JP6095512B2 - 香り付き薬剤揮散体 - Google Patents

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本発明は、香り付き薬剤揮散体に関する。
害虫を駆除又は忌避するため、様々な防虫剤が実用化されている。防虫剤の有効成分として、古くはp−ジクロロベンゼン、ナフタレン等の昇華性殺虫成分が使用されていたが、独特の臭いを放つため、使用環境によっては消費者から敬遠されることがあった。そこで、臭いが少ない、エムペントリン、プロフルトリン等の常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分が開発され、広く実用化されるに至った。しかし、近年では、消費者のニーズが多様化し、芳香性を有する商品が数多く市販されている。防虫剤の分野においても、香り付きの商品は芳香により使用実感が得られ易いため、今後消費者のニーズが高まっていくことが予想される。
従来の防虫剤として、例えば、特許文献1に記載されている薬剤揮散体は、防虫成分が樹脂担体に混錬した状態で保持されているため、後記する特許文献2や特許文献3の蒸散材に比べて、防虫成分の揮散を安定して徐放化できるという特徴がある。
一方、特許文献2の蒸散材は、殺虫剤や忌避剤等から構成される蒸散成分を保持する揮散体として短繊維及び長繊維を使用し、当該揮散体に通気孔を設けている。このような構成を有する揮散体は、蒸散成分の保持量が高まり、さらに揮散成分を長期間に亘って安定して揮散させることができる、とされているが、特許文献1のタイプと較べると蒸散成分の徐放化が難しく、その揮散状態の推移としては、通常初期段階で幾分高く後期に低くなる傾向が否めない。
また、上記のような蒸散成分を吸液性フィラメント糸で形成した編織物に保持し、害虫防除用の蒸散材としたものも知られている(例えば、特許文献3を参照)。特許文献3の蒸散材は、編織物を形成する吸液性フィラメント糸の一部が捲縮されているため、同じ面積で同じ目付を有する編織物と比較して、蒸散成分の保持量を増加させることができる。 このため、蒸散成分の揮散効果を長期間に亘って継続することができる、とされているが、特許文献1のタイプの方が蒸散成分の徐放化性能の点で好ましい状況は、特許文献2の場合と同様であった。
本発明者らは、特許文献1ないし3の薬剤揮散体や蒸散材に香料成分を付与した香り付きの商品を求めるニーズが高まっていることを鑑み、先に特許(特許文献4:特願2013−38085)を出願し、樹脂を含む担体に、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分と250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分とを担持させた香り付き防虫剤を提案した。この防虫剤は、常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分を長期間に亘って揮散し続けることができ、さらに、当該ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが可能で、非常に有用性の高いものであった。しかしながら、防虫成分と香料成分を混用することによる製造上の不便さや両成分相互間の影響を生じるケースがあり、改善の余地が残されていた。
特開2009−7382号公報 特開2012−236779号公報 国際公開第2010/058817号公報 特願2013−38085
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、常温揮散性ピレスロイド系防虫成分によって長期間にわたり防虫効果を奏し、その防虫効果の期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させ得ることはもちろん、製造上の不便さや両成分相互間の影響を生じることのない香り付き薬剤揮散体を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成が上記目的を達成するために優れた効果を奏することを見出したものである。
(1)常温揮散性ピレスロイド系防虫成分と250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分を、別々の担体にそれぞれ担持させて各担持体を形成し、開口部を少なくとも正面及び背面に有する容器に前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の担持体を収納するとともに、前記香料成分の担持体を前記容器に装填させてなる香り付き薬剤揮散体であって、
前記香料成分の担持体が、前記香料成分を、多数の連続的ないし断続的な空隙を有してもよいエチレンビニルアセテート共重合体および低密度ポリエチレンに錬り込ませた樹脂シート、
もしくはシリコーン系樹脂またはエチレンビニルアセテート共重合体に含浸させた樹脂シートであって、
前記香料成分が、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、及び7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレンから選ばれる少なくとも一つである香り付き薬剤揮散体。
(2)前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分が、メトフルトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリンから選ばれる少なくとも一つである(1)に記載の香り付き薬剤揮散体。
(3)前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の担持体が、ネット状の樹脂成形物もしくは樹脂フィラメントから構成されたネット状の編織物である(1)又は(2)に記載の香り付き薬剤揮散体。
本発明に係る香り付き薬剤揮散体に含まれる香料成分は、250〜400℃の範囲に沸点を有しており、比較的揮散し難いものであるため、芳香が長期に亘って持続する。常温で揮散性を有するピレスロイド系防虫成分(以下、単に「ピレスロイド系防虫成分」とする。)と上記香料成分とを、別々の担体に担持させて各担持体を形成することにより、長期間にわたり防虫効果を奏し、その防虫効果の期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させ得ることが容易となる。更に、製造上の不便さや両成分相互間の影響を生じることがないので極めて実用的である。
(a)実施例で製造した薬剤揮散体の斜視図、(b)(a)の正面図、(c)(b)のc−c断面図
