JP7000813B2 - 駆動伝達装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
達部材と、軸方向の一端部側に前記駆動伝達部材を圧入する圧入部が設けられ、
前記圧入部の断面形状がD形状であり、前記圧入部以外の断面形状が円形状であ
る回転軸とを備えた駆動伝達装置において、前記回転軸の前記圧入部は、前記D
形状の平面に相当する部分に、前記駆動伝達部材の圧入方向に並んで配置された
複数の平面部を備えており、前記複数の平面部は、前記回転軸の軸中心からの距
離が互いに異なっており、前記複数の平面部のうち、前記圧入方向の上流側の第
1平面部と前記軸中心との間の距離は、前記圧入方向の下流側の第2平面部と前
記軸中心との間の距離よりも小さくなっており、前記駆動伝達部材は、前記圧入
部に嵌合する圧入穴を有し、該圧入穴の内周面には、前記駆動伝達部材が前記回
転軸に嵌合した際に前記圧入部の前記第1平面部と前記第2平面部の各々に対向
して当接する複数の内周平面部を有し、前記回転軸の前記圧入部は、前記第1平
面部と、前記第2平面部とを繋ぐ傾斜面部を有することを特徴とするものである。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
図1に示すプリンタは、モノクロプリンタである。その装置本体100には、着脱ユニットとしてのプロセスカートリッジ1が着脱可能に装着されている。プロセスカートリッジ1は、表面に画像を担持する像担持体としての感光体2と、感光体2の表面を帯電させる帯電手段としての帯電ローラ3と、感光体2上の潜像を可視画像化する現像手段としての現像装置4と、感光体2の表面をクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニングブレード5等を備える。また、感光体2の周囲には表面を露光する露光手段としてのLEDヘッドアレイ6が配設されている。
定着装置12は、内部に赤外線ヒータ23を配置し、この赤外線ヒータ23により加熱される被加熱部材たる定着ローラ18と、定着ローラ18に圧接してニップ部としての定着ニップを形成する移動部材たる加圧ローラ19と、加圧ローラ19を、定着ローラ18に対して移動させ、加圧ローラ19の定着ローラ18に対する加圧力を調整する加圧調整機構40とを備えている。
図6に示すように、レバー部材41は、加圧ローラ19の軸19aを受ける軸受46に当接している。この軸受46は、図中矢印K方向に往復移動可能に側板47に保持されている。また、回転角度検知機構45のフィラー45aは、半円形状であり、回転方向の一端側には、開口部45cを有している。
本実施形態の駆動部50は、主に駆動モータ51、ウォームギヤ60、遊星歯車機構70および負荷付与部80で構成されており、ウォームギヤ60、負荷付与部80、遊星歯車機構70の順に駆動力が伝達される。
負荷付与部80は、主に、駆動側カップリング75a、従動側カップリング71b、ドライブシャフト73、負荷付与手段としてのトルクリミッタ72で構成されている。上記駆動側カップリング75aは、ウォームホイール75に設けられている。駆動側カップリング75aの内周面には、180°の間隔を開けて、駆動側係合突起175が設けられている。ウォームホイール75は、ドライブシャフト73に一体的に回転するように取り付けられている。具体的には、ドライブシャフト73は、断面略Dカット形状の圧入部73aを有しており、ウォームホイール75は、樹脂などのある程度弾性変形可能な材料からなり、圧入部73aに圧入される断面略Dカット形状の圧入穴75cを有している。この圧入穴75cを、弾性変形(拡径)させながらドライブシャフト73の圧入部73aに圧入することにより、ウォームホイール75は、ドライブシャフト73と一体的に回転するように、ドライブシャフト73に取り付けられる。なお、圧入部73aや圧入穴75cの詳細については、後述する。
