JP6181582B2 - 液晶ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、成形時の流動性に優れるとともに、耐加水分解性に優れた液晶ポリエステル樹脂組成物に関する。
サーモトロピック液晶ポリエステル樹脂(以下、液晶ポリエステル樹脂またはLCPと略称する)は、耐熱性、剛性等の機械物性、耐薬品性、寸法精度等に優れているため、成形品用途のみならず、繊維やフィルムといった各種用途にその使用が拡大しつつある。
特にパーソナル・コンピューターや携帯電話等の情報・通信分野においては、部品の高集積度化、小型化、薄肉化、低背化等が急速に進んでおり、非常に薄い肉厚部が形成される場合が多い。そこで、液晶ポリエステル樹脂はその優れた成形性、すなわち流動性が良好であり、かつバリが出ないという他の樹脂にない特徴を活かして、その使用量が大幅に増大している。
液晶ポリエステル樹脂の製造は、一般的に溶融重合により行われている。この方法は、芳香族フェノール類をアシル化し、芳香族カルボン酸とのエステル交換反応を、副生する酸を留去することによって重合を促進するものである。
しかしながら、溶融重合が進行し、一定の溶融粘度に達して酸の留去を停止する際に、重合生成物の分子末端には必然的にカルボキシ基等の反応基が残存する。この末端反応基が残存した液晶ポリエステル樹脂の成形品を、高温多湿下や高温状態下などの湿熱環境下で使用すると、末端反応基により加水分解が促進され、耐熱性や機械強度が著しく低下するという問題があった。
特に、2種の液晶ポリエステル樹脂同士のブレンドや、液晶ポリエステル樹脂と他の熱可塑性樹脂とのブレンドに際しては、ブレンドによって樹脂同士が反応し耐熱性や機械強度がより顕著に低下するという問題があった。
上記問題を解消するため、液晶ポリエステル樹脂に特定のエポキシ化合物を添加することにより末端反応基を封止することが提案されている(特許文献1および特許文献2)。
しかしながら、特許文献1で提案されるエポキシ化合物は吸水性が高いため、高温加工時や高温下での使用の際の耐加水分解性の改善効果が十分でなかった。
また、特許文献2はエチレングリコール単位を含む半芳香族液晶ポリエステル樹脂を対象とするものであり、この半芳香族液晶ポリエステル樹脂は、比較的高融点であるにもかかわらず耐熱性が不十分である。そのため、溶融時にはその温度に起因して加水分解が比較的起こり易く末端反応基の封止による改善効果は不十分であった。
特開昭62−143964号公報 特開平3−14863号公報
本発明の目的は、成形時の流動性に優れると共に、耐加水分解性に優れた液晶ポリエステル樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、液晶ポリエステル樹脂の耐加水分解性の改良について鋭意検討した結果、低融点の全芳香族液晶ポリエステル樹脂に特定のジグリシジル化合物を配合することにより、得られた液晶ポリエステル樹脂組成物の耐加水分解性が著しく改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、式[I]:
Figure 0006181582
で示される繰返し単位を全繰返し単位中18モル%以上含み、かつ、融点が300℃以下である全芳香族液晶ポリエステル樹脂100重量部、および
式(A):
Figure 0006181582
[式中、
Arは、炭素原子数6〜20の芳香族基または脂環族基を示し、
nは、0または1〜10の整数を示す]
で表されるジグリシジル化合物0.01〜10重量部を含む液晶ポリエステル樹脂組成物を提供するものである。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、成形時の流動性に優れ、かつ耐加水分解性に優れるため、高温多湿下や高温状態下などの湿熱環境下で使用される成形材料として好適に用いられる。特に液晶ポリエステル樹脂同士のブレンドや他の熱可塑性樹脂とのブレンドに供するブレンド材料として有用である。
本発明に用いる液晶ポリエステル樹脂は、異方性溶融相を形成するポリエステルであり、分子鎖中に脂肪族基を有さない全芳香族液晶ポリエステル樹脂と呼ばれるものである。本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、式[I]で示される繰返し単位を全繰返し単位中18モル%以上含み、かつ、融点が300℃以下である全芳香族液晶ポリエステル樹脂であれば、特に制限されない。
異方性溶融相の性質は直交偏向子を利用した通常の偏向検査法、すなわちホットステージにのせた試料を窒素雰囲気下で観察することにより確認することができる。
本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂を構成する、式[I]で示される繰返し単位以外の主たる繰返し単位は、(1)芳香族オキシカルボニル繰返し単位、(2)芳香族ジカルボニル繰返し単位および(3)芳香族ジオキシ繰返し単位から選択される1種以上である。