以下、本発明の香り付き薬剤揮散体について説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されることを意図しない。
初めに、本明細書では、ピレスロイド系防虫成分による駆除効果や忌避効果を「防虫効果」と称して説明する。この防虫効果は、飛翔害虫(衣料害虫を含む)等の害虫の幼虫及び成虫を殺虫する効果の他、害虫を寄せ付けない忌避効果、住居や衣類等への侵入防止効果、衣類等の食害防止効果等を包摂する総合的な効果を意味する。本発明が対象とする害虫としては、例えば、蚊、ブユ、ユスリカ、チョウバエ、ガ、ヨコバイ、羽アリ等が挙げられる。
<香り付き薬剤揮散体の担持成分>
本発明の香り付き薬剤揮散体においては、(A)常温揮散性ピレスロイド系防虫成分と、(B)250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分を、それぞれ別々の担体に担持させて各担持体が形成される。以下、各成分について説明する。
(A−1)ピレスロイド系防虫成分
ピレスロイド系防虫成分は、常温で揮散性を有するものが使用される。ここで、「常温で揮散性を有する」とは、25℃において、0.001Pa以上の蒸気圧を示すことを意味し、揮散量として0.005mg/hr以上であれば、常温で揮散性を有するとみなすことができる。そのようなピレスロイド系防虫成分として、例えば、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリン等が挙げられる。これらのピレスロイド系防虫成分は、単独で使用可能であるが、二種以上の混合物の形態で使用しても構わない。また、これらのピレスロイド系防虫成分には、不斉炭素や二重結合に基づく光学異性体や幾何異性体が存在するが、それらを単独又は任意の混合物として使用することも可能である。ちなみに、ピレスロイド系防虫成分の沸点は、大気圧下で300〜400℃程度である。
本発明の香り付き薬剤揮散体を構成するピレスロイド系防虫成分担持体において、当該防虫成分の含有量は、その種類、使用環境、及び使用条件等によって変動するため、特に限定はされない。しかし、防虫効果に必要な成分量を確保するため、担体に担持させるピレスロイド系防虫成分は(担体については後に詳述する。)、0.5〜20質量%の範囲とするのが好ましい。ピレスロイド系防虫成分の含有量が0.5質量%未満の場合、十分な防虫効果が得られ難くなる。一方、ピレスロイド系防虫成分の含有量が20質量%を超える場合、ピレスロイド系防虫成分が有する粘性によって担体表面がべたついてしまい、使用に供することが困難となる。
メトフルトリン、プロフルトリン、及びトランスフルトリンを夫々単独で使用する場合、防虫効果を発揮するために必要な揮散量は、メトフルトリン及びプロフルトリンは0.03mg/hr以上、トランスフルトリンでは0.06mg/hr以上である。そのため、香り付き薬剤揮散体の使用期間を30日〜365日とすると、ピレスロイド系防虫成分担持体における防虫成分含有量は、メトフルトリン及びプロフルトリンでは30〜1000mg、トランスフルトリンでは60〜2000mg程度が適当である。従って、ピレスロイド系防虫成分の含有量の目安は、30日〜365日程度の使用期間に対して30〜2000mg程度の範囲で適宜設定すればよい。
(A−2)ピレスロイド系防虫成分の担持方法
ピレスロイド系防虫成分の担体への担持方法としては、例えば、樹脂担体を用い、(M−1)ピレスロイド系防虫成分を練り込んだ樹脂担体を押出成形又は射出成形する方法(第一段階でピレスロイド系防虫成分を高濃度で練り込んだマスターバッチを調製後、これを樹脂担体で所定濃度に希釈し押出成形又は射出成形する方法を含む)、(M−2)ピレスロイド系防虫成分を含む溶液に、ネット状の樹脂成形物もしくは樹脂フィラメントから構成されたネット状の編織物を含浸させる方法、(M−3)ピレスロイド系防虫成分もしくはこれを含む溶液を、ネット状の樹脂成形物もしくは樹脂フィラメントから構成されたネット状の編織物に噴霧、滴下もしくは分注し、ピレスロイド系防虫成分を当該担体の表面又は表面近傍に付着させる方法等が挙げられる。なお、担持工程を行うに際し、例えば、防虫成分を樹脂担体に直接担持させるのではなく、微結晶シリカ等の無機微粒子に防虫成分を付着させ、防虫成分が付着した無機微粒子を樹脂担体に担持あるいは混和させることも可能である。
そして、これらの担持方法に対応して好適な担体が選択されるが、形成される担持体としては、防虫成分の揮散性能を考慮し、適当な目開きを有するネット状のものが好ましい。
(A−3)ピレスロイド系防虫成分用補助成分
ピレスロイド系防虫成分を担体により均一に担持させたり、あるいは、防虫成分の揮散性を調整する目的で、本発明では、ピレスロイド系防虫成分とともに、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、酸部分とアルコール部分の炭素数の総数が14から22の脂肪族カルボン酸エステル化合物、及びグリコールエーテル系化合物から選ばれる1種又は2種以上を配合することができる。
段落[0017]の「(A−2)ピレスロイド系防虫成分の担持方法」で記述した如く、(M−1)や(M−2)の担持方法では、ピレスロイド系防虫成分が担体に内包され、防虫成分の揮散性は担体の種類や組成等によっても相当に調整可能である。従って、かかる補助成分の配合は、ピレスロイド系防虫成分を担体の表面又は表面近傍に付着させる(M−3)の担持方法を採用した場合に特に有用性が高い。
パラフィン系炭化水素とは、炭化水素化合物の一種であり、原油に含まれる有機化合物である。パラフィン系炭化水素を分留等によって精製したり、粘度の調整等を行うことにより、種々のパラフィン系炭化水素が生成される。本発明の香り付き薬剤揮散体においては、ピレスロイド系防虫成分を担体、好ましくは樹脂担体に担持させるため、流動性を有するように調製されたパラフィン系炭化水素(流動パラフィン)が採用される。上記の沸点範囲を有するパラフィン系炭化水素を用いると、担体にピレスロイド系防虫成分を満遍なく分散させることができる。そのため、担体の部位によってピレスロイド系防虫成分の揮散状態にばらつきが生じることがなく、担体全体からピレスロイド系防虫成分を略均等に揮散させることができる。また、担体からのピレスロイド系防虫成分の揮散状態のコントロール性も良好なものとなる。その結果、処理空間にピレスロイド系防虫成分を十分且つ適切に行き渡らせることができる。また、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが容易となり、ピレスロイド系防虫成分の効果が発揮されている期間全体に亘って、処理空間に芳香を付与することができる。
