JP6185372B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents
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その他、角層形成、NMF産生に関与する酵素として、カスパーゼ−14(例えば、非特許文献1、2参照)、過酸化水素の分解に関わり老化に伴い減少する酵素としてカタラーゼ(例えば、非特許文献2、3参照)、エネルギー産生に関わる酵素としてNADHデヒドロゲナーゼ(例えば、非特許文献4参照)、角層細胞の皮膚での接着に関わり、角層剥離に関与する酵素としてカリクレイン−5(例えば、非特許文献5参照)が知られている。
<1>モモ葉エキス及び/又はセイヨウシロヤナギ葉エキスと、重量平均分子量が2000〜5000であるポリエチレングリコールを含有することを特徴とする皮膚外用剤
<2>実質的に油剤を含有しないことを特徴とする<1>記載の皮膚外用剤
<3>前記皮膚外用剤が改善する肌状態が、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、および肌の凹凸からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする<1>または<2>記載の皮膚外用剤
<4>化粧料であることを特徴とする<1>〜<3>の何れか一項に記載の皮膚外用剤
本発明の皮膚外用剤は、その必須成分としてヒートショックプロテイン産生促進成分を含有する。このようなヒートショックプロテイン産生促進成分としては、ヒートショックプロテイン産生促進成分として皮膚外用剤に使用できるものであれば特段限定されないが、具体的にはウコン、芍薬、セイヨウシロヤナギ、甘草、モモの抽出物等の植物抽出物が例示でき、これらの抽出物として用いる植物の根、茎、枝、葉、種、全草の単独の部位を用いてもよいし、2部位以上を用いてもよい。そのまま粉砕、又は乾燥したものを用いてもよい。抽出溶媒として極性溶媒を用いた抽出物が好ましく例示できる。前記抽出溶媒としては、水、エタノ−ル、イソプロピルアルコ−ル、ブタノ−ルなどのアルコ−ル類、1,3−ブタンジオ−ル、ポリプロピレングリコ−ルなどの多価アルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフランなどのエ−テル類から選択される1種乃至は2種以上の極性溶媒で抽出した抽出液、抽出液を乾燥し粉末にしたものを用いることができる。これらの粉砕物、抽出物、乾燥物等をカラムや溶液間の分配により精製し、有効成分を高めたもの等を用いることもできる。
Batschの葉の抽出物が特に好ましく例示できる。
本発明の皮膚外用剤は、その必須成分として、重量平均分子量2000〜5000のポリエチレングリコールを含有する。このようなポリエチレングリコールとしては、具体的に、ポリエチレングリコール2000、ポリエチレングリコール4000等が例示できる。これらには市販品が存在するので、それら市販品を入手して使用することもできる。市販品としては、具体的には、「トーホーポリエチレングリコール2000」、「PEG4000」(いずれも東邦化学工業株式会社製)等が例示される。
本発明の皮膚外用剤は、角層中の酵素活性を向上させ、肌状態を改善することができる。前記角層中の酵素としては、カリクレイン−5、カスパーゼ14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼ、ヒスチジンアンモニアリアーゼ、トランスグルタミナーゼが例示でき、より好ましくはカリクレイン−5、カスパーゼ14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼが例示できる。
これらの酵素からなる群から選択される少なくとも1種の酵素活性が向上した場合、肌状態が改善したと判断できる。
酵素活性の測定は、例えば、市販の粘着テープ等にて採取された角層細胞から酵素をバッファーにて抽出し、得られた酵素液の酵素活性の変化量を常法に従い測定する方法が挙げられる。角層採取部位は特に限定されない。
酵素活性が向上するか否かの判断は、本発明の皮膚外用剤の使用前後で、酵素活性がどのように変化するかを測定して行うことができる。
以下に試験例を挙げて本発明について詳細に説明する。
健常人1名について、顔部をダブル洗顔した後(メーク落とし・洗顔)、テープストリッピング法により、顔部の角層細胞を採取した。
採取した角層は酵素抽出液(0.1M Tris−HCl(pH7.5)+0.14M NaCl+0.1%Tween20)にてホモジナイズし、15000rpmで遠心した上清を酵素液とした。
