JP6172401B2 - 金属板の圧延制御方法、圧延制御装置及び圧延金属板の製造方法 - Google Patents

金属板の圧延制御方法、圧延制御装置及び圧延金属板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧延後の金属板の形状を制御する圧延制御方法、当該圧延制御方法を実行する圧延制御装置および圧延金属板の製造方法に関する。
薄板や厚板などの金属板を圧延した後の形状を予測する技術として、従来、様々な方法が提案されている。
例えば特開2008−112288号公報には、実績データが存在しない外挿域の予測精度を向上させ、さらに圧延モデルの誤差を修正する技術が開示されている。具体的には、過去に製造された製品の製造条件とその製造の結果情報とを対応付けて記憶した実績データベースを用いて、当該実績データベースの各サンプルと要求点(予測対象点)との類似度を計算し、この類似度を重みとした重み付き回帰により要求点近傍の予測式を作成する。この予測式により、上記外挿域の予測精度を向上させている。
また、特開2005−153011号公報には、圧延時の金属板の板幅方向に分布する伸び歪(応力)を、座屈時に波形状として幾何学的に変換される伸び歪と、座屈後も金属板に内在する伸び歪とに分離して、金属板の形状を予測する技術が開示されている。
さらに、特開2012−218010号公報には、圧延機出側で測定した金属板の形状特徴量に加え、測定時に金属板に内在する伸び歪を求めて、これを上記形状特徴量と重ね合わせをして圧延機から付与された真の形状特徴量として計測することで、金属板の形状を予測する技術が開示されている。なお、ここでは、幾何学的値として圧延機出側で板通板方向及び板幅方向位置と高さ方向変位を測定し、また形状特徴量として、プロフィール、急峻度、伸び歪差を求めている。
しかしながら、特開2008−112288号公報に開示された方法では、金属板の座屈現象のような非線形現象については考慮されておらず、また当該非線形現象を予測式に反映させることはできない。そして、非線形現象が考慮されていない場合には、モデルに誤差を生じさせることになるため、圧延後の金属板の形状を正確に予測することはできない。
また、特開2005−153011号公報および特開2012−218010号公報に記載の発明は、金属板の座屈現象を考慮して当該金属板の形状を予測するものであり、座屈現象を考慮しない場合に比べると、その予測精度は向上されている。しかしながら、発明者が鋭意検討した結果、後述するように予測精度の向上に改善の余地があることが分かった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、圧延後の金属板の形状を精度よく予測し、当該金属板の形状を自在に制御することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明者は圧延後の金属板の形状を予測し、予測された金属板の形状に基づいて、金属板の形状を制御する方法について検討を行った結果、以下の知見を得るに至った。
特開2005−153011号公報に開示されるように、金属板の板幅方向に分布する圧延方向の伸び歪は、座屈して波形状として幾何学的に変換される伸び歪と、座屈後も金属板に内在する伸び歪とに分かれることが知られている。また、特開2012−218010号公報に記載の発明では、特開2005−153011号公報に記載の発明を発展させ、圧延機出側で測定した金属板の波形状に変換される伸び歪分布に対して、波形状に変換されず座屈後も金属板に内在する伸び歪分布を求めて重ね合わせることで、真の伸び歪分布を決定し、金属板の形状をフィードバック制御している。
本発明は、これらの特開2005−153011号公報および特開2012−218010号公報に記載の発明をさらに発展させたものである。本発明者は、座屈によって変化する金属板の板幅方向における圧延荷重差分布と伸び歪差分布に相関があることを発見し、この相関を定量的に把握することにより、金属板の真の伸び歪差分布を求めることができることを見出した。すなわち、金属板の板幅方向に分布する伸び歪差のうち、波形状に変換され、面外変形を生じさせる伸び歪差が、実際に金属板の座屈により波形状に変換されると、当該伸び歪差に対応する荷重分布がさらに伸び歪差に変換されて金属板に内在される。すなわち、金属板の真の伸び歪差は、従来考えられていたものよりも大きくなることを見出した。このように金属板の真の伸び歪差分布を予測することで、金属板の形状の制御をより高精度に行うことができる。本発明の要旨は以下のとおりである。
本発明の第1の観点によれば、金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で求められる、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布、金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第1ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布と、前記暫定的な伸び歪差分布とを加えて真の伸び歪差分布を求める第2ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第3ステップと、を含む圧延制御方法が提供される。
本発明の第2の観点によれば、前記暫定的な伸び歪差分布を求めるステップを更に含む第1の観点による圧延制御方法が提供される。
本発明の第3の観点によれば、前記第2ステップにおいて、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分を前記圧延機の出側において前記金属板に作用する張力に変換した変換張力を求め、前記変換張力に対応する伸び歪差分布と、前記暫定的な伸び歪差分布とを加えて前記真の伸び歪差分布を求める第1または第2の観点による圧延制御方法が提供される。
本発明の第4の観点によれば、前記第2ステップにおいて、前記張力に対応する前記金属板の前記板幅方向における圧延荷重差分布を、前記板幅方向に2階微分したものを前記張力に対応する伸び歪差分布としてを求める第3の観点による圧延制御方法が提供される。
本発明の第5の観点によれば、金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の板幅方向における圧延荷重の差の分布である暫定的な圧延荷重差分布と、圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の前記板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布と、を求める第1ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第2ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な圧延荷重差分布と前記暫定的な伸び歪差分布との相関から、前記座屈臨界歪差分布に対応する圧延荷重差分布である座屈臨界荷重差分布を求めて、前記暫定的な圧延荷重差分布と前記座屈臨界荷重差分布の差分を求め、前記圧延機の出側と入側で前記金属板にクラウン比率変化が無いと仮定して、前記差分に対応する歪差分布と前記暫定的な伸び歪差分布とを加えて真の伸び歪差分布を求める第3ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第4ステップと、を含む圧延制御方法が提供される。