加圧ローラ19が脱圧状態のときは、先の図6(b)に示したように、カム部材44の回転軸中心から外周面までの距離が最大となるカム部材44の上死点がカム受け42に当接している。この状態から、カム部材44を図14の矢印A方向に回転させると、カム受け42とカム面44bとの接点S1とカム部材44の回転中心O1とを結ぶ線Bに対して、カム部材44がカム受け42から受けるスプリング43の付勢方向Fが回転方向にずれる。その結果、カム部材44の回転方向にスプリング43の付勢力がカム部材44に働き、カム部材44が回転方向に押し込まれ、カム部材44が、駆動モータ51から駆動力を受けて回転する回転駆動速度よりも速く回転してしまう。
駆動部50のギヤの噛み合い部など、駆動伝達部材間の係合部は、バックラッシュなどの所定の遊びがある。そのため、スプリング43の付勢力によりカム部材44が回転駆動速度よりも速く回転すると、カムシャフト44aが、カム部材44と共に回転駆動速度よりも速く回転する。その結果、図中矢印A2に示すように、カムシャフト44aに取り付けられたカムギヤ55が回転駆動速度よりも速く回転する。カムギヤ55が、第二出力ギヤ54との遊び(バックラッシュ)分速く回転すると、カムギヤ55の歯が、第二出力ギヤ54の歯に当たり、第二出力ギヤ54を回転方向に押し込む。すると、第二出力ギヤ54が図中矢印A3に示すように、第一出力ギヤ53との遊び分、速く回転した後、第一出力ギヤ53を押し込んで、第一出力ギヤ53を、図中矢印A4に示すように、第一出力ギヤ53を回転駆動速度よりも速く回転させる。
図16(a)に示すように、駆動連結部材71が、駆動モータ51から駆動力を受けて回転駆動速度で回転しているときは、駆動側係合突起175が、回転方向上流側から従動側係合突起171に当接し、駆動連結部材71に駆動力を伝達する。これにより、ウォームホイール75と駆動連結部材71とが一体となって回転している。
図17に示すように、ウォームホイール75を、非圧入でドライブシャフト73のDカット形状部273aに取り付けた場合、図中破線で示すようにウォームホイール75が、ドライブシャフト73に対して図中K分回転方向にガタついてしまう。
図18に示すように、ドライブシャフト73の一端(図中左側)にはウォームホイール75が圧入される圧入部73aが設けられている。この圧入部73aには、軸方向に平行な第一平面部173aと、第一平面部173aよりも軸中心O2からの距離が長く(h1<h2)、第一平面部173aよりもドライブシャフト73の軸方向中央側に配置された軸方向に平行な第二平面部173cとを有している。また、圧入部73aは、第一平面部173aと、第二平面部173cとを繋ぐ軸方向に対して傾斜した傾斜面部173bを有している。
図19の(a1)~(c1)は、本実施形態のウォームホイール75の圧入の様子を説明する図であり、図19の(a2)~(c2)は、従来のウォームホイール75’の圧入の様子を説明する図である。
図22(a)、(b)に示すように、ウォームホイール75の軸中心O3が、ドライブシャフト73の軸中心O2に対してずれた状態で、ウォームホイール75をドライブシャフト73に挿入していくと、ウォームホイール75の挿入方向下流側端部が、第二平面部173cの挿入方向上流側端部に突き当たる。しかし、このとき、既に、ウォームホイール75の圧入穴75cの一部は、圧入部73aに入り込んでいる。よって、ウォームホイール75を図22(b)の矢印S4方向(図中上方)に移動させて、圧入穴75cの円弧状の内周面を、圧入部73aの円弧状の外周面に当接させることで、ウォームホイール75の軸中心O3とドライブシャフト73の軸中心O2とを合わせることができる。そして、軸方向にウォームホイール75を移動させると、ウォームホイール75の軸中心O3がドライブシャフト73の軸中心O2に一致した状態で、ウォームホイール75を圧入部73aに圧入することができる。これにより、容易にウォームホイール75をドライブシャフト73に組み付けることができる。
図23は、排紙ユニット200の斜視図であり、図24は、排紙ユニット200の正面図である。また、図25は、排紙ユニット200の平面図である。また、図26は、図25のD-D断面図である。
