JP2018095452A - 駆動制御機構、シート搬送装置、及び画像形成装置 - Google Patents

駆動制御機構、シート搬送装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転体を位置決め可能な駆動制御機構において、動作の安定性を向上させる。【解決手段】駆動制御機構(71)は、いずれも駆動手段(82)からの駆動力によって回転する第1回転体(83)及び第2回転体(84)を備える。係止手段(88)は、第2回転体(84)を係止することで第1回転体(83)を位置決め可能である。駆動伝達手段(85)は、第2回転体(84)が係止された場合に、駆動手段(82)から第1回転体(83)及び第2回転体(84)への駆動力の伝達を解除する。規制手段(90)は、移動手段(87)によって係止手段(88)が第2回転体(84)に係合可能な位置に保持された状態において、移動手段(87)から係止手段(88)を介して前記第2回転体(84)の周面に作用する力を規制可能である。【選択図】図3

Description

本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置、画像形成装置等に用いられるシート搬送装置、及びシート搬送装置等において可動部材を制御する駆動制御機構に関する。
プリンタやコピー機等に代表される画像形成装置には、回転体の位相を制御することで装置内部の可動部材を制御する駆動制御機構を備えたものがある。例えば、カム面を有する回転体を複数の係止位置のいずれかに係止することで、カム面に沿って移動する可動部材の位置を変更する機構が広く知られている。
特許文献1には、用紙が積載される底板を昇降可能なカムと、カムと一体に形成されたディスクと、ディスクを係止可能なアームと、アームを駆動するソレノイドと、を備えたカム機構が開示されている。上記ディスクには、第1及び第2の爪部と、第1及び第2の爪部とは径方向の位置が異なる第3の爪部とが形成されている。そして、カム機構は、アームを第1及び第2の爪部のいずれかに係合させることで底板を上昇位置又は下降位置に移動させる動作と、アームを第3の爪部に係合させることでディスクの位置を初期位置に戻す動作とを実行可能である。
特開2011−126676号公報
ところで、上記文献に記載の構成とは異なり、カムのような回転体(第1の回転体)に加えて、係止部を有する第2の回転体を配置し、第2の回転体を係止手段によって係止することで第1の回転体を位置決め可能な駆動制御機構が考えられる。この場合、第2の回転体が係止された場合に、駆動源から第2の回転体への駆動伝達が解除されるように構成することで、例えば、係止部から係止手段を離脱させる際の駆動負荷を低減することが考えられる。しかしながら、このような構成を想定した場合に、係止手段から受ける回転抵抗によって第2の回転体が本来の係止位置とは異なる位置で停止してしまい、駆動制御機構の動作の安定性が低下する虞があった。
そこで、本発明は、動作の安定性を向上させた駆動制御機構、並びにこれを備えたシート搬送装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る駆動制御機構は、駆動手段と、前記駆動手段からの駆動力によって回転する第1回転体と、前記回転体の軸線を囲む周面と、前記周面に設けられた係止部とを有し、前記駆動手段からの駆動力によって回転する第2回転体と、前記係止部に係合可能な第1位置と、前記係止部から離脱した第2位置との間で移動可能であり、前記第2回転体を係止することで前記第1回転体を位置決め可能な係止手段と、前記駆動手段からの駆動力を前記第1回転体及び前記第2回転体に伝達する伝達状態と、前記伝達状態が解除された解除状態と、を取り得るように構成され、前記係止手段によって前記第2回転体が係止された場合に前記伝達状態から前記解除状態に切替わる駆動伝達手段と、前記係止手段を前記第2位置から前記第1位置へ向けて移動可能な移動手段と、前記移動手段によって前記係止手段が前記第1位置に保持された状態において、前記移動手段から前記係止手段を介して前記第2回転体の前記周面に作用する力を規制可能な規制手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明に係る駆動制御機構によれば、動作の安定性を向上させることができる。
第1の実施例に係るプリンタの構成を示す概略図。 第1の実施例に係るプリンタの構成を示す概略図。 第1の実施例に係る切替機構の分解図。 第1の実施例に係る切替機構の分解図。 第1の実施例に係る切替機構の側面図(a)、及び切替機構の要部を示す模式図(b)。 第1の実施例に係る切替機構について、切替動作の第1段階を示す側面図(a)、及び切替機構の要部を示す模式図(b、c)。 第1の実施例に係る切替機構について、切替動作の第2段階を示す側面図。 第1の実施例に係る切替機構について、切替動作終了後の状態を示す側面図(a)、及び切替機構の要部を示す模式図(b)。 第1の実施例に係る切替機構について、初期化動作前の状態の一例を示す側面図。 第1の実施例に係る切替機構について、初期化動作の第1段階を示す側面図。 第1の実施例に係る切替機構について、初期化動作の第2段階を示す側面図。 第1の実施例に係る切替機構について、初期化動作の第3段階を示す側面図。 第1の実施例に係る切替機構について、初期化動作の第4段階を示す側面図。 第1の実施例に係る切替機構について、初期化動作の途中でカムディスクに作用する力について説明するための側面図(a)及び模式図(b)。 第2の実施例に係る切替機構の側面図。 第3の実施例に係る切替機構の斜視図。 第3の実施例に係る切替機構の側面図。 第3の実施例に係る切替機構のクラッチ機構の側面図(a)及び断面図(b)。 第3の実施例に係る切替機構のクラッチ機構の斜視図。 第3の実施例に係る切替機構のクラッチ機構の側面図(a)及び断面図(b)。 第3の実施例に係る切替機構について、初期化動作の途中でカムディスクに作用する力について説明するための側面図。 第3の実施例に係る切替機構の斜視図。
以下、図面を参照しながら、本開示に係る駆動制御機構について説明する。
まず、画像形成装置の一例であるレーザービームプリンタ(以下、プリンタとする)1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1に示すように、プリンタ1は、大まかに画像形成部4、シート搬送部5、シート排出反転部6、及び制御部7を備えている。なお、記録材として用いられるシートSは、用紙及び封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ(OHP)用シート等のプラスチックフィルム、並びに布等の記録媒体である。
シート給送部3は、シート収納部としての給送カセット21と、シート収納部に収納されたシートSを給送する給送手段としての給送ローラ30とを有する。給送カセット21は、シートSの束を支持した状態で昇降可能な中板32を有し、画像形成装置の本体であるプリンタ本体2に対して引出し可能に装着されている。給送ローラ30は、中板32の上昇に伴って最上位のシートSに当接し、シート搬送部5へ向けてシートSを繰り出す。また、シート給送部3には、給送ローラ30によって搬送されるシートSを他のシートから分離可能な分離部31が設けられている。分離部31は、給送ローラ30の外周面に対向する分離パッド31bと、分離パッド31bを給送ローラ30に圧接させる分離ホルダ31aとによって構成される。従って、給送カセット21に収容されたシートSは、1枚ずつ分離された状態でシート搬送部5に受け渡される。なお、上記分離部31はシートを分離可能な分離機構の一例であり、リタードローラ方式やエア給送方式等の他の分離機構を用いてもよい。
