JP6189398B2 - 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 - Google Patents
香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6189398B2 JP6189398B2 JP2015222922A JP2015222922A JP6189398B2 JP 6189398 B2 JP6189398 B2 JP 6189398B2 JP 2015222922 A JP2015222922 A JP 2015222922A JP 2015222922 A JP2015222922 A JP 2015222922A JP 6189398 B2 JP6189398 B2 JP 6189398B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- insect repellent
- component
- fragrance
- scented
- carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Catching Or Destruction (AREA)
- Fats And Perfumes (AREA)
Description
捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させた香り付き防虫剤であって、
溶剤としてラウリン酸ヘキシルを含むことにある。
前記持続性香料成分は、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−イオノン、β−イオノン、ジフェニルオキシド、ダマスコンα、ダマスコンβ、ダマスコンδ、ダマセノン、フェニルアセティックアシッド、及びローズフェノンからなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
通気性を有する容器に、上記の香り付き防虫剤を収容したことにある。
捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させる担持工程を包含する香り付き防虫剤の製造方法であって、
前記担持工程において、溶剤としてラウリン酸ヘキシルを使用することにある。
また、本発明に係る香り付き防虫剤には、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物の一つであるラウリン酸ヘキシル、及び/又はグリコールエーテル系化合物が含まれているため、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を満遍なく分散させることができる。そのため、担体の部位によってピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態にばらつきが生じることがなく、担体全体からピレスロイド系防虫成分及び香料成分を略均等に揮散させることができる。また、担体からのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態のコントロール性も良好なものとなる。その結果、処理空間に効果的にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を十分且つ適切に行き渡らせることが可能となる。担体としてネット状の編物を使用すれば、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態を良好なものとすることができる。ここで、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素を含む場合、香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素の沸点との差が50℃以下であるため、香料成分の揮散量を適切に調整しながら、長期間に亘って揮散させることができ、所望の期間に亘り芳香が持続する。また、香料成分とパラフィン系炭化水素、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物の一つであるラウリン酸ヘキシル、及び/又はグリコールエーテル系化合物とを共存させることにより、香料成分は担体に担持されても成分分解等が生じず、香料成分の安定性が向上する。そのため、香料成分の芳香効果の安定性が確保され、理想の期間に亘って香料成分を揮散し、芳香を持続させることができる。
さらに、上記のようにピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とが連動しているため、使用者は香り付き防虫剤の使用開始と同時に香料成分の芳香を感知し、香り付き防虫剤の使用実感を得ることができる。そして、使用者が芳香を感知することができなくなると、香り付き防虫剤が寿命に近づいたことが容易に認識できるので、防虫剤の使用を終了したり、新たな商品に交換する目安となる。
一方、芳香には一般に人をリラックスさせる効果があり、本発明の香り付き防虫剤を構成する香料成分においても、同様の効果を期待できる。そのため、防虫剤でありながら、芳香によるリラックス効果も使用者に与えることができる。
本発明に係る香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法についても、上記と同様の優れた作用効果を奏する。
本発明の香り付き防虫剤は、(A)常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分と、(B)250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分とを樹脂を含む担体に担持させて構成される。また、本発明の香り付き防虫剤は、上記(A)及び(B)の成分に加えて、(C1)220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、(C2)酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物、及び/又は(C3)グリコールエーテル系化合物を含めることもできる。以下、各成分について説明する。
ピレスロイド系防虫成分は、常温で揮散性を有するものが使用される。ここで、「常温で揮散性を有する」とは、25℃において、0.001Pa以上の蒸気圧を示すことを意味し、揮散量として0.005mg/hr以上であれば、常温で揮散性を有するとみなすことができる。そのようなピレスロイド系防虫成分として、例えば、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリン等が挙げられる。これらのピレスロイド系防虫成分は、単独で使用可能であるが、二種以上の混合物の形態で使用しても構わない。また、これらのピレスロイド系防虫成分には、不斉炭素や二重結合に基づく光学異性体や幾何異性体が存在するが、それらを単独又は任意の混合物として使用することも可能である。ちなみに、ピレスロイド系防虫成分の沸点は、大気圧下で300〜400℃程度である。
