JP7000813B2 - 駆動伝達装置および画像形成装置 - Google Patents

駆動伝達装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7000813B2
JP7000813B2 JP2017221883A JP2017221883A JP7000813B2 JP 7000813 B2 JP7000813 B2 JP 7000813B2 JP 2017221883 A JP2017221883 A JP 2017221883A JP 2017221883 A JP2017221883 A JP 2017221883A JP 7000813 B2 JP7000813 B2 JP 7000813B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
press
drive
drive transmission
fitting
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017221883A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019020703A (ja
Inventor
賢治 富田
純平 上地
弘晃 仁枝
公浩 田中
秀人 檜垣
雄基 志賀
純平 青山
浩史 堀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to CN201810756840.9A priority Critical patent/CN109254514B/zh
Priority to US16/033,429 priority patent/US10429786B2/en
Publication of JP2019020703A publication Critical patent/JP2019020703A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7000813B2 publication Critical patent/JP7000813B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • Gears, Cams (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Description

本発明は、駆動伝達装置および画像形成装置に関するものである。
従来から、駆動源から駆動力が伝達される駆動伝達部材と、軸方向に平行な平面を有し、前記駆動伝達部材が圧入される圧入部を軸方向の一端に設けた回転軸とを備えた駆動伝達装置が知られている。
特許文献1には、上記駆動伝達装置として、回転軸の一端に断面多角形状の圧入部を備え、この圧入部に駆動伝達部材たるギヤが圧入されるものが記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の駆動伝達装置においては、ギヤなどの駆動伝達部材の回転軸への組み付け性が悪いという課題があった。
上記課題を解決するために、本発明は、駆動源から駆動力が伝達される駆動伝
達部材と、軸方向の一端部側に前記駆動伝達部材を圧入する圧入部が設けられ、
前記圧入部の断面形状がD形状であり、前記圧入部以外の断面形状が円形状であ
る回転軸とを備えた駆動伝達装置において、前記回転軸の前記圧入部は、前記D
形状の平面に相当する部分に、前記駆動伝達部材の圧入方向に並んで配置された
複数の平面部を備えており、前記複数の平面部は、前記回転軸の軸中心からの距
離が互いに異なっており、前記複数の平面部のうち、前記圧入方向の上流側の第
1平面部と前記軸中心との間の距離は、前記圧入方向の下流側の第2平面部と前
記軸中心との間の距離よりも小さくなっており、前記駆動伝達部材は、前記圧入
部に嵌合する圧入穴を有し、該圧入穴の内周面には、前記駆動伝達部材が前記回
転軸に嵌合した際に前記圧入部の前記第1平面部と前記第2平面部の各々に対向
して当接する複数の内周平面部を有し、前記回転軸の前記圧入部は、前記第1平
面部と、前記第2平面部とを繋ぐ傾斜面部を有することを特徴とするものである。


本発明によれば、駆動伝達部材の回転軸への組み付けを容易に行うことができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 定着装置の斜視図。 定着装置が備える加圧力調整機構の要部構成図。 定着装置の奥側端部の軸方向に直交する断面図。 定着装置の奥側端部のシート材の搬送方向に直交する断面図。 (a)は、加圧ローラが加圧状態のときの様子を示す図であり、(b)は、加圧ローラが脱圧状態のときの様子を示す図。 加圧調整機構の駆動部の分解斜視図。 軸方向と平行に切った駆動部の断面図。 第二ハウジングを取り外した駆動部を、図8の左側から見た正面図。 図9の状態から、さらに、ウォームホイール、第一ハウジング、ドライブシャフト、第一出力ギヤおよび第二出力ギヤを取り外した正面図。 負荷付与部の分解斜視図。 図8のA-A断面図。 図8のB-B断面図。 加圧ローラを脱圧状態(加圧力なし)から加圧状態へ移行させるときの様子を示す図。 カム部材がスプリングの付勢力で駆動モータから駆動力を受けて回転する回転速度よりも速く回転したときの駆動部の各ギヤの動きについて説明する図。 (a)は、駆動連結部材が、回転駆動速度よりも速く回転する前の様子を示す図であり、(b)は、駆動連結部材が、バックトルクにより回転駆動速度よりも速く回転した様子を示す図。 ウォームホイールを、非圧入でドライブシャフトのDカット形状部に取り付けた場合について説明する図。 ドライブシャフトとウォームホイールとを示す断面図。 ウォームホイールをドライブシャフトに圧入する様子を説明する図。 ドライブシャフトに圧入されたウォームホイールを示す斜視図。 (a)は、ドライブシャフトに圧入されたウォームホイールの横断面図であり、(b)は、図21(a)のa-a断面図であり、(c)は、図21(a)のb-b断面図であり、(d)は、図21(a)のc-c断面図。 圧入部に傾斜面部を設けていない実施例を示す図。 排紙ユニットの斜視図。 排紙ユニットの側面図。 排紙ユニットの平面図。 図25のD-D断面図。 排紙駆動装置の斜視図。 従動プーリを、非圧入で排紙軸のDカット形状部に取り付けたときの異音の発生について説明する図。 排紙軸の圧入部付近の拡大図。 従動プーリの概略図。 従動プーリの排紙軸への圧入について説明する図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式で画像を形成する電子写真プリンタ(以下、単にプリンタという)について説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
図1に示すプリンタは、モノクロプリンタである。その装置本体100には、着脱ユニットとしてのプロセスカートリッジ1が着脱可能に装着されている。プロセスカートリッジ1は、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2上の潜像を可視画像化する現像手段としての現像装置4と、感光体2の表面をクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニングブレード5等を備える。また、感光体2の周囲には表面を露光する露光手段としてのLEDヘッドアレイ6が配設されている。
また、プロセスカートリッジ1には、現像剤収容器としてのトナーカートリッジ7が着脱可能に設けられている。トナーカートリッジ7は、その容器本体22に、現像装置4へ補給する現像剤であるトナーを収容する現像剤収容部8を有する。さらに、本実施形態のトナーカートリッジ7は、クリーニングブレード5で除去されたトナー(廃トナー)を回収する現像剤回収部9も一体的に有している。
また、プリンタは、転写材としてのシート材に画像を転写する転写ユニット10と、シート材を供給する給紙装置11と、シート材に転写された画像を定着させる定着装置12と、シート材を装置外へ排出する排紙装置13とを備える。
転写ユニット10は、転写フレーム30に回転自在に支持された転写部材としての転写ローラ14を備える。転写ローラ14は、プロセスカートリッジ1を装置本体100に装着した状態で感光体2と当接しており、両者の当接部において転写ニップが形成されている。また、転写ローラ14は、電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加されるようになっている。
給紙装置11は、シート材Pを収容した給紙カセット15や、給紙カセット15に収容されているシート材Pを給送する給紙ローラ16を備える。また、給紙ローラ16に対してシート材搬送方向下流側には、搬送タイミングを計ってシート材を二次転写ニップへ搬送するタイミングローラとしての一対のレジストローラ17が設けてある。なお、シート材Pには、厚紙、はがき、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート、OHPフィルム等を挙げることができる。
定着装置12は、定着ローラ18と、加圧ローラ19とを備える。定着ローラ18は、定着ローラ内部に設置された赤外線ヒータ23によって加熱されるようになっている。加圧ローラ19は、定着ローラ18側へ加圧されて定着ローラ18に当接し、その当接箇所において定着ニップが形成されている。
排紙装置13は、一対の排紙ローラ20を備える。排紙ローラ20によって装置外に排出されたシート材は、装置本体100の上面を凹ませて形成された排紙トレイ21上に積載されるようになっている。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。作像動作が開始されると、プロセスカートリッジ1の感光体2が図1の時計回りに回転駆動され、帯電ローラ3によって感光体2の表面が所定の極性に一様に帯電される。外部の機器から入力される画像情報に基づいて、LEDヘッドアレイ6から感光体2の帯電面に光が照射されて、感光体2の表面に静電潜像が形成される。
このように感光体2上に形成された静電潜像に、現像装置4によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、転写ローラ14が回転駆動し、転写ローラ14に、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が印加されることによって、転写ローラ14と感光体2との間において転写電界が形成される。
装置本体100の下部では、給紙ローラ16が回転駆動を開始し、給紙カセット15からシート材Pが送り出される。送り出されたシート材Pは、レジストローラ17によって搬送を一旦停止される。
その後、所定のタイミングでレジストローラ17の回転駆動を開始し、感光体上のトナー画像が転写ニップに達するタイミングに合わせて、シート材Pを転写ニップへ搬送する。そして、上記転写電界によって、感光体2上のトナー画像が転写体たるシート材P上に一括して転写される。また、シート材Pに転写しきれなかった感光体上の残留トナーは、クリーニングブレード5によって除去され、除去されたトナーは、現像剤回収部9へ搬送され回収される。
その後、トナー画像が転写されたシート材Pは、定着装置12へと搬送され、定着装置12においてシート材P上のトナー画像が当該シート材Pに定着される。そして、シート材Pは、一対の排紙ローラ20によって装置外に排出され、排紙トレイ21上にストックされる。
