JP6197745B2 - 車両用冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いられる冷凍サイクル装置に関する。
従来、特許文献1には、冷媒と冷却水とを熱交換させる水冷コンデンサを備える車両用ヒートポンプシステムが記載されている。
この従来技術では、ウォータポンプを通じて冷却ラインに沿って冷却水を循環させ、ラジエータで冷却水を外気との熱交換を通じて冷却させる。
特開2012−201360号公報
上記従来技術では、例えば夏季の炎天下に車両を長時間停車した場合のような高温環境下では、冷却ラインの冷却水が高温になる。この状態で圧縮機を起動して冷媒を循環させると、水冷コンデンサで冷媒と高温の冷却水とが熱交換されて冷媒の温度および圧力が過度に上昇してしまい、機器の耐久性に悪影響を及ぼす。
しかも、冷却ラインの冷却水の熱容量が大きいので、冷却水の温度を早期に低下させるのが困難であり、ひいては冷媒の温度および圧力を早期に低下させるのが困難である。
本発明は上記点に鑑みて、高温環境下において冷媒の圧力が過度に上昇することを抑制することを目的とする。
本発明は上記点に鑑みて、高温環境下において、ほとんど冷却されていない緩い空気が車室内に吹き出されて乗員が不快になることを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
第1熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)と、
圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と第1熱媒体とを熱交換させて第1熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
第1熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
圧縮機(21)および第1ポンプ(11)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
制御手段(40)は、圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず第1ポンプ(11)を起動し、その後、第1熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、圧縮機(21)を起動することを特徴とする。
これによると、圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず第1ポンプ(11)を起動するので、熱媒体外気熱交換器(13)で第1熱媒体と外気とを熱交換させて第1熱媒体を冷却することができる。
そして、第1熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、圧縮機(21)を起動するので、高圧側熱交換器(15)では、熱媒体外気熱交換器(13)で十分に冷却された第1熱媒体が冷媒と熱交換される。したがって、高温環境下において冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
第1熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)と、
圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と第1熱媒体とを熱交換させて第1熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
第1熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
圧縮機(21)および第1ポンプ(11)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、制御手段(40)は、第1熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)以上であると判定または推定した場合、まず第1ポンプ(11)を起動し、その後、第1熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)よりも小さい第4所定値(α4)以下であると判定または推定した場合、第1ポンプ(11)を停止することを特徴とする。
これによると、高温環境下において、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態や、車両のエンジンが停止している状態で第1熱媒体の温度(T1)が過剰に上昇することを抑制できるので、冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
上記目的を達成するため、請求項10に記載の発明では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)と、
圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と熱媒体とを熱交換させて熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
熱媒体外気熱交換器(13)を第1ポンプ(11)と第2ポンプ(12)とに切替接続する切替手段(55、56)と、
圧縮機(21)、第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
制御手段(40)は、圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)のうち熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを起動し、その後、熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、圧縮機(21)を起動することを特徴とする。
これによると、上記請求項1に記載の発明と同様に、高温環境下において冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
上記目的を達成するため、請求項14に記載の発明では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)と、
圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と熱媒体とを熱交換させて熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
熱媒体外気熱交換器(13)を第1ポンプ(11)と第2ポンプ(12)とに切替接続する切替手段(55、56)と、
圧縮機(21)、第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、制御手段(40)は、熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)以上であると判定または推定した場合、まず第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)のうち熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを起動し、その後、熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)よりも小さい第4所定値(α4)以下であると判定または推定した場合、第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)のうち熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを停止することを特徴とする。
これによると、上記請求項8に記載の発明と同様に、高温環境下において、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態や、車両のエンジンが停止している状態で熱媒体の温度(T1)が過剰に上昇することを抑制できるので、冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
上記目的を達成するため、請求項16に記載の発明では、
冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
熱媒体を吸入して吐出するポンプ(11、12)と、
圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と熱媒体とを熱交換させて熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
圧縮機(21)およびポンプ(11、12)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
制御手段(40)は、圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず圧縮機(21)を起動し、その後、熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以上であると判定または推定した場合、圧縮機(21)を停止させるとともにポンプ(11、12)を起動し、さらにその後、熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、再び圧縮機(21)を起動することを特徴とする。
これによると、圧縮機(21)の起動要求があった場合に直ちに圧縮機(21)を起動しても、熱媒体の温度(T1)が高ければ圧縮機(21)を停止させるとともにポンプ(11、12)を起動して熱媒体を冷却する。
そして、熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、圧縮機(21)を起動するので、上記請求項1に記載の発明と同様に、高温環境下において冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における車両用冷凍サイクル装置の全体構成図である。 第1実施形態における車両用冷凍サイクル装置の電気制御部を示すブロック図である。 第1実施形態における車両用冷凍サイクル装置の制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における車両用冷凍サイクル装置の制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における車両用冷凍サイクル装置の全体構成図である。 第4実施形態における車両用冷凍サイクル装置の制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。 第5実施形態における車両用冷凍サイクル装置の全体構成図である。 第5実施形態における車両用冷凍サイクル装置の電気制御部を示すブロック図である。 第5実施形態における車両用冷凍サイクル装置の制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。 第6実施形態における車両用冷凍サイクル装置の制御装置が実行する制御処理を示すフローチャートである。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に示す車両用冷凍サイクル装置10は、車室内を適切な温度に調整する車両用空調装置を構成している。本実施形態では、車両用冷凍サイクル装置10を、エンジン(内燃機関)および走行用電動モータから車両走行用の駆動力を得るハイブリッド自動車に適用している。
本実施形態のハイブリッド自動車は、車両停車時に外部電源(商用電源)から供給された電力を、車両に搭載された電池(車載バッテリ)に充電可能なプラグインハイブリッド自動車として構成されている。電池としては、例えばリチウムイオン電池を用いることができる。
エンジンから出力される駆動力は、車両走行用として用いられるのみならず、発電機を作動させるためにも用いられる。そして、発電機にて発電された電力および外部電源から供給された電力を電池に蓄わえることができ、電池に蓄えられた電力は、走行用電動モータのみならず、車両用冷凍サイクル装置10を構成する電動式構成機器をはじめとする各種車載機器に供給される。
