JP2014081632A - 駆動伝達装置及びそれを有する画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 歯車同士が噛み合っていない状態から噛み合う状態に切り替わる動作を行わずに間欠動作を行う。
【解決手段】 被停止部材を係止して停止させる係止部と、出力部材と同期して回転するカム部と、カム部と係合する係合位置と係合が解除された解除位置との間を移動可能な移動部材と、を有し、移動部材は、カム部に突き当たるよう付勢され、カム部が所定角回転する度に、解除位置から係合位置へ移動し、入力部材、及び、被停止部材が駆動源の駆動力により回転し、移動部材が係合位置にあり出力部材が停止している状態で、係止部を係止させて被停止部材の回転を停止させると、出力部材が回転し、カム部が所定角回転すると付勢力によって移動部材が解除位置から係合位置へ移動し、移動部材の係合位置への移動により、移動部材がカム部と係合して出力部材が停止し、且つ、係止部が被停止部材の係止を解除して被停止部材が回転することを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 被停止部材を係止して停止させる係止部と、出力部材と同期して回転するカム部と、カム部と係合する係合位置と係合が解除された解除位置との間を移動可能な移動部材と、を有し、移動部材は、カム部に突き当たるよう付勢され、カム部が所定角回転する度に、解除位置から係合位置へ移動し、入力部材、及び、被停止部材が駆動源の駆動力により回転し、移動部材が係合位置にあり出力部材が停止している状態で、係止部を係止させて被停止部材の回転を停止させると、出力部材が回転し、カム部が所定角回転すると付勢力によって移動部材が解除位置から係合位置へ移動し、移動部材の係合位置への移動により、移動部材がカム部と係合して出力部材が停止し、且つ、係止部が被停止部材の係止を解除して被停止部材が回転することを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は間欠動作を行う駆動伝達装置及びそれを有する画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置には、例えば紙を給紙する給紙ローラの駆動機構や、転写ローラの当接離間機構の一部に間欠動作を行う駆動伝達装置が用いられている。
特許文献1には、このような間欠動作を行う駆動伝達装置として、歯車部と一部に歯車が形成されていない欠歯部とを備える欠歯歯車を、入力歯車と噛合うように配置した構成が開示されている。この構成では、欠歯部が入力歯車と対向するホームポジションから欠歯歯車を回転させ、欠歯歯車の歯車部を入力歯車と噛合わせて回転させ、欠歯歯車が一回転して、再び欠歯部が入力歯車と対向する位置に到達した時に欠歯歯車を停止することで、欠歯歯車を一回転ごとに停止させる構成となっている。
しかしながら、欠歯歯車を用いる構成だと、動作中に入力歯車と欠歯歯車とが噛み合った状態と噛み合いが解除された状態とが切り替わる。このため、入力歯車と欠歯歯車の歯車部とが噛み合う際に、歯車の歯先同士の位相が正しく噛合う位相からずれていることにより、歯車の歯先同士が接触する場合があり、そのまま正しく噛合うことなく入力歯車と欠歯歯車が回されると、場合によっては、歯先同士が食い込んでしまい、入力歯車及び欠歯歯車がそれ以上回転できなくなってしまう虞がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、歯車同士が噛み合っていない状態から噛み合う状態に切り替わる動作を行わずに間欠動作を行うことが可能な駆動伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は、軸回りに回転する第1回転体と、前記第1回転体と当接して前記第1回転体の周りを公転可能な遊星回転体と、前記遊星回転体を回転可能に保持し、前記第1回転体と同軸で回転可能な保持回転体と、前記第1回転体よりも外側で前記遊星回転体と当接し、前記第1回転体と同軸で回転可能な第2回転体と、を有する駆動伝達装置であって、前記第1回転体、前記保持回転体、前記第2回転体のうち、一つは駆動源により駆動される入力部材であり、別の一つは被駆動部を駆動する出力部材であり、残りの一つは被停止部材であり、前記被停止部材を停止させるための停止手段と、前記出力部材と同期して回転するカム部と、前記カム部と係合する係合位置と係合が解除された解除位置との間を移動可能な移動部材と、を有し、前記移動部材は、前記カム部に突き当たるよう付勢され、前記カム部が所定角回転する度に、前記解除位置から前記係合位置へ移動し、前記入力部材、及び、前記被停止部材が前記駆動源の駆動力により回転し、前記移動部材が前記係合位置にあり前記出力部材が停止している状態で、前記停止手段によって前記被停止部材の回転を停止させると、前記出力部材が回転し、前記カム部が前記所定角回転すると、前記移動部材が前記解除位置から前記係合位置へ移動して前記カム部と係合することで前記出力部材が停止し、前記被停止部材が回転することを特徴とする。
歯車同士が噛み合っていない状態から噛み合う状態に切り替わる動作を行わずに間欠動作を行うことができるので、歯車同士が噛み合う際に歯先同士が食い込んでしまうことが無い。
<第1実施形態>
以下図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
以下図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
[画像形成装置]
図13は本実施形態の画像形成装置の一例であるカラープリンタ1の概略を示す断面図である。
本実施形態の画像形成装置1は、斜めに配列された像担持体としてのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4個の電子写真感光ドラム10Y、10M、10C、10K(以下、感光ドラム10)を備えている。各感光ドラム10の周りには、帯電ローラ11Y、11M、11C、11K(以下、帯電ローラ11)、現像ローラ12Y、12M、12C、12K(以下、現像ローラ12)1次転写ローラ20Y、20M、20C、20K(以下、1次転写ローラ20)、クリーニングブレード13Y、13M、13C、13K(以下、クリーニングブレード13)がそれぞれ設けられている。また、各感光ドラム10の下方には露光ユニット14が設けられている。
図13は本実施形態の画像形成装置の一例であるカラープリンタ1の概略を示す断面図である。