また、装置本体100の側面(図中右側側面)には、図中矢印方向に開閉可能な開閉カバー37が設けられている。この開閉カバー37を開けることで、開いた開口部から、プロセスカートリッジ1が装置本体100から取り出される。
図2は、定着装置12の斜視図であり、図3は、定着装置12が備える加圧調整機構40の要部構成図である。図4は、定着装置12の奥側端部の軸方向に直交する断面図であり、図5は、定着装置12の奥側端部のシート材Pの搬送方向に直交する断面図である。
定着装置12は、内部に赤外線ヒータ23を配置し、この赤外線ヒータ23により加熱される被加熱部材たる定着ローラ18と、定着ローラ18に圧接してニップ部としての定着ニップを形成する移動部材たる加圧ローラ19と、加圧ローラ19を、定着ローラ18に対して移動させ、加圧ローラ19の定着ローラ18に対する加圧力を調整する加圧調整機構40とを備えている。
加圧調整機構40は、加圧ローラ19の定着ローラ18に対する加圧力を調整可能に支持する一対のレバー部材41、レバー部材41を介して加圧ローラ19を定着ローラ18に向けて付勢する付勢手段たる一対のスプリング43、レバー部材41を介して加圧ローラ19をスプリング43の付勢力に抗して定着ローラ18から離間する方向に移動させる一対のカム部材44、このカム部材44を駆動する駆動手段たる駆動部50などを有している。
定着ローラ18は、軸方向両側が、一対の側板47に回転自在に支持されている。加圧ローラ19の軸方向両側は、それぞれ加圧調整機構40のレバー部材41に回転自在に支持されている。各レバー部材41は、図3に示すように、一端に支持軸41aが設けられており、側板47に回転自在に支持されている。各レバー部材41の他端には、バネ受け41bが設けられており、このバネ受け41bにスプリング43の一端が取り付けられており、スプリング43の他端は、図2に示すように、側板47に設けられたバネ受け47aに取り付けられている。レバー部材41の他端側には、カム受け42が形成されており、カム部材44は、このカム受け42と当接している。
一対のカム部材44は、カムシャフト44aと一体的に回転するように平行ピン44c(図5参照)によりカムシャフト44aに取り付けられている。カムシャフト44aの奥側端部(図2の右側端部)には、駆動部50の第二出力ギヤ54と噛み合うカムギヤ55が、カムシャフト44aと一体的に回転するように平行ピン55aによりカムシャフト44aに取り付けられている。
また、このカムギヤ55には、カム部材44の回転角度を検出する回転角度検知機構45のフィラー45aが形成されている。また、奥側の側板47には、回転角度検知機構45の上記フィラー45aを検知する光学センサ45bが取り付けられている。フィラー45aは、半円形状であり、光学センサ45bは、フォトインタラプタ(透過型光学センサ)である。
図6(a)は、加圧ローラ19が加圧状態のときの様子を示す図であり、図6(b)は、加圧ローラ19が脱圧状態のときの様子を示す図である。図6(a)、図6(b)の図中左側は、回転角度検知機構45の加圧状態のときの様子と、脱圧状態のときの様子とを示している。
図6に示すように、レバー部材41は、加圧ローラ19の軸19aを受ける軸受46に当接している。この軸受46は、図中矢印K方向に往復移動可能に側板47に保持されている。また、回転角度検知機構45のフィラー45aは、半円形状であり、回転方向の一端側には、開口部45cを有している。
図6(a)に示すように、加圧状態のときは、フィラー45aが光学センサ45bの発光素子と受光素子との間に入り込んで両者間の光路を遮断している。また、加圧状態のときは、カム部材44の下死点が、カム受け42に当接している。
加圧状態から脱圧状態に移行するべく、駆動部50を駆動させると、カム部材44およびフィラー45aが図中反時計回りに回動する。すると、図6(a)に示す状態からカム部材44が、カム受け42を、スプリング43の付勢力に抗して図中下側に押し込む。これにより、レバー部材41が、支持軸41aを支点にして図中反時計回りに回動し、移動部材たる加圧ローラ19が、定着ローラ18からの反力により、定着ローラ18から離間する方向へ移動して、加圧ローラ19の定着ローラ18への加圧力が低下していく。
そして、図6(b)に示すように、カム部材44の上死点が、カム受け42に当接すると、開口部45cが光学センサ45bの発光素子と受光素子との間に位置し、光学センサ45bの受光素子が、発光素子の光を検知する。これにより、加圧ローラ19が脱圧位置まで退避したことを検知することができる。
本実施形態においては、定着装置12で紙詰まりが発生した場合、加圧調整機構40により脱圧状態とする。これにより、定着ニップ部に詰まった紙の除去作業を行いやすくすることができる。
また、プリンタが待機状態からスリープモードに移行した場合や、電源OFFした場合、加圧調整機構40により加圧ローラ19の定着ローラ18への加圧力を低減することで、ニップ部におけるクリープの発生を防止することができる。また、封筒等の厚紙を通紙する際にも、加圧調整機構40により加圧ローラ19の定着ローラ18への加圧力を低減することで、シワを発生させることなく定着処理を行うことができる。
脱圧状態から加圧状態に移行するときは、加圧状態から脱圧状態に移行するときの回転方向とは逆方向に駆動モータ51を駆動する。すると、カム部材44が図中計回りに回動し、スプリング43の付勢力によりレバー部材41が支持軸41aを支点にして図中時計回りに回動し、加圧ローラ19が定着ローラ18を加圧していく。また、フィラー45aが、光学センサ45bの受光素子と発光素子との間に入り込んで、受光素子が光を検知しなくって所定時間経過したら、規定の加圧力に達したと判断し、駆動モータ51の駆動を停止する。
図7は、加圧調整機構40の駆動部50の分解斜視図であり、図8は、軸方向と平行に切った駆動部50の断面図である。また、図9は、第二ハウジング56を取り外した駆動部50を、図8の左側から見た正面図であり、図10は、図9の状態から、さらに、ウォームホイール75、第一ハウジング66、ドライブシャフト73、第一出力ギヤ53および第二出力ギヤ54を取り外した正面図である。
本実施形態の駆動部50は、主に駆動モータ51、ウォームギヤ60、遊星歯車機構70および負荷付与部80で構成されており、ウォームギヤ60、負荷付与部80、遊星歯車機構70の順に駆動力が伝達される。
駆動モータ51として、ブラシレスモータに比べて安価で小型なブラシモータを用いている。駆動モータ51のモータ軸には、ウォームギヤ60のウォーム61が、モータ軸と一体的に回転するように取り付けられている。このウォーム61には、ウォームホイール75が噛み合っている。ウォームホイール75は、軸受154を介してブラケット52に回転自在に支持されたドライブシャフト73に支持されている。
図11は、負荷付与部80の分解斜視図であり、図12は、図8のA-A断面図であり、図13は、図8のB-B断面図である。
負荷付与部80は、主に、駆動側カップリング75a、従動側カップリング71b、ドライブシャフト73、負荷付与手段としてのトルクリミッタ72で構成されている。上記駆動側カップリング75aは、ウォームホイール75に設けられている。駆動側カップリング75aの内周面には、180°の間隔を開けて、駆動側係合突起175が設けられている。ウォームホイール75は、ドライブシャフト73に一体的に回転するように取り付けられている。具体的には、ドライブシャフト73は、断面略Dカット形状の圧入部73aを有しており、ウォームホイール75は、樹脂などのある程度弾性変形可能な材料からなり、圧入部73aに圧入される断面略Dカット形状の圧入穴75cを有している。この圧入穴75cを、弾性変形(拡径)させながらドライブシャフト73の圧入部73aに圧入することにより、ウォームホイール75は、ドライブシャフト73と一体的に回転するように、ドライブシャフト73に取り付けられる。なお、圧入部73aや圧入穴75cの詳細については、後述する。
ドライブシャフト73の一端は、軸受154を介してブラケット52に回転自在に支持されている。ドライブシャフト73の他端には、第二ハウジング56に回転自在に支持される支持部73bを有している。この支持部73bは、圧入部73aよりも短径となっている。
このドライブシャフト73には、負荷付与手段としてのトルクリミッタ72と、駆動連結部材71とが取り付けられている。トルクリミッタ72のウォームホイール75側端部には、軸方向に延びる切り欠き部72aが回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。ドライブシャフト73には、平行ピン74が嵌め込まれており、この平行ピン74が、トルクリミッタ72の切り欠き部72aに入り込んでいる。
また、トルクリミッタ72の駆動連結部材側端部には、軸方向に延びる係合突起部72bが、回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。これら係合突起部72bが、駆動連結部材71のトルクリミッタ72と対向する対向面に設けられた係合孔部71cに入り込んでいる。
駆動連結部材71は、ドライブシャフト73に回転自在に支持されており、従動側カップリング71bと、ギヤ部71aとを有している。従動側カップリング71bは、駆動側カップリング内に入り込む外径となっており、その外周面には、従動側係合突起171が、回転方向に180°の間隔を開けて2つ設けられている。
図7、図8に示すように遊星駆動伝達部材62は、ブラケット52にカシメ固定された第一支持軸152に回転自在に支持されている。遊星駆動伝達部材62は、遊星歯車機構70の太陽歯車62bが形成されている。
遊星歯車機構70は、上述の太陽歯車62b、この太陽歯車62bと噛み合う3個の遊星歯車65、これら遊星歯車65を回転自在に支持するキャリア64、これら遊星歯車65と噛み合う内歯歯車66aを有している。また、遊星歯車機構70は、遊星歯車65をキャリア64に保持させるキャリアホルダ63も備えている。
遊星歯車65は、回転方向に等間隔でキャリア64に設けられた遊星支持部64cに回転自在に支持されている(図8、図10参照)。キャリアホルダ63には、キャリア64に取り付けるためのスナップフィット部63aが設けられている。このスナップフィット部63aを弾性変形させながらスナップフィット部先端の爪部をキャリア64の係合穴部64bを通すことで、キャリアホルダ63が、キャリア64に取り付けられる。これにより、遊星歯車65がキャリア64に保持される。
内歯歯車66aは、第一ハウジング66に設けられている。第一ハウジング66は、ブラケット52や第二ハウジング56に組み合わせることで、ウォームギヤ60、遊星歯車機構70および負荷付与部80を覆うものである。
キャリア64には、図7、図8、図10に示すように、第一支持軸152に支持されるための筒状の被支持部64aを有しており、被支持部64aを第一支持軸152に嵌め込むことでキャリア64が、回転自在に第一支持軸152に支持されている。また、この被支持部64aの外周面には、第一支持軸152に回転自在に支持された第一出力ギヤ53と駆動連結する駆動連結凸部164が、120°の間隔を開けて3つ設けられている。一方、第一出力ギヤ53のキャリア64との対向面には、被支持部64aが挿入される筒状部を有しており、この筒状部の内周面には、上記駆動連結凸部164が嵌合する溝部が120°の間隔を開けて3つ設けられている。これにより、キャリア64から第一出力ギヤ53に駆動力が伝達される。
