JP6211161B1 - 錠剤取り出しユニット及び除包システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 より簡易な構成で錠剤取り出しの処理効率を上げる。【解決手段】錠剤取り出しユニット100の錠剤抜き出し部材140,150が、錠剤シートの搬送経路の中途に、錠剤収容部の各列に対応して、ベース部141,151の下方に突出するフィン142,152を有している。そのため、搬送機構による錠剤シートの搬送過程の中で、錠剤収容部がフィン142,152に当接し、封止シートが突き破られて錠剤が取り出される。すなわち、錠剤を取り出すために、錠剤シートを搬送途中で停止させる必要がなく、搬送開始から錠剤を取り出すまでの処理効率を上げることができる。【選択図】 図8

Description

本発明は、病院、薬局などで使用され、錠剤シートから錠剤(本願において「錠剤」には、「錠剤」のほか、「カプセル剤」や「トローチ剤」も含まれる)を取り出す錠剤取り出しユニット、及び、該錠剤取り出しユニットを具備した除包システムに関する。
病院、薬局などでは、患者が用量を間違わずに服用できると共に、錠剤シート(PTP包装シート)の誤飲の防止にも役立つ等の観点から、調剤時に錠剤を錠剤シートから取り出し、例えば服用量1回分に相当する量ずつ分包する一包化が注目されている。しかし、錠剤シートから錠剤を一錠ずつ取り出す作業は非常に面倒であり、手動では時間もかかる。特許文献1では、このような錠剤取り出し作業を自動化した錠剤取り出しユニットが開示されている。この錠剤取り出しユニットは、錠剤シートが所定の位置に搬送されると、錠剤収容部の中央部分を押圧する内側押圧体と、その外側を押圧する外側押圧体とを備えた錠剤押圧部が昇降機構によりそれぞれ個別に昇降動作され、錠剤を押し出す構造である。
特開2012−140151号公報
錠剤シートは、錠剤収容部に一度に大きな力が加わると裏面に密着している封止シートが破られる際に、多数箇所に破れが生じて破片分離が起こりやすい(特許文献1段落番号0053参照)。一包化は、錠剤シート自体の誤飲防止に対するメリットは大きいものの、錠剤を取り出す際に封止シートの一部が異物として混入してしまう点がデメリットとして指摘されている。この点、特許文献1は、外側押圧体をまず動作させて、錠剤収容部の外周を押圧することによって、封止シートの一部を破って錠剤の一部を露出させ、その後、内側押圧体を動作させて錠剤収容部の中央部を押圧して錠剤を完全に取り出している。封止シートが一度で破れるわけではないため、破片分離が生じにくい。
しかしながら、特許文献1の構成では、錠剤シートを押圧機構が位置する載置台に達した時点で一旦搬送を停止して押圧しなければならない。そのため、錠剤シートの搬送開始から錠剤の取り出し作業が完了するまでの時間が長くなる。また、封止シートの破片分離を防止するため、外側押圧体と内側押圧体の2つの押圧体が必要である。しかも、外側押圧体及び内側押圧体を個別に制御する必要があり、それぞれに対応した昇降機構も必要である。このため、構造が極めて複雑で部品点数も多く、高価なものにならざるを得ない。
一方、本出願人はかかる点に鑑み、特願2015−174961として、搬送経路の中途において下方に突出する傾斜部を備えた錠剤抜き出し部材を有する錠剤取り出しユニットを提案している。この錠剤取り出しユニットによれば、錠剤シートを搬送するだけで、錠剤シートの搬送を停止することなく、錠剤を抜き出すことができる。また、封止シートの破片分離の抑制に高い効果がある。その一方、大きさや形状の異なる錠剤収容部であっても、錠剤抜き出し部材の傾斜部により確実に当接させて錠剤を抜き出すため、錠剤抜き出し部材にガイド機構を併設することが好ましいとされている。このガイド機構を設けることで、錠剤の抜き出し工程の確実性が高まることは確かであるが、錠剤の抜き出し工程をらに確実に、しかもより簡易な構造で実現するための工夫は常に求められている。
本発明は上記に鑑みなされたもので、封止シートの破片分離の抑制に高い効果があり、錠剤の取り出しのために搬送動作を止める必要がなく、錠剤取り出しの処理効率を上げることができると共に、錠剤の抜き出し工程の確実性をさらに高め、しかもより簡易な構造で実現できる錠剤取り出しユニット及び該錠剤取り出しユニットを備えた除包システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の錠剤取り出しユニットは、
錠剤を収容した状態で封止シートにより下面が封止された錠剤収容部を1列以上有する錠剤シートから、前記錠剤を取り出す錠剤取り出しユニットであって、
前記錠剤収容部を上向きにした姿勢で前記錠剤シートを搬送する搬送機構と、
前記錠剤シートの搬送経路の中途に設けられ、前記錠剤シートの搬送中に前記錠剤収容部に当接して、前記錠剤を下方に抜き出す錠剤抜き出し部材と、
前記錠剤抜き出し部材の下方に設けられた錠剤排出部と
を具備し、
前記錠剤抜き出し部材が、
搬送されてくる前記錠剤シートの上方となる位置で支持されるベース部と、
前記ベース部から下方に突出し、突出端部と、搬送方向に沿って前記ベース部と前記突出端部とを結ぶ傾斜部とを備え、前記錠剤シートの搬送方向に直交する前記ベース部の幅方向に沿って複数設けられたフィンと
を有し、
複数設けられた前記フィンのいずれかが、前記錠剤収容部に、前記傾斜部から前記突出端部に至るまで当接し、それにより前記錠剤収容部を徐々に押し潰して変形させ、前記錠剤を、前記封止シートを突き破らせて下方に抜き出すことを特徴とする。
前記錠剤抜き出し部材に複数設けられた前記各フィンの各突出端部の位置が、相対的に前方寄り及び後方寄りの少なくとも2種類の異なる位置に設定されていることが好ましい。
前記各フィンの各突出端部の位置が、前記ベース部の幅方向の一端側から他端側に沿って、徐々に搬送方向のいずれかの方向に偏っていくように設定されていることがより好ましい。
前記錠剤抜き出し部材が、前記錠剤シートにおける前記錠剤収容部の各列に対応して設けられ、そのうち、少なくとも1列の錠剤収容部に対応する前記錠剤抜き出し部材と、他の少なくとも1列の錠剤収容部に対応する前記錠剤抜き出し部材とが、前記錠剤シートの搬送方向に沿って所定間隔をおいて設けられていることが好ましい。