香料成分は、250〜400℃の範囲に沸点を有するものが使用される。沸点は、大気圧下での沸点を意味する。香料成分は、後述のように、樹脂を含む担体に担持した状態で使用される。香料成分の沸点が250℃より低い場合、担体に担持した香料成分が揮散し易いため、香料成分による芳香効果が長期間持続し難い。また、香り付き防虫剤の使用初期に香料成分が大量に揮散するため、いわゆる「香り立ち」が一気に発生し、却って使用者に不快感を与えてしまう虞がある。香料成分の沸点が400℃より高い場合、香料成分が揮散し難くなるため、処理空間に対して十分な芳香を付与できない虞がある。香料成分の沸点が250〜400℃の範囲にあれば、芳香効果の持続性に優れ、且つ香り立ちが適度な状態となるため、理想的な香り付き防虫剤とすることができる。
CH3−COO−R1 ・・・ (1)
(式中、R1は炭素数が6〜12のアルコール残基を示す。)で表される酢酸エステル化合物;及び/又は
一般式(2)
R2−CH2−COO−CH2−CH=CH2 ・・・ (2)
(式中、R2は炭素数が4〜7のアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、又はフェノキシ基を示す。)で表されるアリルエステル化合物から選ばれる1種又は2種以上の香料成分と、
(b)モノテルペン系アルコール又は炭素数が10の芳香族アルコールから選ばれる1種又は2種以上の香料成分とを含有する。
さらに、飛翔害虫忌避成分の揮散後の忌避効果持続成分として、20℃における蒸気圧が0.2〜20Paのグリコール及び/又はグリコールエーテルの1種又は2種以上を配合することができる。忌避効果持続成分は、飛翔害虫忌避香料に対してだけでなく、香料成分に対しても少なからず持続作用の向上に寄与し得るものである。
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、本発明では、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素を併用することが好ましい。パラフィン系炭化水素とは、炭化水素化合物の一種であり、原油に含まれる有機化合物である。パラフィン系炭化水素を分留等によって精製したり、粘度の調整等を行うことにより、種々のパラフィン系炭化水素が生成される。本発明の香り付き防虫剤においては、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるため、流動性を有するように調製されたパラフィン系炭化水素(流動パラフィン)が採用される。上記の沸点範囲を有するパラフィン系炭化水素を用いると、担体にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を満遍なく分散させることができる。そのため、担体の部位によってピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態にばらつきが生じることがなく、担体全体からピレスロイド系防虫成分及び香料成分を略均等に揮散させることができる。また、担体からのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態のコントロール性も良好なものとなる。その結果、処理空間にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を十分且つ適切に行き渡らせることができる。また、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが容易となり、ピレスロイド系防虫成分の効果が発揮されている期間全体に亘って、処理空間に芳香を付与することができる。さらに、香料成分とパラフィン系炭化水素とを共存させることにより、香料成分は担体に担持されても成分分解等が生じず、香料成分の安定性が向上する。そのため、香料成分の芳香効果の安定性が確保され、理想の期間に亘って香料成分を揮散し、芳香を持続させることができる。ここで、パラフィン系炭化水素の沸点が220℃より低い場合、パラフィン系炭化水素がピレスロイド系防虫成分及び香料成分よりも先に揮散してしまうため、担体におけるピレスロイド系防虫成分及び香料成分の分散状態に偏りが生じ、使用期間中の均等な揮散が困難となる。一方、パラフィン系炭化水素の沸点が500℃より高い場合、パラフィン系炭化水素の粘性が大きいため、取り扱いが難しく、担体へのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の担持が困難になる。さらに、香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素の沸点との差が50℃以下となるように、香料成分及びパラフィン系炭化水素を選択すると、香料成分の揮散量を適切に調整しながら長期間に亘って揮散させることができ、所望の期間に亘り芳香が持続するようになる。香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素の沸点との差が50℃を超える香料成分及びパラフィン系炭化水素を選択した場合、香料成分の揮散量の調整が難しくなる傾向がある。
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、本発明では、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物を併用することが好ましい。酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物の効能は、パラフィン系炭化水素と同様である。
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、本発明では、グリコールエーテル系化合物を併用することが好ましい。グリコールエーテル系化合物の効能は、パラフィン系炭化水素と同様である。なお、グリコールエーテル系化合物は、上述した忌避効果持続成分として添加する各種グルコールエーテルと兼用するものであっても構わない。
