JP6196498B2 - 基板乾燥装置および基板乾燥方法 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」と記載する)に付着した液体を基板から除去する基板乾燥装置および基板乾燥方法に関するものである。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程では、液体を使用する様々な湿式処理を基板に対して施した後、湿式処理によって基板に付着した液体を除去するための乾燥処理を基板に対して施す。
湿式処理としては、基板表面の汚染物質を除去する洗浄処理が挙げられる。例えば、ドライエッチング工程により、凹凸を有する微細なパターンを形成した基板表面には、反応副生成物(エッチング残渣)が存在している。また、エッチング残渣の他に、基板表面には金属不純物や有機汚染物質などが付着している恐れがあり、これらの物質を除去するために、基板へ洗浄液を供給するなどの洗浄処理を行う。
洗浄処理の後には、洗浄液をリンス液により除去するリンス処理と、リンス液を乾燥する乾燥処理が施される。リンス処理としては、洗浄液が付着した基板表面に対して脱イオン水(DIW:Deionized Water)などのリンス液を供給し、基板表面の洗浄液を除去するリンス処理が挙げられる。リンス処理の後、必要に応じて、基板表面のリンス液をイソプロピルアルコール(IPA)などの置換液によって除去する置換処理を行うこともある(特許文献1)。その後、リンス液または置換液を除去することにより基板を乾燥させる乾燥処理を行う。
近年、基板に形成されるパターンの微細化に伴い、凹凸を有するパターンの凸部におけるアスペクト比(パターン凸部における高さと幅の比)が大きくなってきている。このため、乾燥処理時において、パターンの凹部に入り込んだ洗浄液やリンス液などの液体と、液体に接する気体との境界面に働く表面張力が、パターン中で隣接する凸部を引き寄せて、パターンを倒壊させるという問題があった。
このような表面張力に起因するパターンの倒壊を防ぐために、パターンの凹部に入り込んだ液体を凝固や析出により固体にする処理を施して、固体から気体へ昇華させて基板乾燥を行う技術が知られている。固体と、固体に接する気体との境界面には表面張力が働かないため、表面張力に起因するパターンの倒壊を防止することができる。特許文献2には、基板上の液体を凝固させて凍結膜とし、基板および凍結膜よりも低温で、かつ凍結膜の温度よりも低い露点を有するガスを供給することで、凍結膜を昇華させる乾燥技術が示されている。特許文献3には、基板上に昇華性物質の溶液を供給し、溶液中の溶媒を乾燥させて基板上を固相の昇華性物質で満たし、昇華性物質の昇華温度よりも高い温度に基板を加熱することで、昇華性物質を昇華させる乾燥技術が示されている。
特開2003−45843号公報 特開2010−199261号公報 特開2012−243869号公報
特許文献2の乾燥技術では、基板表面における凍結膜を昇華させる際に、凍結膜が液体に戻るのを防止するため、凍結膜の凝固点よりも低い温度の乾燥用気体を継続して供給する必要がある。低温の乾燥用気体の消費量は、基板上の凍結膜を除去するための昇華処理時間に依存し、昇華処理時間は、単位時間あたりに凍結膜が昇華する昇華量(凍結膜の昇華速度)を増加することにより短縮することができる。
凍結膜の昇華速度は、凍結膜における凍結体の昇華圧と、乾燥用気体における凍結体の分圧との差分に比例し、この差分が大きいほど昇華速度は速くなり、昇華処理時間は短くなる。凍結体の昇華圧は、凍結膜の温度が高くなるにつれて高くなる。しかしながら、特許文献2において、凍結膜は、昇華を利用するため、凍結体の凝固点よりも低い温度に保つ必要がある。したがって、凍結体の昇華圧は、凍結体の凝固点の温度で最大値となり、昇華処理時間の短縮が困難となる。よって、特許文献2の乾燥技術では、生産効率を向上させられないことや、低温の乾燥用気体の消費量を削減できないことが課題となっている。
特許文献3の乾燥技術は、基板表面における昇華性物質を加熱により昇華させて除去することによって、基板表面を乾燥させる技術である。昇華性物質を昇華させるためには熱エネルギーを昇華性物質へ与えることが必要となる。基板上の昇華性物質を全て昇華させるために必要な熱エネルギーの総量は、昇華性物質が吸収する顕熱と潜熱の総量となり、これらは使用する昇華性物質の種類と量に依存する。
昇華性物質を昇華させるための昇華処理時間は、単位時間あたりに昇華性物質へ与えることのできる熱エネルギーに依存する。固体の昇華性物質を加熱し、固体の昇華性物質が昇華点の温度になると、与えられた熱エネルギーは昇華性物質の昇温ではなく、昇華に使用されるので、固体の昇華性物質を昇華点以上の温度に加熱することができない。よって、単位時間あたりに昇華性物質へ与えることのできる熱エネルギーは昇華点の温度で最大値となり、これよりも増加させることができない。以上より、基板上の昇華性物質を除去するための昇華時間を短縮するには、使用する昇華性物質の量を少なくするなどの方法が挙げられる。しかしながら、パターン倒壊防止のために最低限必要な昇華性物質を用いた場合には、それ以上に昇華時間を短縮することが困難となり、生産効率を向上させられないことが課題となっている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、基板表面に付着した液体を除去して、基板を良好に乾燥させる乾燥処理において、液体の表面張力によるパターンの倒壊を防止し、かつ短時間で乾燥処理を行うとともに、乾燥処理にかかるエネルギーの消費量を低減することができる基板乾燥装置および基板乾燥方法を提供することを目的とする。
本願の基板乾燥装置の一態様は、前述の目的を達成するため、処理液が付着した基板に、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給手段と、前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化手段と、前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去手段とを備え、前記乾燥補助物質除去手段は、前記基板上の前記乾燥補助物質へ気体の酸化剤を供給源から直接または加熱処理のみを行って供給する手段であり、前記酸化剤は、酸素、またはオゾンのうち、少なくとも一方の気体である。
また、本願の基板乾燥方法の一態様は、前述の目的を達成するため、処理液が付着した基板へ、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給工程と、前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化工程と、前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去工程とを備え、前記乾燥補助物質除去工程は前記基板上の前記乾燥補助物質へ気体の酸化剤を供給源から直接または加熱処理のみを行って供給する工程を含み、前記酸化剤は、酸素、またはオゾンのうち、少なくとも一方の気体である。
このように構成された発明(基板乾燥装置および基板乾燥方法)は、基板上で固体化した乾燥補助物質を酸化により除去している点で従来技術と大きく相違する。すなわち本発明では、固体化した乾燥補助物質を吸熱反応である昇華ではなく、発熱反応である酸化により除去している。しかも、乾燥補助物質には酸化により気体の酸化物を生成する物質を選ぶことにより、酸化により発生した酸化物が基板表面に残留するのを確実に防止することができる。
また、乾燥補助物質を除去するために、気体の酸化剤を供給する。このように酸化剤を気体とすることで、酸化剤を供給した際に基板表面の近傍で気体の酸化剤による気流が生じる。気体の酸化剤により、乾燥補助物質を酸化させることで、乾燥補助物質が生成した気体の酸化物は、気体の酸化剤の気流に乗って基板表面から取り除かれる。
本願は、前述の基板乾燥装置において、酸化剤を摂氏100度以上かつ乾燥補助物質の融点よりも低い温度で供給する手段をさらに備える。酸化により乾燥補助物質が生成した気体の酸化物に水蒸気が含まれている場合、この水蒸気が基板乾燥装置内で凝集して水滴となり、基板表面へこの水滴が付着することで基板表面のパターンに水滴の表面張力が働き、パターンが倒壊するおそれがある。また、基板に付着した液滴は、基板表面でウォーターマークを形成するおそれもある。摂氏100度以上かつ乾燥補助物質の融点よりも低い温度の酸化剤によって、乾燥補助物質を酸化させることにより、基板表面の乾燥補助物質を固体状態に維持しながら、酸化により乾燥補助物質が生成した水蒸気が水滴として基板表面に付着するのを確実に防止することができる。
本願は、前述の基板乾燥装置において、基板を略水平状態で載置する基板保持部と、基板を略水平面上で回転させる基板回転機構とをさらに備える。基板保持部により、基板を略水平状態にすることで、基板上の乾燥補助液を基板上に容易に保持することができる。また、基板回転機構により基板を回転させることで、基板表面の乾燥補助液が遠心力により基板表面の全面に広がり、基板表面の乾燥補助液の膜厚を均一にすることができる。
本願は、前述の基板乾燥装置において、乾燥補助液を回収する乾燥補助液回収部をさらに備える。乾燥補助液回収部により、基板表面から振り切られた乾燥補助液を回収して、再利用することで乾燥補助液の消費量を低減することができる。
本願は、前述の基板乾燥装置において、乾燥補助物質に紫外線を照射する紫外線照射部をさらに備える。紫外線照射部から照射された紫外線により、乾燥補助物質近傍の雰囲気中の酸素ガスからオゾンガスを生成する。紫外線により生成されたオゾンガスが乾燥補助物質を酸化させ、乾燥補助物質は気体の酸化物を生成する。基板上の乾燥補助物質をすべて酸化させて気体の酸化物とすることにより、基板上から乾燥補助物質を除去することができる。
また、 本願の基板乾燥装置の他の態様は、前述の目的を達成するため、処理液が付着した基板に、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給手段と、前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化手段と、前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去手段と、を備え、前記乾燥補助物質は、ヘキサメチレンテトラミン、1,3,5−トリオキサン、メタアルデヒド、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、またはパラフィン系の有機化合物を含む。
さらに、 本願の基板乾燥方法の他の態様は、前述の目的を達成するため、処理液が付着した基板へ、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給工程と、前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化工程と、前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去工程と、を備え、前記乾燥補助物質は、ヘキサメチレンテトラミン、1,3,5−トリオキサン、メタアルデヒド、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、またはパラフィン系の有機化合物を含む。
前述のように、本発明によれば、処理液が付着した基板表面に乾燥補助液を供給し、基板表面で乾燥補助液に含まれる乾燥補助物質を固体化させ、固体化した乾燥補助物質を吸熱反応である昇華ではなく、発熱反応である酸化により除去することで、乾燥補助物質の除去にかかる処理時間およびエネルギー消費量を低減することができる。
また、本発明によれば、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を使用することにより、基板表面から乾燥補助物質を除去する際に、固体の乾燥補助物質は、酸化により気体の酸化物となるため、基板表面のパターンの凸部に、液体に起因する表面張力が働くことを防止することができる。これにより、基板表面におけるパターンの凸部の倒壊を防ぐことができる。
また、本発明によれば、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を使用することにより、基板表面で酸化した乾燥補助物質が基板表面に残留するのを確実に防止することができる。
