JP2006347988A - 天然酵母抽出物を含有する化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 化粧料原料として有用な野生株酵母抽出物を提供する。
【解決手段】 化粧料用の酵母抽出物であって、酵母をグルタミン酸、システイン及びグリシンの含有量の多い培地で培養し、しかる後に、菌体中の酵素或いはプロテアーゼで消化を行うことなく、直ちに多価アルコールを含有する抽出液で抽出する。前記グルタミン酸、システイン及びグリシンの培地における含有量が、培地全量に対して0.1〜0.5質量%であることが好ましく、前記多価アルコールは、グリセリンであることが好ましい。抽出後に、更に、1,3−ブタンジオールを加えることが好ましく、前記酵母は、ブドウ果実の果皮より分離された、サッカロミセス・セレビシエ属(Saccharomyces cerevisiae)の酵母であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、化粧料用の原料として好適な酵母抽出物及びそれを含有してなる化粧料に関する。
酵母類、取り分けサッカロミセス・セルビシエ属の菌体の抽出物乃至はその加水分解物(酵素分解物)には種々の生理的作用が存することが知られている。この様な生理活性としては、整腸作用(例えば、特許文献1を参照)、抗アレルギー作用や抗アトピー性皮膚炎作用(例えば、特許文献2、特許文献3を参照)、含有するグルタチオンに起因する美白作用(例えば、特許文献4を参照)等が例示できる。この様な酵母抽出物や加水分解物の基源となる酵母としては、日本酒、麦種、ワインなどに古来から使用されていた酵母の内、単離され、維持されてきた菌株を用いることが多い。その反面、この様な管理された菌株に於いては、平均的な酵母の生理活性作用は得られるものの、特に抜きんでた特徴を出すのが困難であり、その為、維持管理菌株に形質変換を加える試みなども為されている。
この様な、汎用維持管理菌株の特徴の無さを不満に思う技術者は多く、その結果として、野生株酵母、所謂「天然酵母」を売り物にした、食品類が種々開発され、大きな支持層を得ている。(例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7を参照)この様な対応は酵母の発酵機能に重点のある食品分野では容易であるが、菌体の組成をある程度安定させる必要の存する、化粧料などの有効成分としてはすぐに導入できるものとは言い難かった。
一方、葡萄果皮などより野生株酵母を採取し、高濃度のグルタミン酸、システイン及びグリシンを含有する培地で培養し、菌体を分離し、該菌体に多価アルコールを含有する抽出媒体で抽出して得られた抽出物に於いて、有効成分たるグルタチオンの含有量が高く、しかも安定であり、化粧料用の有効成分として有用であることは全く知られていなかった。
化粧料用の酵母抽出物であって、酵母をグルタミン酸、システイン及びグリシンの含有量の多い培地で培養し、しかる後に、菌体中の酵素或いはプロテアーゼで消化を行うことなく、直ちに多価アルコールを含有する抽出液で抽出し、得られた抽出物を含有する化粧料についても、全く知られていなかった。
特開2002−238494号公報 特開平9−227390号公報 特開平9−188626号公報 特開2004−035440号公報 特開2003−304802号公報 特開2002−186409号公報 特開2001−178449号公報
本発明は、この様な状況下為されたものであり、化粧料原料として有用な野生株酵母抽出物を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、化粧料原料として有用な野生株酵母抽出物を提供する手段を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、酵母をグルタミン酸、システイン及びグリシンの含有量の多い培地で培養し、しかる後に、菌体中の酵素或いはプロテアーゼで消化を行うことなく、直ちに多価アルコールを含有する抽出液で抽出し、得られた抽出物にその様な特性が備わっていることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示すとおりである。
(1)化粧料用の酵母抽出物であって、酵母をグルタミン酸、システイン及びグリシンの含有量の多い培地で培養し、しかる後に、菌体中の酵素或いはプロテアーゼで消化を行うことなく、直ちに多価アルコールを含有する抽出液で抽出し、得られたものであることを特徴とする、酵母抽出物。
(2)前記グルタミン酸、システイン及びグリシンの培地における含有量が、培地全量に対して0.1〜0.5質量%であることを特徴とする、(1)に記載の酵母抽出物。
(3)前記多価アルコールが、グリセリンであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の酵母抽出物。
(4)抽出後に、更に、1,3−ブタンジオールを加えることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の酵母抽出物。
(5)前記酵母が、ブドウ果実の果皮より分離された、サッカロミセス・セレビシエ属(Saccharomyces cerevisiae)の酵母であることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の酵母抽出物。
(6)(1)〜(5)何れか1項に記載の酵母抽出物を含有する化粧料。
本発明によれば、化粧料原料として有用な野生株酵母抽出物を提供することができる。
(1)本発明の酵母抽出物
本発明の酵母抽出物は、化粧料用の酵母抽出物であって、酵母をグルタミン酸、システイン及びグリシンの含有量の多い培地で培養し、しかる後に、菌体中の酵素或いはプロテアーゼで消化を行うことなく、直ちに多価アルコールを含有する抽出液で抽出し、得られたものであることを特徴とする。酵母としては、通常食品などで使用されている、市販の汎用菌株を用いることも出来るし、天然に存在する、野生株の酵母を分離、培養し使用することも出来る。又、近年分離、培養した野生株の酵母を市販している業者も存するが、この様な市販野生株を利用することも出来る。酵母としては、汎用株、野生株問わず、サッカロミセス・セレビシエ属(Saccharomyces cerevisiae)の酵母が好ましい。野生株としては、酵母の存在確率が高いブドウの果皮から分離したものが好ましい。前記ブドウとしては、甲州ブドウ、メルロー、カベルネ・ソービニヨン、リースリングなどのヴィッチス・ヴィニフェラであっても、デラウェア、キャンベラなどのヴィッチス・ラブラスカであっても良い。これらの果皮をグルコースを含む水性担体などで洗浄することにより、酵母の種菌株を採取することが出来る。前記酵母の内特に好ましいものは、ブドウの果皮より分離された菌株を用いることである。これは、蓋然的にブドウから分離した野生株の抽出物の方が、グルタチオンの含有量が高く、且つ、グルタチオンの安定性に優れるためである。
本発明の酵母抽出物は、グルタチオンの含有量が多いことが特徴であるが、この為には、グルタチオン産生量の多い株を選択し、使用することが好ましい。この様な、グルタチオン産生量の多い菌株は、例えば、次のような手順により、分離することが出来、この様な工程を経て選択された酵母を用いて、本発明の酵母抽出物は、好ましく製造される。
(1)菌株を、0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HOを含む培地で48時間予備培養する。
(2)予備培養した菌株を、2%のグリシン、1%のシステイン、2%グルタミン酸を含むトリプトソイ寒天培地に1×10播種し、37℃で48時間培養し、形成したコロニーより、菌株を回収する。
(3)(1)及び(2)の作業を3〜10サイクル行い、菌株を選択する。
(4)選択した菌株を、0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HO、1%のグリシン、0.5%のシステイン、1%グルタミン酸を含む培地で48時間培養し、直ちに、凍結乾燥させ、これに菌体の1〜100倍質量のグリセリンを加え、1〜5時間浸漬させて抽出を行い、濾過などにより可溶化部分のみを集め、これに0.1〜2倍用量の1,3−ブタンジオールを加え本発明の抽出物とする。この時、加熱は行わないことが好ましい。
(2)本発明の化粧料
本発明の化粧料は、前記酵母抽出物を含有することを特徴とする。本発明の化粧料に於いて、前記酵母抽出物は、メラニン産生を抑制すると同時に、角層細胞が酸化的なストレスを受けることを防護して、慢性的に存在する炎症などを鎮める作用を発揮する。この為、炎症因子が暴走したダメージのある、日焼け後の処置の化粧料とすることが好ましい。この様な作用を発現するためには、本発明の化粧料に於いては、前記酵母抽出物を0.01〜1質量%含有することが好ましく、より好ましくは、0.05〜0.5質量%含有することが好ましい。
本発明の化粧料に於いては、前記酵母抽出物以外に、通常化粧料で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤、大豆蛋白、小麦蛋白、小麦胚芽蛋白或いはこれらの加水分解物などの植物性蛋白類縁体などが好ましく例示できる。これらの内、特に好ましいものは、植物性蛋白類縁体であり、中でも小麦胚芽の水抽出によって得られたものが特に好ましい。これは、かかる成分が前記酵母抽出物中のグルタチオンを安定化するためである。かかる成分としては、市販品が存し、かかる市販品を購入して利用することが出来る。好ましい市販品としては、セティリミテッドカンパニー製の「ディフェンシン」が特に好適に例示できる。本発明に於いては、前記植物性蛋白類縁体を0.01〜1質量%含有することが好ましく、より好ましくは、0.05〜0.5質量%含有することが好ましい。
本発明の化粧料は、前記必須成分と任意成分とを常法に従って処理することにより製造することが出来る。本発明の化粧料としては、その効果から肌の機能を整える、基礎化粧料に適用することが好ましく、その剤形はローション、パック、乳液、クリーム、エッセンスの何れでも構わない。
以下に、本発明について、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ、限定されないことは言うまでもない。
市販のドライイースト1gにグリセリン100mlを加えて、10℃で3時間攪拌し、しかる後、濾過して不溶物を除き、これに50mlの1,3−ブタンジオールを加え、本発明の酵母抽出物1を得た。
市販のドライイーストを、2%のグリシン、1%のシステイン、2%グルタミン酸を含むトリプトソイ寒天培地に1×10播種し、37℃で48時間培養し、形成したコロニーより、菌株を回収し種菌とした。このものを0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HO、1%のグリシン、0.5%のシステイン、1%グルタミン酸を含む培地で48時間培養し、直ちに、凍結乾燥させ、この凍乾品1gに、グリセリン100mlを加えて、10℃で3時間攪拌し、しかる後、濾過して不溶物を除き、これに50mlの1,3−ブタンジオールを加え、本発明の酵母抽出物2を得た。
市販のドライイーストを、2%のグリシン、1%のシステイン、2%グルタミン酸を含むトリプトソイ寒天培地に1×10播種し、37℃で48時間培養し、形成したコロニーより、菌株を回収し種菌とした。この種菌を0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HOを含む培地で48時間予備培養し、2%のグリシン、1%のシステイン、2%グルタミン酸を含むトリプトソイ寒天培地に1×10播種し、37℃で48時間培養し、形成したコロニーより、菌株を回収し種菌とした。この種菌取りの作業を5サイクル行って得た、生産用種菌を0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HO、1%のグリシン、0.5%のシステイン、1%グルタミン酸を含む培地で48時間培養し、直ちに、凍結乾燥させ、この凍乾品1gに、グリセリン100mlを加えて、10℃で3時間攪拌し、しかる後、濾過して不溶物を除き、これに50mlの1,3−ブタンジオールを加え、本発明の酵母抽出物3を得た。
デラウェア20gの果皮を0.1%グルコース加PBS10mlで洗浄し、この洗浄液を、0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HOを含む培地で48時間予備培養し、2%のグリシン、1%のシステイン、2%グルタミン酸を含むトリプトソイ寒天培地に1×10播種し、37℃で48時間培養し、形成したコロニーより、菌株を回収した。この予備培養→接種→コロニーより菌株回収作業を5サイクル行い、得た、生産用種菌を0.5%の酵母 エキス、0.5%のペプトン、0.5%のグルコース、0.1%のKHPO、0.02%のMgCl・HO、1%のグリシン、0.5%のシステイン、1%グルタミン酸を含む培地で48時間培養し、直ちに、凍結乾燥させ、この凍乾品1gに、グリセリン100mlを加えて、10℃で3時間攪拌し、しかる後、濾過して不溶物を除き、これに50mlの1,3−ブタンジオールを加え、本発明の酵母抽出物4を得た。
デラウェアを、甲州ブドウに変えて、実施例4と同様に処理し、酵母抽出物5を得た。
実施例1〜5の酵母抽出物1〜5を用いて、下記に示す処方に従って、本発明の化粧料である、エッセンス化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ可溶化し、イにロを加え、しかる後、ハを加えて中和し、本発明の化粧料を得た。この化粧料について、製造直後及び40℃保存1ヶ月後のグルタチオン総量を定量した。グルタチオン総量は同仁堂株式会社製のトータルグルタチオン量測定キットを用いて、絶対検量線法に従って行った。結果を表1に示す。比較例1として、実施例1の抽出溶媒をグリセリンから50%エタノール水溶液に代えて、同様に処理したものを用いた。これより、本発明の酵母抽出物は、グルタチオン含有量が多く、その安定性にも優れることが判る。