画像形成手段として設けられた画像形成部4は、電子写真方式の構成を備えている。即ち、画像形成部4は、ドラム状の感光体である感光ドラム40と、レーザースキャナユニット41と、現像部42と、転写ローラ43と、定着部44とを備えている。プリンタ1に対して画像形成動作の開始が要求されると、不図示の帯電装置が感光ドラム40の表面を一様に帯電させる。レーザースキャナユニット41は、外部のコンピュータや画像読取装置から制御部7が受信した画像情報に基づいて感光ドラム40にレーザー光を照射し、ドラム表面に静電潜像を形成する。現像部42は、感光ドラム40にトナーを供給して静電潜像をトナー像に現像する。感光ドラム40に担持されたトナー像は、転写ローラ43に印加される転写バイアス電圧により、シートSへと転写される。未定着のトナー像を転写されたシートSは、定着部44へと受け渡される。定着部44は、シートSを挟持して搬送するローラ対及び不図示の熱源を含み、トナー粒子に熱及び圧力を付与することでトナー像をシートSに定着させる。
制御部7は、中央処理装置であるCPUと、ROM及びRAM等のメモリとを備え、ROM等に記憶されたプログラムを読出して実行することでプリンタ1の各部の動作を制御する。なお、上記画像形成部4は画像形成手段の一例であり、中間転写ベルト等の中間転写体を備えた電子写真方式としてもよく、インクジェット方式など既知の他の画像形成機構に置き換えてもよい。
シート搬送部5は、第1搬送路50と、第2搬送路51と、搬送ローラ対52と、再搬送ローラ対53と、を備えたシート搬送装置である。第1搬送路50は、シートSに画像を形成するための搬送路である。即ち、給送ローラ30によって給送カセット21から給送されたシートSは、第1搬送路50を通して画像形成部4に供給される。第1搬送路50の経路上には、搬送ローラ対52と、感光ドラム40及び転写ローラ43と、定着部44のローラ対とが配置されている。シートSは、これらのローラ対に順に受け渡されて図中上方へと搬送される過程で、一方の面に画像を形成される。
第2搬送路51は、両面印刷を行う場合に、片面に画像を形成されたシートSを第1搬送路50に再搬送するための搬送路である。第2搬送路51は、第1搬送路50の下流に設けられたシート排出反転部6から図中下方へと延び、上記搬送ローラ対52の上流において第1搬送路50に合流している。また、第2搬送路51には、シート排出反転部6からシートSを受取り、搬送ローラ対52に受け渡す再搬送ローラ対53が配置されている。第1搬送路50及び第2搬送路51に配置された上記ローラ対(52,40,43,44,53)は、いずれもシートSを搬送するシート搬送手段の一例である。
シート排出反転部6は、排出ローラ対60と、反転ローラ対70と、切替フラップ72と、を有する。図1及び図2に示すように、切替フラップ72は、第1搬送路50を搬送されるシートSの搬送経路を切替え可能な案内部材である。即ち、切替フラップ72は、シートSを排出ローラ対60へ向かう第1の搬送経路へ案内する第1姿勢(図1)と、シートSを反転ローラ対70へ向かう第2の搬送経路へ案内する第2姿勢(図2)とに切替可能である。排出ローラ対60は、プリンタ本体2の上部に設けられた排出トレイ22にシートSを排出する。反転ローラ対70は、正転及び逆転可能なローラ対であり、第1搬送路50から受取ったシートSをスイッチバックさせて第2搬送路51へと送り込む。
[切替機構]
次に、上記切替フラップ72を第1姿勢と第2姿勢とに切替える駆動制御機構について説明する。図3及び図4に示すように、本実施例に係る駆動制御機構である切替機構71は、入力ギヤ82、ガイドカム83、カムディスク84、カムストッパ85、ソレノイド部87、及びソレノイドリンク88を含んでいる。ただし、図3及び図4は、いずれも切替機構71の分解図である。
入力ギヤ82は、駆動源に接続された駆動ギヤに噛合うギヤ歯82bを有し、ギヤ軸89によって回転自在に支持されている。入力ギヤ82から駆動力を受取って回転するガイドカム83及びカムディスク84は、ギヤ軸89と同一の軸線X1の上に配置されている。以下、軸線X1の方向を指して単に「軸方向」とする。ガイドカム83、カムディスク84、及びカムストッパ85は、一体的に回転可能な回転ユニットを構成している。ただし、後述するように、カムディスク84はガイドカム83に対して所定範囲内で相対回転可能である。
ガイドカム83は、入力ギヤ82から伝達される駆動力によって回転し、切替機構71の他の部材によって位置決めされる第1回転体に相当する。入力ギヤ82及びこれを駆動する駆動源は、回転体を駆動する駆動手段に相当する。なお、駆動源としては、例えばステッピングモータを好適に用いることができる。また、駆動源による入力ギヤ82の駆動、及びソレノイド部87のON/OFF制御は、これらを制御可能な制御手段の一例である制御部7によって行われる。
ガイドカム83は、切替フラップ72に一体に設けられたフラップリンク72bに当接するカム面83aを有し、軸線X1を中心にして回転可能な回転部材である。切替フラップ72のフラップ本体とフラップリンク72bは、フラップ軸72aを介して一体的に形成され、フラップ軸72aを中心に回動可能である。カム面83aは、ガイドカム83の回転位相に応じて異なる外径に形成されており、ガイドカム83が半回転する毎に切替フラップ72を第1位置及び第2位置の一方から他方へと移動させるように設定される。なお、切替フラップ72には不図示のバネが接続されており、バネの付勢力によってフラップリンク72bがカム面83aに押し当てられている。
カムストッパ85は、ガイドカム83に設けられた軸部83bを中心にして、即ち、ガイドカム83の回転に伴って移動する軸部83bの軸線X2を中心にして揺動可能な揺動部材である。入力ギヤ82の内周部(ギヤ歯82bの裏側)には、周方向に周期的な凹凸が形成された係合面82aが設けられ、カムストッパ85の端部には、係合面82aに係合可能な係合部85bが設けられている。カムストッパ85は、係合部85bが係合面82aの凹凸の1つに係合する係合位置と、係合部85bが係合面82aから離脱した離脱位置との間で揺動可能である。カムストッパ85の係合部85bとは反対側の端部と、ガイドカム83に設けられた突起部83cとの間には、ストッパバネ86が張設されている。ストッパバネ86は、カムストッパ85を離脱位置から係合位置へ向けて付勢する付勢手段に相当する。
カムストッパ85が係合位置にある状態では、係合部85bと係合面82aとの当接部を介して入力ギヤ82の駆動力がガイドカム83へ伝達され、入力ギヤ82及びガイドカム83が一体的に回転する。一方、カムストッパ85が離脱位置にある状態では、ガイドカム83及び入力ギヤ82が相対回転可能であり、ガイドカム83への駆動力の伝達が解除される。即ち、カムストッパ85は、入力ギヤ82の駆動力をガイドカム83へ伝達する伝達状態(係合位置)と、伝達状態が解除された解除状態(離脱位置)とを取り得る駆動伝達手段に相当する。
カムディスク84は、軸方向に関して入力ギヤ82とガイドカム83との間に配置されている。カムディスク84の外周部には、軸線X1を中心とする円筒状に形成された円筒部84eが設けられ、円筒部84eの外周面及び内周面には、ソレノイドリンク88によって係止される複数の係止部84a,84b,84cが突設されている。以下、カムディスク84の外周面、内周面とは、円筒部84eの外周面、内周面を指すものとする。詳しくは後述するように、カムディスク84は、ソレノイドリンク88によって係止された場合に、カムストッパ85を伝達状態から解除状態へと切替可能な駆動解除手段として作用する。
ここで、カムディスク84とガイドカム83との位置関係について説明する。上記カムストッパ85は、係合部85bから軸方向に突出するボス85aを有し、カムディスク84には、このボス85aに嵌合する長穴84dが形成されている。長穴84dは、軸線X1を中心とする径方向に対して傾斜した方向に延び、かつ、カムストッパ85が係合位置と離脱位置との間で揺動する場合の係合部85bの移動距離に対応した長さに設定されている。
