JP6170247B2 - エマルジョンゴム及び溶液ゴムと共に製造したシリカマスターバッチ - Google Patents
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Description
[(CH3O)3Si−(Alk)m−(Ar)p]q[B] 式1
式中、
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含有するアルキル基であり、
mは0又は1であり、pは0又は1であり、m+p=1、q=1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、
Xは、2〜8の数であり、
ここで、シラン又はシランと水との反応生成物は、少なくとも約75重量%の水を含有するアルコール/水混合物に実質的に可溶性である。アルコール/水混合物は、好ましくは、酢酸又はシュウ酸等の少量の弱酸を含む。
[発明の詳細な説明]
本発明の1つの実施形態では、エマルジョンSBR、プロセスオイル/他の添加剤、及び溶液ゴムの製造に使用される従来法の水蒸気蒸留ステップで作製される微細溶液ゴムクラム/粒子の水性凝固でシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。本発明の別の実施形態では、水蒸気蒸留ステップでシリカマスターバッチをその場で製造する方法であって、シリカエマルジョンゴム混合物を、溶液ゴムが形成される際に添加して、疎水化シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの水中混合物を形成し、それを水から分離し、ホモジナイズし、乾燥させて、本発明によるシリカマスターバッチを製造する方法を提供する。この実施形態では、溶液ゴムは、懸濁された疎水化シリカに、又は好ましくはエマルジョンゴム、疎水化シリカ、及びプロセスオイル等の添加剤を含む、乳化法による凝固体に付着して、成分がマトリックスの全体にわたって均一に分散したマスターバッチを形成することができる。
本発明のシリカは、発熱性の沈降ケイ質充填剤を含むことができるが、沈降シリカが好ましい。本発明で好ましく使用されるケイ質充填剤は、可溶性ケイ酸塩、例えばケイ酸ナトリウムの酸性化により得られるもの等の沈降シリカである。そのようなシリカは、例えば、窒素ガスで測定して1グラム当たり約40平方メートル〜約600平方メートルの範囲、好ましくは約50平方メートル〜約300平方メートルの範囲のBET表面積を有することにより特徴付けることができる。表面積を測定するためのBET法は、Journal of the American Chemical Society、60巻、304頁(1930年)に記載されている。CTABにより特徴付けられる表面積も重要であり、これは、化合物中のポリマーが取る表面積をより正確に反映する。そのようなシリカは、この試験を使用した場合、1グラム当たり約40〜約600の範囲の、好ましくは約50メートル〜約300メートルの範囲の表面積を有し得る。CTAB試験は、ASTM D6845−02(2008年)に記載されている。種々の市販シリカを、本発明の実施に使用することができる。例示的なシリカには、以下のものが含まれる:PPG Industries社(One PPG Place、ピッツバーグ、ペンシルベニア州、15272 米国)のHi−Sil 190及び233;Rhodia社(Coeur Defense Tour A−37階、110 エスプラナード シャルル・ド・ゴール、クールブヴォア 92931、フランス)のZ1165MP及びZ165GR;及びEvonik−Degussa社(379 インターペース・パークウェイ、パーシッパニー、ニュージャージー州 07054−0677 米国)のUltrasil 7000。
100m2/g〜350m2/gのBET表面積、
100m2/g〜350m2/gのCTAB表面積、及び
0.8〜1.3のBET/CTAB比。
シリカを疎水化して、有機ゴムマトリックスと相溶性を有する無機シリカを作製する。疎水化は、相溶化プロセスである。本発明では、シリカを処理し、それをゴムと相溶化させるためにシランを使用する。メトキシシランが好ましい。シランによるシリカの処理は、シランをシリカに結合させ、シリカをゴムとより相溶性にするはずであり、これは、シリカを疎水化するプロセスである。シランは、シリカに結合すると、ゴムの硬化系との相互作用を可能にし、硬化中にゴムをシリカに結合させる特性又は化学構造を有する。式1として上記に示されている構造を有するメトキシ置換シラン及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを含むトリメトキシシランは、本発明による湿式法でシリカを疎水化するのに好ましい。好ましいトリメトキシシラン化合物には、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシ−シリルプロピル)−テトラスルフィド、及び3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが含まれる。