本発明の第6の観点によれば、金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の板幅方向における圧延荷重の差の分布である暫定的な圧延荷重差分布と、圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の前記板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布とを求める第1ステップと、前記暫定的な歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第2ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、暫定的な圧延荷重差分布と前記暫定的な伸び歪差分布との相関から、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布の差分である面外変形歪差分布に対応する面外変形荷重差分布を求めて、前記面外変形荷重差分布を前記暫定的な圧延荷重差分布に重ね合わせて新たな圧延荷重差分布を導出し、前記金属板のクラウン比率変化が有ると仮定して、前記新たな圧延荷重差分布に基づく新たな伸び歪差分布を求め、さらに当該新たな伸び歪差分布、前記金属板の板厚と板幅、及び前記圧延機出側における前記金属板に作用する張力に基づいて新たな座屈臨界歪差分布を求める第3ステップと、前記新たな伸び歪差分布と前記新たな座屈臨界歪差分布との差分を求め、この差分と当該新たな伸び歪差分布とを加えて真の伸び歪差分布を求める第4ステップと、前記暫定的な伸び歪差分布が前記第2ステップで求められた前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記第2ステップで求められた前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第5ステップと、を含む圧延制御方法が提供される。
本発明の第7の観点によれば、前記第3ステップで求められる前記新たな伸び歪差分布が前記第1ステップで求められる前記暫定的な伸び歪差分布であると仮定し、前記第3ステップで求められる前記新たな座屈臨界歪差分布が前記第2ステップで求められる座屈臨界歪差分布であると仮定して、前記第3ステップを複数回行う第6の観点による圧延制御方法が提供される。
本発明の第8の観点によれば、前記圧延機の入側において前記金属板が面外変形している第1から第7の観点による圧延制御方法が提供される。
本発明の第9の観点によれば、前記圧延機の出側に設置した形状計を用いて圧延後の前記金属板の形状を測定するステップと、測定された前記金属板の形状から求められ、面外変形に変換される実績の伸び歪差分布と、面外変形に変換される予測の伸び歪差分布との差分に基づいて前記暫定的な伸び歪差分布を修正するステップと、を更に含む第1から第8のいずれかの観点による圧延制御方法が提供される。
本発明の第10の観点によれば、金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で求められる、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求め、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分と、前記暫定的な伸び歪差分布と、を加えて真の伸び歪差分布を求める演算部と、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う制御部と、を含む圧延制御装置が提供される。
本発明の第11の観点によれば、金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で求められる、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第1の工程と、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分と、前記暫定的な伸び歪差分布と、を加えて真の伸び歪差分布を求める第2の工程と、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第3の工程と、を含む圧延金属板の製造方法が提供される。
本発明によれば、金属板の板幅方向における伸び歪差分布(すなわち、第1ステップの伸び歪差分布)のうち、波形状に変換され、面外変形を生ずる面外変形歪差分布(すなわち、第1ステップの伸び歪差分布と第2ステップの座屈臨界歪差分布との差分)を、前記伸び歪差分布に加えることで、金属板の真の伸び歪差分布を精度よく正確に予測することができる。したがって、当該真の伸び歪差分布に基づいて圧延条件を設定することにより、圧延後の金属板の形状を自在に制御することができる。
鋼板の面外変形を拘束した条件で鋼板を圧延した場合の、鋼板の伸び歪差分布Δε(x)および圧延荷重差分布ΔP(x)を示す図である。 鋼板の面外変形を拘束した条件で鋼板を圧延した場合の、伸び歪差分布Δε(x)を構成する座屈臨界歪差分布Δεcr(x)および面外変形歪差分布Δεsp(x)並びに、圧延荷重差分布ΔP(x)を構成する座屈臨界荷重差分布ΔPcr(x)および面外変形荷重差分布ΔPsp(x)を示す図である。 鋼板の面外変形を許した場合に、面外変形歪差分布Δεsp(x)と面外変形荷重差分布ΔPsp(x)が消滅した後の状態を示す図である。 ロールバイト内の荷重低下領域に金属が流入し、鋼板における伸び歪差分布が増大する様子を示す図である。 鋼板における伸び歪差と圧延荷重との関係を平面視において模式的に示した説明図であり、伸び歪差分布Δε(x)を示す図である。 鋼板における伸び歪差と圧延荷重との関係を平面視において模式的に示した説明図であり、座屈臨界歪差分布Δεcr(x)と面外変形歪差分布Δεsp(x)を示す図である。 鋼板における伸び歪差と圧延荷重との関係を平面視において模式的に示した説明図であり、真の伸び歪差分布Δε’(x)を示す図である。 第1の実施の形態における鋼板の圧延制御方法を示すフローチャートである。 伸び歪差分布Δε(x)が座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を超えない様子を示す図である。 伸び歪差分布Δε(x)が座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を超えた様子を示す図である。 真の伸び歪差Δε’(x)の概念を示す図である。 第1の実施の形態の効果を説明するためのグラフである。 第1の実施の形態の効果を説明するためのグラフである。 第2の実施の形態における鋼板の圧延制御方法を示すフローチャートである。 圧延荷重差分布ΔP(x)と伸び歪差分布Δε(x)との相関を示す図である。 第3の実施の形態における鋼板の圧延制御方法を示すフローチャートである。 新たな圧延荷重差分布ΔP(x)を示す図である。 第3の実施の形態の効果を説明するためのグラフである。 圧延機、圧延制御装置及び形状計を備えた圧延ラインを模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る圧延制御装置によって実施される処理の流れを示すフローチャートである。 たわみ関数のモデル図である。 たわみ関数のモデル図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。なお、本実施の形態では、金属板として鋼板を用いた場合について説明する。以後の説明は、鋼板のロールバイト内での歪や荷重分布を用いて説明する。
<鋼板の伸び歪の発生原理>