ここで、パラフィン系炭化水素の沸点が220℃より低い場合、パラフィン系炭化水素がピレスロイド系防虫成分よりも先に揮散してしまうため、担体におけるピレスロイド系防虫成分の分散状態に偏りが生じ、使用期間中の均等な揮散が困難となる。一方、パラフィン系炭化水素の沸点が500℃より高い場合、パラフィン系炭化水素の粘性が大きいため、取り扱いが難しく、担体へのピレスロイド系防虫成分の担持が困難になる。
パラフィン系炭化水素としては、例えば、三光化学工業株式会社製の流動パラフィン(製品番号として、「40−S」、「55−S」、「60−S」、「70−S」、「80−S」、「90−S」、「100−S」、「120−S」、「150−S」、「No.30」、「No.60」、「No.70」、「No.80」、「No.100」、及び「No.350」等)を使用することができる。
また、酸部分とアルコール部分の炭素数の総数が14から22の脂肪族カルボン酸エステル化合物、及びグリコールエーテル系化合物から選ばれる化合物も、上記パラフィン系炭化水素と同様な作用効果を有する。ここで、酸部分とアルコール部分の炭素数の総数が14から22の脂肪族カルボン酸エステル化合物としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸ヘキシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸オクチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
更に、グリコールエーテル系化合物としては、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等が好適に使用される。
(B−1)香料成分
本発明の香り付き薬剤揮散体においては、香料成分担持体がピレスロイド系防虫成分担持体とは別体にて構成されることを特徴とする。ここで、香料成分は、250〜400℃の範囲に沸点を有するものであり、後述のように、担体に担持した状態で使用される(沸点は、大気圧下での沸点を意味する)。
香料成分の沸点が250℃より低い場合、担体に担持した香料成分が揮散し易いため、香料成分による芳香効果が長期間持続し難い。また、香り付き薬剤揮散体の使用初期に香料成分が大量に揮散するため、いわゆる「香り立ち」が一気に発生し、却って使用者に不快感を与えてしまうことがある。
一方、香料成分の沸点が400℃より高い場合、香料成分が揮散し難くなるため、処理空間に対して十分な芳香を付与できないことがある。香料成分の沸点が250〜400℃の範囲にあれば、芳香効果の持続性に優れ、且つ香り立ちが適度な状態となるため、理想的な香り付き薬剤揮散体を提供することができる。
250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分としては、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン、アセト酢酸−m−キシリダイド、アセト酢酸−o− トルイダイド、アセトシリンゴン、アセチルトリエチルシトレート、ベンゾフェノン、ベンジルベンゾエート、ベンジルカプリレート、ベンジルシンナメート、ベンジルオイゲノール、ベンジルラウレート、ベンジルメチルチグレート、ベンジルフェニルエーテル、ベンジルフェニルアセテート、ベンジルサリチレート、ゲラニルアントラニレ−ト、ゲラニルヘキサノエート、ゲラニルシクロペンタノン、ゲラニルフェニルアセテート、ヘキシルフェニルアセテート、イコサン、インダン、シンナミルブチレート、シンナミルフェニルアセテート、ヘキセニルベンゾエート、シトラールジエチルアセタール、イオノン、イソアミルベンゾエート、リナリルオクタノエート、1−メンチルサリチレート、シトロネリルアントラニレート、ジメチルフェネチルカルビニルイソブチレート、ジフェニルオキシド、ドデシルブチレート、エチルバニレート、エチルバニリン、メンチルイソバレレート、メトキシエチルフェニルグリシデート、メチル2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチルベンゾエート、ネロリジルアセテート、ネリルイソバレレート、オクテニルシクロペンタノン、オクチルカプリレート、フェネチルイソアミルエーテル、フェネチルオクタノエート、フェネチルフェニルアセテート、エチルバニリンアセテート、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、エチルヘキシルパルミテート、オイゲニルベンゾエート、ファルネソール、ファルネシルアセテート、ファルネシルメチルエーテル、ホルムアルデヒドシクロドデシルメチルアセタール、ホルミルエチルテトラメチルテトラリン、フルフリルベンゾエート、γ−ドデカラクトン、フェネチルサリチレート、フェノキシエチルプロピオネート、フェニルベンゾエート、フェニルジスルフィド、サンタリルブチレート、テトラヒドロ−プソイド−イオノン、テオブロミン、及びバレンセン等が挙げられる。これらの香料成分のうち、好ましいものは、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、及び7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレンである。上記の香料成分は、単独で使用可能であるが、二種以上の混合物として使用しても構わない。
上記の香料成分は、沸点が250〜400℃の範囲にあり、長期間に亘って揮散することができるため、芳香効果の持続性に優れている。従って、ピレスロイド系防虫成分の防虫効果が発揮されている期間全体に亘って、処理空間に芳香を付与することが可能となる。すなわち、ピレスロイド系防虫成分によって防虫効果が得られる期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させることが可能で、この場合、香り付き薬剤揮散体の香料成分は、使用者に対して防虫効果の表示機能となり得る。例えば、使用者は、香料成分の芳香が消失、あるいは、香料成分の芳香を感知することができなくなった時点で、香り付き薬剤揮散体の使用を終了し、必要に応じて新品に交換する「お知らせサイン」として認知できるのである。
一方、芳香には人をリラックスさせる効果があり、防虫成分の担持体に含まれる香料成分においても同様の効果が期待できる。そのため、本発明の香り付き薬剤揮散体は、防虫効果だけでなく、芳香によるリラックス効果をも使用者に与えることができる。
ところで、上記の香料成分は、芳香効果に加えて、飛翔害虫忌避効果もある程度有している。従って、上記の香料成分を使用すれば、ピレスロイド系防虫成分と香料成分との相乗効果によって、香り付き薬剤揮散体の使用初期段階から使用終期段階に至るまで、安定且つ増強された防虫効果が発揮される。