これらの各繰返し単位から構成される全芳香族液晶ポリエステル樹脂は構成成分およびポリマー中の組成比、シークエンス分布によっては、異方性溶融相を形成するものとしないものが存在する。しかしながら、本発明では、異方性溶融相を形成する全芳香族液晶ポリエステル樹脂を用いる。
本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、式[I]で示される繰返し単位を全繰返し単位中18モル%以上含み、好ましくは19モル%以上含む。式[I]で示される繰返し単位が全繰返し単位中18モル%未満である場合、液晶ポリエステル樹脂の融点が高くなる傾向があり好ましくない。また、本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂では、式[I]で示される繰返し単位の上限は特に限定されないが、好ましくは60モル%以下、より好ましくは55モル%以下である。式[I]で示される繰返し単位が全繰返し単位中60%を超える場合、液晶ポリエステルの強度が低くなる傾向があり好ましくない。
式[I]で示される繰返し単位を与える単量体としては、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ならびにそのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物等のエステル形成性の誘導体が挙げられる。
(1)芳香族オキシカルボニル繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えばパラヒドロキシ安息香酸、メタヒドロキシ安息香酸、オルトヒドロキシ安息香酸、5−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、3’−ヒドロキシフェニル−4−安息香酸、4’−ヒドロキシフェニル−3−安息香酸、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中では、得られる全芳香族液晶ポリエステル樹脂の特性や融点を調整しやすいという点から、パラヒドロキシ安息香酸が好ましい。
(2)芳香族ジカルボニル繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシビフェニル等の芳香族ジカルボン酸、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにそれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中では、得られる全芳香族液晶ポリエステル樹脂の機械物性、耐熱性、融点、成形性を適度なレベルに調整しやすいことから、テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
(3)芳香族ジオキシ繰返し単位を与える単量体の具体例としては、例えば、ハイドロキノン、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエ−テル等の芳香族ジオール、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにそれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。これらの中では、重合時の反応性や得られる全芳香族液晶ポリエステル樹脂の特性などの点から、ハイドロキノンおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニルが好ましい。
以上、本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂に含まれる繰返し単位とそれを与える単量体について説明したが、本発明において用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂としては、示差走査熱量計により測定される融点が300℃以下、好ましくは280℃以下のものであればよく、融点が170〜260℃であるものがより好ましく、融点が180〜255℃であるものが特に好ましい。
尚、本明細書および特許請求の範囲において、「融点」とは、示差走査熱量計(Differential scanning calorimeter、以下DSCと略す)によって、昇温速度20℃/分で測定した際の融点ピーク温度から求めたものである。より具体的には、液晶ポリエステル樹脂の試料を、室温から20℃/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(Tm1)の観測後、Tm1より20〜50℃高い温度で10分間保持し、次いで、20℃/分の降温条件で室温まで試料を冷却した後に、再度20℃/分の昇温条件で測定した際の吸熱ピークを観測し、そのピークトップを示す温度を液晶ポリエステル樹脂の融点とする。測定機器としては、例えばセイコーインスツルメンツ株式会社製Exstar6000等を用いることができる。
