JP6741552B2 - トルク断続機構 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の回転体の間でトルクを断続するトルク断続機構に関する。
特許文献1には、互いに対向して相対回転する一対の回転体を備えるトルク断続機構が開示されている。
上記トルク断続機構では、各々の回転体に複数の突歯が周方向に並んで設けられる。相手側回転体には、複数の突歯が周方向について所定間隔毎に高低を有するように形成される。これらの突歯の頂部は、曲面で形成される。
上記トルク断続機構の接続作動時には、一方の回転体が軸方向に移動して相手側回転体に接近する。このとき、一方の回転体の突歯が相手側回転体の突歯の間に嵌合して噛み合うことで、トルクが伝達される。
特開2007−120723号公報
しかしながら、上記トルク断続機構の接続作動時に、一方の回転体の突歯が相手側回転体の低い突歯の角部に衝突して弾かれると、突歯どうしの噛み合いが遅れてトルクが円滑に伝達されないおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、トルクが円滑に伝達されるトルク断続機構を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、回転体及び相手側回転体が軸方向に相対移動して噛み合うことでトルクを伝達するトルク断続機構であって、前記回転体は、周方向について均等な間隔を持って軸方向に突出し、前記相手側回転体の歯と噛み合う複数の高歯と、前記高歯より軸方向に低い高さを持って突出し、前記相手側回転体の歯と噛み合う低歯と、を有し、前記低歯は、周方向について隣り合う前記高歯の一方に近接し、前記高歯は、前記歯からドライビングトルクが伝達されるトルク受け部を有し、前記低歯は、前記歯からコースティングトルクが伝達されるトルク受け部を有し、前記低歯と周方向について隣り合う前記高歯の他方との間には、前記歯が嵌合する谷が形成され、前記谷の周方向の開口幅は、前記歯の周方向の突出幅よりも大きいことを特徴とするトルク断続機構が提供される。
上記態様によれば、トルク断続機構の接続作動時に、相手側回転体の歯は、一方の回転体の高歯を超えた後に、この高歯に近接する低歯に当たって弾かれることが抑えられる。これにより、トルク断続機構では、相手側回転体の歯と高歯とが速やかに噛み合い、トルクが円滑に伝達される。
図1は、本発明の実施形態に係るトルク断続機構を示す構成図である。 図2は、アップシフト時の作動状態を示すギヤの展開図である。 図3は、ダウンシフト時の作動状態を示すギヤの展開図である。 図4は、トルク断続機構の変形例を示すギヤの展開図である。 図5は、トルク断続機構の比較例を示すギヤの展開図である。 図6は、トルク断続機構の他の変形例を示すギヤの展開図である。 図7は、トルク断続機構の他の変形例を示すギヤの展開図である。 図8は、トルク断続機構の他の変形例を示すギヤの展開図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るトルク断続機構1を示す構成図である。なお、説明の簡略化のため、トルク断続機構1は一部を省略して図示している。
トルク断続機構1は、車両に搭載される変速機100に備えられる。変速機100は、エンジン(図示省略)に駆動される入力側のシャフト2と、車輪(図示省略)を駆動する出力側のシャフト(図示省略)と、を備える。シャフト2上には、1速ギヤ10、3速ギヤ30、2速ギヤ(図示省略)、及び4速ギヤ(図示省略)が設けられる。出力側のシャフト上には、これらの各ギヤと噛み合う各カウンタギヤ(図示省略)が設けられる。
シャフト2と1速ギヤ10と3速ギヤ30との間には、トルク断続機構1が設けられる。トルク断続機構1は、シャフト2のトルクを1速ギヤ10または3速ギヤ30に伝達する。同様に、シャフト2と2速ギヤと4速ギヤとの間には、別のトルク断続機構1が設けられる。変速機100では、各トルク断続機構1が1速ギヤ10、3速ギヤ30、2速ギヤ、及び4速ギヤを選択的にシャフト2に接続することにより、シャフト2の回転を出力側のシャフトに伝達する変速比が4段階に切り換えられる。
トルク断続機構1は、シャフト2に支持されて相対回転する回転体として、1速ギヤ10と、3速ギヤ30と、これらの一方に噛み合うクラッチリング20と、を備える。
シャフト2は、円柱状のクラッチカム27を有する。クラッチカム27の外周には、V字形に延びるV字溝28が形成される。
円盤状のクラッチリング20は、クラッチカム27の外周に摺動自在に嵌合する内周と、V字溝28に係合する突起29と、変速機100のシフトフォーク3に係合する外周端部と、を有する。変速機100のシフト操作が行われるときに、シフトフォーク3が軸方向に移動することで、クラッチリング20がV字溝28に沿って移動する。