香料成分の担持体における香料成分含有量は、その種類、使用環境、及び使用条件等によって変動するため、特に限定はされない。しかし、芳香の付与に必要な成分量を確保するため、担体に担持する香料成分は、2.0〜30質量%の範囲とすることが好ましい。香料成分の含有量が2.0質量%未満の場合、十分な芳香効果が得られ難くなる。一方、香料成分の含有量が30質量%を超える場合、香料成分が有する粘性によって担体表面がべたついてしまい、使用に供することが困難となる。
香料成分の含有量を例示すると、30日〜365日程度の使用期間に対して、100〜2200mg程度である。上記の範囲であれば、ピレスロイド系防虫成分との相乗効果により安定した防虫効果を発揮することができるとともに、香料成分の芳香を処理空間に付与して使用者に使用実感を認識させることができる。さらに、芳香によるリラックス効果を使用者に与えることもできる。
本発明で用いる香料成分担持体には、上記香料成分に加えて、幾分揮散性の高い飛翔害虫忌避香料組成物を配合することも可能である。ここで、飛翔害虫忌避香料組成物は、飛翔害虫忌避香料として、(a)一般式(1)
CH3−COO−R1 ・・・ (1)
(式中、R1は炭素数が6〜12のアルコール残基を示す。)で表される酢酸エステル化合物;及び/又は
一般式(2)
R2−CH2−COO−CH2−CH=CH2 ・・・ (2)
(式中、R2は炭素数が4〜7のアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロ アルコキシ基、又はフェノキシ基を示す。)で表されるアリルエステル化合物から選ばれる1種又は2種以上の香料成分と、
(b)モノテルペン系アルコール又は炭素数が10の芳香族アルコールから選ばれる1種又は2種以上の香料成分とを含有する。
上記の一般式(1)で表される酢酸エステル化合物としては、例えば、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、o−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、p−tert−ペンチルシクロヘキシルアセテート、ベンジルアセテート、フェニルエチルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセテート、シンナミルアセテート、テルピニルアセテート、ジヒドロテルピニルアセテート、リナリルアセテート、エチルリナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、ボルニルアセテート、及びイソボルニルアセテート等が挙げられる。
上記の一般式(2)で表されるアリルエステル化合物としては、例えば、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn−アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、及びアリルフェ ノキシアセテート等が挙げられる。
上記の(b)モノテルペン系アルコール又は炭素数が10の芳香族アルコールとしては、例えば、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、テトラヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、リナロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール、及びp−メンタン−3,8−ジオール等が挙げられる。
更に、飛翔害虫忌避成分の揮散時の忌避効果持続成分として、20℃における蒸気圧0.2〜20Paのグリコール及び/又はグリコールエーテルの1種又は2種以上を配合することができる。忌避効果持続成分は、飛翔害虫忌避香料に対してだけでなく、香料成分に対しても少なからず持続作用の向上に寄与し得るものである。
上記の忌避効果持続成分としては、例えば、プロピレングリコール(10.7Pa)、ジプロピレングリコール(1.3Pa)、トリプロピレングリコール(0.67Pa)、ジエチレングリコール(3Pa)、トリエチレングリコール(1Pa)、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール(6.7Pa)、ベンジルグリコール(2.7Pa)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(3Pa)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、及びトリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらのうち、ジプロピレングリコールが好適である。各成分の直後に記載しているかっこ内の値は、20℃における蒸気圧である。なお、飛翔害虫忌避香料に対するグリコール及び/又はグリコールエーテルの配合比率は、0.2〜10倍程度が好ましい。
また、本発明で用いる香料成分担持体には、飛翔害虫忌避香料として、上記以外の香料成分、例えば、リモネン等のモノテルペン系炭化水素、メントン、カルボン、プレゴン、カンファー、ダマスコン等のモノテルペン系ケトン、シトラール、シトロネラール、ネラール、ペリラアルデヒド等のモノテルペン系アルデヒド、シンナミルフォーメート、ゲラニルフォーメート等のエステル化合物、フェニルエチルアルコールを添加しても構わない。さらには、上記香料成分を含む種々の精油類、例えば、ジャスミン油、ネロリ油、ペパーミント油、ベルガモット油、オレンジ油、ゼラニウム油、プチグレン油、レモン油、シトロネラ油、レモングラス油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、及びタイム油を添加しても構わない。
(B−2)香料成分の担持方法
香料成分の担持方法としては、段落[0017]の「(A−2)ピレスロイド系防虫成分の担持方法」と同様、例えば、(N−1)香料成分を練り込んだ樹脂担体を押出成形又は射出成形する方法(第一段階で香料成分を高濃度で練り込んだマスターバッチを調製後、これを樹脂担体で所定濃度に希釈し押出成形又は射出成形する方法を含む)、(N−2)香料成分もしくはこれを含む溶液を、多数の連続的ないし断続的な空隙を有してもよい樹脂又は繊維質素材シートに含浸、滴下もしくは分注する方法、(N−3)香料成分もしくはこれを含む溶液を、多数の連続的ないし断続的な空隙を有してもよい、例えばシート状の繊維構造体に、噴霧、滴下もしくは分注し、香料成分を当該担体の表面又は表面近傍に付着させる方法等が挙げられる。
そして、これらの担持方法に対応して担体が選択され、本発明に用いる香料成分担持体が作製される。ピレスロイド系防虫成分担持体の場合、一般的にネット状が好ましいのに対し、香料成分担持体の形状については、香料成分の揮散性が通常ピレスロイド系防虫成分よりも高いことや、防虫効果の表示機能としての使い易さ等を考慮し、シート状のものが好適である。
