JP6211898B2 - リニアイメージセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、入射したエネルギー線(光/X線)を電荷(電子)に変換し、半導体内部のポテンシャルを変化させることにより、変換された電荷を転送するリニアイメージセンサに関する。
電荷結合素子(CCD)などのリニアイメージセンサは、これに入射した一次元的な光像を光電変換した後、光電変換により生成された電気信号を時系列に出力する固体撮像素子である。従来のイメージセンサは、例えば、特許文献1〜3に記載されている。このようなイメージセンサの中で、リニアイメージセンサ(1次元CCD)は、2次元のイメージセンサとは異なる用途に用いられており、異なる特性が要求されている。
図18は、従来のリニアイメージセンサを示している。光感応領域には、行方向に複数の画素が並んでおり、列方向には1つの画素のみが存在している。エネルギー線の入射に応じて、各画素において発生した電荷は、転送ゲート電極の直下の領域を介して、水平レジスタに転送される。水平レジスタに入力された電荷は、水平方向に転送され、アンプを介して外部に出力される。
このようなリニアイメージセンサは、微弱光を検出する分光分析に用いられる。高いS/N比を実現するには、1画素の受光部面積を大きくして、1画素に入射する信号光子数を増やすのが好ましい。この場合、1つの画素の光電変換領域における長さ方向(電荷転送方向)のサイズを大きくする。
なお、CCDにおいては、フリンジング電界というポテンシャル傾斜を利用して、発生した電荷を転送しているが、画素サイズが大きくなると、画素の中央部において、ポテンシャルが位置に対してフラットになり、電荷が転送されにくくなる傾向がある。そこで、長さ方向のサイズが大きな光電変換領域を有するリニアイメージセンサでは、光電変換領域上に、絶縁膜を介して抵抗性ゲート電極を配置し、光電変換領域内にポテンシャル傾斜を意図的に形成している。
一方、レーザー誘起ブレークダウン分析(LIBS)をはじめとする発光分光分析法(OES)用のリニアイメージセンサには、高速シャッター機能が要求されている。分光した光像をリニアイメージセンサで検出すれば、分光分析を行うことができる。
発光分光分析法では、被検査体に強い励起光(レーザーなど)を照射し、被検査体から放射される輝線スペクトルの分光分析を行うことで、被検査体に含まれる元素の分布、状態を同定することができる。
特開2004−303982号公報 特開2012−151364号公報 特開平6−283704号公報
しかしながら、励起光によって被検査体表面で発生したプラズマにより、照射直後はプラズマ自身の背景光を多く含むため、検出したい元素固有の輝線スペクトルが、これに埋もれてしまう。そのため、精度の高い分光分析を行うためには、当該強い励起光の照射によって被検査体表面で発生した照射直後のプラズマ自身の背景光を多く含む信号は電子シャッターにより除去し、照射後一定時間経過し、元素固有の輝線スペクトルを多く含む信号を選択的に検出することが好ましい。励起光は、その発生直後から単調に減衰し、10μ秒程度で消失するため、電子シャッターによる信号の除去時間は、数μ秒以下の期間に設定する。
リニアイメージセンサは、入射光を電子(正孔)に変換し、変換されたキャリアを終端部まで転送して、読み出している。例えば、時刻0秒から撮像を始め、時刻t1までに蓄積された電荷は除去し、時刻t1から時刻t2までに蓄積された電荷を水平レジスタに転送する。
ここで、電荷の除去を行う電子シャッターは、光電変換領域から転送ゲート電極直下の領域に至る直前の電荷を、ドレインに流すことで、電荷を除去する。
図19の(A)は、このような場合の1つの画素近傍構造の平面図である。
光感応領域に設けられた抵抗性ゲート電極Rの作り出す電界によって、垂直方向に電荷が転送され、第1転送電極STGの直下に蓄積された電荷は、電子シャッター用のリセットゲート電極ARGに所定電位を加えることにより、この直下の電荷が、ドレイン領域ARDに流れ込み、外部に破棄される。破棄されなかたタイミングで終端の転送電極TGがONすると、電荷は水平方向の転送電極PHの直下の領域に流れ込み、水平レジスタを介して読み出されることになる。
詳説すれば、ドレイン領域ARDに電荷を流すためには、電荷蓄積領域とドレイン領域との間にリセットゲート電極ARGを配置し、このリセットゲート電極ARGに所定時間幅のクロック信号を与える。クロック信号がリセットゲート電極ARGに入力されることで、リセットゲート電極ARGの直下のチャネル領域がONし、電荷蓄積領域からドレイン領域ARDに電荷が流れ、シャッター機能が奏される。