従って、カムディスク84及びガイドカム83は、カムストッパ85の揺動に伴って一定の範囲内で相対回転可能である。即ち、カムストッパ85が係合位置と離脱位置との間で移動する場合、ボス85aは長穴84dの長手方向に沿って移動する。このとき、ガイドカム83及びカムディスク84は、ボス85aが移動した軌跡の軸線X1を中心とする角度の分位置ずれする。このため、カムディスク84及びガイドカム83は、カムストッパ85のボス85aが長穴84dによって規制される範囲内で相対回転する。言い換えれば、長穴84dは、カムディスク84及びガイドカム83が相対回転可能な範囲を規制する規制部として作用する。
ソレノイド部87は、プリンタ本体2の枠体に固定されたフレーム87dと、フレーム87dに保持されたソレノイド87sと、ソレノイド87sが発生する磁力によって吸引されるフラップ87aと、を含んでいる。可動片であるフラップ87aは、フレーム87dによって支点87cを中心に回転可能に支持される。フラップ87aとフレーム87dとの間には付勢部材としての引張バネ87bが張設され、フラップ87aをソレノイド87sから離間させる方向に付勢している。
ソレノイド部87によって駆動されるソレノイドリンク88は、カムディスク84を係止可能な係止手段の一例である。ソレノイドリンク88は、カムディスク84の係止部84a,84b,84cに係合可能な第1係止爪88b及び第2係止爪88c(図5(a)参照)を備え、リンク軸88aを中心にしてカムディスク84に対して径方向に揺動可能である。ソレノイドリンク88とフラップ87aの先端部87fとはリンクバネ90によって接続され、また、フラップ87aには、ソレノイドリンク88に当接可能な当接部87eが設けられている。ソレノイド部87が通電状態にある場合、フラップ87aがソレノイド87sに吸引され、ソレノイドリンク88がリンクバネ90に引っ張られてカムディスク84に対して径方向外側へ向かって付勢される。また、ソレノイド部87が非通電状態にある場合、引張バネ87bによって付勢されたフラップ87aの当接部87eがソレノイドリンク88を押圧することにより、ソレノイドリンク88がカムディスク84に対して径方向内側へ向かって付勢される。
図5(a)に示すように、カムディスク84の係止部(84a,84b,84c)は、円筒部84eの内周面84f及び外周面84gに分けて配置されている。即ち、切替フラップ72の姿勢を切替える切替動作に用いられる姿勢変更用の係止部84a,84bは、外周面84gに突設され、切替機構71の初期化動作に用いられる初期化用の係止部84cは内周面84fに突設されている。なお、係止部84aは切替フラップ72の第1姿勢に対応する係止部であり、係止部84bは切替フラップ72の第2姿勢に対応する係止部である。
上記ソレノイドリンク88は、第1係止爪88bによって初期化用の係止部84cに係合可能な第1位置と、第2係止爪88cによって姿勢変更用の係止部84a,84bのいずれかに係合可能な第2位置との間で移動可能である。即ち、係止部84cは、第1位置に位置する係止手段に係合可能な第1の係止部に相当し、係止部84a,84bは第2位置に位置する係止手段に係合可能な第2の係止部に相当する。
[切替フラップの切替動作]
以下、切替機構71が切替フラップ72の姿勢を切替える切替動作について、図5乃至図8を用いて説明する。ただし、図5(a)は切替フラップ72が第1姿勢に保持された切替動作前の状態、図6(a)は切替動作の第1段階、図7は切替動作の第2段階、図8(a)は切替フラップ72が第2姿勢に保持された切替動作後の状態を示す側面図である。また、図5(b)、図6(b)、(c)、図8(b)は、各動作段階におけるカムストッパ85及びカムディスク84を示す模式図である。
図5(a)に示すように、切替動作前の状態では、ソレノイド部87は非通電状態に保持され、ソレノイドリンク88は引張バネ87bの付勢力によって第2位置に保持されている。即ち、この状態では、ソレノイドリンク88の第2係止爪88cがカムディスク84の外周面84gに当接し、かつ、第1姿勢に対応する係止部84aと係合している。これにより、カムディスク84の矢印R1方向への回転が規制されている。このとき、フラップリンク72bは、不図示のバネの付勢力によってカム面83aの小径部に押し当てられており、切替フラップ72が第1姿勢に保持される。
また、図5(b)に示すように、切替動作前の状態では、カムストッパ85は離脱位置に保持されており、ガイドカム83への駆動伝達は解除されている。なお、ストッパバネ86は、カムストッパ85に対して係合位置へ向かう矢印R2方向の付勢力を付与しているが、フラップリンク72bによってカムディスク84の回転が規制されているため、カムストッパ85の揺動が規制されている。
図6(a)に示すように、切替動作を行う場合には、プリンタ1の制御部7からの指令に基づいて、ソレノイド部87へ短時間の通電が行われる。これにより、フラップ87aがソレノイド87sに吸引され、リンクバネ90を介してソレノイドリンク88が第1位置へ向けて矢印R3方向に揺動する。すると、ソレノイドリンク88が係止部84aから離脱し、カムディスク84が回転可能な状態となる。
図6(c)に示すように、カムディスク84の係止が解除されると、ストッパバネ86の付勢力により、カムストッパ85が離脱位置から係合位置へ向けて矢印R2方向に揺動する。このとき、図6(b)に示すように、カムストッパ85のボス85aがカムディスク84の長穴84dの周壁に摺接しながら移動するため、カムディスク84が矢印R1方向に回動する。これにより、入力ギヤ82とガイドカム83とがカムストッパ85を介して連結された状態となり、さらに、カムディスク84がカムストッパ85のボス85aと長穴84dとの接触部を介して入力ギヤ82に連結された状態となる。
すると、入力ギヤ82の回転に伴って、ガイドカム83、及びカムディスク84が矢印R1方向に一体的に回転し始める。このとき、ガイドカム83の回転に伴って、カム面83aがフラップリンク72bを押圧するため、切替フラップ72が第1姿勢から第2姿勢へ向かって回動し始める。なお、入力ギヤ82を駆動する駆動源は、例えばソレノイド部87への通電と略同時に駆動を開始するように制御される。
図7に示すように、ソレノイド部87への通電は、通電開始から第1設定時間T1が経過したタイミングで遮断される。すると、ソレノイドリンク88は、引張バネ87bの付勢力により、リンク軸88aを中心に第2位置へ向けて矢印R4方向へ揺動し、カムディスク84の外周面84gに当接する。なお、第1設定時間T1は、第2姿勢に対応する係止部84bが第2係止爪88cに対向する位置に到達する時間よりも短く設定される。そのため、図8(a)に示すように、第2位置に保持されたソレノイドリンク88の第2係止爪88cによって係止部84bが係止されることで、カムディスク84の矢印R1方向への回転が停止する。
カムディスク84の回転が停止したタイミングでは、カムストッパ85は係合位置にあり、ガイドカム83は入力ギヤ82からの駆動力を受けて矢印R1方向への回転を継続する。すると、図8(b)に示すように、カムディスク84とガイドカム83の相対回転に伴ってカムストッパ85が係合位置から離脱位置へと移動する。即ち、長穴84dの位置が固定された状態でカムストッパ85が矢印R1方向へ移動しようとするため、ボス85aが長穴84dに沿って案内されて、カムストッパ85が離脱位置へ向けて矢印R5方向に揺動する。
これにより、入力ギヤ82からガイドカム83への駆動伝達が解除され、ガイドカム83の回転が停止する。また、このとき、カムストッパ85の揺動に伴ってストッパバネ86が引き伸ばされ、カムストッパ85を係合位置に移動させようとする力がチャージされる。切替フラップ72は、フラップリンク72bが不図示のバネによってガイドカム83のカム面83aに押し当てられることで、第2姿勢に保持される。以上により、第1姿勢から第2姿勢への切替動作が終了する。