防虫剤を使用するにあたり、使用者に使用実感を与えるためには、香料成分が適度に処理空間に揮散するような状態で担体に担持されている必要がある。また、ピレスロイド系防虫成分についても、防虫効果が効果的に発揮されるように担体に担持されている必要がある。そこで、本発明では、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担持させる担体として、揮散量の調整を行い易い樹脂を含む担体を採用している。担体に使用される樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、又はこれらにカルボン酸エステル等の単量体を重合させて成形したポリオレフィン系共重合体であってもよい。ここで、カルボン酸エステル等の単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及び酢酸ビニル等が挙げられる。樹脂を含む担体は、あらかじめカルボン酸エステル単量体を多く含有するポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体とを含有比率を調整して混合したポリマーブレンドであっても構わない。また、調製した樹脂を含む担体にスチレン系熱可塑性エラストマー等の他の高分子化合物を含有させても構わない。樹脂を含む担体へのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の担持は、例えば、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を練り込んだ樹脂を押出成形又は射出成形する方法、ピレスロイド系防虫成分又は香料成分を夫々練り込んだマスターバッチから担体を成形する方法、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を樹脂とともに溶媒に溶解させ、得られた溶液を乾燥させて成形する方法、含浸や吹き付けによって、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体の表面又は表面近傍に付着させる方法等が挙げられる。なお、担体の表面又は表面近傍にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を付着させた場合、担体の内部に練り込んだものよりもピレスロイド系防虫成分及び香料成分が揮散し易くなる傾向があるが、パラフィン系炭化水素を併用することで、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態をある程度コントロールすることができる。
本発明の香り付き防虫剤は、上記各成分の他に、各種添加剤を含有することができる。例えば、防黴剤(2−フェニルフェノール(OPP)、4−イソプロピル−3−メチルフェノール(IPMP)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソプロピルメチルフェノール等)、抗菌剤(ヒノキチオール、オイゲノール、アリルイソチオシアネート等)、芳香剤(リモネン、α−ピネン、フェニルエチルアルコール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンジルアセテート等)、除菌成分、BHT等の安定化剤、pH調整剤、着色剤、炭化水素系化合物(ヘキサン、パラフィン等)、紫外線吸収阻害剤(パラアミノ安息香酸類、桂皮酸類、サリチル酸類、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類等)、各種石油系溶剤等を適宜含有することができる。また、「緑の香り」と呼ばれる青葉アルコールや青葉アルデヒド等の香料を適宜含有することもできる。
本発明の香り付き防虫剤は、適切な容器に収容した状態で使用される。香り付き防虫剤を収容する容器として、形状や大きさは特に限定されないが、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散を長期に亘って持続させる必要があるため、通気性が良好な容器であることが好ましい。この場合、香り付き防虫剤をそのままの状態で、又は通気性袋に封入した状態で通気性容器に収容する。通気性容器には、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分が通過可能な通気孔を複数形成しておく。通気性容器は、例えば、熱可塑性樹脂の熱成形より作製される。熱成形を行う際、通気性容器は一体物として成形され得るが、予め複数のパーツを成形し、これらを組み合わせて通気性容器とすることも可能である。通気性容器には、クローゼットのハンガーパイプ等に掛けるためのフックを同時に形成しておくことも可能である。通気性容器の成形法としては、熱板圧空成形、射出成形、ブロー成形、モールド成形、インサート成形等が挙げられる。成形に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PL)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリカーボネート(PC)などが挙げられる。
本発明の香り付き防虫剤の製造方法について説明する。まず、対象とする飛翔害虫や使用環境等に応じて、上記のピレスロイド系防虫成分、及び250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分、並びに、必要に応じてその他の有効成分を適宜配合して薬剤を調製する。調製した薬剤に220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素を混合し、パラフィン系炭化水素を含む薬剤を、樹脂を含む担体に担持させる(担持工程)。担持工程においてパラフィン系炭化水素を用いることにより、ピレスロイド系防虫成分と香料成分とを担体に満遍なく分散させることができる。パラフィン系炭化水素については、樹脂を含む担体にあらかじめ担持又は塗布しておき、この状態でさらに薬剤を担持させても構わない。
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.8g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:10%)に、防虫成分[トランスフルトリン(沸点;340℃)]600mg、香料成分[エチレンブラシレート(沸点;332℃)、及びヘキシルシンナミックアルデヒド(沸点;305℃)を含む]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「55−S」(50%留分の沸点;341℃)]200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例1の香り付き防虫剤を得た。
実施例1と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]600mg、香料成分[ムスクケトン(沸点;395℃)、及びヘキシルシンナミックアルデヒドを含む]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル(沸点;337℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例2の香り付き防虫剤を得た。
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.4g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:32%)に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルアトラレート(沸点;361℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「40−S」(50%留分の沸点;291℃)]200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例3の香り付き防虫剤を得た。