ところが、電荷転送方向に沿った光電変換領域の寸法は、長いため、光電変換領域の一方端に移動した電荷を電荷蓄積領域内に蓄積する時刻と、他方端における電荷を転送して電荷蓄積領域内に蓄積する時刻との間には時間的な遅延がある。すなわち、このような構造のリニアイメージセンサにおいては、この遅延分の時間が経過した後に、電荷蓄積領域内に蓄積された電荷をドレイン領域に流すことになる。換言すれば、このようなタイプのリニアイメージセンサにおいては、ドレイン領域への電荷の転送時刻が遅くなり、したがって、電子シャッター期間を短くすることができない。
一方、図19の(B)に示すように、抵抗性ゲート電極Rが設けられた光電変換領域の側方に併設して長尺のドレイン領域ARDを設け、当該ドレイン領域ARDに電荷を流し込む構造にすると、光電変換領域におけるどの領域において発生した電荷でも、ドレイン領域ARDまですぐに流れ込むことができる。しかしながら、電荷をドレイン領域ARDに排出するためには、長尺のドレイン領域に併設して、長尺のリセットゲート電極ARGを配置する必要があり、リセットゲート電極ARGやドレイン領域ARDがキャパシタなどの寄生素子を構成し、リセットゲート電極ARGに高速のクロック信号を与えても、リセットゲート電極ARG直下のチャネル領域の応答が遅く、高速でのON/OFFの制御ができない。したがって、電子シャッターが高速化しない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、電子シャッターの高速化が可能なリニアイメージセンサを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係るリニアイメージセンサは、行方向に並んだ複数の光検出部を有し、それぞれの前記光検出部が、列方向に沿って整列する複数の画素領域を有するように分割され、複数の画素領域からの信号を、それぞれの前記光検出部毎に積算し、一次元的な光像に対応する電気信号を時系列に出力するリニアイメージセンサであって、個々の前記画素領域は、入射したエネルギー線を光電変換する光電変換領域と、前記光電変換領域内において、後段の画素領域に向かう前記列方向に沿った電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜を形成する傾斜ポテンシャル形成手段と、記光電変換領域で発生し、前記傾斜ポテンシャル形成手段で前記列方向に転送された電荷をそれぞれ蓄積し、蓄積された電荷は、その上に設けられた転送電極への印加電位によるポテンシャル制御によって、後段の画素領域の光電変換領域に流れ込む電荷蓄積領域と、前記電荷蓄積領域にチャネル領域を介して行方向に隣接したドレイン領域と、前記チャネル領域を流れる電荷量を制御するよう、前記チャネル領域上に配置されたリセットゲート電極とを備えることを特徴とする。
傾斜ポテンシャル形成手段により、光電変換領域内において発生した電荷を、列方向に高速に転送することができる。転送された電荷は、バッファ領域を介して、電荷蓄積領域に転送される。
個々の電荷蓄積領域には、チャネル領域を介して、ドレイン領域が隣接している。チャネル領域を電荷が通過できるかどうかは、その上のリセットゲート電極に与えられる電位に依存する。すなわち、リセットゲート電極に電位を与えて、チャネル領域をONにすれば、電荷蓄積領域から、チャネル領域を介してドレイン領域に電荷が流れる。
このリニアイメージセンサによれば、1つの画素が、複数の光電変換領域に分割され、それぞれにチャネル領域を介して、ドレイン領域が隣接しているので、高速に電荷をドレインに排出することができる。また、上記分割によって、ドレイン領域周辺の時定数が小さくなるため、各リセットゲート電極にも高い周波数のクロック信号を与えて、チャネル領域のON/OFFの切り替えを容易に行うことが可能となる。
また、ある画素領域における前記電荷蓄積領域と、この画素領域の後段に隣接する画素領域における前記光電変換領域との間に、前記光電変換領域よりも不純物濃度が低いポテンシャル障壁領域が形成されていることを特徴とする。このように、不純物濃度が低いポテンシャル障壁領域が存在する場合、後段の画素領域から、対象の画素領域の電荷蓄積領域への電荷の逆流を防止することができる。
本発明のリニアイメージセンサによれば、電子シャッターの高速化が可能であるため、これを発光分光分析法などに利用することで、従来では不可能であった精密な分析も可能となる。
電荷結合素子を備えた固体撮像装置の平面構成を示す図である。 図1に示したリニアイメージセンサの断面図(II−II矢印線断面)である。 図1に示したリニアイメージセンサの断面図(III−III矢印線断面)である。 垂直方向の光検出部におけるポテンシャル変化を説明するための図である。 各信号のポテンシャルの変化を示す図表である。 抵抗性ゲート電極の平面図である。 第1形態の光電変換領域の平面図である。 第2形態の光電変換領域の平面図である。 第3形態の光電変換領域の平面図である。 リニアイメージセンサの部分的な平面図である。 図10に示した電荷結合素子の断面図(A−A矢印線断面)(A),この断面のX軸方向に沿ったポテンシャル図(B),(C)である。 リニアイメージセンサの部分的な平面図である。 変形した構造に係るリニアイメージセンサの断面図である。 垂直方向の画素列におけるポテンシャル変化を説明するための図である。 裏面照射型のリニアイメージセンサの部分的な断面図である。 転送電極を共通した場合におけるリニアイメージセンサの転送電極近傍の断面図である。 不純物の注入方法について説明するための図である。 従来のリニアイメージセンサの平面図である。 1つの画素近傍構造の平面図(A),(B)である。
