JP6177820B2 - 水生生物付着防止粘着テープ - Google Patents
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Description
防汚層と基材層と粘着層をこの順に含む粘着テープであって、
該粘着層を海水に接触させた際に、該粘着層における海水に接触させた部分の圧縮弾性率が、海水接触前の該粘着層における圧縮弾性率の1.1倍以上であり、
該粘着層の材料がアクリル樹脂系粘着剤であり、
該防汚層がシリコーン樹脂を含む。
防汚層と基材層と粘着層をこの順に含む粘着テープであって、
該防汚層と水生生物との付着力が0.10N/mm2以下である。
JIS7161、JIS7162、JIS7127に準じて、引っ張り試験機(AUTOGRAPH AGS−X、(株)島津製作所製)および解析ソフト(TRAPEZIUM X、(株)島津製作所製)を用い、基材層の伸びおよび破断点応力を測定した。
粘着層の粘着剤をポリエステルフィルム(商品名「S−10」、東レ(株)製、厚み38μm)にハンドローラーを使用して転写し、基材付きの粘着シートを得た。これを80mm×20mmの試験片サイズにカットした。被着体として30mm×100mm×厚さ2mmのエポキシ樹脂にガラスクロスを入れて強化したプラスチックFRP板を使用した。被着体に試験片を2kgローラーで1往復して貼り合わせ、23℃で30分放置後、初期の180度ピール接着力を測定した。引張速度は300mm/minとした。
粘着テープを粘着層が海水に触れる状態で、市販されている模擬海水に室温で7日間浸漬させ、浸漬前後での、該粘着層における海水に接触させた部分の圧縮弾性率を比較した。評価条件は以下の条件で実施した。圧縮弾性率は測定して得られる荷重−変位曲線から付属の解析ソフトで求めた。
評価装置:ナノインデンター、Hysitron Inc.製、Tribo Scope
使用圧子:Berkovich、三角錐型
測定方法:単一押し込み測定
測定温度:25℃
押し込み深さ設定:約1.1μm
評価を行う粘着テープの全てを大きさ10cm×10cmに切り出し、ほぼ同じ大きさの塩化ビニル製プレートに貼り付けた。これらの全てのプレート(サンプル)をさらにタテ23cm×ヨコ90cmの塩化ビニル製プレートに固定した。このユニットを、瀬戸内海(姫路周辺)のヨットハーバーにある防波堤にて、海水面から2m下(最満潮時)または0.5m下(最干潮時)になるように設置し、全てのサンプル面が防波堤壁面と逆側になるように配置した。3ヶ月間このまま放置し、その後、目視による評価を行った。評価基準は次の通りである。
○:ほとんど付着生物がないか、または付着していても指で簡単に剥離する状態。
△:表面の10%程度に付着生物が付着している状態。
×:表面の20%程度に付着生物が付着している状態。
××:表面の30%程度以上に付着生物が付着している状態。
デジタルフォースゲージ(SHIMPO製、FGN−50B)本体に計測用アダプタ(延長棒に山形アダプタ)を取り付け、測定機の準備をした。
フジツボの付着した粘着テープまたはフィルムを選び、フジツボの直径をノギスで測定した。
測定機の測定値をリセットした後、図7に示すように、粘着テープまたはフィルムの表面に付着したフジツボの外殻下部に測定用アダプタを静かに接触させ、粘着テープまたはフィルムの表面と平行になるように測定機をスライドさせ、フジツボを剥離した。このときに測定機に表示される最大負荷値(N)を記録した。
先に測定しておいたフジツボの直径からフジツボの付着面積(mm2)を円の面積公式によって計算し、記録した最大負荷値を付着面積で除して、単位面積あたりの負荷(N/mm2)を計算で求め、これを、付着力とした。
<基材層の作成>
冷却管、温度計、および攪拌装置を備えた反応容器に、(メタ)アクリル系モノマーとして、イソボルニルアクリレート(商品名「IBXA」、大阪有機化学工業(株)製)を71重量部、n−ブチルアクリレート(BA、東亜合成(株)製)を19重量部、アクリル酸(AA)を10重量部、ポリオールとして、数平均分子量650のポリ(オキシテトラメチレン)グリコール(PTMG650、三菱化学(株)製)を68.4重量部、触媒としてジラウリン酸ジブチルスズ(DBTL)0.01重量部を投入し、攪拌しながら、水添キシリレンジイソシアネート(HXDI、三井化学ポリウレタン(株)製)を25.5重量部滴下し、65℃で5時間反応させ、ウレタンポリマー−アクリル系モノマー混合物を得た。その後、さらに、ヒドロキシエチルアクリレート(商品名「アクリックス HEA」、東亜合成(株)製)6.1重量部を投入し、65℃で1時間反応することで、アクリロイル基末端ウレタンポリマー−アクリル系モノマー混合物を得た。その後、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103、信越化学工業(株)製)を1重量部、光重合開始剤としてジフェニル(2,4,6,−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド(商品名「ルシリンTPO」、BASF製)を0.25重量部、紫外線吸収剤(商品名「TINUVIN123」、BASF製)を1.25重量部、酸化防止剤(商品名「TINUVIN400」、BASF製)を0.6重量部添加することにより、シロップを得た。
セパレーター(商品名「MRF38」、三菱樹脂(株)製、厚み38μm)の表面に、シロップをアプリケーターにて塗工し、厚み150μmの母材シロップ層を形成した。母材シロップ層上にカバーセパレーター(商品名「MRF38」、三菱樹脂(株)製、厚み38μm)をハンドローラーにて貼り合わせ、さらに紫外線ランプ(BLタイプ)により紫外線を照射し(紫外線照度:3.4mW/cm2、積算照射量:2000mJ/cm2)、厚み150μmの基材層を得た。
作成した基材層の伸びおよび破断点応力を評価した結果、伸びが420%、破断点応力が27MPaであった。
<粘着層の作成>
冷却管、窒素導入管、温度計、および攪拌機を備えた反応容器に、(メタ)アクリル系モノマーとして、2エチルヘキシルアクリレート(2EHA、東亜合成(株)製)を90重量部、アクリル酸(AA)を10重量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名「イルガキュア651」、BASF製)0.05重量部を投入して分散させ、攪拌しながら窒素気流下にて上部よりUV照射することにより一部のモノマーをポリマーに転化させて塗工可能な粘度に調整することにより、アクリル系モノマー混合物を得た。このアクリル系モノマー混和物に架橋剤として1、6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)を0.08重量部添加し、セパレーター(商品名「MRF50」、三菱樹脂(株)製、厚み50μm)の表面にアプリケーターにて塗布し、カバーセパレーター(商品名「MRF38」、三菱樹脂(株)製、厚み38μm)をハンドローラーにて貼り合わせ、さらに紫外線ランプ(BLタイプ)により紫外線を照射することにより(紫外線照度:3.4mW/cm2、積算照射量:2000mJ/cm2)、厚み50μmの粘着層を得た。