クラッチリング20は、両端面からそれぞれ軸方向に突出する複数の歯21、25を有する。なお、「軸方向」は、回転軸が延在する方向を意味する。歯21は、1速ギヤ10に対向する端面から図1において左方向に突出する。歯25は、3速ギヤ30に対向する端面から図1において右方向に突出する。
1速ギヤ10は、クラッチリング20に対向する端面から軸方向(図1において右方向)に突出する複数の高歯15及び低歯(図示省略)を有する。同様に、3速ギヤ30は、クラッチリング20に対向する端面から軸方向(図1において左方向)に突出する複数の高歯35及び低歯36(図2参照)を有する。
次に、変速機100のシフト作動について説明する。
変速機100の1速位置では、図1に示すように、1速ギヤ10の高歯15または低歯とクラッチリング20の歯21とが噛み合い、シャフト2からのトルクが1速ギヤ10に伝達される。
1速位置から、アップシフト操作が行われると、2速位置に切換わり、シャフト2からのトルクが2速ギヤ(図示省略)に伝達される。このとき、1速位置にあるクラッチリング20は、1速ギヤ10との噛み合い部に作用する循環トルクによって、突起29がV字溝28に沿って図1の右方向に移動することで、1速ギヤ10から離れる。こうして、クラッチリング20は、1速ギヤ10との噛み合いが解除され、中立位置に保持される。
2速位置から、アップシフト操作が行われると、3速位置に切換わり、シャフト2からのトルクが3速ギヤ30に伝達される。このとき、中立位置にあるクラッチリング20がシフトフォーク3によって図1において右方向に移動する。これにより、クラッチリング20の歯25が3速ギヤ30の高歯35または低歯36と噛み合い、シャフト2からのトルクが3速ギヤ30に伝達される。
このようにして、変速機100では、互いに回転速度差を持つクラッチリング20(相手側回転体)及び3速ギヤ30(回転体)が軸方向に相対移動して噛み合うことで、トルクが途切れることなく伝達される。
次に、図2を参照して、3速ギヤ30(以下、単に「ギヤ30」と称する。)の歯形状について説明する。図2は、ギヤ30の周方向に延びる断面を展開して示す展開図である。なお、「周方向」は、回転軸回りの方向を意味する。
ギヤ30は、クラッチリング20に対向する端面30aと、端面30aから軸方向に突出する複数の高歯35及び低歯36を有する。端面30aは、回転軸に直交する平面状に延在する。低歯36は、高歯35より軸方向に低い高さを持って突出する。
複数の高歯35は、ギヤ30の周方向に均等な間隔を持ち、放射線Rに沿って形成される。なお、放射線Rは、ギヤ30の回転軸を中心とする放射方向に延びる直線である。
隣り合う高歯35の間には、1つの低歯36が設けられる。つまり、高歯35及び低歯36は、ギヤ30の周方向について交互に並ぶように突出している。
上記構成により、周方向について隣り合う高歯35の間隔を大きくして、クラッチリング20の歯25が高歯35と噛み合う経路が広い範囲に設けられる。そして、隣り合う高歯35と低歯36との間隔を任意に設定することで、クラッチリング20の歯25が高歯35または低歯36と噛み合うバックラッシュ(間隙)が適度に設けられる。
低歯36は、隣り合う高歯35の中央線Kに対して回転方向後側(図2において左側)の高歯35に近づくように配置される。なお、中央線Kは、ギヤ30の周方向について隣り合う高歯35に対して均等な間隔を持つ放射線である。
駒状の高歯35は、端面30aから立ち上がるトルク受け部35aと、トルク受け部35aの先端から曲折する角部35bと、角部35bを一端としてクラッチリング20に対向するように延びる頂部35cと、頂部35cの他端となって曲折する角部35dと、を有する。
トルク受け部35aは、端面30aに対向するように、ギヤ30の放射線Rに対して傾斜した面を有する。これにより、高歯35とクラッチリング20の歯25との噛み合い状態が維持される。なお、トルク受け部35aは、放射線Rに対して略平行に形成されてもよい。
一方の角部35b、頂部35c、及び他方の角部35dは、曲面状に膨出して形成される。これにより、高歯35がクラッチリング20の歯25に当たる際に生じる衝撃が小さく抑えられる。
頂部35cは、2つの角部35b、35dから山状に膨出する。角部35b、頂部35c、及び角部35dは、放射線Rについて対称な形状を有する。
低歯36は、回転方向後側の高歯35に連結される。低歯36は、一端が高歯35の角部35dに連接してクラッチリング20に対向するように延びる頂部36cと、頂部36cの他端となる角部36dと、端面30aから立ち上がって角部36dへと延びるトルク受け部36eと、を有する。低歯36は、頂部36cの回転方向後側に連接して突出する角部を有さない。
