JP6189398B2 - 香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 - Google Patents

香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、害虫を駆除及び忌避するための防虫剤、当該防虫剤を容器に収容した防虫器、及び当該防虫剤の製造方法に関する。
害虫を駆除又は忌避するため、様々な防虫剤が実用化されている。防虫剤の有効成分として、古くはp−ジクロロベンゼン、ナフタレン等の昇華性殺虫成分が使用されていたが、近年ではエムペントリン、プロフルトリン等の常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分が多く使用されている。これらの常温揮散性成分を用いた防虫剤は、独特の臭いを放つため、使用環境によっては消費者から敬遠されることがあった。そこで、臭いが少ない防虫剤が開発され、実用化されてきた。しかし、近年では、消費者のニーズが多様化し、芳香性を有する商品が数多く開発されている。防虫剤の分野においても、香り付きの商品は芳香により使用実感が得られ易いため、今後消費者のニーズが高まっていくことが予想される。
従来の防虫剤として、例えば、殺虫剤や忌避剤等から構成される蒸散成分を含有する害虫防除用の蒸散材が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1の蒸散材は、蒸散成分を保持する揮散体として短繊維及び長繊維を使用し、当該揮散体に通気孔を設けている。このような構成を有する揮散体は、蒸散成分の保持量が高まり、さらに揮散成分を長期間に亘って安定して揮散させることができる、とされている。
また、上記のような蒸散成分を吸液性フィラメント糸で形成した編織物に保持し、害虫防除用の蒸散材としたものも知られている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2の蒸散材は、編織物を形成する吸液性フィラメント糸の一部が捲縮されているため、同じ面積で同じ目付を有する編織物と比較して、蒸散成分の保持量を増加させることができる。このため、蒸散成分の揮散効果を長期間に亘って継続することができる、とされている。
特開2012−236779号公報 国際公開第2010/058817号
特許文献1の蒸散材は、蒸散成分の保持量を高めながら、蒸散成分を長期間に亘って安定して揮散させることを目的としているが、担体として繊維揮散体を用いているため、蒸散成分の揮散状態をコントロールすることが難しく、予定しているような長期間に亘って有効成分を揮散し続けることは困難であると考えられる。
一方、特許文献2の蒸散材は、編織物の一部を捲縮するという工夫をしているが、特許文献1と同様に蒸散材の基材が繊維で構成されていることから、特許文献1と同様の問題が存在する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分を長期間に亘って揮散し続けることができ、さらに、当該ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが可能な香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る香り付き防虫剤の特徴構成は、
捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させた香り付き防虫剤であって、
溶剤としてラウリン酸ヘキシルを含むことにある。
本発明に係る香り付き防虫剤において、
前記持続性香料成分は、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−イオノン、β−イオノン、ジフェニルオキシド、ダマスコンα、ダマスコンβ、ダマスコンδ、ダマセノン、フェニルアセティックアシッド、及びローズフェノンからなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
また、上記課題を解決するための本発明に係る香り付き防虫器の特徴構成は、
通気性を有する容器に、上記の香り付き防虫剤を収容したことにある。
また、上記課題を解決するための本発明に係る香り付き防虫剤の製造方法の特徴構成は、
捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させる担持工程を包含する香り付き防虫剤の製造方法であって、
前記担持工程において、溶剤としてラウリン酸ヘキシルを使用することにある。
本発明に係る香り付き防虫剤に含まれる香料成分は、250〜400℃の範囲に沸点を有しており、比較的揮散し難いものであるため、芳香が長期に亘って持続する。上記香料成分と、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分(以下、単に「ピレスロイド系防虫成分」とする。)とを組み合わせることにより、ピレスロイド系防虫成分の持続期間全体に亘って香料成分を揮散し続けることが可能となる。従って、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが可能となる。
また、本発明に係る香り付き防虫剤には、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物の一つであるラウリン酸ヘキシル、及び/又はグリコールエーテル系化合物が含まれているため、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を満遍なく分散させることができる。そのため、担体の部位によってピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態にばらつきが生じることがなく、担体全体からピレスロイド系防虫成分及び香料成分を略均等に揮散させることができる。また、担体からのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態のコントロール性も良好なものとなる。その結果、処理空間に効果的にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を十分且つ適切に行き渡らせることが可能となる。担体としてネット状の編物を使用すれば、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態を良好なものとすることができる。ここで、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素を含む場合、香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素の沸点との差が50℃以下であるため、香料成分の揮散量を適切に調整しながら、長期間に亘って揮散させることができ、所望の期間に亘り芳香が持続する。また、香料成分とパラフィン系炭化水素、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物の一つであるラウリン酸ヘキシル、及び/又はグリコールエーテル系化合物とを共存させることにより、香料成分は担体に担持されても成分分解等が生じず、香料成分の安定性が向上する。そのため、香料成分の芳香効果の安定性が確保され、理想の期間に亘って香料成分を揮散し、芳香を持続させることができる。