以下、実施の形態に係るリニアイメージセンサについて説明する。なお、同一要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、電荷結合素子から構成されるリニアイメージセンサ100を備えた固体撮像装置の平面構成を示す図、図2は、図1に示したリニアイメージセンサの断面図(II−II矢印線断面)である。
このリニアイメージセンサ100は、行方向(X軸方向)に並んだ複数の光検出部(画素列)ARを有している。それぞれの光検出部ARは、列方向(Y軸方向)に沿って整列する複数の画素領域PX(図2ではPX(1)、PX(2))を有するように分割されており、各画素領域PXにおいて発生した電荷は、列方向に沿って転送される。
リニアイメージセンサ100は、複数の画素領域PXからの信号を、それぞれの光検出部AR毎に積算し、光検出部ARに入射した一次元的な光像に対応する電気信号を時系列に出力する。
個々の画素領域PXは、入射したエネルギー線を光電変換する光電変換領域S1と、光電変換領域S1内において列方向(Y軸)に沿った電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜を形成する傾斜ポテンシャル形成手段(抵抗性ゲート電極R)と、個々の光電変換領域S1で発生した電荷をそれぞれ蓄積する電荷蓄積領域S2と、電荷蓄積領域S2にチャネル領域B2(図11参照)を介して隣接したドレイン領域ARDと、チャネル領域B2を流れる電荷量を制御するよう、チャネル領域B2上に配置されたリセットゲート電極ARG(図11参照)と備えている。
傾斜ポテンシャル形成手段により、光電変換領域S1内において発生した電荷を、列方向(Y軸)に高速に転送することができる。転送された電荷は、バッファ領域B(図2参照)を介して、電荷蓄積領域S2に転送される。
図2に示すように、このリニアイメージセンサ100は、Y軸方向(一方向)に整列した複数の画素領域PX(PX(1)、PX(2))を有する半導体基板10と、半導体基板10上に設けられた絶縁膜20とを備えている。P型(第1導電型)の半導体基板10の表面側には、半導体基板本体10Aよりも高濃度に不純物(P型)が添加されたコンタクト領域C1が形成され、コンタクト領域C1には電極E1(図1参照)が接触して電気的に接続されている。半導体基板10の表面側にはラインセンサの撮像領域を構成する複数の光検出部AR(図1参照)が形成されており、各光検出部ARは、Y軸方向に整列した複数の画素領域PXを備えている。なお、図2のコンタクト領域C1は、半導体基板10の外縁を囲むように形成してもよい。
図1に示すように、各光検出部ARの終端部には、電子の通過を制御する転送ゲート電極TGが設けられており、転送ゲート電極TGを介して、水平レジスタHRが配置されている。水平レジスタは転送ゲート電極TGを介して、流入した電子を水平方向(X軸負方向)に転送する。転送された電子は、アンプAに入力され、電圧に変換されて、外部に出力される。
図2に示すように、個々の画素領域PXは、入射したエネルギー線を光電変換するN型(第2導電型)の光電変換領域S1(なお、空乏層が広がるPN接合は、光電変換領域S1と半導体基板本体10Aとの界面に形成される)と、光電変換領域S1内において一方向に沿ったポテンシャル傾斜を形成する抵抗性ゲート電極R(傾斜ポテンシャル形成手段)とを備えている。また、個々の画素領域PXは、絶縁膜20上に設けられた第1転送電極T1と、絶縁膜20上に設けられ、第1転送電極T1と、この画素領域PX(1)に隣接する画素領域PX(2)との間に配置された第2転送電極T2とを備えている。更に、個々の画素領域PXは、半導体基板10における第1転送電極T1直下に位置するバッファ領域Bと、半導体基板10における第2転送電極T2直下に位置する電荷蓄積領域S2とを備えている。
ここで、バッファ領域Bの不純物濃度(第2導電型:N型)は、電荷蓄積領域S2の不純物濃度(N型)よりも低く、第1転送電極T1と第2転送電極T2とは、電気的に接続されている。
なお、本例では、傾斜ポテンシャル形成手段は、光電変換領域S1の直上に位置し、絶縁膜20上に設けられた抵抗性ゲート電極Rであり、図1に示す駆動回路101から抵抗性ゲート電極RのY軸方向の両端間には所定の固定電圧が印加されるが、半導体基板表面の二次元不純物濃度分布を用いても、傾斜ポテンシャル形成手段は構成することができる。傾斜ポテンシャル形成手段は、電荷転送方向(Y軸)に沿った電荷の転送を促進する。