前記搬送経路の手前に位置する待機面上に、前記錠剤シートを複数枚積み重ねて待機させると共に、最下段の前記錠剤シートから順に前記搬送経路に送り出す錠剤シート待機機構を有し、
前記錠剤シート待機機構は、
最上段の前記錠剤シート上に配置される重り部材と、
前記錠剤シートが前記搬送経路に全て送り出されると、前記錠剤シートが前記待機面上に存在しない旨を検出する錠剤シート検出部と
を有していることが好ましい。
また、本発明の除包システムは、複数の錠剤取り出しユニットが支持された取り出しユニット支持部と、前記取り出しユニット支持部の下方に配設され、前記各錠剤取り出しユニットから抜き出されて排出される各錠剤を一包化相当分ずつ収集する錠剤収集部とを備えてなる除包システムにおいて、前記錠剤取り出しユニットとして、前記いずれかの錠剤取り出しユニットが用いられていることを特徴とする。
本発明では、錠剤取り出しユニットの錠剤抜き出し部材が、錠剤シートの搬送経路の中途に、錠剤収容部の各列に対応して、ベース部の下方に突出するフィンを有している。そのため、搬送機構による錠剤シートの搬送過程の中で、錠剤収容部がフィンに当接し、封止シートが突き破られて錠剤が取り出される。すなわち、錠剤を取り出すために、錠剤シートを搬送途中で停止させる必要がなく、搬送開始から錠剤を取り出すまでの処理効率を上げることができる。
しかも、本発明では、フィンがベース部の幅方向に複数設けられている。よって、錠剤収容部の大きさの違いがあっても、いずれかのフィンに当接するため、フィンに向けて案内するガイド機構も不要で、構造が簡易で、さらなる製造コストの低減に貢献できる。
また、錠剤抜き出し部材の各フィンには、突出端部に至るまで、搬送方向後方から前方(なお、本明細書では、錠剤シートが進行する先を「前方」と規定する)に向かって徐々に下方に突出する傾斜部を有しており、その傾斜部に錠剤収容部が接触する。それにより、錠剤収容部は、搬送方向前端側がまず押し潰されて変形する。搬送方向前端側が押し潰されることによって、錠剤における同じく搬送方向前端側が下方に変位し、封止シートの搬送方向前端側を突き破ることになる。引き続き錠剤シートの搬送されていくと、傾斜部の傾斜に従って、錠剤収容部の搬送方向前端側はさらに押し潰され、錠剤の下方への変位量が大きくなる。同様に、錠剤収容部のより後端側も傾斜部によって徐々に押し潰されていくき、それに伴って、錠剤のより後端側も下方に変位していく。封止シートは、錠剤収容部の搬送方向前端側が傾斜部によって押し潰された時点でそれに対応する搬送方向前端側が上記のように突き破られており、これをきっかけとして、錠剤シートの搬送に伴う錠剤収容部の変形量及び錠剤の変位量が増加し、それに伴って突き破られる範囲が広がっていく。そして、所定範囲突き破られた時点で錠剤は錠剤排出部に落下して抜き出される。
すなわち、封止シートが搬送方向前端側から徐々に突き破られていき、錠剤はその突き破られる範囲が広がっていく過程で抜き出される。従って、封止シートにおける搬送方向に沿った少なくとも最後端は、封止シートのうち錠剤シートの錠剤収容部周縁部に貼着されている部分から切り離されずに残ることになる。封止シートのうち、錠剤収容部に対応している部位は、前端側が突き破られてそれをきっかけとして徐々に突き破られる範囲が広がっていくため、搬送方向後端側が切り離される前に錠剤が抜き出される。そのため、破片分離が生じにくく、それが異物として混入することを抑制できる。
また、円形の錠剤ではなく、カプセル剤の場合、搬送方向に直交する方向(幅方向)に長い錠剤収容部を備えたPTP包装シート(錠剤シート)に収容されている。そのため、当錠剤抜き出し部材の位置に向かって搬送されてくると、本発明によれば、複数のフィンが、幅方向に長い錠剤収容部に当接する。これにより、幅方向に長い錠剤収容部に収容されたカプセル剤であっても円滑に抜き出すことができる。
また、錠剤抜き出し部材に複数設けられた各フィンは、各突出端部の位置が少なくとも異なる2種類の位置に設定されていることが好ましく、さらには、ベース部の一端側から他端側に沿って徐々に搬送方向後方となるように設定されていることがより好ましい。これにより、カプセル剤が収容された幅方向に長い錠剤収容部に対して、全てのフィンが実質的に同時に当接するのではなく、異なるタイミングで当接する。それにより、幅方向に長い錠剤収容部に対応する封止シートの一部が先行して突き破られ、それをきっかけとして突き破られる範囲が広がっていくため、カプセル剤が潰れてしまうことを抑制できると共に、封止シートの破片分離の発生の抑制効果も高くなる。
図1は、本発明の一の実施形態に係る除包システムの構成を模式的に示した外観図である。 図2は、本発明の一の実施形態に係る錠剤取り出しユニットを示す斜視図である。 図3(a)は、上記実施形態に係る錠剤取り出しユニットの平面図であり、図3(b)は、側面図であり、図3(c)は、底面図である。 図4(a)は、上記実施形態に係る錠剤取り出しユニットの正面図であり、図4(b)は、背面図である。 図5(a)は、上記実施形態に係る錠剤取り出しユニットにおける重り部材を示した斜視図であり、図5(b),(c)は、上記実施形態に係る錠剤取り出しユニットの搬送方向に沿った断面図であって、このうち(b)は、錠剤シート待機機構に錠剤シートが積層された状態を示した図であり、(c)は、錠剤シート待機機構の錠剤シートが全て送り出された状態を示した図である。 図6は、上記実施形態に係る錠剤取り出しユニットの構造を説明するための図であって、搬送方向の後方側から見て左側に位置するガイド側壁及びシート支持用側板を取り外した状態の斜視図である。 図7は、上記実施形態に係る錠剤取り出しユニットの構造を説明するための図であって、搬送方向の後方側から見て左側に位置するガイド側壁、シート支持用側板及び中央ガイドプレートを取り外した状態の斜視図である。 図8(a)は、錠剤抜き出し部材の一例を示したベース部側から見た斜視図であり、図8(b)は、図8(a)の錠剤抜き出し部材をフィン側から見た斜視図であり、図8(c)は、側面図であり、図8(d)は、正面図であり、図8(e)は、底面図である。 図9(a)は、錠剤抜き出し部材の他の例を示したフィン側から見た斜視図であり、図9(b)は、突出端部の位置を説明するための図である。 図10は、図9に示した錠剤抜き出し部材の取り付け例を説明するための図であって、第1錠剤抜き出し部材付近を本体フレームの天板の裏面方向から見た図である。 図11(a),(b)は、図9に示した錠剤抜き出し部材の作用を説明するための図である。 図12(a),(b)は、排出口の好ましい構成を説明するための模式図である。 図13(a)〜(c)は、錠剤シートから錠剤が抜き出される過程を示した図である。