第一出力ギヤ53には第二出力ギヤ54が噛み合っており、第二出力ギヤ54は、ブラケット52にカシメ固定された第二支持軸153に回転自在に支持されている。第二出力ギヤ54は、カムギヤ55(図2参照)と噛み合っている。
駆動モータ51が回転駆動すると、ウォームギヤ60により減速されて、駆動側カップリング75aとドライブシャフト73とが回転駆動する。駆動側カップリング75aの駆動側係合突起175が、従動側係合突起171に当接していないときは、ドライブシャフト73を介して駆動モータ51の駆動トルクがトルクリミッタ72に加わる。駆動トルクがトルクリミッタ72に加わると、トルクリミッタ72が作動し、トルクリミッタ72から駆動連結部材71への駆動力の伝達が遮断され、駆動連結部材71は回転しない。
駆動側カップリング75aの駆動側係合突起175が、従動側係合突起171に当接すると、駆動側カップリング75aから従動側カップリング71bへ駆動力が伝達され、駆動連結部材71が回転駆動する。そして、駆動連結部材71のギヤ部71aから遊星駆動伝達部材62の入力ギヤ62aに駆動力が伝達され、遊星歯車機構70の太陽歯車62bが回転駆動する。
太陽歯車62bが回転駆動すると、太陽歯車62bに噛み合う遊星歯車65が、自転しながら、太陽歯車62bの周りを公転する。遊星歯車65が太陽歯車62bの周りを公転することで、キャリア64が回転し、キャリア64と係合している第一出力ギヤ53がキャリア64とともに回転する。そして、第一出力ギヤ53と噛み合う第二出力ギヤ54に駆動力が伝達され、カムギヤ55(図2参照)を介してカム部材44が回転駆動する。
上述したように、加圧ローラ19の定着ローラ18への加圧力を低減するとき、スプリング43の付勢力に抗して、カム部材44によりレバー部材41を押し込む必要があり、カム部材44の負荷トルクが大きくなる。また、レバー部材41の他端を、図3に示す下方へ押し込む結果、スプリング43が伸び、スプリング43の付勢力が増加し、カム部材44の負荷トルクが増加する。よって、加圧ローラ19の定着ローラ18への加圧力を低減させるほど、カム部材44の負荷トルクが増加することになる。
駆動部50の駆動モータ51の駆動力をカム部材44に伝達する駆動伝達機構を、複数の外歯ギヤの噛み合いにより駆動伝達を行うギヤ列で構成した場合、十分な減速比が得られない。したがって、駆動モータ51として、駆動トルクの大きいモータを用いることで、カム部材44に出力される出力トルクを負荷トルクよりも大きくする。これにより、スプリング43の付勢力に抗して、レバー部材41を回動させることができる。しかし、駆動トルクの大きいモータは、大きく、高価である。その結果、装置の大型化、装置のコストアップに繋がるという課題がある。
そこで、本実施形態の駆動部50は、ウォームギヤ60と遊星歯車機構70とを用いて、高い減速比が得られるように構成している。このように、高い減速比を得ることができるので、駆動モータ51の駆動トルクが低いモータを用いても、カム部材44への出力トルクを、カム部材44の負荷トルクよりも大きくすることができる。これにより、駆動モータ51として、駆動トルクが低い安価で小型のブラシモータを用いても、良好にカム部材44をスプリング43の付勢力に抗して回転駆動させることができ、加圧ローラ19の定着ローラ18に対する加圧力を調整することができる。
また、ウォームギヤ60と遊星歯車機構70とを用いることで、大口径ギヤを用いずとも、大きな減速比を得ることができ、ギヤ列で大きな減速比を得る場合に比べて、装置の大型化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、高い減速比を得ることができるので、駆動モータ51の駆動量に対するカム部材44の回転角度を小さくすることができる。これにより、細かくカム部材44の回転角度の調整が可能となり、細かい加圧力の調整を行うことができる。
また、本実施形態の遊星歯車機構70は、太陽歯車62bが入力、内歯歯車66aが固定、キャリア64が出力となっている。太陽歯車62b入力、内歯歯車66a固定、キャリア64出力とすることで、最も大きい減速比を得ることができる。
また、定着装置12を装置本体100に組み付ける際に、定着装置12に設けられたカムギヤ55の歯先が装置本体100に設けられた第二出力ギヤ54の歯先にぶつかるおそれがある。このように、カムギヤ55の歯先が装置本体100に設けられた第二出力ギヤ54の歯先にぶつかった際に、第二出力ギヤ54が回転して、第二出力ギヤ54とカムギヤ55とが噛み合うようにする必要がある。本実施形態の駆動部50は、上述したように、高い減速比が得られるように構成しているため、出力側から力を伝達して、停止している駆動モータ51を回転させるには、大きな力が必要である。このため、停止した駆動モータ51を回転させることなく、第二出力ギヤ54がある程度回転するように駆動部50を構成する必要がある。
そこで、本実施形態においては、図12に示すように、従動側係合突起171と駆動側係合突起175とを回転方向に180°の間隔を開けて2つ設け、駆動連結部材71がウォームホイール75に対して略180°回動可能となっている。これにより、ウォームホイール75を回転させて停止中の駆動モータ51を回転させずに、駆動連結部材71が略半回転するまで、ウォームホイール75よりも駆動伝達方向下流側の駆動伝達部材(第二出力ギヤ54、第一出力ギヤ53、遊星歯車機構70の各部材)を回転させることができる。これにより、定着装置12を装置本体100に組み付ける際に、カムギヤ55の歯先が第二出力ギヤ54の歯先にぶつかった際に、停止中の駆動モータ51を回転させることなく、第二出力ギヤ54が回転して第二出力ギヤ54とカムギヤ55とが噛み合わせることができる。これにより、定着装置12の組み付け時に大きな力が必要となることがなく、定着装置12を容易に組み付けることができる。
図14は、加圧ローラ19を脱圧状態(加圧力なし)から加圧状態へ移行させるときの様子を示す図である。
加圧ローラ19が脱圧状態のときは、先の図6(b)に示したように、カム部材44の回転軸中心から外周面までの距離が最大となるカム部材44の上死点がカム受け42に当接している。この状態から、カム部材44を図14の矢印A方向に回転させると、カム受け42とカム面44bとの接点S1とカム部材44の回転中心O1とを結ぶ線Bに対して、カム部材44がカム受け42から受けるスプリング43の付勢方向Fが回転方向にずれる。その結果、カム部材44の回転方向にスプリング43の付勢力がカム部材44に働き、カム部材44が回転方向に押し込まれ、カム部材44が、駆動モータ51から駆動力を受けて回転する回転駆動速度よりも速く回転してしまう。
図15は、カム部材44がスプリング43の付勢力で駆動モータ51から駆動力を受けて回転する回転速度よりも速く回転したときの駆動部50の各ギヤの動きについて説明する図である。
駆動部50のギヤの噛み合い部など、駆動伝達部材間の係合部は、バックラッシュなどの所定の遊びがある。そのため、スプリング43の付勢力によりカム部材44が回転駆動速度よりも速く回転すると、カムシャフト44aが、カム部材44と共に回転駆動速度よりも速く回転する。その結果、図中矢印A2に示すように、カムシャフト44aに取り付けられたカムギヤ55が回転駆動速度よりも速く回転する。カムギヤ55が、第二出力ギヤ54との遊び(バックラッシュ)分速く回転すると、カムギヤ55の歯が、第二出力ギヤ54の歯に当たり、第二出力ギヤ54を回転方向に押し込む。すると、第二出力ギヤ54が図中矢印A3に示すように、第一出力ギヤ53との遊び分、速く回転した後、第一出力ギヤ53を押し込んで、第一出力ギヤ53を、図中矢印A4に示すように、第一出力ギヤ53を回転駆動速度よりも速く回転させる。
そして、上述と同様にして、第一出力ギヤ53から遊星歯車機構70、駆動連結部材71にスプリング43の付勢力(以下、バックトルクという)が伝達され、駆動連結部材71が、上記回転駆動速度よりも速く回転する。
図16(a)は、駆動連結部材71が、回転駆動速度よりも速く回転する前の様子を示す図であり、(b)は、駆動連結部材71が、バックトルクにより回転駆動速度よりも速く回転した様子を示す図である。
図16(a)に示すように、駆動連結部材71が、駆動モータ51から駆動力を受けて回転駆動速度で回転しているときは、駆動側係合突起175が、回転方向上流側から従動側係合突起171に当接し、駆動連結部材71に駆動力を伝達する。これにより、ウォームホイール75と駆動連結部材71とが一体となって回転している。
図16(b)の矢印A6に示すように、駆動連結部材71が、バックトルクにより上記回転駆動速度よりも速く回転すると、従動側係合突起171が駆動側係合突起175から離れように回転方向に移動する。
本実施形態では、上述したように、定着装置12の組み付けを容易にするため、駆動連結部材71の従動側係合突起171と駆動側係合突起175との間の遊びが、略180°ある。そのため、バックトルクにより駆動連結部材71が加速していき、従動側係合突起171が略180°回転方向に移動した後、回転方向上流側から駆動側係合突起175に勢いよく衝突し、衝突音が発生するおそれがある。
このため、本実施形態では、負荷付与手段として、トルクリミッタ72を設けて、バックトルクによる駆動連結部材71の回転に負荷を付与している。具体的には、駆動連結部材71にバックトルクが伝達され、駆動連結部材71が、回転駆動速度よりも速く回転すると、駆動連結部材71を介してトルクリミッタ72にバックトルクが入力される。トルクリミッタ72が作動するトルクは、上記バックトルク未満に設定されており、トルクリミッタ72にバックトルクが入力されると、トルクリミッタ72が作動して、駆動連結部材71とドライブシャフト73との間の駆動伝達が遮断される。
トルクリミッタ72が作動して駆動伝達を遮断しているときは、所定の回転負荷が生じる。例えば、トルクリミッタ72が摩擦式の場合、トルクリミッタ72のドライブシャフト73に取り付けられた第一部材と、駆動連結部材71に取り付けられた第二部材との間の静止摩擦力よりもトルクリミッタ72に加わるトルクが大きいと、第一部材に対し、第二部材が相対的に回転し、駆動伝達を遮断する仕組みである。従って、第一部材に対し、第二部材が相対的に回転し、駆動伝達を遮断している状態のとき、第一部材と第二部材との間には、所定の摩擦力が生じており、負荷が発生する。また、トルクリミッタ72が磁気式の場合は、第一部材に対し、第二部材が相対的に回転し、駆動伝達を遮断している状態のとき、第一部材と第二部材との間には、所定の磁気力が生じており、負荷が発生する。このように、トルクリミッタ72が作動して、駆動伝達を遮断している状態のときは、回転負荷が発生する。よって、駆動連結部材71にバックトルクが伝達され、回転駆動速度よりも速く回転し、トルクリミッタ72が作動すると、トルクリミッタ72に負荷が発生し、駆動連結部材71の回転にブレーキをかける。これにより、駆動連結部材71の回転が十分減速されたうえで、従動側係合突起171が、駆動側係合突起175に衝突することになり、衝突音の発生を抑制することができる。
また、カム部材44が駆動モータ51の駆動力で回転駆動しているときは、トルクリミッタ72には、トルクがかからずトルクリミッタ72は作動せず、カム部材44がスプリング43の付勢力で回転するときのみ、トルクリミッタ72が作動して負荷を与える。これにより、カム部材44が駆動モータ51の駆動力で回転駆動しているときの負荷を低減することができ、出力トルクの低い安価なモータを用いることができる。