さらに、上記のようにピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とが連動しているため、使用者は香り付き防虫剤の使用開始と同時に香料成分の芳香を感知し、香り付き防虫剤の使用実感を得ることができる。そして、使用者が芳香を感知することができなくなると、香り付き防虫剤が寿命に近づいたことが容易に認識できるので、防虫剤の使用を終了したり、新たな商品に交換する目安となる。
一方、芳香には一般に人をリラックスさせる効果があり、本発明の香り付き防虫剤を構成する香料成分においても、同様の効果を期待できる。そのため、防虫剤でありながら、芳香によるリラックス効果も使用者に与えることができる。
本発明に係る香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法についても、上記と同様の優れた作用効果を奏する。
以下、本発明の香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法について説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されることを意図しない。
初めに、本明細書では、ピレスロイド系防虫成分による駆除効果や忌避効果を「防虫効果」と称して説明する。この防虫効果は、飛翔害虫(衣料害虫を含む)等の害虫の幼虫及び成虫を殺虫する効果の他、害虫を寄せ付けない忌避効果、住居や衣類等への侵入防止効果、衣類等の食害防止効果等を包摂する総合的な効果を意味する。本発明が対象とする害虫としては、例えば、蚊、ブユ、ユスリカ、チョウバエ、ガ、ヨコバイ、カメムシ、羽アリ等が挙げられる。
<香り付き防虫剤>
本発明の香り付き防虫剤は、(A)常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分と、(B)250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分とを樹脂を含む担体に担持させて構成される。また、本発明の香り付き防虫剤は、上記(A)及び(B)の成分に加えて、(C1)220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、(C2)酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物、及び/又は(C3)グリコールエーテル系化合物を含めることもできる。以下、各成分について説明する。
(A)ピレスロイド系防虫成分
ピレスロイド系防虫成分は、常温で揮散性を有するものが使用される。ここで、「常温で揮散性を有する」とは、25℃において、0.001Pa以上の蒸気圧を示すことを意味し、揮散量として0.005mg/hr以上であれば、常温で揮散性を有するとみなすことができる。そのようなピレスロイド系防虫成分として、例えば、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリン等が挙げられる。これらのピレスロイド系防虫成分は、単独で使用可能であるが、二種以上の混合物の形態で使用しても構わない。また、これらのピレスロイド系防虫成分には、不斉炭素や二重結合に基づく光学異性体や幾何異性体が存在するが、それらを単独又は任意の混合物として使用することも可能である。ちなみに、ピレスロイド系防虫成分の沸点は、大気圧下で300〜400℃程度である。
本発明の香り付き防虫剤におけるピレスロイド系防虫成分の含有量は、使用するピレスロイド系防虫成分の種類、使用環境、及び使用条件等によって変動するため、特に限定はされない。しかし、防虫効果に必要な成分量を確保するため、担体に担持させるピレスロイド系防虫成分は(担体については後に詳述する。)、0.5〜20質量%の範囲とすることが好ましい。ピレスロイド系防虫成分の含有量が0.5質量%未満の場合、十分な防虫効果が得られ難くなる。一方、ピレスロイド系防虫成分の含有量が20質量%を超える場合、ピレスロイド系防虫成分が有する粘性によって担体表面がべたついてしまい、使用に供することが困難となる。
メトフルトリン、プロフルトリン、及びトランスフルトリンを夫々単独で使用する場合、防虫効果を発揮するために必要な揮散量は、メトフルトリン及びプロフルトリンは0.03mg/hr以上、トランスフルトリンでは0.06mg/hr以上である。そのため、香り付き防虫剤の使用期間を30日〜250日とすると、当該香り付き防虫剤におけるピレスロイド系防虫成分の含有量は、メトフルトリン及びプロフルトリンでは30〜800mg、トランスフルトリンでは60〜1600mgとなる。従って、ピレスロイド系防虫成分の含有量の目安は、30日〜250日程度の使用期間に対して30〜1600mg程度とする。
(B)香料成分
香料成分は、250〜400℃の範囲に沸点を有するものが使用される。沸点は、大気圧下での沸点を意味する。香料成分は、後述のように、樹脂を含む担体に担持した状態で使用される。香料成分の沸点が250℃より低い場合、担体に担持した香料成分が揮散し易いため、香料成分による芳香効果が長期間持続し難い。また、香り付き防虫剤の使用初期に香料成分が大量に揮散するため、いわゆる「香り立ち」が一気に発生し、却って使用者に不快感を与えてしまう虞がある。香料成分の沸点が400℃より高い場合、香料成分が揮散し難くなるため、処理空間に対して十分な芳香を付与できない虞がある。香料成分の沸点が250〜400℃の範囲にあれば、芳香効果の持続性に優れ、且つ香り立ちが適度な状態となるため、理想的な香り付き防虫剤とすることができる。
