JPWO2020070904A1 - 液晶ポリエステル樹脂 - Google Patents

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Abstract

本発明は、機械物性に優れるとともに、リフロー時のブリスターの発生が抑制された液晶ポリエステル樹脂を提供することを目的とする。本発明は、式(I)〜(VII)[式中、p、q、r、s、t、uおよびvは、それぞれ、液晶ポリエステル樹脂中での各繰返し単位の組成比(モル%)であり、以下の条件を満たす:15≦p≦30、70≦q≦85、0.01≦r+s+t+u+v<2、ここで、r、s、t、u、vは、それぞれ0以上2未満であり、但し、これらのうち任意の2種以上は0でない]で表される繰返し単位から構成される液晶ポリエステル樹脂に関する。

Description

本特許出願は日本国特許出願第2018−187393号(出願日:2018年10月2日)についてパリ条約上の優先権を主張するものであり、ここに参照することによって、その全体が本明細書中へ組み込まれるものとする。
本発明は、リフロー時のブリスターの発生が抑制された液晶ポリエステル樹脂に関する。
サーモトロピック液晶ポリエステル樹脂(以下、液晶ポリエステル樹脂またはLCPとも称する)は、耐熱性、剛性等の機械物性、耐薬品性、寸法精度等に優れているため、成形品用途のみならず、繊維やフィルムといった各種用途にその使用が拡大しつつある。
特にパーソナル・コンピューターや携帯電話等の情報・通信分野においては、部品の高集積度化、小型化、薄肉化、低背化が急速に進んでおり、非常に薄い肉厚部が形成されるケースが多い。そこで、LCPはその優れた成形性、すなわち流動性が良好であり、かつバリが出ないという他の樹脂にない特徴を生かして、その使用量が大幅に増大している。電気電子部品として有用な成形品を構成するための液晶ポリエステル樹脂として、特定の構成単位を必須とする全芳香族ポリエステルが提案されている(特許文献1〜2)。
しかしながら、近年、はんだの鉛フリー化により、コネクターなどの電子部品用途において、リフロー温度が高温化しており、液晶ポリエステル樹脂の成形品においても高温でのリフロー処理により生じるブリスターと呼ばれる成形品表面の膨れの発生が問題となっている。
かかるブリスターの発生は、金型ないしホッパー内に存在する空気や、樹脂に内包される分解ガス、空気ないし水分が原因であると考えられている。
また、リフロー温度が高温化した場合には、液晶ポリエステル樹脂の成形品に反りが生じやすくなる問題があり、反りの発生を抑制するために液晶ポリエステル樹脂にタルクなどの充填材を配合することが知られている。
しかし、タルク等の充填材は微量の水分を含有しているために、タルク等の充填材を含有する液晶ポリエステル樹脂組成物においては、成形品の反りの発生は抑制されるものの、ブリスターの発生がより増加しやすくなる問題を有する。
このような、液晶ポリエステル樹脂の成形品のブリスター発生の問題を解消する方法について多数の方法が提案されている。具体的には、シリコーンゴム、リン化合物、ホウ素化合物などを添加剤として配合する方法(特許文献3〜10)、射出成形時のスクリュー圧縮比を調整する方法(特許文献11)、または液晶ポリエステル樹脂と無機充填材を溶融混練する場合のスクリュー噛合率を調整する方法(特許文献12)などが知られている。
特開2017−179127号公報 特許第6411706号公報 特開平02−075653号公報 特開平06−032880号公報 特開平10−036641号公報 特開平10−158482号公報 特開平11−140283号公報 特開平11−199761号公報 特開2003−096279号公報 特開2004−196886号公報 特開平11−048278号公報 特開2003−211443号公報
しかしながら、ブリスターの発生を抑制するために各種の添加剤を配合する方法については、ブリスター発生の抑制効果は改善の余地のあるものであり、添加剤によっては液晶ポリエステル樹脂組成物の機械物性が大きく低下する問題があった。
また、射出成形時や、液晶ポリエステル樹脂と無機充填材との溶融混練時のスクリューの設定を調整する方法については、添加剤を配合する方法と比較し、大きな作業負担がかかる問題があった。
これらの事情から、添加剤の配合や成形時などのスクリューの設定調整などの操作を必要とせずに、耐ブリスター性に優れた液晶ポリエステル樹脂の開発が強く望まれている。
本発明の目的は、機械物性に優れるとともに、リフロー時のブリスターの発生が抑制された液晶ポリエステル樹脂を提供することにある。