また、本実施形態においては、カム部材44の回転速度を、検知センサなどを用いて検知せずとも、カム部材44がスプリング43の付勢力で速く回転すると負荷を与えることができる。また、カム部材44が規定の速度よりも速く回転したときに、摩擦抵抗部材を移動させて、駆動連結部材71に押し当てて、負荷を当てるようにするものに比べて、簡単な構成で、負荷を与えることができる。これにより、安価な構成で、負荷付与部80を形成することができ、装置のコストダウンを図ることができる。さらには、トルクリミッタ72を、駆動側カップリング75aと従動側カップリング71bとにより内包する構成とすることで、負荷付与部80の大型化するのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、駆動部50を構成する各ギヤ(カムギヤ55、第二出力ギヤ54、第一出力ギヤ53等)として、平歯車を用いるのが好ましい。本実施形態においては、脱圧状態から加圧状態に移行するときは、加圧状態から脱圧状態に移行するときの回転方向とは逆方向に駆動モータ51を駆動し駆動部50を構成する各ギヤを、脱圧状態から加圧状態に移行するときとは逆方向に回転させる。そのため、各ギヤをハス歯歯車とした場合、脱圧状態から加圧状態に移行するときと、加圧状態から脱圧状態に移行するときのスラスト方向(軸方向)に働く力が互いに逆方向となる。その結果、各ギヤは、脱圧状態から加圧状態に移行するときと、加圧状態から脱圧状態に移行するときとで、スラスト方向において、互いに異なる方向に移動することになり、各ギヤが、スラスト方向に対向する部材に衝突し、衝突音が発生するおそれがある。一例を挙げると、第二支持軸153に回転自在に支持されている第二出力ギヤ54が、脱圧状態から加圧状態に移行するときは、第二ハウジング56側へ移動し、第二ハウジング56に衝突して衝突音が発生する。また、加圧状態から脱圧状態に移行するときは、第二出力ギヤ54はブラケット52側へ移動し、ブラケット52に衝突して衝突音が発生するのである。
一方、駆動部50を構成する各ギヤを平歯車とすることで、駆動時にスラスト方向に力が働くことがなく、各ギヤがスラスト方向に移動するのを抑制することができる。よって、スラスト方向に対向する部材に衝突するのを抑制することができ、衝突音が発生するのを抑制することができる。
図17は、ウォームホイール75を、非圧入でドライブシャフト73のDカット形状部273aに取り付けた場合について説明する図である。
図17に示すように、ウォームホイール75を、非圧入でドライブシャフト73のDカット形状部273aに取り付けた場合、図中破線で示すようにウォームホイール75が、ドライブシャフト73に対して図中K分回転方向にガタついてしまう。
本実施形態においては、トルクリミッタ72が作動して駆動伝達を遮断する前に、トルクリミッタ72を介してドライブシャフト73にバックトルクが伝達される。その結果、ウォームホイール75がバックトルクにより速く回転し、ウォームホイール75の歯部75bの歯が、ウォーム61に衝突する。ウォーム61は、モータ軸に取り付けられており、駆動モータ51から直接駆動力が伝達される部材である。よって、他の駆動伝達部材とは異なり、これよりも駆動伝達方向上流側のギヤなどの駆動伝達部材へバックトルクを受け流すことができない。そのため、先の図17に示したように、非圧入でドライブシャフト73のDカット形状部273aに取り付け、ドライブシャフト73の回転方向にガタがあると、ウォームホイール75の歯部75bの歯がウォーム61に衝突した後、ウォームホイール75が回転方向に振動してしまう。その結果、ウォームホイール75の歯部75bの歯がウォーム61に何度も当たり、騒音が発生するという不具合があった。
そこで、本実施形態においては、ウォームホイール75を、圧入でドライブシャフト73に取り付けた。これにより、ウォームホイール75が、ドライブシャフト73に対して回転方向にガタつくのを抑制することができる。その結果、ウォームホイール75がバックトルクにより回転駆動速度よりも速く回転し、ウォーム61に衝突した後に、ウォームホイール75が回転方向に振動するのを抑制することができ、騒音の発生を抑制することができる。
しかしながら、ウォームホイール75を圧入でドライブシャフト73に取り付ける構成とした場合、ウォームホイール75のドライブシャフト73への組み付けが困難になるという不具合があった。
そこで、本実施形態においては、ウォームホイール75が圧入される圧入部73aを、軸中心からの距離が互いに異なる2つの平面部と、これら平面部を繋ぐ傾斜面部とを有する構成とした。以下、図面を用いて具体的に説明する。
図18は、ドライブシャフト73とウォームホイール75とを示す断面図である。
図18に示すように、ドライブシャフト73の一端(図中左側)にはウォームホイール75が圧入される圧入部73aが設けられている。この圧入部73aには、軸方向に平行な第一平面部173aと、第一平面部173aよりも軸中心O2からの距離が長く(h1<h2)、第一平面部173aよりもドライブシャフト73の軸方向中央側に配置された軸方向に平行な第二平面部173cとを有している。また、圧入部73aは、第一平面部173aと、第二平面部173cとを繋ぐ軸方向に対して傾斜した傾斜面部173bを有している。
ウォームホイール75のドライブシャフト73に圧入される圧入穴75cの内周面には、第一平面部173aに圧入される軸方向に平行な第一内周平面部175aと、この第一内周平面部175aよりも軸中心O3からの距離が長く(h3<h4)、第二平面部173cに圧入される軸方向に平行な第二内周平面部175bとを有している。第二内周平面部175bが、第一内周平面部175aよりもドライブシャフト73への挿入方向下流側に配置されている。また、圧入穴75cのドライブシャフト73への挿入方向下流側端部には、内径が端部に行くに従って広がるテーパ部175cを有している。
図19は、ウォームホイール75をドライブシャフト73に圧入する様子を説明する図である。
図19の(a1)~(c1)は、本実施形態のウォームホイール75の圧入の様子を説明する図であり、図19の(a2)~(c2)は、従来のウォームホイール75’の圧入の様子を説明する図である。
図19(a2)~(c2)に示す従来の構成においては、ドライブシャフト73’の圧入部73a’は、平面部173’がひとつだけ設けられており、ウォームホイール75’の圧入穴75c’は、内周平面部175’がひとつだけ設けられている。
図19(a2)、(b2)に示すように、従来においては、ドライブシャフト73’の軸中心O2と、ウォームホイール75’の軸中心O3とがずれた状態で、ウォームホイール75’をドライブシャフト73’に挿入していくと、圧入穴75c’の挿入方向下流側端部が、圧入部73a’の端部に突き当たる。よって、このような場合は、ウォームホイール75’を平面部173’側(図中上方向)に移動させて、ドライブシャフト73’の軸中心O2と、ウォームホイール75’の軸中心O3とを合わせる必要がある。しかし、ウォームホイール75’を図中上側へ移動させすぎてしまうと、今度は、圧入穴75cの内周平面部175’側と反対側の円弧面側の端部が、圧入部73a’の端部に突き当たってしまう。このように、従来の構成では、圧入穴75c’を圧入部73a’に圧入する際のドライブシャフト73’の軸中心O2と、ウォームホイール75’の軸中心O3とを合わせるのが容易ではなく、ウォームホイール75’のドライブシャフト73’への圧入作業が容易に行えない。
また、圧入穴75c’の挿入方向下流側端部が、圧入部73a’の端部に突き当たることで、ウォームホイール75’の挿入抵抗が増加する。しかし、この挿入抵抗の増加が、圧入穴75c’が圧入部73a’へ圧入されるときの挿入抵抗なのか、圧入穴75c’の挿入方向下流側端部が、圧入部73a’の端部に突き当たることによる挿入抵抗なのか、ある程度の力で押し込んでみないと分からない。すなわち、ある程度の力で押し込んでも、ウォームホイール75’が軸方向へ移動しないときに、始めて圧入穴75c’の挿入方向下流側端部が、圧入部73a’の端部に突き当たっていることがわかるのである。
これに対し、本実施形態においては、図19(a1),(b1)に示すように、ドライブシャフト73の軸中心O2と、ウォームホイール75の軸中心O3とがずれた状態で、ウォームホイール75をドライブシャフト73に挿入していくと、圧入穴75cの挿入方向下流側端部が傾斜面部173bに突き当たる。このように、突き当たった状態で、ウォームホイール75をドライブシャフト73に挿入していくと、ウォームホイール75は、傾斜面部173bに案内されながら、図19(b1)の矢印S2に示す方向へ移動し、ドライブシャフト73の軸中心O2と、ウォームホイール75の軸中心O3とが一致する。そして、ドライブシャフト73の軸中心O2と、ウォームホイール75の軸中心O3とが一致した状態で、圧入穴75cが圧入部73aに圧入される。
このように、本実施形態においては、ウォームホイール75をドライブシャフト73に挿入していけば、ドライブシャフト73の軸中心O2と、ウォームホイール75の軸中心O3とが自動的に一致する。よって、手動でドライブシャフト73の軸中心O2と、ウォームホイール75の軸中心O3とを一致させる必要がある図19(a2)~(c2)に示す従来構成に比べて、容易に、ウォームホイール75をドライブシャフト73に圧入することができる。よって、ウォームホイール75のドライブシャフト73への組み付けを容易に行うことができる。
また、図19(c2)に示すように、従来構成においては、圧入しながらウォームホイール75’を移動させる移動距離(以下、圧入移動距離という)は、圧入部73a’の軸方向長さK2である。一方、本実施形態においては、圧入移動距離が、第一平面部173aおよび第二平面部173cの軸方向長さK1となり、圧入部73aの軸方向長さK2に比べて短くでき、従来よりも圧入移動距離を短くできる。これは、本実施形態においては、圧入部73aにドライブシャフト73の軸中心O2からの距離が互いに異なる複数の平面部を有し、圧入穴75cに平面部に圧入されるウォームホイール75の軸中心距離が互いに異なる複数の内周平面部を有しているため、各内周平面部が同時に対応する平面部に圧入されるからである。このように、圧入距離を短くできるので、ウォームホイール75を、力を込めて押し込む時間を短くでき、容易にウォームホイール75をドライブシャフト73に圧入することができる。
また、本実施形態では、ウォームホイール75のドライブシャフト73に圧入する部分が、軸方向において第一内周平面部175aを有する部分と、第二内周平面部175bを有する部分となり、圧入穴75cの内周面全体がドライブシャフト73に圧入する従来に比べて圧入する部分が少なくなる。しかしながら、本実施形態では、圧入穴75cの軸方向両側が圧入されるので、圧入する部分が少なくても、傾いたりすることなくウォームホイール75をドライブシャフト73に圧入固定することができる。これにより、ウォームホイール75を良好にウォーム61に噛み合せることができる。
また、本実施形態では、圧入穴75cのドライブシャフト73への挿入方向下流側端部に、内径が端部に行くに従って広がるテーパ部175cを有している。これにより、ドライブシャフト73の支持部73bに圧入穴75cを挿入するときに、このテーパ部175cにより、ドライブシャフト73の支持部73bを圧入穴75cに案内することができる。よって、圧入穴75cをドライブシャフト73の支持部73bに容易に挿入することができる。