先ず、圧延された鋼板が座屈する場合(鋼板に面外変形が発生する場合)に、鋼板の圧延方向に伸びる歪(以下、「伸び歪」という。)が発生する原理について、図1〜図4、図5A〜図5Cを用いて説明する。図5A〜図5Cは、図1〜図4に対応し、鋼板における伸び歪差と圧延荷重差との関係を平面視において模式的に示した説明図である。なお、以下の説明においては、鋼板に発生する中波を対象に説明する。なお、中波とは、鋼板の板幅方向の中央部に発生する波状の面外変形であり、中伸びともいう。また、ここでは、鋼板に作用する各パラメータの概念を説明するにとどめ、各パラメータの算出方法等の詳細については、後述の鋼板の圧延制御方法の実施の形態において説明する。
図1に示すように一対のロールを備えた圧延機10を用いて、鋼板Hを圧延する。図1のY方向は鋼板Hの圧延方向を示し、Y方向負方向側から正方向側に向けて鋼板Hが搬送され圧延される。図1のX方向は鋼板Hの板幅方向を示す。図1では鋼板Hの板幅方向の半分、すなわち鋼板Hの板幅方向のセンターHからエッジHまでが図示されている。
図1は、鋼板Hの面外変形を拘束した条件(すなわち、鋼板Hの面外変形を許容しない条件)で鋼板Hを圧延した場合の、ロールバイト内の鋼板Hの板幅方向における伸び歪差分布Δε(x)と、鋼板Hの垂直方向(Z方向)に作用する板幅方向における圧延荷重差分布ΔP(x)とを図示している。伸び歪差分布Δε(x)は、鋼板Hの板幅方向のセンターHの伸び歪を基準とした板幅方向位置xにおける伸び歪差の分布である。同様に圧延荷重差分布ΔP(x)は、鋼板Hの板幅方向のセンターHの圧延荷重を基準とした板幅方向位置xにおける圧延荷重差の分布である。また、伸び歪差分布Δε(x)と圧延荷重差分布ΔP(x)は、板幅方向において1:1に対応している。図1においては、鋼板Hの面外変形を拘束しているので、ロールバイト出側直後、圧延方向に圧縮応力が発生している(図1中の太矢印)。なお、図1に示される伸び歪差分布Δε(x)と圧延荷重差分布ΔP(x)の関係は、図5Aに模式的に示されている。
伸び歪差分布Δε(x)は、図2に示すように座屈後も鋼板Hに内在する伸び歪差分布Δεcr(x)(以下、「座屈臨界歪差分布Δεcr(x)」という。)と、座屈後に波形状の面外変形に変換される伸び歪差分布Δεsp(x)(以下、「面外変形歪差分布Δεsp(x)」という。)とに分離される。このうち、座屈臨界歪差分布Δεcr(x)は、これ以上歪差が大きくなると鋼板Hが座屈をしてしまう限界の歪差分布である。換言すれば、座屈臨界歪差分布Δεcr(x)は、鋼板Hが座屈に至る板幅方向における臨界的な歪差分布である。同様に、圧延荷重差分布ΔP(x)は、座屈臨界歪差分布Δεcr(x)に板幅方向に1:1で対応する圧延荷重差分布ΔPcr(x)(以下、「座屈臨界荷重差分布ΔPcr(x)」という。)と、面外変形歪差分布Δεsp(x)に板幅方向に1:1で対応する圧延荷重差分布ΔPsp(x)(以下、「面外変形荷重差分布ΔPsp(x)」という。)とに分離される。なお、図2に示される座屈臨界歪差分布Δεcr(x)、面外変形歪差分布Δεsp(x)、座屈臨界荷重差分布ΔPcr(x)、面外変形荷重差分布ΔPsp(x)は、図5Bに模式的に示されている。
次に、鋼板Hの面外変形を許すと、図3に示すように面外変形歪差分布Δεsp(x)が面外変形に変換されて消滅する。また、図1に太矢印で示した圧縮応力が低下し、鋼板Hに作用する見かけ上の圧延方向の張力が増加する(図3中の太矢印)。そうすると、この張力に見合った圧延荷重、すなわち面外変形歪差分布Δεsp(x)に対応する面外変形荷重差分布ΔPsp(x)が消滅する。面外変形荷重差分布ΔPsp(x)が消滅すると、図4に示すように荷重低下領域に向かって、すなわち鋼板HのエッジHからセンターHに向かって板幅方向に金属が流入する(図4中の太矢印)。その結果、体積一定の原理により、板幅方向の金属の流入量に応じて鋼板HのセンターHにおける伸び歪が増大する。すなわち、面外変形荷重差分布ΔPsp(x)の消滅に対応する伸び歪差の増大が生じる(図4中の細矢印)。したがって、図5Cに示すように、この面外変形荷重差分布ΔPsp(x)の消滅に対応して増大する伸び歪差分布Δε(x)(以下、「座屈助長歪差分布Δε(x)」という。)を、図1に示した鋼板Hの面外変形を拘束した場合の伸び歪差分布Δε(x)に加えることにより、鋼板Hにおける真の伸び歪差分布Δε’(x)が得られる。座屈助長歪差分布Δε(x)は、鋼板Hが座屈することによって生じる伸び歪差分布であり、鋼板Hの面外変形を拘束した場合には、座屈は生じないため、観測されない歪差分布である。なお、面外変形歪差分布Δεsp(x)と座屈助長歪差分布Δε(x)は、共に面外変形荷重差分布ΔPsp(x)に対応した伸び歪差分布であり、これらは、同一の分布となるが、便宜上、異なる用語を使用している。
上述のように本発明者は鋭意検討の結果、座屈によって変化する鋼板Hの板幅方向における圧延荷重差分布と伸び歪差分布において、鋼板Hの面外変形を拘束した場合、図5Aに示した圧延荷重差分布ΔP(x)と伸び歪差分布Δε(x)との相関があり、さらに図5Bに示した圧延荷重差分布ΔPcr(x)、ΔPsp(x)と伸び歪差分布Δεcr(x)、Δεsp(x)との相関があるという知見に基づいて、鋼板Hの面外変形を許した場合、図5Cに示した圧延荷重差分布ΔPcr(x)と伸び歪差分布Δεcr(x)、Δεsp(x)、Δε(x)との相関があることを発見し、この相関を定量的に把握した。そして、図5Cで示した真の伸び歪差分布Δε’(x)が、図5A、図5Bで示した、面外変形を拘束した条件で得られる伸び歪差分布Δε(x)よりも、座屈助長歪差分布Δε(x)分だけ増大することを見出し、下記式(1)を導出するに至った。なお、特開2005−153011号公報および特開2012−218010号公報に記載された従来の伸び歪差分布は、図5Bに示した伸び歪差分布Δε(x)と同じである。下記式(1)に示される本発明の手法を用いて導出される真の伸び歪差分布Δε’(x)の方が、従来手法を用いて導出される伸び歪差分布よりも現実の伸び歪差分布に近い。
Δε’(x)=Δε(x)+Δε(x)・・・・(1)
<第1の実施の形態>
次に、上述した知見に基づいて、圧延後の鋼板Hの形状を制御する方法の第1の実施の形態について説明する。図6は、本第1の実施の形態における鋼板Hの圧延制御方法を示すフローチャートである。
先ず、鋼板Hの面外変形を拘束した条件で、所定の圧延条件下での圧延時の鋼板Hの板幅方向における暫定的な伸び歪差分布Δε(x)を求める(図6のステップS10)。この暫定的な伸び歪差分布Δε(x)は、公知の方法、例えば有限要素法(FEM:Finite Element Method)、スラブ法、物理モデル、実験や計算の回帰式を用いて算出することができる。このステップS10は公知技術である。
本ステップS10における圧延形状を予測するモデルは以前より取り組まれている。実操業で必要とされる板クラウン予測式は、数値解析手法による計算結果をもとに個々の圧延機ごとに統計的手法によって求めることが行われている。例えば、下記の文献1に示すように、板クラウンを、圧延機の弾性変形条件のみに依存する要因と、圧延材の塑性変形条件に依存する要因とに分離して導いた汎用的な圧延機出側の板クラウン予測式を用いる方法がある。
文献1:小川茂・松本鉱美・濱渦修一・菊間敏夫:塑性と加工(日本塑性加工学会誌),第25巻 第286号(1984−11), 1034−1041
これらを用いれば圧延機入側の板クラウンと出側の板クラウンを求めることが可能となる。そして、別途実験によって求めた形状変化係数ξにクラウン比率変化(Ch/h−CH/H)を掛けあわせることによって伸び歪み差Δεを求めることができる。すなわち、伸び歪差Δεは、下記の式(2)によって表すことができる。
Δε=ξ・(Ch/h−CH/H)・・・・(2)
なお、CHは圧延機入側のクラウン、Hは圧延機入側の板厚、Chは圧延機出側のクラウン、hは圧延機出側の板厚である。本ステップS10において、式(2)に基づいて暫定的な伸び歪差分布Δε(x)を求めることが可能である。