抵抗性ゲート電極Rを用いる場合、絶縁膜20上に抵抗性ゲート電極Rを配置して、その両端間に固定電圧を印加することにより、抵抗性ゲート電極直下の半導体領域において、ポテンシャル傾斜を作り出すことができる。ここでは、抵抗性ゲート電極Rにおける電子転送方向の前段に電位RGLを加え、後段に電位RGH(>RGL)を加える。なお、これらの電位はグランドを基準にすれば電圧となる。後段の方が、電位が高いため、負の電荷を有する電子は、電位の高い後段へと流れていく。したがって、大面積の画素を用いた場合においても、十分に電荷を転送することが可能となる。
抵抗性ゲート電極Rにより、例え画素サイズが大きな場合においても、光電変換領域内において発生した電荷を、一方向に十分に転送することができる。転送された電荷は、バッファ領域Bを介して、電荷蓄積領域S2に転送される。バッファ領域B及び電荷蓄積領域S2の無バイアス状態でのポテンシャル(電位)は、これらの不純物濃度差により異なっており、電荷蓄積領域S2の方が深く、電荷を蓄積しやすくなっている。一方、これらのバッファ領域B及び電荷蓄積領域S2には、電気的に接続された第1転送電極T1及び第2転送電極T2により、絶縁膜20を介して、同一のバイアスが与えられる。したがって、第1転送電極T1及び第2転送電極T2への印加電位(転送信号PV)を上下させることにより、バッファ領域Bを介して電荷蓄積領域S2に電荷を蓄積し(第1状態)、蓄積された電荷を、後段の画素へ転送する(第2状態)ことが可能となる。
抵抗性ゲート電極Rや転送電極T1,T2には、駆動回路101からポテンシャルを与えることができる。駆動回路101は制御装置102によって制御される。制御装置102は、マイクロコンピュータなどから構成され、制御装置102への制御入力に応じて、予めプログラムされたクロック信号を駆動回路101へと送出する。駆動回路101に、所定のクロック信号が入力されると、駆動回路101は、定電圧RGL,RGHと、1相の転送信号PVを生成する。例えば、駆動回路101は、クロック信号の入力開始を検知して、一定時間の間、一定の電圧RGL,RGHを発生すると共に、クロック信号を必要に応じて分周し、分周されたクロック信号の立ち上がりのタイミングで、転送信号PVの電位を上昇させ、立下りのタイミングで転送信号PVの電位を低下させる。
すなわち、この固体撮像装置は、リニアイメージセンサ100と、リニアイメージセンサ100を駆動する駆動回路101と、駆動回路101を制御する制御装置102とを備え、制御装置102は、第1転送電極T1及び第2転送電極T2の電位が、転送信号PVの印加によって、同時に上下振動するように、駆動回路101を制御する。この場合、電位の上下により、上述の「第1状態」及び「第2状態」を交互に作り出すことが可能となる。
なお、第1転送電極T1及び第2転送電極T2は、図18に示すように共通化することができる。共通化された転送電極をSTGとする。
図3は、図1に示したリニアイメージセンサの断面図(III−III矢印線断面)である。
垂直方向の光検出部ARの終端まで転送された電子は、最後の画素領域PX(last)のバッファ領域Bを介して、その電荷蓄積領域S2に蓄積される。リニアイメージセンサは、絶縁膜20上に形成され、最後のバッファ領域B及び電荷蓄積領域S2上に設けられた転送電極STGを備えている。転送電極STGの隣には転送ゲート電極TGが配置されており、転送ゲート電極TG直下のN型のチャネル領域B3を介して,蓄積された電荷は、水平方向の転送電極PHの直下の領域に流れ込むことができる。
水平方向の転送電極PHの直下の構造も、転送電極STGの直下の構造と同一であり、Y軸方向に隣接したバッファ領域Bと電荷蓄積領域S2を備えている。なお、チャネル領域B3の不純物濃度は、電荷蓄積領域S2よりも低く設定されており、電荷蓄積領域S2に電荷が蓄積されやすい構造になっている。なお、バッファ領域B及び電荷蓄積領域S2の構造は、バッファ領域B及び電荷蓄積領域S2と同一である。
ここで、転送ゲート電極TGに与えられる転送信号TGVは、ビニング動作を行うための信号である。ビニング動作は、以下のように行われる。第1段階では、転送信号TGVは基準値よりも低い電位であり、転送ゲート電極TG直下のチャネル領域B3を、電荷蓄積領域S2に対するポテンシャル障壁として機能させ、電荷蓄積領域S2に電荷を蓄積する。第2段階では、転送信号TGVの電位を高くして、電荷蓄積領域S2に対するポテンシャル障壁を減少させて、最後の画素領域における電荷蓄積領域S2からチャネル領域B3及び水平レジスタのバッファ領域Bを介して、水平レジスタの電荷蓄積領域S2に電荷を転送する。第3段階では、転送信号TGVに高い電圧を与えたまま、前述の第1状態、第2状態を繰り返すことで、前段の画素領域の電荷が漸次、水平レジスタの電荷蓄積領域S2に向け転送され、積算される。第4段階では、1つの垂直方向の画素領域の電荷が、全て、水平レジスタの電荷蓄積領域S2に流れ込んで積算された後、転送信号TGVに低い電圧を与えて、ポテンシャル障壁を形成し、水平方向の転送電極PHの直下への電荷転送を終了する。