なお、切替動作の終了後は、切替動作前と同様に、ガイドカム83の回転がフラップリンク72bによって規制され、ガイドカム83及びカムディスク84の位相差が固定される。即ち、切替動作の終了後は入力ギヤ82からガイドカム83への駆動伝達が解除された解除状態が保持される。このため、入力ギヤ82を駆動する駆動源は、切替機構71が解除状態となった後は任意のタイミングで停止可能である。例えば、ソレノイド部87への通電開始及び駆動源の駆動開始から、カムストッパ85が再び離脱位置へ移動するまでの所要時間が経過したタイミングで駆動源を停止すると好適である。
なお、切替フラップ72を第2姿勢から第1姿勢へ切り替える場合の切替動作は、フラップリンク72bの移動方向を除いて上述の動作と同様である。即ち、入力ギヤ82の駆動開始に合わせて、ソレノイド部87が第1設定時間T1の長さで通電される。すると、カムディスク84の係止が解除され、カムディスク84がガイドカム83に相対回転すると共に、カムストッパ85が離脱位置から係合位置へと移動する。これにより、ガイドカム83及びカムディスク84が入力ギヤ82と一体的に回転し、フラップリンク72bがカム面83aに沿って移動することで切替フラップ72が第1姿勢へと切替わる。その後、ソレノイドリンク88によって第1姿勢に対応する係止部84aが係止されると、カムディスク84の回転が停止する。そして、ガイドカム83の回転に伴ってカムストッパ85が離脱位置へと移動した後、切替フラップ72が第1姿勢に姿勢変更された状態でガイドカム83の回転が停止する。
上記第1設定時間T1は、カムディスク84が回転を開始してから、初期化用の係止部84cが第1係止爪88bの位置に到達するまでの時間よりも短く設定されている。そのため、切替フラップ72の第2姿勢から第1姿勢への切替動作中に、ソレノイドリンク88が初期化用の係止部84cに係合してカムディスク84及びガイドカム83の回転が停止する事態が避けられる。
このように、切替機構71は、制御部7からの指令に基づいて、ソレノイド部87のON/OFF制御と、入力ギヤ82の回転制御とを行うことで切替フラップ72の姿勢を切替える切替動作を実行する。そして、切替動作の終了時にはカムストッパ85が離脱位置へ移動し、次の切替動作まで離脱位置に保持される。即ち、次の切替動作を開始するタイミングでは、切替機構71は駆動伝達が解除された状態にあり、入力ギヤ82はガイドカム83に対して空転する状態となっている。また、この状態では、カムディスク84を係止するソレノイドリンク88には、係止部84a,84bからストッパバネ86の付勢力に相当する力が作用する。ストッパバネ86の付勢力は、ソレノイドリンク88の係止が解除された場合に、カムディスク84を係止部84a,84bが第2係止爪88cを通過するように回転させる程度の力で十分である。このため、ソレノイド部87を通電させた場合にカムディスク84からソレノイドリンク88にかかる力が小さいので、ソレノイド部87の出力が小さい場合であってもカムディスク84の係止が解除される。即ち、切替動作の安定性を確保しつつ、出力の小さなソレノイドを用いてコストを低減することができる。
[切替機構の初期化動作]
続いて、切替機構71の初期化動作について、図9乃至図14を用いて説明する。切替動作の途中で障害が発生した場合等には、切替フラップ72が第1姿勢又は第2姿勢とは異なる不特定の位置で停止することが考えられる。そこで、切替機構71は、切替機構71及び切替フラップ72を初期状態とする初期化動作を実行可能となるように構成されている。なお、本実施例では、切替フラップ72が第1姿勢に保持され、カムディスク84の第1係止部84aがソレノイドリンク88によって係止され、かつ、切替機構71が駆動解除状態である状態が初期状態として設定されている。
図9は、カムディスク84が不特定の位置にある状態で停止している切替機構71を示す側面図である。ただし、以下の初期化動作は、カムディスク84が図示した位置以外の任意の位置で停止していた場合であっても適用可能である。図9に示す初期化動作開始前の状態では、ソレノイド部87は非通電状態であり、ソレノイドリンク88の第1係止爪88bがカムディスク84の外周面に当接している。この状態で入力ギヤ82を駆動してカムディスク84が回転させとしても、第2係止爪88cが姿勢変更用の係止部84a,84bのどれに係合するかは不明である。
初期化動作を行う場合、図10に示すように、プリンタ1の制御部7はソレノイド部87への通電を開始すると共に、入力ギヤ82の駆動を開始する。すると、フラップ87aがソレノイド87sに吸引され、ソレノイドリンク88がリンクバネ90に付勢されることで、リンク軸88aを中心に矢印R3方向に揺動する。これにより、ソレノイドリンク88が第1位置に移動し、第1係止爪88bがカムディスク84の内周面84fに当接する。また、カムストッパ85は初期化動作前の状態で係合位置に位置するか、又はソレノイド部87への通電によるカムディスク84の係止解除に伴って係合位置へ移動する。このため、ガイドカム83及びカムディスク84は、入力ギヤ82の回転に伴って矢印R1方向へ回転する。
制御部7は、カムディスク84が1回転するための所要時間より長く設定された第2設定時間T2が経過するまでの間、ソレノイド部87への通電を継続した状態で入力ギヤ82を回転させる。すると、図11に示すように、ソレノイドリンク88が第1位置に保持された状態で、カムディスク84が内周面84fを第1係止爪88bに摺接させながら回転する。そして、図12に示すように、ソレノイド部87への通電が終了するまでの間のいずれかの時点で、初期化用の係止部84cが第1係止爪88bによって係止される。以下、初期化用の係止部84cがソレノイドリンク88によって係止された状態のカムディスク84の位置を初期化待機位置とする。ガイドカム83は、カムディスク84の停止後に、カムストッパ85が離脱位置へと移動することによって入力ギヤ82から解放されて回転を停止する。
図13に示すように、制御部7は、通電開始から第2設定時間T2が経過したタイミングでソレノイド部87への通電を遮断する。すると、引張バネ87bの付勢力によってソレノイドリンク88が第1位置から第2位置へ向けて移動し、第1係止爪88bが初期化用の係止部84cから離脱すると共に、第2係止爪88cがカムディスク84の外周面84gに当接する。また、ストッパバネ86の付勢力によってカムストッパ85が離脱位置から係合位置へ向けて揺動し、これに伴ってカムディスク84が矢印R1方向に回動する。そして、入力ギヤ82の回転に伴って、ガイドカム83及びカムディスク84が矢印R1方向への回転を再開する。
その後、カムディスク84の回転に伴って係止部84aが第2係止爪88cに当接すると、ソレノイドリンク88によってカムディスク84が係止され、カムディスク84の回転が停止する。ガイドカム83は、カムディスク84の停止後に、カムストッパ85が離脱位置へと移動することによって回転を停止する。このとき、ガイドカム83により、切替フラップ72は初期位置である第1姿勢に保持された状態となる。すなわち、切替機構71及び切替フラップ72が初期状態(図5(a)参照)に復帰し、切替機構71の初期化動作が完了する。
このように、本実施例による切替機構71は、ソレノイド部87への通電時間を変更することにより、切替動作及び初期化動作の両方を実行することができる。即ち、初期化動作においては、カムディスク84の1回転に相当する長さ以上の第2設定時間T2の間、ソレノイド部87を通電状態とすることで、初期化動作前の位置に関わらずカムディスク84を初期化待機位置まで移動させている。また、切替動作においては、比較的短い第1設定時間T1の間だけソレノイドに通電することで、カムディスク84が姿勢変更用の係止部84a,84bの間隔の分回転したタイミングでソレノイドリンク88によって係止されるように構成している。