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、ガラクソリド(沸点;326℃)]350mg、並びにミリスチン酸ヘキシル(沸点;362℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例4の香り付き防虫剤を得た。
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート(沸点;290℃)]350mg、並びにジプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点;230℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例5の香り付き防虫剤を得た。
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルジヒドロジャスモネート(沸点;309℃)]350mg、並びにセバシン酸ジブチル(沸点;344℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例6の香り付き防虫剤を得た。
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルβ−ナフチルケトン(沸点;301℃)]350mg、並びにフタル酸ジブチル(沸点;340℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例7の香り付き防虫剤を得た。
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.4g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:25%)に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[α−イオノン(沸点;259〜263℃)、β−イオノン(沸点;267℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例8の香り付き防虫剤を得た。
実施例8と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ジフェニルオキシド(沸点;257℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例9の香り付き防虫剤を得た。
実施例8と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ダマスコンα(沸点;259℃)、ダマスコンβ(沸点;270℃)、及びダマスコンδ(沸点;263℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例10の香り付き防虫剤を得た。
実施例8と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ダマセノン(沸点;274℃)、フェニルアセティックアシッド(沸点;265℃)、ローズフェノン(沸点;282℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例11の香り付き防虫剤を得た。
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:1.9g、撚り合わせ数:28本、ネットの目開き:40%)に、防虫成分[メトフルトリン(沸点;336℃)]250mg、香料成分[テトラヒドロミルセノール(沸点;199℃)、酢酸ベンジル(沸点;215℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「40−S」]200mgから構成される薬剤を担持させ、比較例1の香り付き防虫剤を得た。
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.2g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:40%)に、防虫成分[メトフルトリン]280mg、香料成分[ヘキセノール(沸点;156℃)、酢酸リナリル(沸点;220℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「150−S」(50%留分の沸点;414℃)]350mgから構成される薬剤を担持させ、比較例2の香り付き防虫剤を得た。
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.5g、撚り合わせ数:42本、ネットの目開き:28%)に、防虫成分[トランスフルトリン]350mg、香料成分[dl−α−トコフェロール(沸点;468℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「150−S」]250mgから構成される薬剤を担持させ、比較例3の香り付き防虫剤を得た。
比較例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]350mg、香料成分[dl−α−トコフェロール]350mg、並びにドデカン酸プロピル(沸点;291℃)250mgから構成される薬剤を担持させ、比較例4の香り付き防虫剤を得た。
Claims (3)
- 捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させた香り付き防虫剤であって、
溶剤としてラウリン酸ヘキシルを含み、
前記持続性香料成分は、ムスクケトンとヘキシルシンナミックアルデヒドとの混合物、α−イオノンとβ−イオノンとの混合物、ダマスコンαとダマスコンβとダマスコンδとの混合物、及びダマセノンとフェニルアセティックアシッドとローズフェノンとの混合物からなる群から選択される少なくとも一つである香り付き防虫剤。 - 通気性を有する容器に、請求項1に記載の香り付き防虫剤を収容した香り付き防虫器。
- 捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させる担持工程を包含する香り付き防虫剤の製造方法であって、
前記担持工程において、溶剤としてラウリン酸ヘキシルを使用し、
前記持続性香料成分は、ムスクケトンとヘキシルシンナミックアルデヒドとの混合物、α−イオノンとβ−イオノンとの混合物、ダマスコンαとダマスコンβとダマスコンδとの混合物、及びダマセノンとフェニルアセティックアシッドとローズフェノンとの混合物からなる群から選択される少なくとも一つである香り付き防虫剤の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015222922A JP6189398B2 (ja) | 2013-02-28 | 2015-11-13 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013038085 | 2013-02-28 | ||
JP2013038085 | 2013-02-28 | ||
JP2013148150 | 2013-07-17 | ||