次に、ステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)、鋼板Hの板厚と板幅、及び鋼板Hに作用する圧延機出側の張力に基づいて、鋼板Hの板幅方向における座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を求める(図6のステップS11)。具体的には、これら暫定的な伸び歪差分布Δε(x)、鋼板Hの板厚と板幅、及び鋼板Hに作用する張力を用いて、有限要素法或いは平板の座屈解析により、鋼板Hが座屈に至る板幅方向における臨界的な伸び歪差分布である座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を算出する。
なお、平板の座屈解析については、例えば日本塑性加工学会誌 塑性と加工、第28巻第312号(1987−1)p58−66(以下、文献2という)に示された、公知の三角形の残留応力分布(座屈臨界歪差分布)で定式化された座屈のモデルを用いて行い、あるいは任意離散化された分布については特開2005−153011号公報に記載の方法に従う。特に特開2005−153011号公報に記載の方法では、残留応力が幅方向に任意に分布した応力分布でも解析が可能なように、また、板幅方向位置毎に離散化された残留応力でも座屈解析が可能なように定式化している。
また、座屈モデルは例えば日本塑性加工学会第63回塑性加工連合講演会公演論文集(2012年11月:明石,安澤,小川)(以下、文献3という)で示された手法を用いれば、板厚、板幅、張力および板幅方向に分布し且つ圧延方向には一様な残留ひずみ(あるいは残留応力)を入力すると座屈臨界ひずみ(応力)を計算することが出来る。
特開2005−153011号公報および文献3は、座屈解析によって座屈歪及び座屈モードを求め、その結果を受けて座屈後の面外変形の平坦度予測と面外変形後も残留する歪を推定する手法を検討したものである。以下に、特開2005−153011号公報および文献3に記載の手法について説明する。
当該手法では、以下の仮定を置いている。
(a)金属板は薄肉平板で板幅方向に残留する塑性歪は圧延方向及び厚さ方向に一様に分布する。
(b)ユニットテンションを考慮し、塑性歪の結果として発生する残留応力が分布しても板幅方向に積分するユニットテンションと一致する。
(c)塑性歪は圧延方向歪を考慮し、その他の成分は無視出来るとする。
当該手法では、このような仮定に従い塑性歪を有する平板の座屈問題を解くためにエネルギ法を用いている。座屈解析に用いるエネルギ法はTrefftzの判定規準によって判定する。そして応力、歪、変位、歪エネルギ、ポテンシャルエネルギ等の必要な関係式及び基礎理論は、文献2に示されるものを利用する。当該手法では、板幅方向に不均一な塑性歪が発生した場合の座屈形状を予測するために新たに加えた項目を以下に示す。ここでは座標系は圧延方向x軸、板幅方向y軸、板厚方向をz軸とする。
(A)板幅方向y軸に対し要素分割を行い、座屈形状を評価する為の残留歪を塑性歪ε (i)として各要素iに対して任意に与える。
(B)たわみ関数は板幅方向の塑性歪の不均一性を考慮するために図19Aおよび図19BのA部のように2節点のbeam要素を用い、板幅方向のたわみ量を下記の式(3)に示される3次関数で表した。
w(y)=a+ay+a+a ・・・・(3)
また、圧延方向の変位は一般的に周期性を持った正弦波形であることから、正弦波関数を掛けて式(4)のように置いた。
w(x,y)=w(y)sin(πx/L) ・・・・(4)
ここで、Lは、当該正弦波の半周期ピッチ(半波長)である。
以上のように塑性歪及び変位関数を要素毎に離散化し、文献2の基礎式に基づいて全ポテンシャルエネルギの第二変分δπに対するδ(δπ)の変分操作を実施し、下記の式(5)に対してF=0を満たす解を求めること、即ち固有問題の解として座屈応力及び座屈モードを求めることが、当該手法の解析内容となる。
F=δ(δπ)
=2∫∫R[δw1,x{Hσf+EH(εm )}]w1,x]dxdy
+2D∫∫R[δw1,xxw1,xx+δw1,yy1,yy
+ν(δw1,xxw1,yy+δw1,yyW1,xx)+2(1−ν)δw1,xyw1,xy]dxdy ・・・・(5)
ここで、添え字1は座屈後の微小変位増分、ε は塑性歪、ε はε の板幅方向の平均値、Hは板厚、σf はユニットテンション応力、Eはヤング率、νはポアソン比、D=EH3/12(1-ν2)である。この結果として、座屈臨界歪分布Δεcr(x)が求められる。
次に、鋼板Hの座屈の判定を行う(図6のステップS12)。具体的には、ステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)と、ステップS11で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)が下記式(6)を満たすか否かを判定する。
Δε(x)>Δεcr(x)・・・・(6)
ステップS12において、上記式(6)を満たさず、図7に示すようにステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)がステップS11で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を超えないと判定された場合、鋼板Hは座屈せず、平坦であると推定される。かかる場合、圧延条件を変更せずにそのままとして、鋼板Hの圧延を行うことにより、鋼板Hの形状を制御する(図6のステップS13)。なお、図7は、図1〜図4、図5A〜図5Cと同様、板幅方向における伸び歪差分布を示す図であるが、鋼板の板幅方向のセンターHにおける伸び歪を0として表示している。従って、図7の表示形態によれば、鋼板のエッジHにおける伸び歪は、負の値をとる。図8についても同様である。
一方、ステップS12において、上記式(6)を満たし、図8に示すようにステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)がステップS11で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を超えたと判定された場合、鋼板Hが座屈すると推定される。かかる場合、ステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)とステップS11で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)の差分を求める。この差分が図5Cで示した座屈助長歪差分布Δε(x)となる(Δε(x)=Δε(x)−Δεcr(x))。そして、上記式(1)に従い、図9に示すように、座屈助長歪差分布Δε(x)をステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)に加えたものを真の伸び歪差分布Δε’(x)として求める(図6のステップS14)。
次に、ステップS14で求められた真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて、圧延条件を設定し、鋼板Hの圧延を行うことにより、鋼板Hの形状を制御する(図6のステップS15)。具体的には、例えば真の伸び歪差分布Δε’(x)が座屈臨界歪差分布Δεcr(x)以下になるように圧延条件を設定する。そうすると、圧延後の鋼板Hは座屈せず、平坦になる。圧延条件としては、圧延荷重や、ロールの撓みを制御するロールベンダーのモーメント等が挙げられる。なお、圧延条件の設定は任意であって、必要に応じて、本アルゴリズムを通じて真の伸び歪差分布Δε’(x)を決定し、圧延後の鋼板Hの形状を制御できる。
