1又は第2回転体2が軸線方向Xではね返らない。そうして、係合が完了する。
高歯面取り部131及び前歯面取り部331のR加工量は、図9及び図10に示されるような重なる量に基づいて決められる。よって、最大の重なり量より多く削り取るように加工されるのが望ましい。また、加工方法としてはR加工に限定されず、その他の面取り加工でも良い。
本実施形態2のトルク断続装置によれば、軸線方向Xで高歯13と前歯3の噛合い部33とが重なっている状態で係合が進行しても、面取りをした形状によって回転方向Yで互いにズレながら軸線方向Xで移動できるため、第1回転体1と第2回転体2との係合がスムーズに行われる。
(実施形態3)
本実施形態3のトルク断続装置は、基本的な構成が実施形態1のトルク断続装置と同じ構成及び作用効果を有する。以下では、異なる構成を中心に説明していく。
本実施形態3のトルク断続装置は、図13〜図15に示すように、第2回転体2の前歯3の形状が一部異なる。前歯3は、噛合い部34の歯厚(回転方向Y)が飛出し部31よりも狭い。第1回転体1と第2回転体2とが係合する前は、図13において前歯3より下方、飛出し部31がある側に第1回転体1側が位置し、図8において手前に第1回転体1が位置する。なお、噛合い部34の歯厚は飛出し部よりもそれほど大きく狭くしないのが望ましい。
第1回転体1と第2回転体2とが軸線方向Xで係合し始め、回転方向Yで高歯11が噛合い部34に重なろうとする直前、噛合い部34は歯厚が飛び込み部31よりも狭いため、図15に示すように高歯11と噛合い部34とは軸線方向Xで重ならない(矢印G)。そのため、そのまま係合が進行しても高歯11と噛合い部34とは接触しない。
したがって、本実施形態3のトルク断続装置によれば、高歯11と噛合い部34とが引っかかりにくいため、高歯11と噛合い部34とが接触してはね返ったり、押し付けられて係合が進行しなかったりする状態を抑制できる。
(実施形態4)
本実施形態4のトルク断続装置は、基本的な構成が実施形態1及び実施形態2のトルク断続装置と同じ構成及び作用効果を有する。以下では、異なる構成を中心に説明していく。
本実施形態4のトルク断続装置は、図16及び図17に示すように、第1回転体1の高歯13が実施形態2のトルク断続装置で用いられた高歯13と同様の構成であり、第2回転体2の前歯3の形状が一部異なる。前歯3は、噛合い部35の歯厚(回転方向Y)が飛出し部31よりも狭く、噛合い部35の第1回転体1側の角が歯丈方向で飛出し部31よりも上側の先端にかけてR加工された前歯面取り部351である。第1回転体1と第2回転体2とが係合する前は、図16において前歯3より下方、飛出し部31がある側に第1回転体1側が位置する。
第1回転体1と第2回転体2とが軸線方向Xで係合し始め、回転方向Yで高歯13が噛合い部35に重なろうとする直前、噛合い部35の歯厚が飛出し部31よりも狭いため、図17に示すように高歯13と噛合い部35とが軸線方向Xで重なりにくい。
つまり、高歯13と噛合い部35とが軸線方向Xで重なりにくい。
また、軸線方向Xで高歯13と噛合い部35とが重なった場合は、互いの面取り部131、351とが接触するため、回転方向Yにズレながら軸線方向Xに移動できるため、第1回転体1と第2回転体2とが接触によってはね返るのが抑制される。
(実施形態5)
実施形態5のトルク断続装置は、図18に示す第1回転体5と図19に示す第2回転体6とを有する。第1回転体5は、図18に示すように縮径方向に突出し、歯丈(径方向)が異なる高歯51と低歯52とを備える。高歯51と低歯52とは回転方向(周方向:矢印Y方向)で交互に配置されている。