以下、図面を用いて、本発明の一の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係る除包システム1の全体構造を示した図である。この除包システム1は、取り出しユニット支持部2、錠剤収集部3、錠剤分配機構4等を有して構成される。
取り出しユニット支持部2は、後述の錠剤取り出しユニット100を支持する部位であり、本実施形態では、2段で、それぞれ6室の収納室21を設けている。錠剤取り出しユニット100は各収納室21に配置されて支持される。
取り出しユニット支持部2の下方には錠剤収集部3が設けられている。錠剤収集部3は、各収納室21に配置された各錠剤取り出しユニット100から取り出された錠剤を1箇所に集める。幅方向に隣接する各収納室21に配置された錠剤取り出しユニット100の全てから排出される錠剤を受け止められるように、上部が正面からみて幅広で、下部が幅方向略中央ほど幅が狭まる略漏斗状に形成されている。そして、幅方向略中央の下部が、収集した錠剤を供給する供給口31となっており、各錠剤取り出しユニット100から排出された錠剤を、例えば服用量1回分に相当する一包化相当分ずつ収集し、該供給口31から錠剤分配機構4に供給する。
錠剤分配機構4は、錠剤収集部3の下方に設けられる。錠剤分配機構4は、その下方にセットされる取り外し可能なトレイ5の各錠剤マス51に錠剤収集部3から供給された一包化相当分の錠剤を分配する。このトレイ5は、各錠剤マス51に一包化相当分の錠剤が分配されるため、各錠剤マス51の上面開口を封止するカバー部材を装着してそのまま患者に提供することができる。患者は、服用のたびに、錠剤マス51を一つずつ開封して、そこに収容されている服用量1回分に相当する錠剤を服用できる。なお、除包システム1は、後述の錠剤取り出しユニット100を支持でき、一包化できるものであればよく、図1に示したものはあくまで一例であってこれに限定されるものではない。例えば、錠剤分配機構4の分配対象として配設した上記の取り外し可能なトレイ5に代え、分配された服用量1回分の錠剤を袋に自動的に分包する分包装置等、種々の分包装置を錠剤分配機構4の下方に配設することができる。
次に、取り出しユニット支持部2の各収納室21に配置される本実施形態の錠剤取り出しユニット100について図2〜図13に基づいて説明する。本実施形態の錠剤取り出しユニット100は、これらの図に示したように、本体フレーム110に支持される錠剤シート待機機構120、搬送機構130、錠剤抜き出し部材140,150、錠剤排出部160等を有して構成される。
本体フレーム110は、左右に所定間隔をおいた2枚の側板111,111を有し、側板上縁間に天板112が設けられている。天板112の後方側には、錠剤シート待機機構120が設けられている。錠剤シート待機機構120は、所定間隔をおいて幅方向に対向する所定高さのシート支持用側板121,121と、各シート支持用側板121,121の前縁付近を互いに内側に折り曲げて形成した前面板122,122を有して構成される。一対のシート支持用側板121,121間の間隔は、搬送対象の錠剤シート200の幅に相当する程度になっており、この間が錠剤シート200が複数枚積層した状態でセットされる待機部121aとなる。前面板122,122の下縁には切り欠き部122a,122aが形成されている(図4(b),図5(b),(c)参照)。切り欠き部122a,122aの前面板122,122の下縁を基準とした切り欠き高さは、錠剤シート200の一枚分の厚さ(高さ)に相当する程度となっている。
一対のシート支持用側板121,121の間隔は、錠剤シート200の幅に合わせて調整可能とすることが好ましい。本実施形態では、本体フレーム110において、錠剤シート待機機構120の手前側の端部に一対のシート支持用側板121,121間の間隔を調整する間隔調整機構125を設けている。間隔調整機構125は、ハンドル125aをいずれかに回すことにより、各シート支持用側板121,121に連結された連結部材125b,125bが拡縮する。
錠剤シート待機機構120は、さらに、重り部材123と、錠剤シート検出部124とを備えている(図5(b),(c)参照)。ここで、本体フレーム110の幅方向中央には、図3(a)、図4(b)及び図5(a),(b)に示したように、縦辺部135aと横辺部135bとを有する略L字状に形成され、搬送機構130の構成部材の一つとなっている中央ガイドプレート135が配設されている。中央ガイドプレート135は、縦辺部135aが、前面板122,122からやや搬送機構130側に相当する位置に配設され、横辺部135bが本体フレーム110の長手方向に沿って配設される。また、縦辺部135a及び横辺部135bの下縁135cは、図5(b),(c)に示したように、本体フレーム110の表面に対して僅かな隙間を隔てて配置されており、この隙間に、後述する錠剤シート200において幅方向に隣接する錠剤収容部201a,201a間の平坦部(幅方向中間平坦部)201cが通過し(図13参照)、錠剤シート200の浮き上がりを防止する。重り部材123は、一端にガイド片123aを有しており、このガイド片123aに形成された孔に、上記縦辺部135aを挿通させて配設する(図2及び図5(a)参照)。これにより、ガイド片123aが縦辺部135aに沿って上下に移動可能となる。
従って、重り部材123を上方に位置させておき、その下方に複数積層した状態の錠剤シート200をセットして、その最上段の錠剤シート200上に重り部材123を位置させれば、その重さによって錠剤シート200が押さえ付けられて、浮き上がりが防止される。錠剤シート200は最下段から順に、上記の前面板122,122の切り欠き部122a,122aを通じて搬送機構130側に1枚ずつ送り出される。その結果、錠剤シート200が送り出されるたびに、錠剤シート1枚分、最上段の錠剤シート200の位置が下降する(図5(b),(c)参照)。このとき、重り部材123のガイド片123aが縦辺部135aに沿って下方に移動し、同時に、重り部材123も下方に移動する。そのため、重り部材123は、常に、積層された錠剤シート200を下方に押圧する力を付与して浮き上がりを防止する。