本第1の実施の形態によれば、ステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)に対して、ステップS14で求めた座屈助長歪差分布Δε(x)を加えることによって、鋼板Hの真の伸び歪差分布Δε’(x)を求める。このようにして伸び歪差分布を求めることにより、伸び歪差分布の予測精度を従来よりも高くすることができる。したがって、当該真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて圧延条件を設定することにより、圧延後の鋼板Hの形状を自在に制御することができる。
図10と図11は、本第1の実施の形態の効果を説明するためのグラフである。図10及び図11の横軸は鋼板のセンターからの距離を示し、縦軸は鋼板における圧延方向の伸び歪差を示している。なお、図10及び図11における伸び歪差は、鋼板のセンターを基準(ゼロ)とした値である。図10及び図11において、上下非対称モデルは鋼板Hの面外変形を許した条件でのFEMによる圧延モデルであって、当該圧延モデルで求められる伸び歪差が正解となる。これに対して、図10における上下対称モデルは、鋼板Hの面外変形を拘束した条件でのFEMによる圧延モデルである。また、図11における新モデルは、本第1の実施の形態の圧延モデルであって、上記真の伸び歪差分布Δε’(x)を反映したモデルである。そして、各モデルを用いて、鋼板の圧延のシミュレーションを行った。
図10に示すように、従来の上下対称モデルにより求められる伸び歪差分布は、上下非対称モデルにより求められる伸び歪差分布と異なる。これに対して、図11に示すように、本第1の実施の形態の新モデルにより求められる伸び歪差分布は、上下非対称モデルにより求められる伸び歪差分布とほぼ同一となる。したがって、本第1の実施の形態によれば、鋼板の伸び歪差分布を従来よりも精度よく正確に予測できることが分かる。
そして、本発明者がさらに調べたところ、本第1の実施の形態に示した方法を用いて鋼板の形状を制御したところ、形状に起因する歩留まりが従来に比べて1%改善することが分かった。
なお、本第1の実施の形態において、座屈に起因する圧延機出側の張力の変動に基づいて真の伸び歪差分布Δε’(x)を求めてもよい。具体的には、ステップS14で求めた座屈助長歪差分布Δε(x)を鋼板Hに作用する張力に変換する。圧延機出側の張力の変動によって生じる板幅方向における圧延荷重差分布の変化ΔP(x)を求め、さらに下記式(7)に示すようにΔP(x)を板幅方向xに2階微分することで伸び歪差分布Δε’(x)を求める。そして、下記式(8)に示すように、式(7)によって求められる伸び歪差分布Δε’(x)をステップS10で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)に加えたものを、真の伸び歪差分布Δε’(x)として求める。
Δε’(x)=dΔP(x)/dx・・・・(7)
Δε’(x)=Δε(x)+Δε’(x)・・・・(8)
このように、座屈助長歪差分布Δε(x)を一旦張力に変換した変換張力を求め、さらにこの変換張力に対応する伸び歪差分布Δε’(x)を求めているので、求められた伸び歪差分布Δε’(x)は実現象に近くなる。しかも、当該伸び歪差分布Δε’(x)を求める際、圧延荷重差分布の変化ΔP (x)を2階微分しているので、さらに実現象に近くなる。したがって、鋼板Hの真の伸び歪差分布Δε’(x)をさらに精度よく予測することができる。
なお、本実施形態では、ステップS10において、暫定的な伸び歪差分布Δε(x)を求めているが、暫定的な伸び歪差分布Δε(x)が既知である場合、あるいは既に求めたものを流用可能な場合には、ステップS10を省略することが可能である。この場合、ステップS11において、既知の暫定的な伸び歪差分布Δε(x)を用いて座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を求める。
<第2の実施の形態>
次に、圧延後の鋼板Hの形状を制御する方法の第2の実施の形態について説明する。図12は、本第2の実施の形態における鋼板Hの圧延制御方法を示すフローチャートである。
先ず、鋼板Hの面外変形を拘束した条件で、所定の圧延条件下での圧延時の板幅方向における暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と、圧延時の鋼板Hの板幅方向における暫定的な伸び歪差分布Δε(x)を求める(図12のステップS20)。これら暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と暫定的な伸び歪差分布Δε(x)は、上記ステップS10と同様に公知の方法、例えば有限要素法(FEM)、スラブ法、物理モデル、実験や計算の回帰式を用いて算出することができる。
次に、ステップS20で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)、鋼板Hの板厚と板幅、及び圧延機出側の鋼板Hに作用する張力に基づいて、鋼板Hの板幅方向における座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を求める(図12のステップS21)。ステップS21は、上記ステップS11と同様の方法で行われる。
次に、鋼板Hの座屈の判定を行う(図12のステップS22)。ステップS22は、上記ステップS12と同様の方法で行われる。
ステップS22において、ステップS20で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)がステップS21で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を超えないと判定された場合、鋼板Hは座屈しないと推定される。かかる場合、圧延条件を変更せずにそのままとして、鋼板Hの圧延を行うことにより鋼板Hの形状を制御する(図12のステップS23)。
一方、ステップS22において、ステップS20で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)がステップS21で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を超えたと判定された場合、鋼板Hが座屈すると推定される。かかる場合、図13に示すようにステップS20で求めた暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と暫定的な伸び歪差分布Δε(x)との相関を求めておく。この相関に基づいて、ステップS21で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)に対応する座屈臨界荷重差分布ΔPcr(x)を求める。そして、ステップS20で求めた暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と本ステップS24で求めた座屈臨界荷重差分布ΔPcr(x)の差分である面外変形荷重差分布ΔPsp(x)(ΔPsp(x)=ΔP(x)−ΔPcr(x))を求める。さらに、圧延機の出側と入側で金属板のクラウン比率変化がないと仮定して、公知の方法、例えば有限要素法(FEM)、スラブ法、物理モデル、実験や計算の回帰式を用いて、面外変形荷重差分布ΔPsp(x)から面外変形歪差分布Δεsp(x)を求める。なお、面外変形荷重差分布ΔPsp(x)から面外変形歪差分布Δεsp(x)を求める際に、ステップS20で求めた暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と暫定的な伸び歪差分布Δε(x)との相関を用いてもよい。そして、下記式(9)に示すように面外変形歪差分布Δεsp(x)をステップS20で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)に加えたものを真の伸び歪差分布Δε’(x)として求める(図12のステップS24)。