作成した粘着層の23℃で引張速度300mm/minにおける180度ピール接着力を測定した結果、13.3N/20mmであった。
<防汚層形成材料の調製>
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材層に塗工するための防汚層形成材料(1)を得た。
<粘着テープの作成>
製造例2で作成した粘着層を、転写により、製造例1で作成した基材層に貼り付けた。その後、粘着層とは逆側の基材層面に、アプリケーターで防汚層形成材料(1)を塗布し、オーブンによって150℃で10分間乾燥し、粘着テープ(1)を作成した。
粘着テープ(1)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(2)を得た。
防汚層形成材料(2)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(2)を作成した。
粘着テープ(2)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
また、粘着テープ(2)の野外防汚試験結果の状態を示す写真図を図2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤として流動パラフィン(炭化水素系流動パラフィン、和光純薬工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(3)を得た。
防汚層形成材料(3)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(3)を作成した。
粘着テープ(3)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤として界面活性剤(DKS−NL−DASH400、非イオンエーテル型界面活性剤、第一工業製薬(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(4)を得た。
防汚層形成材料(4)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(4)を作成した。
粘着テープ(4)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF96−10cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(5)を得た。
防汚層形成材料(5)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(5)を作成した。
粘着テープ(5)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF96−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(6)を得た。
防汚層形成材料(6)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(6)を作成した。
粘着テープ(6)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF96−5000cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(7)を得た。
防汚層形成材料(7)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(7)を作成した。
粘着テープ(7)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF54、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(8)を得た。
防汚層形成材料(8)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(8)を作成した。
粘着テープ(8)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF6015、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(9)を得た。
防汚層形成材料(9)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(9)を作成した。
粘着テープ(9)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF414、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(10)を得た。
防汚層形成材料(10)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(10)を作成した。
粘着テープ(10)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE1842、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(11)を得た。
防汚層形成材料(11)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(11)を作成した。
粘着テープ(11)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(LR7665、加熱付加型樹脂、旭化成ワッカーシリコーン(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(12)を得た。
防汚層形成材料(12)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(12)を作成した。
粘着テープ(12)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(13)を得た。
防汚層形成材料(13)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(13)を作成した。
粘着テープ(13)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
また、粘着テープ(13)の野外防汚試験結果の状態を示す写真図を図3に示した。
表1に示す配合で、シリコーン樹脂(KE445、室温硬化性(RTV)樹脂、信越化学工業(株)製)のみを、ホモミキサーを用いて撹拌し、撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(14)を得た。
防汚層形成材料(14)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(14)を作成した。