なお、錠剤シート200を積層してセットする際に、重り部材123を上方に位置させておく必要がある。この場合、作業者が片手で重り部材123を保持し続けるのは不便であり、錠剤シート200のセットも行いにくい。そこで、本実施形態では重り部材123の上部にマグネット123bを設けている。それにより、例えば、一対のシート支持用側板121,121の上縁間に天板(図示せず)を掛け渡すように設けておけば、セットする際に、重り部材123をマグネット123bによって該天板に吸着させておくことが可能である。
錠剤シート検出部124は、錠剤シート待機機構120から全ての錠剤シート200が送り出されて、シート支持用側板121,121間の待機部121a上の錠剤シート200がなくなったことを検出する。その検出結果を音声、光の点滅などで報知することにより、錠剤取り出し作業のための錠剤シート200が全て送り出されたことを周知したり、あるいは、錠剤シート200の補充を周知したりすることができる。錠剤シート検出部124はかかる機能を果たせばどのようなものであってもよい。本実施形態では、図5(b),(c)に示したように、本体フレーム110における待機部121aに相当する範囲において、表面にレバー124aが突出可能に配設したリミットスイッチを用いている。そして、重り部材123の裏面における、該レバー124aに対向する位置に空隙部123cを形成しておく。レバー124aは、錠剤シート1枚の重みで下降し、それにより接点が接触する。錠剤シート200がなくなると、レバー124aが空隙部123c内に位置することになり、接点が離れて切り替わり、錠剤シート200の不存在を検出できる。錠剤シート検出部124としては、このほか、リードスイッチを配置しておき、重り部材123に設けたマグネット123bが下降してその距離が所定以下になると接点が接触してスイッチングできるものなど、重り部材123の接近を検出する各種の近接センサ等を用いることができる。
錠剤シート200は、図13に示したように、表面側において外方に突出し、内部に錠剤を収容する錠剤収容部201aが縦横所定間隔をおいて複数形成された包装用シート201と、包装用シート201の裏面に貼着され、錠剤収容部201aの開口を閉塞するアルミ箔などの封止シート202とを有して構成される。処理対象となる錠剤シート200の種類、錠剤収容部201の形成数、錠剤収容部201の形状は限定されるものではない。通常の錠剤を収容するためのものとしては略円形で形成されることが多いが、カプセル剤の場合には、その長手方向が錠剤シート200の幅方向に沿うように、平面視で略長方形乃至は略楕円形等に形成される(図10及び図11参照)。本実施形態では、図6及び図10に示したように、搬送方向に直交する幅方向に2列で、各列において搬送方向に沿って5つの錠剤収容部201aが形成された錠剤シート200を用いている。この錠剤シート200は、錠剤収容部201aを上向きにした姿勢で錠剤シート待機機構120に複数枚積層配置される。
搬送機構130は、錠剤シート待機機構120に保持された錠剤シート200を1枚ずつ本体フレーム110の前方に向かって搬送する機構であり、錠剤シート待機機構120からその前方に送り出す送り出しローラ131,131、送り歯車132等を有して構成される。そして、本体フレーム110の天板112の後方側に位置する錠剤シート待機機構120の待機部121aから、該天板112の前方側の端部に至るまでの範囲が錠剤シート200の搬送経路となる。
送り出しローラ131,131は、錠剤シート待機機構120の待機部121aに位置する本体フレーム110の天板112の後方付近で、その表面に一部が露出するように設けられる(図5(b),(c)及び図7参照)。この送り出しローラ131,131は、それらの下方に配置された送り出し用モータ131aにベルト131bを介して回転可能に連結されている。送り出しローラ131,131において天板112の表面に露出している部位が、最下段の錠剤シート200の下面に接しており、送り出し用モータ131aの駆動によって回転すると、該錠剤シート200を前方に送り出す。
搬送機構130は、本体フレーム110の幅方向に所定間隔をおいて対向配置された一対のガイド側壁1301,1301を有している。各ガイド側壁1301,1301は、その一部が、上記錠剤シート待機機構120における一対のシート支持用側板121,121の裏面側に位置して固定されている。従って、間隔調整機構125によって一対のシート支持用側板121,121間の間隔を調整すると、一対のガイド側壁1301,1301間の間隔も調整される。
各ガイド側壁1301,1301には、長手方向に沿って適宜間隔で複数(本実施形態では各ガイド側壁1301,1301に5枚ずつ)の送り歯車132,132が回転可能に設けられている。送り歯車132,132は、一対のガイド側壁1301,1301の内面側の下方部位において厚さを薄く形成した薄肉部1301c,1301cに配設される(図4(a)参照)。送り歯車132,132は、外周縁に歯部が形成されており、この歯部が錠剤シート200の各側部201b,201bに食い込むことにより、該錠剤シート200を前方に搬送する。なお、送り歯車132,132は、錠剤シート200に接触して所定の摩擦力で前方に搬送できるものであればその形状、材質等は限定されるものではない。
また、例えば、図2及び図3(a),(b)の手前側に位置する一方のガイド側壁1301に支持された5つの送り歯車132,132の回転軸は、該一方のガイド側壁1301の裏面側に貫通し、それぞれプーリ132a,132aの回転中心に固定されている。各プーリ132a,132aには、ベルト132bが掛け回されている。このベルト132bは、さらに、一対のガイド側壁1301,1301において搬送方向後方側(錠剤シート待機機構120側)に支持された送り歯車用第1モータ132cの出力軸132dに掛け回されている。従って、一方のガイド側壁1301に支持された5つの送り歯車132,132は、送り歯車用第1モータ132cの駆動によって回転する。