Δε’(x)=Δε(x)+Δεsp(x)・・・・(9)
次に、ステップS24で求めた真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて、圧延条件を設定し、鋼板Hの圧延を行うことにより、鋼板Hの形状を制御する(図12のステップS25)。ステップS25は、上記ステップS15と同様の方法で行われる。
本第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態の変形例である。第1の実施の形態と第2の実施の形態では、暫定的な伸び歪差分布Δε(x)から増加する分の伸び歪差分布を算出する方法が異なる。第1の実施の形態のステップS14では、暫定的な伸び歪差分布Δε(x)と座屈臨界歪差分布Δεcr(x)の差分から伸び歪差の増加分を求めるのに対し、第2の実施の形態のステップS24では、暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と座屈臨界荷重差分布ΔPcr(x)の差分から伸び歪差の増加分を求める。したがって、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様の効果を享受できる。すなわち、鋼板Hの真の伸び歪差分布Δε’(x)を従来よりも精度よく正確に予測することができる。さらに当該真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて圧延条件を設定することにより、圧延後の鋼板Hの形状を自在に制御することができる。
<第3の実施の形態>
次に、圧延後の鋼板Hの形状を制御する方法の第3の実施の形態について説明する。図14は、本第3の実施の形態における鋼板Hの圧延制御方法を示すフローチャートである。
本第3の実施の形態における図14に示すフローチャートのステップS30〜S33は、それぞれ上記第2の実施の形態におけるステップS20〜S23と同様である。なお、後述するようにステップS30〜34を繰り返し行うため、説明の便宜上、各パラメータの添え字に繰り返しの回数を付す。例えば1回目のステップS30では圧延荷重差分布ΔP(x)と伸び歪差分布Δε(x)が求められ、1回目のステップS31では座屈臨界歪差分布Δεcr1(x)が求められる。
ステップS34は、ステップS32において、ステップS30で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)がステップS31で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr1(x)を超え、鋼板Hが座屈すると判定された場合に行われる処理である。かかる場合、図13に示すようにステップS30で求めた暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)と暫定的な伸び歪差分布Δε(x)との相関を求めておく。一方、ステップS30で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)とステップS31で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr1(x)との差分である面外変形歪差分布Δεsp1(x)(Δεsp1(x)=Δε(x)−Δεcr1(x))を求める。上記相関に基づいて、面外変形歪差分布Δεsp1(x)に対応する面外変形荷重差分布ΔPsp1(x)を求める。そして、図15に示すようにステップS30で求めた暫定的な圧延荷重差分布ΔP(x)に面外変形荷重差分布ΔPsp1(x)を重ね合わせて、新たな圧延荷重差分布ΔP(x)を算出する(図14のステップS34)。すなわち、新たな圧延荷重差分布ΔP(x)は下記式(10)で表すことができる。
ΔP(x)=ΔP(x)+ΔPsp1(x)・・・・(10)
なお、座屈が生じた場合には、面外変形荷重差分布ΔPsp1(x)が消滅するため、実際には、ΔP(x)を求める場合には、ΔP(x)からΔPsp1(x)を差し引く処理を行うこととなる。
本第3の実施の形態では、圧延機の出側と入側で金属板のクラウン比率変化があると仮定する。すなわち、鋼板Hに作用する圧延荷重が変動する場合、当該圧延荷重の変動によって圧延機10のロールのたわみが変動し、鋼板Hの伸び歪が変動すると仮定する。そして、ステップS34で求めた新たな圧延荷重差分布ΔP(x)に平均圧延荷重を加えて新たな圧延荷重差分布を求め、ステップS30に戻って前記新たな圧延荷重差分布に基づいて新たな伸び歪差分布Δε(x)を算出する。続いてステップS31において、新たな伸び歪差分布Δε(x)、鋼板Hの板厚と板幅、及び圧延機出側の鋼板Hに作用する張力に基づいて、新たな座屈臨界歪差分布Δεcr2(x)を求める。そして、ステップS32を経て、再びステップS34において新たな圧延荷重差分布ΔP(x)を算出する。なお、ステップS34で用いる圧延荷重差分布と伸び歪差分布との相関については、1回目に圧延荷重差分布ΔP(x)と伸び歪差分布Δε(x)の相関を求めておけばよく、2回目以降においても当該相関が繰り返し用いられる。
そして、ステップS30〜S34をM回(Mは自然数)行うことで、最終的に伸び歪差分布Δε(x)と新たな座屈臨界歪差分布ΔεcrM(x)を算出する。そして、伸び歪差分布Δε(x)と新たな座屈臨界歪差分布ΔεcrM(x)の差分である座屈助長歪差分布ΔεnM(x)(ΔεnM(x)=Δε(x)−ΔεcrM(x))を求め、下記式(11)に示す通り、この座屈助長歪差分布ΔεnM(x)を伸び歪差分布Δε(x)に加えたものを真の伸び歪差分布Δε’(x)として求める(図14のステップS35)。
Δε’(x)=Δε(x)+ΔεnM(x)・・・・(11)
次に、ステップS35で求めた真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて、圧延条件を設定し、鋼板Hの圧延を行うことにより、鋼板Hの形状を制御する(図14のステップS36)。ステップS36は、上記ステップS25と同様の方法で行われる。
本第3の実施の形態によれば、圧延機の出側と入側で金属板のクラウン比率変化があると仮定して、ステップS30〜ステップS34を繰り返し演算している。したがって、座屈助長歪差分布ΔεnM(x)の精度が向上し、鋼板Hの真の伸び歪差分布Δε’(x)をさらに精度よく予測することができる。
図16は本第3の実施の形態の効果を説明するためのグラフである。図16の横軸はステップS30〜S34の繰り返し回数Mを示し、縦軸は鋼板の形状予測の正解率を示している。ここでの正解率は、実際に製造された鋼板の急峻度に対する、シミュレーションによって得られる鋼板の急峻度の割合(計算急峻度/実績急峻度)を指す。なお、急峻度とは、中伸び、端伸びなどの程度を表す指標であり、波高さとその波のピッチの比をパーセントで表示した値である。図16を参照すると、繰り返し回数Mを増加させると、形状予測の正解率が向上することが分かる。
なお、繰り返し回数Mは任意に設定することができ、例えば予め所定の回数に設定しておいてもよいし、或いは座屈助長歪差分布ΔεnM(x)が収束するまで繰り返してもよい。
<その他の実施の形態>