トルク受け部36eは、端面30aに対向するように、放射線Rに対して傾斜した面を有する。これにより、低歯36とクラッチリング20の歯25との噛み合い状態が維持される。なお、トルク受け部36eは、放射線Rに対して略平行に形成されてもよい。
頂部36c及び角部36dは、高歯35の角部35dから離れるのにしたがって回転方向前側(図2において右側)の端面30aに次第に近づくように傾斜する傾斜面によって形成される。これにより、クラッチリング20の歯25は、図2に矢印Cで示すように、高歯35を超えて頂部36c及び角部36dの傾斜面に当たると、傾斜面に沿って回転方向前側の端面30aに向かう速度成分を持つ力が与えられる。
頂部36c及び角部36dは、曲面状に膨出している。これにより、ダウンシフト時においてクラッチリング20の歯25が低歯36に当たる際に生じる衝撃が小さく抑えられる。
低歯36は、回転方向前側の高歯35から離れて突出する。低歯36と回転方向前側の高歯35との間には、クラッチリング20の歯25が入り込む谷37が形成される。谷37の開口幅は、周方向についてクラッチリング20の歯25の突出幅より大きく形成される。
トルク断続機構1は、互いに回転速度差を持つクラッチリング20(相手側回転体)及びギヤ30(回転体)が軸方向に相対移動して噛み合うことでトルクを伝達する。次に、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25がギヤ30の高歯35または低歯36と噛み合う動作について説明する。
変速機100の作動時、クラッチリング20及びギヤ30は、図2において矢印Aで示す方向に回転している。変速機100が2速位置から3速位置に切換わるアップシフト時に、シフトフォーク3が中立位置にあるクラッチリング20を図2に矢印Bで示すように軸方向に移動させる。
クラッチリング20の回転速度がギヤ30より高い場合、クラッチリング20の歯25は、例えば図2に矢印Cで示すように、ギヤ30の高歯35及び低歯36を乗り換えた後に、谷37へと入り込む。このときに、クラッチリング20の歯25は、ギヤ30の高歯35の頂部35cまたは低歯36の頂部36cに当たっても、大きく弾かれることなく、谷37へと円滑に入り込み、高歯35と噛み合う。この噛み合い状態で、シャフト2に働くドライビングトルクは、クラッチリング20を介してギヤ30に伝達される。
一方、変速機100が4速位置から2速位置に切換わるダウンシフト時においてクラッチリング20の回転速度がギヤ30より低い場合に、クラッチリング20の歯25は、図3に矢印Dで示すように、谷37へと入り込み、低歯36と噛み合う。この噛み合い状態で、シャフト2に働くコースティングトルクは、クラッチリング20を介してギヤ30に伝達される。
以上のように、アップシフト時にクラッチリング20の歯25が高歯35と噛み合う経路は、ダウンシフト時より広い範囲に設定される。これにより、クラッチリング20とギヤ30が円滑に噛み合う回転速度差は、アップシフト時でダウンシフト時より大きくなる。
次に、図4に示すトルク断続機構1の変形例について説明する。
図4に示すように、ギヤ30の低歯36は、回転方向前後に並ぶ2つの高歯35の間から独立して突出し、回転方向後側の高歯35に近接するように配置される。低歯36は、頂部36cの回転方向後側に連接して突出する角部36bを有する。
低歯36と回転方向後側の高歯35との間には、谷38が形成される。低歯36と回転方向前側の高歯35との間には、谷37が形成される。ギヤ30及びクラッチリング20の周方向について、谷38の開口幅aは、クラッチリング20の歯25の突出幅cより小さく形成される。谷37の開口幅bは、クラッチリング20の歯25の突出幅cより大きく形成される。
本変形例では、低歯36の角部36bが回転方向後側の高歯35に近接している。このため、クラッチリング20の歯25は、高歯35を乗り換えた後に、低歯36の角部36bに衝突することが回避される。そして、クラッチリング20の歯25は、低歯36の頂部36cに当たっても、図4に矢印Eで示すように、大きく弾かれることなく、谷37へと円滑に入り込で高歯35と噛み合う。
次に、図5に示すトルク断続機構1の比較例について説明する。
図5に示すように、ギヤ30の低歯36は、中央線Kを中心とし、回転方向前後に並ぶ対の高歯35の間から独立して突出する。
低歯36と回転方向後側の高歯35との間には、谷39が形成される。低歯36と回転方向前側の高歯35との間には、谷37が形成される。ギヤ30の周方向について、谷37、39の開口幅eは、クラッチリング20の歯25の突出幅cより大きい同一寸法に形成される。