図2及び図3(a)の奥側に位置する他方のガイド側壁1301に支持された5つの送り歯車132,132も同様であり、該他方のガイド側壁1301の裏面側に、各送り歯車132,132に対応して設けられたプーリ132a,132aにベルト132bが巻き掛けられている。この他方のガイド側壁1301側のベルト132bは、一対のガイド側壁1301,1301において搬送方向前方側に支持された送り歯車用第2モータ132fの出力軸132gに掛け回されており、他方のガイド側壁1301に支持された5つの送り歯車132,132は、送り歯車用第2モータ132fの駆動によって回転する。
本実施形態では、一方のガイド側壁1301に支持された5つの送り歯車132,132と、他方のガイド側壁1301に支持された5つの送り歯車132,132とを、2つのモータ132c,132fによって回転させているが、適宜のギヤなどを介して、一つのモータで各ガイド側壁1301,1301の各送り歯車132,132を回転させるようにしてもい。
また、搬送機構130は、本体フレーム110の天板112において、各送り歯車132,132を設けた位置に対応する部位に、一部が天板112から表面に露出するようにガイドローラ133,133が配設されており、送り歯車132,132によって前方に送り出される錠剤シート200は該ガイドローラ133,133上を搬送される。なお、ガイドローラ133,133は、錠剤シート200の移動時の抵抗を小さくするものであり、移動時の抵抗が小さければ、ガイドローラ133,133を設けず、天板112上をスライドさせるようにしてもよい。また、本実施形態の錠剤取り出しユニット100は、錠剤収容部201a,201aが幅方向に2列備えたタイプのものに適用されるものであり、上記のように、搬送経路を構成する本体フレーム110の天板112の幅方向中央位置には、中央ガイドプレート135の横辺部135bが長手方向に沿って設けられている。従って、錠剤シート200は、各側部201b,201bが各送り歯車132,132に接触し、後方(錠剤シート待機機構120側)から見て左列の錠剤収容部201a,201aと右列の錠剤収容部201a,201aとの間に位置する幅方向中間平坦部201cが該横辺部135bと天板112との間隙を通過し、該横辺部135bによって幅方向中間平坦部201cが浮き上がることを抑制されつつ搬送される。
ここで、本実施形態は、幅方向に2列の錠剤シート200から錠剤を取り出すものであり、図6に示したように、中央ガイドプレート135の横辺部135bを境として、左列の錠剤収容部201a,201aから錠剤を抜き出すための第1錠剤抜き出し部材140と、右列の錠剤収容部201a,201aから錠剤を抜き出すための第2錠剤抜き出し部材150とを有している。なお、第1錠剤抜き出し部材140と第2錠剤抜き出し部材150との搬送方向に沿った間隔は、錠剤シート200の搬送方向前端側の錠剤収容部201aと搬送方向後端側の錠剤収容部201aとの端縁間距離以上の距離に設定されている。
これにより、錠剤シート200を後方から前方に搬送するだけで、まず、搬送方向左列の錠剤収容部201aが前方から順に第1錠剤抜き出し部材140に接触して各錠剤収容部201aから錠剤が一錠ずつ取り出される(図13(b)参照)。この際、搬送方向右列の錠剤収容部201aには第1錠剤抜き出し部材140が接触しないが、錠剤シート200が前方に搬送されていくと、やがて第2錠剤抜き出し部材150に接触し、右列の各錠剤収容部201aから錠剤が一錠ずつ取り出される(図13(c)参照)。第1錠剤抜き出し部材140及び第2錠剤抜き出し部材150を上記のような関係で設けることにより、搬送機構130によって錠剤シート200を搬送するだけで錠剤を一錠ずつ取り出すことが可能になる。
第1錠剤抜き出し部材140及び第2錠剤抜き出し部材150は、図6及び図8に示したように、ベース部141,151及びフィン142,152を有して構成される。ベース部141,151は、搬送されてくる錠剤シート200の上方となる位置にそれぞれ支持される。本実施形態では、本体フレーム110において、天板112の幅方向両側部から上方に、幅方向に対向して突出させた支持用突片113,113間に掛け渡した取り付け軸114,114を、取り付け孔141a,151aに挿通して配設している(図7及び図8参照)。なお、一組目の対向する支持用突片113,113は、搬送方向後方(錠剤シート待機機構120側)から搬送方向に沿って一つ目の送り歯車132と二つ目の送り歯車132との間に設けられ、二組目の対向する支持用突片113,113は、四つ目の送り歯車132と五つ目の送り歯車132との間に対向して設けられている。そして図6に示したように、、一組目の支持用突片113,113間に掛け渡された取り付け軸114において、後方(錠剤シート待機機構120側)から見て左側に、第1錠剤抜き出し部材140が支持され、二組目の支持用突片113,113間に掛け渡された取り付け軸114において、後方(錠剤シート待機機構120側)から見て右側に、第2錠剤抜き出し部材150が支持される。
ベース部141,151は、錠剤シート200の搬送方向に直交する天板112の幅方向(取り付け軸114,114の軸方向)に沿って所定の幅を有している。本実施形態では、取り付け軸114,114の長さの約半分、すなわち、中央ガイドプレート135の横辺部135bから、それぞれ左右いずれかの支持用突片113,113に至るまでの幅を有している。また、各ガイド側壁1301,1301には、左右の支持用突片113,113の内側に配置されている。そして、各ガイド側壁1301,1301は離接可能に設けられているため、一組目の支持用突片113,113間に掛け渡された取り付け軸114に対応する後方(錠剤シート待機機構120側)から見て右側のガイド壁部1301には、取り付け軸挿通孔1301aが形成され(図6及び図7参照)、それに対向する左側のガイド壁部1301には、第1錠剤抜き出し部材140自体が挿通される抜き出し部材配置用貫通孔1301b(左側は図示しないが、図6及び図7の右側の抜き出し部材配置用貫通孔1301bと同じ大きさの孔)が形成されている。また、二組目の支持用突片113,113間に掛け渡された取り付け軸114に対応する左右のガイド壁部1301,1301の場合は上記と逆に、左側のガイド壁部1301には、取り付け軸挿通孔1301a(左側は図示しないが、図6及び図7の右側の取り付け軸挿通孔1301aと同じ大きさの孔)が形成され、それに対向する右側のガイド壁部1301には、図6及び図7に示したように、第2錠剤抜き出し部材140自体が挿通される抜き出し部材配置用貫通孔1301bが形成されている。