(B−3)香料成分用補助成分
「(A−3)ピレスロイド系防虫成分用補助成分」と同様に、香料成分を担体により均一に担持させたり、あるいは、香料成分の揮散性を調整する目的で、本発明では、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素、及び酸部分とアルコール部分の炭素数の総数が14から22の脂肪族カルボン酸エステル化合物から選ばれる1種又は2種以上を配合することができる。
香料成分をパラフィン系炭化水素もしくは脂肪族カルボン酸エステル化合物と共存させることにより、香料成分はその担持体中で成分分解等を生じず、香料成分の安定性が向上する。そのため、香料成分の芳香効果の安定性が確保され、理想の期間に亘って香料成分を揮散し、芳香を持続させることができる。
なお、香料成分の沸点とパラフィン系炭化水素もしくは脂肪族カルボン酸エステル化合物の沸点との差が50℃以下となるように、香料成分及びパラフィン系炭化水素もしくは脂肪族カルボン酸エステル化合物を選択すると、香料成分の揮散量を適切に調整しながら長期間に亘って揮散させることができ、所望の期間に亘り芳香が持続するようになる。
ところで、段落[0035]で記したように、香料成分には、好ましくは香料成分(飛翔害虫忌避成分)の揮散時の芳香(忌避効果)持続成分として、20℃における蒸気圧が0.2〜20Paのグリコール及び/又はグリコールエーテルの1種又は2種以上が配合されるが、この場合、芳香(忌避効果)持続成分はここでいう香料成分用補助成分の役割を兼用するものであると言える。
そして、かかる補助成分の作用効果は、ピレスロイド系防虫成分用補助成分の場合と同様、担持方法として、「(N−3)香料成分もしくはこれを含む溶液を、多数の連続的ないし断続的な空隙を有してもよい、、例えばシート状の繊維構造体に、噴霧、滴下もしくは分注し、香料成分を当該担体の表面又は表面近傍に付着させる方法」を採用した場合に特に有用性が高い。
(C)その他の成分
本発明の香り付き薬剤揮散体の上記各担持体には、上記各成分の他に、各種添加剤を含有することができる。例えば、防黴剤(2−フェニルフェノール(OPP)、4−イソプロピル−3−メチルフェノール(IPMP)、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、イソプロピルメチルフェノール等)、抗菌剤(ヒノキチオール、オイゲノール、アリルイソチオシアネート等)、除菌成分、BHT等の安定化剤、pH調整剤、着色剤、紫外線吸収阻害剤(パラアミノ安息香酸類、桂皮酸類、サリチル酸類、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類等)、各種石油系溶剤等を適宜含有することができる。また、「緑の香り」と呼ばれる青葉アルコールや青葉アルデヒド等の香料を適宜含有することもできる。
<担体>
香り付き薬剤揮散体を使用するにあたり、使用者に使用実感を与えるためには、香料成分が適度に処理空間に揮散するような状態で担体に担持されている必要がある。また、ピレスロイド系防虫成分についても、防虫効果が効果的に発揮されるように担体に担持されている必要がある。そこで、本発明では、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分を担持させるそれぞれの担体として、担持方法に応じて揮散量の調整を行い易い担体を採用する。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、又はこれらにカルボン酸エステル等の単量体を重合させて成形したポリオレフィン系共重合体、シリコーンゴム、シリコーン系樹脂、スチレン系ジブロックポリマー、スチレン系トリブロックポリマー等が挙げられるが、これらに限定されない。また、防虫成分用の担体と香料成分用の担体は同材質である必要はない。
(D−1)ピレスロイド系防虫成分の担持体用樹脂担体
段落[0017]の「(A−2)ピレスロイド系防虫成分の担持方法」における「(M−1)
練り込みタイプ」にあっては、ピレスロイド系防虫成分を担持させる樹脂担体として、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、又はこれらにカルボン酸エステル等の単量体を重合させて成形したポリオレフィン系共重合体が一般的である。ここで、カルボン酸エステル等の単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、及び酢酸ビニル等が挙げられる。樹脂担体は、あらかじめカルボン酸エステル単量体を多く含有するポリオレフィン系共重合体とオレフィンの単独重合体とを含有比率を調整して混合したポリマーブレンドであっても構わない。また、調製した樹脂担体にスチレン系熱可塑性エラストマー等の他の高分子化合物を含有させても構わない。
一方、「(M−2)含浸タイプ」や「(M−3)表面付着タイプ」の場合、担体、好ましくは樹脂担体として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリサルフォン、レーヨン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、及びポリウレタン等が挙げられ、目的に応じて適宜選択される。
特に、「(M−3)表面付着タイプ」においては、通常ピレスロイド系防虫成分に対して非吸着性であるPETや、PBT等の樹脂担体が好適に使用され、モノフィラメントもしくはマルチフィラメント(撚り糸)から構成されたネット状の編織物に形成される。
また、ピレスロイド系防虫成分の揮散性を調整する方法として、PETやPBT等に捲縮加工を施したり、長繊維や短繊維を組み合わせて樹脂繊維構造体となしたり、PETやPBT等の樹脂に上記のポリオレフィン系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、及びレーヨン等の樹脂を混紡して樹脂担体を改質する方法等も採用可脳である。
樹脂担体からのピレスロイド系防虫成分の揮散量は、当該担体を構成する樹脂の種類によって異なるが、例えば、担体の表面積を変えることによって調節することができる。例えば、樹脂担体を多孔質体、あるいは立体構造体として構成すると、樹脂の表面積が増加するため、ピレスロイド系防虫成分の揮散性が向上する。従って、担体として適切な樹脂を選択し、さらに当該担体の表面積を適切に調整すれば、ピレスロイド系防虫成分の揮散量が高度に制御された香り付き薬剤揮散体を実現することができる。なお、担体を多孔質化するには、例えば、担体を二成分系ポリマーブレンドで構成し、一方の樹脂を溶媒で溶出させて多孔質構造を形成する方法や、担体を発泡性を有する樹脂で構成し、樹脂を発泡させて表面から内部に多孔質構造を形成する方法等が挙げられる。