本実施形態の画像形成装置1は、斜めに配列された像担持体としてのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の4個の電子写真感光ドラム10Y、10M、10C、10K(以下、感光ドラム10)を備えている。各感光ドラム10の周りには、帯電ローラ11Y、11M、11C、11K(以下、帯電ローラ11)、現像ローラ12Y、12M、12C、12K(以下、現像ローラ12)1次転写ローラ20Y、20M、20C、20K(以下、1次転写ローラ20)、クリーニングブレード13Y、13M、13C、13K(以下、クリーニングブレード13)がそれぞれ設けられている。また、各感光ドラム10の下方には露光ユニット14が設けられている。
各感光ドラム10の上方には駆動ローラ31によって回転する中間転写ベルト25が設けられ、各感光ドラム10と各1次転写ローラ20とで中間転写ベルト25を挟持して1次転写ニップ部を形成している。また、中間転写ベルト25を挟んで2次転写ローラ32と2次転写対向ローラ23が設けられ、2次転写ローラ30と2次転写対向ローラ21とで中間転写ベルト25を挟持することで2次転写ニップ部N2を形成している。
次に、画像形成装置1のカラーの画像形成動作について説明する。各感光ドラム10が回転した状態で、各帯電ローラ11によって各感光ドラム10の表面を帯電し、露光ユニット14によって画像情報に応じた光を照射し、感光ドラム10上に潜像を形成する。各現像ローラ12は潜像にトナーを付着させ、感光ドラム10上にトナー像を形成する。1次転写ニップにて、感光ドラム10上のトナー像を、バイアス電圧を印加した1次転写ローラ20により、対応するトナー像に重ねて、回転する中間転写ベルト25上に順次転写し、中間転写ベルト25上に複数色のトナー像を形成する。中間転写ベルト25上に転写されたトナー像を、2次転写ニップ部N2まで搬送する。
一方、記録材格納部40に収納されている記録材Pをピックアップローラ41により搬送し、分離部42にて後続の記録材と分離した後、一枚ずつレジストローラ対43の位置まで搬送する。レジストローラ対43は、記録材Pを中間転写ベルト25に形成されたトナー像にあわせて2次転写ニップ部N2へ搬送する。そして、2次転写ニップN2にて、中間転写ベルト25上の複数色のトナー像を、バイアス電圧を印加した2次転写ローラ30によって、記録材P上に一括転写する。
トナー像が転写された記録材Pを定着装置50へと搬送し、加熱フィルム51と加圧ローラ52とで挟持して加熱及び加圧することにより、記録材P上に転写されたトナー像を記録材Pに定着させる。最後に定着装置50を通過した記録材Pを、排紙ローラ対71によって排紙部72上に排出する。このような動作により記録材P上にカラー画像を形成する。なお、画像形成装置1は、上記カラー画像動作のみならず、モノクロの画像動作も行うことができる。
モノクロ画像を形成する場合には、感光ドラム10Kにのみブラックのトナー像を形成する。このため、モノクロ画像には、1次転写ローラ20Kのみを中間転写ベルト25に当接させ、他の色(イエロー、マゼンタ、シアン)の1次転写ローラ20Y、20M、20Cは中間転写ベルト25から離間させて、部材の摩耗や消耗を防いでいる。このような1次転写ローラ20Y、20M、20Cの離間及び当接は、1次転写ローラ離間機構によって行う。
図14は1次転写ローラ離間機構の概略を示す図である。1次転写ローラ離間機構は、後に詳述する駆動伝達装置100によって駆動される歯車90、歯車90と同軸で一体的に回転するカム91、カム91に向かってX方向で突き当たるように不図示のバネにより付勢されたスライダ92を備える。歯車90の回転に応じてカム91が回転することにより、スライダ92がX方向に移動する構成となっており。スライダ92がX方向に移動することで、スライダ92の面92aにより、1次転写ローラ20(20Y、20M、20C)をそれぞれ保持している各1次転写ローラホルダ93のボス93aをZ方向に押し上げる構成となっている。ボス93aをZ方向に押し上げることで、1次転写ローラ20Y、20M、20Cは中間転写ベルト25から離間する。カム91がさらに回転すると、そのカム面によって不図示のバネの付勢力に抗してスライダ92をX方向の逆方向に移動する。これにより、スライダ92の面92aがボス93aから退避し、ボス93aが下がり(Z方向の逆方向)、1次転写ローラ20Y、20M、20Cは中間転写ベルト25に当接する。この1次転写ローラ20Y、20M、20Cの当接と離間は、歯車90及びカム91が半回転する毎に切り替わる構成となっている。
本実施形態では、歯車90の駆動を以降で説明する駆動伝達装置100によって行っている。
本実施形態では、歯車90の駆動を以降で説明する駆動伝達装置100によって行っている。
[駆動伝達装置]
次に駆動伝達装置100について説明する。まず、駆動伝達装置100の構成について説明する。図1は駆動伝達装置100の分解斜視図であり、(a)は前方から見た図、(b)は後方から見た図である。図2は駆動伝達装置100の斜視図である。
次に駆動伝達装置100について説明する。まず、駆動伝達装置100の構成について説明する。図1は駆動伝達装置100の分解斜視図であり、(a)は前方から見た図、(b)は後方から見た図である。図2は駆動伝達装置100の斜視図である。
駆動伝達装置100は、太陽歯車(第1回転体)101、2つの遊星歯車(遊星回転体)103、内歯車(第2回転体)102、キャリア(保持回転体)104を備える遊星歯車機構を有する。2つの遊星歯車103は太陽歯車101と噛合い、太陽歯車101の周りを公転可能である。内歯車102には、カム(カム部)102aが一体的に形成され、太陽歯車101よりも外側で2つの遊星歯車103と噛合い、太陽歯車101と同軸で回転する。キャリア104は2つの遊星歯車103を回転可能に保持する。太陽歯車101、内歯車102はキャリア104に形成された支持軸104bに回転可能に保持され軸回りに回転し、太陽歯車101、内歯車102、キャリア104が同軸上で回転する。
遊星歯車103はキャリア104に形成されている遊星歯車保持軸104aに回動自在に保持される。組み合わせられた遊星歯車機構は、不図示のフレームによってキャリア104に形成された支持軸104bが回転可能に軸支される。