以上の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態は、それぞれ図17に示す圧延ライン1において実行される。圧延ライン1は、上述した圧延機10と、当該圧延機10を制御する圧延制御装置20とを有している。圧延制御装置20は、演算部21と制御部22を有している。演算部21は、第1の実施の形態のステップS10〜S14、第2の実施の形態のステップS20〜S24、第3の実施の形態のステップS30〜S35における演算を行う。制御部22は、演算部21の演算結果、すなわち真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて圧延条件を設定する。そして、この圧延条件を圧延機10に出力して当該圧延機10を制御することにより、圧延後の鋼板Hの形状を制御する。
図18は、圧延制御装置20によって実施される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップS101において、演算部21は、圧延制御装置20に設定される暫定的な圧延条件の入力を受け付ける。
ステップS102において、演算部21は、入力の受け付けを行った圧延条件に基づいて、圧延時の鋼板Hの板幅方向における暫定的な伸び歪差分布Δε(x)を求める。
ステップS103において、演算部21は、ステップS102で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)、鋼板Hの板厚と板幅、及び鋼板Hに作用する圧延機出側の張力に基づいて、鋼板Hの板幅方向における座屈臨界歪差分布Δεcr(x)を求める。
ステップS104において、演算部21は、座屈判定を行う。具体的には、ステップS102で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)と、ステップS103で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)が上記式(6)を満たすか否かを判定する。演算処理部21は、上記式(6)が満たされると判定した場合(座屈が生じると推定される)には、処理をステップS106に移行し、上記式(6)が満たされないと判定した場合(座屈が生じないと推定される場合)には、処理をステップS105に移行する。
ステップ105において、演算部21は、ステップS101において入力を受け付けた暫定的な圧延条件の変更が不要である旨を制御部22に通知する。
ステップS106において、演算部21は、ステップS102で求めた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)とステップS103で求めた座屈臨界歪差分布Δεcr(x)の差分を座屈助長歪差分布Δε(x)として求める。(Δε(x)=Δε(x)−Δεcr(x))。そして、演算部21は、上記式(1)に従い、座屈助長歪差分布Δε(x)を暫定的な伸び歪差分布Δε(x)に加えたものを真の伸び歪差分布Δε’(x)として求める。演算部21は、上記のようにして導出した真の伸び歪差分布Δε’(x)を制御部に供給する。
ステップS107において、制御部22は、真の伸び歪差分布Δε’(x)に基づいて新たな圧延条件を導出する。制御部22は、例えば真の伸び歪差分布Δε’(x)が座屈臨界歪差分布Δεcr(x)以下になるように新たな圧延条件を導出する。なお、新たな圧延条件の導出を演算部21が行ってもよい。
ステップS108において、制御部22は、圧延条件の変更が不要である旨の通知を演算部21から受けた場合には、当初の圧延条件を圧延機10に出力して圧延機10を制御することにより、圧延後の鋼板Hの形状を制御する。一方、制御部22は、ステップS107において新たな圧延条件が導出された場合には、当該新たな圧延条件を圧延機10に出力して圧延機10を制御することにより、圧延後の鋼板Hの形状を制御する。
ステップS109において、制御部22は、圧延を終了するか否かに判定を行う。制御部22は、圧延を終了しないと判定した場合には処理をステップS101に戻し、圧延を終了すると判定した場合には、本ルーチンを終了させる。
なお、図18に示す圧延制御装置20による処理の流れは、図6(第1の実施形態)に係る圧延制御方法に対応するものを例示したが、圧延制御装置20は、図12(第2の実施形態)または図14(第3の実施形態)に係る圧延制御方法に対応する処理を実行するように構成されていてもよい。
また、圧延ライン1には、圧延機10の出側において形状計30が設置されていてもよい。形状計30は、圧延後の鋼板Hの形状を測定する。鋼板Hの形状としては、鋼板Hの圧延方向位置及び板幅方向位置と、その位置における高さ変位が測定される。形状計30における測定結果は、圧延制御装置20に出力される。圧延制御装置20では、演算部21において、形状計30の測定結果に基づいて面外変形歪差分布Δεsp(x)が補正され、これに伴い真の伸び歪差分布Δε’(x)が補正される。この真の伸び歪差分布Δε’(x)の補正は、特開2012−218010号公報に記載の方法に従う。すなわち、先ず、形状計30の測定結果に基づいて、実績の面外変形歪差分布Δεsp(x)を求める。この実績の面外変形歪差分布Δεsp(x)と、上記実施の形態において予測した面外変形歪差分布Δεsp(x)とを比較し、これらの差分(誤差)Eをモデルの誤差とし、この差分Eに基づいて、ステップS10、S20、S30で求められる暫定的な伸び歪差分布Δε(x)(圧延荷重差分布ΔP(x))に対して学習、修正を行う。具体的には、ステップS10、S20、S30で求められた暫定的な伸び歪差分布Δε(x)(圧延荷重差分布ΔP(x))に対して差分Eを加えた後に、以降の各処理を行って真の伸び歪差分布Δε’(x)を求める。そして、制御部22では、演算部21における真の伸び歪差分布Δε’(x)の補正結果に基づいて、鋼板Hの形状が目標形状となるように圧延条件が補正される。こうして、形状計30の測定結果に基づいて、圧延条件がフィードバック制御される。本発明者が調べたところ、このようにフィードバック制御を行うことによって、形状に起因する歩留まりがさらに0.5%改善することが分かった。
本発明は、圧延機10の入側において鋼板Hが面外変形している場合にも適用することができる。本発明者が調べたところ、このように圧延機入側で鋼板Hが面外変形している場合、当該圧延機入側で鋼板Hが面外変形していない場合に比べて、圧延後の鋼板Hにおける伸び歪差分布が大きくなることが分かった。換言すれば、従来の方法によれば鋼板の形状予測精度がさらに悪化する。これに対して、本発明では、この圧延機入側での面外変形分に対応する伸び歪差分布を、面外変形歪差分布Δεsp(x)に含めることができるので、鋼板Hにおける真の伸び歪差分布Δε’(x)を予測するのに影響がない。したがって、圧延機入側で鋼板Hが面外変形していても、当該鋼板Hの形状を適切に制御することができる。
なお、以上の実施の形態では、鋼板に中波が発生する例を用いて本発明を説明したが、耳波やクォータ波が発生する場合にも本発明を適用することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、薄板や厚板などの金属板の圧延後の形状を予測して、当該予測結果に基づいて、当該金属板の形状を制御する場合に有用である。
なお、2014年9月16日に出願された日本国特許出願2014−187290の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。また、本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (11)

  1. 金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で求められる、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第1ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分と、前記暫定的な伸び歪差分布とを加えて真の伸び歪差分布を求める第2ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第3ステップと、