排紙ユニット200には、駆動排紙ローラ20aと、この駆動排紙ローラ20aに接触して駆動排紙ローラ20aに連れまわる従動排紙ローラ20bとを備えている。駆動排紙ローラ20a、従動排紙ローラ20bは、回転軸方向に所定の間隔を開けて4個配置されている。また、排紙ユニット200の一方の側面には、駆動排紙ローラ20aを回転駆動する排紙駆動装置210が設けられている。
排紙駆動装置210は、排紙モータ211と、ベルト駆動伝達機構220とを有している。ベルト駆動伝達機構220は、排紙モータ211のモータ軸211aに取り付けられた駆動プーリ211bと、駆動排紙ローラ20aの排紙軸214に取り付けられた従動プーリ212と、駆動プーリ211bと従動プーリ212とに張架されたタイミングベルト213とを有している。
尚、以下の説明において、「タイミングベルト213の張力T」には、「タイミングベルト213から伝達される駆動力T1」と「タイミングベルト取付張力T2(駆動プーリ211bが回転していない状態において、タイミングベルト213を駆動プーリ211bと従動プーリ212にかけ回した静止状態でタイミングベルト213にかかる張力(ベルトテンション))」が含まれるものとする。(T≒T1+T2)
従動プーリ212にかかる力としては、タイミングベルト213の張力T、軸Dカット面反力R、排紙軸214からの反力Uがある。
図28(a1)、(b1)に示すように、排紙軸214のDカット形状部の平面部Hが駆動プーリ211b側(+側)にあるとき、タイミングベルト213の張力Tと軸Dカット面反力Rの向きは同一の+方向である。従って、このときは、従動プーリ212は、タイミングベルト213の張力Tにより、駆動プーリ側(+方向)に移動し、排紙軸214のDカット形状部の曲面部に従動プーリ212の取り付け穴212a’の内周面が当接する。
(b3)に示すように、(b1)に示す状態から180°回転し、Dカット形状部の平面部Hが-側に来ると軸Dカット面反力Rの向きと、タイミングベルト213の張力Tの向きが互いに異なる。このとき、張力Tが、従動プーリ212を介して排紙軸214の平面部Hの下流側端部に加わり、張力Tが排紙軸214を回転させるように働く。
排紙軸214の圧入部214aは、軸方向に平行な第一平面部214a1と、第一平面部214a1よりも軸中心O2からの距離が長く(h1<h2)、第一平面部214a1よりも排紙軸214の軸方向中央側に配置された軸方向に平行な第二平面部214a2とを有している。また、圧入部214aは、第一平面部214a1と、第二平面部214a2とを繋ぐ軸方向に対して傾斜した傾斜面部214a3を有している。
従動プーリ212の回転中心には、断面Dカット形状の圧入穴部212aと、挿入穴部212bとが設けられている。挿入穴部212bは、排紙軸214の直径とほぼ同径の断面円形状の穴であり、圧入穴部212aは、第一内周平面部212a1と、この第一内周平面部212a1よりも軸中心O3からの距離が長い(h3<h4)第二内周平面部212a2とを有する一対の段差形状部212a3を有している。
図31(a)に示すように、従動プーリ212を図中矢印D方向に移動させ、排紙軸214の一端を、従動プーリ212の挿入穴部212bへ挿入する。排紙軸214の一端は、径が徐々に広がるようなテーパ形状となっている。そのため、挿入時に多少、従動プーリ212の軸中心と排紙軸214の軸中心がずれていても、排紙軸214の一端のテーパ形状により従動プーリ212を案内し、排紙軸214をスムーズに従動プーリ212の挿入穴部212bに挿入することができる。
一方、このような傾斜面部214a3がない場合は、第二内周平面部212a2を第二平面部214a2に圧入するには、第二内周平面部212a2を急速に弾性変形させることになり、従動プーリ212を強く押し込む必要が生じ、組み付け性が悪い。
そこで、排紙軸214に対する従動プーリ212の傾き防止を優先する場合は、第一内周平面部212a1の第一平面部214a1に対する食い込み量(h1-h3)を、第二内周平面部212a2の第二平面部214a2に対する食い込み量(h2-h4)とほぼ等しくすることが好ましい((h1-h3)≒(h2-h4))。