融点が300℃以下である全芳香族液晶ポリエステル樹脂を用いることにより、成形時の流動性に優れるとともに、耐加水分解性に優れた液晶ポリエステル樹脂を得ることができる。全芳香族液晶ポリエステル樹脂の融点が300℃を上回る場合、耐加水分解性の改善効果が十分でなく、機械物性、耐熱性が低下する傾向にある。また、全芳香族液晶ポリエステル樹脂の融点が170℃を下回る場合、耐熱性が低くなり、ブレンド材料としての使用が制限される傾向がある。
本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、ペンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが可能である。本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、ペンタフルオロフェノール中、濃度0.1g/dl、温度60℃で測定した場合の対数粘度が好ましくは0.3dl/g以上、より好ましくは0.5〜10dl/g、更に好ましくは1〜8dl/gである。
また、本発明に用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、キャピラリーレオメーターで測定した溶融粘度が好ましくは1〜1000Pa・s、より好ましくは5〜300Pa・sである。
本発明において、300℃以下の融点範囲を満たす全芳香族液晶ポリエステル樹脂として、本質的に以下の式[I]〜[IV]:
Figure 0006181582
Figure 0006181582
Figure 0006181582
Figure 0006181582
[式中、
ArおよびArは、それぞれ一種以上の2価の芳香族基を表し、
p、q、rおよびsは、各繰返し単位の全芳香族液晶ポリエステル樹脂中での組成比(モル%)であり、および以下の式:
0.30≦p/q≦2.50、
2≦r≦15、および
2≦s≦15
を満たす]
で示される繰返し単位により構成される全芳香族液晶ポリエステル樹脂が特に好適に使用される。
本明細書および特許請求の範囲において、「本質的に、以下の式[I]〜[IV]で示される繰返し単位により構成される」とは、全芳香族液晶ポリエステル樹脂がその構成成分として式[I]〜[IV]で示される繰返し単位の他に、全芳香族液晶ポリエステル樹脂の融点が300℃以下となる限り、他の繰返し単位を含有していてもよいことを意味する。
本発明の一つの好ましい態様において、上記式[I]〜[IV]で示される繰返し単位の組成比は、p+q+r+s=100モル%である。
また、本明細書および特許請求の範囲において、「2価の芳香族基」とは、エステル結合を形成することができる置換基を2つ有する芳香族基を意味する。
上記の好適な全芳香族液晶ポリエステル樹脂は式[I]および式[II]で表される繰り返し単位を、両者のモル比率(p/q)が0.30〜2.50、好ましくは0.32〜2.40、特に好ましくは0.34〜2.30となるように含むものである。
一つの態様において、本発明において好ましく用いられる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、式[I]および式[II]で表される繰返し単位を、それぞれ、18モル%〜60モル%含むものが好ましく、19モル%〜55モル%含むものが特に好ましい。
本発明で好ましく用いられる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、上記の量の式[I]および式[II]で表される繰返し単位を必須の構成単位として含み、式[I]および式[II]で表される繰り返し単位を上記のモル比率で含むことにより、300℃以下という低い融点を安定して示す。
また、本発明において好ましく用いられる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、式[III]および式[IV]で表される繰返し単位を、それぞれ、好ましくは2〜15モル%、より好ましくは5〜13モル%含み、式[III]および式[IV]で表される繰り返し単位の含有量は、等モルであるのが好ましい。
式[I]で表される繰返し単位を与える単量体は上述した通りである。
式[II]で表される繰返し単位を与える単量体としては、パラヒドロキシ安息香酸ならびに、そのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性の誘導体が挙げられる。
式[III]で表される繰返し単位を与える単量体としては、ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジヒドロキシビフェニル、3,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェニルエ−テル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレンなどの芳香族ジオール、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