250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分としては、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、アセト酢酸−m−キシリダイド、アセト酢酸−o−トルイダイド、アセトシリンゴン、アセチルトリエチルシトレート、ベンゾフェノン、ベンジルベンゾエート、ベンジルカプリレート、ベンジルシンナメート、ベンジルオイゲノール、ベンジルラウレート、ベンジルメチルチグレート、ベンジルフェニルエーテル、ベンジルフェニルアセテート、ベンジルサリチレート、ゲラニルアントラニレ−ト、ゲラニルヘキサノエート、ゲラニルシクロペンタノン、ゲラニルフェニルアセテート、ヘキシルフェニルアセテート、イコサン、インダン、シンナミルブチレート、シンナミルフェニルアセテート、ヘキセニルベンゾエート、シトラールジエチルアセタール、イソアミルベンゾエート、リナリルオクタノエート、1−メンチルサリチレート、シトロネリルアントラニレート、ジメチルフェネチルカルビニルイソブチレート、ジフェニルオキシド、ドデシルブチレート、エチルバニレート、エチルバニリン、メンチルイソバレレート、メトキシエチルフェニルグリシデート、メチル2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルベンゾエート、ネロリジルアセテート、ネリルイソバレレート、オクテニルシクロペンタノン、オクチルカプリレート、フェネチルイソアミルエーテル、フェネチルオクタノエート、フェネチルフェニルアセテート、エチルバニリンアセテート、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、エチルヘキシルパルミテート、オイゲニルベンゾエート、ファルネソール、ファルネシルアセテート、ファルネシルメチルエーテル、ホルムアルデヒドシクロドデシルメチルアセタール、ホルミルエチルテトラメチルテトラリン、フルフリルベンゾエート、γ−ドデカラクトン、フェネチルサリチレート、フェノキシエチルプロピオネート、フェニルベンゾエート、フェニルジスルフィド、サンタリルブチレート、テトラヒドロ−プソイド−イオノン、テオブロミン、バレンセン、α−イオノン、β−イオノン、ダマセノン、フェニルアセティックアシッド、ダマスコンα、ダマスコンβ、及びダマスコンδ等が挙げられる。これらの香料成分のうち、好ましいものは、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、ジフェニルオキシド、α−イオノン、β−イオノン、ダマセノン、フェニルアセティックアシッド、ダマスコンα、ダマスコンβ、及びダマスコンδである。上記の香料成分は、単独で使用可能であるが、二種以上の混合物として使用しても構わない。
上記の香料成分は、沸点が250〜400℃の範囲にあり、長期間に亘って揮散することができるため、芳香効果の持続性に優れている。従って、ピレスロイド系防虫成分の防虫効果が発揮されている期間全体に亘って、処理空間に芳香を付与することが可能となる。例えば、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが可能となる。この場合、香り付き防虫剤の香料成分は、使用者に対して防虫効果の表示機能となり得る。例えば、使用者は、香料成分の芳香が消失、あるいは、香料成分の芳香を感知することができなくなった時点で、香り付き防虫剤の使用を終了し、必要に応じて新品に交換することができる。
一方、芳香には人をリラックスさせる効果があり、本発明の香り付き防虫剤に含まれる香料成分においても同様の効果が期待できる。そのため、本発明の香り付き防虫剤は、防虫効果だけでなく、芳香によるリラックス効果をも使用者に与えることができる。
上記の香料成分において、特に、ローズフェノン、ダマセノン、フェニルアセティックアシッド、ダマスコンα、ダマスコンβ、及びダマスコンδは、バラの香りがする香料成分であり、使用者にとって心地良い芳香である。そのため、これらの香料成分を本発明の香り付き防虫剤に使用した場合、処理空間にはバラの香りが広がり、使用者は防虫効果を実感できるとともに、使用者により一層リラックス効果を与えることが可能となる。
ところで、上記の香料成分は、芳香効果に加えて、飛翔害虫忌避効果もある程度有している。従って、上記の香料成分を使用すれば、ピレスロイド系防虫成分と香料成分との相乗効果によって、香り付き防虫剤の使用初期段階から使用終期段階に至るまで、安定且つ増強された防虫効果が発揮される。
本発明の香り付き防虫剤における香料成分の含有量は、使用する香料成分の種類、使用環境、及び使用条件等によって変動するため、特に限定はされない。しかし、芳香の付与に必要な成分量を確保するため、担体に担持する香料成分は、2.0〜30質量%の範囲とすることが好ましい。香料成分の含有量が2.0質量%未満の場合、十分な芳香効果が得られ難くなる。一方、香料成分の含有量が30質量%を超える場合、香料成分が有する粘性によって担体表面がべたついてしまい、使用に供することが困難となる。
香り付き防虫剤における香料成分の含有量を例示すると、30日〜250日程度の使用期間に対して、100〜2000mg程度である。上記の範囲であれば、ピレスロイド系防虫成分との相乗効果により安定した防虫効果を発揮することができるとともに、香料成分の芳香を処理空間に付与して使用者に使用実感を認識させることができる。さらに、芳香によるリラックス効果を使用者に与えることができる。
本発明の香り付き防虫剤は、幾分揮散性の高い飛翔害虫忌避香料組成物を配合することも可能である。ここで、飛翔害虫忌避香料組成物は、飛翔害虫忌避香料として、(a)一般式(1)
CH−COO−R ・・・ (1)
(式中、Rは炭素数が6〜12のアルコール残基を示す。)で表される酢酸エステル化合物;及び/又は
一般式(2)
−CH−COO−CH−CH=CH ・・・ (2)
(式中、Rは炭素数が4〜7のアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、又はフェノキシ基を示す。)で表されるアリルエステル化合物から選ばれる1種又は2種以上の香料成分と、
(b)モノテルペン系アルコール又は炭素数が10の芳香族アルコールから選ばれる1種又は2種以上の香料成分とを含有する。
さらに、飛翔害虫忌避成分の揮散後の忌避効果持続成分として、20℃における蒸気圧が0.2〜20Paのグリコール及び/又はグリコールエーテルの1種又は2種以上を配合することができる。忌避効果持続成分は、飛翔害虫忌避香料に対してだけでなく、香料成分に対しても少なからず持続作用の向上に寄与し得るものである。
上記の一般式(1)で表される酢酸エステル化合物としては、例えば、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、o−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、p−tert−ペンチルシクロヘキシルアセテート、ベンジルアセテート、フェニルエチルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセテート、シンナミルアセテート、テルピニルアセテート、ジヒドロテルピニルアセテート、リナリルアセテート、エチルリナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、ボルニルアセテート、及びイソボルニルアセテート等が挙げられる。