また、図20は、ドライブシャフト73に圧入されたウォームホイール75を示す斜視図であり、(a)は、ドライブシャフト73のウォームホイール圧入側から見た斜視図であり、(b)は、ドライブシャフト73のウォームホイール圧入側と反対側から見た斜視図である。また、図21(a)は、ドライブシャフト73に圧入されたウォームホイール75の横断面図であり、(b)は、図21(a)のa-a断面図であり、(c)は、図21(a)のb-b断面図であり、(d)は、図21(a)のc-c断面図である。
製造誤差などにより、第二平面部173cや傾斜面部173bなどの軸方向長さが、規定の長さからずれることがある。ウォームホイール75の圧入穴75cに第一内周平面部175aと、第二内周平面部175bとの間に圧入部73aの傾斜面部173bに接触する傾斜面を設け、圧入穴75cの内周面の全体を圧入部73aに接触させるようにした場合、上記のような製造誤差があると、ウォームホイール75を最後まで圧入部73aに圧入することができない。一例を挙げると、例えば、第二平面部173cが規定の長さよりも長くなった場合、ウォームホイール75を最後まで圧入部73aに圧入する前に、傾斜面部173bに傾斜面が面接触し、これ以上、ウォームホイール75を圧入できなないのである。ウォームホイール75を最後まで圧入部73aに圧入できないと、図21(a)等に示す圧入部73aのウォームホイール75の圧入方向下流側端部から法線方向に立ち上がる段部73eにウォームホイール75を突き当てることができない。その結果、ウォームホイール75を軸方向の規定位置に位置決めすることができず、ウォームホイール75を、ウォーム61に良好に噛み合せることができないおそれがある。
一方、本実施形態においては、図21等に示すように、ウォームホイール75がドライブシャフト73に圧入された状態において、圧入部73aの傾斜面部173bとの間に隙間が形成され、傾斜面部173bとは非接触である。これにより、製造誤差などにより、第一平面部173a、第二平面部173c、傾斜面部173bなどの軸方向長さが、規定の長さに対してずれがあっても、ウォームホイール75を最後まで圧入部73aに圧入することができる。一例を挙げて具体的に説明すると、上述同様、第二平面部173cが規定の長さよりも長くなった場合、第一内周平面部175aの圧入方向下流側が、弾性変形して傾斜面部173bに食い込む(圧入される)ような形で、ウォームホイール75を最後まで圧入部73aに圧入することができるのである。なお、第一内周平面部175aの圧入方向下流側が、傾斜面部173bにスムーズに圧入されるために、傾斜面部173bの傾斜角度は、なるべく小さい方が好ましい。
このように、ウォームホイール75がドライブシャフト73に圧入された状態において、圧入部73aの傾斜面部173bとの間に隙間が形成されるように、圧入穴75cを構成することで、製造誤差があっても、ウォームホイール75を段部73eに突き当てることができ、ウォームホイール75を軸方向の規定位置に位置決めすることができる。その結果、ウォームホイール75を、ウォーム61に良好に噛み合せることができる。
図22は、圧入部73aに傾斜面部173bを設けていない実施例を示す図である。
図22(a)、(b)に示すように、ウォームホイール75の軸中心O3が、ドライブシャフト73の軸中心O2に対してずれた状態で、ウォームホイール75をドライブシャフト73に挿入していくと、ウォームホイール75の挿入方向下流側端部が、第二平面部173cの挿入方向上流側端部に突き当たる。しかし、このとき、既に、ウォームホイール75の圧入穴75cの一部は、圧入部73aに入り込んでいる。よって、ウォームホイール75を図22(b)の矢印S4方向(図中上方)に移動させて、圧入穴75cの円弧状の内周面を、圧入部73aの円弧状の外周面に当接させることで、ウォームホイール75の軸中心O3とドライブシャフト73の軸中心O2とを合わせることができる。そして、軸方向にウォームホイール75を移動させると、ウォームホイール75の軸中心O3がドライブシャフト73の軸中心O2に一致した状態で、ウォームホイール75を圧入部73aに圧入することができる。これにより、容易にウォームホイール75をドライブシャフト73に組み付けることができる。
次に、排紙ローラ20に排紙モータの駆動力を伝達する駆動伝達装置について説明する。
図23は、排紙ユニット200の斜視図であり、図24は、排紙ユニット200の正面図である。また、図25は、排紙ユニット200の平面図である。また、図26は、図25のD-D断面図である。
排紙ユニット200には、駆動排紙ローラ20aと、この駆動排紙ローラ20aに接触して駆動排紙ローラ20aに連れまわる従動排紙ローラ20bとを備えている。駆動排紙ローラ20a、従動排紙ローラ20bは、回転軸方向に所定の間隔を開けて4個配置されている。また、排紙ユニット200の一方の側面には、駆動排紙ローラ20aを回転駆動する排紙駆動装置210が設けられている。
図27は、排紙駆動装置210の斜視図である。
排紙駆動装置210は、排紙モータ211と、ベルト駆動伝達機構220とを有している。ベルト駆動伝達機構220は、排紙モータ211のモータ軸211aに取り付けられた駆動プーリ211bと、駆動排紙ローラ20aの排紙軸214に取り付けられた従動プーリ212と、駆動プーリ211bと従動プーリ212とに張架されたタイミングベルト213とを有している。
図24に示すように、従動プーリ212は、樹脂などのある程度弾性変形可能な材料からなり、排紙軸214の排紙駆動装置210側端部の断面略Dカット形状の圧入部214aに圧入される断面略Dカット形状の圧入穴部212aを有している。
従動プーリ212を、非圧入で排紙軸214のDカット形状部に取り付けた場合、タイミングベルト213の張力が、排紙軸214のDカット面からの反力(以下「軸Dカット面反力」という。)よりも大きいと、異音が発生するという不具合がある。以下にこの不具合について図面を用いて説明する。
図28は、従動プーリ212を、非圧入で排紙軸214のDカット形状部に取り付けたときの異音の発生について説明する図である。図28の(a1)、(a2)は、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも小さいときの場合について説明する図であり、図28の(b1)~(b3)は、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rより大きいときの場合について説明する図である。
尚、以下の説明において、「タイミングベルト213の張力T」には、「タイミングベルト213から伝達される駆動力T1」と「タイミングベルト取付張力T2(駆動プーリ211bが回転していない状態において、タイミングベルト213を駆動プーリ211bと従動プーリ212にかけ回した静止状態でタイミングベルト213にかかる張力(ベルトテンション))」が含まれるものとする。(T≒T1+T2)
また、以下の説明では、排紙軸214の回動中心よりも駆動プーリ側を+、排紙軸214の回動中心よりも駆動プーリ211bと反対側を-として説明する。
従動プーリ212にかかる力としては、タイミングベルト213の張力T、軸Dカット面反力R、排紙軸214からの反力Uがある。
図28(a1)、(b1)に示すように、排紙軸214のDカット形状部の平面部Hが駆動プーリ211b側(+側)にあるとき、タイミングベルト213の張力Tと軸Dカット面反力Rの向きは同一の+方向である。従って、このときは、従動プーリ212は、タイミングベルト213の張力Tにより、駆動プーリ側(+方向)に移動し、排紙軸214のDカット形状部の曲面部に従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面が当接する。
また、取り付け穴212a’の内周面が排紙軸214のDカット形状部の曲面部に当接することで、Dカット形状部の平面部Hとの間に所定の隙間が生じる。従動プーリ212は、タイミングベルト213から回転駆動力を受け、回転するため、平面部Hの下流側端部に従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面が突き当たる。これにより、従動プーリ212から排紙軸214に駆動力が伝達され、排紙軸214が回転駆動する。
また、排紙軸214のDカット形状部の曲面部に従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面が当接することで、従動プーリ212は、-方向に排紙軸214からの反力Uを受ける。この反力Uは、タイミングベルト213の張力Tと、軸Dカット面反力Rとを足し合わせたものである。
タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも小さい場合は、(a1)の状態から180°回転したときも、(a1)と同様、排紙軸214のDカット形状部の曲面部に従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面が当接する状態が維持され、従動プーリ212は、Dカット形状部の曲面部から反力Uを受ける(a2参照)。
一方、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも大きい場合、(b2)に示すように、(b1)の状態から180°回転したときに、排紙軸214の平面部Hが取り付け穴212a’の内周面に当接し、従動プーリ212はDカット形状部の平面部Hから反力Uを受ける。このように、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも大きい場合、一回転の間に排紙軸214が従動プーリ212の取り付け穴内を相対的に動き、排紙軸214の一回転に一回、異音が発生する。
(b3)は、(b1)の状態から180°回転したときに、排紙軸214の平面部Hが取り付け穴212a’の内周面に当接するメカニズムについて、説明する図である。
(b3)に示すように、(b1)に示す状態から180°回転し、Dカット形状部の平面部Hが-側に来ると軸Dカット面反力Rの向きと、タイミングベルト213の張力Tの向きが互いに異なる。このとき、張力Tが、従動プーリ212を介して排紙軸214の平面部Hの下流側端部に加わり、張力Tが排紙軸214を回転させるように働く。
軸Dカット面反力Rが、張力Tよりも大きいときは、張力Tにより排紙軸214が回転することがない。その結果、(a2)に示すように、排紙軸214のDカット形状部の曲面部に従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面が当接する状態が維持される。
一方、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも大きいときは、張力Tにより排紙軸214が回転し、(b2)に示すように、排紙軸214の従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面に当接する箇所は、曲面部から平面部Hに切り替わるのである。また、張力Tにより排紙軸214が回転し、取り付け穴212aから離間している平面部Hの回転方向側上流側端部((b3)における下端)が、取り付け穴の内周面に突き当たることで、異音が発生するのである。