Wallenらに交付された米国特許第8,357,733号の明細書には、シリカを疎水化する方法、及び乳化法で製造されたゴムを使用してシリカ充填ゴムマスターバッチを製造する方法が開示されている。Wallenらに交付された米国特許第8,357,733号の明細書は、参照により援用され、この特許を全体として又は部分的に、本発明の説明に使用することができる。Lopez−Serrano Ramosらに交付された米国特許第6,646,028号の明細書には、ゴムを製造するための、及びカーボンブラックを組み込んで、カーボンブラックマスターバッチを製造するための乳化法が記載されており、エマルジョンプラントでゴムを製造する方法を説明するために、参照により援用される。ゴムを製造する方法では、種々のモノマーを使用することができる。本発明の1つの実施形態では、スチレン及びブタジエンモノマーを、湿式法又は乳化法で水中にて共に混合し、調整剤、乳化剤、及び活性剤を含む添加剤を溶液に添加して、供給流を形成する。供給流から熱を除去する熱交換器に供給流を供給する。開始剤を添加し、開始剤を有する供給流を、一連の撹拌反応器に流す。材料が反応器を流れると共に重合が生じ、スチレン及びブタジエンモノマーユニットが溶液中で利用可能である限り重合は継続する。所望のポリマー鎖長で重合を停止させるために、ヒドロキノン等の連鎖停止剤を添加する。反応器生成物流体をブローダウンタンクに流し、水蒸気を加えて、スチレン及びブタジエンモノマーを分離する。フラッシュタンク及びストリップ塔を使用して残留モノマーを更に除去してもよく、分離された水性ラテックス流体を形成し、それをラテックス貯蔵タンクに流す。
典型的な溶液SBRプロセスでは、スチレン及びブタジエンのモノマーを、シクロヘキサン又はヘキサン異性体の混合物等の有機溶媒に溶解する。重合は、式R(Li)1−4を有するアルキルリチウム開始剤で開始される。典型的なR基は、アルキルラジカル、シクロアルキルラジカル、シクロアルキルアルキルラジカル、アルキルシクロアルキルラジカル、アリールラジカル、及びアルキルアリールラジカルである。典型的には、ランダム化剤を添加して、反応速度に違いによりスチレン及びブタジエンをランダム化する。種々の方法を適用して、規定の微細構造を有するポリマーを生成することができる。加えて、ポリマーは、その場での修飾により又は重合ステップ後に末端鎖又は鎖中を官能化して、シリカとの強力な相互作用を提供する物質を得ることができる。高性能タイヤの場合、タイヤ構築では、高分子量、高ビニル、及び任意選択で官能化されたグレードを有することが望ましい。これは、ウェットトラクション及び転がり抵抗のバランスがとれているという特性を持つためである。
本発明の1つの実施形態では、以前に溶解法で作製されたゴムを、シリカと共にラテックスエマルジョンに添加し、単純な撹拌で均一な混合物が直ちに形成される。その後、この混合物を凝固させ、湿潤クラムスラリー形態の、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及びシリカを含むシリカマスターバッチを回収する。生産の次のステップでは、脱水プレス又はミル型デバイスにより、スラリーからクラム固形物を分離する。最終ステップは、空気乾燥機でシリカマスターバッチ生成物を乾燥させ、乾燥クラムを梱包プレスに搬送することである。シリカマスターバッチゴムの梱包は、典型的には、約22〜45kg(約50〜100lbs)、好ましくは約36kg(約80lbs)の重さであり、プラスチックフィルムに包装され、箱詰めされて、タイヤ工場又は他のゴム消費者に発送される。本発明のこの実施形態により製造されたシリカマスターバッチゴム生成物は、エマルジョンゴム製造プラントで製造され、エマルジョン製ゴム、溶液製ゴム、及びシリカの均一な混合物であり、シリカマスターバッチと呼ばれる。
1.エマルジョンゴム及び溶液ゴムを含有するもの
本発明の別の実施形態では、エマルジョン製ゴム及び溶液製ゴムを含むシリカマスターバッチを、溶液ゴムプラントで製造することができる。エマルジョン製ゴム及びシリカを含むが、溶液製ゴムを含有しないエマルジョンゴムシリカマスターバッチを製造する。好ましくは水溶液中のクラム形態のエマルジョンゴムシリカマスターバッチを、溶液ゴム製造プラントに輸送する。エマルジョンゴムシリカマスターバッチを、溶解法を使用してゴムを作製する別様の従来プロセスに添加し、エマルジョン製ゴム及び溶液製ゴムを含むシリカマスターバッチを、溶液ゴムプラントで製造する。
別のシリカマスターバッチを、溶液ゴムプラントで製造することができる。この実施形態では、シリカマスターバッチは、溶液ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョンゴムを含まない。シリカを疎水化し、プロセスオイルに混合する。有機溶媒中の溶液ゴムを作製する。シリカスラリーを水蒸気蒸留/凝固プロセスに供給し、溶媒を溶液ゴムからフラッシュ蒸発させ、分散剤及び凝固剤を混合物に添加する。溶液ゴム及びシリカのクラム粒子を、その場で形成させ、溶液製ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まないシリカ充填溶液ゴムを作製する。シリカ充填ゴムを、水蒸気ストリップにかけて、あらゆる残留溶媒を除去し、脱水し、乾燥させ、梱包する。
本発明により製造されるシリカマスターバッチは、溶液ゴム、エマルジョンゴム、及びシリカを含み、ゴム製品製造プラントで、特にタイヤ構築のためにゴムを混合する際に著しい利点を提供する。シリカを疎水化する反応経路は排除されており、それにより、混合結果が向上するだけでなく、ゴム製品製造プラントでの疎水化プロセスからアルコールが排除される。十分に分散したシリカは、より少ない混合しか必要とせず、したがって効率が高くなる。また、十分に分散されたシリカに由来する、より良好な性能が期待される。本プロセスの別の重要な利点は、シリカは湿式乳化法でゴムに(又は溶解プロセスに)組み込まれるため、表面積に関わらず、任意のタイプのシリカを使用し、効率的に混合することができるということである。高表面積シリカは、産業規模の設定で混合することが困難であるか不可能であり得る。溶液ゴムを含むシリカマスターバッチは、混合を大幅に向上させる手段を提供する。転がり抵抗のより低いタイヤが求められる産業的傾向が認められており、それには、加工性が不良な多数の新しいポリマーが必要とされる。幾つかの先端材料の応用範囲は、ゴムの加工性により制限を受ける。本発明では、マスターバッチに十分に組み込まれた溶液ゴムが、典型的なミキサーで確実により良好に機能するため、この加工性の問題はもはやそれほど重要ではない。それにより、ゴム生産者は、タイヤ用の先端材料をかなり自由に準備することが可能になる。