図1に示すように、車両用冷凍サイクル装置10は、第1ポンプ11、第2ポンプ12、ラジエータ13、冷却水冷却器14、冷却水加熱器15およびクーラコア16を備えている。
第1ポンプ11および第2ポンプ12は、冷却水を吸入して吐出するポンプであり、例えば電動ポンプで構成されている。冷却水は、熱媒体としての流体である。本実施形態では、冷却水として、少なくともエチレングリコール、ジメチルポリシロキサンもしくはナノ流体を含む液体、または不凍液体が用いられている。
ラジエータ13、冷却水冷却器14、冷却水加熱器15およびクーラコア16は、冷却水が流通する冷却水流通機器(熱媒体流通機器)である。
ラジエータ13は、冷却水と外気(車室外空気)とを熱交換する冷却水外気熱交換器(熱媒体外気熱交換器)である。ラジエータ13には、室外送風機17によって外気が送風される。
室外送風機17は、ラジエータ13に外気を送風する外気送風機(送風手段)である。例えば、室外送風機17は、送風ファンを電動モータ(ブロワモータ)にて駆動する電動送風機である。
ラジエータ13および室外送風機17は車両の最前部に配置されている。このため、車両の走行時にはラジエータ13に走行風を当てることができる。
ラジエータ13は冷却水の熱を外気に放熱させる放熱用熱交換器として機能する。ラジエータ13を流れる冷却水が外気よりも低温になっている場合、ラジエータ13は冷却水に外気の熱を吸熱させる吸熱用熱交換器として機能する。
冷却水冷却器14は、冷媒回路20(冷凍サイクル)の低圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって冷却水を冷却する低圧側熱交換器(熱媒体冷却器)である。冷却水冷却器14では冷却水を外気の温度よりも低温に冷却することができる。
冷却水加熱器15は、冷媒回路20の高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって冷却水を加熱する高圧側熱交換器(熱媒体加熱器)である。冷却水加熱器15では冷却水を外気の温度よりも高温に加熱することができる。
冷媒回路20は、圧縮機21、冷却水加熱器15、膨張弁22および冷却水冷却器14を備える蒸気圧縮式冷凍機である。本実施形態の冷媒回路20では、冷媒としてフロン系冷媒を用いており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。
圧縮機21は、電池から供給される電力によって駆動される電動圧縮機、またはベルトによって駆動される可変容量圧縮機であり、冷媒回路20の冷媒を吸入して圧縮して吐出する。
冷却水加熱器15は、圧縮機21から吐出された高圧側冷媒と冷却水とを熱交換させることによって高圧側冷媒を凝縮させる凝縮器である。膨張弁22は、冷却水加熱器15から流出した液相冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。
冷却水冷却器14は、膨張弁22で減圧膨張された低圧冷媒と冷却水とを熱交換させることによって低圧冷媒を蒸発させる蒸発器である。冷却水冷却器14で蒸発した気相冷媒は圧縮機21に吸入されて圧縮される。
クーラコア16は、冷却水と車室内への送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を冷却する冷却水空気熱交換器である。換言すれば、クーラコア16は、圧縮機21から吐出された冷媒の熱量の少なくとも一部を用いて空気を冷却する空気冷却用熱交換器である。
冷却水冷却器14およびクーラコア16は、膨張弁22で減圧された低圧冷媒の冷熱を利用して車室内への送風空気を冷却する空気冷却手段である。
クーラコア16には、室内送風機18によって内気(車室内空気)、外気、または内気と外気との混合空気が送風される。
室内送風機18は、車室内へ向かって流れる送風空気を発生する送風機(送風手段)である。例えば、室内送風機18は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータ(ブロワモータ)にて駆動する電動送風機である。室内送風機18は、クーラコア16を通過する空気の流量を調整する空気流量調整手段である。
クーラコア16および室内送風機18は、室内空調ユニット30のケーシング31に収容されている。室内空調ユニット30は、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されている。ケーシング31は、室内空調ユニットの外殻を形成している。
ケーシング31は、車室内への送風空気が流れる空気通路を形成しており、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。
ケーシング31の内部において、クーラコア16よりも空気流れ下流側に、ヒータコア(空気加熱器)およびエアミックスドアが配置されていてもよい。
ヒータコアは、車室内への送風空気を加熱する加熱用熱交換器(空気加熱器)である。例えば、ヒータコアは、冷媒回路20の高圧側冷媒(高温冷媒)や、エンジン冷却水(温水)等を熱源として車室内への送風空気を加熱する。
エアミックスドアは、ヒータコアを流れる空気の流量と、ヒータコアをバイパスして流れる空気の流量との割合を調整して車室内へ吹き出される吹出空気の温度を調整する吹出空気温度調整手段(空気流量割合調整手段)である。
第1ポンプ11、ラジエータ13および冷却水加熱器15は、第1冷却水回路C1(第1熱媒体回路)に配置されている。第1冷却水回路C1は、冷却水が第1ポンプ11→ラジエータ13→冷却水加熱器15→第1ポンプ11の順に循環するように構成されている。
第2ポンプ12、冷却水冷却器14およびクーラコア16は、第2冷却水回路C2(第2熱媒体回路)に配置されている。第2冷却水回路C2は、冷却水が第2ポンプ12→冷却水冷却器14→クーラコア16→第2ポンプ12の順に循環するように構成されている。
図2に示す制御装置40は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成され、そのROM内に記憶された空調制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された第1ポンプ11、第2ポンプ12、室外送風機17、室内送風機18、圧縮機21等の作動を制御する制御手段である。制御装置40には、車両のバッテリから電力が供給される。
制御装置40は、その出力側に接続された各種制御対象機器を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、それぞれの制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が、それぞれの制御対象機器の作動を制御する制御手段を構成している。
制御装置40のうち第1ポンプ11の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、第1冷却水流量制御手段40a(第1熱媒体流量制御手段)を構成している。
制御装置40のうち第2ポンプ12の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、第2冷却水流量制御手段40b(第2熱媒体流量制御手段)を構成している。
制御装置40のうち室外送風機17の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、室外送風機制御手段40cを構成している。
制御装置40のうち室内送風機18の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、室内送風機制御手段40dを構成している。
制御装置40のうち圧縮機21の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、冷媒流量制御手段40eを構成している。
第1冷却水流量制御手段40a、第2冷却水流量制御手段40b、室外送風機制御手段40c、室内送風機制御手段40dおよび冷媒流量制御手段40eは、制御装置40に対して別体で構成されていてもよい。
制御装置40の入力側には、内気センサ41、外気センサ42、日射センサ43、第1水温センサ44、第2水温センサ45、冷媒温度センサ46、冷媒圧力センサ47等のセンサ群の検出信号が入力される。
内気センサ41は、内気温(車室内温度)を検出する検出手段(内気温度検出手段)である。外気センサ42は、外気温(車室外温度)を検出する検出手段(外気温度検出手段)である。日射センサ43は、車室内の日射量を検出する検出手段(日射量検出手段)である。
第1水温センサ44は、第1冷却水回路C1を流れる冷却水の温度(例えば冷却水加熱器15から流出した冷却水の温度)を検出する検出手段(第1熱媒体温度検出手段)である。
第2水温センサ45は、第2冷却水回路C2を流れる冷却水の温度(例えば冷却水冷却器14から流出した冷却水の温度)を検出する検出手段(第2熱媒体温度検出手段)である。
冷媒温度センサ46は、冷媒回路20の冷媒温度を検出する検出手段(冷媒温度検出手段)である。冷媒温度センサ46が検出する冷媒回路20の冷媒温度は、例えば圧縮機21から吐出される高圧冷媒の温度、圧縮機21に吸入される低圧冷媒の温度、膨張弁22で減圧膨張された低圧冷媒の温度、冷却水冷却器14で熱交換された低圧冷媒の温度等である。
冷媒圧力センサ47は、冷媒回路20の冷媒圧力(例えば圧縮機21から吐出される高圧冷媒の圧力や、圧縮機21に吸入される低圧冷媒の圧力)を検出する検出手段(冷媒圧力検出手段)である。
内気温、外気温、冷却水温度、冷媒温度および冷媒圧力を、種々の物理量の検出値に基づいて推定するようにしてもよい。
例えば、第1冷却水回路C1の冷却水の温度を、冷却水加熱器15の出口冷媒圧力、圧縮機21の吐出冷媒圧力、冷媒回路20の高圧側冷媒の圧力、冷媒回路20の高圧側冷媒の温度、ラジエータ13の熱交換フィンの温度、冷却水加熱器15の熱交換フィンの温度等のうち少なくとも1つに基づいて算出してもよい。
例えば、第2冷却水回路C2の冷却水の温度を、冷却水冷却器14の出口冷媒圧力、圧縮機21の吸入冷媒圧力、冷媒回路20の低圧側冷媒の圧力、冷媒回路20の低圧側冷媒の温度、クーラコア16の熱交換フィンの温度、冷却水冷却器14の熱交換フィンの温度等のうち少なくとも1つに基づいて算出してもよい。
制御装置40の入力側には、操作パネル48からの操作信号が入力される。操作パネル48は車室内の計器盤付近に配置されており、操作パネル48には各種操作スイッチが設けられている。操作パネル48に設けられた各種操作スイッチとしては、空調作動スイッチや車室内温度設定スイッチ等が設けられている。
空調作動スイッチは、車室内空調を行うことを乗員が要求するためのスイッチであり、空調要求信号(すなわち圧縮機起動要求信号)を制御装置40に出力する。車室内温度設定スイッチは、乗員が希望する車室内温度を設定するスイッチである。
次に、上記構成における作動を説明する。図3は、制御装置40が実行する制御処理の概要を示すフローチャートである。制御装置40は、車両のイグニッションスイッチがオンされるとこの制御処理の実行を開始する。
まず、ステップS100では、操作パネル48に設けられた空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオンされているか否かを判定する。換言すれば、圧縮機21の起動要求があったか否かを判定する。
空調作動スイッチがオンされていないと判定した場合、ステップS100へ戻る。空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオンされていると判定した場合、ステップS110へ進み、第1ポンプ11および室外送風機17を起動する。これにより、第1冷却水回路C1の冷却水がラジエータ13で冷却される。
続くステップS120では、第1冷却水回路C1(第1回路)の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であるか否かを判定する。第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下でないと判定した場合、ステップS120へ戻る。