(態様1)
駆動モータ51などの駆動源から駆動力が伝達されるウォームホイール75などの駆動伝達部材と、軸方向に平行な平面を有し、前記駆動伝達部材が圧入される圧入部73aを前記軸方向の一端部に設けたドライブシャフト73などの回転軸とを備えた駆動部50などの駆動伝達装置において、前記圧入部は、前記駆動伝達部材の圧入方向に並んで配置され、前記回転軸の軸中心からの距離が互いに異なる複数の前記平面(本実施形態では、第一平面部173a、第二平面部173c)を備えており、複数の前記平面のうち、前記圧入方向の下流側の前記平面と前記軸中心との間の距離は、前記圧入方向の上流側の前記平面と前記軸中心との間の距離よりも大きい。
態様1では、複数の前記平面のうち、前記圧入方向の下流側の前記平面と前記軸中心との間の距離を、前記圧入方向の上流側の前記平面と前記軸中心との間の距離よりも大きくしたので、圧入部の圧入方向上流側の外径が、下流側の外径よりも小さくなる。その結果、駆動伝達部材の圧入部に圧入される圧入穴の圧入部の圧入方向下流側に圧入される圧入方向下流側の内径が、圧入部の圧入方向上流側に圧入される圧入方向上流側の内径よりも大きくなるような構成となる。よって、図22の(a)~(c)を用いて先に説明したように、圧入部の圧入方向上流側の部分が、圧入穴の内周面との間に隙間を有する状態である程度、圧入穴に入り込んだ後に、圧入穴が圧入部に圧入されることになる。圧入部の圧入方向上流側の部分が、圧入穴に入り込んだときに、次のように駆動伝達部材を移動させることで、圧入穴の中心(図22(a)の一点破線O3)と、回転軸の軸中心(図22(a)の一点破線O2)とを合わせることができる。すなわち、圧入部の圧入方向に並んで配置された複数の平面と対向する圧入穴の面が、これら平面から離間する方向(図22(b)の矢印S4方向)に駆動伝達部材を移動させるのである。このように、駆動伝達部材を移動させることで、圧入部の圧入方向上流側端部から下流側端部まで連続している連続面(本実施形態では円弧面)に圧入穴の内周面が当接し、圧入穴の中心(図22(a)の一点破線O3)と、回転軸の軸中心(図22(a)の一点破線O2)とが一致する。そして、圧入部の上記連続面に、圧入穴の内周面を当接させた状態で、圧入部に圧入穴を圧入することで、圧入穴の中心と、回転軸の軸中心とを合わせた状態で、圧入部に圧入穴を圧入することができる。
このように、態様1では、圧入穴を圧入部に圧入する前に、圧入部の一部が圧入穴に入り込むことができるので、圧入部の圧入方向上流側端部から下流側端部まで連続している連続面を、圧入穴の中心を、回転軸の軸中心に合わせるための箇所として用いることができる。これにより、圧入穴の中心と、回転軸の軸中心とを、目視で合わせることなく、駆動伝達部材を圧入部に圧入することができる。よって、圧入部の圧入方向上流側と下流側とで外径が同径であり、圧入穴を圧入部へ圧入する際に、圧入穴の中心と、回転軸の軸中心とを目視で合わせる必要がある特許文献1に記載の構成に比べて、駆動伝達部材の回転軸への組み付けを容易に行うことができる。
態様1において、圧入部73aは、第一平面部173aなどの圧入方向上流側の平面と、第二平面部173cなどの圧入方向下流側の平面とを繋ぐ傾斜面部173bなどの傾斜面を有する。
これによれば、図19を用いて説明したように、駆動伝達部材の圧入穴75cの中心と、回転軸の中心とがずれた状態で駆動伝達部材を軸方向へ移動させ圧入穴75cが圧入部73aに挿入されると、圧入穴75cの圧入方向下流側端部が傾斜面に当接する。さらに、駆動伝達部材を軸方向へ移動させると、傾斜面に案内されて、圧入部73aの平面から離間する方向に駆動伝達部材が移動し、駆動伝達部材の圧入穴75cの中心と、回転軸の中心とが一致する。このように、駆動伝達部材を軸方向へ移動させるだけで、駆動伝達部材の圧入穴75cの中心と、回転軸の中心とを一致させることができ、容易に駆動伝達部材を圧入部73aに圧入することができる。