更に駆動伝達装置100は、レバー105(移動部材)、レバー105を移動させるアクチュエータであるソレノイド106を有する。レバー回転軸105cは不図示のフレームによって回転可能に軸支され、レバー105はソレノイド106のフラッパ106aと連結してある。このため、レバー105は、フラッパ106aの移動によってレバー回転軸105cを中心に揺動する構成となっている。また、レバー105は係合部105aと爪部(停止部)105bを有しており、バネ107によって係合部105aがカム102aと接触するようにカム102aに向かって付勢されている。カム102aには、レバー105の係合部105aが突き当たるカム面として、被係合部102bと、円筒形状の円筒面102cとがひと続きで形成されている。レバー105は、係合部105aがカム102aの被係合部102bに入り込んだ係合位置からレバー105とカム102aとの係合が解除された解除位置との間を移動可能である。
太陽歯車101には、駆動手段としての不図示のモータから駆動力が伝達されて常時回転し、駆動源からの駆動力を遊星歯車機構に入力される入力部材として機能している。内歯車102は外周側にも歯車102dが形成され、被駆動部としての前述の歯車90(図14)に駆動を伝達し、遊星歯車機構から駆動力を出力する出力部材として機能している。
内歯車102と歯車90の歯車比は2:1であり、内歯車102が1回転すると歯車90は1/2回転する構成であり、内歯車102が1回転する度に1次転写ローラ20Y、20M、20Cの当接と離間とが切り替わる。
次に、駆動伝達装置100の動作を説明する。図3〜図5は駆動伝達装置100を内歯車102側から支持軸104bの方向で見た図である。なお、図3〜5において太陽歯車101、遊星歯車103は不図示である。
図3は内歯車102がホームポジションにある状態を示している。この状態では、レバー105はバネ107により付勢されて係合部105aがカム102aの被係合部102bに係合する係合位置にあり、内歯車102が回転することが規制されている。このため、太陽歯車101から伝達される駆動力により、遊星歯車103は支持軸104bの周りを公転する。このため、遊星歯車保持軸104a(不図示)も支持軸104bの周りを公転し、キャリア104がA方向に回転する。
次に、ソレノイド106に通電すると、図4に示すように、フラッパ106aがソレノイド106側に移動し、レバー105がレバー回転軸105cを中心にE方向に揺動し、爪部105bがキャリア104に当接しキャリア104を係止する(回転を止める)。同時に、係合部105aがカム102aの円筒面102cの外径よりも外側へ移動し、被係合部102bから退避する。即ち、レバー105はバネ107の付勢力に抗して係合部105aが被係合部102bから退避し、レバー105とカム102aとの係合が解除された解除位置に移動する。
その結果、太陽歯車101から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、キャリア104が爪部105bに係止されて回転が停止しているため、公転せずに自転する。このため、内歯車102が遊星歯車103から駆動力を受けてB方向に回転する。ここで、キャリア104は、出力部材としての内歯車102を回転させるために停止させる被停止部材として機能している。また、ソレノイド106はキャリア104(被停止部材)を停止させる為の停止手段である。
内歯車102がB方向に回転すると、図5に示すように、一体に形成されたカム102aも回転し、カム102aの円筒面102cがレバー105の係合部105aと対向する関係となる。ここでソレノイド106への通電を解除する。この状態でレバー105は、係合部105aがカム102aの円筒面102cによって押し上げられ、解除位置にある状態であるため、ソレノイド106への通電を解除しても爪部105bはキャリア104を係止した状態を維持する。
カム102aがホームポジションから1回転すると、バネ107の付勢力によって、レバー105の係合部105aがカム102aの被係合部102bに入り込んで、解除位置から係合位置へ移動し、カム102a及び内歯車102を係止する(回転を止める)。即ち、内歯車102がホームポジションで停止する。同時に、レバー105の爪部(係止部)105bがキャリア104の係止を解除し、キャリア104がA方向に回転を始め、図3に示す状態に戻る。
以上の動作を行い、内歯車102を機械的に1回転制御(1回転したら停止させる制御)することで、内歯車102を間欠駆動し、歯車90を180°ずつ回転させる動作を行う。この動作により、1次転写ローラ20Y、20M、20Cの当接と離間とが切り替わる。なお、機械的に1回転制御するとは、内歯車102(出力部材)を回転させると、カム102aの被係合部102bとレバー105の係合部105aとの係合により、確実に1回転した位置で停止するよう動作させることである。
また、本実施形態では1回転したら停止させる動作について説明したが、内歯車102を1回転で止めることなく、複数回転した位置で停止させるようにすることも可能である。例えば2回転した位置で停止させる場合、内歯車102が回転を開始し、1回転してホームポジションに到達する前に、ソレノイド106に通電してレバー105を解除位置で維持してホームポジションを通過させる。そして、2回転して再びホームポジションに到達する前にソレノイド106への通電を解除する。このようにソレノイド106への通電を制御することで、内歯車102を確実に複数回転した位置で停止させるようにすることも可能である。
本実施形態では、カム102aを内歯車102に一体的に形成したが、カム102aを内歯車102と別体とし、カム102aが歯車列等を介して内歯車102と同期して回転する構成でも良い。
また、本実施形態では、カム102aの被係合部102bを1つとしたが、図6に示すように、カム102a´に複数の被係合部102b’を円筒面102c’を間に挟んで等間隔(所定間隔)で形成してもよい。この構成であれば、カム102a´が所定角回転する度に、係合部105aが被係合部102b’に係合させ、内歯車102を停止させることができる。なお、図6に示す構成では、被係合部102b´を90°毎に配置しているため、内歯車102は90°毎に停止する。
以上説明したように、本実施形態では、遊星歯車機構を用い、内歯車102とキャリア104のどちらか一方をレバー105によって係止することで、出力部材としての内歯車102への駆動力の伝達の切り替えを行っている。このため、歯車同士の噛み合いを解除することなく、歯車同士は噛み合った状態のままで出力部材の駆動の切り替えを行うことができる。このため、従来の欠歯歯車を用いて間欠動作を行う駆動伝達装置のように、歯車同士が噛み合っていない状態から噛み合う状態に切り替わる動作が無く、歯車同士が噛み合う際に歯先同士が食い込んでしまうことが無い。