実施例1.油展溶液スチレン−ブタジエンゴムクラム。
2リットルの水を、5リットルの撹拌反応器に添加した。分散剤(500ppm、Tamol 731A、Dow Chemical社)及び塩化カルシウム(500ppm)を添加し、反応器を摂氏70度よりも高い温度に加熱した。シクロヘキサン中10重量%〜25重量%の固形物レベル、好ましくは15重量%〜20重量%の固形物レベルの溶液SBR(Buna 5025、400グラム)の有機溶液を、徐々に反応器に供給した。粘性を低減するために、SBR溶液を室温よりも高い温度に予熱することが非常に好ましい。典型的な温度は、30℃〜40℃である。反応器を終始激しく撹拌し、シクロヘキサンを水と共に瞬時に蒸留し(92:8重量比)、クラムを形成した。別法として、分散剤及び凝固剤(各成分は、50ppm〜200ppm、好ましくは100ppm〜200ppm)水溶液の流れを、固形物レベルが10重量%〜25重量%のシクロヘキサン中のSBR溶液(Buna 5025)と同時に、反応器の別々の投入口から徐々に反応器に供給することができる。実験バッチから収集した固形物の合計量は、ほぼ400グラムであり、収率はほぼ100%であった。クラムの最終サイズは、顕微鏡で観察すると、直径が約1mm〜2mmであった。サイズは、供給速度及び撹拌速度により大きな影響を受けた。実験室設定での供給速度は、実験室装置の温度制御能力に制限があることに良く適応するように、毎分50グラム未満であることが好ましい。撹拌速度は、200RPMを超えることが好ましく、好ましくは400RPMを超える。混合羽根は、クラムのサイズをより良好に制御するために、非常に好ましい。クラムを、反応終了時に懸濁液からろ過し、きれいな水で数分間少なくとも2回洗浄した。湿潤クラムは、含水量を測定した後、次のステップに直接使用した。
クリアタイプの溶液SBRを、実施例1に記載の方法により、同様のサイズのクラムに作製した。使用したクリアグレードは、Buna 4525及びBuna 4526であった。この用途では、クリアタイプの溶液SBRは、商業的プロセスで生産されることが好ましい。それにより、シリカの疎水化プロセス後にプロセスオイルを添加することができるため、SMBプロセス全体が単純化される。
ネオジムブタジエンゴムを、実施例1に記載の方法により、同様のサイズのクラムに作製した。使用したクリアグレードは、Buna CB24であった。シクロヘキサン中で溶液粘度が増加するため、10%〜20%の低い固形物レベル、好ましくは15%〜20%を、30℃〜40℃の好ましい温度に加熱した後で使用してもよい。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
シランの水溶液を、4グラムのイソプロパノール、2.36グラムの3−メカプトプロピルトリメトキシシラン、及び0.7グラムの酢酸を、容器に投入することにより調製した。その後、96グラムの水をゆっくりと添加しつつ、混合物を室温で激しく撹拌した。その後、溶液が清澄化するまで、混合物を更に15分間撹拌した。別法として、イソプロパノールの代わりにエタノールを使用して、同様の結果を達成することができる。3−メカプトプロピルトリメトキシシランの量は、最終タイヤ化合物中の総硫黄含有量の必要条件を満たすように調整し、モル比に基づいて計算されるべきである。pH値を好ましくは約3.5〜約5に調整するためには、最も一般的に使用される弱酸の1つとして、酢酸が好ましい。
撹拌器を装備した容器に、21.5重量%の1500エマルジョンSBRを含有する162.8グラムのラテックスを、26.25グラムのTDAE油及び0.28グラムの酸化防止剤と共に投入した。その後、混合物を撹拌しながら50℃に加熱した。その後、疎水化シリカスラリー(乾燥状態で40グラム)を、高温ラテックス混合物に添加した。また、実施例2に示されているように調製した溶液ゴム4525−0(乾燥重量で35グラム)を添加した。その後、ラテックス/シリカスラリー混合物を、激しく撹拌しながら、更に30分間50℃で維持した。その後、塩化カルシウムの0.6%溶液を混合物に添加して、ラテックスを凝固させた。その後、クラムを、チーズクロス漉し器を使用して脱水した。その後、脱水した生成物を、120℃で4時間乾燥させた。
140グラムのシリカマスターバッチを、ブラベンダー密閉式ミキサーで混合した。チャンバーの温度を50℃に設定し、落下温度は、160℃であった。シリカマスターバッチの組成は、表1に示されている。使用したシリカの量は、乾燥重量に基づいて示されている。表2には、表示量のシリカマスターバッチに使用した硬化剤の量が列挙されている。硬化剤をミキサーに添加し、その結果生じた化合物をミルのシリンダーに巻き付けた。シリンダーを90°回転させ、ミルニップ(mill nip)から戻して再度供給した。シリンダーをミルに5回通して、混合を完了させた。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
疎水化シリカスラリーの調製は、実施例4の手順に従う。
溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製は、実施例1の手順に従う。高ビニル油展溶液SBRグレード(Buna 5025−2HM)を使用し、このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。