    を含む圧延制御方法。
  2. 前記暫定的な伸び歪差分布を求めるステップを更に含む
    請求項1に記載の圧延制御方法。
  3. 前記第2ステップにおいて、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分を前記圧延機の出側において前記金属板に作用する張力に変換した変換張力を求め、前記変換張力に対応する伸び歪差分布と、前記暫定的な伸び歪差分布とを加えて前記真の伸び歪差分布を求める
    請求項1または請求項2に記載の圧延制御方法。
  4. 前記第2ステップにおいて、前記変換張力に対応する前記金属板の前記板幅方向における圧延荷重差分布を、前記板幅方向に2階微分したものを前記変換張力に対応する伸び歪差分布として求める
    請求項3に記載の金属板の圧延制御方法。
  5. 金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の板幅方向における圧延荷重の差の分布である暫定的な圧延荷重差分布および圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の前記板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布を求める第1ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第2ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な圧延荷重差分布と前記暫定的な伸び歪差分布との相関から、前記座屈臨界歪差分布に対応する圧延荷重差分布である座屈臨界荷重差分布を求めて、前記暫定的な圧延荷重差分布と前記座屈臨界荷重差分布の差分を求め、前記圧延機の出側と入側で前記金属板のクラウン比率変化が無いと仮定して、前記差分に対応する歪差分布と前記暫定的な伸び歪差分布とを加えて真の伸び歪差分布を求める第3ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第4ステップと、
    を含む圧延制御方法。
  6. 金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の板幅方向における圧延荷重の差の分布である暫定的な圧延荷重差分布および圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の前記板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布を求める第1ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第2ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な圧延荷重差分布と前記暫定的な伸び歪差分布との相関から、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布の差分である面外変形歪差分布に対応する面外変形荷重差分布を求めて、前記面外変形荷重差分布を前記暫定的な圧延荷重差分布に重ね合わせて新たな圧延荷重差分布を導出し、前記金属板にクラウン比率変化が有ると仮定して、前記新たな圧延荷重差分布に基づく新たな伸び歪差分布を求め、さらに当該新たな伸び歪差分布、前記金属板の板厚と板幅、及び前記圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて新たな座屈臨界歪差分布を求める第3ステップと、
    前記新たな伸び歪差分布と前記新たな座屈臨界歪差分布との差分を求め、この差分と当該新たな伸び歪差分布とを加えて真の伸び歪差分布を求める第4ステップと、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記第2ステップで求められる前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記第2ステップで求められた前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第5ステップと、
    を含む圧延制御方法。
  7. 前記第3ステップで求められる前記新たな伸び歪差分布が前記第1ステップで求められる前記暫定的な伸び歪差分布であると仮定し、前記第3ステップで求められる前記新たな座屈臨界歪差分布が前記第2ステップで求められる座屈臨界歪差分布であると仮定して、前記第3ステップを複数回行う請求項6に記載の圧延制御方法。
  8. 前記圧延機の入側において前記金属板が面外変形している
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧延制御方法。
  9. 前記圧延機の出側に設置した形状計を用いて圧延後の前記金属板の形状を測定するステップと、
    測定された前記金属板の形状から求められる面外変形に変換される実績の伸び歪差分布と、面外変形に変換される予測の伸び歪差分布との差分に基づいて前記暫定的な伸び歪差分布を修正するステップと、
    を更に含む請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の圧延制御方法。
  10. 金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で求められる、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求め、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分と、前記暫定的な伸び歪差分布と、を加えて真の伸び歪差分布を求める演算部と、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記所定の圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う制御部と、
    を含む圧延制御装置。
  11. 金属板の板厚中心の変位が、上下ロールの回転中心を結んだ線の中点を通り且つ前記金属板の板面に平行な面である基準面の面内への変位となることを許容し、前記基準面の面外への変位となることを許容しない上下対称モデルを使用することにより前記金属板の面外変形を拘束した条件で求められる、所定の圧延条件下での圧延時の前記金属板の圧延方向に伸びる歪の板幅方向における差の分布である暫定的な伸び歪差分布、前記金属板の板厚、前記金属板の板幅、及び圧延機の出側における前記金属板に作用する張力に基づいて、前記金属板が座屈に至る前記板幅方向における臨界的な歪差分布である座屈臨界歪差分布を求める第1の工程と、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合、前記暫定的な伸び歪差分布と前記座屈臨界歪差分布との差分と、前記暫定的な伸び歪差分布と加えて真の伸び歪差分布を求める第2の工程と、
    前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えない場合には、前記圧延条件を変更せずに前記金属板の圧延を行い、前記暫定的な伸び歪差分布が前記座屈臨界歪差分布を超えた場合には、前記真の伸び歪差分布に基づいて設定された圧延条件で前記金属板の圧延を行う第3の工程と、
    を含む圧延金属板の製造方法。
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