式[IV]で表される繰返し単位を与える単量体としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシビフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)エーテルなどの芳香族ジカルボン酸、これらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
一つの好ましい態様において、式[III]および式[IV]で表される繰返し単位は、式[III]中のArが、
Figure 0006181582
および/または
Figure 0006181582
であり、
式[IV]中のArが、
Figure 0006181582
および/または
Figure 0006181582
である。
本発明において用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂は、前記の一般式[I]〜[IV]で表される繰返し単位を与える本発明の全芳香族液晶ポリエステル樹脂における主たる単量体の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、該主たる単量体とは他種の芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、あるいは芳香族ヒドロキシジカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオール、芳香族メルカプトフェノールなどを他の単量体成分として共重合せしめたものであってもよい。これらの他の単量体成分の割合は、一般式[I]〜[IV]で表される繰返し単位を与える単量体成分の合計に対し、10モル%以下であるのが好ましい。
本発明の樹脂組成物中の樹脂成分として用いられる全芳香族液晶ポリエステル樹脂の製造方法には特に限定はなく、前記の単量体成分によるエステル結合を形成させる公知のポリエステルの重縮合法、たとえば溶融アシドリシス法、スラリー重合法などを用いることができる。
溶融アシドリシス法とは、本発明において用いる全芳香族液晶ポリエステル樹脂を製造するのに適した方法であり、この方法は、最初に単量体を加熱して反応物質の溶融液を形成し、反応を継続することにより溶融ポリマーを得るものである。なお、縮合の最終段階で副生する揮発物(たとえば酢酸、水など)の除去を容易にするために真空を適用してもよい。
スラリー重合法とは、熱交換流体の存在下で反応させる方法であって、固体生成物は熱交換媒質中に懸濁した状態で得られる。
溶融アシドリシス法およびスラリー重合法のいずれの場合においても、液晶ポリエステル樹脂を製造する際に使用する重合性単量体成分は、常温において、ヒドロキシル基をアシル化した変性形態、すなわち低級アシル化物として反応に供することもできる。低級アシル基は炭素原子数2〜5のものが好ましく、炭素原子数2または3のものがより好ましい。特に好ましくは前記単量体成分のアセチル化物を反応に用いる方法が挙げられる。
単量体の低級アシル化物は、別途アシル化して予め合成したものを用いてもよいし、液晶ポリエステル樹脂の製造時にモノマーに無水酢酸等のアシル化剤を加えて反応系内で生成させてもよい。
溶融アシドリシス法またはスラリー重合法のいずれの場合においても反応時、必要に応じて触媒を用いてもよい。
触媒の具体例としては、ジアルキルスズオキシド(例えばジブチルスズオキシド等)、ジアリールスズオキシドなどの有機スズ化合物;二酸化チタン、三酸化アンチモン、アルコキシチタンシリケート、チタンアルコキシド等の有機チタン化合物;カルボン酸のアルカリおよびアルカリ土類金属塩(例えば酢酸カリウム等);ルイス酸(例えばBF等)、ハロゲン化水素(例えばHCl等)などの気体状酸触媒などが挙げられる。
触媒の使用割合は、通常モノマーに対し10〜1000ppm、好ましくは20〜200ppmである。
上記のようにして得られた、全芳香族液晶ポリエステル樹脂100重量部に対して、下記式(A):
Figure 0006181582
[式中、
Arは、炭素原子数6〜20の芳香族基または脂環族基を示し、
nは、0または1〜10の整数を示す]
で表されるジグリシジル化合物0.01〜10重量部を配合して、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物が得られる。
式(A)中のnは、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0である。
式(A)におけるArの具体例としては、下記の一般式:
Figure 0006181582
Figure 0006181582
Figure 0006181582
Figure 0006181582
で示される芳香族基または脂環族基から選択されるものが挙げられる。
このうち、得られる液晶ポリエステル樹脂組成物の機械物性、耐加水分解性について改善効果により優れることから、Arは、下記(1)または(2):