マスターバッチを用いた配合は、実施例4の手順に従う。このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
疎水化シリカスラリーの調製は、実施例4の手順に従う。高表面積シリカを選択した。このグレード(Newsil HD250MP)は、250m2/gのBETを有していた。
溶液ゴムクラムを用いたシリカマスターバッチの調製は、実施例1の手順に従う。高ビニル油展溶液SBRグレード(Buna 5025)を使用し、このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。
マスターバッチを用いた配合は、実施例4の手順に従う。このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。
A.疎水化シリカスラリーの調製。
疎水化シリカスラリーの調製は、実施例4の手順に従う。
溶液ゴムを用いたシリカマスターバッチの調製は、実施例1に変更を施した手順に従う。シリカ及びプロセスオイルを、水蒸気蒸留する前に反応器に直接投入した。激しい撹拌を施した。最終マスターバッチは、シリカ粒子に付着した微細な溶液ゴムクラムで構成されていた。陰圧吸引ろ過システムを使用して、マスターバッチをろ過した。その後、配合前に化合物を圧搾し乾燥させた。
マスターバッチを用いた配合は、実施例4の手順に従う。このグレードのゴムの含油量を反映するように油量を調整した。
本発明による、ゴムプラントで生産されるシリカマスターバッチを使用して、ベルト、コンベヤーベルト、駆動ベルト、印刷ロール、印刷ローラー、ローラーホイール、トラックトレッド、床張りタイル、床張りシート、フリクションブロック、ホース、チューブ、シート、ガスケット、ホースカバー、ケーブルシース、靴底、靴踵、自動車、トラック、及びオフロード車を含む車両の部品等の、様々なゴム製品を製造することができるが、シリカマスターバッチの最大の用途は、タイヤ製造産業であることが予想される。シリカマスターバッチは、一般的にタイヤの製造に、より具体的にはタイヤトレッド、タイヤ側面、タイヤショルダー、タイヤビード、及びタイヤ頂部の製造に使用することができる。シリカマスターバッチは、タイヤ製造プロセスを著しく向上させるであろう。
A.シリカマスターバッチを調製する方法であって、以下のステップを含む方法である。
(a)有機溶液、好ましくはシクロヘキサン又はヘキサン中5重量%〜50重量%、好ましくは10%〜25%の溶液ゴムを、水溶液で水蒸気蒸留するステップ。水溶液は、溶液ゴムを製造するのに一般的に使用される分散剤及び凝固剤を含有する。
(b)水蒸気蒸留プロセスを、溶液ゴムが、0.1mm〜5mmの、好ましくは0.5mm〜2mmの直径を有する小さな水中クラムを形成するように制御するステップ。後に水中クラムをろ過し、きれいな水で洗浄する。
(c)シリカ及びトリメトキシシランカップリング剤を水溶液中で反応させて、疎水化シリカ懸濁液を形成するステップ。カップリング剤は、シリカの表面と化学的に反応して、カップリング剤をそれに結合させ、トリメトキシシランは、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランであるか、及び/又は以下の式により表される:
[(CH3O)3Si−(Alk)n、−(Ar)p]q[B]、式中、
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含むアルキル基であり、mはO又は1であり、pは0又は1であり、m+p=1、qは1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、xは、2〜8であり、シランカップリング剤(及び/又は、その水との反応生成物)は、少なくとも約70重量%の水を含むアルコール−水混合物に実質的に可溶性である;
(d)0phr〜200phrレベル、好ましくは10phr〜50phrレベルのエマルジョンゴムラテックスを作製し、疎水化シリカ懸濁液をポリマーラテックスに混合するステップ;
(e)1phr〜200phr、好ましくは50phr〜150phrの水中溶液ゴムクラム、及び5phr〜100phr、好ましくは15phr〜50phrのプロセスオイルを、ポリマーラテックスに添加するステップ;
(f)ポリマーラテックスを凝固させて、クラムを形成するステップ;
(g)凝固したクラムを脱水するステップ;及び
(h)脱水したクラムを乾燥させるステップ。
A2.カップリング剤が、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド及び/又はメルカプトプロピルトリメトキシシランである、実施形態Aに記載の方法。
A5.使用される塩化カルシウムの量が、ポリマーラテックス中で約2.5重量%未満の塩化カルシウム濃度を提供する、実施形態Aに記載の方法。
A7.追加の添加剤が、方法の最中に添加される、実施形態Aに記載の方法。例えば、プロセスオイル、カーボンブラック、タルク、クレイ、6−PPD安定剤、劣化防止剤、亜鉛塩、ワックス、レジン、及び架橋化学薬品である。
A9.ラテックスポリマーが、異なるタイプの組合せであってもよい、実施形態Aに記載の方法。
(a)シリカ及びカップリング剤を水溶液中で反応させて、疎水化シリカ懸濁液を形成するステップ。カップリング剤は、シリカの表面と化学的に反応して、カップリング剤をそれに結合させ、トリメトキシシランは、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランであるか、及び/又は以下の式により表される。