[規制手段の作用]
ここで、初期化動作の進行中にカムディスク84に作用する力について、図14を用いて説明する。図14(a)は、初期化動作において、ソレノイドリンク88を第1位置に保持した状態でカムディスク84を初期化待機位置まで回転させている途中の状態を示す側面図であり、図14(b)は当該状態におけるストッパバネ86の模式図である。
図14(a)に示すように、ソレノイド部87に通電された状態において、リンクバネ90がソレノイドリンク88を引っ張る力の大きさをF2とする。また、ソレノイドリンク88の第2係止爪88bからカムディスク84の内周面84fが受ける垂直抗力の大きさをN1とし、ソレノイドリンク88の第1係止爪88bとカムディスク84の内周面84fとの摩擦係数をμ1とする。このとき、カムディスク84には、第1係止爪88bから受ける摩擦力F4(=μ1×N1)が作用する。
また、図14(b)に示すように、カムストッパ85が係合位置にある状態で、ストッパバネ86がカムストッパ85を付勢する付勢力の大きさをF1とする。このとき、カムストッパ85がカムディスク84に伝達可能なトルクの大きさは、F1の値によって変化する。即ち、F1が小さい場合には、カムディスク84の矢印R1方向の回転についての回転抵抗が比較的小さい場合であっても、ボス85aが長穴84dの周壁から受ける力f1によってカムストッパ85が離脱位置へと移動してしまう。一方、F1が大きい場合には、カムディスク84から受ける力f1に抗してカムストッパ85が係合位置に留まるため、ボス85aと長穴84dとの接触部を介してカムディスク84に矢印R1方向の力が伝達される。なお、入力ギヤ82の凹凸の傾斜角度は、カムストッパ85に対して軸部83bを中心とするモーメントを発生させないか、又は十分小さくなるように設定されている。この場合、カムディスク84に伝達可能なトルクの上限は実質的にストッパバネ86の付勢力F1よって定まる。
ここで、カムストッパ85を介してカムディスク84が受け取る矢印R1方向の力の大きさをF3とした場合、カムディスク84が回転を継続するためには、F3が摩擦力F4を下回らないことが必要である。言い換えると、係止手段から第2回転体であるカムディスク84に作用する摩擦力F4が、カムディスク84を回転させようとする力F3を上回った場合、初期化動作の途中でカムディスク84が停止してしまい、初期化動作が正常に終了しない虞がある。
そこで、本実施例では、係止手段であるソレノイドリンク88と移動手段であるソレノイド部87とをリンクバネ90によって接続すると共に、リンクバネ90を次の式(1)が満たされるように構成している。
μ1×N1<F3 ・・・(1)
言い換えると、ソレノイドリンク88が第1位置に保持された状態において、ソレノイド部87からソレノイドリンク88を介してカムディスク84の内周面84fに作用する力N1の大きさを、規制手段としてのリンクバネ90によって規制している。これにより、初期化動作の途中でカムディスク84が停止してしまう事態を回避することができ、切替機構71の動作の安定性を向上させることができる。
なお、初期化動作中のカムディスク84の停止を回避するために、ストッパバネ86の付勢力F1が十分大きな値となるようにストッパバネ86を構成することも考えられる。しかしながら、この場合、係止手段によるカムディスク84の係止を解除するために必要な力が大きくなってしまう。即ち、例えば図5(a)に示す切替動作の初期段階では、ソレノイドリンク88は、ストッパバネ86の付勢力によって矢印R1方向に付勢されたカムディスク84から受ける摩擦力f2に抗して移動する必要がある。この場合の摩擦力f2は、ストッパバネ86の付勢力が大きくなる程、大きな値となる。そして、ソレノイドリンク88を確実に移動させるためには、出力の大きなソレノイド部87を利用する等の必要が生じ、コスト増加の要因となってしまう。
一方、本実施例の構成によれば、ソレノイド部87のフラップ87aとソレノイドリンク88とをリンクバネ90によって接続する簡単な構成により、ソレノイドリンク88からカムディスク84の内周面84fに作用する力を低減している。これにより、簡単かつ安価な構成で、切替機構71の動作の安定性を向上させることができる。
[変形例]
上記実施例1では、規制手段の一例としてリンクバネ90を例示したが、他の弾性部材に置き換えてもよい。例えば、ソレノイド部87のフラップ87aとソレノイドリンク88との間に伸縮性のあるゴム材料を介在させる構成としてもよい。このような構成であっても移動手段であるソレノイド部87から係止手段であるソレノイドリンク88に伝わる力が規制され、ソレノイドリンク88からカムディスク84の内周面84fに作用する力を低減することができる。
また、上記実施例1では、第1位置に保持されたソレノイドリンク88の第1係止爪88bが、カムディスク84の内周面84fに対向するものとして説明したが、ソレノイドリンク88の移動方向及び係止部84a〜84cの配置を適宜変更してもよい。例えば、カムディスク84の外周面84gに初期化用の係止部84cを、内周面84fに姿勢変更用の係止部84a,84bを配置してもよい。要するに、第2回転体の周面に係止部が配置される構成において、係止手段から周面に作用する力を規制手段によって規制可能な構成であればよい。また、周面を備える部材は、上述の円筒部84eのように円筒状の部材とは限らず、他の形状であってもよい。
また、上記実施例1では、主に初期化動作の途中でカムディスク84の回転が停止する可能性について言及したが、上述の構成によれば、切替動作の開始時にカムディスク84が十分に回転しない可能性をも低減することができる。すなわち、上記実施例1の構成によれば、第2回転体を係止することで第1回転体が位置決めされる構成において、駆動制御機構の動作の安定性を向上させることができる。
次に、第2の実施例に係る切替機構100について、図15を用いて説明する。本実施例は、係止手段から第2回転体の周面に作用する力を規制する規制手段として、ソレノイドリンク102に当接可能な止め部材101を用いている点で上記実施例1と異なっている。その他の上記実施例1と同様の構成要素については、実施例1と同様の符号を付して、その説明を省略する。
図15は、ソレノイド部87が通電され、ソレノイドリンク102が第1位置に保持された状態の切替機構100の側面図である。図15に示すように、切替機構100には、プリンタ本体2の枠体に支持された止め部材101が配置されている。止め部材101は、第1位置に保持された係止手段に当接して、係止手段と第2回転体の周面との接触を規制可能な当接部に相当する。
ソレノイドリンク102は、ソレノイド部87のフラップ87aと係合しており、ソレノイド部87のON/OFFに連動してリンク軸102aを中心にして揺動する。止め部材101は、ソレノイド部87が通電されているときに、ソレノイドリンク102に当接して図中左方への移動を規制可能な位置に配置される。これにより、ソレノイドリンク102は、第1係止爪88bがカムディスク84の内周面84fに対して非接触、かつ、初期化用の係止部84cと係合可能な位置に保持される。
このような構成により、ソレノイド部87が通電されているとき、ソレノイドリンク102とカムディスク84とが非接触状態となるため、ソレノイドリンク102からカムディスク84に対して回転負荷となる摩擦力が働くことを規制することができる。そのため、初期化動作の途中等の場面で、カムディスク84の回転が停止する事態を避けることができる。即ち、本実施例の構成によれば、上記実施例1と同様に、簡単かつ安価な構成で切替機構71の動作の安定性を向上させることができる。
次に、第3の実施例に係る駆動制御機構である切替機構109について、図16乃至図22を用いて説明する。本実施例に係る切替機構109は、2枚の欠歯ギヤ111,112からなるクラッチ機構110を用いている点で上記実施例1,2と異なっている。その他の上記実施例1と同様の構成要素については、実施例1と同様の符号を付して、その説明を省略する。