本発明者等は、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、特定の繰返し単位を与える単量体を縮重合することによって、優れた機械物性を維持しつつ、リフロー時のブリスターの発生が抑制された液晶ポリエステル樹脂が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の式(I)〜(VII)で表される繰返し単位から構成される液晶ポリエステル樹脂に関する。
Figure 2020070904
[式中、
p、q、r、s、t、uおよびvは、それぞれ、液晶ポリエステル樹脂中での各繰返し単位の組成比(モル%)であり、以下の条件を満たす:
15≦p≦30、
70≦q≦85、
0.01≦r+s+t+u+v<2、ここで、r、s、t、u、vは、それぞれ0以上2未満であり、但し、これらのうち任意の2種以上は0でない]
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、引張強度・引張弾性率や曲げ強度・曲げ弾性率などの機械物性に優れ、かつリフロー時のブリスターの発生が著しく抑制される。そのため、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、薄層化、高集積化したコネクター、カメラモジュール、アンテナ、基板などの電気電子用部品の材料として好適に使用することができる。
本明細書および請求の範囲において、「液晶ポリエステル樹脂」とは異方性溶融相を形成するポリエステル樹脂であり、当該技術分野においてサーモトロピック液晶ポリエステル樹脂と呼ばれているものである。
液晶ポリエステル樹脂の異方性溶融相の性質は、直交偏向子を利用した通常の偏光検査法により確認することができる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明の液晶ポリエステル樹脂は光学的に異方性を示すもの、すなわち、直交偏光子の間で検査したときに光を透過させるものである。試料が光学的に異方性であると、たとえ静止状態であっても偏光は透過する。
本発明の液晶ポリエステル樹脂は、式(I)〜(VII)で表される繰返し単位から構成される。
Figure 2020070904
[式中、
p、q、r、s、t、uおよびvは、それぞれ、液晶ポリエステル樹脂中での各繰返し単位の組成比(モル%)であり、以下の条件を満たす:
15≦p≦30、
70≦q≦85、
0.01≦r+s+t+u+v<2、ここで、r、s、t、u、vは、それぞれ0以上2未満であり、但し、これらのうち任意の2種以上は0でない。]
本発明の液晶ポリエステル樹脂において、式(I)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比pは15〜30モル%、好ましくは16〜25モル%、より好ましくは17〜24モル%、さらに好ましくは18〜24モル%である。
本発明の液晶ポリエステル樹脂において、式(II)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比qは70〜85モル%、好ましくは75〜84モル%、より好ましくは76〜83モル%、さらに好ましくは76〜82モル%である。
式(I)に係る組成比pが30モル%超、あるいは式(II)に係る組成比qが70モル%未満であると、得られる液晶ポリエステル樹脂の結晶融解温度が低下する。また、式(I)に係る組成比pが15モル%未満、あるいは式(II)に係る組成比qが85モル%超であると、重合が困難となる。
式(I)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸ならびにこのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性の誘導体が挙げられる。
式(II)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ならびにこのアシル化物、エステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性の誘導体が挙げられる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂において、式(III)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比r、式(IV)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比s、式(V)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比t、式(VI)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比uおよび式(VII)で表される繰返し単位の全繰返し単位に対する組成比vの合計量(r+s+t+u+v)は、0.01モル%以上2モル%未満、好ましくは0.03〜1.9モル%、より好ましくは0.05〜1.8モル%、さらに好ましくは0.1〜1.7モル%、特に好ましくは0.2〜1.6である。