粘着テープ(14)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
また、粘着テープ(14)の野外防汚試験結果の状態を示す写真図を図4に示した。
表1に示す配合で、製造例1で得られたシロップ(紫外線ランプを照射前の未硬化の樹脂)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加し、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた後、製造例1と同様にして紫外線ランプにより樹脂を硬化させ、厚み150μmの基材層を得た。なお、比較例1については、表1中に記載の防汚層は基材層と読み替える。
得られた基材層に、製造例2で得られた粘着層を、転写により貼り付け、粘着テープ(C1)を作成した。
粘着テープ(C1)の構成は、基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
また、粘着テープ(C1)の野外防汚試験結果の状態を示す写真図を図5に示した。
表1に示す配合で、トルエン溶媒に溶解させたSEBS(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー、G1652、クレイトン社製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加し、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。その後、カバーセパレーター上にこの混合物をアプリケーターで塗工し、150℃で10分間乾燥させ、厚み150μmの基材層を得た。なお、比較例2については、表1中に記載の防汚層は基材層と読み替える。
得られた基材層に、製造例2で得られた粘着層を、転写により貼り付け、粘着テープ(C2)を作成した。
粘着テープ(C2)の構成は、基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
また、粘着テープ(C2)の野外防汚試験結果の状態を示す写真図を図6に示した。
表1に示す配合で、製造例1で得られたシロップ(紫外線ランプを照射前の未硬化の樹脂)に防汚剤として流動パラフィン(炭化水素系流動パラフィン、和光純薬工業(株)製)を添加し、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた後、製造例1と同様にして紫外線ランプにより樹脂を硬化させ、厚み150μmの基材層を得た。なお、比較例3については、表1中に記載の防汚層は基材層と読み替える。
得られた基材層に、製造例2で得られた粘着層を、転写により貼り付け、粘着テープ(C3)を作成した。
粘着テープ(C3)の構成は、基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、SEBS(スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロックポリマー、G1652、クレイトン社製)に防汚剤として流動パラフィン(炭化水素系流動パラフィン、和光純薬工業(株)製)を添加した後、ホモミキサーを用いて撹拌し、樹脂に防汚剤を均一に溶解または分散させた。撹拌後、脱泡し、基材に塗工するための防汚層形成材料(C4)を得た。
防汚層形成材料(C4)を用いて、実施例1と同様に行い、粘着テープ(C4)を作成した。
粘着テープ(C4)の構成は、防汚層(厚み=150μm)/基材層(厚み=150μm)/粘着層(厚み=50μm)であった。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、塩化ビニル(三菱化成ビニル(株)製、商品名「ビニカ37H」)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)を添加後、スーパーミキサーを用いて10分間混合し、樹脂に防汚剤を均一に分散させた。撹拌後、180℃に加熱した2本のミルロール上で十分に混練りし、厚み150μmのフィルム(C5)を作成した。野外防汚試験は10cm×10cmに切り出した塩化ビニル製プレートに釘でフィルム(C5)を固定して実施した。
評価結果を表2に示した。
表1に示す配合で、ポリメタクリル酸メチル(和光純薬工業(株)製)に防汚剤としてシリコーンオイル(KF50−100cs、非反応性シリコーンオイル、信越化学工業(株)製)、溶剤として酢酸エチルを添加後、ホモミキサーを用いて10分間混合し、樹脂に防汚剤を均一に分散させた。撹拌後、PETセパレーター上にアプリケーターで塗工し、70℃で乾燥させ、厚み150μmのフィルム(C6)を作成した。野外防汚試験は10cm×10cmに切り出した塩化ビニル製プレートに釘でフィルム(C6)を固定して実施した。
評価結果を表2に示した。
2 防汚層
3 基材層
4 粘着層
100 水生生物付着防止粘着テープ
Claims (4)
- 防汚層と基材層と粘着層をこの順に含む粘着テープであって、
該基材層の材料が、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンアクリル樹脂、ゴム系樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、エラストマー樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、
該粘着層を海水に接触させた際に、該粘着層における海水に接触させた部分の圧縮弾性率が、海水接触前の該粘着層における圧縮弾性率の1.1倍以上であり、
該粘着層の材料がアクリル樹脂系粘着剤であり、
該アクリル樹脂系粘着剤は、アクリル酸を含む(メタ)アクリル系モノマーを重合して得られ、
該防汚層がシリコーン樹脂を含み、
該シリコーン樹脂は、縮合型のシリコーン樹脂および付加型のシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも1種であり、
該防汚層中の該シリコーン樹脂の含有割合が30重量%〜98重量%であり、
該防汚層が防汚剤を含み、
該基材層の伸びが100%以上、破断点応力が10MPa以上、弾性率が4000MPa以下であり、
該粘着層の23℃で引張速度300mm/minにおける180度ピール接着力が30N/20mm以下である、
水生生物付着防止粘着テープ。
ただし、防汚層と基材層との層間にシリコーン系プライマー層がある場合を除く。 - 前記シリコーン樹脂に対する前記防汚剤の含有割合が2重量%以上である、請求項1に記載の水生生物付着防止粘着テープ。
- 前記防汚剤が、シリコーンオイル、流動パラフィン、界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2に記載の水生生物付着防止粘着テープ。
- 前記防汚層と水生生物との付着力が0.10N/mm2以下である、請求項1から3までのいずれかに記載の水生生物付着防止粘着テープ。
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