本発明に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1のB1−B1線に沿った矢視断面図である。 図1の矢印B2から見た側面図である。 本発明に係る処理ユニットの全体構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける基板保持部、排液捕集部および雰囲気遮断部の構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける洗浄部の構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおけるリンス部および不活性ガス供給部の構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける乾燥補助液供給部の構成を示す図である。 第1実施形態に係る図8の乾燥補助液供給部における乾燥補助液供給ユニットの構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける酸化剤ガス供給部の構成を示す図である。 図10の酸化剤ガス供給部における酸化剤ガス供給ユニットの構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける制御ユニットの構成を示す図である。 第1実施形態に係る基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第1実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第2実施形態に係る図8の乾燥補助液供給部における乾燥補助液供給ユニットの構成を示す図である。 第2実施形態に係る基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態における基板表面の様子を示す図である。 第2実施形態における基板表面の様子を示す図である。 変形例に係る図8の乾燥補助液供給部における乾燥補助液供給ユニットの構成を示す図である。
以下の説明において、基板とは、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板をいう。
以下の説明においては、一方主面のみに回路パターン等(以下「パターン」と記載する)が形成されている基板を例として用いる。ここで、パターンが形成されている主面を「表面」と称し、その反対側のパターンが形成されていない主面を「裏面」と称する。また、下方に向けられた基板の面を「下面」と称し、上方に向けられた基板の面を「上面」と称する。なお、以下においては上面を表面として説明する。
以下、本発明の実施の形態を、半導体基板の処理に用いられる基板処理装置を例に採って図面を参照して説明する。なお、本発明は、半導体基板の処理に限らず、液晶表示器用のガラス基板などの各種の基板の処理にも適用することができる。
<第1実施形態>
図1、図2および図3はこの発明に係る基板処理装置9の概略構成を示す図である。図1は基板処理装置9の正面図であり、図2は図1の基板処理装置9のB1−B1線に沿った矢視断面図である。また、図3は図1の基板処理装置9を矢印B2側からみた側面図である。この装置は半導体基板等の基板W(以下、単に「基板W」と記載する)に付着しているパーティクル等の汚染物質(以下「パーティクル等」と記載する)を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。
なお、各図には方向関係を明確にするため、Z軸を鉛直方向とし、XY平面を水平面とする座標系を適宜付している。また、各座標系において、矢印の先端が向く方向を+(プラス)方向とし、逆の方向を−(マイナス)方向とする。
<1−1.基板処理装置の全体構成>
基板処理装置9は、基板Wを例えば25枚収容したFOUP(Front Open Unified Pod)949を載置するオープナー94と、オープナー94上のFOUP949から未処理の基板Wを取り出し、また処理完了後の基板WをFOUP949内に収納するインデクサユニット93と、インデクサユニット93とセンターロボット96との間で基板Wの受け渡しを行うシャトル95と、基板Wをセンターロボット96でその内部に収容して洗浄を行う処理ユニット91と、処理ユニット91に供給される液体や気体の配管、バルブ等を収容する流体ボックス92とで構成される。
まず、これらの平面的な配置について図2を用いて説明する。基板処理装置9の一端(図2において左端)には複数の(本実施形態においては3台の)オープナー94が配置される。オープナー94の図2における右側(+Y側)に隣接してインデクサユニット93が配置される。インデクサユニット93のX方向における中央付近であって、インデクサユニットの図2における右側(+Y側)に隣接してシャトル95が配置され、シャトル95の図2における右側(+Y側)に、シャトル95と+Y方向に並ぶようにセンターロボット96が配置される。このように、インデクサユニット93と、シャトル95およびセンターロボット96は、直交する二本のラインの配置をなしている。
+Y方向に並ぶように配置されたシャトル95とセンターロボット96の図2における上側(−X側)と下側(+X側)には処理ユニット91と流体ボックス92が配置されている。すなわち、シャトル95とセンターロボット96の図2における上側(−X側)または下側(+X側)に、インデクサユニット93の図2における右側(+Y側)に隣接して、流体ボックス92、処理ユニット91、処理ユニット91、流体ボックス92の順に配置されている。
なお、インデクサユニット93の+X側(図2における下側)の側面には後述する制御ユニット97の操作部971が設置されている(図1参照)。
次に、オープナー94について説明する。オープナー94はその上部にFOUP949を載置する載置面941と、FOUP949の正面(図1および図2におけるFOUP949の右側(+Y側)の面)に対向して配置され、FOUP949の正面にある蓋部(図示省略)を開閉する開閉機構943(図3参照)を備える。
基板処理装置9の外部から自動搬送車両等により搬入されたFOUP949は、オープナー94の載置面941上に載置され、開閉機構943により蓋部が解放される。これにより、後述するインデクサユニット93のインデクサロボット931が、FOUP949内の基板Wを搬出し、逆にFOUP949内に基板Wを搬入することが可能となる。
次に、インデクサユニット93について説明する。インデクサユニット93には、FOUP949から処理工程前の基板Wを一枚ずつ取り出すとともに、処理工程後の基板WをFOUP949に一枚ずつ収容し、更に基板Wをシャトル95と受け渡しする、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド933を有するインデクサロボット931が備えられている。インデクサロボット931はX軸方向に水平移動自在であり、またZ軸方向に昇降移動自在であるとともに、Z軸周りに回転可能に構成されている。
次に、シャトル95について説明する。シャトル95には、基板Wの図2における上側(−X側)および下側(+X側)の周縁部付近であって、インデクサロボット931のハンド933および後述するセンターロボット96のハンド961と干渉しない位置を保持する、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド951と、2組のハンド951をそれぞれ独立してY軸方向に水平移動する水平移動機構(図示せず)とを備える。
シャトル95はインデクサロボット931とセンターロボット96双方との間で基板Wを受け渡し可能に構成されている。すなわち、図示しない水平移動機構によりハンド951が図2における左側(−Y側)に移動した場合、インデクサロボット931のハンド933との間で基板Wの受け渡しが可能となり、また、ハンド951が図2における右側(+Y側)に移動した場合はセンターロボット96のハンド961との間で基板Wの受け渡しが可能となる。
次に、センターロボット96について説明する。センターロボット96には、基板Wを1枚ずつ保持し、シャトル95または処理ユニット91との間で基板Wの受け渡しを行う、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド961と、鉛直方向(Z軸方向)に延設され、ハンド961の鉛直方向の移動の軸となる昇降軸963と、ハンド961を昇降移動させる昇降機構965と、ハンド961をZ軸周りに回転させる回転機構967を備える。センターロボット96はZ軸方向に昇降軸963に沿って昇降移動自在であるとともに、回転機構967によってハンドがZ軸周りに回転可能に構成されている。
なお、処理ユニット91の後述する側壁であって、センターロボット96に対向する面には、センターロボット96のハンド961を伸ばして処理ユニット91内に基板Wを搬入し、または搬出するための開口が設けられている。また、センターロボット96が処理ユニット91と基板Wの受け渡しを行わない場合に上記開口を閉塞して処理ユニット91内部の雰囲気の清浄度を保持するためのシャッター911が設けられている。
なお、図1に示すように処理ユニット91と流体ボックス92は上下2段に積み上げる構成とされている。したがって、本実施形態における基板処理装置9には処理ユニット91および流体ボックス92はそれぞれ8台ずつ備えられている。
次に、インデクサロボット931、シャトル95およびセンターロボット96による基板Wの搬送の手順について説明する。基板処理装置9の外部から自動搬送車両等により搬入されたFOUP949は、オープナー94の載置面941上に載置され、開閉機構943により蓋部が解放される。インデクサロボット931はFOUP949の所定の位置から下側のハンド933により基板Wを1枚取り出す。その後、インデクサロボット931はシャトル95の前(図2におけるインデクサユニット93のX軸方向中央付近)に移動する。同時にシャトル95は下側のハンド951をインデクサユニット93の側(図2における左側(−Y側))へ移動する。
シャトル95の前に移動したインデクサロボット931は下側のハンド933に保持した基板Wをシャトル95の下側のハンド951に移載する。その後、シャトル95は下側のハンド951をセンターロボット96の側(図2における右側(+Y側))に移動する。また、センターロボット96がシャトル95にハンド961を向ける位置に移動する。
その後、センターロボット96が下側のハンド961により、シャトル95の下側のハンド951に保持された基板Wを取り出し、8つある処理ユニット91のいずれかのシャッター911へハンド961を向けるように移動する。その後、シャッター911が開放され、センターロボット96が下側のハンド961を伸ばして処理ユニット91内に基板Wを搬入し、処理ユニット91内での基板Wの洗浄処理が開始される。
処理ユニット91内で処理が完了した基板Wは、センターロボット96の上側のハンド961で搬出され、その後は上記未処理の基板Wを搬送する場合とは逆にセンターロボット96の上側のハンド961、シャトル95の上側のハンド951、インデクサロボット931の上側のハンド933の順に移載され、最終的にFOUP949の所定の位置に収容される。
<1−2.処理ユニット>
次に、処理ユニット91の構成について図4を用いて説明する。図4は処理ユニット91の構成を示す模式図である。ここで、本実施形態における8つの処理ユニット91はそれぞれ同じ構成であるため、図2における矢印B3の示す処理ユニット91(図1において左下側の処理ユニット91)を代表として以下説明する。
処理ユニット91は、表面にパターンが形成された基板Wを略水平に保持し、回転する基板保持部11と、基板保持部11をその内側に収容し、基板保持部11および基板Wからの飛散物等を受け止めて排気・排液する排液捕集部21と、基板保持部11に保持された基板Wの表面Wfに対向して配置され、基板表面Wfの上方の空間を外気から遮断する雰囲気遮断部23とを備える。
また、処理ユニット91は、基板Wの表面Wfに洗浄液を供給する洗浄部41と、基板Wの表面Wfおよび裏面Wbに向けてリンス液を供給するリンス部51と、基板Wの表面Wfに乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給部31と、基板Wの表面Wfおよび裏面Wbに不活性ガスを供給する不活性ガス供給部55と、基板Wの表面Wfに酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給部61と、後述する基板処理プログラムに基づいて基板処理装置9の各部の動作を制御する制御ユニット97とを備える。
洗浄液としては、水酸化アンモニウム、過酸化水素水および水の混合液(以下「SC−1」と記載する)、塩酸、過酸化水素水および水の混合液(以下「SC−2」と記載する)、希弗酸(以下「DHF」と記載する)、または硫酸、過酸化水素水および水の混合液(以下「SPM」と記載する)などが挙げられる。なお、本実施形態では、洗浄液としてSC−1を用いる。