まず、クラッチ機構110の構成について、図16及び図17を用いて説明する。図16は切替機構109の斜視図であり、図17は切替機構109の側面図である。図16に示すように、クラッチ機構110は、同軸上に配置され、一体的に回転可能な第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112を備えている。第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112は、いずれも駆動手段としての入力ギヤ115の歯部115aに噛合う歯部111b,112bと、入力ギヤ115と噛み合わない欠歯部111a,112bと、を備えている。
第1欠歯ギヤ111は、切替機構109によって位置決めされる第1回転体に相当し、第2欠歯ギヤ112は係止部を備えた第2回転体に相当する。歯部111b,112bは第1歯部、第2歯部に相当し、欠歯部111a,112aは第1欠歯部、第2欠歯部に相当する。また、歯部111b,112b及び欠歯部111a,112aは、後述するように、これらのギヤ111,112の相対位相に応じて入力ギヤ115からの駆動力を受取る伝達状態と伝達状態を解除された解除状態とに切替わる駆動伝達手段にとして機能する。
第2欠歯ギヤ112は、円筒状の円筒部112fを備えており、円筒部112fの内周面112g及び外周面112hに複数の係止部112c,112d,112eを形成されている(図17参照)。第2欠歯ギヤ112の欠歯部112aは、これら係止部112c〜112eのいずれかがソレノイドリンク88によって係止された状態で入力ギヤ115に対向する3箇所の位置に配置されている。また、第1欠歯ギヤ111の欠歯部111aは、第2欠歯ギヤ112の欠歯部112aに等しい間隔で3箇所に配置されている。なお、第2欠歯ギヤ112を係止する係止手段としてのソレノイドリンク88及び移動手段としてのソレノイド部87の構成は、上記実施例1と実質的に同様である。
図17に示すように、第1欠歯ギヤ111は、ストッパ113が係合可能な凹部111cを外周部の3箇所に形成されたディスク111dと一体的に形成されている。凹部111cは、第1欠歯ギヤ111の欠歯部111aが入力ギヤ115に対向している状態でストッパ113に係合可能となる位置に配置されている。言い換えると、ストッパ113は、いずれかの凹部111cに係合することで、第1欠歯ギヤ111が入力ギヤ115と噛み合わない状態となる3箇所の保持位置のいずれかに保持可能である。なお、切替機構109は、上記実施例1のようなガイドカム83を、上記ディスク111dに代えて、又はディスク111dと一体的に形成して第1欠歯ギヤ111に連結することで、上記切替フラップ72のような制御対象へ駆動力を伝達可能である。
続いて、図18乃至図20を用いて第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112の相対位相を制限する構成について説明する。なお、図18(a)、図20(a)はクラッチ機構110の側面図であり、図18(b)、図20(b)は図18(a)、図20(b)に図示した位置におけるクラッチ機構110の断面図である。
図18(b)に示すように、第1欠歯ギヤ111と第2欠歯ギヤ112の間には、付勢手段として付勢バネ114が配置されている。付勢バネ114は、第1欠歯ギヤ111に設けられた第1支持部111kと、第2欠歯ギヤ112に設けられた第2支持部112kとを接続するバネ部材である。付勢バネ114は、第1欠歯ギヤ111を基準として第2欠歯ギヤ112を所定の回転方向に、即ち図中の矢印R6方向に付勢可能である。
また、クラッチ機構110には、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112が相対回転可能な範囲を規制する規制部として、第1欠歯ギヤ111の第1当接部111j及び第2欠歯ギヤ112の第2当接部112jが設けられている。図18(a)、(b)に示すように、第1当接部111j及び第2当接部112jは、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112の位相が揃った状態では離間した状態となるように配置されている。また、図19及び図20(a)、(b)に示すように、第1当接部111j及び第2当接部112jは、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112の位相がずれた状態で当接するように配置されている。
これにより、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112は、所定角度まで、即ち第1当接部111j及び第2当接部112jが当接する角度までの範囲で、付勢バネ114の付勢方向に従う相対回転を許容されている。特に、図20(b)に示すように、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112が可能な限り相対回転した状態では、軸方向から視て一方のギヤの欠歯部111a,112aが他方のギヤの歯部111b,112bと重なる状態となる。この状態では、当接部111j,112j及び付勢バネ114によって連結された第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112は、一体の回転部材として振舞う。
[切替動作]
次に、クラッチ機構110を用いた切替機構71の切替動作について説明する。切替動作前の状態では、図16及び図17に示すように、ソレノイド部87は非通電状態に保持され、ソレノイドリンク88は引張バネ87bの付勢力によって第2位置に保持されている。この場合、ソレノイドリンク88の第2係止爪88cが第2欠歯ギヤ112の係止部112dに係合し、第2欠歯ギヤ112の矢印R6方向への回転が規制されている。また、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112は、欠歯部111a,112aにおいて入力ギヤ115に対向しており、入力ギヤ115からの駆動伝達を解除された状態にある。また、第1欠歯ギヤ111は、ディスク111dのいずれかの凹部111cにおいてストッパ113に係合している。
切替動作を行う場合には、ソレノイド部87へ短時間(第1設定時間T1)の通電が行われる。これにより、フラップ87aがソレノイド87sに吸引され、リンクバネ90を介してソレノイドリンク88が第1位置へ向けて揺動し、ソレノイドリンク88が係止部112dから離脱する。すると、付勢バネ114の付勢力によって第2欠歯ギヤ112が矢印R6方向に回動し、第2欠歯ギヤ112の歯部112bが入力ギヤ115に噛合い、入力ギヤ115からの駆動力によって第2欠歯ギヤ112が回転し始める。
その後、第1欠歯ギヤ111の第1当接部111jが第2欠歯ギヤ112の第2当接部112jに当接した状態になる(図20(b)参照)。すると、第1欠歯ギヤ111がストッパ113から離脱し、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112が一体的に回転し始める。ソレノイド部87への通電は、初期化用の係止部112eに対応する欠歯部112aが入力ギヤ115に到達する前に遮断される。これにより、欠歯部112aが入力ギヤ115に対向しているときには、第2欠歯ギヤ112が付勢バネ114を介して第1欠歯ギヤ111から駆動力を受取ることで回転を継続する。そして、係止部112dがソレノイドリンク88によって係止されると、第2欠歯ギヤ112の回転が停止する。このとき、第2欠歯ギヤ112は欠歯部112aにおいて入力ギヤ115に対向した状態となる。