このような異音の発生を抑制するため、タイミングベルト213の張力Tを、軸Dカット面反力Rよりも小さくなるように、設計することが考えられる。しかし、部品のばらつきや組み付けのばらつきなどにより、駆動プーリと従動プーリとの軸間距離が狙いの軸間距離よりも長くなってしまうと、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも大きくなり、異音が発生するおそれがあった。
上記異音の発生を抑制するために、排紙軸214のDカット形状部と従動プーリ212の取り付け穴212a’との隙間にグリースを充填することが考えられる。グリースを充填することで、このグリースが、張力Tにより排紙軸214が従動プーリ212に対して相対的に回転する際の抵抗になり、平面部Hの回転方向側上流側端部が取り付け穴212a’の内周面に勢いよく突き当たるのを抑制でき、異音の発生を抑制できる。しかし、グリースを封止するシール部材などが必要となり、装置のコストアップに繋がる。また、グリースを充填する工程等が増え、組み立て工数が増加する。
このため、ベルト駆動伝達機構220においても、従動プーリ212を排紙軸214に圧入で取り付けるのが好ましい。これにより、タイミングベルト213の張力Tが、軸Dカット面反力Rよりも大きくても、排紙軸214が従動プーリ212の穴内を相対的に動くのが防止され、異音の発生を防ぐことができる。また、従動プーリ212を排紙軸214に圧入するだけで、組み立てることができ、グリースを充填する場合に比べて、装置のコストアップや組み立て工数の増加を抑制できる。
しかしながら、従動プーリ212の圧入穴の内周面全体を排紙軸に圧入する構成とした場合、従動プーリ212の排紙軸214への組み付けが困難になるという不具合がある。よって、このベルト駆動伝達機構220においても、ウォームホイールをドライブシャフトへ圧入する構成と同様、排紙軸214の従動プーリ212が圧入される圧入部を、軸中心からの距離が互いに異なる2つの平面部と、これら平面部を繋ぐ傾斜面部とを有する構成とした。
図29は、従動プーリが圧入される排紙軸214の圧入部214a付近の拡大図であり、(a)は、軸方向に対して直交する方向から見た図であり、(b)は、軸方向から見た((a)に示す矢印C方向から見た)図である。
排紙軸214の圧入部214aは、軸方向に平行な第一平面部214a1と、第一平面部214a1よりも軸中心O2からの距離が長く(h1<h2)、第一平面部214a1よりも排紙軸214の軸方向中央側に配置された軸方向に平行な第二平面部214a2とを有している。また、圧入部214aは、第一平面部214a1と、第二平面部214a2とを繋ぐ軸方向に対して傾斜した傾斜面部214a3を有している。
図30は、従動プーリ212の概略図であり、(a)は、断面図、(b)は、軸方向から見た((a)に示す矢印B方向から見た)図である。
従動プーリ212の回転中心には、断面Dカット形状の圧入穴部212aと、挿入穴部212bとが設けられている。挿入穴部212bは、排紙軸214の直径とほぼ同径の断面円形状の穴であり、圧入穴部212aは、第一内周平面部212a1と、この第一内周平面部212a1よりも軸中心O3からの距離が長い(h3<h4)第二内周平面部212a2とを有する一対の段差形状部212a3を有している。
第一内周平面部212a1の第一平面部214a1に対する食い込み量を、第二内周平面部212a2の第二平面部214a2に対する食い込み量よりも少なくしている。具体的には、軸中心O2と第一平面部214a1との距離をh1、軸中心O2と第二平面部214a2との距離をh2、軸中心O3と第一内周平面部212a1との距離をh3、軸中心O3と第二内周平面部212a2との距離をh4としたとき、(h1-h3)<(h2-h4)となっている。
図31は、従動プーリ212の排紙軸214への圧入について説明する図である。
図31(a)に示すように、従動プーリ212を図中矢印D方向に移動させ、排紙軸214の一端を、従動プーリ212の挿入穴部212bへ挿入する。排紙軸214の一端は、径が徐々に広がるようなテーパ形状となっている。そのため、挿入時に多少、従動プーリ212の軸中心と排紙軸214の軸中心がずれていても、排紙軸214の一端のテーパ形状により従動プーリ212を案内し、排紙軸214をスムーズに従動プーリ212の挿入穴部212bに挿入することができる。
従動プーリ212の挿入穴部212bに排紙軸214を挿入していくと、図31(b)に示すように、圧入穴部212aの第一内周平面部212a1が排紙軸214の一端に突き当たる。この状態から、さらに従動プーリ212を図中矢印D方向に移動させると、第一内周平面部212a1が弾性変形して、排紙軸214の一端まで延びている第一平面部214a1に圧入される。この状態からさらに従動プーリ212を図中矢印D方向へ移動させることになるが、上述したように、第一内周平面部212a1の排紙軸214に対する食い込み量を、第二内周平面部212a2の排紙軸214に対する食い込み量よりも少なくしているので、従動プーリ212の移動負荷は弱く、あまり力を込めることなく、従動プーリ212を矢印D方向へ移動させることができる。
図31(b)に示す状態から、従動プーリ212を図中矢印D方向へ移動させていくと、図31(c)に示すように、第二内周平面部212a2の従動プーリ移動方向側先端が、傾斜面部214a3に突き当たる。この状態から、さらに従動プーリ212を図中矢印D方向へ移動させると、この傾斜面部214a3により第二内周平面部212a2が容易に弾性変形して圧入されていく。これにより、図31(d)に示すように、第二内周平面部212a2を容易に第二平面部214a2に圧入させることができ、従動プーリ212を排紙軸214に容易に組み付けることができる。
一方、このような傾斜面部214a3がない場合は、第二内周平面部212a2を第二平面部214a2に圧入するには、第二内周平面部212a2を急速に弾性変形させることになり、従動プーリ212を強く押し込む必要が生じ、組み付け性が悪い。
ただし、上記のように第一内周平面部212a1の第一平面部214a1に対する食い込み量(h1-h3)を、第二内周平面部212a2の第二平面部214a2に対する食い込み量(h2-h4)よりも少なくすることにより、従動プーリ212の移動負荷は弱く、あまり力を込めることなく、従動プーリ212を矢印D方向へ移動させることができるという組み付け作業上のメリットがある一方、上記食い込み量の差により従動プーリ212が排紙軸214に対して傾いて取りけられてしまう可能性がある。
そこで、排紙軸214に対する従動プーリ212の傾き防止を優先する場合は、第一内周平面部212a1の第一平面部214a1に対する食い込み量(h1-h3)を、第二内周平面部212a2の第二平面部214a2に対する食い込み量(h2-h4)とほぼ等しくすることが好ましい((h1-h3)≒(h2-h4))。
このベルト駆動伝達機構220においても、従動プーリ212の排紙軸214に圧入する部分が、軸方向において第一内周平面部212a1と、第二内周平面部212a2とになり、圧入穴部212aの内周面全体を排紙軸214に圧入するものに比べて圧入する部分が少なくなり、容易に従動プーリ212を排紙軸214に圧入することができる。また、この例においても、圧入穴部212aの軸方向両側が圧入されるので、圧入する部分が少なくても、傾いたりすることなく従動プーリ212を排紙軸214に圧入固定することができる。
また、このベルト駆動伝達機構220においても、従動プーリ212が排紙軸214に圧入された状態において、圧入部214aの傾斜面部214a3との間に隙間が形成され、傾斜面部214a3とは非接触である。これにより、製造誤差などにより、第一平面部214a1、第二平面部214a2、傾斜面部214a3などの軸方向長さが、規定の長さに対してずれがあっても、従動プーリ212を最後まで圧入部214aに圧入することができる。
また、図30(b)に示すように、圧入穴部212aの断面Dカット形状の図中左右方向中央を切り欠いたような構成となっており、第一内周平面部212a1および第二内周平面部212a2を有する段差形状部が、図中左右方向両側に設けたような構成となっている。これにより、排紙軸214の圧入部に圧入する際に、第一内周平面部や第二内周平面部212a2を弾性変形しやすくでき、従動プーリ212を排紙軸214に容易に組み付けることができる。
また、このベルト駆動伝達機構220では、排紙軸の圧入部の第1平面部の箇所とこれよりも端部側とが同径であるが、圧入部の第1平面部の箇所よりも端部側を、圧入部の第1平面部よりも小径とするのが好ましい。この端部側を小径することで、第二内周面平面部が第二平面部に圧入する際に、第一内周平面部が第一平面部に圧入されることになり、従動プーリを排紙軸に組み付ける際の負荷を低減することができ好ましい。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
駆動モータ51などの駆動源から駆動力が伝達されるウォームホイール75などの駆動伝達部材と、軸方向に平行な平面を有し、前記駆動伝達部材が圧入される圧入部73aを前記軸方向の一端部に設けたドライブシャフト73などの回転軸とを備えた駆動部50などの駆動伝達装置において、前記圧入部は、前記駆動伝達部材の圧入方向に並んで配置され、前記回転軸の軸中心からの距離が互いに異なる複数の前記平面(本実施形態では、第一平面部173a、第二平面部173c)を備えており、複数の前記平面のうち、前記圧入方向の下流側の前記平面と前記軸中心との間の距離は、前記圧入方向の上流側の前記平面と前記軸中心との間の距離よりも大きい。
態様1では、複数の前記平面のうち、前記圧入方向の下流側の前記平面と前記軸中心との間の距離を、前記圧入方向の上流側の前記平面と前記軸中心との間の距離よりも大きくしたので、圧入部の圧入方向上流側の外径が、下流側の外径よりも小さくなる。その結果、駆動伝達部材の圧入部に圧入される圧入穴の圧入部の圧入方向下流側に圧入される圧入方向下流側の内径が、圧入部の圧入方向上流側に圧入される圧入方向上流側の内径よりも大きくなるような構成となる。よって、図22の(a)~(c)を用いて先に説明したように、圧入部の圧入方向上流側の部分が、圧入穴の内周面との間に隙間を有する状態である程度、圧入穴に入り込んだ後に、圧入穴が圧入部に圧入されることになる。圧入部の圧入方向上流側の部分が、圧入穴に入り込んだときに、次のように駆動伝達部材を移動させることで、圧入穴の中心(図22(a)の一点破線O3)と、回転軸の軸中心(図22(a)の一点破線O2)とを合わせることができる。すなわち、圧入部の圧入方向に並んで配置された複数の平面と対向する圧入穴の面が、これら平面から離間する方向(図22(b)の矢印S4方向)に駆動伝達部材を移動させるのである。このように、駆動伝達部材を移動させることで、圧入部の圧入方向上流側端部から下流側端部まで連続している連続面(本実施形態では円弧面)に圧入穴の内周面が当接し、圧入穴の中心(図22(a)の一点破線O3)と、回転軸の軸中心(図22(a)の一点破線O2)とが一致する。そして、圧入部の上記連続面に、圧入穴の内周面を当接させた状態で、圧入部に圧入穴を圧入することで、圧入穴の中心と、回転軸の軸中心とを合わせた状態で、圧入部に圧入穴を圧入することができる。