リンス液としては、脱イオン水(De Ionized Water:以下「DIW」と記載する)、イソプロピルアルコール(Iso Propyl Alcohol:以下「IPA」と記載する)などが挙げられる。なお、本実施形態ではリンス液としてDIWを用いる。
本実施形態では、乾燥補助液には、乾燥補助物質を溶媒に溶解させた、乾燥補助物質の溶液を用いる。
乾燥補助物質としては、ヘキサメチレンテトラミン(化学式:(C12。融点:摂氏280度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気、二酸化炭素および窒素酸化物。DIWおよびIPAに対して可溶性をもつ)、1,3,5−トリオキサン(化学式:C。融点:摂氏64度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気および二酸化炭素。DIWおよびIPAに対して可溶性をもつ)、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム(化学式:CNCSSNH。融点:摂氏151度から摂氏153度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気、二酸化炭素、窒素酸化物および硫黄酸化物。DIWおよびIPAに対して可溶性をもつ)、メタアルデヒド(化学式:C16。融点:摂氏246度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気および二酸化炭素。DIWに対して可溶性をもつ)、またはパラフィン(化学式:C2n+2(n:20〜48)。融点:摂氏50度から摂氏52度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気および二酸化炭素。DIWに対して可溶性をもつ)などが挙げられる。
また、乾燥補助物質の溶媒としては、DIWやIPAが挙げられ、乾燥補助物質が可溶な溶媒が選択される。なお、本実施形態では、乾燥補助液は、ヘキサメチレンテトラミンをDIWに溶解させた、ヘキサメチレンテトラミン水溶液を用いる。
不活性ガスは、基板Wや乾燥補助物質に対して不活性なガスであり、窒素ガス、アルゴンガス、またはヘリウムガスが挙げられる。なお、本実施形態では窒素ガスを不活性ガスとして用いる。
酸化剤ガスとしては、酸素ガス、またはオゾンガスが挙げられる。なお、本実施形態では酸素ガスを酸化剤ガスとして用いる。
次に、処理ユニット91について説明する。処理ユニット91は、中空の略角柱形状を有する側壁901と、側壁901に略水平に固設され、処理ユニット91内の空間を仕切る上側ベース部材902および下側ベース部材903と、側壁901の内部であって上側ベース部材902の上方である上側空間905と、側壁901の内部であって、上側ベース部材902の下方であり、かつ下側ベース部材903の上方である処理空間904と、側壁901の内部であって下側ベース部材903の下方である下側空間906とを備える。なお、本実施形態において側壁901は略角柱形状としたが、側壁の形状はそれに限定されず、略円柱形状やその他の形状としても良い。
なお、前述のとおり側壁901の内センターロボット96に対向する側には、センターロボットが処理ユニット91内に基板Wを搬入し、または搬出可能な開口と、その開口を閉塞して処理ユニット91内部の雰囲気の清浄度を保持するためのシャッター911が設けられている。
上側ベース部材902は側壁901の上方(図4における上側)に略水平に固設され、処理ユニット91の内部の空間である上側空間905と処理空間904との間を仕切っている。上側ベース部材902の中央付近には、上側ベース部材902の下面から、処理ユニット91の上端に連通する雰囲気導入路907が設けられている。また、雰囲気導入路907の上端付近には、処理空間904へ清浄な雰囲気を供給するファンフィルタユニット908が設けられている。上側空間905内の雰囲気導入路907に設置されたファンフィルタユニット908は、処理ユニット91上方から雰囲気を取り込み、内蔵したHEPAフィルタ等により雰囲気中の微粒子等を捕集した上で、下方である処理空間904内へ清浄化された雰囲気を供給する。
下側ベース部材903は側壁901の中程(図4における下側)に略水平に固設され、処理ユニット91の内部の空間である処理空間904と下側空間906との間を仕切っている。下側ベース部材903には複数の排気口909が設けられており、各排気口909は図示しない排気系統に接続され、処理空間904内の雰囲気を外部に排出している。
ここで、処理空間904内は清浄な雰囲気が保たれており、基板Wの洗浄等が行われる空間である。また、上側空間905および下側空間906は処理空間904内に設置される各部材を駆動するための駆動源等が配設される空間である。
ファンフィルタユニット908を通して処理空間904内に供給された雰囲気は、処理空間904の上方から下方へ向かう流れとなり、最終的に排気口909から処理空間904の外に排出される。これにより、後述する基板Wを処理する各工程において発生する微細な液体の微粒子等を、処理空間904の中を上から下に向かって流れる気流により下向きに移動させて排気口909から排出する。よって、これら微粒子が基板Wや処理空間904内の各部材に付着することを防止できる。
次に、基板保持部11、排液捕集部21および雰囲気遮断部23の構成について図5を用いて説明する。図5は基板保持部11、排液捕集部21および雰囲気遮断部23の構成を示す模式図である。
まず、基板保持部11について説明する。基板保持部11のベースユニット111は下側ベース部材903の上に固設されており、ベースユニット111の上方に、中心部に開口を有する円板状のスピンベース113が回転可能に略水平に支持されている。スピンベース113の下面中心には中心軸117の上端がネジなどの締結部品によって固定されている。また、スピンベース113の周縁付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個の基板保持部材115が立設されている。基板保持部材115は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース113の周縁に沿って等角度間隔で配置されている。各基板保持部材115のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。
各基板保持部材115は公知のリンク機構や褶動部材等を介して基板保持部材駆動機構119内のエアシリンダに連結されている。なお、基板保持部材駆動機構119はスピンベース113の下側であってベースユニット111の内部に設置されている。また、基板保持部材駆動機構119は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材駆動機構119のエアシリンダを伸縮する。これにより、各基板保持部材115を、その基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する「閉状態」と、その基板保持部が基板Wの外周端面から離れる「開状態」との間を切り替え可能としている。なお、基板保持部材115の駆動源としてエアシリンダ以外に、モーターやソレノイド等の公知の駆動源を用いることも可能である。
そして、スピンベース113に対して基板Wが受渡しされる際には、各基板保持部材115を開状態とし、基板Wに対して洗浄処理等を行う際には、各基板保持部材115を閉状態とする。各基板保持部材115を閉状態とすると、各基板保持部材115が基板Wの周縁部を把持し、基板Wをスピンベース113から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持する。これにより、基板Wは、その表面Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で保持される。
また、基板保持部11の中心軸117には、モーターを含む基板回転機構121の回転軸が連結されている。なお、基板回転機構121は下側ベース部材903の上であってベースユニット111の内部に設置される。また、基板回転機構121は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板回転機構121を駆動する。これにより、中心軸117に固定されたスピンベース113が回転中心軸A1を中心に回転する。
次に、排液捕集部21について説明する。基板保持部11の周囲であって下側ベース部材903の上側に略円環状のカップ210が、基板保持部11に保持されている基板Wの周囲を包囲するように設けられている。カップ210は基板保持部11および基板Wから飛散する液体などを捕集することが可能なように回転中心軸A1に対して略回転対称な形状を有している。なお、各図中において、カップ210については説明のため断面形状を示している。
カップ210は互いに独立して昇降可能な内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215で構成される。図5に示すとおり、内構成部材211の上に中構成部材213および外構成部材215が重ねられた構造を有する。内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215は、下側空間906に設けられた、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成されたガード昇降機構217にそれぞれ接続されている。また、ガード昇降機構217は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、ガード昇降機構217を駆動する。これにより、内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215がそれぞれ独立に、又は複数の部材が同期して回転中心軸A1に沿って上下方向に移動する。
内構成部材211には、内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215それぞれで捕集された液体をそれぞれ別の経路で排液処理系へ導くための収集溝が3つ設けられている。それぞれの収集溝は回転中心軸A1を中心とする略同心円状に設けられ、各収集溝には図示しない排液処理系へと接続する配管がそれぞれ管路接続されている。
カップ210は内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215のそれぞれの上下方向の位置を組合せて使用する。すなわち、内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215の全てが下位置にあるホームポジション、内構成部材211および中構成部材213が下位置であって外構成部材215のみ上位置にある外捕集位置、内構成部材211が下位置であって中構成部材213および外構成部材215が上位置に有る中捕集位置、および内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215の全てが上位置にある内捕集位置である。
ホームポジションはセンターロボット96が基板Wを処理ユニット91内に搬入出する場合などにおいて取られる位置である。外捕集位置は外構成部材215で受け止めた液体を捕集して外側の収集溝に導く位置であり、中捕集位置は中構成部材213で受け止めた液体を中間の収集溝に導く位置であり、また、内捕集位置は内構成部材211で受け止めた液体を内側の収集溝に導く位置である。
このような構成の排液捕集部21を用いることにより、処理に使用される液体に応じて内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215のそれぞれの位置を変更して分別捕集することが可能となる。したがって、それぞれの液体を分別し、対応する排液処理系に排出することで、液体の再利用や混合することが危険な複数の液体を分別して処理することが可能となる。
次に、雰囲気遮断部23について説明する。雰囲気遮断部23の基板対向部材である遮断部材231は、中心部に開口を有する円板状に形成されている。遮断部材231の下面は、基板Wの表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっている。また、遮断部材231の直径は基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。遮断部材231は、その内部が中空であって略円筒形状を有する支持軸233の下方に回転可能に略水平に支持される。