態様1または2において、ウォームホイール75などの駆動伝達部材の前記圧入部73aに圧入される圧入穴75cの内周面には、圧入部73aの各平面に圧入される複数の平面部(本実施形態では、第一内周平面部175a, 第二内周平面部175b)を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、圧入穴75cの軸方向両側が圧入されるので、傾いたりすることなく駆動伝達部材を圧入部73aに圧入固定することができる。
態様3において、複数の前記平面部のうち、前記圧入方向の下流側の前記平面部と前記軸中心との間の距離は、前記圧入方向の上流側の前記平面部と前記軸中心との間の距離よりも大きい。
これによれば、実施形態で説明したように、圧入穴を圧入部に圧入する前に、圧入部の一部を圧入穴に入り込ませることができる。
態様1乃至4いずれかにおいて、ウォームホイール75などの駆動伝達部材の圧入部73aに圧入される圧入穴75cには、圧入部73aに非接触な非接触部を有する。
これによれば、実施形態で説明したように、製造誤差などがあっても、駆動伝達部材を、軸方向規定の位置まで圧入させることができる。
態様1乃至5いずれかにおいて、スプリング43などの付勢手段に抗して加圧ローラ19などの移動部材を移動させるカム部材44に駆動力を伝達する。
実施形態で説明したように、カム部材44を駆動して付勢手段に抗して移動部材を移動させる構成においては、付勢手段の付勢力でカム部材44が駆動源による回転駆動速度よりも速く回転するおそれがある。付勢手段の付勢力でカム部材44が駆動源による回転駆動速度よりも速く回転すると、駆動伝達部材が、駆動力を受ける駆動伝達方向上流側のウォーム61などの上流側駆動伝達部材に回転方向から衝突する。本態様では、ウォームホイール75などの駆動伝達部材は、ドライブシャフト73などの回転軸に圧入されているので、回転軸に対して回転方向のガタがない。よって、衝突後に駆動伝達部材が回転方向に振動するのを抑制することができ、振動による騒音の発生を抑制することができる。
態様6において、駆動モータ51などの駆動源から駆動力を受ける駆動側カップリング75aと、前記駆動側カップリング75aと係合する従動側カップリング71bと、駆動側カップリング77aと従動側カップリング71bとに駆動連結するトルクリミッタ72とを備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、カム部材44がスプリング43などの付勢手段により駆動モータ51などの駆動源の駆動力によって回転するときの回転駆動速度よりも速く回転すると、従動側カップリング71bが駆動側カップリング75aよりも速く回転する。すると、トルクリミッタ72にトルクが加わり、トルクリミッタ72が作動する。トルクリミッタ72が作動して、駆動伝達を遮断した状態のときは、トルクリミッタ72に摩擦力などの回転負荷が生じる。このトルクリミッタ72の回転負荷が、カム部材44の回転の負荷となり、カム部材44の回転にブレーキをかける。その結果、カム部材44が減速し、従動側カップリング71bの従動側係合突起171が、駆動側カップリング75aの駆動側係合突起175に勢いよく衝突するのを防止することができ、衝突音を低減することができる。
一方、カム部材44が駆動源の駆動力で回転しているときは、駆動力が、駆動側カップリング75aから従動側カップリング71bに駆動力が伝達され、トルクリミッタ72は、トルクが加わらず、トルクリミッタ72が作動しない。これにより、カム部材44が駆動源の駆動力で回転しているときは、負荷が付与されず、出力トルクの低い安価なモータを用いることができる。
態様6または7いずれかにおいて、前記移動部材が、定着ローラ18を加圧する加圧ローラ19である。
これによれば、定着ローラ18に対して加圧ローラ19を接離させる際に衝突音が発生するのを抑制することができる。
態様1乃至8いずれかにおいて、一つ以上の歯車を有し、前記歯車を、平歯車とした。