本比較例では、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25が低歯36の角部36bに当たることがある。この場合に、クラッチリング20の歯25は、図4に矢印Fで示すように大きく弾かれるため、谷37に入り込んで高歯35と噛み合う確率が低くなる。
これに対して、本実施例の図1〜4に示すトルク断続機構1では、低歯36が周方向について隣り合う高歯35の一方に近接する構成とした。
このように構成することで、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25がギヤ30の高歯35を乗り換えた後に、周方向について高歯35に近接する低歯36に当たって弾かれることが抑えられる。これにより、トルク断続機構1では、クラッチリング20の歯25と高歯35とが速やかに噛み合い、トルクが円滑に伝達される。
次に、図6に示すトルク断続機構1の変形例について説明する。
図6に示すように、高歯35は、低歯36と連結される部位に、クラッチリング20の歯25が当接してコースティングトルクを受けるトルク受け部35eを有する。トルク受け部35eは、回転方向前側の角部35dから低歯36の頂部36cへと延びるように形成される。トルク受け部35eは、低歯36の頂部36cに対向するように、ギヤ30の放射線Rに対して傾斜した面を有する。なお、トルク受け部35eは、放射線Rに対して略平行に形成されてもよい。そして、低歯36と回転方向前側の高歯35との間には、クラッチリング20の歯25が入り込む谷37が形成される。低歯36の頂部36cは、軸方向に一定の高さを持って延在する円筒面状に形成される。
この場合に、クラッチリング20の歯25は、図6に矢印Hで示すように移動して低歯36のトルク受け部36eに当接する位置と、図6に矢印Iで示すように移動して高歯35のトルク受け部35eに当接する位置との両方で、シャフト2に働くコースティングトルクをギヤ30に伝達する。これにより、トルク断続機構1は、車両のダウンシフト時にクラッチリング20の歯25がギヤ30と噛み合う確率が高められる。
次に、図7に示すトルク断続機構1の変形例について説明する。
図7に示すように、ギヤ30は、周方向について低歯36の突出幅cが高歯35の突出幅dより大きく形成される。そして、低歯36と回転方向前側の高歯35との間には、クラッチリング20の歯25が入り込む谷37が形成される。
この場合に、ギヤ30は、回転方向前後に並ぶ対の高歯35の間のスペースにおいて、低歯36の突出幅cが任意に設定される。こうして、谷37の開口幅bは、クラッチリング20の歯25の突出幅gよりバックラッシュfの長さだけ大きく形成されることにより、ギヤ30とクラッチリング20の噛み合い部に生じる音を低減することができる。
次に、図8に示すトルク断続機構1の変形例について説明する。
図8に示すように、高歯35の頂部35cは、回転方向後側(図8において左側)の角部35bから回転方向前側(図8において右側)角部35dに向かうのにしたがって近接する低歯36の頂部36cに次第に近づくように傾斜する。つまり、高歯35は、近接する低歯36に向かって傾斜する頂部35cを有する構成とした。
この場合に、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25は、高歯35の頂部35cに当たると、図2に矢印Jで示すように、頂部35cの傾斜面に沿って近接する低歯36の頂部36cに向かう。これにより、トルク断続機構1では、クラッチリング20の歯25と高歯35とが速やかに噛み合い、トルクが円滑に伝達される。
以上述べたように、本実施形態では、トルク断続機構1は、互いに回転速度差を持つクラッチリング20(相手側回転体)及びギヤ30(回転体)が軸方向に相対移動して噛み合うことでトルクを伝達する。ギヤ30は、周方向について均等な間隔を持って軸方向に突出し、クラッチリング20の歯25と噛み合う複数の高歯35と、高歯35より軸方向に低い高さを持って突出し、クラッチリング20の歯25と噛み合う低歯36と、を有する。低歯36は、周方向について隣り合う高歯35の一方に近接する。
これによれば、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25がギヤ30の高歯35を乗り換えた後に、周方向について高歯35に近接する低歯36に当たって弾かれることが抑えられる。これにより、トルク断続機構1では、クラッチリング20の歯25と高歯35とが速やかに噛み合い、トルクが円滑に伝達される(請求項1に対応する効果)。