支持軸233の上端部は遮断部材231を回転する遮断部材回転機構235の下面に固設される。遮断部材回転機構235は、中空モーター237および中空軸239で構成される。中空軸239の一端(図5における上端)は中空モーター237の回転軸に連結されており、他端(図5における下端)は支持軸233の中を通して遮断部材231の上面に連結されている。
また、遮断部材回転機構235は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材回転機構235を駆動する。これにより、遮断部材231を支持軸233の中心を通る回転中心軸A5周りに回転する。遮断部材回転機構235は、基板保持部11に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で遮断部材231を回転させるように構成されている。なお、スピンベース113と遮断部材231は、回転中心軸A1とA5が略一致するよう配設されている。したがって、スピンベース113と遮断部材231略同じ回転中心軸の周りに回転する。
なお、遮断部材回転機構235の上面から遮断部材231の中心部の開口にいたるまで、後述する上側分岐配管517、557が挿通可能なように、中空モーター237および中空軸239の内部空間を含む連通した中空部が形成されている。
遮断部材回転機構235の一側面(図5における左側面)にはアーム241の一端が接続され、アーム241の他端は上下軸243の図5における上端付近に接続されている。上下軸243は排液捕集部21のカップ210の周方向外側であって、下側ベース部材903の上に固設された円筒形状のベース部材245に昇降可能に取り付けられる。上下軸243には、ベース部材245の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された遮断部材昇降機構247が接続されている。
なお、遮断部材昇降機構247は下側空間906に設けられている。また、遮断部材昇降機構247は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材昇降機構247を駆動する。これにより、遮断部材231をスピンベース113に近接し、逆に離間する。
すなわち、制御ユニット97は、遮断部材昇降機構247の動作を制御して処理ユニット91に対して基板Wを搬入出させる際や、基板Wに対して、後述する洗浄工程、乾燥補助液供給工程、および酸化除去工程を行う際には、遮断部材231を基板保持部11の上方の離間位置に上昇させる。一方、基板Wに対して後述するリンス工程、析出工程、および冷却工程を行う際には、遮断部材231を基板保持部11に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された対向位置まで下降させる。
次に、洗浄部41の構成について図6を用いて説明する。図6は洗浄部41の構成を示す模式図である。
基板Wの表面Wfに洗浄液を供給するノズル411は、上側ベース部材902の下面に設置されたノズル駆動機構413に昇降および旋回可能に支持されている。ノズル駆動機構413のベース部材415は、上側ベース部材902の下面であって雰囲気導入路907の外側に下方に伸びるように固設されている。
ベース部材415の下方には、旋回上下軸417が上下および回転自在に保持されている。なお、ベース部材415は旋回上下軸417と、後述する上下駆動部421および旋回駆動部419を接続するために中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸417の下面にはアーム423の一端が結合されており、アーム423の他端にノズル411が取り付けられている。
旋回上下軸417はベース部材415の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部421および、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部419に接続されている。また、上下駆動部421および旋回駆動部419は制御ユニット97と電気的に接続されている。なお、上下駆動部421および旋回駆動部419は上側空間905に配設される。
制御ユニット97がノズル駆動機構413へ動作指令を行い、上下駆動部421を駆動する。これにより、旋回上下軸417が上下に移動し、アーム423に取り付けられているノズル411を上下に移動する。また、制御ユニット97がノズル駆動機構413へ動作指令を行い、旋回駆動部419を駆動する。これにより、旋回上下軸417が回転中心軸A4を中心に回転し、アーム423を旋回することで、アーム423に取り付けられたノズル411を揺動する。
ノズル411は配管427を介して洗浄液供給ユニット425に、管路接続されている。配管427には開閉弁429が介挿されており、開閉弁429は常時閉成とされている。また、開閉弁429は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が洗浄部41へ動作指令を行い、開閉弁429を開成する。これにより、洗浄液が洗浄液供給ユニット425から配管427、およびノズル411を介して基板表面Wfに供給される。なお、洗浄液供給ユニット425は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
この、洗浄液供給ユニット425、配管427、開閉弁429、ノズル411およびノズル駆動機構413が、洗浄部41を構成する。
次に、リンス部51および不活性ガス供給部55の構成について図7を用いて説明する。図7は、リンス部51および不活性ガス供給部55の構成を示す模式図である。リンス部51は基板表面Wfに向けてリンス液を供給するものであり、不活性ガス供給部55は基板表面Wfに向けて不活性ガスを供給するものである。
まず、リンス部51および不活性ガス供給部55の管路構成について説明する。前述の雰囲気遮断部23の遮断部材回転機構235の上面から、遮断部材231の中心部の開口まで連通する中空部の内部に外側供給管271が挿通されるとともに、当該外側供給管271に内側供給管273が挿通され、いわゆる二重管構造となっている。この外側供給管271および内側供給管273の下方端部は遮断部材231の開口に延設されており、内側供給管273の先端にノズル275が設けられている。
次に、リンス部51について説明する。リンス部51はリンス液の供給源であるリンス液供給ユニット513から基板表面Wfにリンス液を供給する。図示しないDIWタンク、温度調整ユニットおよびポンプを有するリンス液供給ユニット513に配管515の一端が管路接続されている。配管515の他端は内側供給管273に管路接続されている。また、リンス液供給ユニット513のポンプは基板処理装置9が起動した時点から常時動作している。
配管515には開閉弁519が介挿されている。なお、開閉弁519は常時閉成されている。開閉弁519は制御ユニット97に電気的に接続されている。そして、制御ユニット97がリンス部51へ動作指令を行い、開閉弁519を開成する。これにより、リンス液がリンス液供給ユニット513から配管515、内側供給管273およびノズル275を介して基板表面Wfに供給される。
この、リンス液供給ユニット513、配管515、開閉弁519、内側供給管273、およびノズル275がリンス部51を構成する。なお、リンス液供給ユニット513は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
次に、不活性ガス供給部55について説明する。不活性ガス供給部55は不活性ガスの供給源である窒素ガス供給ユニット553から基板表面Wfに窒素ガスを供給する。図示しない窒素ガスタンクおよびポンプを有する窒素ガス供給ユニット553に配管555の一端が管路接続されている。配管555の他端は外側供給管271に管路接続している。また、窒素ガス供給ユニット553のポンプは基板処理装置9が起動した時点から常時動作している。
配管555にはマスフローコントローラ559が介挿されている。マスフローコントローラ559は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が不活性ガス供給部55へ動作指令を行い、マスフローコントローラ559を所定流量となるように開放する。これにより、常温の窒素ガスが配管555、および外側供給管271の内面と内側供給管273の外面との間の空間を介して基板表面Wfに供給される。
この、窒素ガス供給ユニット553、配管555、マスフローコントローラ559、および外側供給管271が不活性ガス供給部55を構成する。なお、窒素ガス供給ユニット553は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
次に、乾燥補助液供給部31の構成について図8を用いて説明する。図8は乾燥補助液供給部31の構成を示す模式図である。基板Wに乾燥補助液を供給するノズル311は、上側ベース部材902の下面に設置されたノズル駆動機構313に昇降および旋回可能に支持されている。ノズル駆動機構313のベース部材315は、上側ベース部材902の下面であって雰囲気導入路907の外側に下方に伸びるように固設されている。
ベース部材315の下方には、旋回上下軸317が上下および回転自在に保持されている。なお、ベース部材315は旋回上下軸317と、後述する上下駆動部321および旋回駆動部319を接続するために中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸317の下面にはアーム323の一端が結合されており、アーム323の他端にノズル311が取り付けられている。
旋回上下軸317はベース部材315の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部321および、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部319に接続されている。また、上下駆動部321および旋回駆動部319は制御ユニット97と電気的に接続されている。なお、上下駆動部321および旋回駆動部319は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、上下駆動部321を駆動する。これにより、旋回上下軸317が上下に移動し、アーム323に取り付けられているノズル311を上下に移動する。また、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、旋回駆動部319を駆動する。これにより、旋回上下軸317が回転中心軸A2を中心に回転し、アーム323を旋回することで、アーム323に取り付けられたノズル311を揺動する。
ノズル311は配管335を介して、乾燥補助液供給ユニット333に管路接続されている。配管335には開閉弁337が介挿されており、開閉弁337は常時閉成とされている。また、開閉弁337は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を開成する。これにより、乾燥補助液が乾燥補助液供給ユニット333から配管335およびノズル311を介して基板表面Wfに供給される。なお、乾燥補助液供給ユニット333は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
図9に第1実施形態における乾燥補助液供給ユニット333の構成を示す。乾燥補助液供給ユニット333は、ヘキサメチレンテトラミン水溶液を貯留するヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339内の乾燥補助液を撹拌する撹拌部349、およびヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339を加圧して乾燥補助液を送出する加圧部345で構成される。
撹拌部349は、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339内の乾燥補助液を撹拌する回転部351と、回転部351の回転を制御する撹拌制御部353を備えている。撹拌制御部353は制御ユニット97と電気的に接続している。回転部351は、回転軸の先端(図9における回転部351の下端)にプロペラ状の攪拌翼を備えており、制御ユニット97が撹拌制御部353へ動作指令を行い、回転部351が回転することで、攪拌翼が乾燥補助液を撹拌し、乾燥補助液における乾燥補助物質の濃度を均一化する。
また、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339内の乾燥補助液の濃度を均一にする方法としては、前述した方法に限られず、別途循環用のポンプを設けて乾燥補助液を循環する方法等、公知の方法を用いることができる。