このように、態様1では、圧入穴を圧入部に圧入する前に、圧入部の一部が圧入穴に入り込むことができるので、圧入部の圧入方向上流側端部から下流側端部まで連続している連続面を、圧入穴の中心を、回転軸の軸中心に合わせるための箇所として用いることができる。これにより、圧入穴の中心と、回転軸の軸中心とを、目視で合わせることなく、駆動伝達部材を圧入部に圧入することができる。よって、圧入部の圧入方向上流側と下流側とで外径が同径であり、圧入穴を圧入部へ圧入する際に、圧入穴の中心と、回転軸の軸中心とを目視で合わせる必要がある特許文献1に記載の構成に比べて、駆動伝達部材の回転軸への組み付けを容易に行うことができる。
(態様2)
態様1において、圧入部73aは、第一平面部173aなどの圧入方向上流側の平面と、第二平面部173cなどの圧入方向下流側の平面とを繋ぐ傾斜面部173bなどの傾斜面を有する。
これによれば、図19を用いて説明したように、駆動伝達部材の圧入穴75cの中心と、回転軸の中心とがずれた状態で駆動伝達部材を軸方向へ移動させ圧入穴75cが圧入部73aに挿入されると、圧入穴75cの圧入方向下流側端部が傾斜面に当接する。さらに、駆動伝達部材を軸方向へ移動させると、傾斜面に案内されて、圧入部73aの平面から離間する方向に駆動伝達部材が移動し、駆動伝達部材の圧入穴75cの中心と、回転軸の中心とが一致する。このように、駆動伝達部材を軸方向へ移動させるだけで、駆動伝達部材の圧入穴75cの中心と、回転軸の中心とを一致させることができ、容易に駆動伝達部材を圧入部73aに圧入することができる。
(態様3)
態様1または2において、ウォームホイール75などの駆動伝達部材の前記圧入部73aに圧入される圧入穴75cの内周面には、圧入部73aの各平面に圧入される複数の平面部(本実施形態では、第一内周平面部175a, 第二内周平面部175b)を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、圧入穴75cの軸方向両側が圧入されるので、傾いたりすることなく駆動伝達部材を圧入部73aに圧入固定することができる。
(態様4)
態様3において、複数の前記平面部のうち、前記圧入方向の下流側の前記平面部と前記軸中心との間の距離は、前記圧入方向の上流側の前記平面部と前記軸中心との間の距離よりも大きい。
これによれば、実施形態で説明したように、圧入穴を圧入部に圧入する前に、圧入部の一部を圧入穴に入り込ませることができる。
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、ウォームホイール75などの駆動伝達部材の圧入部73aに圧入される圧入穴75cには、圧入部73aに非接触な非接触部を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、製造誤差などがあっても、駆動伝達部材を、軸方向規定の位置まで圧入させることができる。
(態様6)
態様1乃至5いずれかにおいて、スプリング43などの付勢手段に抗して加圧ローラ19などの移動部材を移動させるカム部材44に駆動力を伝達する。
実施形態で説明したように、カム部材44を駆動して付勢手段に抗して移動部材を移動させる構成においては、付勢手段の付勢力でカム部材44が駆動源による回転駆動速度よりも速く回転するおそれがある。付勢手段の付勢力でカム部材44が駆動源による回転駆動速度よりも速く回転すると、駆動伝達部材が、駆動力を受ける駆動伝達方向上流側のウォーム61などの上流側駆動伝達部材に回転方向から衝突する。本態様では、ウォームホイール75などの駆動伝達部材は、ドライブシャフト73などの回転軸に圧入されているので、回転軸に対して回転方向のガタがない。よって、衝突後に駆動伝達部材が回転方向に振動するのを抑制することができ、振動による騒音の発生を抑制することができる。
(態様7)
態様6において、駆動モータ51などの駆動源から駆動力を受ける駆動側カップリング75aと、前記駆動側カップリング75aと係合する従動側カップリング71bと、駆動側カップリング77aと従動側カップリング71bとに駆動連結するトルクリミッタ72とを備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、カム部材44がスプリング43などの付勢手段により駆動モータ51などの駆動源の駆動力によって回転するときの回転駆動速度よりも速く回転すると、従動側カップリング71bが駆動側カップリング75aよりも速く回転する。すると、トルクリミッタ72にトルクが加わり、トルクリミッタ72が作動する。トルクリミッタ72が作動して、駆動伝達を遮断した状態のときは、トルクリミッタ72に摩擦力などの回転負荷が生じる。このトルクリミッタ72の回転負荷が、カム部材44の回転の負荷となり、カム部材44の回転にブレーキをかける。その結果、カム部材44が減速し、従動側カップリング71bの従動側係合突起171が、駆動側カップリング75aの駆動側係合突起175に勢いよく衝突するのを防止することができ、衝突音を低減することができる。
一方、カム部材44が駆動源の駆動力で回転しているときは、駆動力が、駆動側カップリング75aから従動側カップリング71bに駆動力が伝達され、トルクリミッタ72は、トルクが加わらず、トルクリミッタ72が作動しない。これにより、カム部材44が駆動源の駆動力で回転しているときは、負荷が付与されず、出力トルクの低い安価なモータを用いることができる。
(態様8)
態様6または7いずれかにおいて、前記移動部材が、定着ローラ18を加圧する加圧ローラ19である。
これによれば、定着ローラ18に対して加圧ローラ19を接離させる際に衝突音が発生するのを抑制することができる。
(態様9)
態様1乃至8いずれかにおいて、一つ以上の歯車を有し、前記歯車を、平歯車とした。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動時に歯車がスラスト方向(軸方向)に移動して、歯車がこの歯車とスラスト方向で対向する部材に衝突するのを抑制することができ、衝突音の発生を抑制することができる。
(態様10)
態様1乃至8いずれかにおいて、排紙モータ211などの駆動源と、複数のプーリに張架されたタイミングベルト213などのベルト部材とを備え、複数のプーリのうちのひとつが、ベルト部材を介して前記駆動源の駆動力が伝達される排紙軸214などの駆動部材の軸に設けられており、前記回転軸は、前記駆動部材の軸であり、前記駆動伝達部材は、駆動部材の軸に設けられた従動プーリ212などのプーリである。
これによれば、従動プーリ212などのプーリを、排紙軸214などの駆動部材の軸に容易に圧入することができる。また、プーリを、駆動部材の軸に圧入固定することで、異音の発生を防止することができる。
(態様11)
態様10において、駆動部材は、排紙ローラである。
これによれば、排紙ローラ駆動時の異音を抑制することができる。
(態様12)
カム部材44などの駆動部材に駆動源の駆動力を伝達する駆動部50などの駆動伝達装置を備え、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記駆動伝達装置として態様1乃至11いずれかの駆動伝達装置を用いた。
これによれば、組み付け作業を容易に行うことができる。
12 :定着装置
18 :定着ローラ
19 :加圧ローラ
19a :加圧ローラの軸
40 :加圧調整機構
41 :レバー部材
41a :支持軸
41b :バネ受け
42 :カム受け
43 :スプリング
44 :カム部材
44a :カムシャフト
44b :カム面
45 :回転角度検知機構
45a :フィラー
45b :光学センサ
45c :開口部
47 :側板
47a :バネ受け
50 :駆動部
51 :駆動モータ
52 :ブラケット
53 :第一出力ギヤ
54 :第二出力ギヤ
55 :カムギヤ
55a :平行ピン
56 :第二ハウジング
60 :ウォームギヤ
61 :ウォーム
62 :遊星駆動伝達部材
62a :入力ギヤ
62b :太陽歯車
63 :キャリアホルダ
64 :キャリア
65 :遊星歯車
66 :第一ハウジング
66a :内歯歯車
70 :遊星歯車機構
71 :駆動連結部材
71a :ギヤ部
71b :従動側カップリング
71c :係合孔部
72 :トルクリミッタ
72a :切り欠き部
72b :係合突起部
73 :ドライブシャフト
73a :圧入部
73b :支持部
73e :段部
74 :平行ピン
75 :ウォームホイール
75a :駆動側カップリング
75b :歯部
75c :圧入穴
77a :駆動側カップリング
80 :負荷付与部
100 :装置本体
152 :第一支持軸
153 :第二支持軸
164 :駆動連結凸部
171 :従動側係合突起
173a :第一平面部
173b :傾斜面部
173c :第二平面部
175 :駆動側係合突起
175a :第一内周平面部
175b :第二内周平面部
175c :テーパ部
h1 :軸中心O2と第一平面部との距離
h2 :軸中心O2と第二平面部との距離
h3 :軸中心O3と第一内周平面部との距離
h4 :軸中心O3と第二内周平面部との距離
特開2012-229723号公報

Claims (13)

  1. 駆動源から駆動力が伝達される駆動伝達部材と、
    軸方向の一端部側に前記駆動伝達部材を圧入する圧入部が設けられ、前記圧入
    部の断面形状がD形状であり、前記圧入部以外の断面形状が円形状である回転軸
    とを備えた駆動伝達装置において、
    前記回転軸の前記圧入部は、前記D形状の平面に相当する部分に、前記駆動伝
    達部材の圧入方向に並んで配置された複数の平面部を備えており、
    前記複数の平面部は、前記回転軸の軸中心からの距離が互いに異なっており、
    前記複数の平面部のうち、前記圧入方向の上流側の第1平面部と前記軸中心との
    間の距離は、前記圧入方向の下流側の第2平面部と前記軸中心との間の距離より
    も小さくなっており、
    前記駆動伝達部材は、前記圧入部に嵌合する圧入穴を有し、該圧入穴の内周面
    には、前記駆動伝達部材が前記回転軸に嵌合した際に前記圧入部の前記第1平面
    部と前記第2平面部の各々に対向して当接する複数の内周平面部を有し、
    前記回転軸の前記圧入部は、前記第1平面部と、前記第2平面部とを繋ぐ傾斜
    面部を有することを特徴とする駆動伝達装置。
  2. 請求項に記載の駆動伝達装置において、
    前記複数の内周平面部のうち、前記圧入方向の上流側の第1内周平面部と前記
    軸中心との間の距離は、前記圧入方向の下流側の第2内周平面部と前記軸中心と
    の間の距離よりも小さいことを特徴とする駆動伝達装置。
  3. 請求項に記載の駆動伝達装置において
    前記傾斜面部は、前記第1平面部の前記圧入方向の上流側端部が、第1内周平
    面部の前記圧入方向の下流側端部に当接する前に、前記第2内周平面部の前記圧
    入方向の下流側端部に当接することを特徴とする駆動伝達装置。
  4. 請求項1乃至いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
    前記圧入穴の内周面には、前記圧入部に非接触な非接触部が設けられることを
    特徴とする駆動伝達装置。
  5. 請求項1乃至いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動伝達部材により伝達される前記駆動源の駆動力により駆動するカム
    部材と、該カム部材の回転に伴って移動する移動部材と、該移動部材を付勢する