なお、各取り付け軸114,114において、各ベース部141,151の取り付け孔141a,151aが挿通されている範囲を除いた部位は、直径が太くするなどして形成したストッパ部114a,114aを設けており、第1錠剤抜き出し部材140に対応する取り付け軸114では、第1錠剤抜き出し部材140が右側に移動しないように規制し、第2錠剤抜き出し部材140に対応する取り付け軸114では、第2錠剤抜き出し部材140が左側に移動しないように規制している。従って、本実施形態の第1錠剤抜き出し部材140及び第2錠剤抜き出し部材150は、取り付け軸114,114の軸方向へは不動に配設されている。但し、本発明では、搬送されてくる錠剤シート200の錠剤収容部201a,201aにいずれか少なくとも一つのフィン142,152が接触すればよいことから、次述するように、ベース部141,152の幅方向に複数のフィン142,152を備えていればよく、取り付け軸114,114に不動に配設されることは必須ではない。
フィン142,152は、図8に示したように、ベース部141,151から下方に突出している。本実施形態では、このフィン142,152がベース部141,151の幅方向に沿って複数形成されている。フィン142,152は、側面から見て、上側(ベース部141,151側)を底辺として、その頂部(突出端部142a,152a)が下方に向いた略三角形状に形成されている(図8(c)参照)。そのため、フィン142,152のうち、錠剤シート200が接近してくる方向、すなわち、搬送方向の後方から突出端部142a,152aに至るまでの部位は傾斜部142b,152bとなっている。従って、フィン142,152に対して錠剤シート200が近づいてくると、まず、傾斜部142b,152bが錠剤収容部201a,201aに当接し、突出端部142a,152aに至るまで徐々に錠剤収容部201a,201aを押しつぶしていくことになる。それにより、錠剤収容部201a,201aを上方から一気に均等に押圧する場合と比較して、錠剤収容部201a,201aの搬送方向前端から順に押圧されることになるため、封止シート202は前端側から順に剥がれることになり、破片の発生を防ぐ効果が高い。
ベース部141,151の幅方向に形成するフィン142,152の数は限定されるものではないが、所定間隔でできるだけ多く設けることが好ましい。これにより、左列の錠剤収容部201a,201aはフィン142に接触し、右列の錠剤収容部201a,201aはフィン152に接触するが、幅方向に複数備えているため、第1錠剤抜き出し部材140及び第2錠剤抜き出し部材150のいずれもが取り付け軸114,114の軸方向に不動でありながら、錠剤シート200が搬送中に左右に位置ずれしても、あるいは、錠剤収容部201a,201a(錠剤)の大きさが種々変化しても、いずれか少なくとも一つのフィン142,152が当接することで、錠剤収容部201a,201aを押しつぶすことができる。
仮に、フィンが一つしかないとすると、錠剤収容部201a,201a(錠剤)の大きさが種々変化した場合に、確実のその一つのフィンに当接させるために、錠剤収容部の位置に合わせてフィンを左右に可動にする誘導機構等が必要となるが、本実施形態では複数のフィン142,152を有するため、そのような誘導機構等を備えたなくても錠剤収容部201a,201aに当接できる。それにより、構造が簡素化され、製造コストの低減に資する。逆に、複数のフィンを連接した形状、すなわち、ベース部141,151の幅方向に沿って途切れのない突出端部とした場合には、錠剤収容部201a,201aを幅方向に亘って同時に接触して押圧することになり、錠剤シート200の搬送時の抵抗が大きくなり過ぎる。
図8に示したフィン142,152の突出端部142a,152aは、側面視で同じ位置になるように設けられているが、錠剤シート200がカプセル剤用の場合、すなわち、錠剤収容部201a,201aが搬送方向に直交する方向に長い長方形あるいは略楕円等の場合、突出端部142a,152aが同じ位置だとすると、幅方向に同じタイミングで該突出端部142a,152aが錠剤収容部201a,201aに接触する。この場合も、搬送方向前端側から押圧されて封止シート202が破れるため、多くの場合、封止シート202の一部が切り離されてしまうことはないが、長手方向を錠剤シート200の幅方向に合わせたカプセル剤が幅方向の所定の範囲で同時に押圧されると、抵抗が大きく、封止シート202がうまく破れなかったり、カプセル剤を変形させたりする可能性がある。
そこで、カプセル剤を封入している錠剤収容部201a,201aに対して、各フィン142,152が一律に当接することないように、各フィン142,152の各突出端部142a,152aの位置が、相対的に前方寄り及び後方寄りの少なくとも2種類の異なる位置に設定されていることが好ましい。また、カプセル剤が収容されている錠剤収容部201a,201aを、そのいずれか一方の端部から他方の端部に向かって順に押して封止シート202を端から順に突き破ることができる構成とすることがより好ましい(図11参照)。図9(a),(b)はその一例を示したものであり、錠剤収容部201a,201aをいずれかの一端側から他端側に向かって押圧できるように、各フィン142,152の各突出端部142a,152aを、ベース部141,151の幅方向において、一端側から他端側に向かって、徐々に搬送方向に沿ったいずれかの方向に偏っていくように設定されている。すなわち、図9(b)に示したように、この例では、A線に沿って各フィン142,152の突出端部142a,152aの位置が変位していくように形成されている。なお、図10に示した第1錠剤抜き出し部材140の取り付け例では、突出端部142aが、ガイド側壁1301寄りのフィン142ほど搬送方向後方寄りの位置となり、中央ガイドプレート135の横辺部135b寄りほど搬送方向前方寄りとなるように形成されている。しかしながら、これはあくまで一例であり、ガイド側壁1301寄りのフィン142の突出端部142aほど搬送方向前方寄りの位置となるように設けてもよい。これらのことは、図10に示していないが、第2錠剤抜き出し部材150においても同様であることはもちろんである。