加圧部345は、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339を加圧する気体の供給源である窒素ガスタンク341、窒素ガスを加圧するポンプ343および配管347で構成される。窒素ガスタンク341は配管347によりヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339と管路接続されており、また配管347にはポンプ343が介挿されている。
ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339内には気圧センサ(図示省略)が設けられ、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97は、気圧センサが検出した値に基づいてポンプ343の動作を制御することにより、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339内の気圧を大気圧より高い所定の気圧に維持する。これにより、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を開成すると、加圧されているヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339内から乾燥補助液が押し出され、配管335を介してノズル311から吐出される。なお、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク339は、上記のとおり窒素ガスによる気圧を用いて乾燥補助液を供給するため、気密に構成されることが好ましい。
次に、酸化剤ガス供給部61の構成について図10を用いて説明する。図10は酸化剤ガス供給部61の構成を示す模式図である。基板Wに酸化剤ガスを供給するノズル611は、上側ベース部材902の下面に設置されたノズル駆動機構613により、昇降および旋回可能に支持されている。ノズル駆動機構613のベース部材615は、上側ベース部材902の下面であって雰囲気導入路907の外側に伸びるように固設されている。
ベース部材615の下方には、旋回上下軸617が上下および回転自在に保持されている。なお、ベース部材615は旋回上下軸617と、後述する上下駆動部621および旋回駆動部619を接続するために中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸617はベース部材615に対して昇降可能および回転可能に支持される。旋回上下軸617の下面にはアーム623の一端が結合されており、アーム623の他端にノズル611が取り付けられている。
旋回上下軸617はベース部材615の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部621および、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部619に接続されている。また、上下駆動部621および旋回駆動部619は制御ユニット97と電気的に接続されている。なお、上下駆動部621および旋回駆動部619は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、上下駆動部621を駆動する。これにより、旋回上下軸617が上下に移動し、アーム623に取り付けられているノズル611を上下に移動する。また、制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、旋回駆動部619を駆動する。これにより、旋回上下軸617が中心軸A3を中心に回転し、アーム623を旋回することで、アーム623に取り付けられたノズル611を揺動する。
ノズル611は配管627を介して酸化剤ガス供給ユニット625と管路接続されている。また、酸化剤ガス供給ユニット625は制御ユニット97に電気的に接続されている。この酸化剤ガス供給ユニット625は、乾燥補助物質の融点より低い温度の酸素ガスを配管627およびノズル611を介して基板表面Wfに供給する。なお、酸化剤ガス供給ユニット625は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
次に、酸化剤ガス供給ユニット625の構成について図11を用いて説明する。図11は酸化剤ガス供給ユニット625の構成を示す模式図である。酸化剤ガス供給ユニット625は、酸素ガスを貯留する酸素ガスタンク630、酸素ガスタンク630からの酸素ガスを圧送するポンプ629、酸素ガスを加熱するガス加熱ユニット634、および酸素ガスタンク630からガス加熱ユニット634に供給される酸素ガスの流量を制御するマスフローコントローラ632を有する。
ここで、ガス加熱ユニット634は抵抗加熱ヒータによる加熱など、公知の加熱手段を用いることができる。また、酸化剤ガス供給ユニット625に酸素ガスタンク630を設けず、工場ユーティリティー側から直接酸素ガスを供給する構成とすることも可能である。
ポンプ629、ガス加熱ユニット634、およびマスフローコントローラ632は制御ユニット97と電気的に接続されている。なお、ポンプ629は基板処理装置9が起動した時点から常時動作している。
制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、マスフローコントローラ632を所定の流量となるように開放する。これにより、酸素ガスが酸素ガスタンク630からガス加熱ユニット634内に供給され、ガス加熱ユニット634内を通過する間に酸素ガスが加熱される。ガス加熱ユニット634で加熱された酸素ガスは配管327を介してノズル611へと供給される。
次に、制御ユニット97の構成について図12を用いて説明する。図12は制御ユニット97の構成を示す模式図である。制御ユニット97は、基板処理装置9の各部と電気的に接続しており(図4参照)、各部の動作を制御する。制御ユニット97は、演算処理部973やメモリ975を有するコンピュータにより構成されている。演算処理部973としては、各種演算処理を行うCPUを用いる。また、メモリ975は、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備える。磁気ディスクには、基板Wに応じた基板処理条件が、基板処理プログラム977(レシピとも呼ばれる)として予め格納されおり、CPUがその内容をRAMに読み出し、RAMに読み出された基板処理プログラムの内容に従ってCPUが基板処理装置9の各部を制御する。なお、制御ユニット97には基板処理プログラム977の作成・変更や、複数の基板処理プログラム977の中から所望のものを選択するために用いる操作部971(図1参照)が接続されている。
<1−3.基板処理の工程>
次に、上記のように構成された基板処理装置9における基板処理動作について説明する。ここで、基板W上には、凹凸のパターンが前工程により形成されている。パターンは、凸部および凹部を備えている。凸部は、100〜200nmの範囲の高さであり、10〜20nmの範囲の幅である。また、隣接する凸部間の距離(凹部の幅)は、10〜20nmの範囲である。
以下、図13を参照して基板処理の工程を説明する。図13は第1実施形態における基板処理装置9の全体の動作を示すフローチャートである。なお、以下の説明において特に断らない限り、雰囲気遮断部23は、遮断部材231が対向位置にある場合、基板保持部11の基板回転機構121がスピンベース113を回転する方向に略同じ回転数で遮断部材231を回転するものとする。
まず、所定の基板Wに応じた基板処理プログラムが操作部971で選択され、実行指示される。その後、基板Wを処理ユニット91に搬入する準備として、制御ユニット97が動作指令を行い以下の動作をする。
すなわち、雰囲気遮断部23が遮断部材231の回転を停止し、基板保持部11がスピンベース113の回転を停止する。雰囲気遮断部23が遮断部材231を離間位置へ移動すると共に、基板保持部11がスピンベース113を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。また、排液捕集部21がカップ210をホームポジションに位置決めする。スピンベース113が基板Wの受け渡しに適した位置に位置決めされた後、基板保持部11が基板保持部材115を閉状態とする。
また、乾燥補助液供給部31がノズル311を、酸化剤ガス供給部61がノズル611を、洗浄部41がノズル411をそれぞれ退避位置(各ノズルがカップ210の周方向外側に外れている位置)へ移動する。更に、開閉弁337、429、および519を閉成する。また、マスフローコントローラ559、および632を流量0(ゼロ)に設定する。
基板Wを処理ユニット91に搬入する準備が完了した後、未処理の基板Wを処理ユニット91へ搬入する基板搬入工程(ステップS101)を行う。すなわち、インデクサロボット931がオープナー94上のFOUP949の所定の位置にある基板Wを下側のハンド933で取り出し、シャトル95の下側のハンド951に載置する。その後、シャトル95の下側のハンド951をセンターロボット96の側に移動し、センターロボット96がシャトル95の下側のハンド951上の基板Wを、下側のハンド961で取り上げる。
その後、処理ユニット91のシャッター911が開かれ、センターロボット96が下側のハンド961を処理ユニット91の中に伸ばし、基板Wを基板保持部11の基板保持部材115の基板支持部の上に載置する。基板Wの処理ユニット91への搬入が終了すると、センターロボット96が下側のハンド961を縮めて処理ユニット91内の外に出すとともに、シャッター911が閉じる。
未処理の基板Wが処理ユニット91内に搬入され、基板保持部材115の基板支持部の上に載置されると、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材115を閉状態とする。
未処理の基板Wが基板保持部11に保持された後、基板表面Wfに対して、洗浄液であるSC−1を供給する洗浄工程(ステップS102)を行う。まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転を開始し、洗浄工程の間、回転を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を中捕集位置に位置決めする。なお、雰囲気遮断部23の遮断部材231は離間位置を維持する。
ここで、基板Wの回転速度は、基板表面Wfに供給された洗浄液が基板表面Wfの全面に拡散可能なように100〜1000rpmとすることが好ましい。本実施形態では、洗浄工程における基板Wの回転速度を500rpmとして説明する。
次に、制御ユニット97が洗浄部41へ動作指令を行い、ノズル411を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル411の位置決めが完了した後、制御ユニット97が洗浄部41へ動作指令を行い、開閉弁429を開成する。これにより、SC−1を、洗浄液供給ユニット425から配管427およびノズル411を介して基板表面Wfの中心付近に供給する。
基板表面Wfの中心付近に供給されたSC−1は、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの中心から基板Wの周縁部に向かって流動し、基板表面Wf全面に拡散する。このSC−1の流動に伴って、基板表面Wfに形成されたパターンの凹部にまでSC−1が侵入し、基板表面Wfに付着したパーティクル等を除去する。
基板表面Wfの全面にSC−1が拡散した後、制御ユニット97が洗浄部41へ動作指令を行い、開閉弁429を閉成する。また、制御ユニット97が洗浄部41へ動作指令を行い、ノズル411を退避位置(ノズル411がカップ210の周方向外側に外れている位置)へ位置決めする。
次に、SC−1が付着している基板表面Wfにリンス液であるDIWを供給するリンス工程(ステップS103)を行う。まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を外捕集位置に位置決めする。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指示を行い、遮断部材231を対向位置へ移動する。
リンス工程における基板Wの回転速度は、基板表面Wfに供給されたリンス液としてのDIWが基板表面Wfの全面に拡散可能であり、かつ基板表面Wfを拡散する流れにより、基板表面Wfに付着した洗浄液を排除可能なように100〜1000rpmとすることが好ましい。以下では、リンス工程における基板Wの回転速度を800rpmとして説明する。