ここで、r、s、t、u、vは、それぞれ0以上2未満である。但し、これらのうち任意の2種以上は0でない。すなわち、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、式(III)〜式(VII)で表される繰返し単位から選択される任意の少なくとも2種以上の繰返し単位を含む。
式(III)〜式(VII)それぞれに係る組成比r〜vの合計量(r+s+t+u+v)が0.01モル%未満であると、ブリスター発生の抑制効果が不十分となり、2モル%以上であると、引張強度・引張弾性率や曲げ強度・曲げ弾性率などの機械物性が低下するとともに、ブリスター発生の抑制効果も得られ難くなる。
式(III)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、イソフタル酸およびこのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
式(IV)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、2,6−ナフタレンジカルボン酸およびこのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
式(V)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、テレフタル酸およびこのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのエステル誘導体、酸ハロゲン化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
式(VI)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、ハイドロキノンおよびこのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
式(VII)で表される繰返し単位を与える単量体としては、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニルおよびこのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体、ならびにこれらのアシル化物などのエステル形成性誘導体が挙げられる。
上記のとおり、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、式(III)〜式(VII)で表される繰返し単位のうち、任意の少なくとも2種の単位を含み、その組合せは限定されない。
本発明の液晶ポリエステル樹脂に含まれる、式(III)〜式(VII)で表される繰返し単位の好ましい組み合わせは以下の通りである。
(1)式(III)および式(IV)で表される繰返し単位の組み合わせ
(2)式(III)および式(V)で表される繰返し単位の組み合わせ
(3)式(IV)および式(V)で表される繰返し単位の組み合わせ
(4)式(III)、式(IV)および式(V)で表される繰返し単位の組み合わせ
(5)式(IV)および式(VI)で表される繰返し単位の組み合わせ
(6)式(IV)および式(VII)で表される繰返し単位の組み合わせ
(7)式(V)および式(VI)で表される繰返し単位の組み合わせ
(8)式(IV)および式(VII)で表される繰返し単位の組み合わせ
(9)式(III)および式(VI)で表される繰返し単位の組み合わせ
これらの中でも、(1)〜(4)の組み合わせが特に好ましい。
(1)〜(3)の組み合わせにおいて、式(III)に係る組成比rと式(IV)に係る組成比sの比(r/s)、式(III)に係る組成比rと式(V)に係る組成比tの比(r/t)、および式(IV)に係る組成比sと式(V)に係る組成比tの比(s/t)は、それぞれ0.1〜10であるのが好ましく、0.2〜5であるのがより好ましく、0.4〜2.5であるのがさらに好ましい。