第2回転体6は、図19に示すように拡径方向に突出し、歯丈の異なる飛び出し歯61と噛み合い歯62とを有する。飛び出し歯61は図20に示すように歯丈が噛み合い歯62(破線表示)よりも低く、軸線方向(矢印X方向)で噛み合い歯62よりも一方側に飛び出している。飛び出し歯61の歯丈は第1回転体5と噛合の際、低歯52と噛合しない程度である。そして、噛み合い歯62は図21に示すように歯丈が飛び出し歯61(破線表示)よりも高い。
第1回転体5の高歯51は、図22及び図23に示すように軸線方向Xで対向する第2回転体6側の角が、歯丈方向の歯先から歯元にかけてR加工された高歯面取り部511である。図22及び図23において高歯面取り部511は、分かりやすいように、網がけで図示している部分である。第1回転体5と第2回転体6とが係合する前、第2回転体6は図22において高歯51より上方側に位置し、図23において手前に位置する。
第2回転体6の噛み合い歯62は、図24及び図25に示すように第1回転体5側の角がR加工された噛み合い歯面取り部621である。図24及び図25において噛み合い歯面取り部621は、分かりやすいように、網がけで図示している部分である。第1回転体5と第2回転体6とが係合する前、第1回転体5は図24において噛み合い歯62より下方に位置し、図25において手前に位置する。
なお、第1回転体5及び第2回転体6の歯形は特に限定しないが、例えばインボリュートや台形とする。また、第1回転体5は内歯の構成であるので例えばスリーブ、第2回転体6は外歯の構成であるので例えばギヤピースとする。なお、第1回転体が外歯のギヤピースで、第2回転体が内歯のスリーブの構成も可能である。
図26は、本実施形態5のトルク断続装置が噛み合う状態を軸線方向Xから見た図である。図27は高歯51及び噛み合い歯62について、図26の回転方向での断面図である。なお、図26において、噛み合い歯62の噛み合い歯面取り部621は、分かりやすくするために網かけで図示している。第1回転体5と第2回転体6とは軸線方向Xで近接すると、第1回転体5の高歯51が、回転方向Yで第2回転体6の飛び出し歯61と飛び出し歯61との間に飛び込み、飛び出し部61に当接し、第1回転体5と第2回転体6とが同期して軸線方向Xの係合(移動)が進行する。そして、軸線方向Xの係合が進行し、第1回転体5の高歯51が第2回転体6の噛み合い歯62と係合する際、互いの軸線の方向が異なる(ずれた)状態で係合しようとした場合、第1回転体5の高歯51の歯元と第2回転体6の歯先とが軸線方向Xで重なる(例えば、図26の点線Hに囲まれた部分)。この状態で軸線方向Xでの係合が進むと、図27に示すように、第1回転体5の高歯51の高歯面取り部511と第2回転体6の噛み合い歯62の噛み合い歯面取り部621とが接触し(矢印Jの示す部分参照)、R加工された面を滑るように回転方向Yで相対的にずれながら軸線方向Xに係合する。つまり、第1回転体5又は第2回転体6が軸線方向Xではね返らず、また引っかからず、係合を完了することができる。
高歯面取り部511及び噛み合い歯面取り部621のR加工量は、第1回転体5及び第2回転体6の軸線方向のずれの量や、R加工されていない場合の重なる量に基づいて決めることができる。また、噛み合い歯62は、歯丈方向で全てをR加工するのではなく、歯先部分をR加工することでも係合時の引っかかりを回避できるため、歯先のどれくらいをR加工するかもR加工量と同様に決めることができる。それから、加工方法としてはR加工に限定されず、面取り加工でも良い。
本実施形態5のトルク断続装置によれば、第1回転体5の高歯51と第2回転体6の噛み合い歯62とが軸線方向Xで重なっている状態で軸線方向Xの係合が進行しても、R加工(面取り)をした形状によって回転方向Yで相対移動しながら軸線方向Xに移動できる。よって、第1回転体5と第2回転体6とが軸線方向Xではね返ったり、押し付けられて係合が進行しなかったりする状態を抑制できる。