遮断部材231を対向位置に位置決めした後、制御ユニット97がリンス部51へ動作指示を行い、開閉弁519を開成する。
これにより、リンス液をリンス液供給ユニット513から、配管515、内側供給管273およびノズル275を介して基板表面Wfへ供給する。基板表面Wfの中心付近に供給されたリンス液は、基板Wの回転による遠心力により、基板周縁方向に流動し、最終的には基板周縁部から基板W外へ飛散し、排液捕集部21に捕集されて排液される。
なお、リンス液は、洗浄工程において基板Wに付着した洗浄液だけでなく、雰囲気の中に浮遊していたパーティクル等が基板Wに付着したものなどを除去する役割をも果たす。
リンス工程終了後、制御ユニット97がリンス部51へ動作指令を行い、開閉弁519を閉成する。
次に、リンス液が付着している基板表面Wfに乾燥補助液であるヘキサメチレンテトラミン水溶液を供給する乾燥補助液供給工程(ステップS104)を行う。まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に位置決めする。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指示を行い、遮断部材231を離間位置へ移動する。
次に、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、ノズル311を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル311の位置決めが完了した後、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を開成する。これにより、ヘキサメチレンテトラミン水溶液を、乾燥補助液供給ユニット333から配管335およびノズル311を介して基板表面Wfの中心付近に供給する。
基板表面Wfの中心付近に供給されたヘキサメチレンテトラミン水溶液は、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの中心から基板Wの周縁部に向かって流動し、基板表面Wf全面に拡散する。このヘキサメチレンテトラミン水溶液の流動に伴って、基板表面Wfに形成されたパターンの凹部にまでヘキサメチレンテトラミン水溶液が侵入し、ヘキサメチレンテトラミン水溶液を供給する前に基板表面Wfに付着していたリンス液を除去する。ヘキサメチレンテトラミン水溶液が基板表面Wf全面に拡散した際の、基板表面Wfの様子を図14に示す。
図14のパターン70は、基板表面Wfに形成されており、凸部72と凹部74を備える。図14は、パターン70の凹部74にヘキサメチレンテトラミン水溶液81が充填している様子を模式図として示している。
ここで、基板Wの回転速度は、基板表面Wfに供給された乾燥補助液としてのヘキサメチレンテトラミン水溶液が基板表面Wfの全面に拡散可能なように100〜1000rpmとすることが好ましい。以下では、乾燥補助液供給工程における基板Wの回転速度を1000rpmとして説明する。
図13に戻る。基板表面Wfの全面にヘキサメチレンテトラミン水溶液が拡散した後、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を閉成する。また、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、ノズル311を退避位置(ノズル311がカップ210の周方向外側に外れている位置)へ位置決めする。
次に、乾燥補助液が付着している基板表面Wfに不活性ガスを供給し、乾燥補助液に含まれる溶媒を乾燥除去することで、基板表面Wfにヘキサメチレンテトラミンを析出させる析出工程(ステップS105)を行う。まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210は内捕集位置を維持する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指示を行い、遮断部材231を対向位置へ移動する。
次に、制御ユニット97が不活性ガス供給部55へ動作指令を行い、マスフローコントローラ559を所定流量となるように開放する。
これにより、常温の窒素ガスが窒素ガス供給ユニット553から、配管555、外側供給管271の内面と内側供給管273の外面との間隙を介して基板表面Wfへ供給される。
本実施形態の窒素ガスには、窒素ガスにおける水蒸気の分圧が、基板表面Wfにおけるヘキサメチレンテトラミン水溶液の溶媒としての水の蒸気圧よりも低い窒素ガスを使用する。このような窒素ガスの供給により、ヘキサメチレンテトラミン水溶液の溶媒が蒸発し、基板表面Wfから除去されると、固体のヘキサメチレンテトラミンが基板表面Wfに析出する。析出工程終了後の基板表面Wfの様子を図15に示す。
図15は、パターン70の凹部74に固体のヘキサメチレンテトラミン83が充填している様子を模式図として示している。
ここで、基板Wの回転速度は、乾燥補助液供給工程と同様に1000rpmとして説明する。
本実施形態では、乾燥補助液供給工程における基板Wの回転速度を1000rpm、ヘキサメチレンテトラミン水溶液の濃度を1%とする。基板Wの回転速度が1000rpmのとき、基板表面Wfのヘキサメチレンテトラミン水溶液の膜厚は、膜厚が最も薄くなる基板表面Wfの周縁部において30μm程となる。ヘキサメチレンテトラミン水溶液の濃度が1%、ヘキサメチレンテトラミンの密度が1.33g/cmのとき、析出工程によりヘキサメチレンテトラミン水溶液から溶媒を乾燥させて、基板表面Wfに析出するヘキサメチレンテトラミンの膜厚は、220nm程度となる。凸部72の高さは100〜200nmであるため、基板表面Wfに析出したヘキサメチレンテトラミンは、パターン70の凸部72よりも厚く、凹部74内をヘキサメチレンテトラミンで充填することができる。
図13に戻る。析出工程の終了後、制御ユニット97が不活性ガス供給部55へ動作指令を行い、マスフローコントローラ559を流量0(ゼロ)に設定する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材231の回転を停止する。
次に、固体の乾燥補助物質が析出した基板表面Wfに酸化剤ガスを供給し、乾燥補助物質を酸化により除去する酸化除去工程(ステップS106)を行う。
まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210は内捕集位置を維持する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材231を離間位置へ移動する。
次に、制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、ノズル611を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル611の位置決めが完了した後、制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、ガス加熱ユニット634により摂氏100度に加熱された酸素ガスを、ノズル611から基板表面Wfの中心部付近に供給する。
ノズル611から酸素ガスの吐出を開始した後、制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、ノズル611を基板表面Wfの中心付近上空から基板表面Wfの周縁部付近上空へ旋回移動させる。このように、基板Wを回転しながらノズル611を基板表面Wfの中心付近上空から周縁部付近上空まで旋回移動することで、基板表面Wf全面に酸素ガスを吹きつけることが可能となり、基板表面Wf全面に析出したヘキサメチレンテトラミンを均一に酸化させ、最終的に基板表面全体からヘキサメチレンテトラミンを除去することができる。酸化除去工程の終了時における基板表面Wfの様子を図16に示す。
図16は、パターン70の凹部74に充填した固体のヘキサメチレンテトラミン83が、酸素ガスにより酸化され、気体の酸化物を生成することで基板表面Wfから除去された後の様子を模式図として示している。
なお、前述のとおり、ヘキサメチレンテトラミンの融点は摂氏280度であり、供給する酸素ガスの温度をこれよりも低い温度とすることで、ヘキサメチレンテトラミンは固体状態を保つことができる。これにより、パターン70の凹部74における液体の表面張力による凸部72の倒壊を防ぐことができる。
また、ヘキサメチレンテトラミンが酸素との酸化により生成する気体の酸化物は、水蒸気、二酸化炭素、および窒素酸化物である。これらの酸化物の中でも、特に水蒸気は、チャンバ902や雰囲気遮断部23などで冷却されることにより凝集し、液相になるおそれがある。水蒸気が液相になった後、水滴として基板Wに付着すると、パターン70の凸部72に水滴の表面張力が働き、凸部72が倒壊するおそれがある。また、基板Wに付着した液滴は、基板表面Wfにウォーターマークを形成するおそれもある。
前述のような基板Wへの水滴の付着を防ぐために、摂氏100度以上かつ摂氏280度以下の酸素ガスを使用している。酸素ガスの供給により、基板表面Wf近傍の温度が摂氏100度以上になり、水蒸気の凝集により生じた水滴が、基板Wへ付着することを確実に防ぐことができる。また、水蒸気の分圧の低い酸素ガスを使用することや、酸化除去工程中に酸素ガスを継続して供給し、基板表面Wfの近傍に存在する水蒸気を酸素ガスによって押しのけることによっても、基板表面Wfへの水滴の付着を防ぐことができる。
なお、ノズル611の旋回移動は、基板表面Wfの中心付近上空から基板表面Wfの周縁部付近上空へ1回移動するだけでなく、中心付近上空から周縁部付近上空への移動を複数回繰り返したり、中心付近上空と周縁部付近上空との間で往復運動させてもよい。
図13に戻る。基板表面Wf全面のヘキサメチレンテトラミンを酸素ガスにより酸化させた後、制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、酸素ガスの供給を停止する。また、制御ユニット97が酸化剤ガス供給部61へ動作指令を行い、ノズル611を退避位置(ノズル611がカップ210の周方向外側に外れている位置)へ位置決めする。
次に、基板表面Wfに不活性ガスを供給し、ヘキサメチレンテトラミンの酸化反応により高温になった基板Wを冷却し、基板処理室91内の酸素ガスを不活性ガスによって押しのけて、基板処理室91を不活性ガスで充填する冷却工程(ステップS107)を行う。まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210は内捕集位置を維持する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指示を行い、遮断部材231を対向位置へ移動する。
ここで、基板Wの回転速度は、基板表面Wfの全面に窒素ガスが拡散し、基板Wを均一に冷却することが可能であるような回転速度であることが好ましく、100〜1000rpmの範囲が挙げられる。なお、本実施形態では、工程における基板Wの回転速度を1000rpmとして説明する。
次に、制御ユニット97が不活性ガス供給部55へ動作指令を行い、マスフローコントローラ559を所定流量となるように開放する。
これにより、常温の窒素ガスが窒素ガス供給ユニット553から、配管555、外側供給管271の内面と内側供給管273の外面との間隙を介して基板表面Wfへ供給される。窒素ガスが対向位置に位置決めされた遮断部材231の下面と基板表面Wfとの間の空間に充満することで、基板表面Wf近傍の酸素ガスを押し出し、基板表面Wf近傍を不活性ガス雰囲気にすることができる。
基板Wを高温のまま基板処理室91から搬出してしまうと、後述する基板Wの搬出時に、基板Wを支持するハンド961や、基板Wを収納するFOUP94が高温の基板Wに触れ、変形してしまうおそれがある。基板に対して常温の窒素ガスを供給することにより、酸化除去工程において、発熱反応である酸化によって高温になった基板Wを冷却することができる。これにより、ハンド961やFOUP94等の、破損や変形を防ぐことができる。
冷却工程の終了後、制御ユニット97が不活性ガス供給部55へ動作指令を行い、マスフローコントローラ559を流量0(ゼロ)に設定する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材231の回転を停止する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材231を離間位置へ移動する。
また、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転を停止する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210をホームポジションに位置決めする。スピンベース113の回転が停止した後、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。