また、本実施形態では、内歯車102とキャリア104のどちらか一方を1つのレバー105によって係止することで出力部材への駆動力の伝達の切り替えを行っている。このため、爪部105bがキャリア104を係止すれば、係合部105aと内歯車102との係合が解除され、爪部105bがキャリア104の係止を解除すれば、係合部105aと内歯車102とが係合する構成となっている。このため、確実に出力部材への駆動力の伝達の切り替えを行うことができる。
また、レバー105は遊星歯車機構の外側に配置されるため、比較的、形状に関する制約条件が少ない。このため必要に応じて大型化するなどレバー105を高剛性化して破損しにくくすることが容易であるので、出力部材が高負荷の部品を駆動する機構に適用することが可能である。
また、内歯車102(出力部材)が駆動する部品が高負荷の部品であるほど、バネ107の付勢力が弱くてもレバー105で内歯車102を係止することが可能になる。このため、バネ107の付勢力を弱くし、レバー105の係合部105aがカム102aの被係合部102bに入り込む時の衝突音を低減できる。
また、本実施形態のように、遊星歯車機構のうち、太陽歯車101を入力部材、内歯車102を出力部材、キャリア104を被停止部材とした場合、後述の第2実施形態に比べ、レバー105でキャリア104を係止するときの衝突音を低減可能なことである。つまり、遊星歯車機構の特性上、入力部材である太陽歯車101に対して、キャリア104は大減速されるので、キャリア104の角速度は遅くなっており、レバー105の爪部105bとの衝突音を小さくできる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の駆動伝達装置200では、遊星歯車機構における入力部材が内歯車であり、出力部材がキャリアである点と、被停止部材を係止するレバーが2つある点が第1実施形態の駆動伝達装置100と異なる。以降の説明では、第1実施形態と異なる部分のみ説明し、第1実施形態と同じ構成については同様の符号を付し説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の駆動伝達装置200では、遊星歯車機構における入力部材が内歯車であり、出力部材がキャリアである点と、被停止部材を係止するレバーが2つある点が第1実施形態の駆動伝達装置100と異なる。以降の説明では、第1実施形態と異なる部分のみ説明し、第1実施形態と同じ構成については同様の符号を付し説明は省略する。
図7は駆動伝達装置200を前方から見た分解斜視図である。図8は駆動伝達装置200の斜視図である。駆動伝達装置200は、太陽歯車201、太陽歯車と噛合う2つの遊星歯車203、2つの遊星歯車203と噛合う内歯車202、2つの遊星歯車203を保持し、カム204aが一体的に形成されたキャリア204を備える遊星歯車機構を有する。太陽歯車201、内歯車202はキャリア204に形成された支持軸204dに回転可能に保持され、太陽歯車201、内歯車202、キャリア204が同軸上で回転する。
遊星歯車203はキャリア204に形成されている不図示の遊星歯車保持軸に回動自在に保持される。組み合わせられた遊星歯車機構は、不図示のフレームによってキャリア204に形成された支持軸204bが回転可能に軸支される。
更に駆動伝達装置200は、第1レバー(停止部材)205、第2レバー(移動部材)208、第1レバー205を移動させるソレノイド206を有する。レバー回転軸205bは不図示のフレームによって回転可能に軸支され、第1レバー205はソレノイド206のフラッパ206aと連結してある。このため、第1レバー205は、フラッパ206aの移動によってレバー回転軸205bを中心に揺動する構成となっている。また、第1レバー205は太陽歯車201に当接して太陽歯車201を係止するための爪部(第1係止部)205aを備えている。
レバー回転軸208cは不図示のフレームによって回転可能に軸支されており、第2レバー208はレバー回転軸205bを中心に揺動する。第2レバー208は太陽歯車201を係止するための爪部(第2係止部)208bを備える。また、第2レバー208はバネ207によって係合部208aがカム204aと接触するようにカム204aに向かって付勢されている。カム204aには、第2レバー208の係合部208aが突き当たるカム面として、被係合部204bと、円筒形状の円筒面204cとがひと続きで形成されている。
内歯車202には、外周側にも歯車202aが形成されており、その外周側の歯車202aには、駆動手段としての不図示のモータから駆動力が伝達されている。このため、内歯車202は常時回転し、駆動源からの駆動力を遊星歯車機構に入力される入力部材として機能している。
キャリア204の支持軸204dには、前述の歯車90(図14)と噛み合う不図示の歯車が固定され、歯車90に駆動を伝達している。即ち、キャリア204は遊星歯車機構から駆動力を出力する出力部材として機能している。キャリア204と歯車90の歯車比は2:1であり、キャリア204が1回転すると歯車90は1/2回転する構成であり、キャリア204が1回転する度に1次転写ローラ20Y、20M、20Cの当接と離間とが切り替わる。
次に、駆動伝達装置200の動作を説明する。図9〜図12は駆動伝達装置200を支持軸204dの方向でみた図である。なお、図9〜図12において内歯車202、遊星歯車203は不図示である。
図9はキャリア204がホームポジションにある状態を示している。この状態では、第2レバー208aはバネ207により付勢されて係合部208aがカム204aの被係合部204bに係合する係合位置にあり、キャリア204が回転することが規制されている。このため、遊星歯車203は、内歯車202から伝達される駆動力により、支持軸204dの周りを公転することなく自転する。このため、遊星歯車203と噛み合う太陽歯車201をC方向に回転する。
次に、ソレノイド206に通電すると、図10に示すように、フラッパ206aがソレノイド本体206側に移動し、第1レバー205がレバー回転軸205bを中心に揺動し、爪部205aが太陽歯車201に当接する当接位置に移動する。この当接位置で爪部205aが太陽歯車201を係止する(回転を止める)。その結果、内歯車202からの遊星歯車203に伝達される駆動力は、遊星歯車203を公転させるように遊星歯車203に作用し、支持軸204dを介してキャリア204及びカム204aをD方向に回転させるように作用する。そして、この駆動力は、カム204aをD方向に回転させ、被係合部204bの傾斜面Sによって第2レバー208の係合部208aをバネ207の付勢力に抗して押し上げるように作用する。