第2欠歯ギヤ112の回転が停止したタイミングでは、第1欠歯ギヤ111は入力ギヤ115に噛合っており、欠歯部111aが入力ギヤ115に対向する位置まで回転を継続する。そして、欠歯部111aが入力ギヤ115に対向する位置に到達すると、第1欠歯ギヤ111への駆動伝達が解除されると共に、ストッパ113によって第1欠歯ギヤ111が第2欠歯ギヤ112と位相が揃う位置に保持される。これにより、切替機構109による切替動作が完了する。なお、逆方向の切替動作、即ち係止部112dがソレノイドリンク88によって係止された状態から、係止部112cが係止される状態まで切替える場合の切替動作も上述の動作と同様の過程で行われる。
このように、切替機構109は、ソレノイド部87のON/OFF制御と、入力ギヤ115の回転制御とによって切替動作を実行するように構成されている。そして、第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112は、切替動作の終了時に入力ギヤ115に噛み合わない状態となり、この状態は次の切替動作まで保持される。この状態では、ソレノイドリンク88には、係止部112c,112dから付勢バネ114の付勢力に相当する力が作用する。付勢バネ114の付勢力は、ソレノイドリンク88の係止が解除された場合に、第2欠歯ギヤ112を入力ギヤ115に噛合う位置まで回転させる程度の力で十分である。このため、ソレノイド部87が通電された場合に第2欠歯ギヤ112からソレノイドリンク88にかかる力が小さいので、ソレノイド部87の出力が小さい場合であっても第2欠歯ギヤ112の係止が解除される。即ち、切替動作の安定性を確保しつつ、出力の小さなソレノイドを用いてコストを低減することができる。
[切替機構の初期化動作]
続いて、切替機構109の初期化動作について、図21及び図22を用いて説明する。本実施例に係る切替機構109の第2欠歯ギヤ112には、上記実施例1,2のカムディスク84と同様に、初期化用の係止部112eが設けられている。この係止部112eは、上述の切替動作に用いられる係止部112c,112dとは異なり、第2欠歯ギヤ112の円筒部112fの内周面112gに配置されている(図19参照)。
初期化動作を行う場合、図21に示すように、ソレノイド部87への通電が開始されると共に、入力ギヤ115の駆動が開始される。すると、フラップ87aがソレノイド87sに吸引され、ソレノイドリンク88がリンクバネ90に付勢されることで、リンク軸88aを中心に矢印R3方向に揺動する。これにより、ソレノイドリンク88が第1位置に移動し、第1係止爪88bが第2欠歯ギヤ112の内周面112gに当接する。すると、付勢バネ114の付勢力によって第2欠歯ギヤ112が第1欠歯ギヤ111に対して相対回転した状態となり、入力ギヤ115の回転に伴って第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112が矢印R6方向への回転を開始する(図22参照)。
その後、第2欠歯ギヤ112が1回転するための所要時間より長く設定された第2設定時間T2が経過するまでの間、ソレノイド部87への通電を継続した状態で入力ギヤ115が回転駆動される。これにより、ソレノイド部87への通電が終了するまでの間のいずれかの時点で、初期化用の係止部112eが第1係止爪88bに当接し、ソレノイドリンク88によって第2欠歯ギヤ112が初期化待機位置に係止される。さらに、第2欠歯ギヤ112の停止後に、第1欠歯ギヤ111が欠歯部111aにおいて入力ギヤ115に対向する位置まで回転すると、ストッパ113に保持されて第1欠歯ギヤ111の回転が停止する。
通電開始から第2設定時間T2が経過したタイミングでソレノイド部87への通電が遮断されると、ソレノイドリンク88が第1位置から第2位置へ向けて移動し、第1係止爪88bが初期化用の係止部112eから離脱する。これにより、付勢バネ114の付勢力によって第2欠歯ギヤ112が第1欠歯ギヤ111に対して相対回転し、再び入力ギヤ115に噛み合った状態となる。入力ギヤ115によって第1欠歯ギヤ111及び第2欠歯ギヤ112が回転駆動され、係止部112cが第2係止爪88cに当接すると、ソレノイドリンク88によって第2欠歯ギヤ112が係止される。第1欠歯ギヤ111は、第2欠歯ギヤ112の停止後も回転を継続し、欠歯部111aが入力ギヤ115に対向した状態でストッパ113によって保持される。これにより、切替機構109が初期状態(図16、図17参照)に復帰し、切替機構109の初期化動作が完了する。
[規制手段の作用]
ここで、初期化動作の進行中に第2欠歯ギヤ112に作用する力について、図21を用いて説明する。図21に示すように、ソレノイド部87に通電された状態において、リンクバネ90がソレノイドリンク88を引っ張る力の大きさをF2’とする。また、ソレノイドリンク88の第2係止爪88bから第2欠歯ギヤ112の内周面112gが受ける垂直抗力の大きさをN2とし、ソレノイドリンク88の第1係止爪88bと第2欠歯ギヤ112の内周面112gとの摩擦係数をμ2とする。このとき、第2欠歯ギヤ112には、第1係止爪88bから受ける摩擦力F7(=μ2×N2)が作用する。
また、付勢バネ114が圧縮された状態において、第2欠歯ギヤ112が付勢バネ114を介して第1欠歯ギヤ111から受取る付勢力の大きさをF5とする(図18(b)参照)。このとき、図21に示すように、第2欠歯ギヤ112が入力ギヤ115に噛合っていない状態において、付勢バネ114を介して第2欠歯ギヤ112が受取る矢印R6方向の力F6の大きさは、F5の大きさによって定まる。そして、第2欠歯ギヤ112を回転させようとする力F6に比して、第2欠歯ギヤ112がソレノイドリンク88から受ける摩擦力F7が大きくなった場合には、初期化動作の途中で第2欠歯ギヤ112の回転が停止する虞がある。
そこで、本実施例では、係止手段であるソレノイドリンク88と移動手段であるソレノイド部87とをリンクバネ90によって接続すると共に、リンクバネ90を次の式(2)が満たされるように構成している。
μ2×N2<F6 ・・・(2)
言い換えると、ソレノイドリンク88が第2位置に保持された状態において、ソレノイド部87からソレノイドリンク88を介して第2欠歯ギヤ112の内周面112gに作用する力N2の大きさを、規制手段としてのリンクバネ90によって規制している。これにより、初期化動作の途中で第2欠歯ギヤ112が停止してしまう事態を回避することができ、切替機構109の動作の安定性を向上させることができる。また、付勢バネ114の付勢力を小さめに設定したままで、即ち、切替動作においてソレノイドリンク88を係止部112c,112dから離脱させる際の駆動負荷を抑制したままで、切替機構71の動作の安定性を向上させることができる。即ち、本実施例の構成によれば、簡単かつ安価な構成で切替機構71の動作の安定性を向上させることができる。
なお、本実施例では、規制手段として弾性部材であるリンクバネ90を用いているが、上記実施例2の止め部材101のように、ソレノイドリンク88に当接してその揺動範囲を規制する当接部を配置してもよい。
[その他の実施形態]
上記実施例1〜3では、駆動制御機構を切替フラップ72の姿勢を切替える切替機構として用いた場合を例示したが、本技術は画像形成装置の他の部分の駆動制御機構として用いてもよい。例えば、上記給送カセット21(図1参照)において、中板32をシートSが給送ローラ30に当接する給送位置と、シートSを給送ローラ30から離間させる待機位置との間で昇降させるためのカム機構として本技術を用いてもよい。また、中板等のシート支持部に対して昇降可能な給送ローラを備えた構成において、給送ローラを昇降させる駆動制御機構に適用してもよい。さらに、ニップ部にシートを挟持可能な閉状態とニップ部が開放された開状態とに切替可能なローラ対の駆動制御機構に適用してもよい。なお、画像形成装置は、印刷機能を有する装置本体に加えて、シート処理装置又はオプションのシート給送装置等の付属機器を備える場合があるが、このような付属機器の一部に本技術を適用してもよい。