また、(4)の組み合わせにおいて、式(III)に係る組成比r、式(IV)に係る組成比sおよび式(V)に係る組成比tの比(r/s/t)は、0.1〜10/0.1〜10/0.1〜10であるのが好ましく、0.2〜5/0.2〜5/0.2〜5であるのがより好ましく、0.4〜2.5/0.4〜2.5/0.4〜2.5であるのがさらに好ましい。
ある実施形態では、(2)の組み合わせ又は(3)の組み合わせが好ましく採用される。
この実施形態では、(2)の組み合わせにおいて、式(III)に係る組成比rと式(V)に係る組成比tの比(r/t)は1以上である(すなわち、1又は1を超える)のが好ましく、1.2以上であるのがより好ましく、1.5以上であるのがさらに好ましい。上記の比(r/t)は、通常5以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
また、この実施形態では、(3)の組み合わせにおいて、式(IV)に係る組成比sと式(V)に係る組成比tの比(s/t)は1以上である(すなわち、1又は1を超える)のが好ましく、1.2以上であるのがより好ましく、1.5以上であるのがさらに好ましい。上記の比(s/t)は、通常5以下であり、好ましくは4以下、より好ましくは3以下である。
別の実施形態では、(2)の組み合わせにおいて、式(III)に係る組成比rと式(V)に係る組成比tの比(r/t)は1未満であるのが好ましく、0.1〜0.9であるのがより好ましく、0.2〜0.8であるのがさらに好ましい、0.3〜0.7であるのが特に好ましい。
また、この実施形態では、(3)の組み合わせにおいて、式(IV)に係る組成比sと式(V)に係る組成比tの比(s/t)は1未満であるのが好ましく、0.1〜0.9であるのがより好ましく、0.2〜0.8であるのがさらに好ましい、0.3〜0.7であるのが特に好ましい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂において、上記各繰返し単位の組成比の合計[p+q+r+s+t+u+v]が100モル%であることが好ましいが、本発明の目的を損なわない範囲において、他の繰返し単位をさらに含んでもよい。本発明の液晶ポリエステル樹脂が他の繰返し単位をさらに含む場合、他の繰り返し単位の組成比αは、液晶ポリエステル樹脂を構成する繰返し単位の合計100モル%に対し、10モル%以下であるのことが好ましく、より好ましくは5モル%以下、さらに好ましくは3モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。
他の繰り返し単位を与える単量体としては、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシジカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、芳香族アミノカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、脂肪族ジオール、脂環族ジオール、芳香族メルカプトカルボン酸、芳香族ジチオールおよび芳香族メルカプトフェノールなどが例示される。
本発明の液晶ポリエステル樹脂の製造方法には特に限定はなく、上記単量体成分間にエステル結合を形成させる公知のポリエステル樹脂の重縮合法、たとえば溶融アシドリシス法、スラリー重合法などを用いることができる。
溶融アシドリシス法とは、最初に単量体を加熱して反応物質の溶融溶液を形成し、続いて反応を続けて溶融ポリマーを得るものである。なお、縮合の最終段階で副生する揮発物(たとえば酢酸、水など)の除去を容易にするために真空を適用してもよい。この方法は、本発明において特に好適に用いられる。
スラリー重合法とは、熱交換流体の存在下で反応させる方法であって、固体生成物は熱交換媒質中に懸濁した状態で得られる。
溶融アシドリシス法およびスラリー重合法のいずれの場合においても、液晶ポリエステル樹脂を製造する際に使用する重合性単量体成分は、ヒドロキシル基をエステル化した変性形態、すなわち低級アシルエステルとして反応に供することもできる。低級アシル基は炭素原子数2〜5のものが好ましく、炭素原子数2または3のものがより好ましい。特に好ましくは前記単量体成分の酢酸エステルを反応に用いる方法が挙げられる。
単量体の低級アシルエステルは、別途アシル化して予め合成したものを用いてもよいし、液晶ポリエステル樹脂の製造時にモノマーに無水酢酸等のアシル化剤を加えて反応系内で生成せしめることもできる。
溶融アシドリシス法またはスラリー重合法のいずれにおいても、必要に応じて触媒を用いてもよい。