第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であると判定した場合、ステップS130へ進み、圧縮機21および第2ポンプ12を起動する。これにより、第2冷却水回路C2の冷却水が冷却水冷却器14で冷却される。
このとき、冷却水加熱器15では、第1所定値α1以下に冷却された第1冷却水回路C1の冷却水が冷媒と熱交換するので、冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
ステップS120において、冷媒回路20の高圧側冷媒(高圧冷媒)の温度が所定値以下であるか否かを判定することによって、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であるか否かを推定するようにしてもよい。
続くステップS140では、第2冷却水回路C2(第2回路)の冷却水の温度T2が第2所定値α2以下であるか否かを判定する。換言すれば、冷媒回路20の低圧側冷媒(低圧冷媒)の温度または圧力が所定値以下であるか否かを推定する。
第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、ステップS140へ戻る。
第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、ステップS150へ進み、室内送風機18を起動する。これにより、クーラコア16で車室内への送風空気が冷却される。
ステップS140において、冷媒回路20の低圧側冷媒(低圧冷媒)の温度が第2所定値α2以下であるか否かを判定し、冷媒回路20の低圧側冷媒の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、ステップS140へ戻り、冷媒回路20の低圧側冷媒の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、ステップS150へ進むようにしてもよい。
続くステップS160では通常のエアコン制御を実施する。すなわち、車室内温度が、操作パネル48の車室内温度設定スイッチで設定された温度になるように、圧縮機21の冷媒吐出能力や室内送風機18の送風能力等を制御する。
例えば、目標吹出温度TAO等に基づいて、圧縮機21の冷媒吐出能力や室内送風機18の送風能力等を制御するようにすればよい。目標吹出温度TAOは、以下の数式により算出される。TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C但し、Tsetは車室内温度設定スイッチによって設定された車室内設定温度、Trは内気センサ41によって検出された車室内温度(内気温)、Tamは外気センサ42によって検出された外気温、Tsは日射センサ43によって検出された日射量である。Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
本実施形態では、制御装置40は、圧縮機21の起動要求があった場合、まず第1ポンプ11を起動し、その後、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であると判定または推定した場合、圧縮機21を起動する。
これによると、圧縮機21の起動要求があった場合、まず第1ポンプ11を起動するので、ラジエータ13で第1冷却水回路C1の冷却水と外気とを熱交換させて第1冷却水回路C1の冷却水を冷却することができる。
そして、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であると判定または推定した場合、圧縮機21を起動するので、冷却水加熱器15では、ラジエータ13である程度冷却された第1冷却水回路C1の冷却水が冷媒と熱交換される。したがって、圧縮機21を起動した際に冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
本実施形態では、制御装置40は、第1ポンプ11を起動させる際、室外送風機17も起動させるので、第1冷却水回路C1の冷却水を早期に冷却することができる。
本実施形態では、制御装置40は、圧縮機21を起動した後、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2(換言すれば、低圧冷媒の温度TR2または圧力PR2)が第2所定値α2以下であると判定または推定した場合、室内送風機18を起動する。
これによると、低圧冷媒がある程度低温になってから室内送風機18を起動するので、室内送風機18を起動した際には、冷却水冷却器14である程度冷却された第2冷却水回路C2の冷却水が、クーラコア16で車室内への送風空気をある程度冷却する。したがって、ほとんど冷却されていない緩い空気が車室内に吹き出されて乗員が不快になることを抑制できる。
本実施形態では、膨張弁22で減圧された低圧冷媒と第2冷却水回路C2の冷却水とを熱交換させて第2冷却水回路C2の冷却水を冷却する冷却水冷却器14と、冷却水冷却器14で冷却された第2冷却水回路C2の冷却水と車室内への送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を冷却するクーラコア16とを備える。
これによると、第2冷却水回路C2の冷却水の熱容量が大きいので、クーラコア16における送風空気の冷却温度が急激に変動することを抑制できる。そのため、クーラコア16における送風空気の冷却温度が急激に低下してクーラコア16に霜が付着することを抑制できる。また、クーラコア16に霜が付着することを抑制するために圧縮機21を停止させるという着霜抑制制御が実行されることを抑制できる。
(第2実施形態)
上記実施形態では、空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオンされた場合、第1ポンプ11を起動して第1冷却水回路C1の冷却水を冷却するが、本実施形態では、空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオンされていない場合であっても、第1冷却水回路C1の冷却水の温度が上昇した場合、第1ポンプ11を起動して第1冷却水回路C1の冷却水を冷却する。
図4は、制御装置40が実行する制御処理の概要を示すフローチャートである。本実施形態では、制御装置40には、車両のイグニッションスイッチのオン・オフ状態に関わらず、車両のバッテリから電力が供給される。制御装置40は、車両のイグニッションスイッチのオン・オフ状態に関わらず、この制御処理の実行を開始する。
まず、ステップS200では、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態であるか否かを判定する。すなわち、車両が駐車中であるか否かを判定する。
車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態であると判定した場合(すなわち、車両が駐車中であると判定した場合)、ステップS210へ進み、第1冷却水回路C1(第1回路)の冷却水の温度T1が第3所定値α3以上であるか否かを判定する。
第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第3所定値α3以上でないと判定した場合、ステップS210へ戻る。第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第3所定値α3以上であると判定した場合、ステップS220へ進み、第1ポンプ11および室外送風機17を起動する。これにより、第1冷却水回路C1の冷却水がラジエータ13で冷却される。
ステップS210において、冷媒回路20の高圧側冷媒(高圧冷媒)の温度または圧力が所定値以上であるか否かを判定することによって、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第3所定値α3以上であるか否かを推定するようにしてもよい。
ステップS210において、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1の代わりに、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第3所定値α3以上であるか否かを推定するようにしてもよい。車両が駐車中の場合、第2冷却水回路C2の冷却水も、第1冷却水回路C1の冷却水と同様に温度上昇するからである。
続くステップS230では、第1冷却水回路C1(第1回路)の冷却水の温度T1が第4所定値α4以下であるか否かを判定する。第4所定値α4は、第3所定値α3よりも小さい値である。
第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第4所定値α4以下でないと判定した場合、ステップS230へ戻る。第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1または圧力が第4所定値α4以下であると判定した場合、ステップS240へ進み、第1ポンプ11および室外送風機17を停止する。
ステップS230において、冷媒回路20の高圧側冷媒(高圧冷媒)の温度または圧力が所定値以下であるか否かを判定することによって、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第4所定値α4以下であるか否かを推定するようにしてもよい。
ステップS230において、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1の代わりに、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第4所定値α4以下であるか否かを推定するようにしてもよい。
本実施形態では、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、制御装置40は、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第3所定値α3以上であると判定または推定した場合、まず第1ポンプ11を起動し、その後、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が、第3所定値α3よりも小さい第4所定値α4以下であると判定または推定した場合、第1ポンプ11を停止する。
これによると、高温環境下において、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態や、車両のエンジンが停止している状態で第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が過剰に上昇することを抑制できる。したがって、車両のイグニッションスイッチがオンされた後や、車両のエンジンが起動された後に、速やかに圧縮機21を起動して空調を開始できる。
車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、制御装置40は、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1、冷媒の温度および冷媒の圧力のうち1つの物理量が第3所定値α3以上であると判定または推定した場合、まず第1ポンプ11を起動し、その後、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1、冷媒の温度および冷媒の圧力のうち1つの物理量が、第3所定値α3よりも小さい第4所定値α4以下であると判定または推定した場合、圧縮機21を停止するようにしても、本実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第3実施形態)
上記第1実施形態では、第2冷却水回路C2を有しているが、本第2実施形態では、第2冷却水回路C2を有しておらず、冷却水冷却器14の代わりに蒸発器40を有している。
蒸発器40は、膨張弁22で減圧膨張された低圧冷媒と車室内への送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を冷却する冷却水空気熱交換器である。蒸発器40は、膨張弁22で減圧された低圧冷媒の冷熱を利用して車室内への送風空気を冷却する空気冷却手段である。蒸発器40には、室内送風機18によって内気(車室内空気)、外気、または内気と外気との混合空気が送風される。