JP2013148150 | 2013-07-17 | ||
JP2015222922A JP6189398B2 (ja) | 2013-02-28 | 2015-11-13 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014130407A Division JP5886369B2 (ja) | 2013-02-28 | 2014-06-25 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016034972A JP2016034972A (ja) | 2016-03-17 |
JP6189398B2 true JP6189398B2 (ja) | 2017-08-30 |
Family
ID=51427276
Family Applications (3)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014037324A Active JP5571265B1 (ja) | 2013-02-28 | 2014-02-27 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
JP2014130407A Active JP5886369B2 (ja) | 2013-02-28 | 2014-06-25 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
JP2015222922A Active JP6189398B2 (ja) | 2013-02-28 | 2015-11-13 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
Family Applications Before (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014037324A Active JP5571265B1 (ja) | 2013-02-28 | 2014-02-27 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
JP2014130407A Active JP5886369B2 (ja) | 2013-02-28 | 2014-06-25 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (3) | JP5571265B1 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5571265B1 (ja) * | 2013-02-28 | 2014-08-13 | 大日本除蟲菊株式会社 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
JP6082782B2 (ja) * | 2014-07-16 | 2017-02-15 | アース製薬株式会社 | ピレスロイド系化合物の樹脂への吸着抑制剤および吸着抑制方法並びに害虫防除製品 |
JP5700480B2 (ja) * | 2014-10-31 | 2015-04-15 | ライオン株式会社 | 間接加熱用燻煙剤組成物および間接加熱方式の燻煙装置 |
JP6328739B2 (ja) * | 2015-12-25 | 2018-05-23 | アース製薬株式会社 | 加熱蒸散剤 |
TWI664906B (zh) * | 2017-01-06 | 2019-07-11 | 日商大日本除蟲菊股份有限公司 | 害蟲防除製品及害蟲防除方法 |
JP7219000B2 (ja) * | 2017-04-28 | 2023-02-07 | アース製薬株式会社 | ピレスロイド系化合物の揮散促進方法及びピレスロイド系化合物の揮散促進剤 |
CN111032939A (zh) * | 2017-08-07 | 2020-04-17 | 株式会社Nbc纱网技术 | 编织物 |
JP6887342B2 (ja) | 2017-08-18 | 2021-06-16 | 大日本除蟲菊株式会社 | アリ忌避組成物、及びこれを用いたアリ忌避製品 |
WO2020095808A1 (ja) * | 2018-11-06 | 2020-05-14 | 大日本除蟲菊株式会社 | 衣料害虫忌避組成物、並びに、当該組成物を用いた衣料消臭方法及び衣料害虫忌避消臭方法 |
US10966424B1 (en) * | 2019-10-04 | 2021-04-06 | Global Biolife Inc. | Insect repelling composition |
Family Cites Families (27)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03133904A (ja) * | 1989-10-19 | 1991-06-07 | Mikasa Kagaku Kogyo Kk | 害虫忌避剤 |
JPH05138816A (ja) * | 1991-09-27 | 1993-06-08 | Fukuvi Chem Ind Co Ltd | 害虫忌避木質板材 |
DE4424786A1 (de) * | 1994-07-14 | 1996-01-18 | Bayer Ag | Insektizid-enthaltende Gelformulierungen für Verdampfersysteme |
JP3475710B2 (ja) * | 1996-04-26 | 2003-12-08 | 住友化学工業株式会社 | 電気蚊取り用マット |
DE19621304A1 (de) * | 1996-05-28 | 1997-12-04 | Bayer Ag | Siliconelastomere mit insektizider Wirkung |
JP4332301B2 (ja) * | 1997-04-17 | 2009-09-16 | エステー株式会社 | 繊維害虫卵孵化抑制剤および繊維害虫卵孵化抑制剤組成物並びにこれらを用いる防虫方法 |
JPH10338623A (ja) * | 1997-06-05 | 1998-12-22 | Nippon Firmenich Kk | 瞬時ゲル化型芳香剤組成物の製造法 |
JP2001517740A (ja) * | 1997-09-25 | 2001-10-09 | ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー | 色および他の布帛効果を発揮させるために塩素スカベンジャーを含んだ乾燥機添加布帛柔軟剤組成物 |
JP2001192309A (ja) * | 2000-01-12 | 2001-07-17 | Earth Chem Corp Ltd | 害虫防除液 |
JP3734156B2 (ja) * | 2000-10-06 | 2006-01-11 | アース製薬株式会社 | 薬剤揮散装置 |
JP2004018463A (ja) * | 2002-06-17 | 2004-01-22 | Tanisake:Kk | 徐放性物質及び該徐放性物質の製造方法 |