Figure 0006181582
から選択される芳香族基であることが好ましく、上記(2)で示される芳香族基であることが特に好ましい。
これらのジグリシジル化合物は、一種だけでなく二種以上を併用してもよく、上記以外の構造をもつエポキシ化合物と併用してもよい。
本発明の液晶ポリエステル組成物におけるジグリシジル化合物の添加量は、液晶ポリエステル100重量部に対して0.01重量部以上、好ましくは0.10重量部以上、さらに好ましくは0.20重量部以上である。また、本発明では、液晶ポリエステル組成物におけるジグリシジル化合物の添加量は、10重量部以下、好ましくは5重量部以下であり、さらに好ましくは3重量部以下である。
ジグリシジル化合物の添加量が0.01重量部未満の場合、耐加水分解性の向上による耐熱性の改良効果は小さく不十分であり、10重量部を越える場合には、液晶ポリエステル樹脂組成物の機械物性および流動性が低下するため好ましくない。
一般式(A)で示されるジグリシジル化合物の製造方法は特に限定されないが、例えばヒドロキシカルボン酸とエピハロヒドリンとを4級アンモニウム塩、3級アミン、3級ホスフィンなどの触媒存在下、40〜150℃で反応させて、ハロヒドリンエステルエーテル化を行い、次いでアルカリ金属塩を滴下して脱ハロゲン化水素して製造する方法が挙げられる。重合度の高いものについては、さらに、ヒドロキシカルボン酸を触媒の存在下比率を変え反応させることにより得ることができる。
本発明の液晶ポリエステル組成物を製造するにあたり、必要があれば他の成分、例えば無機充填材および/または有機充填材を配合してもよい。
無機充填材および/または有機充填材としては、例えばガラス繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、アラミド繊維、タルク、マイカ、グラファイト、ウォラストナイト、ドロマイト、クレイ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラスバルーン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、および酸化チタンからなる群から選択される1種以上が挙げられる。これらの中では、ガラス繊維が物性およびコストのバランスが優れている点で好ましい。
本発明の液晶ポリエステル組成物における、無機充填材および/または有機充填材の配合量は、液晶ポリエステルとジグリシジル化合物を配合した合計量100重量部に対して、0.1〜200量部、好ましくは5〜100重量である。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の添加剤、例えば、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩(ここで高級脂肪酸とは炭素原子数10〜25のものをいう)、ポリシロキサン、フッ素樹脂などの離型改良剤;染料、顔料などの着色剤;酸化防止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;界面活性剤などから選ばれる1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
これらの他の添加剤の配合量は、全芳香族液晶ポリエステル樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部であるのがよい。これら他の添加剤の配合量が10重量部を超える場合には、成形加工性が低下したり、熱安定性が悪くなったりする傾向がある。
高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、フルオロカーボン系界面活性剤などの外部滑剤効果を有するものについては、液晶ポリエステル樹脂組成物を成形するに際して、予め、液晶ポリエステル樹脂組成物のペレットの表面に付着せしめてもよい。
上述したグリシジル化合物およびそれ以外の無機充填材、その他の添加剤、並びに他の樹脂成分などは、液晶ポリエステル樹脂中に添加され、バンバリーミキサー、ニーダー、一軸もしくは二軸押出機などを用いて、液晶ポリエステル樹脂の融点近傍ないし融点+20℃で溶融混練して液晶ポリエステル樹脂組成物とすることができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、成形時の流動性に優れ、かつ耐加水分解性に優れるため、スイッチ、リレー、コネクタ、チップ、光ピックアップ、インバータトランス、コイルボビン、アンテナ、基板などの成形材料として好適に用いられる。
また、高温多湿下あるいは高温状態下にさらされるタイヤコード、抄紙用ドライヤーキャンパス、フィルター、機械部品、自動車部品、封止材料等の用途にも有用である。