ここで、第2レバー208の係合部208aがカム204aの被係合部204bに係合してキャリア204の回転を規制する力の方が、第1レバー205の爪部205aが太陽歯車201の回転を規制する(係止する)力よりも、小さくなるように構成されている。
このため、爪部205aで太陽歯車201を係止することにより、図11に示すように、遊星歯車203は公転し、カム204aの傾斜面Sで第2レバー208の係合部208aを押し上げ、第2レバー208とカム204aとの係合が解除された解除位置に移動させ、キャリア204がD方向に回転する。
ここで、ソレノイド206及び第1レバー205は太陽歯車201(被停止部材)を停止させる為の停止手段である。
第2レバー208が解除位置に移動することにより、第2レバー208の爪部208bが太陽歯車201を係止する。キャリア204がD方向に回転している状態では、カム204aの円筒面204cと第2レバー208の係合部208aとが対向し突き当たり、第2レバー208は解除位置で保持される。このため、太陽歯車201は第1レバー205の爪部205a及び第2レバー208の爪部208bによって係止されている。
このため、図12に示すようにソレノイド206の通電を解除して、第1レバー205を移動させ、爪部205aによる太陽歯車201の係止を解除しても、太陽歯車201は、爪部208bに係止され、回転が停止したままで維持される。
キャリア204aがホームポジションから1回転すると、バネ207の付勢力により第2レバー208の係合部208aがカム204aの被係合部204bに入り込み、解除位置から係合位置へ移動し、爪部208bが太陽歯車201の係止を解除する。このため、カム204a及びキャリア204は、係合部208aによって係止(回転を止める)されてホームポジションで停止し、太陽歯車201はC方向に回転を始め、図9に示す状態に戻る。
以上の動作を行い、キャリア204を機械的に1回転制御(1回転したら停止させる制御)することで、キャリア204を間欠駆動し、歯車90を180°ずつ回転させる動作を行う。この動作により、1次転写ローラ20Y、20M、20Cの当接と離間とが切り替わる。
本実施形態においても、カム204aをキャリア204と別体とし、カム204aが歯車列等を介してキャリア204と同期して回転する構成でも良い。また、複数の被係合部と円筒面を設けてもよい。
また、本実施形態の駆動伝達装置200も、一次転写ローラ20の当接離間機構以外の機構に適用してもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様に歯車同士の噛み合いを解除することなく、歯車同士は噛み合った状態のままで出力部材の駆動の切り替えを行うことができる。このため、従来の欠歯歯車を用いて間欠動作を行う駆動伝達装置のように、歯車同士が噛み合っていない状態から噛み合う状態に切り替わる動作が無く、歯車同士が噛み合う際に歯先同士が食い込んでしまうことが無い。
また、第1レバー205、第2レバー208は遊星歯車機構の外側に配置されるため、比較的、形状に関する制約条件が少ない。このため必要に応じて大型化するなど第1レバー205、第2レバー208を高剛性化して破損しにくくすることが容易であるので、出力部材が高負荷の部品を駆動する機構に適用することが可能である。
また、キャリア204(出力部材)が駆動する部品が高負荷の部品であるほど、バネ207の付勢力が弱くても第2レバー208でキャリア204を係止することが可能になる。このため、バネ207の付勢力を弱くし、第2レバー208の係合部208aがカム204aの被係合部204bに入り込む時の衝突音を低減できる。
また、本実施形態のように、内歯車202を入力部材、キャリア204を出力部材、太陽歯車201を被停止部材とした場合には、前述の第1実施形態に比べ、出力部材の駆動開始タイミングのばらつきをより低下させることができる。つまり、遊星歯車機構の特性により高速で回転する太陽歯車201が被停止部材であるため、第1レバー205で太陽歯車201に係止する際、太陽歯車201に形成された歯と爪部205aとの位相がわずかにずれて、歯が爪部205aをはじく場合がある。この場合、爪部205aで係止する太陽歯車201の歯が所定の歯から1歯後の歯にずれても、太陽歯車201の周速が速い為、1歯後の歯を係止するまでの時間の遅れはごくわずかとなる。このため、出力部材の駆動開始タイミングのばらつきを抑えることができる。
また、太陽歯車201を停止させる第1レバー205及びソレノイド206の代わりに、電磁クラッチで太陽歯車201を停止させてもよい。このように、電磁クラッチとすることで、更に出力部材の駆動開始タイミングのばらつきを低減することができる。
上述の実施形態では、画像形成装置1の1次転写ローラ20の当接離間機構に駆動伝達装置100又は200を適用した形態を説明したが。実施の形態はこれに限られない。つまり、画像形成装置以外の機構や、画像形成装置の1次転写ローラ20の当接離間機構以外の例えば給紙ローラの駆動機構等に上述した実施形態の遊星歯車機構を適用してもよい。
<第3実施形態>
本実施形態の駆動伝達装置300が第1実施形態の駆動伝達装置100と異なるのは、内歯車102を停止させる構成と、駆動源からの力を伝達する被駆動部材である。その他の構成について同様であるため同様の構成については第1実施形態と同じ符号をつけている。
本実施形態の駆動伝達装置300が第1実施形態の駆動伝達装置100と異なるのは、内歯車102を停止させる構成と、駆動源からの力を伝達する被駆動部材である。その他の構成について同様であるため同様の構成については第1実施形態と同じ符号をつけている。
まず駆動伝達装置300が駆動する被駆動部材について説明する。第1実施形態で説明した画像形成装置1において、記録材Pの両面に画像を形成する場合、まず記録材Pの第1面に2次転写ニップN2でトナー像を転写した後、定着装置50へ搬送して記録材Pの第1面にトナー像を定着させる。その後、記録材Pは、排紙ローラ対71ではなく両面画像形成用の搬送ローラ対73へ搬送される。記録材Pは、搬送ローラ対73により、両面画像形成用の搬送路74をスイッチバック搬送(前後を逆に搬送)され、搬送ローラ210によって再度、レジストレーションローラ対43まで搬送される。そして、再び2次転写ニップを通過する際、記録材Pの第1面の裏の第2面にトナー像を転写する。そして、第1面と同様に定着装置50を経由し、最終的に排紙ローラ対71により排紙部72上へ排出される。本実施形態の駆動伝達装置300は搬送ローラ210を回転させる。