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含むアルキル基であり、mはO又は1であり、pは0又は1であり、m+p=1、qは1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、xは、2から8まで数であり、シランカップリング剤(及び/又は、その水との反応生成物)は、少なくとも約70重量%の水を含むアルコール−水混合物に実質的に可溶性である;
(b)0phr〜200phrレベル、好ましくは10phr〜50phrレベルの任意選択のエマルジョンゴムラテックスを受領し、疎水化シリカ懸濁液をポリマーラテックスに混合するステップ;
(c)ステップ(b)からのポリマーラテックスを凝固させて、クラムを形成し、クラムを水中に維持するステップ;
(d)有機溶液、好ましくはシクロヘキサン又はヘキサン中の5重量%〜50重量%、好ましくは10重量%〜25重量%の溶液ゴムを、水溶液で水蒸気蒸留し、(c)からの凝固したポリマーラテックス、分散剤、及び凝固剤を水溶液に添加するステップ。分散剤及び凝固剤は、溶液ゴムの製造に一般的に使用されるものである。
(e)溶液ゴムが、凝固したラテックスポリマーと共に、小さな(好ましくは3mm未満の)水中クラムを形成するように、水蒸気蒸留プロセスを制御するステップ。後に水中クラムをろ過し、きれいな水で洗浄する。
(f)凝固したクラムを脱水するステップ;及び
(g)脱水したクラムを乾燥させるステップ。
B2.カップリング剤が、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド及び/又はメルカプトプロピルトリメトキシシランである、実施形態Bに記載の方法。
ポリマーが、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ビニルピリジン−ブタジエンゴム、及びスチレン−ブタジエン−ターモノマーゴム、EPDM、クロロプレン、HNBR、SBSからなる群から選択される、実施形態Bに記載の方法。
B5.使用される塩化カルシウムの量が、ポリマーラテックス中で約2.5重量%未満の塩化カルシウム濃度を提供する、実施形態Bに記載の方法。
B7.追加の添加剤が、方法の最中に添加される、実施形態Bに記載の方法。例えば、プロセスオイル、カーボンブラック、タルク、クレイ、6−PPD安定剤、劣化防止剤、亜鉛塩、ワックス、レジン、及び架橋化学薬品である。
B9.ラテックスポリマーが、異なるタイプの組合せであってもよい、実施形態Bに記載の方法。
シリカを疎水化し、プロセスオイルに混合するステップ、
溶液ゴムを有機溶媒中で作製するステップ、
溶媒をフラッシュ蒸発させて、溶液ゴム流を形成するステップ、
溶液ゴム流を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、
疎水化シリカ及びプロセスオイルの混合物を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、及び
溶液製ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まないシリカ充填ゴムを回収するステップを含む方法。
(a)エマルジョンゴムプラントを稼働させるステップ、
(b)実施形態C、C1、C2、又はC3のシリカ充填ゴムを受領するステップ、
(c)ポリマーラテックスを作製するステップ、
(d)シリカ充填ゴムをポリマーラテックスに混合するステップ、
(e)ステップ(d)からのポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び
(f)シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの混合物を含むゴムを回収するステップを含む方法。
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも約75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び
(ii)トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、疎水化シリカを形成するように塩基を添加してpHを上昇させることにより、疎水化される、実施形態Dに記載の方法。
溶液ゴムを作製するためのプラントを操作し、クラムゴム粒子の典型的なサイズが、約4mm〜5mmであり、クラムゴム粒子が、ろ過され、乾燥され、梱包されるステップ、
溶液ゴムプラントの操作を変更して、好ましくは分散剤の量を増加させることにより、更に好ましくは溶液ゴムプラントからの生産量を減少させることにより、クラムゴム粒子サイズを約1mm〜2mmに変化させるステップ、
溶液ゴムプラントから中間生成物を取り出し、中間生成物が、3mm以下、好ましくは約1mm〜2mmの粒子サイズを有する湿潤ゴムクラムであり、中間生成物が、好ましくはろ過により水を除去した後だが乾燥ステップの前にプラントから取り出され、それにより、湿潤ゴムクラムであり、乾燥されていない中間生成物を提供するステップ、
湿潤ゴムクラムをエマルジョンゴムプラントに輸送し、湿潤ゴムクラムが、約30重量%〜40重量%の含水量を有する湿潤離散性粒子として、又はゴムクラム粒子の水中懸濁液としてのいずれかで輸送され、溶液ゴムクラムが、エマルジョンゴムプラントで提供され、好ましくは0.5mm〜3.0mmの粒子サイズを有するステップ、
シリカを疎水化し、疎水化シリカ流体を形成するステップ、
エマルジョンゴムプラントを操作し、そこでラテックスが形成されるステップ、
溶液ゴムクラム及び疎水化シリカ流体をラテックスに混合し、それによりラテックス混合物を形成するステップ、
ラテックス混合物を、好ましくは、カルシウム塩、好ましくは塩化カルシウムで凝固させ、それによりシリカ及びゴムの湿潤混合物を形成するステップ、