さらに、本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、他の液晶ポリエステル樹脂や液晶ポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂とブレンドした際、ブレンドによる樹脂同士の反応が抑制されるため耐熱性や機械強度の低下が抑制される。従って、他の樹脂の流動性や耐熱性を向上させるためのブレンド材料として好適に使用することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物とのブレンドに供される液晶ポリエステル樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、例えばスチレン系樹脂、フッ素樹脂、ポリオキシメチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、塩化ビニル、オレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマー、ポリアクリレート、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドなどのポリアリーレンスルフィド、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、エチルセルロース等のセルロース誘導体、およびこれらの変性材あるいは1種または2種以上のブレンド物等などが挙げられる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例において、下記の略号は以下の化合物を表す:
LCP:全芳香族液晶ポリエステル
BON6:6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
POB:パラヒドロキシ安息香酸
HQ:ハイドロキノン
TPA:テレフタル酸
(LCPの合成)
[参考例1]LCP1の合成
Figure 0006181582
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸32.4g(1.235モル)、パラヒドロキシ安息香酸493.8g(3.575モル)、ハイドロキノン93.1g(0.845モル)、テレフタル酸140.4g(0.845モル)、および無水酢酸683.5g(6.70モル)を、攪拌翼、熱交換器を有する容量2Lのガラス製の反応槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で室温から145℃まで1時間かけて昇温し、同温度で1時間保持した。
その後、副生する酢酸を留去しながらさらに6時間かけて290℃まで昇温した。同温度で30分重合反応を行った後、80分かけて大気圧から10torrまで減圧した。
10torrの減圧下にてさらに攪拌しながら1時間加熱した時点で所定の攪拌トルクに到達したので、反応槽を密閉した後、窒素ガスにより反応槽を大気圧に戻し反応を終了した。反応槽から内容物を溶融状態のままで取り出し、冷却後に粉砕してフレーク状の重合体を得た。
得られた液晶ポリエステル樹脂の融点は255℃であり、290℃での溶融粘度は26Pa・sであった。
[参考例2]LCP2の合成
Figure 0006181582
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸672.7g(3.575モル)、パラヒドロキシ安息香酸224.4g(1.625モル)、ハイドロキノン71.6g(0.65モル)、テレフタル酸108.0g(0.65モル)とするということ以外は参考例1と同様にして、融点253℃、290℃での溶融粘度26Pa・sの液晶ポリエステル樹脂を得た。
[参考例3]LCP3の合成
Figure 0006181582
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸672.7g(2.665モル)、パラヒドロキシ安息香酸224.4g(2.795モル)、ハイドロキノン71.6g(0.52モル)、テレフタル酸108.0g(0.52モル)として260℃まで昇温すること以外は参考例1と同様にして、融点221℃、260℃での溶融粘度28Pa・sの液晶ポリエステル樹脂を得た。
[参考例4]LCP4の合成
Figure 0006181582
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸423.4g(2.25モル)、パラヒドロキシ安息香酸379.8g(2.75モル)、および無水酢酸525.8g(5.15モル)を、攪拌翼、熱交換器を有する容量2Lのガラス製の反応槽に仕込み、窒素ガス雰囲気下で室温から145℃まで1時間かけて昇温し、同温度で30分間保持した。
その後、副生する酢酸を留去しながらさらに5時間かけて305℃まで昇温した。同温度で30分間重合反応を行った後、60分かけて大気圧から10torrまで減圧した。
10torrの減圧下にてさらに攪拌しながら30分間加熱した時点で所定の攪拌トルクに到達したので、反応槽を密閉した後、窒素ガスにより反応槽を大気圧に戻し反応を終了した。反応槽から内容物を溶融状態のままで取り出し、冷却後に粉砕してフレーク状の重合体を得た。