水平レジスタの電荷蓄積領域S2に蓄積された電荷は、絶縁膜20上に設けられた水平方向の転送電極PHに水平方向の転送信号HVを印加することで、水平方向に転送されるが、この転送信号HV及び転送ゲート電極TGに印加される転送信号TGVも、制御装置102の指示により、駆動回路101によって生成される。
図4は、垂直方向の画素列におけるポテンシャル変化を説明するための図であり、図5は、各信号のポテンシャルの変化を示す図表である。なお、以下のグラフでは、ポテンシャルはφで示され、図面下向きが正方向である。
電荷転送を行う期間においては、全ての期間t1〜t2(図5参照)において、抵抗性ゲート電極Rの両端に印加される電位RGL,RGHは一定である。もちろん、電位RGL,RGHを印加しておき、光電変換を行いながら、光電変換領域内における電荷転送を行ってもよいが、光電変換時に抵抗性ゲート電極Rの両端間には電圧を与えないで電子を蓄積し、しかる後、電荷転送時のみに電圧を与えてもよい。
第1の期間t1では、図4の(A)に示すように、抵抗性ゲート電極Rの配置される光電変換領域S1のポテンシャルは、電子(黒丸)の転送方向(図面右側:図1のY軸負方向)に進むにしたがって深くなり、第1転送電極T1の直下のバッファ領域Bのポテンシャルは大きく深くなり、第2転送電極T2直下の電荷蓄積領域S2では、更に深くなる。電荷蓄積領域S2は、これに隣接するバッファ領域Bと後段の光電変換領域S1とに挟まれて、ポテンシャル井戸を形成している。(A)の状態の場合、この第1転送電極T1及び第2転送電極T2には、共に、転送信号PVにより、基準値よりも高いポテンシャルが加えられている。
第2の期間t2では、図4の(B)に示すように、抵抗性ゲート電極Rの配置される光電変換領域S1のポテンシャルに変化はないが、第1転送電極T1の直下のバッファ領域Bのポテンシャルが、光電変換領域S1のポテンシャルよりも小さくなり、ポテンシャル障壁を構成する。バッファ領域Bよりも電荷蓄積領域S2のポテンシャルは深く、後段の光電変換領域S1よりも浅いため、電荷蓄積領域S2に蓄積された電子は、後段の光電変換領域に流れ込むが、バッファ領域Bによって形成されるポテンシャル障壁により電子はブロックされ、光電変換領域S1の図面の右端で一時的に蓄積される。
以後、これらの第1の期間t1と第2の期間t2の動作を繰り返す。すなわち、図4の(B)の期間の後、第1の期間t1となる。この場合、図4の(C)に示すように、抵抗性ゲート電極Rの配置される光電変換領域S1のポテンシャルに変化はないが、バッファ領域B及び光電変換領域S1のポテンシャルが、第1の期間t1と同じ状態に変化し、これと同一の動作が行われる。更に、次の期間では、第2の期間t2と同じ状態に変化し、これと同一の動作が行われる。
次に、傾斜ポテンシャル形成手段について説明する。
図6は、傾斜ポテンシャル形成手段としての抵抗性ゲート電極Rの平面図である。抵抗性ゲート電極Rは、例えば、光電変換領域S1よりも低い抵抗率を有するポリシリコンなどからなる。抵抗Rの両端間の好適な抵抗値は、1kΩ以上10MΩ以下に設定することができる。抵抗性ゲート電極Rは、XY平面内において長方形を構成しているが、台形などの他の多角形形状とすることも可能である。抵抗性ゲート電極Rの両端には、電位RGL,RGHが与えられ、電荷転送方向への電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜が形成される。
図7は、傾斜ポテンシャル形成手段としての第1形態の光電変換領域S1の平面図である。すなわち、本例は、上述の抵抗性ゲート電極Rを用いずに、光電変換領域S1の不純物濃度を変化させ、同様に傾斜ポテンシャルを形成したものである。電子は図面の右方向に転送されるが、電荷転送の前段側領域S11の不純物濃度よりも、後段側領域S12の不純物濃度の方が高く設定されている。この場合も、後段側領域S12のポテンシャルが前段側領域S11よりも深くなり、前段側領域S11と後段側領域S12との境界近傍に傾斜したフリンジング電界が形成される。すなわち、電荷転送方向への電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜が形成される。