これによれば、実施形態で説明したように、駆動時に歯車がスラスト方向(軸方向)に移動して、歯車がこの歯車とスラスト方向で対向する部材に衝突するのを抑制することができ、衝突音の発生を抑制することができる。
態様1乃至8いずれかにおいて、排紙モータ211などの駆動源と、複数のプーリに張架されたタイミングベルト213などのベルト部材とを備え、複数のプーリのうちのひとつが、ベルト部材を介して前記駆動源の駆動力が伝達される排紙軸214などの駆動部材の軸に設けられており、前記回転軸は、前記駆動部材の軸であり、前記駆動伝達部材は、駆動部材の軸に設けられた従動プーリ212などのプーリである。
これによれば、従動プーリ212などのプーリを、排紙軸214などの駆動部材の軸に容易に圧入することができる。また、プーリを、駆動部材の軸に圧入固定することで、異音の発生を防止することができる。
態様10において、駆動部材は、排紙ローラである。
これによれば、排紙ローラ駆動時の異音を抑制することができる。
カム部材44などの駆動部材に駆動源の駆動力を伝達する駆動部50などの駆動伝達装置を備え、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記駆動伝達装置として態様1乃至11いずれかの駆動伝達装置を用いた。
これによれば、組み付け作業を容易に行うことができる。
18 :定着ローラ
19 :加圧ローラ
19a :加圧ローラの軸
40 :加圧調整機構
41 :レバー部材
41a :支持軸
41b :バネ受け
42 :カム受け
43 :スプリング
44 :カム部材
44a :カムシャフト
44b :カム面
45 :回転角度検知機構
45a :フィラー
45b :光学センサ
45c :開口部
47 :側板
47a :バネ受け
50 :駆動部
51 :駆動モータ
52 :ブラケット
53 :第一出力ギヤ
54 :第二出力ギヤ
55 :カムギヤ
55a :平行ピン
56 :第二ハウジング
60 :ウォームギヤ
61 :ウォーム
62 :遊星駆動伝達部材
62a :入力ギヤ
62b :太陽歯車
63 :キャリアホルダ
64 :キャリア
65 :遊星歯車
66 :第一ハウジング
66a :内歯歯車
70 :遊星歯車機構
71 :駆動連結部材
71a :ギヤ部
71b :従動側カップリング
71c :係合孔部
72 :トルクリミッタ
72a :切り欠き部
72b :係合突起部
73 :ドライブシャフト
73a :圧入部
73b :支持部
73e :段部
74 :平行ピン
75 :ウォームホイール
75a :駆動側カップリング
75b :歯部
75c :圧入穴
77a :駆動側カップリング
80 :負荷付与部
100 :装置本体
152 :第一支持軸
153 :第二支持軸
164 :駆動連結凸部
171 :従動側係合突起
173a :第一平面部
173b :傾斜面部
173c :第二平面部
175 :駆動側係合突起
175a :第一内周平面部
175b :第二内周平面部
175c :テーパ部
h1 :軸中心O2と第一平面部との距離
h2 :軸中心O2と第二平面部との距離
h3 :軸中心O3と第一内周平面部との距離
h4 :軸中心O3と第二内周平面部との距離
Claims (13)
- 駆動源から駆動力が伝達される駆動伝達部材と、
軸方向の一端部側に前記駆動伝達部材を圧入する圧入部が設けられ、前記圧入
部の断面形状がD形状であり、前記圧入部以外の断面形状が円形状である回転軸
とを備えた駆動伝達装置において、
前記回転軸の前記圧入部は、前記D形状の平面に相当する部分に、前記駆動伝
達部材の圧入方向に並んで配置された複数の平面部を備えており、
前記複数の平面部は、前記回転軸の軸中心からの距離が互いに異なっており、
前記複数の平面部のうち、前記圧入方向の上流側の第1平面部と前記軸中心との
間の距離は、前記圧入方向の下流側の第2平面部と前記軸中心との間の距離より
も小さくなっており、
前記駆動伝達部材は、前記圧入部に嵌合する圧入穴を有し、該圧入穴の内周面
には、前記駆動伝達部材が前記回転軸に嵌合した際に前記圧入部の前記第1平面
部と前記第2平面部の各々に対向して当接する複数の内周平面部を有し、