触媒の具体例としては、ジアルキルスズオキシド(たとえばジブチルスズオキシド)、ジアリールスズオキシドなどの有機スズ化合物;二酸化チタン、三酸化アンチモン、アルコキシチタンシリケート、チタンアルコキシドなどの有機チタン化合物;カルボン酸のアルカリおよびアルカリ土類金属塩(たとえば酢酸カリウム);無機酸のアルカリおよびアルカリ土類金属塩(たとえば硫酸カリウム);ルイス酸(たとえばBF)、ハロゲン化水素(たとえばHCl)などの気体状酸触媒などが挙げられる。
触媒の使用割合は、通常モノマー全量に対し10〜1000ppm、好ましくは20〜200ppmである。
このようにして得られる本発明の液晶ポリエステル樹脂は、後述する示差走査熱量計(DSC)により測定される結晶融解温度が、好ましくは290〜340℃、より好ましくは295〜335℃、さらに好ましくは300〜330℃、特に好ましくは305〜325℃である。
また、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、350℃で測定した溶融粘度が、1〜1000Pa・sであることが好ましく、より好ましくは5〜300Pa・s、さらに好ましくは8〜200Pa・s、特に好ましくは12〜150Pa・sである。
また、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、長さ63.5mm×幅3.5mm×厚さ2.0mmのダンベル状試験片を用いて、ASTM D638に準拠して測定した引張強度が好ましくは180MPa以上であり、引張弾性率が好ましくは7.7GPa以上である。
引張強度は、より好ましくは190MPa以上であり、さらに好ましくは200MPa以上であり、通常は280MPa以下である。
引張弾性率は、より好ましくは8.0GPa以上であり、さらに好ましくは8.2GPa以上であり、通常は15.0GPa以下である。
さらに、本発明の液晶ポリエステル樹脂は、長さ65mm×幅12.7mm×厚さ2.0mmの短冊状試験片を用いて、ASTM D790に準拠して測定した曲げ強度が165MPa以上であり、曲げ弾性率が9.0GPa以上である。
曲げ強度は、より好ましくは170MPa以上であり、さらに好ましくは175MPa以上であり、通常は250MPa以下である。
曲げ弾性率は、より好ましくは9.5GPa以上であり、さらに好ましくは10.0GPa以上であり、通常は15.0GPa以下である。
本発明はさらに、本発明の液晶ポリエステル樹脂に繊維状、板状、または粉状の充填剤の1種または2種以上を配合せしめて得られる液晶ポリエステル樹脂組成物を提供する。充填剤としては、従来から樹脂組成物に用いられることが知られている物質から、液晶ポリエステル樹脂組成物の使用目的、用途等に応じて適宜選択すればよい。
繊維状の充填剤としては、例えばガラス繊維、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、アラミド繊維、などが挙げられる。これらの中では、ガラス繊維が物性とコストのバランスが優れている点から好ましい。
板状あるいは粉状の充填剤としては、例えばタルク、マイカ、グラファイト、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、ドロマイト、クレイ、ガラスフレーク、ガラスビーズ、硫酸バリウム、酸化チタンなどが挙げられる。これらの中では、タルクが物性とコストのバランスが優れている点から好ましい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物において、充填剤はその合計配合量が、液晶ポリエステル樹脂100質量部に対して、0.1〜200質量部、特に10〜100質量部であるのが好ましい。充填剤の配合量が200質量部を超える場合、液晶ポリエステル樹脂組成物の成形加工性が低下したり、成形機のシリンダーや金型の磨耗が大きくなる傾向がある。
本発明の液晶ポリエステル樹脂または液晶ポリエステル樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、ポリシロキサン、フッ素樹脂などの離型剤;染料、顔料などの着色剤;酸化防止剤;熱安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;界面活性剤などの従来用いられることが知られている添加剤を、その目的及び用途に応じて1種または2種以上を組み合わせて配合してもよい。
高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸金属塩、フルオロカーボン系界面活性剤等の外部滑剤効果を有するものについては、成形に際して予めペレットに付着せしめて用いてもよい。