本実施形態では、図3に示すステップS140において、冷媒回路20の低圧冷媒の温度TR2または圧力PR2が第2所定値α2を下回っているか否かを判定し、冷媒回路20の低圧冷媒の温度TR2または圧力PR2が第2所定値α2を下回っていないと判定した場合、ステップS140へ戻り、冷媒回路20の低圧冷媒の温度TR2または圧力PR2が第2所定値α2を下回っていると判定した場合、ステップS150へ進み、室内送風機18を起動するようにすればよい。
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第4実施形態)
上記第2実施形態では、車両が駐車中かつ空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオフされている状態において、第1冷却水回路C1の冷却水の温度が上昇すると、第1ポンプ11を起動して第1冷却水回路C1の冷却水を冷却するが、本実施形態では、車両が走行中かつ空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオフされている状態において、第1冷却水回路C1の冷却水の温度が上昇すると、第1ポンプ11を起動して第1冷却水回路C1の冷却水を冷却する。
図6は、制御装置40が実行する制御処理の概要を示すフローチャートである。まず、ステップS300では、車両のイグニッションスイッチがオンされており且つ車両のエンジンがオンされている状態であるか否かを判定する。すなわち、車両が走行中であるか否かを判定する。
車両のイグニッションスイッチがオンされており且つ車両のエンジンがオンされている状態であると判定した場合(すなわち、車両が走行中であると判定した場合)、ステップS100へ進み、操作パネル48に設けられた空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオフの状態であるか否かを判定する。換言すれば、圧縮機21の起動要求がないか否かを判定する。
空調作動スイッチがオフの状態でないと判定した場合、ステップS310へ戻る。空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオフの状態であると判定した場合、ステップS320へ進み、第1冷却水回路C1(第1回路)の冷却水の温度T1が第5所定値α5以上であるか否かを判定する。
第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第5所定値α5以上でないと判定した場合、ステップS320へ戻る。第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第5所定値α5以上であると判定した場合、ステップS330へ進み、第1ポンプ11および室外送風機17を起動する。これにより、第1冷却水回路C1の冷却水がラジエータ13で冷却される。
ステップS320において、冷媒回路20の高圧側冷媒(高圧冷媒)の温度または圧力が所定値以上であるか否かを判定することによって、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第5所定値α5以上であるか否かを推定するようにしてもよい。
ステップS320において、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1の代わりに、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第5所定値α5以上であるか否かを推定するようにしてもよい。空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオフの状態である場合、第2冷却水回路C2の冷却水も、第1冷却水回路C1の冷却水と同様に温度上昇することがあるからである。
本実施形態では、車両のイグニッションスイッチがオンされ、車両のエンジンが作動し、かつ圧縮機21が停止している状態において、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第5所定値α5以上であると判定または推定した場合、第1ポンプ11を起動する。
これによると、車両が走行しており且つ圧縮機21が停止している状態において第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が過剰に上昇することを抑制できる。したがって、圧縮機21の起動要求があった場合に速やかに圧縮機21を起動して空調を開始できる。
(第5実施形態)
上記実施形態では、車両用冷凍サイクル装置10は車両用空調装置を構成しているが、車両用冷凍サイクル装置10は、車両が備える各種機器を適切な温度に調整する車両用熱管理システムを構成していてもよい。
例えば、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2に、冷却水によって温度調整(冷却・加熱)される種々の温度調整対象機器(冷却対象機器・加熱対象機器)が配置されていてもよい。
さらに、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2が切替弁を介して接続され、切替弁が、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2に配置された複数個の熱媒体流通機器のそれぞれに対して、第1ポンプ11によって吸入・吐出される冷却水が循環する場合と、第2ポンプ12によって吸入・吐出される冷却水が循環する場合とを切り替えるようにしてもよい。
具体的には、図7に示すように、本実施形態の熱管理システム10は、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53、冷却水冷却水熱交換器54、第1切替弁55および第2切替弁56を備えている。
ヒータコア51は、冷却水が流通する冷却水流通機器(熱媒体流通機器)である。ヒータコア51は、冷却水と車室内への送風空気とを熱交換させて車室内への送風空気を加熱する空気加熱用熱交換器(熱媒体空気熱交換器)である。
クーラコア16では、冷却水が顕熱変化にて送風空気から吸熱する。すなわち、クーラコア16では、冷却水が送風空気から吸熱しても冷却水が液相のままで相変化しない。クーラコア16には、室内送風機18によって内気、外気、または内気と外気との混合空気が送風される。
インバータ52、電池温調用熱交換器53および冷却水冷却水熱交換器54は、冷却水が流通する流路を有し、冷却水との間で熱授受が行われる熱授受機器(温度調整対象機器)である
インバータ52は、電池から供給された直流電力を交流電圧に変換して走行用電動モータに出力する電力変換装置である。インバータ52は、作動に伴って発熱する発熱機器である。
電池温調用熱交換器53は、電池と冷却水とを熱交換する熱交換器である。電池温調用熱交換器53は、電池に接触配置されていて、電池との間で熱伝導が行われる熱交換器である。電池温調用熱交換器53は、電池への送風経路に配置されていて、送風空気と冷却水とを熱交換する熱交換器(空気熱媒体熱交換器)であってもよい。
冷却水冷却水熱交換器54は、車両用熱管理システム10の冷却水(第1ポンプ11または第2ポンプ12によって循環される冷却水)と、エンジン冷却回路70の冷却水(エンジン用熱媒体)とを熱交換する熱交換器(熱媒体熱媒体熱交換器)である。
第1ポンプ11は、第1ポンプ用流路61に配置されている。第1ポンプ用流路61において第1ポンプ11の吐出側には、冷却水冷却用熱交換器14が配置されている。
第2ポンプ12は、第2ポンプ用流路62に配置されている。第2ポンプ用流路62において第2ポンプ12の吐出側には、冷却水加熱用熱交換器15が配置されている。
室外熱交換器13は、室外熱交換器用流路63に配置されている。クーラコア16は、クーラコア用流路64に配置されている。ヒータコア51は、ヒータコア用流路65に配置されている。
インバータ52は、インバータ用流路66に配置されている。電池温調用熱交換器53は、電池温調用流路67に配置されている。冷却水冷却水熱交換器54は、冷却水冷却水熱交換器用流路68に配置されている。
第1ポンプ用流路61、第2ポンプ用流路62、室外熱交換器用流路63、クーラコア用流路64、ヒータコア用流路65、インバータ用流路66、電池温調用流路67および冷却水冷却水熱交換器用流路68は、第1切替弁55および第2切替弁56に接続されている。第1切替弁55および第2切替弁56は、冷却水の流れを切り替える切替手段である。
第1切替弁55は、冷却水の入口として第1入口55aおよび第2入口55bを有し、冷却水の出口として第1出口55c、第2出口55d、第3出口55e、第4出口55f、第5出口55g、第6出口55h、第7出口55iを有している。
第2切替弁56は、冷却水の出口として第1出口56aおよび第2出口56bを有し、冷却水の入口として第1入口56c、第2入口56d、第3入口56e、第4入口56f、第5入口56g、第6入口56h、第7入口56iを有している。
第1切替弁55の第1入口55aには、第1ポンプ用流路61の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第1入口55aには、冷却水冷却用熱交換器14の冷却水出口側が接続されている。
第1切替弁55の第2入口55bには、第2ポンプ用流路62の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第2入口55bには、冷却水加熱用熱交換器15の冷却水出口側が接続されている。
第1切替弁55の第1出口55cには、室外熱交換器用流路63の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第1出口55cには室外熱交換器13の冷却水入口側が接続されている。
第1切替弁55の第2出口55dには、クーラコア用流路64の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第2出口55dにはクーラコア16の冷却水入口側が接続されている。
第1切替弁55の第3出口55eには、ヒータコア用流路65の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第3出口55eにはヒータコア51の冷却水入口側が接続されている。
第1切替弁55の第4出口55fには、インバータ用流路66の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第4出口55fにはインバータ52の冷却水入口側が接続されている。
第1切替弁55の第5出口55gには、電池温調用流路67の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第5出口55gには電池温調用熱交換器53の冷却水入口側が接続されている。
第1切替弁55の第6出口55hには、冷却水冷却水熱交換器用流路68の一端が接続されている。換言すれば、第1切替弁55の第6出口55hには冷却水冷却水熱交換器54の冷却水入口側が接続されている。
第1切替弁55の第7出口55iには、バイパス流路26の一端が接続されている。バイパス流路26は、冷却水が各冷却水流通機器13、16、51、52、53、54をバイパスして流れる流路である。
第2切替弁56の第1出口56aには、第1ポンプ用流路61の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第1出口56aには、第1ポンプ11の冷却水吸入側が接続されている。
第2切替弁56の第2出口56bには、第2ポンプ用流路62の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第2出口56bには、第2ポンプ12の冷却水吸入側が接続されている。
第2切替弁56の第1入口56cには、室外熱交換器用流路63の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第1入口56cには室外熱交換器13の冷却水出口側が接続されている。