上記の一般式(2)で表されるアリルエステル化合物としては、例えば、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn−アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、及びアリルフェノキシアセテート等が挙げられる。
上記の(b)モノテルペン系アルコール又は炭素数が10の芳香族アルコールとしては、例えば、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、テトラヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、リナロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール、及びp−メンタン−3,8−ジオール等が挙げられる。
上記の忌避効果持続成分としては、例えば、プロピレングリコール(10.7Pa)、ジプロピレングリコール(1.3Pa)、トリプロピレングリコール(0.67Pa)、ジエチレングリコール(3Pa)、トリエチレングリコール(1Pa)、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール(6.7Pa)、ベンジルグリコール(2.7Pa)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(3Pa)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらのうち、ジプロピレングリコールが好適である。各成分の直後に記載しているかっこ内の値は、20℃における蒸気圧である。なお、飛翔害虫忌避香料に対するグリコール及び/又はグリコールエーテルの配合比率は、0.2〜10倍程度が好ましい。
また、本発明の香り付き防虫剤には、飛翔害虫忌避香料として、上記以外の香料成分、例えば、リモネン等のモノテルペン系炭化水素、メントン、カルボン、プレゴン、カンファー等のモノテルペン系ケトン、シトラール、シトロネラール、ネラール、ペリラアルデヒド等のモノテルペン系アルデヒド、シンナミルフォーメート、ゲラニルフォーメート等のエステル化合物、フェニルエチルアルコールを添加しても構わない。さらには、上記香料成分を含む種々の精油類、例えば、ジャスミン油、ネロリ油、ペパーミント油、ベルガモット油、オレンジ油、ゼラニウム油、プチグレン油、レモン油、シトロネラ油、レモングラス油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、及びタイム油等を添加しても構わない。
(C1)パラフィン系炭化水素
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、本発明では、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素を併用することが好ましい。パラフィン系炭化水素とは、炭化水素化合物の一種であり、原油に含まれる有機化合物である。パラフィン系炭化水素を分留等によって精製したり、粘度の調整等を行うことにより、種々のパラフィン系炭化水素が生成される。本発明の香り付き防虫剤においては、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるため、流動性を有するように調製されたパラフィン系炭化水素(流動パラフィン)が採用される。上記の沸点範囲を有するパラフィン系炭化水素を用いると、担体にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を満遍なく分散させることができる。そのため、担体の部位によってピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態にばらつきが生じることがなく、担体全体からピレスロイド系防虫成分及び香料成分を略均等に揮散させることができる。また、担体からのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態のコントロール性も良好なものとなる。その結果、処理空間にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を十分且つ適切に行き渡らせることができる。また、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが容易となり、ピレスロイド系防虫成分の効果が発揮されている期間全体に亘って、処理空間に芳香を付与することができる。さらに、香料成分とパラフィン系炭化水素とを共存させることにより、香料成分は担体に担持されても成分分解等が生じず、香料成分の安定性が向上する。そのため、香料成分の芳香効果の安定性が確保され、理想の期間に亘って香料成分を揮散し、芳香を持続させることができる。ここで、パラフィン系炭化水素の沸点が220℃より低い場合、パラフィン系炭化水素がピレスロイド系防虫成分及び香料成分よりも先に揮散してしまうため、担体におけるピレスロイド系防虫成分及び香料成分の分散状態に偏りが生じ、使用期間中の均等な揮散が困難となる。一方、パラフィン系炭化水素の沸点が500℃より高い場合、パラフィン系炭化水素の粘性が大きいため、取り扱いが難しく、担体へのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の担持が困難になる。さらに、香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素の沸点との差が50℃以下となるように、香料成分及びパラフィン系炭化水素を選択すると、香料成分の揮散量を適切に調整しながら長期間に亘って揮散させることができ、所望の期間に亘り芳香が持続するようになる。香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素の沸点との差が50℃を超える香料成分及びパラフィン系炭化水素を選択した場合、香料成分の揮散量の調整が難しくなる傾向がある。