図8は、傾斜ポテンシャル形成手段としての第2形態の光電変換領域の平面図である。すなわち、本例でも、上述の抵抗性ゲート電極Rを用いずに、光電変換領域S1の不純物濃度を変化させ、同様に傾斜ポテンシャルを形成したものである。電子は図面の右方向に転送されるが、電荷転送方向(Y方向)とは逆に向かうにしたがって、X軸方向幅が狭くなる台形状のテーパー領域S12が、残余の光電変換領域S11をY軸方向に横切るように延びている。テーパー領域S12の不純物濃度は、光電変換領域S11の不純物濃度よりも高く設定されている。この場合も、幅方向の平均ポテンシャルが、電荷転送方向の後段側領域において、前段側領域よりも深くなり、光電変換領域S1内において電荷転送方向への電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜が形成される。
図9は、傾斜ポテンシャル形成手段としての第3形態の光電変換領域の平面図である。すなわち、本例でも、上述の抵抗性ゲート電極Rを用いずに、光電変換領域S1の不純物濃度を変化させ、同様に傾斜ポテンシャルを形成したものである。本例の光電変換領域S1は、第2形態におけるテーパー領域S12を、複数の微小半導体領域S12**に置換したものであり、個々の微小半導体領域S12**の形状は長方形などの多角形であるが、複数の微小半導体領域S12**の幅方向(X軸方向)両端間の距離の最大値は、電荷転送方向とは逆方向(Y軸正方向)に向かうにしたがって、小さくなっている。
微小半導体領域S12**の不純物濃度は、残余の光電変換領域S11の不純物濃度よりも高く設定されている。この場合も、幅方向の平均ポテンシャルが、電荷転送方向の後段側領域において、前段側領域よりも深くなり、光電変換領域S1内において電荷転送方向への電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜が形成される。
図10は、垂直方向の画素列の終端部を説明するためのリニアイメージセンサの部分的な平面図である。
複数の画素領域PXからなる光検出部の終端には、上述の転送電極STG、転送ゲート電極TG、水平方向の転送電極PHが、Y軸の負方向に沿って、並んでいる。各画素領域PXにおいて、X軸方向には転送電極STG、リセットゲート電極ARG、ドレイン領域ARDが並んでいる。各画素領域における転送電極STG直下の領域に蓄積された電荷は、リセットゲート電極ARG直下のチャネル領域を介して、ドレイン領域ARDに流すことができる。
図11は、図10に示したリニアイメージセンサの1つの画素領域のX軸方向に沿った断面図(A−A矢印線断面)(図11(A)),この断面のX軸方向に沿ったポテンシャル図(B),(C)である。全ての画素領域の構造は、これと同一であるため、電荷蓄積領域の符号としてS2を用いることとする。
転送電極STGのX軸方向に隣接して、絶縁膜20上には、リセットゲート電極ARGが形成されている。リセットゲート電極ARGの直下には、電荷蓄積領域S2に隣接し、これよりも低い不純物濃度を有するチャネル領域B2が形成されており、チャネル領域B2に隣接して、ドレイン領域ARDが形成されている。ドレイン領域ARDの不純物濃度は電荷蓄積領域S2よりも高い。リセットゲート電極ARGに基準より低い電位を与えた場合(B)、チャネル領域B2においてポテンシャル障壁が形成され、電子は電荷蓄積領域S2に蓄積されているが、基準より高い電位を与えた場合(C)、ポテンシャル障壁は消失し、電子(黒丸)は、ドレイン領域ARDへと流れる。リセットゲート電極ARGに高い電位を与えるタイミングは、電子シャッターをかけるタイミングである。
個々の電荷蓄積領域S2には、チャネル領域B2を介して、ドレイン領域ARDが隣接している。チャネル領域B2を電荷が通過できるかどうかは、その上のリセットゲート電極ARGに与えられる電位に依存する。すなわち、リセットゲート電極ARGに基準より高い電位を与えて、チャネル領域B2をONにすれば、電荷蓄積領域S2から、チャネル領域B2を介してドレイン領域ARDに電荷が流れる。
このリニアイメージセンサによれば、1つの光検出部が、複数の光電変換領域に分割され、それぞれにチャネル領域B2を介して、ドレイン領域ARDが隣接しているので、高速に電荷をドレイン領域ARDに排出することができる。また、上記分割によって、ドレイン領域周辺の時定数が小さくなるため、各リセットゲート電極ARGにも高い周波数のクロック信号を与えて、チャネルのON/OFFの切り替えを容易に行うことが可能となる。
図12は、各光電変換領域S1(抵抗性ゲート電極R)の平面形状を変形した場合のリニアイメージセンサの部分的な平面図である。転送電極STGを通るX軸方向の断面構造は、図11に示したものと同一である。また、抵抗性ゲート電極Rの平面形状と、その直下の光電変換領域S1の平面形状は同一である。
図10に示したものとの相違点は、各画素領域PXにおける各光電変換領域S1(抵抗性ゲート電極R)の平面形状のみであり、その他の構成は、図10のものと同一である。画素領域PXにおける抵抗性ゲート電極RのXY平面形状は、長方形の2つの隅を切り取った形状であり、抵抗性ゲート電極Rの両端部において、幅が狭くなっている。これにより、転送されてきた電荷を、ドレイン領域ARDに導くことなく、転送電極STGの直下の領域に転送することができる。