本発明の液晶ポリエステル樹脂組成物は、充填剤および添加剤などの全ての成分をポリエステル樹脂中へ添加し、バンバリーミキサー、ニーダー、一軸もしくは二軸押出機などを用いて、液晶ポリエステル樹脂の結晶融解温度近傍から結晶融解温度+100℃の温度下で溶融混練して調製することができる。
このようにして得られた本発明の液晶ポリエステル樹脂および液晶ポリエステル樹脂組成物は、従来公知の射出成形、圧縮成形、押出成形、ブローなどの成形法によって、射出成形品、フィルム、シートおよび不織布などの成形品に加工することができる。
本発明の液晶ポリエステル樹脂および液晶ポリエステル樹脂組成物は、耐ブリスター性に優れるとともに、耐熱性、引張強度・引張弾性率、曲げ強度・曲げ弾性率などの機械物性に優れるため、コネクター、カメラモジュール、アンテナ、基板などの電気電子用部品の材料として好適に使用される。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例において、下記の略号は以下の化合物を表す。
POB:4−ヒドロキシ安息香酸
BON6:6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
IPA:イソフタル酸
NDA:2,6−ナフタレンジカルボン酸
TPA:テレフタル酸
HQ:ハイドロキノン
BP:4,4’−ジヒドロキシビフェニル
〈結晶融解温度の測定〉
示差走査熱量計としてセイコーインスツルメンツ株式会社製Exstar6000を用いて測定を行った。液晶ポリエステル樹脂試料を、室温から20℃/分の昇温条件下で測定し、吸熱ピーク温度(Tm1)を観測した後、Tm1より20〜50℃高い温度で10分間保持した。次いで20℃/分の降温条件で室温まで試料を冷却した後に、再度20℃/分の昇温条件で測定した際の吸熱ピークを観測し、そのピークトップを示す温度を液晶ポリエステル樹脂の結晶融解温度とした。
〈溶融粘度の測定〉
溶融粘度測定装置(東洋精機(株)製キャピログラフ1D)により、0.7mmφ×10mmのキャピラリーを用いて、剪断速度1000sec−1、350℃の条件下での溶融粘度を測定した。
〈引張強度および引張弾性率の測定〉
型締め圧15tの射出成形機(住友重機工業(株)製 MINIMAT M26/15)を用いて結晶融解温度+20〜40℃のシリンダー温度、金型温度70℃で射出成形し、ダンベル状試験片(長さ63.5mm×幅3.5mm×厚さ2.0mm)を作成した。引張試験は、INSTRON5567(インストロンジャパン カンパニイリミテッド社製万能試験機)を用いて、ASTM D638に準拠し、チャック間距離25.4mm、引張速度5mm/分で測定した。
〈曲げ強度および曲げ弾性率の測定〉
型締め圧15tの射出成形機(住友重機械工業(株)製MINIMAT M26/15)を用いて結晶融解温度+20〜40℃のシリンダー温度、金型温度70℃で射出成形し、短冊状試験片(長さ65mm×幅12.7mm×厚さ2.0mm)を作製した。曲げ試験は、3点曲げ試験をINSTRON5567(インストロンジャパンカンパニイリミティッド社製万能試験機)を用いて、ASTM D790に準拠し、スパン間距離40.0mm、圧縮速度1.3mm/分で行った。
〈Izod衝撃強度の測定〉
型締め圧15tの射出成形機(住友重機械工業(株)製MINIMAT M26/15)を用いて結晶融解温度+20〜40℃のシリンダー温度、金型温度70℃で射出成形し、短冊状試験片(長さ65mm×幅12.7mm×厚さ2.0mm)を作製した。Izod衝撃強度は、ASTM D256に準拠して測定した。Izod衝撃強度の値が大きいほど、柔軟性に優れることを示す。
〈荷重たわみ温度(DTUL)の測定〉
射出成形機(日精樹脂工業(株)製UH1000−110)を用いて、シリンダー設定温度350℃、金型温度70℃で、長さ127mm、幅12.7mm、厚さ3.2mmの短冊状試験片に成形し、これを用いてASTM D648に準拠し、荷重1.82MPa、昇温速度2℃/分で測定した。
〈ブリスター発生評価〉
射出成形機(日精樹脂株式会社製NEX−15−1E)を用いて結晶融解温度+20〜40℃のシリンダー温度、金型温度140℃で射出成形し、箱形試験片(縦30mm×横5mm×高さ6mm、厚さ0.2mm)を作製した。この箱型試験片をギアオーブンにて260℃および280℃で10分間加熱処理を行い、冷却後、目視により表面に膨れ(ブリスター)の発生した個数を観察した。一回の試験につきそれぞれ30本の試験片を評価し、膨れの発生した試験片の数が0〜5の場合は○、6〜10の場合は△、11以上の場合は×とした。
[実施例1]