パラフィン系炭化水素としては、例えば、三光化学工業株式会社製の流動パラフィン(製品番号として、「40−S」、「55−S」、「60−S」、「70−S」、「80−S」、「90−S」、「100−S」、「120−S」、「150−S」、「No.30」、「No.60」、「No.70」、「No.80」、「No.100」、及び「No.350」等)を使用することができる。
(C2)酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、本発明では、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物を併用することが好ましい。酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物の効能は、パラフィン系炭化水素と同様である。
酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸ヘキシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、及びラウリン酸オクチル等が挙げられる。これらの脂肪族カルボン酸エステル化合物は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
(C3)グリコールエーテル系化合物
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させるにあたり、本発明では、グリコールエーテル系化合物を併用することが好ましい。グリコールエーテル系化合物の効能は、パラフィン系炭化水素と同様である。なお、グリコールエーテル系化合物は、上述した忌避効果持続成分として添加する各種グルコールエーテルと兼用するものであっても構わない。
グリコールエーテル系化合物としては、例えば、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、及びジエチレングリコールジブチルエーテル等が挙げられる。これらのグリコールエーテル系化合物は、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
[樹脂を含む担体]
防虫剤を使用するにあたり、使用者に使用実感を与えるためには、香料成分が適度に処理空間に揮散するような状態で担体に担持されている必要がある。また、ピレスロイド系防虫成分についても、防虫効果が効果的に発揮されるように担体に担持されている必要がある。そこで、本発明では、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担持させる担体として、揮散量の調整を行い易い樹脂を含む担体を採用している。担体に使用される樹脂は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、又はこれらにカルボン酸エステル等の単量体を重合させて成形したポリオレフィン系共重合体であってもよい。ここで、カルボン酸エステル等の単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及び酢酸ビニル等が挙げられる。樹脂を含む担体は、あらかじめカルボン酸エステル単量体を多く含有するポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体とを含有比率を調整して混合したポリマーブレンドであっても構わない。また、調製した樹脂を含む担体にスチレン系熱可塑性エラストマー等の他の高分子化合物を含有させても構わない。樹脂を含む担体へのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の担持は、例えば、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を練り込んだ樹脂を押出成形又は射出成形する方法、ピレスロイド系防虫成分又は香料成分を夫々練り込んだマスターバッチから担体を成形する方法、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を樹脂とともに溶媒に溶解させ、得られた溶液を乾燥させて成形する方法、含浸や吹き付けによって、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体の表面又は表面近傍に付着させる方法等が挙げられる。なお、担体の表面又は表面近傍にピレスロイド系防虫成分及び香料成分を付着させた場合、担体の内部に練り込んだものよりもピレスロイド系防虫成分及び香料成分が揮散し易くなる傾向があるが、パラフィン系炭化水素を併用することで、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態をある程度コントロールすることができる。
樹脂を含む担体からのピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散量は、当該担体を構成する樹脂の種類によって異なるが、例えば、担体の表面積を変えることによって調節することができる。例えば、樹脂を含む担体を多孔質体として構成すると、樹脂の表面積が増加するため、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散性が向上する。従って、担体として適切な樹脂を選択し、さらに当該担体の表面積を適切に調整すれば、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散量が高度に制御された香り付き防虫剤を実現することができる。なお、担体を多孔質化するには、例えば、担体を二成分系ポリマーブレンドで構成し、一方の樹脂を溶媒で溶出させて多孔質構造を形成する方法や、担体を発泡性を有する樹脂で構成し、樹脂を発泡させて表面から内部に多孔質構造を形成する方法等が挙げられる。
樹脂を含む担体として、樹脂繊維構造体を使用することも可能である。本発明の香り付き防虫剤は、香料成分として250〜400℃の範囲に沸点を有するものを使用しており、パラフィン系炭化水素を併用した場合、香料成分の揮散を適切に維持することが可能となる。そのため、担体が樹脂繊維構造体であっても、樹脂繊維構造体に香料成分が付着し、香料成分の揮散をある程度持続させることができ、処理空間に芳香を付与することが可能となる。樹脂繊維構造体として、例えば、ネット状の編物を使用すれば、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散状態を良好なものとすることができる。