第2切替弁56の第2入口55dには、クーラコア用流路64の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第2入口55dにはクーラコア16の冷却水出口側が接続されている。
第2切替弁56の第3入口55eには、ヒータコア用流路65の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第3入口55eにはヒータコア51の冷却水出口側が接続されている。
第2切替弁56の第4入口55fには、インバータ用流路66の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第4入口55fにはインバータ52の冷却水出口側が接続されている。
第2切替弁56の第5入口55gには、電池温調用流路67の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第5入口55gには電池温調用熱交換器53の冷却水出口側が接続されている。
第2切替弁56の第6入口55hには、冷却水冷却水熱交換器用流路68の他端が接続されている。換言すれば、第2切替弁56の第6入口55hには冷却水冷却水熱交換器54の冷却水出口側が接続されている。
第2切替弁56の第7入口55iには、バイパス流路26の他端が接続されている。
第1切替弁55および第2切替弁56は、各入口と各出口との連通状態を任意または選択的に切り替え可能な構造になっている。
具体的には、第1切替弁55は、室外熱交換器13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53、冷却水冷却水熱交換器54およびバイパス流路26のそれぞれについて、第1ポンプ11から吐出された冷却水が流入する状態と、第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入する状態と、第1ポンプ11から吐出された冷却水および第2ポンプ12から吐出された冷却水が流入しない状態とを切り替える。
第2切替弁56は、室外熱交換器13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53、冷却水冷却水熱交換器54およびバイパス流路26のそれぞれについて、第1ポンプ11へ冷却水が流出する状態と、第2ポンプ12へ冷却水が流出する状態と、第1ポンプ11および第2ポンプ12へ冷却水が流出しない状態とを切り替える。
第1切替弁55および第2切替弁56は、弁開度を調整可能になっている。これにより、室外熱交換器13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53、冷却水冷却水熱交換器54およびバイパス流路26を流れる冷却水の流量を調整できる。
したがって、第1切替弁55および第2切替弁56は、各冷却水流通機器13、16、51、52、53、54およびバイパス流路26を流れる冷却水の流量を調整する流量調整弁である。
第1切替弁55および第2切替弁56は、第1ポンプ11から吐出された冷却水と、第2ポンプ12から吐出された冷却水とを任意の流量割合で混合して、室外熱交換器13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53、冷却水冷却水熱交換器54およびバイパス流路26に流入させることが可能になっている。
クーラコア16およびヒータコア51は、車両用空調装置の室内空調ユニット30のケーシング31に収容されている。
ケーシング31内の空気流れ最上流側には、内外気切替箱32が配置されている。内外気切替箱32は、内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気導入手段である。
内外気切替箱32には、ケーシング31内に内気を導入させる内気吸込口32a、および外気を導入させる外気吸込口32bが形成されている。内外気切替箱32の内部には、内外気切替ドア33が配置されている。
内外気切替ドア33は、ケーシング31内に導入される内気と外気との風量割合を変化させる風量割合変更手段である。具体的には、内外気切替ドア33は、内気吸込口32aおよび外気吸込口32bの開口面積を連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を変化させる。内外気切替ドア33は、電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
内外気切替箱32の空気流れ下流側には、室内送風機18(ブロワ)が配置されている。室内送風機18は、内外気切替箱32を介して吸入した空気(内気および外気)を車室内へ向けて送風する送風手段である。
ケーシング31内において室内送風機18の空気流れ下流側には、クーラコア16およびヒータコア51が配置されている。
ケーシング31の内部においてクーラコア16の空気流れ下流側部位には、ヒータコアバイパス通路31aが形成されている。ヒータコアバイパス通路31aは、クーラコア16を通過した空気を、ヒータコア51を通過させずに流す空気通路である。
ケーシング31の内部においてクーラコア16とヒータコア51との間には、エアミックスドア35が配置されている。
エアミックスドア35は、ヒータコア51へ流入させる空気と、ヒータコアバイパス通路31aへ流入させる空気との風量割合を連続的に変化させる風量割合調整手段である。エアミックスドア35は、回動可能な板状ドアや、スライド可能なドア等であり、電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
ヒータコア51を通過する空気とヒータコアバイパス通路31aを通過する空気との風量割合によって、車室内へ吹き出される吹出空気の温度が変化する。したがって、エアミックスドア35は、車室内へ吹き出される吹出空気の温度を調整する温度調整手段である。
ケーシング31の空気流れ最下流部には、空調対象空間である車室内へ送風空気を吹き出す吹出口31bが配置されている。この吹出口31bとしては、具体的には、デフロスタ吹出口、フェイス吹出口およびフット吹出口が設けられている。
デフロスタ吹出口は、車両前面窓ガラスの内側の面に向けて空調風を吹き出す。フェイス吹出口は、乗員の上半身に向けて空調風を吹き出す。フット吹出口は、乗員の足元に向けて空調風を吹き出す。
吹出口31bの空気流れ上流側には、吹出口モードドア(図示せず)が配置されている。吹出口モードドアは、吹出口モードを切り替える吹出口モード切替手段である。吹出口モードドアは、電動アクチュエータ(図示せず)によって駆動される。
吹出口モードドアによって切り替えられる吹出口モードとしては、例えば、フェイスモード、バイレベルモード、フットモードおよびフットデフロスタモードがある。
フェイスモードは、フェイス吹出口を全開してフェイス吹出口から車室内乗員の上半身に向けて空気を吹き出す吹出口モードである。バイレベルモードは、フェイス吹出口とフット吹出口の両方を開口して車室内乗員の上半身と足元に向けて空気を吹き出す吹出口モードである。
フットモードは、フット吹出口を全開するとともにデフロスタ吹出口を小開度だけ開口して、フット吹出口から主に空気を吹き出す吹出口モードである。フットデフロスタモードは、フット吹出口およびデフロスタ吹出口を同程度開口して、フット吹出口およびデフロスタ吹出口の双方から空気を吹き出す吹出口モードである。
エンジン冷却回路70は、エンジン71を冷却するための冷却水循環回路である。エンジン冷却回路70は、エンジン冷却水(第2熱媒体)が循環する循環流路72を有している。循環流路72には、エンジン71、第3ポンプ73、エンジン用ラジエータ74および冷却水冷却水熱交換器54が配置されている。
第3ポンプ73は、エンジン冷却水を吸入して吐出する電動ポンプである。第3ポンプ73は、エンジン71から出力される動力によって駆動される機械式ポンプであってもよい。
エンジン用ラジエータ74は、エンジン冷却水と外気とを熱交換することによって冷却水の熱を外気に放熱させる放熱用の熱交換器(空気熱媒体熱交換器)である。
循環流路72には、ラジエータバイパス流路75が接続されている。ラジエータバイパス流路75は、エンジン冷却水がエンジン用ラジエータ74をバイパスして流れる流路である。
ラジエータバイパス流路75と循環流路72との接続部にはサーモスタット76が配置されている。サーモスタット76は、温度によって体積変化するサーモワックス(感温部材)によって弁体を変位させて冷却水流路を開閉する機械的機構で構成される冷却水温度応動弁である。
具体的には、サーモスタット76は、エンジン冷却水の温度が所定温度を上回っている場合(例えば80℃以上)、ラジエータバイパス流路75を閉じ、冷却水の温度が所定温度を下回っている場合(例えば80℃未満)、ラジエータバイパス流路75を開ける。
循環流路72には、エンジン補機用流路77が接続されている。エンジン補機用流路77は、エンジン冷却水が冷却水冷却水熱交換器54と並列に流れる流路である。エンジン補機用流路77にはエンジン補機78が配置されている。冷却水冷却水熱交換器54は、冷却エンジン補機用流路77に配置されて、エンジン補機78と直列に冷却水が流れるようになってもよい。
エンジン補機78は、オイル熱交換器、EGRクーラ、スロットルクーラ(ウォーマ)、ターボクーラ、エンジン補助モータ等である。オイル熱交換器は、エンジンオイルまたはトランスミッションオイルとエンジン冷却水とを熱交換してオイルの温度を調整する熱交換器である。
EGRクーラは、エンジンの排気ガスの一部を吸気側に還流させてスロットルバルブで発生するポンピングロスを低減させるEGR(排気ガス再循環)装置を構成する熱交換器であって、還流ガスとエンジン冷却水とを熱交換させて還流ガスの温度を調整する熱交換器である。
スロットルクーラ(ウォーマ)は、スロットルバルブを冷却(加熱)するためにスロットル内部に設けたウォータジャケットである。
ターボクーラはターボチャージャで発生する熱とエンジン冷却水とを熱交換させてターボチャージャを冷却するための冷却器である。
エンジン補助モータは、エンジン停止中でもエンジンベルトを回せるようにするための大型モータであり、エンジンベルトで駆動される圧縮機やウォータポンプなどをエンジン71の駆動力が無い状態でも作動させたり、エンジン71の始動時に利用される。
エンジン用ラジエータ74にはエンジン用リザーブタンク79が接続されている。エンジン用リザーブタンク79は、エンジン冷却水を貯留する大気開放式の容器(熱媒体貯留手段)である。したがって、エンジン用リザーブタンク79に蓄えているエンジン冷却水の液面における圧力は大気圧になる。
エンジン用リザーブタンク79は、エンジン用リザーブタンク79に蓄えているエンジン冷却水の液面における圧力が所定圧力(大気圧とは異なる圧力)になるように構成されていてもよい。
エンジン用リザーブタンク79に余剰冷却水を貯留しておくことによって、各流路を循環するエンジン冷却水の液量の低下を抑制することができる。エンジン用リザーブタンク79は、エンジン冷却水に混入した気泡を気液分離する機能を有している。
室外熱交換器用流路63にはリザーブタンク80が接続されている。リザーブタンク80の構造および機能はエンジン用リザーブタンク79と同様である。
室内空調ユニット30のケーシング31の内部においてヒータコア51の空気流れ下流側部位には、補助ヒータ81が配置されている。補助ヒータ81は、送風空気を加熱する空気加熱手段である。補助ヒータ81は、PTC素子(正特性サーミスタ)を有し、このPTC素子に電力が供給されることによって発熱して空気を加熱するPTCヒータ(電気ヒータ)である。補助ヒータ81は、ニクロム線などの電熱線を有し、電熱線に電力が供給されることによって空気を加熱する方式の電熱ヒータでもよい。
次に、熱管理システム10の電気制御部を図8に基づいて説明する。制御装置40のうち第1切替弁55および第2切替弁56の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、切替弁制御手段40g(流量調整弁制御手段)を構成している。切替弁制御手段40gを制御装置40に対して別体で構成してもよい。
切替弁制御手段40gは、第1切替弁55および第2切替弁56とともに、各冷却水流通機器13、16、51、52、53、54およびバイパス流路26を流れる冷却水の流量を制御する冷却水流量制御手段(熱媒体流量制御手段)を構成している。