次に、上述した両面画像形成と、第1実施形態で説明した記録材Pの片面のみに画像形成を行う片面画像形成とを交互に行うモードについて説明する。両面画像形成を行う記録材Pを搬送路74内で停止させた状態で、別の記録材Pをレジステレーションローラ対43で二次転写部N2へと搬送することがある。このため搬送路74内の記録材Pを搬送する搬送ローラ210は間欠的に駆動される。この時、搬送ローラ210を駆動させてから停止させるまでの期間を、記録材Pのサイズ等によって変える必要がある為、搬送ローラ210は駆動を開始してから任意のタイミングで駆動停止できるような構成とする必要がある。
[駆動伝達装置]
次に駆動伝達装置300について説明する。まず、駆動伝達装置300の構成について説明する。図15は駆動伝達装置300の分解斜視図である。図16は駆動伝達装置300の斜視図である。
次に駆動伝達装置300について説明する。まず、駆動伝達装置300の構成について説明する。図15は駆動伝達装置300の分解斜視図である。図16は駆動伝達装置300の斜視図である。
駆動伝達装置300は、太陽歯車(第1回転体)101、2つの遊星歯車(遊星回転体)103、内歯車(第2回転体)102、キャリア(保持回転体)104を備える遊星歯車機構を有する。2つの遊星歯車103は太陽歯車101と噛合い、太陽歯車101の周りを公転可能である。内歯車102には、被係止部102eが一体的に形成され、太陽歯車101よりも外側で2つの遊星歯車103と噛合い、太陽歯車101と同軸で回転する。キャリア104は2つの遊星歯車103を回転可能に保持し、被係止部104cを有する。太陽歯車101、内歯車102はキャリア104に形成された支持軸104bに回転可能に保持され、太陽歯車101、内歯車102、キャリア104が同軸上で回転する。
遊星歯車103はキャリア104に形成されている遊星歯車保持軸104aに回動自在に保持される。組み合わせられた遊星歯車機構は、不図示のフレームによってキャリア104に形成された支持軸104bが回転可能に軸支される。
更に駆動伝達装置300は、レバー305(移動部材)、レバー305を回動させるアクチュエータであるソレノイド106を有する。レバー305は係止部305a(第3係止部)、305b(第4係止部)、レバー回転軸305cを有している。レバー回転軸305cは不図示のフレームによって回動可能に軸支され、レバー305はソレノイド106のフラッパ106aと連結してある。このため、レバー305は、フラッパ106aの回動によってレバー回転軸305cを中心に回動する構成となっている。
太陽歯車101には、駆動手段としての不図示のモータから駆動力が伝達されて常時回転し、駆動源からの駆動力を遊星歯車機構に入力される入力部材として機能している。内歯車102は外周側にも歯車102dが形成され、被駆動部材としての搬送ローラ210に駆動を伝達し、遊星歯車機構から駆動力を出力する出力部材として機能している。
次に、駆動伝達装置300の動作を説明する。図17〜19は駆動伝達装置300を内歯車102側から見た図である。ソレノイド106に通電しない状態においては、図17に示すように、フラッパ106aはソレノイドバネ106bにより、時計方向に付勢されている。これにより、レバー305がレバー回転軸305cを中心に反時計方向に付勢され、係止部(第4係止部)305bが出力部材である内歯車102の被係止部102eに当接し、係止する位置に停止している。このため、太陽歯車101から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、太陽歯車101の周囲を公転し、キャリア104が回転する(キャリア104は係止部305aに係止されていない)。また、内歯車102は完全に停止し、その駆動列下流の搬送ローラ210(図13参照)は完全に停止している。
次に、ソレノイド106に通電すると、図18に示すように、フラッパ106aがソレノイド106側に吸引され、レバー305がレバー回転軸305cを中心に時計方向に回動する。すると、レバー305の係止部305bが内歯車102の被係止部102eから離間し、レバー305の係止部305a、305bともにどちらにも係合しない状態となる。つまり、係止部305a、305bがそれぞれキャリア104、内歯車102との係止が解除された位置を通過する。さらに、レバー305が回動することで、図19のように、レバー305の係止部(第3係止部)305aはキャリア104の被係止部104cに当接し、係止する位置へと移動する。その結果、太陽歯車101から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、キャリア104がレバー305により回転が停止しているため、公転せずに自転する。このため、内歯車102が遊星歯車103から駆動力を受けて回転する。ここで、キャリア104は、出力部材としての内歯車102を回転させるために停止させる被係止部材として機能している。また、ソレノイド106はキャリア104(被停止部材)を停止させる為の停止手段である。
次に、任意のタイミングでソレノイド106への通電を解除すると、ソレノイドバネ106bによりフラッパ106aがソレノイドとは反対側に移動する。それにより、レバー305がレバー回転軸305cを中心に反時計方向に回動し、係止部305bが出力部材である内歯車102の被係止部102eに当接し、係止する位置へ移動する。内歯車102は被係止部102eがレバー305の係止部305bにより係止されるため、停止する。このため、太陽歯車101から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、太陽歯車101の周囲を回転し、キャリア104が回転する。また、内歯車102、及び、不図示であるその下流の歯車及び被駆動部材は完全に停止し、図17の状態となる。
このように、本実施形態では、出力部材である内歯車102の駆動を開始してから、任意のタイミングでソレノイド106への通電を解除することにより、任意のタイミングで内歯車102を停止させることができる。
このように、本実施形態によれば第1実施形態と同様の効果を得ることができる。更に本実施形態では、出力部材を駆動開始してから任意のタイミングで停止させることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の駆動伝達装置400では、遊星歯車機構における入力部材が内歯車202であり、出力部材がキャリア204である点が第3実施形態の駆動伝達装置300と異なる。また、第2実施形態の駆動伝達装置200と比べると、キャリア204を停止させる構成、及び、駆動源からの力を伝達する被駆動部材が異なる。その他の構成については第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と同様の構成には同じ符号をつけている。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態の駆動伝達装置400では、遊星歯車機構における入力部材が内歯車202であり、出力部材がキャリア204である点が第3実施形態の駆動伝達装置300と異なる。また、第2実施形態の駆動伝達装置200と比べると、キャリア204を停止させる構成、及び、駆動源からの力を伝達する被駆動部材が異なる。その他の構成については第2実施形態と同様であるため、第2実施形態と同様の構成には同じ符号をつけている。