樹脂を含む担体として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリサルフォン、レーヨン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、及びポリウレタン等が挙げられるが、通常ピレスロイド系防虫成分に対して非吸着性であるPETや、PBT等が好適に使用される。なお、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散性を調整する方法として、PETやPBT等に捲縮加工を施したり、長繊維や短繊維を組み合わせたり、PETやPBT等の樹脂に上記のポリオレフィン系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、及びレーヨン等の樹脂を混紡して樹脂担体を改質する方法等がある。
ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担体に担持させる際、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の種類や使用環境に応じて、各成分の担持方法を変えることも有効である。例えば、250〜300℃程度の比較的沸点の低い香料成分を使用する場合は、香料成分がピレスロイド系防虫成分よりも先に揮散し易いため、両者の担持方法を異ならせて香り付き防虫剤を作製する。例えば、初めに担体に香料成分を練り込んで樹脂多孔質体を形成し、次いで、樹脂多孔質体の孔内にピレスロイド系防虫成分を付着させるという二段階の工程によって香り付き防虫剤を作製する。このように作製することで、比較的沸点の低い香料成分を用いた場合であっても、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることができる。一方、350〜400℃程度の比較的沸点の高い香料成分を使用する場合は、香料成分はピレスロイド系防虫成分よりも揮散し難い。そこで、この場合は、初めに担体にピレスロイド系防虫成分を練り込んで樹脂多孔質体を形成し、次いで、樹脂多孔質体の孔内に香料成分を付着させる。
このように、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の沸点の違いに応じて、担体への担持方法を変えることで、防虫効果と芳香効果とのバランスに優れた香り付き防虫剤を製造することができ、様々な害虫や使用環境等に対応することができる。なお、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の種類によって担体への担持方法を変更する際は、使用するパラフィン系炭化水素についても適宜選択することが好ましい。最適なパラフィン系炭化水素を使用することにより、防虫効果及び芳香効果を予定した使用期間に亘って効果的に発揮することができる。
[その他の成分]
本発明の香り付き防虫剤は、上記各成分の他に、各種添加剤を含有することができる。例えば、防黴剤(2−フェニルフェノール(OPP)、4−イソプロピル−3−メチルフェノール(IPMP)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソプロピルメチルフェノール等)、抗菌剤(ヒノキチオール、オイゲノール、アリルイソチオシアネート等)、芳香剤(リモネン、α−ピネン、フェニルエチルアルコール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンジルアセテート等)、除菌成分、BHT等の安定化剤、pH調整剤、着色剤、炭化水素系化合物(ヘキサン、パラフィン等)、紫外線吸収阻害剤(パラアミノ安息香酸類、桂皮酸類、サリチル酸類、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類等)、各種石油系溶剤等を適宜含有することができる。また、「緑の香り」と呼ばれる青葉アルコールや青葉アルデヒド等の香料を適宜含有することもできる。
<香り付き防虫器>
本発明の香り付き防虫剤は、適切な容器に収容した状態で使用される。香り付き防虫剤を収容する容器として、形状や大きさは特に限定されないが、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散を長期に亘って持続させる必要があるため、通気性が良好な容器であることが好ましい。この場合、香り付き防虫剤をそのままの状態で、又は通気性袋に封入した状態で通気性容器に収容する。通気性容器には、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分が通過可能な通気孔を複数形成しておく。通気性容器は、例えば、熱可塑性樹脂の熱成形より作製される。熱成形を行う際、通気性容器は一体物として成形され得るが、予め複数のパーツを成形し、これらを組み合わせて通気性容器とすることも可能である。通気性容器には、クローゼットのハンガーパイプ等に掛けるためのフックを同時に形成しておくことも可能である。通気性容器の成形法としては、熱板圧空成形、射出成形、ブロー成形、モールド成形、インサート成形等が挙げられる。成形に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PL)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリカーボネート(PC)などが挙げられる。
なお、本発明の香り付き防虫剤は、上述したように、ピレスロイド系防虫成分の防虫効果と香料成分の芳香効果とを連動させたものであるため、使用者が芳香を感知できなくなれば、ピレスロイド系防虫成分の防虫効果も消失していると認識することができる。そのため、芳香効果が喪失した時点で使用済みの香り付き防虫剤を通気性容器から取り出し、新品の香り付き防虫剤と交換できるように、容器に対して香り付き防虫剤を着脱可能に構成することも可能である。
<香り付き防虫剤の製造方法>
本発明の香り付き防虫剤の製造方法について説明する。まず、対象とする飛翔害虫や使用環境等に応じて、上記のピレスロイド系防虫成分、及び250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分、並びに、必要に応じてその他の有効成分を適宜配合して薬剤を調製する。調製した薬剤に220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素を混合し、パラフィン系炭化水素を含む薬剤を、樹脂を含む担体に担持させる(担持工程)。担持工程においてパラフィン系炭化水素を用いることにより、ピレスロイド系防虫成分と香料成分とを担体に満遍なく分散させることができる。パラフィン系炭化水素については、樹脂を含む担体にあらかじめ担持又は塗布しておき、この状態でさらに薬剤を担持させても構わない。