(D−2)香料成分の担持体用樹脂担体
ピレスロイド系防虫成分の担持体用樹脂担体と同様、担持方法によって好ましい担体は異なる。本発明の香り付き薬剤揮散体においては、香料成分として250〜400℃の範囲に沸点を有するものを使用するが、ピレスロイド系防虫成分と較べると幾分揮散性が高く、熱で変質しやすい傾向を有しているので、加熱工程を賦さないのが好ましい。
しかしながら、100℃以下の低温であれば、段落[0037]の「(B−2)防虫成分の担持方法」の「(N−1)練り込みタイプ」に準じて対応可能であり、ピレスロイド系防虫成分の「(M−1)練り込みタイプ」と同様、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、又はこれらにカルボン酸エステル等の単量体を重合させて成形したポリオレフィン系共重合体等が好適な樹脂担体として挙げられる。但し、ピレスロイド系防虫成分の担持体用の樹脂担体と較べると、ポリオレフィン系共重合体中に占めるカルボン酸エステル等の単量体の比率は通常高めに調整されるのが好ましい。
「(N−2)含浸、分注タイプ」にあっては、香料成分を吸収しやすく、かつ適度に徐放しやすい性状が要求され、樹脂素材や、各種繊維質素材の担体が好適に用いられる。樹脂素材としては、例えば、ポリエチレン、エチレンビニルアセテート共重合体、硬度が40〜90度のシリコーンゴムもしくはシリコーン系樹脂、スチレン系ジブロックポリマー、スチレン系トリブロックポリマー等が挙げられ、一方、繊維質素材としては、例えば、パルプ、リンター、セルロース、レーヨン、紙等が挙げられる。なかでも、香料成分担持体が樹脂シートに形成される場合は、エチレンビニルアセテート共重合体もしくはシリコーン系樹脂が材質として適しており、樹脂シートには多数の連続的ないし断続的な空隙を設けてもよい。
「(N−3)表面付着タイプ」では、ピレスロイド系防虫成分の場合と同様、香料成分に対して非吸着性であるPETやPBT等や、もしくはこれらにポリエチレンやレーヨン等を混紡した繊維構造体が好適に使用され、付着した香料成分が保持されやすいように設計するのがよい。また、ピレスロイド系防虫成分の場合と同様、220〜500℃の範囲に沸点を有するパラフィン系炭化水素や、酸部分とアルコール部分の炭素数の総数が14から22の脂肪族カルボン酸エステル化合物を併用することで、香料成分の揮散状態をある程度コントロールすることも可能となる。
香料成分を担体に担持させる際、香料成分の種類や使用環境に応じて、担持方法を変えることも有効である。例えば、250〜300℃程度の比較的沸点の低い香料成分を使用する場合は、香料成分がピレスロイド系防虫成分よりも先に揮散し易いため、両者の担持方法を異ならせて香り付き薬剤揮散体を作製する。例えば、常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の担持体を、少なくとも正面及び背面に開口部を有する容器に収納する一方、香料成分の担持体を背面が非通気性の容器正面の凹部に収容し、香料成分の揮散を抑えるようにすることもできる。一方、350〜400℃程度の比較的沸点の高い香料成分を使用する場合は、香料成分はピレスロイド系防虫成分よりも揮散し難いので、上記のような設置方法は効果的とは言えない。
このように、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の沸点の違いに応じて、担体への担持方法を変えることで、防虫効果と芳香効果とのバランスに優れた香り付き薬剤揮散体を製造することができ、様々な害虫や使用環境等に対応することができる。なお、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の種類によって担体への担持方法を変更する際は、使用するパラフィン系炭化水素や炭素数の総数が14から22の脂肪族カルボン酸エステル化合物等についても適宜選択することが好ましい。最適なパラフィン系炭化水素や脂肪族カルボン酸エステル化合物等を使用することにより、防虫効果及び芳香効果を予定した使用期間に亘って効果的に発揮することができる。
<香り付き薬剤揮散体>
本発明の香り付き薬剤揮散体は、ピレスロイド系防虫成分の担持体を適切な容器に収納するとともに、香料成分の担持体を前記容器に装填した状態で使用される。適切な容器として形状や大きさは特に限定されないが、ピレスロイド系防虫成分及び香料成分の揮散を長期に亘って持続させる必要があるため、容器は少なくとも正面及び背面に開口部を有し通気性が良好であることを必須とする。また、ここで「装填」とは、香料成分の担持体の容器内部への収納、容器内面、外面への係着、容器表面に設けた凹部への収容、更には、香料成分の担持体を有孔フィルムに包装したものの取付け等、あらゆる様態を包含する。
通気性容器は、例えば、熱可塑性樹脂の熱成形より作製される。熱成形を行う際、通気性容器は一体物として成形され得るが、予め複数のパーツを成形し、これらを組み合わせて通気性容器とすることも可能である。通気性容器には、クローゼットのハンガーパイプ等に掛けるためのフックを同時に形成しておくことも可能である。通気性容器の成形法としては、熱板圧空成形、射出成形、ブロー成形モールド成形、インサート成形等が挙げられる。成形に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリ乳酸(PL)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリカーボネート(PC)などが挙げられる。
本発明の香り付き薬剤揮散体は、上述したように、香料成分の担持体を前記容器に装填し、ピレスロイド系防虫成分の防虫効果と香料成分の芳香効果とを連動させたものであり、このため、香料成分担持体の装填方法は、香料成分はもちろんピレスロイド系防虫成分の揮散性や香料成分担持体の収容部の通気性等を考慮して決定する。
例えば、沸点が250〜300℃の範囲にある比較的揮散性の高い香料成分を用い、シリコーン系樹脂を担体として含浸により担持体を作製した場合は、ピレスロイド系防虫成分の揮散性能と連動するように、当該容器正面に設けた凹部にシリコーン系樹脂担持体を収容する方法を採用し、しかもこの凹部の背面は非通気性となすのが適当である。
一方、沸点が350〜400℃の範囲にある比較的揮散性の低い香料成分を用いる場合、ポリエステル繊維を複数本撚りあわせたマルチフィラメントを用いてシート状編織物を作製し、この表面に香料成分を分注により付着させる方法を採用可脳である。そして、この場合、香料成分担持体を収容する前記凹部の背面は非通気性でない方が好ましい。