図13は、変形した構造に係るリニアイメージセンサの断面図であり、図14は、垂直方向の光検出部におけるポテンシャル変化を説明するための図である。図13に示す構造の図2に示したものとの相違点は、光電変換領域S1の電荷転送方向の前段側に、低不純物濃度のポテンシャル障壁領域BRを設けた点であり、その他の構成は同一である。
すなわち、ある画素領域PX(1)における電荷蓄積領域S2と、この画素領域の後段に隣接する画素領域PX(2)における光電変換領域S1との間に、光電変換領域S1よりも不純物濃度が低いN型のポテンシャル障壁領域BRが形成されている。このように、不純物濃度が低いポテンシャル障壁領域BRが存在する場合、後段の画素領域PX(2)から、対象の画素領域の電荷蓄積領域S2への電荷の逆流を防止することができる。
すなわち、図14の(A)、(B),(C)は、それぞれ、図2の(A)、(B),(C)の状態に対応する図であるが、ポテンシャル障壁領域BRは、(A)の状態においては、次段の画素領域PX(2)への電子(黒丸)の不要な転送を抑制し、また、(C)の状態から(A)の状態に戻る場合において、電子の逆流を防止している。
図15は、裏面照射型のリニアイメージセンサの部分的な断面図である。
本例の図2に示したものとの相違点は、半導体基板本体10Aを裏面側からエッチングして薄膜化し、入射光L1を裏面から入射させる構成とした点である。半導体基板本体10Aの周辺部の厚みは、中央部の厚みよりも厚く、中央部の厚みは例えば5μm以上100μm以下に設定される。この構造の場合、光電変換領域S1への光の入射を邪魔する電極がないため、高感度な撮像を行うことができる。
図16は、転送電極を共通した場合におけるリニアイメージセンサの転送電極近傍の断面図である。
すなわち、上述のように、第1転送電極T1及び第2転送電極T2は、1つの共通電極STGから構成することができる。この場合、構造が簡単化されるという効果がある。
上記共通電極STGを備える電荷結合素子を製造する電荷結合素子の製造方法においては、バッファ領域Bは、N型(第2導電型)の半導体領域に、P型(第1導電型)の不純物を添加し、キャリア補償を行って形成することができる。すなわち、キャリアの補償により、低濃度のバッファ領域Bを容易に形成することができる。以下、詳説する。
図17は、不純物の注入方法について説明するための図である
まず、P型の半導体基板10の表面の全面にN型の不純物をイオン注入して添加し、N型の半導体領域Sを形成する(A1)。次に、N型半導体領域S上にポリシリコン等からなる抵抗層Rを形成する。この形成にはスパッタ法などを用いることができる。次に、抵抗層R上に開口を有するマスクM1を形成し、このマスクM1を用いて、抵抗層Rをエッチングしてパターニングする(B1)。更に、別のマスクM2を用意し、抵抗層Rの開口位置と、マスクM2の開口位置をずらして、開口の一部のみが重なるようにマスクM2を配置し、このマスクM2の開口エッジと抵抗層Rの開口エッジ(セルフアライメント)を用いてP型の不純物をN型の半導体領域S内に注入して添加し、添加された領域のキャリアを補償して、上述のバッファ領域Bを形成する(C1)。また、半導体基板上の絶縁膜20は、抵抗層Rの形成前に形成してあり、抵抗層及び上述の電極は絶縁膜20上に通常の方法でパターニングされるが、図17では記載を省略している。
また、キャリア補償を行わない方法を用いても、バッファ領域Bを形成することはできるが、この場合には、抵抗層の開口によるセルフアライメントを用いることができないため、キャリア補償を用いた方法と比較して、バッファ領域の形成位置精度が高くない。
キャリア補償を用いない方法の場合、まず、P型の半導体基板10の表面側に、マスクM0を配置し、N型の不純物を注入して添加し、N型の半導体領域Sを形成する(A2)。マスクM0の存在している直下の領域10’には不純物は添加されない。次に、半導体基板10の全面上にポリシリコン等からなる抵抗層Rを形成し、抵抗層R上に開口を有するマスクM1を配置し、このマスクM1を用いて、抵抗層Rをエッチングし、パターニングを行う。この場合、パターニングされた抵抗層Rの開口位置と、半導体基板10の表面の不純物が添加されていない領域10’は、マスクM1の合わせ精度に起因して、微妙に位置がずれることになる。
次に、別のマスクM2を用意し、抵抗層Rの開口位置と、マスクM2の開口位置をずらして、開口の一部のみが重なるようにマスクM2を配置し、このマスクM2の開口と抵抗層Rの開口(セルフアライメント)を用いて、低濃度のN型の不純物を、N型半導体領域でないP型の領域10’内に注入して添加し、N型のバッファ領域Bを形成する。この場合、バッファ領域Bの位置が、上記方法に比較して、正確でなくなる。