前記回転軸の前記圧入部は、前記第1平面部と、前記第2平面部とを繋ぐ傾斜
面部を有することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1に記載の駆動伝達装置において、
前記複数の内周平面部のうち、前記圧入方向の上流側の第1内周平面部と前記
軸中心との間の距離は、前記圧入方向の下流側の第2内周平面部と前記軸中心と
の間の距離よりも小さいことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項2に記載の駆動伝達装置において
前記傾斜面部は、前記第1平面部の前記圧入方向の上流側端部が、第1内周平
面部の前記圧入方向の下流側端部に当接する前に、前記第2内周平面部の前記圧
入方向の下流側端部に当接することを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
前記圧入穴の内周面には、前記圧入部に非接触な非接触部が設けられることを
特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動伝達部材により伝達される前記駆動源の駆動力により駆動するカム
部材と、該カム部材の回転に伴って移動する移動部材と、該移動部材を付勢する
付勢手段とを有し、
前記カム部材は、前記付勢手段に抗して前記移動部材を移動させることを特徴
とする駆動伝達装置。 - 請求項5に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動源から前記駆動力を受ける駆動側カップリングと、前記駆動側カップ
リングと係合する従動側カップリングと、
前記駆動側カップリングと前記従動側カップリングとに駆動連結するトルク
リミッタとを備えたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項5または6に記載の駆動伝達装置において、
前記移動部材が、定着ローラを加圧する加圧ローラであることを特徴とする駆
動伝達装置。 - 請求項7に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動源とは別に、前記定着ローラを駆動する第2の駆動源を有することを
特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項5乃至8いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動伝達部材からカム部材に駆動力を伝達する駆動伝達機構を有し、該駆
動伝達機構は、一つ以上の歯車を備えており、
前記歯車を、平歯車としたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動源と、複数のプーリに張架されたベルト部材とを備え、
複数のプーリのうちのひとつが、前記ベルト部材を介して前記駆動源の前記駆
動力が伝達される駆動部材の軸に設けられており、
前記回転軸は、前記駆動部材の軸であり、
前記駆動伝達部材は、前記駆動部材の軸に設けられたプーリであることを特徴
とする駆動伝達装置。
- 請求項10に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動部材は、排紙ローラであることを特徴とする駆動伝達装置。 - 請求項1乃至11いずれか一項に記載の駆動伝達装置において、
前記駆動源からの駆動力を前記駆動伝達部材に伝達する駆動伝達機構を有し、
該駆動伝達機構は、遊星歯車機構を備えたことを特徴とする駆動伝達装置。 - 駆動源の駆動力を伝達する駆動伝達装置を備え、記録媒体に画像を形成する画
像形成装置において、
前記駆動伝達装置として請求項1乃至12いずれか一項に記載の駆動伝達装
置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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