担持工程においては、上記パラフィン系炭化水素の代わりに、あるいはパラフィン系炭化水素に加えて、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物、及び/又はグリコールエーテル系化合物を使用することも可能である。この場合も、ピレスロイド系防虫成分と香料成分とを担体に満遍なく分散させる効果がある。
担持工程は、例えば、薬剤を樹脂に練り込んで担体に成形したり、先に成形しておいた担体に薬剤を含浸させたり、担体の表面に薬剤を吹き付ける方法によって行うことができる。また、担持工程を行うに際し、薬剤を担体に直接担持させるのではなく、例えば、無機微粒子等に薬剤を付着させ、薬剤が付着した無機微粒子を担体に担持させることも可能である。上記の製造方法によって製造された香り付き防虫剤は、通気性容器に収容され、香り付き防虫器として出荷される。
本発明の香り付き防虫剤の効果を確認するため、防虫(忌避)効果及び芳香効果の持続性試験を実施した。PETからなる繊維(単繊維を28〜42本撚り合わせたもの)に捲縮加工を施し、得られた繊維を用いてレース編みによるネット状の担体を作製した。この担体に薬剤を担持させて香り付き防虫剤を作製し、これを住居のベランダに吊るして、防虫(忌避)効果及び芳香効果を3ヵ月間追跡した。実施例1〜9、及び比較例1〜4の香り付き防虫剤の配合を以下に示す。
〔実施例1〕
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.8g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:10%)に、防虫成分[トランスフルトリン(沸点;340℃)]600mg、香料成分[エチレンブラシレート(沸点;332℃)、及びヘキシルシンナミックアルデヒド(沸点;305℃)を含む]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「55−S」(50%留分の沸点;341℃)]200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例1の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例2〕
実施例1と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]600mg、香料成分[ムスクケトン(沸点;395℃)、及びヘキシルシンナミックアルデヒドを含む]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル(沸点;337℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例2の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例3〕
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.4g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:32%)に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルアトラレート(沸点;361℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「40−S」(50%留分の沸点;291℃)]200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例3の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例4〕
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、ガラクソリド(沸点;326℃)]350mg、並びにミリスチン酸ヘキシル(沸点;362℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例4の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例5〕
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヘキシルサリシレート(沸点;290℃)]350mg、並びにジプロピレングリコールモノブチルエーテル(沸点;230℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例5の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例6〕
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルジヒドロジャスモネート(沸点;309℃)]350mg、並びにセバシン酸ジブチル(沸点;344℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例6の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例7〕
実施例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ヘキシルシンナミックアルデヒド、メチルβ−ナフチルケトン(沸点;301℃)]350mg、並びにフタル酸ジブチル(沸点;340℃)200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例7の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例8〕
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.4g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:25%)に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[α−イオノン(沸点;259〜263℃)、β−イオノン(沸点;267℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例8の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例9〕
実施例8と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ジフェニルオキシド(沸点;257℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例9の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例10〕