トルクメーター付き攪拌装置および留出管を備えた反応容器に、POB:204.7g(22.8モル%)、BON6:935.7g(76.5モル%)、IPA5.5g(0.5モル%)およびTPA:2.2g(0.2モル%)を仕込み、さらに全単量体の水酸基量(モル)に対して1.03倍モルの無水酢酸を仕込み、次の条件で脱酢酸重合を行った。
窒素ガス雰囲気下に室温から150℃まで1時間かけて昇温し、同温度にて30分間保持した。次いで、副生する酢酸を留去させつつ210℃まで速やかに昇温し、同温度にて30分間保持した。その後、350℃まで4時間かけて昇温した後、80分かけて10mmHgにまで減圧した。所定のトルクを示した時点で重合反応を終了し、反応容器内容物を取り出し、粉砕機により液晶ポリエステル樹脂のペレットを得た。重合時の留出酢酸量は、ほぼ理論値どおりであった。得られたペレットを用いて上記の方法により、結晶融解温度、引張強度、引張弾性率、引張ひずみ、曲げ強度、曲げ弾性率、Izod衝撃強度、DTULおよびブリスター発生の測定、評価を行った。結果を表1〜2に示す。
[実施例2〜6、8〜10および比較例1〜5、7〜9]
POB、BON6、IPA、NDA、TPA、HQおよびBPを表1に示す割合(モル%)となるように変更した以外は、実施例1と同様にして、液晶ポリエステル樹脂のペレットを得た。得られたペレットを用いて上記の方法により、結晶融解温度、引張強度、引張弾性率、引張ひずみ、曲げ強度、曲げ弾性率、Izod衝撃強度、DTULおよびブリスター発生の測定、評価を行った。結果を表1〜2に示す。
なお、比較例4については、350℃まで4時間かけて昇温する際、305℃まで昇温した時点で内容物が固化し攪拌が不能になったため反応を中止し、液晶ポリエステル樹脂を得ることができなかった。
[実施例7]
液晶ポリエステル樹脂として実施例1の樹脂を用い、液晶ポリエステル樹脂100質量部に対して、充填材として、ガラス繊維(繊維径10.5μm、繊維長3mmのチョップドガラス)10質量部およびタルク(平均粒子径19μm)20質量部を配合し、2軸押出機(日本製鋼(株)製TEX−30)にて溶融混練したものをペレット化し、液晶樹脂組成物のペレットを得た。得られたペレットを用いて上記の方法により、ブリスター発生評価を行った。結果を表1〜2に示す。
[比較例6]
液晶ポリエステル樹脂として比較例1の樹脂を用いた以外は実施例1と同様にしてペレットを得、ブリスター発生評価を行った。結果を表1〜2に示す。
Figure 2020070904
Figure 2020070904
上記表に示すように、本発明の各実施例による液晶ポリエステル樹脂および液晶ポリエステル樹脂組成物では、いずれも機械物性に優れ、かつ良好なリフロー時の耐ブリスター性が得られた。
これに対して、本発明によらない場合(各比較例)には、いずれもリフロー時の耐ブリスター性が不十分であり、また、機械物性又はそのバランスが十分と言えない評価結果であった。比較例5では、液晶ポリエステル樹脂の結晶融解温度にも低下が見られた。

Claims (6)

  1. 式(I)〜(VII)
    Figure 2020070904
    [式中、
    p、q、r、s、t、uおよびvは、それぞれ、液晶ポリエステル樹脂中での各繰返し単位の組成比(モル%)であり、以下の条件を満たす:
    15≦p≦30、
    70≦q≦85、
    0.01≦r+s+t+u+v<2、ここで、r、s、t、u、vは、それぞれ0以上2未満であり、但し、これらのうち任意の2種以上は0でない]
    で表される繰返し単位から構成される液晶ポリエステル樹脂。
  2. 示差走査熱量計により測定される結晶融解温度が290〜340℃である、請求項1に記載の液晶ポリエステル樹脂。
  3. 長さ63.5mm×幅3.5mm×厚さ2.0mmのダンベル状試験片を用いて、ASTM D638に準拠して測定した、引張強度が180MPa以上であり、引張弾性率が7.7GPa以上である、請求項1または2に記載の液晶ポリエステル樹脂。
  4. 長さ65mm×幅12.7mm×厚さ2.0mmの短冊状試験片を用いて、ASTM D790に準拠して測定した、曲げ強度が165MPa以上であり、曲げ弾性率が9.0GPa以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂100質量部に対し、繊維状、板状、または粉状の充填剤0.1〜200質量部を含む、液晶ポリエステル樹脂組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の液晶ポリエステル樹脂あるいは請求項5に記載の液晶ポリエステル樹脂組成物から構成される成形品。
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