最後に、基板Wを処理ユニット91から搬出する基板搬出工程を行う(ステップS108)。基板保持部11を基板Wの受け渡しに適した位置に位置決めした後、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材115を開状態として基板Wを基板支持部の上に載置する。
その後、シャッター911を開放し、センターロボット96が上側のハンド961を処理ユニット91の中に伸ばし、基板Wを処理ユニット91の外に搬出し、シャトル95の上側のハンド951に移載する。その後、シャトル95は上側のハンド951をインデクサユニット93の側に移動する。
そして、インデクサロボット931が上側のハンド933でシャトル95の上側のハンド951に保持されている基板Wを取り出し、FOUP949の所定の位置に搬入し、一連の処理が終了する。
以上のように、本実施形態では、基板Wの表面で固体化した乾燥補助物質を、酸化剤ガスによって酸化させ、気体の酸化物とすることで乾燥補助物質の除去を実現している。この基板乾燥方法では、乾燥補助液の溶媒の乾燥に用いる不活性ガスや、乾燥補助物質の除去に用いる酸化剤ガスは、常温でも実施可能であり、エネルギー消費量を従来よりも低減することができる。
なお、前述の第1実施形態では、ステップS105の析出工程において、不活性ガスの供給によりヘキサメチレンテトラミン水溶液の溶媒を乾燥させたが、他にも、基板保持部材115等に内蔵された抵抗加熱ヒータ等の加熱手段によって、ヘキサメチレンテトラミン水溶液を加熱し、ヘキサメチレンテトラミン水溶液の溶媒の蒸気圧を基板表面Wfの雰囲気よりも大きくすることによっても、ヘキサメチレンテトラミン水溶液の溶媒の乾燥を実行することができる。このとき、ヘキサメチレンテトラミン水溶液の加熱温度は、常温(摂氏25度)よりも高く、かつ水の沸点(摂氏100度)未満が好ましい。
<第2実施形態>
次に、この発明に係る基板処理装置の第2実施形態を説明する。この第2実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、乾燥補助液供給工程において供給する乾燥補助液が乾燥補助物質の水溶液ではなく、乾燥補助物質自体を、融点以上の温度にすることで融解し、液体となった状態で供給する点と、析出工程の代わりに後述の凝固工程を行う点である。凝固工程では、乾燥補助物質は冷却による凝固で基板表面Wfに固体化する。
<2−1.基板処理装置の全体構成>
なお、第2実施形態の構成は、第1実施形態の構成である図1から図8、および図10から図12までに示す基板処理装置9および処理ユニット91と基本的に同一であるため、以下の説明では同一符号を付して構成説明を省略する。
第2実施形態では、乾燥補助液として、乾燥補助物質を融点以上の温度に加熱することで融解させた乾燥補助物質の融液を用いる。
乾燥補助物質としては、第1実施形態と同様の物質を使用することができる。しかしながら、一般に、基板処理装置における配管などの熱耐性は摂氏200度程度であるため、融点が摂氏200度未満の乾燥補助物質を使用することが好ましい。すなわち、第1実施形態で挙げた乾燥補助物質の中でも、特に1,3,5−トリオキサン(化学式:C。融点:摂氏64度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気および二酸化炭素)、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム(化学式:CNCSSNH。融点:摂氏151度から摂氏153度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気、二酸化炭素、窒素酸化物および硫黄酸化物)、またはパラフィン(化学式:C2n+2(n:20〜48)。融点:摂氏50度から摂氏52度。酸素またはオゾンと酸化した際の酸化物:水蒸気および二酸化炭素)等が乾燥補助物質として好ましい。
なお、本実施形態では、乾燥補助液は、1,3,5−トリオキサンを摂氏64度以上に加熱した1,3,5−トリオキサン融液を用いる。
<2−2.処理ユニット>
図17に第2実施形態における乾燥補助液供給ユニット333の構成を示す。乾燥補助液供給ユニット333は、1,3,5−トリオキサン融液を貯留する1,3,5−トリオキサン融液タンク355、1,3,5−トリオキサン融液タンク355内の乾燥補助液を撹拌する撹拌部365、1,3,5−トリオキサン融液タンク355を加圧して乾燥補助液を送出する加圧部361および1,3,5−トリオキサン融液タンク355内の乾燥補助液を加熱する乾燥補助液加熱部371で構成される。
撹拌部365は、1,3,5−トリオキサン融液タンク355内の乾燥補助液を撹拌する回転部367と、回転部367の回転を制御する撹拌制御部369を備えている。撹拌制御部369は制御ユニット97と電気的に接続している。回転部367は、回転軸の先端(図17における回転部367の下端)にプロペラ状の攪拌翼を備えており、制御ユニット97が撹拌制御部369へ動作指令を行い、回転部367が回転することで、攪拌翼が乾燥補助液を撹拌し、乾燥補助液における乾燥補助物質の濃度を均一化する。
また、1,3,5−トリオキサン融液タンク355内の乾燥補助液の濃度を均一にする方法としては、前述した方法に限られず、別途循環用のポンプを設けて乾燥補助液を循環する方法等、公知の方法を用いることができる。
加圧部361は、1,3,5−トリオキサン融液タンク355を加圧する気体の供給源である窒素ガスタンク357、窒素ガスを加圧するポンプ359および配管363で構成される。窒素ガスタンク357は配管363により1,3,5−トリオキサン融液タンク355と管路接続されており、また配管363にはポンプ359が介挿されている。
乾燥補助液加熱部371は、1,3,5−トリオキサン融液タンク355内の1,3,5−トリオキサンが融解状態を保てるように、1,3,5−トリオキサン融液タンク355内を摂氏64度以上に加熱する。乾燥補助液加熱部371は、抵抗加熱ヒータなど、公知の加熱手段を用いることができる。
1,3,5−トリオキサン融液タンク355内には気圧センサ(図示省略)が設けられ、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97は、気圧センサが検出した値に基づいてポンプ359の動作を制御することにより、1,3,5−トリオキサン融液タンク355内の気圧を大気圧より高い所定の気圧に維持する。これにより、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を開成すると、加圧されている1,3,5−トリオキサン融液タンク355内から乾燥補助液が押し出され、配管335を介してノズル311から吐出される。なお、1,3,5−トリオキサン融液タンク355は、前述のとおり窒素ガスによる気圧を用いて乾燥補助液を供給するため、気密に構成されることが好ましい。
<2−3.基板処理の工程>
以下、第2実施形態における基板処理装置9の動作を図18に基づいて説明する。図18は第2実施形態における基板処理装置9の全体の動作を示すフローチャートである。この第2実施形態においても第1実施形態と同様に基板Wを処理ユニット91へ搬入する基板搬入工程(S201)、基板表面Wfに洗浄液を供給する洗浄工程(S202)、および基板表面Wfにリンス液を供給するリンス工程(S203)を行う。
次に、リンス液が付着している基板表面Wfに乾燥補助液である1,3,5−トリオキサン融液を供給する乾燥補助液供給工程(ステップS204)を行う。まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に位置決めする。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指令を行い、遮断部材231を離間位置へ移動する。
次に、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、ノズル311を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル311の位置決めが完了した後、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を開成する。これにより、1,3,5−トリオキサン融液を、乾燥補助液供給部333から配管335およびノズル311を介して基板表面Wfの中心付近に供給する。
基板表面Wfの中心付近に供給された1,3,5−トリオキサン融液は、基板Wが回転することにより生ずる遠心力により、基板Wの中心から基板Wの周縁部に向かって流動し、基板表面Wfの全面に拡散する。この1,3,5−トリオキサン融液の流動に伴って、基板表面Wfに形成されたパターン70の凹部74にまで1,3,5−トリオキサン融液が侵入し、1,3,5−トリオキサン融液を供給する前に基板表面Wfに付着していたリンス液を除去する。1,3,5−トリオキサン融液が基板表面Wfの全面に拡散した際の、基板表面Wfの様子を図19に示す。
図19は、パターン70の凹部74に1,3,5−トリオキサン融液85が充填している様子を模式図として示している。
ここで、基板Wの回転速度は、基板表面Wfに供給された乾燥補助液としての1,3,5−トリオキサン融液が、基板Wの遠心力によって基板表面Wfの全面に拡散可能となるように100〜1000rpmとすることが好ましい。以下では、乾燥補助液供給工程における基板Wの回転速度を1000rpmとして説明する。
図18に戻る。基板表面Wfの全面に1,3,5−トリオキサン融液が拡散した後、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を閉成する。また、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、ノズル311を退避位置(ノズル311がカップ210の周方向外側に外れている位置)へ位置決めする。
次に、乾燥補助液が付着している基板表面Wfに常温の不活性ガスを供給し、融点以上に加熱された乾燥補助液を不活性ガスにより冷却して、乾燥補助液を凝固させる凝固工程(ステップS205)を行う。まず、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210は内捕集位置を維持する。また、制御ユニット97が雰囲気遮断部23へ動作指示を行い、遮断部材231を対向位置へ移動する。
次に、制御ユニット97が不活性ガス供給部55へ動作指令を行い、マスフローコントローラ559を所定流量となるように開放する。また、基板Wの回転速度は、乾燥補助液供給工程と同様に1000rpmとする。
これにより、常温の窒素ガスが窒素ガス供給ユニット553から、配管555、外側供給管271の内面と内側供給管273の外面との間隙を介して基板表面Wfへ供給される。
本実施形態で使用する窒素ガスは常温(摂氏25度程度)であり、基板表面Wfにおける1,3,5−トリオキサン融液の温度(摂氏64度以上)よりも低い。窒素ガスの供給により、1,3,5−トリオキサン融液が冷却され、基板表面Wfで凝固することにより、固体の1,3,5−トリオキサンが基板表面Wfに形成される。凝固工程終了後の基板表面Wfの様子を図20に示す。
図20は、パターン70の凹部74に固体の1,3,5−トリオキサン87が充填している様子を模式図として示している。
ここで、凝固工程(S205)の終了時に基板表面Wfに形成された固体の1,3,5−トリオキサンの膜厚は、乾燥補助液供給工程(S204)で基板表面Wfに形成された1,3,5−トリオキサン融液の膜厚よりも薄くなる。その点を考慮して、最終的に所望の膜厚となる固体の1,3,5−トリオキサンを基板表面Wfで得るために、基板Wの回転速度や回転時間、および1,3,5−トリオキサン融液の供給量などを制御ユニット97により制御することで、基板表面Wfの1,3,5−トリオキサン融液の膜厚を調整する。また、制御ユニット97により乾燥補助液加熱部346を制御することで、基板表面Wfに供給する1,3,5−トリオキサンの温度を調整し、凝固による融液状態からの体積変化量を調整し、基板表面Wfに凝固する1,3,5−トリオキサンの膜厚を調整する。
図18に戻る。凝固工程(S205)の後、第1実施形態と同様にして、酸化剤ガスを供給し、1,3,5−トリオキサンを酸化により除去する酸化除去工程(ステップS206)、常温の不活性ガスの供給により基板Wを冷却する冷却工程(ステップS207)、および基板を搬出する基板搬出工程(ステップS208)を実施する。以上により、1枚の基板9に対する洗浄および乾燥工程が終了する。