すなわち、上記工程(B2)において、マスクM1の開口の左エッジの位置が、領域10’の左エッジよりも右側にずれた場合、(C2)に示すように、バッファ領域Bの左側にN型不純物が添加されない領域LDが形成される。
一方、上記工程(B2)において、マスクM1の開口の左エッジの位置が、領域10’の左エッジよりも左側にずれた場合((B3)として示す)、(C3)に示すように、バッファ領域Bの右側にN型不純物が高濃度に添加された領域HDが形成される。
最後に、材料について説明する。
上述の半導体基板10はシリコン(Si)からなり、バッファ領域、電荷蓄積領域に添加されるN型不純物はN,P又はAs、P型不純物はB又はAlとすることができる。それぞれの不純物濃度/厚みの好適値は、以下の通りである。
・半導体基板本体10A:1013以上1019以下(cm−3)/50000以上800000以下(nm)
・光電変換領域S1:1012以上1017以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・バッファ領域B:1011以上1017以下(cm−3)/100以上000以下(nm)
・電荷蓄積領域S2:1012以上1017以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・領域S11:1012以上1018以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・領域S12:1013以上1019以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・領域S11:1012以上1018以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・領域S12:1013以上1019以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・領域S12**:1013以上1019以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・テーパー領域S12:1012以上1018以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・チャネル領域B2:1011以上1017以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・ドレイン領域ARD:1017以上1020以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
・ポテンシャル障壁領域BR:1011以上1017以下(cm−3)/100以上5000以下(nm)
以上、説明したように、上述のリニアイメージセンサによれば、リセットゲート電極に数μ秒で変化するクロックパルスを与えることができ、高速シャッターを実現することができ、また、各光検出部の画素領域の面積も大きなものを用いることができるため、S/N比も向上させることができる。
10…半導体基板、B…バッファ領域、S1…光電変換領域、S2…電荷蓄積領域、R…抵抗性ゲート電極(傾斜ポテンシャル形成手段)、ARD…ドレイン領域、ARG…リセットゲート電極。

Claims (2)

  1. 行方向に並んだ複数の光検出部を有し、それぞれの前記光検出部が、列方向に沿って整列する複数の画素領域を有するように分割され、複数の画素領域からの信号を、それぞれの前記光検出部毎に積算し、一次元的な光像に対応する電気信号を時系列に出力するリニアイメージセンサであって、
    個々の前記画素領域は、
    入射したエネルギー線を光電変換する光電変換領域と、
    前記光電変換領域内において、後段の画素領域に向かう前記列方向に沿った電荷の転送を促進するポテンシャル傾斜を形成する傾斜ポテンシャル形成手段と、
    記光電変換領域で発生し、前記傾斜ポテンシャル形成手段で前記列方向に転送された電荷をそれぞれ蓄積し、蓄積された電荷は、その上に設けられた転送電極への印加電位によるポテンシャル制御によって、後段の画素領域の光電変換領域に流れ込む電荷蓄積領域と、
    前記電荷蓄積領域にチャネル領域を介して行方向に隣接したドレイン領域と、
    前記チャネル領域を流れる電荷量を制御するよう、前記チャネル領域上に配置されたリセットゲート電極と、
    を備えることを特徴とするリニアイメージセンサ。
  2. ある画素領域における前記電荷蓄積領域と、この画素領域の後段に隣接する画素領域における前記光電変換領域との間に、前記光電変換領域よりも不純物濃度が低いポテンシャル障壁領域が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリニアイメージセンサ。
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