酵素活性の算出に必要な蛋白濃度は、前記酵素液を、ProteinAssayKit(同仁化学)を用い測定した。
本試験においては、角層中の酵素として、カリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼを選択し、各酵素の酵素活性を測定した。
カリクレイン−5は、以下の方法にて測定した。すなわち、MCA基質(Boc−Val−Pro−Arg−MCA、同仁化学)(0.2mM)20μL、アッセイバッファー(50mM HEPES(pH7.5)+60mM
NaCl+0.01%Chaps+5mM EDTA+2mM DTT+1.5mMクエン酸ナトリウム)130μL、酵素抽出液(酵素を含まない)30μLを小試験管中で10分間37℃においてインキュベートしブランクとし、同様に、MCA基質(0.2mM)20μL、アッセイバッファー(50mM HEPES(pH7.5)+60mM NaCl+0.01%Chaps+5mM EDTA+2mM DTT+1.5mMクエン酸ナトリウム)130μL中に酵素液30μLを加え小試験管中で10分間37℃においてインキュベートし、サンプルとした。
ブランク、サンプルともに0.1Mモノクロロ酢酸ナトリウム溶液(pH4.3)で反応を停止し、蛍光強度(EX370nm、EM460nm)を測定し、酵素活性を算出した。
ブランク、サンプルともに0.1Mモノクロロ酢酸ナトリウム溶液(pH4.3)で反応を停止し、蛍光強度(EX370nm、EM460nm)で測定し、酵素活性を算出した。
(μmol/min/g)を求めた。
盲検として上記において、NADHデヒドロゲナーゼ溶液0.1mLの代わりに酵素希釈液0.1mLを加え、上記同様に操作を行って反応を開始し、25℃で20秒毎に600nmの吸光度の減少を4分間測定した。
酵素にダメージを与えるため紫外線(UVB)を100mJ/cm 2 となるように照射したのち、前記酵素液にヒートショックプロテイン産生促進成分と重量平均分子量が2000〜5000であるポリエチレングリコールとを表1の濃度(w/v)となるように添加し、3時間後のカリクレイン−5、カスパーゼ−14、カタラーゼ、及びNADHデヒドロゲナーゼの酵素活性を測定した。コントロールを100%としたときの各サンプルの酵素活性を算出し%で表示した。また、紫外線を照射しない場合の各酵素の活性はコントロールを100%に対し170〜180%であった。
(酵素と肌状態の関連性)
カリクレイン−5の酵素と肌状態の関連性を把握するため、前記のように、60名の健常者の顔部の角層細胞を採取し、酵素活性を測定し、酵素活性の高さから低中高群を設定し、低い群、高い群で肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、及び肌の凹凸(ムラ)に差が認められるか観察した。
肌の明るさは、洗顔後(メーク落とし・洗顔)、室温22±2℃、湿度50±5%の条件下にて安静にし、右の頬下部を分光測色計CM−2600d(コニカミノルタオプティクス株式会社)にてL * 値を測定し、5回測定を行い、平均値を求めた。
毛穴の目立ち、しわ、及び肌の凹凸は、前記と同様に洗顔を行い、前期条件下で安静にした後、顔 正面および左右斜めの3部位について、VISIA Evolution(Canfield Scientific Ltd.)を用いて、毛穴スコア、凹凸及びシワの個数を測定した。
表3の成分(イ)を攪拌しながら60℃に加熱した。これに成分(ロ)を常温にて攪拌混合したものを添加し、次に(ハ)を加え攪拌し続け均一溶液とした。次に、成分(ホ)を加え攪拌混合し、均一となるまで攪拌を続け皮膚外用剤を得た。なお表中成分(イ)〜(ホ)における数字は質量%を表す。
Claims (4)
- モモ葉エキス及び/又はセイヨウシロヤナギ葉エキスと、重量平均分子量が2000〜5000であるポリエチレングリコールを含有することを特徴とする皮膚外用剤
- 実質的に油剤を含有しないことを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤
- 前記皮膚外用剤が改善する肌状態が、肌の明るさ、毛穴の目立ち、しわ、および肌の凹凸からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1または2記載の皮膚外用剤
- 化粧料であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の皮膚外用剤
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