制御装置40のうち、ケーシング31の内部に配置された各種ドア(内外気切替ドア33、エアミックスドア35、吹出口モードドア等)の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、空調切替制御手段40hを構成している。空調切替制御手段40hを制御装置40に対して別体で構成してもよい。
エアミックスドア35および空調切替制御手段40hは、クーラコア16で冷却された送風空気のうちヒータコア51を流れる送風空気とヒータコア51を迂回して流れる送風空気との風量割合を調整する風量割合調整手段である。
内外気切替ドア33および空調切替制御手段40hは、車室内へ吹き出される送風空気のうち内気と外気との割合を調整する内外気割合調整手段である。
制御装置40のうち補助ヒータ81(具体的には補助ヒータ用リレー83)の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、補助ヒータ制御手段40i(電気ヒータ制御手段)を構成している。補助ヒータ制御手段40iは、補助ヒータ81による空気の加熱を制御する空気加熱制御手段である。
制御装置40のうちインバータ52の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)は、インバータ制御手段40jを構成している。
制御装置40の入力側には、内気温度センサ41、内気湿度センサ85、外気温度センサ42、日射センサ43、第1水温センサ44、第2水温センサ45、ラジエータ水温センサ87、クーラコア温度センサ88、ヒータコア温度センサ89、エンジン水温センサ90、インバータ温度センサ91、電池温度センサ92、冷媒温度センサ93、94および冷媒圧力センサ95、96等のセンサ群の検出信号が入力される。
内気温度センサ41は、内気の温度(車室内温度)を検出する検出手段(内気温度検出手段)である。内気湿度センサ85は、内気の湿度を検出する検出手段(内気湿度検出手段)である。
外気温度センサ42は、外気の温度(車室外温度)を検出する検出手段(外気温度検出手段)である。日射センサ43は、車室内の日射量を検出する検出手段(日射量検出手段)である。
第1水温センサ44は、第1ポンプ用流路61を流れる冷却水の温度(例えば第1ポンプ11に吸入される冷却水の温度)を検出する検出手段(第1熱媒体温度検出手段)である。
第2水温センサ45は、第2ポンプ用流路62を流れる冷却水の温度(例えば第2ポンプ12に吸入される冷却水の温度)を検出する検出手段(第2熱媒体温度検出手段)である。
ラジエータ水温センサ87は、ラジエータ用流路63を流れる冷却水の温度(例えばラジエータ13から流出した冷却水の温度)を検出する検出手段(機器側熱媒体温度検出手段)である。
クーラコア温度センサ88は、クーラコア16の表面温度を検出する検出手段(クーラコア温度検出手段)である。クーラコア温度センサ88は、例えば、クーラコア16の熱交換フィンの温度を検出するフィンサーミスタや、クーラコア16を流れる冷却水の温度を検出する水温センサ等である。
ヒータコア温度センサ89は、ヒータコア51の表面温度を検出する検出手段(ヒータコア温度検出手段)である。ヒータコア温度センサ89は、例えば、ヒータコア51の熱交換フィンの温度を検出するフィンサーミスタや、ヒータコア51を流れる冷却水の温度を検出する水温センサ等である。
エンジン水温センサ90は、エンジン冷却回路70を循環する冷却水の温度(例えばエンジン71の内部を流れる冷却水の温度)を検出する検出手段(エンジン熱媒体温度検出手段)である。
インバータ温度センサ91は、インバータ用流路66を流れる冷却水の温度(例えばインバータ52から流出した冷却水の温度)を検出する検出手段(機器側熱媒体温度検出手段)である。
電池温度センサ92は、電池熱交換用流路67を流れる冷却水の温度(例えば電池温調用熱交換器53に流入する冷却水の温度)を検出する検出手段(機器側熱媒体温度検出手段)である。
冷媒温度センサ93、94は、圧縮機21から吐出された冷媒の温度を検出する吐出側冷媒温度センサ93、および圧縮機21に吸入される冷媒の温度を検出する吸入側冷媒温度センサ94である。
冷媒圧力センサ95、96は、圧縮機21から吐出された冷媒の圧力を検出する吐出側冷媒圧力センサ95、および圧縮機21に吸入される冷媒の圧力を検出する吸入側冷媒温度センサ96である。
次に、上記構成における作動を説明する。制御装置40が第1ポンプ11、第2ポンプ12、圧縮機21、第1切替弁55および第2切替弁56等の作動を制御することによって、種々の作動モードに切り替えられる。
例えば、第1ポンプ11によって吸入されて吐出された冷却水が、冷却水冷却用熱交換器14と、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53および冷却水冷却水熱交換器54のうち少なくとも1つの機器との間で循環する低温側冷却水回路(低温側熱媒体回路)が形成され、第2ポンプ12によって吸入されて吐出された冷却水が、冷却水加熱用熱交換器15と、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53および冷却水冷却水熱交換器54のうち少なくとも1つの機器との間で循環する高温側冷却水回路(高温側熱媒体回路)が形成される。
ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53および冷却水冷却水熱交換器54のそれぞれについて、低温側冷却水回路に接続される場合と、高温側冷却水回路に接続される場合とを状況に応じて切り替えることによって、ラジエータ13、クーラコア16、ヒータコア51、インバータ52、電池温調用熱交換器53および冷却水冷却水熱交換器54を状況に応じて適切な温度に調整できる。
ラジエータ13が低温側冷却水回路に接続された場合、冷凍サイクル31のヒートポンプ運転を行うことができる。すなわち、低温側冷却水回路では、冷却水冷却用熱交換器14で冷却された冷却水がラジエータ13を流れるので、ラジエータ13で冷却水が外気から吸熱する。
そして、ラジエータ13にて外気から吸熱した冷却水は、冷却水冷却用熱交換器14で冷凍サイクル31の冷媒と熱交換して放熱する。したがって、冷却水冷却用熱交換器14では、冷凍サイクル31の冷媒が冷却水を介して外気から吸熱する。
冷却水冷却用熱交換器14にて外気から吸熱した冷媒は、冷却水加熱用熱交換器15にて高温側冷却水回路の冷却水と熱交換して放熱する。したがって、外気の熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
ラジエータ13が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱用熱交換器15で加熱された冷却水がラジエータ13を流れるので、ラジエータ13で冷却水の熱を外気に放熱できる。
クーラコア16が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却用熱交換器14で冷却された冷却水がクーラコア16を流れるので、クーラコア16で車室内への送風空気を冷却できる。すなわち車室内を冷房できる。
ヒータコア51が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱用熱交換器15で加熱された冷却水がヒータコア51を流れるので、ヒータコア51で車室内への送風空気を加熱できる。すなわち車室内を暖房できる。
インバータ52が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却用熱交換器14で冷却された冷却水がインバータ52を流れるのでインバータ52を冷却できる。換言すれば、インバータ52の廃熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
インバータ52が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱用熱交換器15で加熱された冷却水がインバータ52を流れるのでインバータ52を加熱(暖機)できる。
電池温調用熱交換器53が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却用熱交換器14で冷却された冷却水が電池温調用熱交換器53を流れるので電池を冷却できる。換言すれば、電池の廃熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
電池温調用熱交換器53が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱用熱交換器15で加熱された冷却水が電池温調用熱交換器53を流れるので電池を加熱(暖機)できる。
冷却水冷却水熱交換器54が低温側冷却水回路に接続された場合、冷却水冷却用熱交換器14で冷却された冷却水が冷却水冷却水熱交換器54を流れるのでエンジン冷却水を冷却できる。換言すれば、冷却水冷却水熱交換器54で低温側冷却水回路の冷却水がエンジン冷却水から吸熱できるので、エンジン71の廃熱を汲み上げるヒートポンプ運転を実現できる。
冷却水冷却水熱交換器54が高温側冷却水回路に接続された場合、冷却水加熱用熱交換器15で加熱された冷却水が冷却水冷却水熱交換器54を流れるのでエンジン冷却水を加熱できる。したがって、エンジン71を加熱(暖機)できる。
制御装置40は、図3のフローチャートと同様の制御処理を実行する。ただし、本実施形態では、図3のステップS110において、第1ポンプ11および第2ポンプ12のうちラジエータ13に接続されたポンプ、および室外送風機17を起動する。
本実施形態では、図3のステップS120において、高温側冷却水回路の冷却水温度が第1所定値α1以下であるか否かを判定する。本実施形態では、図3のステップS130において、第1ポンプ11および第2ポンプ12のうちラジエータ13に接続されていないポンプ、および圧縮機21を起動する。
すなわち、本実施形態では、制御装置40は、圧縮機21の起動要求があった場合、まず第1ポンプ11および第2ポンプ12のうちラジエータ13に接続されているポンプを起動し、その後、高温側冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であると判定または推定した場合、圧縮機21を起動する。
これにより、ラジエータ13で冷却水を冷却してから圧縮機21を起動することができるので、上記第1実施形態と同様に、圧縮機21を起動した際に冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
本実施形態では、制御装置40は、第1ポンプ11および第2ポンプ12のうちラジエータ13に接続されているポンプを起動させる際、外気送風機17も起動させるので、上記第1実施形態と同様に、冷却水を早期に冷却することができる。
本実施形態では、図3のステップS140において、低温側冷却水回路の冷却水温度が第2所定値α2以下であるか否かを判定する。
すなわち、本実施形態では、制御装置40は、圧縮機21を起動した後、低温側冷却水回路の冷却水温度(換言すれば、低圧冷媒の温度TR2または圧力PR2)が第2所定値α2以下であると判定または推定した場合、室内送風機18を起動する。
これによると、低圧冷媒がある程度低温になってから室内送風機18を起動するので、上記第1実施形態と同様に、ほとんど冷却されていない緩い空気が車室内に吹き出されて乗員が不快になることを抑制できる。
制御装置40は、図4のフローチャートと同様の制御処理を実行する。ただし、本実施形態では、図4のステップS210において、高温側冷却水回路の冷却水温度が第3所定値α3以上であるか否かを判定する。本実施形態では、図3のステップS220において、第1ポンプ11および第2ポンプ12のうち少なくとも1つのポンプ(冷却水冷却器14または冷却水加熱器15に接続されたポンプ)、および室外送風機17を起動する。
本実施形態では、図3のステップS230において、高温側冷却水回路の冷却水温度が第4所定値α4以下であるか否かを判定する。本実施形態では、図3のステップS240において、ステップS220で起動されたポンプ、および室外送風機17を停止する。