錠剤排出部160は、図6及び図7に示したように、第1錠剤抜き出し部材140に対応する位置であって、その下方に、すなわち、後方(錠剤シート待機機構120側)から見て左側に設けられた第1排出口161と、第2錠剤抜き出し部材150に対応する位置であって、その下方に、すなわち、後方(錠剤シート待機機構120側)から見て右側に設けられた第2排出口162とを有している。各排出口161,162の下方には、上面開口が各排出口161,162の両方を含む面積を有し、下端に向かうほど断面積が小さくなる形状に形成され、下端に開口部163aを有する排出錠剤受け部163が設けられている(図3(b),(c)参照)。開口部163aは、錠剤収集部3に連通されており、各排出口161,162から排出された錠剤は、排出錠剤受け部163の下端の開口部163aから錠剤収集部3に供給される。
なお、各フィン142,152が錠剤シート200に接触する際に、錠剤収容部201a,201aが各フィン142,152に押圧されて各排出口161,162内に落ち込むように撓むと、錠剤収容部201a,201aへの押圧力が低下し、錠剤によって封止シート202を突き破れない可能性がある。そこで、各排出口161,162におけるガイド側壁1301,1301に隣接する部位には、錠剤シート200の側部201b,201bを支持する撓み防止部161a,162aを設けておくことが好ましい(図7及び図10参照)。撓み防止部161a,162aは、本実施形態のように、ガイド側壁1301,1301とは別部材のものを取り付けてもよいが、ガイド側壁1301,1301自体に一体に内方に突出させた部位を形成し、その部位を撓み防止部161a,162aとしてもよい。撓み防止部161a,162aはガイド側壁1301,1301に取り付けられるため、錠剤シート200の幅に合わせてガイド側壁1301,1301間の離間距離が調整されるとそれに伴って錠剤シート200の幅方向に移動する。従って、錠剤シート200の幅に拘わらず、各排出口161,162において、錠剤シート200の側部201b,201bを支持することができる。
また、図12に示したように、各排出口161,162を形成している天板112の開口周縁部1121は、少なくとも搬送方向前方に位置する前方縁部1121aにおいて、表面側角部1121bが各排出口161,162の中心寄りとなるように傾斜するテーパ面1121cに形成されていることが好ましい。仮に、このようなテーパ面1121cが形成されていないとすると、表面側角部1121bから裏面側角部に致るまで垂直面になっており、錠剤収容部201a,201aから抜き出された錠剤が、該垂直面に接触してスムーズに落下せず、錠剤抜き出し部材140,150と干渉してしまう可能性がある。しかしながら、このようなテーパ面1121cとすることにより、図12(b)に示したように、錠剤が該テーパ面1121cに接触した場合にはその傾斜角度に従って下方に誘導され、錠剤抜き出し部材140,150との干渉が生じることを抑制できる。さらに、開口周縁部1121のうち、少なくとも前方縁部1121aの表面側角部1121bは、先鋭にならずにアールが付けられていることが好ましい。錠剤によって突き破られた封止シート202が表面側角部1121bに接触して切れてしまうことを抑制するためである。なお、テーパ面1121cを形成すること、並びに、表面側角部1121bにアールを付けることは、前方縁部1121aだけでなく、開口周縁部1121のより広い範囲に亘ってそのように施されていることが好ましく、さらには全周に亘ってそのように施されていることがより好ましい。
本実施形態によれば、錠剤シート待機機構120の待機部121aに複数枚の錠剤シート200を積層配置する(図5(b)参照)。このとき、セットした錠剤シート200の幅に合わせて、間隔調整機構125を用いてシート支持用側板121,121間の間隔を調整する。積層配置された錠剤シート200は、送り出しローラ131,131によって最下段のものから順に前方に送り出される。すると、錠剤シート200の側部201b,201bに、送り歯車132,132が噛み込み、シート支持用側板121,121と共に間隔調整された一対のガイド側壁1301,1301間を、中央ガイドプレート135の横辺部135bによって幅方向中間平坦部201cの浮き上がりが防止されながら前方に搬送される(図13(a)参照)。その過程において、まず、後方(錠剤シート待機機構120側)から見て左列の錠剤収容部201a,201aに、第1錠剤抜き出し部材140のフィン142が当接する。フィン142は、ベース部141の幅方向に複数枚設けられているため、錠剤収容部201a,201aの大きさや形状が異なるものであっても、少なくとも一つのフィン142が、その傾斜部142bから、搬送方向先頭に位置する錠剤収容部201aの前端側に当接し始め、突出端部142aにおいて最も下方に押圧する。これにより、当該錠剤収容部201aから錠剤が抜き出され(図13(b)参照)、第1排出口161から排出錠剤受け部163に落下し、下端の開口部163aから錠剤収集部3に供給される。錠剤収集部3では、図1に示したように、複数の錠剤取り出しユニット100から一包化相当分の錠剤を収集し、その後、錠剤分配機構4によってトレイ5の錠剤マス51に供給される。
錠剤シート200は、引き続き前方に搬送されることにより、左列における先頭から2番目、3番目と順に錠剤収容部201a,201aが押圧され、各錠剤収容部201a,201aから1錠ずつ錠剤が抜き出され、上記と同様に第1排出口161を通じて排出錠剤受け部163に落下していく。左列の錠剤収容部201a,201aの全てから錠剤が抜き出されると、図7に示したようにさらに前方に搬送され、右列における先頭の錠剤収容部201aが第2錠剤抜き出し部材150のフィン152に当接する。この場合も、フィン152がベース部151の幅方向に複数設けられているため、少なくとも一つのフィン152の傾斜部152bが、搬送方向先頭に位置する右列の錠剤収容部201aの前端側に当接し、突出端部152aにおいて最も下方に押圧され、当該錠剤収容部201aから錠剤が抜き出され(図13(c)参照)、第2排出口162を経由して排出錠剤受け部163に落下する。その後は、上記と同様に、除包システム1の錠剤収集部3、錠剤分配機構4を経て分包装置5における分包工程に供される。そして、錠剤シート200がさらに搬送方向前方に送られると、右列の錠剤収容部201a,201aに順次第2錠剤抜き出し部材150のフィン152が当接して、上記と同様に、錠剤が抜き出されていく。