即ち、香料成分担持体の装填方法を決定するにあたっては、香料成分の沸点、ピレスロイド系防虫成分の揮散性能、担体の種類や物性ならびに形状(空隙度)、担持方法等を総合的に検討し、各種試験を実施してはじめて可能となるのである。
本発明によって作製される香り付き薬剤揮散体は、使用直後からおよそ365日間までのその設計仕様に応じた所定期間にわたり、リビングや和室、玄関などの室内、倉庫、飲食店、工場や作業場内部やその出入り口、鶏舎、豚舎等の畜舎、犬小屋、ウサギ小屋等のペット小屋やその周辺、浄化槽やマンホールの内部、キャンプなどにおけるテント内部やその出入り口、バーベキュー、釣り、ガーデニング等の野外活動場所やその周辺などで、アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ等の蚊類、ブユ、ユスリカ類、ハエ類、チョウバエ類、イガ類、ヨコバイ、羽アリ等に対して優れた防虫効果を奏する。また、室内と室外を隔てる窓やベランダ等の場所で、例えばそのフック部をカーテンレール等に引っ掛けたり、物干し竿に吊るして使用すれば、屋外から屋内へのこれら害虫の侵入を効果的に防ぐこともできる。
さらに、薬剤揮散体を円筒状に形成してペット犬のリード装着用としたり、適宜容器を簡略化して空気清浄機等の取付け用として用いることもできる。
そして、本発明の香り付き薬剤揮散体は、その防虫効果の期間と香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させているので極めて実用的である。
次に、実施例を用いて、本発明の香り付き薬剤揮散体を説明する。なお、以下に述べる実施例は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。まず、使用した主な薬剤、及び性能の評価方法について説明する。
<ピレスロイド系防虫成分>
・メトフルトリン(住友化学(株)製:エミネンス)
・トランスフルトリン(住友化学(株)製:バイオスリン)
・プロフルトリン(住友化学(株)製:フェアリテール)
<その他の成分>
・微結晶シリカ(EVONIK社製:カープレックス#80、ホワイトカーボン、平均粒子径:15μm、以降「シリカ」と記す。)
・エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン710、エチレン:酢酸ビニル単位比=72:28、以降「EVA−A」と記す。)
・エチレン−ビニルアセテート共重合体(東ソー(株)製:ウルトラセン541、エチレン:酢酸ビニル単位比=90:10、以降「EVA−B」と記す。)
・エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(住友化学(株)製:アクリフトWK307、以降「EMMA」と記す。)
・低密度ポリエチレン(旭化成(株)製:サンテックLDM6520、以降「LDPE−A」と記す。)
・低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製:ノバテックLDLJ802、以降「LDPE−B」と記す。)
<ブリード性試験>
前記した(M−1)、(M−2)、(N−1)及び(N−2)の担持方法によって得られた樹脂成形物(ペレット)又は含浸体を直径7cmのガラスシャーレに入れ、まんべんなく拡げた後蓋をして密封した。40℃で7日間保存後、樹脂成形物(ペレット)又は含浸体の表面に染み出した油浮きの状況を目視で観察し、下記の基準で評価した。
油浮きなし;○、 表面がテカる程度;△、 はっきりした油浮き;×。
<揮散性薬剤の揮散性評価試験>
ピレスロイド系防虫成分の揮散量は、所定期間経過後に薬剤揮散体に含まれる防虫成分量をガスクロマトグラフィにより分析して測定した。一方、香料成分については、芳香の有無を経時的に官能試験により調べた。
芳香がはっきり認められる;○、 僅かに認められる;△、 殆ど認められない;×。
<防虫効力試験>
8畳(33m3)の部屋に供試香り付き薬剤揮散体を置き、25℃で風を循環させながら、アカエイカ雌成虫100匹を放ち、その後の経時的なノックダウン数を2時間後まで観察し、プロビット法によりKT50値を求めた。
<樹脂ペレットの製造方法>
下記に記載の混合比で、ピレスロイド系防虫成分、微粒末担体、エチレン−ビニルアセテート共重合体及び/又はエチレン−メタクリル酸メチル共重合体、及びその他の樹脂を混合した。即ち、50℃に加温したメトフルトリン(沸点;336℃)27重量部をホワイトカーボン12重量部に担持させた後、これにエチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA−A)45重量部、及びLDPE(LDPE−A)16重量部を、(株)テクノベル製:二軸押出し成形機を用いて、120〜140℃で混練・押出成形し、直径3mm、長さ5mmのメトフルトリン含有樹脂ペレットを製造した。
これらの樹脂ペレットについて、ブリード状態を測定したところ、油浮きがなく良好であった。
<ピレスロイド系防虫成分担持体の製造方法>
上記メトフルトリン含有樹脂ペレット100重量部とLDPE(LDPE−B)200重量部(着色剤ペレット10重量部を含む)を120〜140℃で混練後、インジェクション成形機に投入し、図1に示す立体構造体からなるピレスロイド系防虫成分担持体(10g)を得た。
この立体構造体を構成する矩形波状体1(1a,1b)及び補強材2の断面は、約1.3mm×1.3mmの正方形であり、この立体構造体を構成する矩形波状体1の第1頂部1aと第2頂部1bとの間の距離は10mm、第1頂部1a及び第2頂部1bの長さは、いずれも8mmとした。また、防虫成分担持体全体の大きさを、95mm×160mm×12mmとした。
<香料成分担持体の製造方法>
香料成分[ガラクソリド(沸点;326℃)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(沸点;305℃)、エチレンブラシレート(沸点;332℃)、7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレン(沸点;312℃)を含む]30重量部をホワイトカーボン10重量部に担持させた後、これにエチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA−A)45重量部、及びLDPE(LDPE−A)15重量部を加え、(株)テクノベル製:二軸押出し成形機を用いて、80〜95℃で混練・押出成形し、縦3cm、横5cm、厚さ6mmのシート状の香料成分担持体を製造した。
この樹脂シートについて、ブリード状態を測定したところ、油浮きがなく良好であった。
<香り付き薬剤揮散体の製造>