すなわち、本実施形態では、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、制御装置40は、第1ポンプ11によって循環される冷却水の温度T1、第2ポンプ12によって循環される冷却水の温度T2、冷媒の温度、および冷媒の圧力のうち1つの物理量が第3所定値α3以上であると判定または推定した場合、まず第1ポンプ11および第2ポンプ12のうち少なくとも1つのポンプを起動し、その後、前記1つの物理量が、第3所定値α3よりも小さい第4所定値α4以下であると判定または推定した場合、前記少なくとも1つのポンプを停止する。
これによると、高温環境下において、車両のイグニッションスイッチがオフされている状態や、車両のエンジンが停止している状態であっても、ラジエータ13で冷却水を冷却できる。したがって、車両のイグニッションスイッチがオンされた後や、車両のエンジンが起動された後に、速やかに圧縮機21を起動して空調を開始できる。
制御装置40は、図6のフローチャートと同様の制御処理を実行する。ただし、本実施形態では、図6のステップS320において、高温側冷却水回路の冷却水温度が第5所定値α5以上であるか否かを判定する。本実施形態では、図6のステップS330において、第1ポンプ11および第2ポンプ12のうちラジエータ13に接続されたポンプ、および室外送風機17を起動する。
すなわち、本実施形態では、制御装置40は、車両のイグニッションスイッチがオンされており、車両のエンジンが作動しており、かつ圧縮機21が停止している状態において、第1ポンプ11によって循環される冷却水の温度T1、第2ポンプ12によって循環される冷却水の温度T2、冷媒の温度、および冷媒の圧力のうち1つの物理量が第5所定値α5以上であると判定または推定した場合、第1ポンプ11および第2ポンプ12のうちラジエータ13に接続されているポンプを起動する。
これによると、上記第4実施形態と同様に、車両が走行しており且つ圧縮機21が停止している状態においても、ラジエータ13で冷却水を冷却できるので、圧縮機21の起動要求があった場合に速やかに圧縮機21を起動して空調を開始できる。
図9は、制御装置40が実行する制御処理の概要を示すフローチャートである。ステップS400では、低温側冷却水(第2冷却水回路C2の冷却水)の温度T2が第2所定値α2以下であるか否かを判定する。
低温側冷却水(第2冷却水回路C2の冷却水)の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、ステップS410へ進み、クーラコア16をバイパスしてバイパス流路26を流れる低温側冷却水の流量割合を増加させる。具体的には、第1切替弁55および第2切替弁56の弁開度を調整する。
第1切替弁55および第2切替弁56は、クーラコア16を流れる低温側冷却水と、クーラコア16をバイパスしてバイパス流路26を流れる低温側冷却水との流量割合を調整する冷却水流量割合調整手段(熱媒体流量割合調整手段)である。
すなわち、本実施形態では、制御装置40は、圧縮機21を起動した後、低温側冷却水の温度T2が第2所定値α2未満であると判定または推定した場合、低温側冷却水の温度T2が第2所定値α2以上であると判定または推定した場合と比較して、バイパス流路26を流れる低温側冷却水の流量割合が増加するように第1切替弁55および第2切替弁56の作動を制御する。
これにより、クーラコア16を流れる冷却水の温度が低いときに、クーラコア16を流れる冷却水の流量を低下させることができるので、クーラコア16のフロスト(着霜)を防止でき、クーラコア16表面での冷熱ロスを抑制得きる。
(第6実施形態)
本実施形態では、図10に示すように、上記第1実施形態における図3のフローチャートに、ステップS102、S104、S106、S108を追加している。
具体的には、ステップS100において空調作動スイッチ(A/Cスイッチ)がオンされていると判定した場合、ステップS102へ進み、圧縮機21を起動する。
続くステップS104では、第1冷却水回路C1(第1回路)の冷却水の温度T1が第1所定値α1以上であるか否かを判定する。第1冷却水回路C1(第1回路)の冷却水の温度T1が第1所定値α1以上であると判定した場合、ステップS106へ進み、圧縮機21を停止した後、ステップS110へ進む。
一方、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下でないと判定した場合、ステップS108へ進み、第1ポンプ11、第2ポンプ12および室外送風機17を起動した後、ステップS140へ進む。
すなわち、本実施形態では、制御装置40は、圧縮機21の起動要求があった場合、まず圧縮機21を起動し、その後、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以上であると判定または推定した場合、圧縮機21を停止させるとともに第1ポンプ11を起動し、さらにその後、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であると判定または推定した場合、再び圧縮機21を起動する。
これによると、圧縮機21の起動要求があった場合に直ちに圧縮機21を起動しても、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が高ければ圧縮機21を停止させるとともに第1ポンプ11を起動して第1冷却水回路C1の冷却水を冷却する。
そして、第1冷却水回路C1の冷却水の温度T1が第1所定値α1以下であると判定または推定した場合、圧縮機21を起動するので、上記第1実施形態と同様に、圧縮機21を起動した際に冷媒の温度および圧力が過度に上昇することを抑制できる。
(他の実施形態)
上記実施形態を適宜組み合わせ可能である。上記実施形態を例えば以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態では、熱媒体として冷却水を用いているが、油などの各種媒体を熱媒体として用いてもよい。
熱媒体として、ナノ流体を用いてもよい。ナノ流体とは、粒子径がナノメートルオーダーのナノ粒子が混入された流体のことである。ナノ粒子を熱媒体に混入させることで、エチレングリコールを用いた冷却水(いわゆる不凍液)のように凝固点を低下させる作用効果に加えて、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、特定の温度帯での熱伝導率を向上させる作用効果、熱媒体の熱容量を増加させる作用効果、金属配管の防食効果やゴム配管の劣化を防止する作用効果、および極低温での熱媒体の流動性を高める作用効果を得ることができる。
このような作用効果は、ナノ粒子の粒子構成、粒子形状、配合比率、付加物質によって様々に変化する。
これによると、熱伝導率を向上させることができるので、エチレングリコールを用いた冷却水と比較して少ない量の熱媒体であっても同等の冷却効率を得ることが可能になる。
また、熱媒体の熱容量を増加させることができるので、熱媒体自体の蓄冷熱量(顕熱による蓄冷熱)を増加させることができる。
蓄冷熱量を増加させることにより、圧縮機21を作動させない状態であっても、ある程度の時間は蓄冷熱を利用した機器の冷却、加熱の温調が実施できるため、冷凍サイクル装置10の省動力化が可能になる。
ナノ粒子のアスペクト比は50以上であるのが好ましい。十分な熱伝導率を得ることができるからである。なお、アスペクト比は、ナノ粒子の縦×横の比率を表す形状指標である。
ナノ粒子としては、Au、Ag、CuおよびCのいずれかを含むものを用いることができる。具体的には、ナノ粒子の構成原子として、Auナノ粒子、Agナノワイヤー、CNT(カーボンナノチューブ)、グラフェン、グラファイトコアシェル型ナノ粒子(上記原子を囲むようにカーボンナノチューブ等の構造体があるような粒子体)、およびAuナノ粒子含有CNTなどを用いることができる。
(2)上記実施形態の冷媒回路20では、冷媒としてフロン系冷媒を用いているが、冷媒の種類はこれに限定されるものではなく、二酸化炭素等の自然冷媒や炭化水素系冷媒等を用いてもよい。
また、上記実施形態の冷媒回路20は、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成しているが、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超える超臨界冷凍サイクルを構成していてもよい。
(3)上記実施形態では、冷凍サイクル装置10をハイブリッド自動車に適用した例を示したが、エンジンを備えず走行用電動モータから車両走行用の駆動力を得る電気自動車等に冷凍サイクル装置10を適用してもよい。
(4)上記第5実施形態では、第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2が切替弁55、56を介して接続されている構成において、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、バイパス流路26を流れる冷却水の流量割合を増加させるが、上記第1実施形態のように第1冷却水回路C1および第2冷却水回路C2が互いに独立している構成においても、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、バイパス流路を流れる冷却水の流量割合を増加させるようにしてもよい。
例えば、上記第1実施形態に対して、バイパス流路とバイパス流路開閉弁とが追加されており、制御装置40は、第2冷却水回路C2の冷却水の温度T2が第2所定値α2以下であると判定した場合、バイパス流路を流れる側冷却水の流量割合を増加させるようにすればよい。
この構成において、バイパス流路は、第2冷却水回路C2の冷却水がクーラコア16をバイパスして流れる流路である。バイパス流路開閉弁は、第2冷却水回路C2においてクーラコア16を流れる第2冷却水回路C2の冷却水と、バイパス流路を流れる第2冷却水回路C2の冷却水との流量割合を調整する冷却水流量割合調整手段(熱媒体流量割合調整手段)手段である。
11 第1ポンプ
14 冷却水冷却器(低圧側熱交換器、空気冷却手段)
15 冷却水加熱器(高圧側熱交換器)
16 クーラコア(空気冷却用熱交換器、空気冷却手段)
18 室内送風機(送風機)
21 圧縮機
22 膨張弁(減圧手段)
40 制御装置(制御手段)

Claims (16)

  1. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
    第1熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)と、
    前記圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と前記第1熱媒体とを熱交換させて前記第1熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
    前記第1熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
    前記圧縮機(21)および前記第1ポンプ(11)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず前記第1ポンプ(11)を起動し、その後、前記第1熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、前記圧縮機(21)を起動することを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
  2. 車室内へ向かって流れる送風空気を発生する送風機(18)と、
    前記高圧側熱交換器(15)で熱交換された前記高圧冷媒を減圧させる減圧手段(22)と、
    前記減圧手段(22)で減圧された低圧冷媒の冷熱を利用して前記送風空気を冷却する空気冷却手段(14、16、40)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)を起動した後、前記低圧冷媒の温度(TR2)が第2所定値(α2)以下であると判定または推定した場合、前記送風機(18)を起動することを特徴とする請求項1に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  3. 車室内へ向かって流れる送風空気を発生する送風機(18)と、