図20は駆動伝達装置の分解斜視図であり、図21は斜視図である。図21に示すように、内歯車202は外周側にも歯車202dが形成され、駆動手段としての不図示のモータから駆動力が伝達されて常時回転し、駆動源からの駆動力を遊星歯車機構に入力される入力部材として機能している。キャリア204は同軸上に搬送ローラ210を有し、遊星歯車機構から出力する出力部材として機能している。
次に、駆動伝達装置200の動作を説明する。図22〜24は駆動伝達装置200を太陽歯車201側から見た図である。ソレノイド106に通電しない状態においては、図22に示すように、フラッパ106aはソレノイドバネ106bにより、時計方向に付勢される。これにより、レバー305がレバー回転軸305cを中心に反時計方向に付勢され、係止部(第4係止部)305bが出力部材であるキャリア204の被係止部204fに当接し、係止している。これにより、キャリア204はレバー305によって回転が停止おり、このため、内歯車202から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、自転のみを行い、太陽歯車201を回転させる。これによりキャリア204は完全に停止し、同軸上にある搬送ローラ210も完全に停止している。
次に、ソレノイド106に通電すると、図23に示すように、フラッパ106aがソレノイド106側に回動し、レバー305がレバー回転軸305cを中心に時計方向に回動する。レバー305の係止部305bがキャリア204の被係止部204fから離間し、レバー305の係止部305a、305bはともに、キャリア204の被係止部204f及び、太陽歯車201の被係止部201aのどちらにも係合しない状態となる。さらに、レバー305が回動し、図24のように、レバー305の係止部(第3係止部)305aは太陽歯車201の被係止部201aに当接し、係止する。その結果、内歯車202から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、太陽歯車201の被係止部201aが係止部305aに係止されて回転が停止しているため、太陽歯車201の歯車部201bの周囲を公転する。このため、キャリア204は遊星歯車103から駆動力を受けて回転する。ここで、太陽歯車201は、出力部材としてのキャリア204を回転させるために停止させる被係止部材として機能している。また、ソレノイド106は太陽歯車201(被停止部材)を停止させる為の停止手段である。
次に、任意のタイミングでソレノイド106への通電を解除すると、ソレノイドバネ106bによりフラッパ106aがソレノイドとは反対側に移動する。それにより、レバー305がレバー回転軸305cを中心に反時計方向に回動し、係止部305bが出力部材であるキャリア204の被係止部204fに当接し、係止する。キャリア204は被係止部204fがレバー305の係止部305bにより係止されるため、停止する。このため、内歯車202から伝達される駆動力により回転する遊星歯車103は、自転し、太陽歯車201を回転させる。これにより、キャリア204、及び、同軸上に有する搬送ローラ210は完全に停止し、図22の状態となる。
このように、本実施形態では、出力部材であるキャリア204の駆動を開始してから、任意のタイミングでソレノイド106への通電を解除することにより、任意のタイミングでキャリア204を停止させることができる。
このように、本実施形態によれば第2実施形態と同様の効果を得ることができる。更に本実施形態では、出力部材を駆動開始してから任意のタイミングで停止させることができる。
また、太陽歯車、内歯車、キャリアのいずれかが入力部材、出力部材、被停止部材となっていれば、上述の実施形態と同様に歯車同士の噛み合いを解除することなく、歯車同士は噛み合った状態のままで出力部材の駆動の切り替えを行うことができる。このため、従来の欠歯歯車を用いて間欠動作を行う駆動伝達装置のように、歯車同士が噛み合っていない状態から噛み合う状態に切り替わる動作が無く、歯車同士が噛み合う際に歯先同士が食い込んでしまうことが無い。
また、上述の実施形態では、遊星歯車機構に歯車を用いた構成としたが、この限りではなく、歯車の代わりに摩擦車で遊星機構を構成してもよい。
101、201 太陽歯車(第1回転体)
102、202 内歯車(第2回転体)
102a、202a カム
102b、204b 被係合部
102e、202a 被係止部
103、203 遊星歯車(遊星回転体)
104、204 キャリア(保持回転体)
104c、204f 被係止部
105 レバー(移動部材)
105a 係合部
105b 爪部
106、206 ソレノイド
107、207 バネ
201a 被係止部
205 第1レバー
205a 爪部
208 第2レバー(移動部材)
208a 係合部
208b 爪部
305 レバー(移動部材)
305a、305b 係止部
102、202 内歯車(第2回転体)
102a、202a カム
102b、204b 被係合部
102e、202a 被係止部
103、203 遊星歯車(遊星回転体)
104、204 キャリア(保持回転体)
104c、204f 被係止部
105 レバー(移動部材)
105a 係合部
105b 爪部
106、206 ソレノイド
107、207 バネ
201a 被係止部
205 第1レバー
205a 爪部
208 第2レバー(移動部材)
208a 係合部
208b 爪部
305 レバー(移動部材)
305a、305b 係止部
Claims (12)
- 軸回りに回転する第1回転体と、前記第1回転体と当接して前記第1回転体の周りを公転可能な遊星回転体と、前記遊星回転体を回転可能に保持し、前記第1回転体と同軸で回転可能な保持回転体と、前記第1回転体よりも外側で前記遊星回転体と当接し、前記第1回転体と同軸で回転可能な第2回転体と、を有する駆動伝達装置であって、