JP2004256424A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Earth Chem Corp Ltd | 防虫製品 |
JP2006254908A (ja) * | 2005-02-18 | 2006-09-28 | Sakura Color Prod Corp | 防虫用具及び防虫用具の製造方法 |
JP5039338B2 (ja) * | 2005-08-08 | 2012-10-03 | アース製薬株式会社 | ピエゾ式噴霧器用薬液 |
DE102006023413A1 (de) * | 2006-05-17 | 2007-11-22 | Bayer Cropscience Ag | Mit insektiziden Wirkstoffen getränktes Papier |
JP5081442B2 (ja) * | 2006-12-13 | 2012-11-28 | アース製薬株式会社 | 携帯型害虫防除装置 |
EP2309848B1 (de) * | 2008-07-30 | 2015-04-08 | Basf Se | Mit insektiziden imprägnierte netze und deren verwendung zum schutz vor schädlingen |
JP5647003B2 (ja) * | 2008-11-19 | 2014-12-24 | アース製薬株式会社 | 蒸散材 |
JP5516846B2 (ja) * | 2009-03-03 | 2014-06-11 | 住化グリーン株式会社 | ヤマビル及び不快害虫忌避剤とその忌避方法 |
EP2377395A1 (de) * | 2010-04-15 | 2011-10-19 | Bayer CropScience AG | Insektizidhaltiges Flächengebilde |
SG185109A1 (en) * | 2010-05-19 | 2012-12-28 | Sumitomo Chemical Co | Pest control material |
JP5754895B2 (ja) * | 2010-06-22 | 2015-07-29 | 大日本除蟲菊株式会社 | 薬剤揮散装置 |
JP2012034597A (ja) * | 2010-08-05 | 2012-02-23 | Dainippon Jochugiku Co Ltd | 薬剤揮散装置 |
JP5718143B2 (ja) * | 2011-05-10 | 2015-05-13 | アース製薬株式会社 | 蒸散材 |
JP5436609B2 (ja) * | 2011-06-07 | 2014-03-05 | 大日本除蟲菊株式会社 | 衣料用防虫剤 |
JP5852357B2 (ja) * | 2011-08-08 | 2016-02-03 | 独立行政法人国立高等専門学校機構 | 徐放剤、徐放器、及び徐放剤の製造方法 |
JP5571265B1 (ja) * | 2013-02-28 | 2014-08-13 | 大日本除蟲菊株式会社 | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 |
-
2014
- 2014-02-27 JP JP2014037324A patent/JP5571265B1/ja active Active
- 2014-06-25 JP JP2014130407A patent/JP5886369B2/ja active Active
-
2015
- 2015-11-13 JP JP2015222922A patent/JP6189398B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5886369B2 (ja) | 2016-03-16 |
JP2015038055A (ja) | 2015-02-26 |
JP5571265B1 (ja) | 2014-08-13 |
JP2016034972A (ja) | 2016-03-17 |
JP2015038058A (ja) | 2015-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6189398B2 (ja) | 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 | |
CN105900980B (zh) | 飞翔害虫驱避制品、及飞翔害虫驱避方法 | |
JP6466551B2 (ja) | 水性ゲルビーズタイプの飛翔害虫忌避剤 | |
JP6408091B2 (ja) | 薬剤揮散体 | |
JP6013119B2 (ja) | 薬剤揮散体 | |
JP2022136321A (ja) | アリ忌避製品 | |
CN108601344A (zh) | 飞行害虫驱避制品及飞行害虫驱避方法 | |
CN111867379B (zh) | 害虫驱避剂及害虫驱避制品 | |
JP5937933B2 (ja) | 薬剤揮散体 | |
JP5436609B2 (ja) | 衣料用防虫剤 | |
JP5956123B2 (ja) | スプレー式飛翔害虫忌避剤 | |
JP6018488B2 (ja) | 薬剤揮散体、及びこれを用いた飛翔害虫の防虫方法 | |
JP7124113B2 (ja) | 衣料害虫忌避組成物、並びに、当該組成物を用いた衣料消臭方法及び衣料害虫忌避消臭方法 | |
JP6427366B2 (ja) | 薬剤揮散装置 | |
JP6095512B2 (ja) | 香り付き薬剤揮散体 | |
JP5805521B2 (ja) | ドアノブ用薬剤揮散体 | |
CN115191431B (zh) | 吸收促进剂、含有飞行害虫驱避香料的组合物,及飞行害虫驱避制品 | |
CN104627542B (zh) | 挥发用容器、以及药剂挥发装置 | |
JP6378047B2 (ja) | 衣料用防虫剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160909 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170321 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170523 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170711 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170801 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170802 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6189398 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |