JP6184280B2 - 駆動力切替機構及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
具体的には、図7に示すように、用紙Sは、給紙部3から画像形成部5を経る第1の搬送経路Aを通ることで1面目が印刷される。用紙S後端が排紙搬送部7の搬送ローラ7aに到達する直前に、搬送ローラ7aの回転が正転方向から逆転方向へ切り替えられることで、用紙Sの搬送方向が反転する。用紙Sは、切替えフラッパにより第2の搬送経路Bに導かれ両面搬送部を経ることにより、1面目印刷時とは面が裏返った状態となり再度第1の搬送経路Aに導かれる。これにより2面目を印刷側にした状態で再度画像形成部5により印刷が行われ、排紙トレイ8上に排出される。
このような画像形成装置では、給紙、給紙搬送、排紙搬送、両面搬送、画像形成部を1つの駆動モータMだけで駆動する構成を採用されることがある。かかる構成では、駆動モータMの1方向の回転駆動力によって各部を駆動させる必要があり、両面印刷時に用紙の搬送方向を切替えるためには、搬送ローラの駆動部において、入力を一方向回転のまま出力の回転方向を反転させる駆動力切替機構が必要となる。
例えば、特許文献1には、駆動モータからの一方向の入力回転に対し、遊星歯車機構を用いて出力回転の正転、逆転の切替えを行う駆動力切替機構が示されている。遊星歯車機構の三つの回転要素(太陽ギヤ、内歯ギヤ、遊星ギヤのキャリヤ)のいずれか二つの要素を互いに拘束し一体化することで、一方向に回転する入力回転体に対し、出力回転体の回転方向を反転させることは公知である。特許文献1では、一例として遊星歯車機構のうち入力ギヤと連結された太陽ギヤと、遊星ギヤのキャリヤとの拘束、解除を「ころクラッチ」を用いたクラッチ機構で行い、内歯ギヤの回転方向を切替えている。
駆動源から入力される1方向の回転駆動力を、遊星歯車機構を用いて、回転方向の正逆を切り替えて出力することが可能な駆動力切替機構であって、
前記回転駆動力によって内歯ギヤまたは太陽ギヤのいずれか一方のギヤが第1方向に回転し、遊星ギヤを介して、他方のギヤが前記第1方向または前記第1方向とは逆の第2方向に回転する遊星歯車機構と、
前記遊星ギヤを回転可能に支持するキャリヤであって、前記回転駆動力によって前記第1方向に回転する回転状態と、回転が規制された停止状態とを取り得るキャリヤと、
前記回転駆動力の前記キャリヤへの伝達、遮断を切り替えるアクチュエータと、
前記回転駆動力が遮断された状態のときに前記キャリヤの回転が規制されるように、前記キャリヤに対して一定の回転負荷を付与する回転負荷付与手段と、
を備えることを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
記録材の片面に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を通過した記録材をさらに下流に搬送するための回転体と、
前記回転体に伝達される回転駆動力の回転方向の正逆を切り替え可能な請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動力切替機構と、
前記回転体の回転方向が逆転することにより搬送方向を逆方向に変更された記録材を、前記画像形成部の上流側に搬送する搬送部と、
を備えることを特徴とする。
図1、図2及び図7を参照して、本発明の実施例1に係る駆動力切替機構及び画像形成装置について説明する。本実施例では画像形成装置の一例としてレーザービームプリンタを例示し、駆動力切替機構を両面印刷時に用いられる用紙反転部に適用した場合について説明する。本発明による駆動力切替機構は、遊星歯車機構を用いて一定回転方向の入力に対し、出力の回転方向を切替える機構であり、用紙搬送方向の反転や、駆動方向の正転、逆転の切替えに対し適応可能な技術である。その適用範囲は特に限定されない。
図7は、本実施例に係る画像形成装置の構成を示す模式的断面図である。画像形成装置1は、電子写真プロセスを用いて現像剤(トナー)により記録材としての用紙Sに画像を形成するものである。
の用紙を1枚ずつ給紙する給紙ローラ3、搬送経路Aを通り用紙Sを画像形成部5へと搬送する搬送ローラ対4を備える。画像形成部5では、感光体ドラム5aに対し、露光ユニット5bが画像情報に基づいた情報光を照射し、感光体ドラム5aに形成された静電潜像を現像手段5cが現像する。そして、転写手段5dが、感光体ドラム5a上に現像された画像を用紙Sに転写し、定着手段5eが、転写された画像を用紙Sに定着する。画像形成部5は、給紙される用紙Sの先端がセンサT1により検知されると、その検知情報に同期して用紙Sに画像形成を行う。片面印刷の場合、定着手段5eで画像を定着された用紙Sは、排紙搬送部7を経て排紙トレイ8上へ排紙積載される。
図1及び図2を参照して、本実施例に係る駆動力切替機構9について説明する。図1及び図2は、それぞれ、本実施例に係る駆動力切替機構9の構成を示す斜視図であり、(a)は各構成が一体となった状態を示す図、(b)は各構成を分解して示した図である。また、図1は、排紙ローラ7aが用紙Sを排紙トレイ8に排出する方向に回転する正転動作時における駆動力切替機構9の構成と動きを示している。また、図2は、両面印刷時において排紙ローラ7aの回転方向が逆転して用紙Sを装置内に引き戻す方向に回転する逆転動作時における駆動力切替機構9の構成と動きを示している。
図1を参照して、図7に示す排紙ローラ7aが用紙Sを排紙トレイ8に排出する方向に
回転する正転動作時における駆動力切替機構9の構成と動きを説明する。駆動力切替機構9は、図1に示すように、キャリヤ13、遊星ギヤ14、遊星入力ギヤ15、遊星出力ギヤ16と、駆動入力ギヤ11、電磁クラッチ12、駆動伝達軸17、キャリヤ入力ギヤ18、トルクリミッタ19などから構成される。