    前記高圧側熱交換器(15)で熱交換された前記高圧冷媒を減圧させる減圧手段(22)と、
    第2熱媒体を吸入して吐出する第2ポンプ(12)と、
    前記減圧手段(22)で減圧された圧冷媒と前記第2熱媒体とを熱交換させて前記第2熱媒体を冷却する低圧側熱交換器(14)と、
    前記低圧側熱交換器(14)で冷却された前記第2熱媒体と前記送風空気とを熱交換させて前記送風空気を冷却する空気冷却用熱交換器(16)とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  4. 前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)を起動した後、前記第2熱媒体の温度(T2)が第2所定値(α2)以下であると判定または推定した場合、前記送風機(18)を起動することを特徴とする請求項3に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  5. 前記第2熱媒体が前記空気冷却用熱交換器(16)をバイパスして流れるバイパス流路(26)と、
    前記空気冷却用熱交換器(16)を流れる前記第2熱媒体と、前記バイパス流路(26)を流れる前記第2熱媒体との流量割合を調整する熱媒体流量割合調整手段(55、56)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)を起動した後、前記第2熱媒体の温度(T2)が第2所定値(α2)未満であると判定または推定した場合、前記第2熱媒体の温度(T2)が前記第2所定値(α2)以上であると判定または推定した場合と比較して、前記バイパス流路(26)を流れる前記第2熱媒体の流量割合が増加するように前記熱媒体流量割合調整手段(55、56)の作動を制御することを特徴とする請求項3または4に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  6. 車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、前記制御手段(40)は、前記第1熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)以上であると判定または推定した場合、まず前記第1ポンプ(11)を起動し、その後、前記第1熱媒体の温度(T1)が、前記第3所定値(α3)よりも小さい第4所定値(α4)以下であると判定または推定した場合、前記第1ポンプ(11)を停止することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用冷凍サイクル装置。
  7. 前記制御手段(40)は、車両のイグニッションスイッチがオンされ、車両のエンジンが作動し、かつ前記圧縮機(21)が停止している状態において、前記第1熱媒体の温度(T1)が第5所定値(α5)以上であると判定または推定した場合、前記第1ポンプ(11)を起動することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用冷凍サイクル装置。
  8. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
    第1熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)と、
    前記圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と前記第1熱媒体とを熱交換させて前記第1熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
    前記第1熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
    前記圧縮機(21)および前記第1ポンプ(11)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
    車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、前記制御手段(40)は、前記第1熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)以上であると判定または推定した場合、まず前記第1ポンプ(11)を起動し、その後、前記第1熱媒体の温度(T1)が前記第3所定値(α3)よりも小さい第4所定値(α4)以下であると判定または推定した場合、前記第1ポンプ(11)を停止することを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
  9. 前記熱媒体外気熱交換器(13)に外気を送風する外気送風機(17)を備え、
    前記制御手段(40)は、前記第1ポンプ(11)を起動させる際、前記外気送風機(17)も起動させることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用冷凍サイクル装置。
  10. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
    熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)と、
    前記圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
    前記熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
    前記熱媒体外気熱交換器(13)を前記第1ポンプ(11)と前記第2ポンプ(12)とに切替接続する切替手段(55、56)と、
    前記圧縮機(21)、前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)のうち前記熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを起動し、その後、前記熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、前記圧縮機(21)を起動することを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
  11. 車室内へ向かって流れる送風空気を発生する送風機(18)と、
    前記高圧側熱交換器(15)で熱交換された前記高圧冷媒を減圧させる減圧手段(22)と、
    前記減圧手段(22)で減圧された低圧冷媒の冷熱を利用して前記送風空気を冷却する空気冷却手段(14、16、40)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)を起動した後、前記低圧冷媒の温度(TR2)が第2所定値(α2)以下であると判定または推定した場合、前記送風機(18)を起動することを特徴とする請求項10に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  12. 車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、
    前記制御手段(40)は、
    前記第1ポンプ(11)によって循環される前記熱媒体の温度(T1)、前記第2ポンプ(12)によって循環される前記熱媒体の温度(T2)、前記冷媒の温度、および前記冷媒の圧力のうち1つの物理量が第3所定値(α3)以上であると判定または推定した場合、まず前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)のうち少なくとも1つのポンプを起動し、
    その後、前記1つの物理量が、前記第3所定値(α3)よりも小さい第4所定値(α4)以下であると判定または推定した場合、前記少なくとも1つのポンプを停止することを特徴とする請求項10または11に記載の車両用冷凍サイクル装置。
  13. 前記制御手段(40)は、車両のイグニッションスイッチがオンされており、車両のエンジンが作動しており、かつ前記圧縮機(21)が停止している状態において、前記第1ポンプ(11)によって循環される前記熱媒体の温度(T1)、前記第2ポンプ(12)によって循環される前記熱媒体の温度(T2)、前記冷媒の温度、および前記冷媒の圧力のうち1つの物理量が第5所定値(α5)以上であると判定または推定した場合、前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)のうち前記熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを起動することを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1つに記載の車両用冷凍サイクル装置。
  14. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
    熱媒体を吸入して吐出する第1ポンプ(11)および第2ポンプ(12)と、
    前記圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
    前記熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
    前記熱媒体外気熱交換器(13)を前記第1ポンプ(11)と前記第2ポンプ(12)とに切替接続する切替手段(55、56)と、
    前記圧縮機(21)、前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
    車両のイグニッションスイッチがオフされている状態、および車両のエンジンが停止している状態のうち少なくとも一方の状態である場合において、前記制御手段(40)は、前記熱媒体の温度(T1)が第3所定値(α3)以上であると判定または推定した場合、まず前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)のうち前記熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを起動し、その後、前記熱媒体の温度(T1)が前記第3所定値(α3)よりも小さい第4所定値(α4)以下であると判定または推定した場合、前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)のうち前記熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを停止することを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
  15. 前記熱媒体外気熱交換器(13)に外気を送風する外気送風機(17)を備え、
    前記制御手段(40)は、前記第1ポンプ(11)および前記第2ポンプ(12)のうち前記熱媒体外気熱交換器(13)に接続されているポンプを起動させる際、前記外気送風機(17)も起動させることを特徴とする請求項10ないし14のいずれか1つに記載の車両用冷凍サイクル装置。
  16. 冷媒を吸入して吐出する圧縮機(21)と、
    熱媒体を吸入して吐出するポンプ(11、12)と、
    前記圧縮機(21)から吐出された高圧冷媒と前記熱媒体とを熱交換させて前記熱媒体を加熱する高圧側熱交換器(15)と、
    前記熱媒体と外気とを熱交換する熱媒体外気熱交換器(13)と、
    前記圧縮機(21)および前記ポンプ(11、12)の作動を制御する制御手段(40)とを備え、
    前記制御手段(40)は、前記圧縮機(21)の起動要求があった場合、まず前記圧縮機(21)を起動し、その後、前記熱媒体の温度(T1)が第1所定値(α1)以上であると判定または推定した場合、前記圧縮機(21)を停止させるとともに前記ポンプ(11、12)を起動し、さらにその後、前記熱媒体の温度(T1)が前記第1所定値(α1)以下であると判定または推定した場合、再び前記圧縮機(21)を起動することを特徴とする車両用冷凍サイクル装置。
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