前記第1回転体、前記保持回転体、前記第2回転体のうち、一つは駆動源により駆動される入力部材であり、別の一つは被駆動部を駆動する出力部材であり、残りの一つは被停止部材であり、
前記被停止部材を係止して停止させる係止部と、前記出力部材と同期して回転するカム部と、前記カム部と係合する係合位置と係合が解除された解除位置との間を移動可能な移動部材と、を有し、
前記移動部材は、前記カム部に突き当たるよう付勢され、前記カム部が所定角回転する度に、前記解除位置から前記係合位置へ移動し、
前記入力部材、及び、前記被停止部材が前記駆動源の駆動力により回転し、前記移動部材が前記係合位置にあり前記出力部材が停止している状態で、前記係止部を係止させて前記被停止部材の回転を停止させると、前記出力部材が回転し、
前記カム部が前記所定角回転すると前記付勢力によって前記移動部材が前記解除位置から前記係合位置へ移動し、前記移動部材の前記係合位置への移動により、前記移動部材が前記カム部と係合して前記出力部材が停止し、且つ、前記係止部が前記被停止部材の係止を解除して前記被停止部材が回転することを特徴とする駆動伝達装置。 - 前記移動部材を付勢力に抗して前記解除位置へ移動させるアクチュエータを有し、前記移動部材が前記係合位置にあり前記出力部材が停止している状態から、前記アクチュエータが前記移動部材を付勢力に抗して前記解除位置へ移動させることで、前記被停止部材を前記係止部で係止して停止させることを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。
- 前記アクチュエータは、通電されるにより前記移動部材を移動させ、前記移動部材を付勢力に抗して前記解除位置へ移動させた後で、且つ、前記移動部材が前記係合位置へ移動する前に、通電が解除されることを特徴とする請求項2に記載の駆動伝達装置。
- 前記係止部は、前記移動部材と独立して移動する第1係止部と、前記移動部材に設けられた第2係止部と、を含み、
前記入力部材、及び、前記被停止部材が前記駆動源の駆動力により回転し、前記移動部材が前記係合位置にあり前記出力部材が停止している状態で、前記第1係止部を係止させて前記被停止部材の回転を停止させると、前記出力部材が回転し、
前記カム部が前記所定角回転すると前記付勢力によって前記移動部材が前記解除位置から前記係合位置へ移動し、前記移動部材の前記係合位置への移動により、前記移動部材が前記カム部と係合して前記出力部材が停止し、且つ、前記第2係止部が前記被停止部材の係止を解除して前記被停止部材が回転することを特徴とする請求項1に記載の駆動伝達装置。 - 前記被停止部材を係止する位置へ前記第1係止部を移動させるアクチュエータを有することを特徴とする請求項4に記載の駆動伝達装置。
- 前記アクチュエータは、通電することにより前記第1係止部を移動させ、前記被停止部材を係止する位置へ前記第1係止部を移動させた後で、且つ、前記移動部材が前記係合位置へ移動する前に、通電を解除することを特徴とする請求項5に記載の駆動伝達装置。
- 前記カム部には前記係合部が所定間隔で複数形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の駆動伝達装置。
- 軸回りに回転する第1回転体と、前記第1回転体と当接して前記第1回転体の周りを公転可能な遊星回転体と、前記遊星回転体を回転可能に保持し、前記第1回転体と同軸で回転可能な保持回転体と、前記第1回転体よりも外側で前記遊星回転体と当接し、前記第1回転体と同軸で回転可能な第2回転体と、を有する駆動伝達装置であって、
前記第1回転体、前記保持回転体、前記第2回転体のうち、一つは駆動源により駆動される入力部材であり、別の一つは被駆動部を駆動する出力部材であり、残りの一つは被停止部材であり、
前記被停止部材を係止して停止させる第3係止部と、前記出力部材を係止して停止させる第4係止部とを有し、前記被停止部材を係止する位置と前記出力部材を係止する位置との間を移動可能な移動部材と、を有し、
前記入力部材、及び、前記被停止部材が前記駆動源の駆動力により回転し、前記移動部材の前記第4係止部が前記出力部材を係止した位置にある状態から、前記第3係止部が前記被停止部材を係止する位置へ前記移動部材が移動すると、前記第3係止部に係止されて前記被停止部材の回転が停止し、前記第4係止部の係止が解除されて前記出力部材が回転し、更に、前記第4係止部が前記出力部材を係止する位置へ前記移動部材が移動すると、前記第4係止部に係止されて前記出力部材の回転が停止し、前記第3係止部の係止が解除されて前記被停止部材が回転することを特徴とする駆動伝達装置。 - 前記移動部材が、前記被停止部材を係止する位置と前記出力部材を係止する位置との間を移動する時、前記移動部材は、前記第3係止部材による前記被停止部材の係止が解除され、且つ、前記第4係止部材による前記出力部材の係止が解除された位置を通過することを特徴とする請求項8に記載の駆動伝達装置。
- 前記入力部材は前記第1回転体であり、前記出力部材は前記第2回転体であり、前記被停止部材は前記保持回転体であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の駆動伝達装置。
- 前記入力部材は前記第2回転体であり、前記出力部材は前記保持回転体であり、前記被停止部材は前記第1回転体であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の駆動伝達装置。
- 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の駆動伝達装置と、前記駆動伝達装置によって駆動される画像形成の為の部材と、を有し、記録材に画像形成を行う画像形成装置。
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US9501020B2 (en) | 2014-08-29 | 2016-11-22 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Image forming apparatus that uses a planetary gear mechanism to change a rotation direction of rollers |
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- 2013-09-27 JP JP2013201706A patent/JP2014081632A/ja active Pending
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