このように、第2実施形態における基板乾燥方法では、基板表面Wfへ供給する乾燥補助液を、乾燥補助物質の融液として供給している。このため、第1実施形態で用いたような乾燥補助物質の溶媒が不要となり、材料費を削減できる。
なお、前述の第2実施形態では、ステップS205の凝固工程において、不活性ガスの供給により1,3,5−トリオキサン融液を冷却することで凝固させたが、他にも、基板保持部材115等に内蔵されたペルチェ素子等の冷却手段により、基板Wを冷却し、基板Wが1,3,5−トリオキサン融液の熱を吸収することによっても、凝固工程を実行することができる。また、特別にペルチェ素子等の冷却手段を設けない場合でも、1,3,5−トリオキサン融液を常温の基板表面Wfに供給すると、常温(摂氏25度)の基板Wや、1,3,5−トリオキサン融液近傍の常温の雰囲気が、1,3,5−トリオキサン融液(摂氏64度以上)の熱を吸収する。この場合、常温の基板Wや、1,3,5−トリオキサン融液近傍の常温の雰囲気が、冷却手段に相当する。
<3.変形例>
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて前述したもの以外に種々の変更をすることが可能である。
<3−1.ろ過フィルタ付き乾燥補助液供給ユニット>
図21に第1実施形態の変形例おける乾燥補助液供給ユニット333の構成を示す。乾燥補助液供給ユニット333は、ヘキサメチレンテトラミン水溶液を貯留するヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373内の乾燥補助液を撹拌する撹拌部383、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373を加圧して乾燥補助液を送出する加圧部379およびろ過によりヘキサメチレンテトラミン水溶液に含まれる不純物を除去するろ過フィルタ389で構成される。
撹拌部383は、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373内の乾燥補助液を撹拌する回転部385と、回転部385の回転を制御する撹拌制御部387を備えている。撹拌制御部387は制御ユニット97と電気的に接続している。回転部385は、回転軸の先端(図21における回転部385の下端)にプロペラ状の攪拌翼を備えており、制御ユニット97が撹拌制御部387へ動作指令を行い、回転部385が回転することで、攪拌翼が乾燥補助液を撹拌し、乾燥補助液における乾燥補助物質の濃度を均一化する。
また、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373内の乾燥補助液の濃度を均一にする方法としては、前述した方法に限られず、別途循環用のポンプを設けて乾燥補助液を循環する方法等、公知の方法を用いることができる。
加圧部379は、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373を加圧する気体の供給源である窒素ガスタンク375、窒素ガスを加圧するポンプ377および配管381で構成される。窒素ガスタンク375は配管381によりヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373と管路接続されており、また配管381にはポンプ377が介挿されている。
濾過フィルタ389は図9の配管335の経路途中に介挿されている。濾過フィルタ389は1,3,5−トリオキサン融液タンク355から供給されたヘキサメチレンテトラミン水溶液に含まれる、DIWおよびヘキサメチレンテトラミンよりも粒径の大きな不純物をろ過により除去するフィルタである。
ろ過フィルタ389を用いることにより、基板表面Wfに供給されるヘキサメチレンテトラミン水溶液に含まれる不純物を低減することが可能となる。不純物の低減により、析出工程において基板表面Wfに析出するヘキサメチレンテトラミンに含まれる不純物が低減し、酸化除去工程時にヘキサメチレンテトラミンが酸化した後に基板表面Wfに不純物や、酸化した不純物などの残留物が生じるのを防ぐことができる。
ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373内には気圧センサ(図示省略)が設けられ、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97は、気圧センサが検出した値に基づいてポンプ377の動作を制御することにより、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373内の気圧を大気圧より高い所定の気圧に維持する。これにより、制御ユニット97が乾燥補助液供給部31へ動作指令を行い、開閉弁337を開成すると、加圧されているヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373内から乾燥補助液が押し出され、配管335を介してノズル311から吐出される。なお、ヘキサメチレンテトラミン水溶液タンク373は、上記のとおり窒素ガスによる気圧を用いて乾燥補助液を供給するため、気密に構成されることが好ましい。
<3−2.乾燥補助物質の膜厚低減>
また、第1実施形態における析出工程後、または第2実施形態における凝固工程後に、基板表面Wfに形成されたヘキサメチレンテトラミン、または1,3,5−トリオキサンの固体膜は、パターン70を充填する程度の厚みであればよい。このため、第1実施形態における析出工程後、または第2実施形態における凝固工程後に、IPAを基板表面Wfの固体膜へ供給し、ヘキサメチレンテトラミン、または1,3,5−トリオキサンをIPAへ溶解させることで固体膜の膜厚を必要な厚みまで低減させるようにしてもよい。必要厚みが得られた後は、常温の窒素ガスを基板表面Wfへ供給することで、基板表面Wfの固体膜に付着したIPAを蒸発により除去する。これにより、酸化除去工程において酸化させる固体膜の量を低減することができ、酸化除去工程における処理時間の短縮が可能となる。
9 基板処理装置
11 基板保持部
21 排液捕集部
23 雰囲気遮断部
31 乾燥補助液供給部
41 洗浄部
51 リンス部
55 不活性ガス供給部
61 酸化剤ガス供給部
70 パターン
72 凸部
74 凹部
81 ヘキサメチレンテトラミン水溶液
83 固体のヘキサメチレンテトラミン
85 1,3,5−トリオキサン融液
87 固体の1,3,5−トリオキサン
91 処理ユニット
92 流体ボックス
93 インデクサユニット
94 オープナー
95 シャトル
96 センターロボット
97 制御ユニット

Claims (16)

  1. 処理液が付着した基板に、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給手段と、
    前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化手段と、
    前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去手段と、
    を備え、
    前記乾燥補助物質除去手段は、前記基板上の前記乾燥補助物質へ気体の酸化剤を供給源から直接または加熱処理のみを行って供給する手段であり、
    前記酸化剤は、酸素、またはオゾンのうち、少なくとも一方の気体である
    基板乾燥装置。
  2. 請求項1に記載の基板乾燥装置であって、
    前記乾燥補助液供給手段は、前記乾燥補助物質を溶媒に溶解させた溶液を前記基板へ供給する手段である基板乾燥装置。
  3. 請求項2に記載の基板乾燥装置であって、
    前記固体化手段は、前記基板上の前記溶媒を除去し、前記乾燥補助物質を前記基板上に析出させる手段である基板乾燥装置。
  4. 請求項3に記載の基板乾燥装置であって、
    前記乾燥補助液の前記溶媒は、前記基板に付着した前記処理液と同一の物質である基板乾燥装置。
  5. 請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、
    前記固体化手段は、前記基板上の前記溶媒へ乾燥気体を供給する手段であり、
    前記乾燥気体における前記溶媒の分圧は、前記基板上における前記溶媒の蒸気圧よりも低い分圧である基板乾燥装置。
  6. 請求項3または請求項4のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、
    前記固体化手段は、前記基板上の前記溶媒を、常温よりも高く、かつ前記乾燥補助物質の融点よりも低い温度に加熱する手段である基板乾燥装置。
  7. 請求項1に記載の基板乾燥装置であって、
    前記乾燥補助液供給手段は、前記乾燥補助物質を融解した融液を前記基板へ供給する手段である基板乾燥装置。
  8. 請求項7に記載の基板乾燥装置であって、
    前記固体化手段は、前記乾燥補助液を冷却して凝固させる手段である基板乾燥装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、
    前記乾燥補助物質除去手段は、摂氏100度以上かつ前記乾燥補助物質の融点よりも低い温度の前記酸化剤を供給する手段である基板乾燥装置。
  10. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、 前記乾燥補助物質は、ヘキサメチレンテトラミン、1,3,5−トリオキサン、メタアルデヒド、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、またはパラフィン系の有機化合物を含む基板乾燥装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、
    前記基板を略水平状態で載置する基板保持部と、
    前記基板を略水平面上で回転させる基板回転機構と、
    をさらに備える基板乾燥装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、
    前記乾燥補助液を回収する乾燥補助液回収部をさらに備える基板乾燥装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の基板乾燥装置であって、
    前記乾燥補助物質へ紫外線を照射する紫外線照射部をさらに備える基板乾燥装置。
  14. 処理液が付着した基板へ、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給工程と、
    前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化工程と、
    前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去工程と、
    を備え、
    前記乾燥補助物質除去工程は前記基板上の前記乾燥補助物質へ気体の酸化剤を供給源から直接または加熱処理のみを行って供給する工程を含み、
    前記酸化剤は、酸素、またはオゾンのうち、少なくとも一方の気体である
    基板乾燥方法。
  15. 処理液が付着した基板に、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給手段と、
    前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化手段と、
    前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去手段と、
    を備え、
    前記乾燥補助物質は、ヘキサメチレンテトラミン、1,3,5−トリオキサン、メタアルデヒド、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、またはパラフィン系の有機化合物を含む基板乾燥装置。
  16. 処理液が付着した基板へ、酸化により気体の酸化物を生成する乾燥補助物質を含む乾燥補助液を供給する乾燥補助液供給工程と、
    前記乾燥補助液に含まれる前記乾燥補助物質を、前記基板の表面で、析出または凝固により固体に変化させる固体化工程と、
    前記乾燥補助物質を酸化させて前記基板から除去する乾燥補助物質除去工程と、
    を備え、
    前記乾燥補助物質は、ヘキサメチレンテトラミン、1,3,5−トリオキサン、メタアルデヒド、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、またはパラフィン系の有機化合物を含む基板乾燥方法。
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