図2を参照して、正転印刷時において、図7に示す排紙ローラ7aが用紙Sを装置内に引き戻す方向に回転方向を切り替えて回転する逆転動作時における駆動力切替機構9の構成と動きを説明する。切り替えは、センサT1から一定時間経ってからのタイミングでもよいし、定着手段5eと排紙搬送部7の間に用紙Sの位置を検出するセンサを設け、該センサの検出結果に基づいて行ってもよい。
動力が伝達されている。
2のクラッチ入力ギヤ12aの歯数と遊星入力ギヤ15の外歯ギヤ15aの歯数の比を、キャリヤ入力ギヤ18の歯数とキャリヤギヤ13aの歯数比に対して1:1.5とした。こうすることで、遊星出力ギヤ16の回転速度を正回転時、逆回転時で等速となるように構成している。
図3及び図4を参照して、本発明の実施例2に係る駆動力切替機構及び画像形成装置について説明する。なお、本実施例において実施例1と同機能で同構成のものは同符号で示し、説明を割愛する。ここで説明しない事項は、実施例1と同様である。
図3を参照して、本実施例における正転動作時の駆動力切替機構9の構成と動きを説明する。電磁クラッチ12のクラッチ入力ギヤ12aは、図3において図示しない駆動入力ギヤ11と噛合しており、駆動モータMから常に矢印62の方向の回転駆動力が伝達される。
図4を参照して、本実施例における逆転動作時の駆動力切替機構9の構成と動きを説明する。電磁クラッチ12のクラッチ入力ギヤ12aは、図4において図示しない駆動入力ギヤ11と噛合しており、正回転時と同様、駆動モータMから常に矢印62の方向へ回転駆動力が伝達されている。
着し一体化される。アマチュア側にはクラッチ入力ギヤ12aが、ロータ側にはクラッチ出力シャフト12bがそれぞれ一体化されている。電磁クラッチ12のアマチュアとロータの一体化により、クラッチ入力ギヤ12aの回転力がクラッチ出力シャフト12bに伝わる。クラッチ出力シャフト12bは、トルクリミッタ19の回転負荷に打ち勝ってクラッチ入力ギヤ12aと矢印62の方向に同期回転する。
図5及び図6を参照して、本発明の実施例3に係る駆動力切替機構及び画像形成装置について説明する。なお、本実施例において実施例1、2と同機能で同構成のものは同符号で示し、説明を割愛する。ここで説明しない事項は、実施例1、2と同様である。
図5を参照して、本実施例における正転動作時の駆動力切替機構9の構成と動きを説明する。
図6を参照して、本実施例における逆転動作時の駆動力切替機構9の構成と動きを説明する。図6において、遊星入力ギヤ15の外歯ギヤ15aは、駆動入力ギヤ11と噛合しており、駆動モータMから常に矢印72の方向へ回転駆動力が伝達されている。
5bの歯数比を1:3とし、遊星ギヤの第1ギヤ14aと第2ギヤ14bとの歯数比を3:1とした。こうすることで、遊星出力ギヤ16の回転速度を正回転時、逆回転時で等速となるように構成している。
Claims (8)
- 駆動源から入力される1方向の回転駆動力を、遊星歯車機構を用いて、回転方向の正逆を切り替えて出力することが可能な駆動力切替機構であって、
前記回転駆動力によって内歯ギヤまたは太陽ギヤのいずれか一方のギヤが第1方向に回転し、遊星ギヤを介して、他方のギヤが前記第1方向または前記第1方向とは逆の第2方向に回転する遊星歯車機構と、
前記遊星ギヤを回転可能に支持するキャリヤであって、前記回転駆動力によって前記第1方向に回転する回転状態と、回転が規制された停止状態とを取り得るキャリヤと、
前記回転駆動力の前記キャリヤへの伝達、遮断を切り替えるアクチュエータと、
前記回転駆動力が遮断された状態のときに前記キャリヤの回転が規制されるように、前記キャリヤに対して一定の回転負荷を付与する回転負荷付与手段と、
を備えることを特徴とする駆動力切替機構。 - 前記他方のギヤは、前記キャリヤが前記回転状態のときは前記第1方向に回転し、前記キャリヤが前記停止状態のときは前記第2方向に回転することを特徴とする駆動力切替機構。
- 前記キャリヤは、前記回転状態において、前記遊星ギヤが公転または前記第2方向に自転するように前記第1方向に回転することを特徴とする請求項1または2に記載の駆動力切替機構。
- 前記アクチュエータは、電磁クラッチであり、
前記一方のギヤは、前記電磁クラッチのアマチュアに連結され、
前記キャリヤは、前記電磁クラッチのロータに連結されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の駆動力切替機構。 - 前記回転負荷付与手段は、前記キャリヤに対して回転方向に常に所定の大きさの回転負荷を付与するトルクリミッタであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の駆動力切替機構。
- 前記遊星ギヤは、前記太陽ギヤと噛合する第1ギヤと、前記内歯ギヤと噛合する第2ギヤと、を有する段ギヤ構造を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の駆動力切替機構。
- 入力される回転駆動力と出力される回転駆動力の回転速度が同じであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の駆動力切替機構。
- 記録材に画像を形成する画像形成装置であって、
記録材の片面に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部を通過した記録材を搬送するための回転体と、
前記回転体に伝達される回転駆動力の回転方向の正逆を切り替え可能な請求項1〜7のいずれか1項に記載の駆動力切替機構と、
前記回転体の回転方向が逆転することにより搬送方向を反転された記録材を、前記画像形成部の上流側に搬送する搬送部と、
を備える画像形成装置。
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