なお、変速機100は、シフト操作を自動的に行う制御装置(図示省略)を備えてもよい。この場合に、制御装置は、トルク断続機構1を作動させるのに、クラッチリング20及びギヤ30の位置をきめ細かに合わせる必要がなく、要求される制御精度が高くならないで済む(請求項1に対応する効果)。
また、図1〜3に示すトルク断続機構1は、周方向について近接する高歯35と低歯36とが互いに連結される構成とした。
このように構成することで、低歯36の高歯35に連接する部位には、クラッチリング20の歯25に対向して突出する角部が設けられない。したがって、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25が高歯35に近接する低歯36に衝突することが回避される(請求項2に対応する効果)。
また、図6に示すトルク断続機構1は、高歯35は、低歯36と連結される部位にクラッチリング20の歯25が当接してトルクを受けるトルク受け部35eを有する。
これによれば、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25は、図6に2点鎖線で示すように低歯36のトルク受け部36eに当接する位置と、図6に実線で示すように高歯35のトルク受け部35eに当接する位置との両方で、シャフト2に働くコースティングトルクをギヤ30に伝達する。これにより、トルク断続機構1は、車両のダウンシフト時にクラッチリング20の歯25がギヤ30と噛み合う確率が高められる(請求項3に対応する効果)。
また、図7に示すギヤ30は、周方向について低歯36の突出幅cが高歯35の突出幅dより大きく形成され、低歯36と周方向について隣り合う回転方向前側の高歯35との間にクラッチリング20の歯25が嵌合する谷37を有する。
これによれば、ギヤ30は、谷37の開口幅bが適度に設定されることでより、ギヤ30とクラッチリング20の噛み合い部に生じる音を低減することができる(請求項4に対応する効果)。
また、図8に示す高歯35は、近接する低歯36に向かって傾斜する頂部35cを有する。
これによれば、トルク断続機構1の接続作動時に、クラッチリング20の歯25は、傾斜する高歯35の頂部35cに当たって近接する低歯36の頂部36cに向かうことで、高歯35とが速やかに噛み合い、トルクが円滑に伝達される(請求項5に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
本発明は、変速機に設けられるトルク断続機構として適しているが、これに限らず、他の機械及び設備に設けられるトルク断続機構にも適用できる。
1 トルク断続機構
20 クラッチリング(相手側回転体)
25 歯
30 ギヤ(回転体)
35 高歯
35e トルク受け部
36 低歯
36c 頂部
37 谷

Claims (5)

  1. 回転体及び相手側回転体が軸方向に相対移動して噛み合うことでトルクを伝達するトルク断続機構であって、
    前記回転体は、
    周方向について均等な間隔を持って軸方向に突出し、前記相手側回転体の歯と噛み合う複数の高歯と、
    前記高歯より軸方向に低い高さを持って突出し、前記相手側回転体の歯と噛み合う低歯と、を有し、
    前記低歯は、周方向について隣り合う前記高歯の一方に近接し、
    前記高歯は、前記歯からドライビングトルクが伝達されるトルク受け部を有し、
    前記低歯は、前記歯からコースティングトルクが伝達されるトルク受け部を有し、
    前記低歯と周方向について隣り合う前記高歯の他方との間には、前記歯が嵌合する谷が形成され、
    前記谷の周方向の開口幅は、前記歯の周方向の突出幅よりも大きいことを特徴とするトルク断続機構。
  2. 請求項1に記載のトルク断続機構であって、
    前記高歯の一方と前記低歯とは、互いに連結されることを特徴とするトルク断続機構。
  3. 請求項2に記載のトルク断続機構であって、
    前記高歯は、前記低歯と連結される部位に前記相手側回転体の歯が当接してトルクを受けるトルク受け部を有することを特徴とするトルク断続機構。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のトルク断続機構であって、
    前記回転体は、
    周方向について前記低歯の突出幅が前記高歯の突出幅より大きく形成されることを特徴とするトルク断続機構。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載のトルク断続機構であって、
    前記高歯は、近接する前記低歯に向かって傾斜する頂部を有することを特徴とするトルク断続機構。
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