シリカ及びゴムの湿潤混合物を乾燥させ、好ましくは梱包し、それによりシリカマスターバッチを形成し、シリカマスターバッチが、溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカを含むステップを含む方法。
E2.シリカが、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、トリメトキシシランカップリング剤の加水分解を促進し、トリメトキシシランカップリング剤を縮合反応用に調製し、混合物中のアルコールの量が約25重量%以下であり、それにより加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液を形成すること、及び
(ii)加水分解トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、縮合反応を促進するために塩基を添加してpHを上昇させて、トリメトキシシランカップリング剤をシリカに結合させ、疎水化シリカを形成することを含む手順を使用して、疎水化される、実施形態Eに記載の方法。
E5.アルコール、酸、及び水の混合物が、2重量%以下の酸、好ましくは1重量%以下の酸を含有する、実施形態E4に記載の方法。
E10.BET/CTABの比率が、約0.8〜約1.3である、実施形態E9の方法。
(a)溶液製ゴムをエマルジョンゴムプラントで受領するステップ、
(b)ポリマーラテックスをエマルジョンゴムプラントで作製するステップ、
(c)溶液製ゴムをポリマーラテックスに混合するステップ、
(d)ステップ(d)からのポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び
(e)エマルジョン製ゴム及び溶液製ゴムの混合物を含む混合ゴムを回収するステップを含む方法。
F4.シリカが、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも約75重量%の水、好ましくは約85重量%の水、好ましくは弱酸、好ましくは酢酸を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供し、混合物が好ましくは2.75〜5のpHを有すること、及び
(ii)トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、塩基を添加してpHを上昇させて、疎水化シリカを形成することにより疎水化される、実施形態F3に記載の方法。
F7.混合ゴム中のプロセスオイルの量が、20phrを超え、好ましくは25phrを超え、混合ゴム中のプロセスオイルの量が、好ましくは、混合ゴム中で30〜約50phrの範囲内にある、実施形態F6に記載の方法。本発明の任意の実施形態では、シリカ及びゴムの相分離を回避するのに十分な量のプロセスオイルを添加することが好ましい。
F10.溶液製ゴムの作製にエクステンダーオイルが使用されない、実施形態A、B、C、D、E、及びFのいずれか1つに記載の方法。
シリカを疎水化して、シリカを油と相溶性にするステップ、
疎水化シリカをプロセスオイルに混合するステップ、
有機溶媒中の溶液ゴムを作製するステップ、
溶媒をフラッシュ蒸発させて、溶液ゴム流を形成するステップ、
溶液ゴム流を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、
疎水化シリカ及びプロセスオイルの混合物を、好ましくは分散剤及び凝固剤と共に、水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、及び
溶液ゴム及び疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まない、シリカ充填溶液製ゴムを回収し、シリカ充填溶液製ゴムが、約3mm未満の、好ましくは約2mm未満の、より好ましくは約1mm未満の、可能性として約0.5mm未満の平均粒子サイズを有するステップを含む方法。
エマルジョンゴムプラントを操作するステップ、
実施形態Gに記載のシリカ充填溶液製ゴムをエマルジョンゴムプラントで受領し、シリカ充填溶液製ゴムが、好ましくは、湿潤クラムの形態であるか、又は水中に分散したクラムであるステップ、
ポリマーラテックスを作製するステップ、
シリカ充填溶液製ゴムをポリマーラテックスに混合してラテックス混合物を形成するステップ、
凝固剤をラテックス混合物に混合して、凝固混合物を形成するステップ、及び
凝固混合物からシリカマスターバッチを回収するステップを含む方法。
Claims (35)
- シリカマスターバッチを製造する方法であって、
(a)シリカを、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び
(ii)前記トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、塩基を添加してpHを増加させ、相溶化されたシリカスラリーを形成すること
により疎水化するステップであって、前記トリメトキシシランカップリング剤が、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィド、又は、下記式により表されるトリメトキシシランであり、
[(CH3O)3Si−(Alk)m−(Ar)p]q[B]、式中
Bは、−SCN、R−C(=O)S、(q=1の場合)又はSx(q=2の場合)であり、
Alkは、直鎖又は分岐二価炭化水素ラジカルであり、
Rは、1〜18個の炭素を含有するアルキル基であり、
mは、0又は1であり、
pは、0又は1であり、
m+p=1、
qは、1又は2であり、
Arは、6〜12個の炭素原子を有するアリーレンラジカルであり、
Xは、2〜8の数である、ステップ、