大きさが105mm×170mm×20mmで、正面と背面にそれぞれ45%の開口部を有するポリエステル製容器の上方に、香料成分担持体を収容するスペースを設けた。即ち、容器に当該防虫成分担持体を収納し、容器の正面と背面を閉じた時に、当該香料成分担持体が正面と背面とで挟み込まれ、且つ落下しないように設計した。
<実用試験>
得られた香り付き薬剤揮散体を室内に吊るし、25℃、風速0.5mの条件下で、防虫成分の揮散量ならびに揮散時間を測定した。 その結果、メトフルトリンの揮散時間はおよそ200日で、全期間を通じた平均の揮散量は2.4mg/日であった。一方、香料成分の芳香も150〜200日間にわたり持続し、メトフルトリンと香料成分の揮散性は連動した。更に、150日経過後の防虫効力試験の結果も、KT50値が35分で優れたものであった。
ポリエステルからなる繊維(単繊維を40本撚り合わせたもの)に捲縮加工を施し、得られた繊維を用いてレース編みによるネット状の樹脂担体を作製した。なお、ネットの目開きの割合は32%であった。
上記のネット状の樹脂担体(9cm×14cm)に、防虫成分[トランスフルトリン(沸点;340℃)]860mg、並びにパラフィン系炭化水素[三光化学工業株式会社製の流動パラフィン「55−S」(50%留分の沸点;341℃)]300mgから構成される薬剤を担持させて、ピレスロイド系防虫成分担持体を調製した。
一方、硬度70度のシート状シリコーン樹脂(縦3cm、横5cm、厚さ6mm)に、 香料成分[エチレンブラレシート(沸点;332℃)、ヘキシルシンナミックアルデヒド(沸点;305℃)、ベンジルアセテート、及びテルピネオールを含み、且つ忌避効果持続成分としてジプロピレングリコールを含有する]500mgを含浸させ、本発明で用いる香料成分担持体を調製した。
実施例1で用いたポリエステル製容器(香料成分担持体の収容部付き)に、上記ピレスロイド系防虫成分担持体及び香料成分担持体を収納し、本発明の香り付き薬剤揮散体を得た。この香り付き薬剤揮散体をベランダに吊るして使用したところ、約3ヶ月間に亘り防虫効果及び芳香効果の持続が確認された。
実施例1及び実施例2に準じ、表1に示すピレスロイド系防虫成分担持体、及び香料成分担持体を調製した。なお、防虫成分がトランスフルトリンの場合は、香り付き薬剤揮散体保存時の結晶析出防止成分としてジブチルサクシネート(以降、DBSと略称する。)を配合した。各供試担持体につき、ブリード状態を調べた結果を表1に示す。なお、表中の本発明6〜9については参考例として示す。
表1で得られたピレスロイド系防虫成分担持体、及び香料成分担持体を、実施例1で用いたポリエステル製容器(香料成分担持体の収容部付き)に収納し、本発明の香り付き薬剤揮散体を調製した。所定期間経過後、行った揮散性評価試験及び殺虫効力試験結果を表2に示す。
試験の結果、本発明の香り付き薬剤揮散体は、150日以上の長期間にわたって防虫成分の揮散性能、及び防虫効力に優れるとともに、芳香が長期にわたって持続した。また、ピレスロイド系防虫成分と香料成分とを、別々の担体にそれぞれ担持させて各担持体を形成することにより、その防虫効果の期間と、香料成分によって芳香効果が得られる期間とを連動させ得ることが可能となることが認められた。なお、防虫成分の担持方法としては、表面付着タイプよりも練り込みタイプの方が、揮散性能が安定して継続し、一方、香料成分については、担体の種類に応じて各種の担持方法を採用できた。
これに対し、防虫成分を収納する容器の片面が塞がれた比較1や揮散性の乏しい防虫成分を使用した比較2は、十分な防虫効力が得られず、また、250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分を使用しない比較3は芳香が所定期間持続しなかった。従って、本発明が極めて高い有用性を有することは明らかである。
本発明は、薬剤揮散体を用いた害虫防除の分野において須らく利用可能である。
1 矩形波状体
1a 第1頂部
1b 第2頂部
2 補強材

Claims (4)

  1. 常温揮散性ピレスロイド系防虫成分と250〜400℃の範囲に沸点を有する香料成分を、別々の担体にそれぞれ担持させて各担持体を形成し、開口部を少なくとも正面及び背面に有する容器に前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の担持体を収納するとともに、前記香料成分の担持体を前記容器に装填させてなる香り付き薬剤揮散体であって、
    前記香料成分の担持体が、前記香料成分を、多数の連続的ないし断続的な空隙を有してもよいエチレンビニルアセテート共重合体および低密度ポリエチレンに錬り込ませた樹脂シート、
    もしくはシリコーン系樹脂またはエチレンビニルアセテート共重合体に含浸させた樹脂シートであって、
    前記香料成分が、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、トリシクロデセニルアセテート、オレンジャークリスタル、アンブロキサン、キャシュメラン、カロン、ヘリオトロピン、インドールアロマ、インドール、メチルセドリルケトン、メチルβ−ナフチルケトン、メチルジヒドロジャスモネート、ローズフェノン、及び7−アセチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−1,1,6,7−テトラメチルナフタレンから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする香り付き薬剤揮散体。
  2. 前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分が、メトフルトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、及びエムペントリンから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の香り付き薬剤揮散体。
  3. 前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の担持体が、ネット状の樹脂成形物もしくは樹脂フィラメントから構成されたネット状の編織物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の香り付き薬剤揮散体。
  4. 前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分の担持体が、前記常温揮散性ピレスロイド系防虫成分をポリオレフィン系樹脂担体に練り込んで形成したネット状の樹脂成形物であることを特徴とする請求項3に記載の香り付き薬剤揮散体。
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