得られた液晶ポリエステル樹脂の融点は251℃であり、280℃での溶融粘度は31Pa・sであった。
[参考例5]LCP5の合成
Figure 0006181582
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸183.5g(0.975モル)、パラヒドロキシ安息香酸547.6g(3.965モル)、ハイドロキノン85.9g(0.78モル)、テレフタル酸129.6g(0.78モル)、345℃まで昇温すること以外は参考例1と同様にして、融点325℃、350℃での溶融粘度24Pa・sの液晶ポリエステル樹脂を得た。
[参考例6]LCP6の合成
Figure 0006181582
パラヒドロキシ安息香酸143.6g(2.86モル)、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸538.2g(1.04モル)、ハイドロキノン143.1g(1.30モル)、テレフタル酸216.0g(1.30モル)とし、345℃まで昇温すること以外は参考例1と同様にして、融点331℃、350℃での溶融粘度24Pa・sの液晶ポリエステル樹脂を得た。
LCP1〜6について、融点および溶融粘度は以下に示す方法により測定した。各LCPのモノマー組成とともに融点および溶融粘度を表1に示す。
[融点]
示差走査熱量計としてセイコーインスツルメント株式会社製Exstar6000を用いて測定を行った。液晶ポリエステル樹脂の試料を、室温から20℃/分の昇温条件下で測定し、吸熱ピーク温度(Tm1)の観測した後、Tm1より20〜50℃高い温度で10分間保持する。次いで20℃/分の降温条件で室温まで試料を冷却した後に、再度20℃/分の昇温条件で測定した際の吸熱ピークを観測し、そのピークトップを示す温度を液晶ポリエステル樹脂の融点とする。
[溶融粘度]
溶融粘度測定装置(東洋精機株式会社製キャピログラフ1A)を用い、0.7mmφ×10mmのキャピラリーで、液晶ポリエステル樹脂の融点から約30℃高い温度にて、剪断速度10−1 での粘度を測定し溶融粘度とする。
Figure 0006181582
(ジグリシジル化合物の合成)
[参考例7]ジグリシジル化合物A−1の合成
エピクロルヒドリン950gに1,4−ヒドロキシ安息香酸138gを加え、80℃に加熱した。これにベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの60%水溶液14.5gを2時間かけて滴下した後、80℃で1時間保持し、次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液160gを同温度で3時間かけて滴下し、さらに30分反応を継続した。反応終了後エピクロルヒドリンを減圧蒸留により回収し、残留物にトルエン1.3Lを加え、析出した塩化ナトリウムを濾去した。濾液を水500mlで洗浄した後、トルエン層に50%水酸化ナトリウム水溶液36gを加え、1時間加熱還流した。次いで、水500ml、希リン酸水溶液500mlさらに水500mlで3回洗浄し、過剰の水酸化ナトリウムおよび析出した塩化ナトリウムを除去した。トルエン層からトルエンを留去し、常温で液体状態のジグリシジルエーテルエステル240gを得た。
[参考例8]ジグリシジル化合物A−2の合成
エピクロルヒドリン950gに6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸188gを加え、80℃に加熱した。これにベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの60%水溶液14.5gを2時間かけて滴下した後、80℃で1時間保持し、次いで、50%水酸化ナトリウム水溶液160gを同温度で3時間かけて滴下し、さらに30分反応を継続した。反応終了後エピクロルヒドリンを減圧蒸留により回収し、残留物にトルエン1.3Lを加え、析出した塩化ナトリウムを濾去した。濾液を水500mlで洗浄した後、トルエン層に50%水酸化ナトリウム水溶液36gを加え、1時間加熱還流した。次いで、水500ml、希リン酸水溶液500mlさらに水500mlで3回洗浄し、過剰の水酸化ナトリウムおよび析出した塩化ナトリウムを除去した。トルエン層からトルエンを留去し、融点79〜82℃のジグリシジルエーテルエステル290gを得た。
実施例および比較例で使用したジグリシジル化合物およびポリカルボジイミド化合物(以下、併せて「添加化合物」と称する)は、以下の通りである。
〔ジグリシジル化合物A−1〕
Figure 0006181582
〔ジグリシジル化合物A−2〕
Figure 0006181582
〔ポリカルボジイミド化合物B〕
カルボジライトLA−1(日清紡ケミカル(株)製、ポリエステル樹脂用改質剤)
実施例1〜7、比較例1〜4
参考例1〜6で重合した各LCP100重量部に対し、上記ジグリシジル化合物A−1およびA−2およびポリカルボジイミド化合物Bをそれぞれ表2記載の量比で秤取し、ドライブレンドした後、280℃または350℃に設定した30mmφ二軸押出機で溶融押出しペレット化した。