    付勢手段とを有し、
    前記カム部材は、前記付勢手段に抗して前記移動部材を移動させることを特徴
    とする駆動伝達装置。
  6. 請求項に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動源から前記駆動力を受ける駆動側カップリングと、前記駆動側カップ
    リングと係合する従動側カップリングと、
    前記駆動側カップリングと前記従動側カップリングとに駆動連結するトルク
    リミッタとを備えたことを特徴とする駆動伝達装置。
  7. 請求項5または6に記載の駆動伝達装置において、
    前記移動部材が、定着ローラを加圧する加圧ローラであることを特徴とする駆
    動伝達装置。
  8. 請求項に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動源とは別に、前記定着ローラを駆動する第2の駆動源を有することを
    特徴とする駆動伝達装置。
  9. 請求項5乃至8いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動伝達部材からカム部材に駆動力を伝達する駆動伝達機構を有し、該駆
    動伝達機構は、一つ以上の歯車を備えており、
    前記歯車を、平歯車としたことを特徴とする駆動伝達装置。
  10. 請求項1乃至いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動源と、複数のプーリに張架されたベルト部材とを備え、
    複数のプーリのうちのひとつが、前記ベルト部材を介して前記駆動源の前記駆
    動力が伝達される駆動部材の軸に設けられており、
    前記回転軸は、前記駆動部材の軸であり、
    前記駆動伝達部材は、前記駆動部材の軸に設けられたプーリであることを特徴
    とする駆動伝達装置。
  11. 請求項10に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動部材は、排紙ローラであることを特徴とする駆動伝達装置。
  12. 請求項1乃至11いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
    前記駆動源からの駆動力を前記駆動伝達部材に伝達する駆動伝達機構を有し、
    該駆動伝達機構は、遊星歯車機構を備えたことを特徴とする駆動伝達装置。
  13. 駆動源の駆動力を伝達する駆動伝達装置を備え、記録媒体に画像を形成する画
    像形成装置において、
    前記駆動伝達装置として請求項1乃至12いずれか一項に記載の駆動伝達装
    置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
JP2017221883A 2017-07-14 2017-11-17 駆動伝達装置および画像形成装置 Active JP7000813B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CN201810756840.9A CN109254514B (zh) 2017-07-14 2018-07-11 驱动传递装置及图像形成装置
US16/033,429 US10429786B2 (en) 2017-07-14 2018-07-12 Drive transmission device and image forming apparatus incorporating the drive transmission device

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017138519 2017-07-14
JP2017138519 2017-07-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019020703A JP2019020703A (ja) 2019-02-07
JP7000813B2 true JP7000813B2 (ja) 2022-02-04

Family

ID=65355520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017221883A Active JP7000813B2 (ja) 2017-07-14 2017-11-17 駆動伝達装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7000813B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020106278A1 (de) * 2020-03-09 2021-09-09 Saurer Spinning Solutions Gmbh & Co. Kg Vorrichtung zur Drehmomentübertragung

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008265958A (ja) 2007-04-20 2008-11-06 Inoac Corp ローラ用シャフト
JP2009282401A (ja) 2008-05-23 2009-12-03 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置
JP2012042778A (ja) 2010-08-20 2012-03-01 Canon Inc 画像形成装置
JP2013076838A (ja) 2011-09-30 2013-04-25 Konica Minolta Business Technologies Inc 動力伝達体の取り付け構造およびトナー搬送装置
JP2014030024A (ja) 2013-08-22 2014-02-13 Oki Data Corp 開閉カバーロック機構及びそれを備えた画像形成装置
JP2015068470A (ja) 2013-09-30 2015-04-13 キヤノン株式会社 駆動力切替機構及び画像形成装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6370353B1 (en) * 2000-10-12 2002-04-09 Heidelberg Digital, L.L.C. Pressure roller system and an improved method for installing a pressure roller

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008265958A (ja) 2007-04-20 2008-11-06 Inoac Corp ローラ用シャフト
JP2009282401A (ja) 2008-05-23 2009-12-03 Konica Minolta Business Technologies Inc 定着装置および画像形成装置
JP2012042778A (ja) 2010-08-20 2012-03-01 Canon Inc 画像形成装置
JP2013076838A (ja) 2011-09-30 2013-04-25 Konica Minolta Business Technologies Inc 動力伝達体の取り付け構造およびトナー搬送装置
JP2014030024A (ja) 2013-08-22 2014-02-13 Oki Data Corp 開閉カバーロック機構及びそれを備えた画像形成装置
JP2015068470A (ja) 2013-09-30 2015-04-13 キヤノン株式会社 駆動力切替機構及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019020703A (ja) 2019-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7057892B2 (ja) 駆動伝達装置および画像形成装置
CN109254514B (zh) 驱动传递装置及图像形成装置
JP6823828B2 (ja) 移動装置および画像形成装置
JP6726399B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
EP2924513A1 (en) Fixing device and image forming apparatus
US9075375B2 (en) Driving device and image forming apparatus provided with same
US7991324B2 (en) Photosensitive unit and image forming apparatus
US20180180106A1 (en) Clutch device, process cartridge and image forming apparatus
JP7000813B2 (ja) 駆動伝達装置および画像形成装置
EP3385201B1 (en) Driving device, sheet feeding device and image forming apparatus including same
JP6954048B2 (ja) 駆動装置及び画像形成装置
JP7039316B2 (ja) 駆動伝達装置及び画像形成装置
JP7269542B2 (ja) モータ装置、定着装置および画像形成装置
JP7242253B2 (ja) 駆動伝達機構、シート搬送装置及び画像形成装置
KR102415348B1 (ko) 구동 전달 장치 및 화상 형성 장치
JP2014115460A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2009012947A (ja) 用紙トレイ着脱機構及び画像形成装置
JP4980762B2 (ja) 駆動装置、画像形成装置、プロセスカートリッジおよび定着装置
US10087026B2 (en) Sheet conveying apparatus and image forming apparatus including the same
JP4681847B2 (ja) 電子写真画像形成装置
JP4689537B2 (ja) 画像形成装置
JP2003146487A (ja) レジストローラ駆動装置、および画像形成装置
JP2017210367A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
JP2009069711A (ja) 画像形成装置
JP2017057040A (ja) シート搬送装置と画像読取装置と画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200916

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210921

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211207

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7000813

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151