全ての錠剤が抜き出された後は、当該錠剤シート200は搬送方向前方に向かってさらに移動して廃棄工程に送られる。そして、錠剤シート待機機構120において最下段に位置する次の錠剤シート200が前方に送り出され、上記工程が繰り返される。錠剤シート待機機構120における錠剤シート200が全て前方に送り出されると、錠剤シート200が存在しなくなったことを錠剤シート検出部124が検出してそれに対応する信号を出力する(図5(c)参照)。それにより、作業者は、新たに錠剤シート200の補充したりすることができる。
なお、錠剤収容部201a,201aにカプセル剤が封入されたものの場合には、上記のように、図9に示した錠剤抜き出し部材140,150を用いる。これは、各フィン142,152の各突出端部142a,152aが、各ガイド側壁1301,1301寄りのフィン142,152ほど搬送方向後方寄りの位置になっている。そのため、カプセル剤が封入された各錠剤収容部201a,201aは、図11(a)に示したように、各ガイド側壁1301,1301側の端部がまず押圧されて、封止シート202の端部が突き破られる。その後、突出端部142a,152aが当接するフィン142,152の数が徐々に中央ガイドプレート135の横辺部135b側の端部に向かって多くなっていくため、図11(b)に示したように、封止シート202の突き破られる範囲も、幅方向中間平坦部201cに向かって広がっていく。従って、各突出端部142a,152aが錠剤収容部201a,201aに端から順に当接するため、押圧時の抵抗が小さいと共に、封止シート202が一定の傾向で徐々に破られていくため、カプセル剤の変形が抑制され、封止シート202が中途で途切れて落下することを抑制できる。
1 除包システム
2 取り出しユニット支持部
3 錠剤収集部
4 錠剤分配機構
100 錠剤取り出しユニット
110 本体フレーム
120 錠剤シート待機機構
130 搬送機構
131 送り出しローラ
132 送り歯車
140 第1錠剤抜き出し部材
141 ベース部
142 フィン
142a 突出端部
142b 傾斜部
150 第2錠剤抜き出し部材
151 ベース部
152 フィン
152a 突出端部
152b 傾斜部
200 錠剤シート
201 包装用シート
201a 錠剤収容部
201c 幅方向中間平坦部
202 封止シート

Claims (6)

  1. 錠剤を収容した状態で封止シートにより下面が封止された錠剤収容部を1列以上有する錠剤シートから、前記錠剤を取り出す錠剤取り出しユニットであって、
    前記錠剤収容部を上向きにした姿勢で前記錠剤シートを搬送する搬送機構と、
    前記錠剤シートの搬送経路の中途に設けられ、前記錠剤シートの搬送中に前記錠剤収容部に当接して、前記錠剤を下方に抜き出す錠剤抜き出し部材と、
    前記錠剤抜き出し部材の下方に設けられた錠剤排出部と
    を具備し、
    前記錠剤抜き出し部材が、
    搬送されてくる前記錠剤シートの上方となる位置で支持されるベース部と、
    前記ベース部から下方に突出し、突出端部と、搬送方向に沿って前記ベース部と前記突出端部とを結ぶ傾斜部とを備え、前記錠剤シートの搬送方向に直交する前記ベース部の幅方向に沿って複数設けられたフィンと
    を有し、
    複数設けられた前記フィンのいずれかが、前記錠剤収容部に、前記傾斜部から前記突出端部に至るまで当接し、それにより前記錠剤収容部を徐々に押し潰して変形させ、前記錠剤を、前記封止シートを突き破らせて下方に抜き出すことを特徴とする錠剤取り出しユニット。
  2. 前記錠剤抜き出し部材に複数設けられた前記各フィンの各突出端部の位置が、相対的に前方寄り及び後方寄りの少なくとも2種類の異なる位置に設定されている請求項1記載の錠剤取り出しユニット。
  3. 前記各フィンの各突出端部の位置が、前記ベース部の幅方向の一端側から他端側に沿って、徐々に搬送方向のいずれかの方向に偏っていくように設定されている請求項2記載の錠剤取り出しユニット。
  4. 前記錠剤抜き出し部材が、前記錠剤シートにおける前記錠剤収容部の各列に対応して設けられ、そのうち、少なくとも1列の錠剤収容部に対応する前記錠剤抜き出し部材と、他の少なくとも1列の錠剤収容部に対応する前記錠剤抜き出し部材とが、前記錠剤シートの搬送方向に沿って所定間隔をおいて設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の錠剤取り出しユニット。
  5. 前記搬送経路の手前に位置する待機面上に、前記錠剤シートを複数枚積み重ねて待機させると共に、最下段の前記錠剤シートから順に前記搬送経路に送り出す錠剤シート待機機構を有し、
    前記錠剤シート待機機構は、
    最上段の前記錠剤シート上に配置される重り部材と、
    前記錠剤シートが前記搬送経路に全て送り出されると、前記錠剤シートが前記待機面上に存在しない旨を検出する錠剤シート検出部と
    を有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の錠剤取り出しユニット。
  6. 複数の錠剤取り出しユニットが支持された取り出しユニット支持部と、
    前記取り出しユニット支持部の下方に配設され、前記各錠剤取り出しユニットから抜き出されて排出される各錠剤を一包化相当分ずつ収集する錠剤収集部と
    を備えてなる除包システムにおいて、
    前記錠剤取り出しユニットとして、前記請求項1〜5のいずれか1項に記載の錠剤取り出しユニットが用いられていることを特徴とする除包システム。
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