(実施形態6)
本実施形態6のトルク断続装置は、基本的な構成が実施形態5のトルク断続装置と同じ構成及び作用効果を有する。以下では、異なる構成を中心に説明していく。
本実施形態6のトルク断続装置は、第2回転体6の噛み合い部62の歯厚が歯元から歯先にかけて小さくなっている。このような形状とすることで、第1回転体5と第2回転体6とが互いの軸線がずれた状態で係合する際、第1回転体5の高歯51の歯元と第2回転体6の噛み合い歯62の歯先とが軸線方向で重なりにくくなり、引っかからずに軸線方向Xの係合(移動)が進行することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第1回転体1の高歯11(13)と低歯12とは交互に配置されず、高歯11(13)、高歯11(13)、低歯12のように、一方が多かったり、連続したりするなどの構成も採用できる。同じく、第2回転体2の前歯3と後歯4との配置も交互の構成に限定されず、一方が多かったり、連続したりするなどの構成も採用できる。
1・・・第1回転体 11、13・・・高歯 12・・・低歯
131・・・高歯面取り部
2・・・第2回転体
3・・・前歯 31・・・飛出し部 32〜35・・・噛合い部
331、351・・・前歯面取り部
4・・・後歯
5・・・第1回転体 51・・・高歯 52・・・低歯 511・・・高歯面取り部
6・・・第2回転体 61・・・飛び出し歯 62・・・噛み合い歯
621・・・噛み合い歯面取り部

Claims (5)

  1. 歯丈の異なる高歯及び低歯を有する第1回転体と、前記高歯及び前記低歯に噛合する突歯を有する第2回転体と、を備え、相対回転可能で軸線方向に相対移動する前記第1回転体と前記第2回転体との相互の回転連動遮断を噛み合いクラッチの対向する前記高歯、低歯、及び突歯の係脱により行うトルク断続装置であって、
    前記突歯は歯丈が前記高歯と略同一の後歯と、軸線方向で前記後歯より前記第1回転体側に位置し且つ歯丈が前記低歯と略同一の飛出し部を有する前歯と、から成り、
    前記前歯は、軸線方向で前記後歯と略同一に位置し、歯丈が前記高歯と略同一の噛合い部を有し、軸線方向に略2段階の階段状に形成されている、トルク断続装置。
  2. 前記噛合い部は歯丈方向で前記飛出し部よりも歯先側である歯先部の軸線方向で前記第1回転体側の角が面取りされており、
    前記高歯は前記第2回転体側の角が面取りされている、請求項1に記載のトルク断続装置。
  3. 前記噛合い部は歯丈方向で前記飛出し部よりも歯先側である歯先部が歯元側である歯元部よりも歯厚が小さい、請求項1又は2に記載のトルク断続装置。
  4. 歯丈の異なる高歯及び低歯を有する第1回転体と、前記高歯及び前記低歯に噛合する突歯を有する第2回転体と、を備え、相対回転可能で軸線方向に相対移動する前記第1回転体と前記第2回転体との相互の回転連動遮断を噛み合いクラッチの対向する前記高歯、低歯、及び突歯係脱により行うトルク断続装置であって、
    前記突歯は前記低歯に噛合できる歯丈の噛み合い歯と、軸線方向で前記噛み合い歯よりも前記第1回転体側に位置し且つ前記高歯に噛合できるが前記低歯に噛合できない歯丈の飛び出し歯と、から成り、
    前記噛み合い歯は前記軸線方向で前記第1回転体側の角が面取りされており、
    前記高歯は前記第2回転側の角が面取りされている、トルク断続装置。
  5. 前記噛み合い歯は歯先が歯元よりも歯厚が小さい、請求項4に記載のトルク断続装置。
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