ベヘニルアルコール 1 質量%
セチルアルコール 1 質量%
流動パラフィン 8 質量%
ジメチコン 2 質量%
エタンホスホン酸 0.1質量%
ソルビタンセスキステアレート 1.5質量%
POE(25)ステアリン酸 1.5質量%
ステアリン酸 0.5質量%

1,3−ブタンジオール 10 質量%
カルボキシビニルポリマー 0.5質量%
「ディフェンシン」 0.1質量%
表1に記載の成分 0.3質量%
水 60 質量%

10%水酸化カリウム水溶液 2.5質量%
水 11 質量%
Figure 2006347988
本発明は、化粧料に応用できる。

Claims (6)

  1. 化粧料用の酵母抽出物であって、酵母をグルタミン酸、システイン及びグリシンの含有量の多い培地で培養し、しかる後に、菌体中の酵素或いはプロテアーゼで消化を行うことなく、直ちに多価アルコールを含有する抽出液で抽出し、得られたものであることを特徴とする、酵母抽出物。
  2. 前記グルタミン酸、システイン及びグリシンの培地における含有量が、培地全量に対して0.1〜0.5質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の酵母抽出物。
  3. 前記多価アルコールが、グリセリンであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の酵母抽出物。
  4. 抽出後に、更に、1,3−ブタンジオールを加えることを特徴とする、請求項1〜3何れか1項に記載の酵母抽出物。
  5. 前記酵母が、ブドウ果実の果皮より分離された、サッカロミセス・セレビシエ属(Saccharomyces cerevisiae)の酵母であることを特徴とする、請求項1〜4何れか1項に記載の酵母抽出物。
  6. 請求項1〜5何れか1項に記載の酵母抽出物を含有する化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015151867A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 興人ライフサイエンス株式会社 グルタチオンを含む酵母抽出物のメラニン産生抑制剤としての利用

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