実施例8と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ダマスコンα(沸点;259℃)、ダマスコンβ(沸点;270℃)、及びダマスコンδ(沸点;263℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例10の香り付き防虫剤を得た。
〔実施例11〕
実施例8と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]500mg、香料成分[ダマセノン(沸点;274℃)、フェニルアセティックアシッド(沸点;265℃)、ローズフェノン(沸点;282℃)]350mg、並びにラウリン酸ヘキシル200mgから構成される薬剤を担持させ、実施例11の香り付き防虫剤を得た。
〔比較例1〕
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:1.9g、撚り合わせ数:28本、ネットの目開き:40%)に、防虫成分[メトフルトリン(沸点;336℃)]250mg、香料成分[テトラヒドロミルセノール(沸点;199℃)、酢酸ベンジル(沸点;215℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「40−S」]200mgから構成される薬剤を担持させ、比較例1の香り付き防虫剤を得た。
〔比較例2〕
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.2g、撚り合わせ数:40本、ネットの目開き:40%)に、防虫成分[メトフルトリン]280mg、香料成分[ヘキセノール(沸点;156℃)、酢酸リナリル(沸点;220℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「150−S」(50%留分の沸点;414℃)]350mgから構成される薬剤を担持させ、比較例2の香り付き防虫剤を得た。
〔比較例3〕
ネット状の担体(サイズ:9cm×14cm、重量:2.5g、撚り合わせ数:42本、ネットの目開き:28%)に、防虫成分[トランスフルトリン]350mg、香料成分[dl−α−トコフェロール(沸点;468℃)]350mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「150−S」]250mgから構成される薬剤を担持させ、比較例3の香り付き防虫剤を得た。
〔比較例4〕
比較例3と同様のネット状の担体に、防虫成分[トランスフルトリン]350mg、香料成分[dl−α−トコフェロール]350mg、並びにドデカン酸プロピル(沸点;291℃)250mgから構成される薬剤を担持させ、比較例4の香り付き防虫剤を得た。
実施例1〜11の香り付き防虫剤による防虫(忌避)効果及び芳香効果の持続性試験の結果を表1に示す。比較例1〜4の香り付き防虫剤による防虫(忌避)効果及び芳香効果の持続性試験の結果を表2に示す。表1、及び表2において、防虫(忌避)効果は、害虫の忌避率により評価した。○は忌避率75%以上、△は忌避率50%以上75%未満、×は忌避率50%未満である。芳香効果は、10人のパネラーによる官能試験により評価した。○は芳香をはっきりと感じたもの、△は芳香がやや弱いと感じたもの、×は芳香を感じなかったものである。
Figure 0006189398
Figure 0006189398
表1より、実施例1〜5、及び実施例8〜11の香り付き防虫剤は、約3ヵ月に亘って、十分な防虫(忌避)効果及び芳香効果の持続性が確認された。実施例6及び7の香り付き防虫剤は、防虫(忌避)効果については、約3ヵ月後に若干の低下が見られたが、芳香効果は持続性があり、実用上問題とはならなかった。
一方、表2より、比較例1〜4の香り付き防虫剤は、防虫(忌避)効果については、約3ヵ月後に若干の低下が見られた。また、芳香効果については、試験開始後まもなく消失し、持続性は見られなかった。
以上の結果より、本発明の香り付き防虫剤は、防虫成分による防虫効果が得られる期間と、香料成分による芳香効果が得られる期間とが連動するため、長期に亘って使用可能なものとなる。また、本発明の香り付き防虫剤は、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、酸部分の炭素数とアルコール部分の炭素数との合計が12〜20である脂肪族カルボン酸エステル化合物、及び/又はグリコールエーテル系化合物等の溶剤を含ませることで、防虫成分及び香料成分を万遍なく分散させた状態で担体に担持することが可能となる。このため、担体の部位によって防虫成分及び香料成分の揮散状態にばらつきが生じることがなく、担体全体から防虫成分及び香料成分を略均等に揮散させることが可能となり、これが、防虫(忌避)効果及び芳香効果の良好な持続性に寄与すると考えられる。
本発明の香り付き防虫剤、香り付き防虫器、及び香り付き防虫剤の製造方法は、家庭用、業務用のいずれの分野においても利用可能である。

Claims (3)

  1. 捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させた香り付き防虫剤であって、
    溶剤としてラウリン酸ヘキシルを含み、
    前記持続性香料成分は、ムスクケトンとヘキシルシンナミックアルデヒドとの混合物、α−イオノンとβ−イオノンとの混合物、ダマスコンαとダマスコンβとダマスコンδとの混合物、及びダマセノンとフェニルアセティックアシッドとローズフェノンとの混合物からなる群から選択される少なくとも一つである香り付き防虫剤。
  2. 通気性を有する容器に、請求項1に記載の香り付き防虫剤を収容した香り付き防虫器。
  3. 捲縮加工を施した目開きが10〜25%であるネット状の編物で構成された樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分であるトランスフルトリンと、250〜400℃の範囲に沸点を有する持続性香料成分とを担持させる担持工程を包含する香り付き防虫剤の製造方法であって、
    前記担持工程において、溶剤としてラウリン酸ヘキシルを使用し、
    前記持続性香料成分は、ムスクケトンとヘキシルシンナミックアルデヒドとの混合物、α−イオノンとβ−イオノンとの混合物、ダマスコンαとダマスコンβとダマスコンδとの混合物、及びダマセノンとフェニルアセティックアシッドとローズフェノンとの混合物からなる群から選択される少なくとも一つである香り付き防虫剤の製造方法。
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