1…画像形成装置(プリンタ)/4…画像形成手段(画像形成部)/5…シート搬送装置(シート搬送部)/7…制御手段(制御部)/71,100,109…駆動制御機構(切替機構)/72…案内部材(切替フラップ)/82,115…駆動手段(入力ギヤ)/83,111…第1回転体(ガイドカム、第1欠歯ギヤ)/84,112…第2回転体(カムディスク、第2欠歯ギヤ)/84a,84b,112c,112d…係止部、第2の係止部/84c,112e…係止部、第1の係止部/84d,111j,112j…規制部(長穴、当接部)/84e,112f…円筒部/84f,112g…周面(内周面)/85,111a,111b,112a,112b…駆動伝達手段(カムストッパ、欠歯ギヤの歯部及び欠歯部)/86,114…付勢手段(ストッパバネ、付勢バネ)/87…移動手段(ソレノイド部)87a…可動片(フラップ)87s…ソレノイド/88…係止手段(ソレノイドリンク)/90…規制手段、弾性部材(リンクバネ)/101…規制手段、当接部(止め部材)

Claims (11)

  1. 駆動手段と、
    前記駆動手段からの駆動力によって回転する第1回転体と、
    前記回転体の軸線を囲む周面と、前記周面に設けられた係止部とを有し、前記駆動手段からの駆動力によって回転する第2回転体と、
    前記係止部に係合可能な第1位置と、前記係止部から離脱した第2位置との間で移動可能であり、前記第2回転体を係止することで前記第1回転体を位置決め可能な係止手段と、
    前記駆動手段からの駆動力を前記第1回転体及び前記第2回転体に伝達する伝達状態と、前記伝達状態が解除された解除状態と、を取り得るように構成され、前記係止手段によって前記第2回転体が係止された場合に前記伝達状態から前記解除状態に切替わる駆動伝達手段と、
    前記係止手段を前記第2位置から前記第1位置へ向けて移動可能な移動手段と、
    前記移動手段によって前記係止手段が前記第1位置に保持された状態において、前記移動手段から前記係止手段を介して前記第2回転体の前記周面に作用する力を規制可能な規制手段と、を備える、
    ことを特徴とする駆動制御機構。
  2. 前記移動手段は、移動可能な可動片と、前記可動片を駆動するソレノイドとを有し、
    前記規制手段は、前記可動片と前記係止手段との間に介在する弾性部材を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の駆動制御機構。
  3. 前記係止手段は、前記第1位置と前記第2位置との間で揺動可能な揺動部材であり、
    前記規制手段は、前記第1位置に位置する前記係止手段に当接することで、前記係止手段が前記第2回転体の前記周面に接触することを規制可能な当接部を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動制御機構。
  4. 前記駆動手段及び前記移動手段を制御可能な制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記移動手段によって前記係止手段を前記第1位置に保持させた状態で、前記第1回転体及び前記第2回転体を、前記駆動手段によって前記第2回転体の1回転に相当する長さ以上の時間で駆動することで、前記係止手段と前記係止部とを係合させる動作を実行可能である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駆動制御機構。
  5. 前記係止部は第1の係止部であり、
    前記第2回転体は、前記第2位置に保持された係止手段に係合可能かつ前記第2回転体の周方向における複数の位置に設けられた第2の係止部を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動制御機構。
  6. 前記第2回転体は、前記第1回転体の軸線を囲む円筒状の円筒部を有し、
    前記周面は前記円筒部の内周面であり、
    前記第1の係止部は前記内周面から径方向内側へ向かって突設され、
    前記第2の係止部は前記円筒部の外周面から径方向外側へ向かって突設されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の駆動制御機構。
  7. 前記第1回転体及び前記第2回転体の相対回転を許容し、かつ、前記第1回転体及び前記第2回転体が所定角度を超えて相対回転することを規制する規制部と、
    前記第1回転体及び前記第2回転体の間に介在し、前記第1回転体に対して前記第2回転体を所定の回転方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記駆動伝達手段は、前記係止手段によって前記第2回転体が係止された場合に、前記駆動手段からの駆動力によって前記第1回転体が回転することによって前記伝達状態から前記解除状態に切替わり、前記第2回転体の係止が解除された場合に、前記付勢手段の付勢力によって前記第2回転体が回転することによって前記解除状態から前記伝達状態に切替わる、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の駆動制御機構。
  8. 前記駆動手段は、内周部に凹凸を形成された回転部材を有し、
    前記駆動伝達手段は、前記駆動手段の前記凹凸に係合する係合可能な係合部を有し、前記第1回転体により、前記係合部が前記凹凸に係合する係合位置と前記係合部が前記凹凸から離脱する離脱位置との間で揺動可能に支持された揺動部材であり、
    前記規制部は、前記第1回転体に形成され、前記揺動部材に係合して前記揺動部材を前記係合位置と前記離脱位置とに案内する長穴であり、
    前記付勢手段は、前記第1回転体と前記揺動部材とを接続するバネ部材であり、前記揺動部材と前記長穴との接触部を介して前記第2回転体を付勢する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の駆動制御機構。
  9. 前記駆動手段は、外周部に歯部を有する入力ギヤを有し、
    前記第1回転体は及び前記第2回転体は、それぞれ前記入力ギヤによって回転駆動される欠歯ギヤであり、
    前記駆動伝達手段は、前記第1回転体の外周部に設けられた、前記入力ギヤに噛合う第1歯部及び前記入力ギヤと噛合わない第1欠歯部と、前記第2回転体の外周部に設けられた、前記入力ギヤに噛合う第2歯部及び前記入力ギヤと噛合わない第2欠歯部と、を有し、
    前記規制部は、前記第1回転体に設けられた第1当接部と、前記第2回転体に設けられ、前記第1回転体及び前記第2回転体の位相差が前記所定角度である場合に前記第1当接部に当接する第2当接部と、を有し、
    前記付勢手段は、前記第1回転体及び前記第2回転体を接続するバネ部材である、
    ことを特徴とする請求項7に記載の駆動制御機構。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の駆動制御機構と、
    シートを搬送するシート搬送手段と、
    前記駆動制御機構により、前記シート搬送手段によって搬送されるシートを第1の搬送経路に案内する第1姿勢と、シートを第2の搬送経路に案内する第2姿勢と、に変更される案内部材と、を備える、
    ことを特徴とするシート搬送装置。
  11. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の駆動制御機構と、
    シートに画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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