この乾燥ペレットを用いて、以下のようにして耐加水分解試験を行った。結果を表2に示す。
ダンベル片の作成
型締め圧110トンの射出成形機を用いて、シリンダー温度280℃または350℃、金型温度80℃に設定して乾燥ペレットを射出成形し、3.2mm厚のJIS K7127 タイプ5のダンベル片を作成した。各ポリエステル樹脂組成物の成形時の流動性は良好であり、ダンベル片への成形は問題なく行うことができた。
耐加水分解性試験
得られたダンベル片を、プレッシャークッカー(株式会社平山製作所製PC−242−HS−E)を用いて、121℃、0.11MPaの条件下で400時間の熱水処理を行った。熱水処理を行ったダンベル片と未処理のダンベル片を、それぞれ万能試験機(インストロンジャパンカンパニーリミテッド製INSTRON5567)を用いて、スパン間距離64mm、引張速度3mm/minで引張強度を測定した。
未処理のダンベル片の引張強度を100%として、加熱処理後のダンベル片の引張強度の保持率を算出した。
Figure 0006181582
実施例8〜14、比較例5〜8
参考例1〜6で重合したLCP100重量部に対して、上記ジグリシジル化合物A−1およびA−2およびポリカルボジイミド化合物Bをそれぞれ表3記載の量比で秤取し、さらにガラス繊維(日本電気硝子株式会社製T−747)43重量部をドライブレンドした後、280℃または350℃に設定した30mmφ二軸押出機で溶融押出しペレット化した。
この乾燥ペレットを用いて、シリンダー温度300℃または350℃とした以外は上記試験と同様にして、耐加水分解試験を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006181582
表2および表3に示すように、ジグリシジル化合物(A−1、A−2)を添加した場合(実施例1乃至14)には、ジグリシジル化合物を添加しない場合(比較例1、比較例5)に比べて保持率が向上し、耐加水分解性に優れることが理解される。
また、ポリカルボジイミド化合物(B)を添加した場合には(比較例2、比較例6)、耐加水分解性が十分でなく、さらに本発明の条件を満たさないLCPを用いた場合には(比較例3、比較例4、比較例7、比較例8)、やはり保持率に劣るものであった。

Claims (6)

  1. 式[I]:
    Figure 0006181582
    で示される繰返し単位を全繰返し単位中18モル%以上含み、かつ、融点が300℃以下である全芳香族液晶ポリエステル樹脂100重量部、および
    式(A):
    Figure 0006181582
    [式中、
    Arは、炭素原子数6〜20の芳香族基または脂環族基を示し、
    nは、0または1〜10の整数を示す]
    で表されるジグリシジル化合物0.01〜10重量部
    を含み、全芳香族液晶ポリエステル樹脂の融点は170〜260℃である、液晶ポリエステル樹脂組成物。
  2. 以下の式[I]〜[IV]:
    Figure 0006181582
    Figure 0006181582
    Figure 0006181582
    Figure 0006181582
    [式中、
    ArおよびArは、それぞれ一種以上の2価の芳香族基を表し、
    p、q、rおよびsは、各繰返し単位の全芳香族液晶ポリエステル樹脂中での組成比(モル%)であり、および以下の式:
    0.30≦p/q≦2.50、
    2≦r≦15、および
    2≦s≦15
    を満たす]
    で示される繰返し単位により構成される全芳香族液晶ポリエステル樹脂である、請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  3. 式[I]〜[IV]で表される繰返し単位の組成比は、以下の式:
    18≦p≦60、
    18≦q≦60、
    2≦r≦15、および
    2≦s≦15
    を満たす、請求項に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  4. Arは、
    Figure 0006181582
    および/または
    Figure 0006181582
    であり、
    Arは、
    Figure 0006181582
    および/または
    Figure 0006181582
    である、請求項またはに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物。
  5. 請求項1〜の何れかに記載の液晶ポリエステル樹脂組成物を成形して得られる成形品。
  6. 成形品は、スイッチ、リレー、コネクタ、チップ、光ピックアップ、インバータトランスおよびコイルボビンからなる群から選択される、請求項に記載の成形品。
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