(b)エマルジョン製ゴムを作製するためのプロセスを使用して、ポリマーラテックスを作製するステップ、
(c)前記相溶化されたシリカスラリーを前記ポリマーラテックスに混合するステップ、
(d)ステップ(c)からの前記ポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び
(e)第1のシリカ充填ゴムを回収するステップ
を含み、前記方法において、
(i)有機溶媒中の溶解法で作製した溶液製ゴムが、前記相溶化されたシリカスラリーと共に前記ポリマーラテックスに混合され、前記第1のシリカ充填ゴムが前記シリカマスターバッチであるか、又は
(ii)前記第1のシリカ充填ゴムが、溶液ゴムを作製するためのプロセスに添加されて第2のシリカ充填ゴムが作製され、前記第2のシリカ充填ゴムが前記シリカマスターバッチであり、前記シリカマスターバッチが、シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの混合物を含む、方法。 - 前記シリカが、200m2/g〜400m2/gのBET表面積を有する、請求項1に記載の方法。
- qが2であり、BがSxであり、xが2〜4の数であり、前記ポリマーが、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、EPDM、クロロプレン、HNBR、SBS、ビニルピリジン−ブタジエンゴム、及びスチレン−ブタジエン−ターモノマーゴムからなる群から選択され、前記ターモノマーが、ヒドロキシアルキルアクリラート、ビニルピリジン、及びアクリロニトリルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
- 塩化カルシウムが凝固剤として使用される、請求項1に記載の方法。
- 使用される塩化カルシウムの量が、前記ポリマーラテックス中で1.5重量%未満の塩化カルシウム濃度を提供する、請求項4に記載の方法。
- プロセスオイル、カーボンブラック、タルク、クレイ、6−PPD安定化剤、劣化防止剤、亜鉛塩、ワックス、レジン、及び架橋化学薬品からなる群から選択される1つ以上の成分を、前記ポリマーラテックスに混合することを更に含む、請求項1に記載の方法。
- 前記シリカマスターバッチを固まった梱包に形成することを更に含み、カーボンブラックが前記方法に必要とされず、カーボンブラックが任意選択の添加剤である、請求項6に記載の方法。
- 前記溶液製ゴムを、前記相溶化されたシリカスラリーと共に前記ポリマーラテックスに混合し、前記溶液製ゴムが、0.5mm〜3.0mmの直径を有する粒子を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記溶液製ゴムが、前記シリカマスターバッチ中の合計100部のゴムのうち10部〜80部を占める、請求項8に記載の方法。
- 前記ラテックスが凝固する前にプロセスオイルを前記ラテックスに添加することを更に含み、プロセスオイルは、前記シリカマスターバッチが、前記シリカマスターバッチ中のゴム100部当たり15部〜50部のプロセスオイルを含有するような量で添加される、請求項8に記載の方法。
- 前記溶液製ゴムが、1重量%未満のエクステンダーオイルを含有し、前記プロセスオイルが、高芳香族油、芳香族油(AO)、蒸留処理芳香族抽出物(TDAE)、残留芳香族抽出物(RAE)、軽度抽出溶媒和物(MES)、ナフテン油、水素化ナフテン油(HNO)、及びパラフィン系オイルからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
- 乾燥粒子の形態の前記溶液製ゴムを得ること、前記乾燥粒子を有機溶媒に溶解して、10重量%〜35重量%の溶液製ゴムを含有する溶液を得ること、分散剤及び凝固剤を前記溶液に添加すること、及び前記溶液を水蒸気蒸留することを更に含む、請求項8に記載の方法。
- 前記第1のシリカ充填ゴムを溶液ゴムプロセスに添加して、前記第2のシリカ充填ゴムを作製し、前記溶液ゴムプロセスが、水蒸気蒸留ステップを含み、前記第1のシリカ充填ゴムが、前記水蒸気蒸留ステップに添加される、請求項1に記載の方法。
- 前記シリカが、200m2/g〜400m2/gのBET表面積を有し、分散剤及び凝固剤を前記水蒸気蒸留ステップに添加することを更に含む、請求項13に記載の方法。
- シリカマスターバッチを製造する方法であって、
(a)シリカを疎水化するステップ、
(b)ゴムを作製するための溶解法で作製された溶液製ゴムを受領するステップ、
(c)ポリマーラテックスを作製するステップ、
(d)疎水化されたシリカ及び前記溶液製ゴムを前記ポリマーラテックスに混合するステップ、
(e)ステップ(d)からのポリマーラテックスを凝固させるステップ、及び
(f)シリカ、エマルジョン製ゴム、及び溶液製ゴムの混合物を含むシリカ充填ゴムを回収するステップ
を含む方法。 - 前記シリカが、
(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、弱酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び
(ii)前記トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、疎水化シリカを形成するように塩基を添加してpHを上昇させることにより疎水化される、請求項15に記載の方法。 - 前記トリメトキシシランカップリング剤が、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、及び/又はビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−テトラスルフィドである、請求項16に記載の方法。
- 前記溶液製ゴムが、水中に懸濁されたゴム粒子の形態又は湿潤クラムとして受領され、前記粒子及び前記湿潤クラムが、3mm以下の平均粒子サイズを有し、前記溶液製ゴムが、5重量%未満のエクステンダーオイルを含有する、請求項15に記載の方法。
- プロセスオイルを前記ポリマーラテックスに混合して、前記シリカ充填ゴム中25phr〜50phrのプロセスオイルを提供することを更に含む、請求項15に記載の方法。
- シリカマスターバッチを製造する方法であって、
有機溶媒中に5重量%〜50重量%の固形物を有する溶液製ゴム流体を、作製、取得、又は調製するステップ、
エマルジョン製ゴム粒子の水中懸濁液を受領するステップであって、前記エマルジョン製ゴム粒子が、前記粒子内に分散されたシリカを含有するステップ、
前記溶液製ゴム流体及びエマルジョン製ゴム粒子の前記懸濁液を、水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、
前記水蒸気蒸留ユニットを稼働させるステップ、及び
溶液製ゴム、エマルジョン製ゴム、及びシリカを含むシリカ充填ゴムを回収するステップ
を含む方法。 - 分散剤及び凝固剤を前記水蒸気蒸留ユニットに添加することを更に含む、請求項20に記載の方法。
- 水性流体を前記水蒸気蒸留ユニットに添加し、前記分散剤及び前記凝固剤が前記水性流体中に存在する、請求項21に記載の方法。
- 分散剤及び凝固剤を、前記エマルジョン製ゴム粒子の水中懸濁液に添加することを更に含む、請求項20に記載の方法。
- 前記シリカが、200m2/g〜400m2/gのBET表面積を有する、請求項20に記載の方法。
- 前記溶液製ゴム流体が、10重量%〜25重量%の固形物を含有する、請求項20に記載の方法。
- 分散剤及び凝固剤を前記水蒸気蒸留ユニットに添加することを更に含み、
前記水蒸気蒸留ユニットが、上端部及び下端部を有する蒸留塔を備え、前記下端部が、液体を保持するためのリザーバを含み、前記液体又は前記リザーバが加熱され、
前記溶液製ゴム流体が、前記蒸留塔の前記上端部に供給され、エマルジョン製ゴム粒子の前記懸濁液が、前記リザーバに供給され、前記有機溶媒が、前記上端部から回収され、前記シリカ充填ゴムが、水溶液に懸濁された粒子として前記下端部から回収され、
前記粒子を前記水溶液から分離することを更に含む、請求項20に記載の方法。 - 前記溶液製ゴム流体が、乾燥溶液製ゴムを前記有機溶媒に溶解することにより調製される、請求項20に記載の方法。
- 前記溶液製ゴムが、スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、ビニルピリジン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−ターモノマーゴム、EPDM、クロロプレン、HNBR、及びSBSからなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
- 前記溶液製ゴムが、複数種のゴムを含む、請求項28に記載の方法。
- 前記シリカが、トリメトキシシランカップリング剤を使用して疎水化される、請求項20に記載の方法。
- 前記トリメトキシシランカップリング剤が、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)−ジスルフィド、ビス−(3−トリメトキシ−シリルプロピル)−テトラスルフィド、及び/又は3−メルカプトプロピルトリメトキシシランである、請求項30に記載の方法。
- シリカ充填溶液製ゴムを製造する方法であって、
シリカを疎水化するステップであって、前記シリカが、(i)トリメトキシシランカップリング剤を、アルコール、弱酸、及び水の混合物に溶解して、少なくとも75重量%の水を含有するトリメトキシシランカップリング剤溶液を提供すること、及び(ii)前記トリメトキシシランカップリング剤溶液をシリカと混合し、疎水化シリカを形成するように塩基を添加してpHを上昇させることにより疎水化され、前記トリメトキシシランカップリング剤が、前記シリカに結合し、ゴムと結合するための部位を提供するステップ、
前記疎水化シリカをプロセスオイルに混合するステップ、
有機溶媒中の溶液ゴムを作製するステップ、
前記溶媒をフラッシュ蒸発させて、溶液ゴム流を形成するステップ、
前記溶液ゴム流を水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、
疎水化シリカ及びプロセスオイルの混合物を前記水蒸気蒸留ユニットに供給するステップ、及び
前記溶液ゴム及び前記疎水化シリカを含むが、エマルジョン製ゴムを含まないシリカ充填溶液製ゴムを回収するステップ
を含む方法。 - 分散剤及び凝固剤を前記水蒸気蒸留ユニットに供給すること、及び前記シリカ充填溶液製ゴムを、脱水、ホモジナイズ、乾燥、及び梱包することを更に含む、請求項32に記載の方法。
- シリカマスターバッチを製造する方法であって、
請求項32に記載の方法に従ってシリカ充填溶液製ゴムを製造するステップ、
エマルジョンゴムプラントを稼働させるステップ、
前記シリカ充填溶液製ゴムを、前記エマルジョンゴムプラントで受領するステップ、
ポリマーラテックスを作製するステップ、
前記シリカ充填溶液製ゴムを前記ポリマーラテックスに混合してラテックス混合物を形成するステップ、
凝固剤を前記ラテックス混合物に混合して、凝固混合物を形成するステップ、及び
前記凝固混合物からシリカマスターバッチを回収するステップ
を含む方法。 - 前記シリカ充填溶液製ゴムが、3mm以下の平均粒子サイズを有し、前記シリカ充填溶液製ゴムが、5重量%未満のエクステンダーオイルを含有する、請求項34に記載の方法。
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