JP2012102240A - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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健夫 中園
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Abstract

【課題】グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を両立できるタイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ゴムラテックスと充填剤分散液と液状ジエン系重合体エマルジョンとを混合して得られるウェットマスターバッチと、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
従来から、高性能タイヤのグリップ性能を向上させるために、タイヤ用ゴム組成物のtanδを向上させる試みが行われている。例えば、オイルの代わりとして、ゴム成分に比べて重量平均分子量が小さく、常温で液体の液状ポリマーが使用されている。
しかし、ゴム組成物を加硫する際に、液状ポリマーも加硫されるため、ゴム成分が充分に加硫されず、ゴム組成物の架橋密度が低下し、耐ブロー性能や耐摩耗性が低下するという問題があった。この問題に対して、水素添加した液状ポリマーを使用することにより、グリップ性能と耐摩耗性の両立が図られている(例えば、特許文献1)。しかし、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を両立する点については改善の余地がある。
特開2005−225946号公報
本発明は、前記課題を解決し、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を両立できるタイヤ用ゴム組成物、及びこれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を両立させるために、様々な試みを行った結果、水素添加率の高い液状ポリマー(液状ジエン系重合体)やゴム成分と骨格成分の異なる液状ポリマーを使用すると、耐摩耗性が低下することが分かった。この原因について検討した結果、液状ポリマーの水素添加率を高くしたり、ゴム成分と骨格成分の異なる液状ポリマーを使用すると、液状ポリマーとゴム成分との相溶性が低下し、液状ポリマーが充分に分散せずにブリードが生じるためであるとの仮説に想到した。
そして、液状ポリマーとゴム成分との相溶性を向上させるために鋭意検討した結果、ゴム成分と、液状ポリマーと、充填剤とを含むウェットマスターバッチを調製し、該ウェットマスターバッチをタイヤ用ゴム組成物に使用することにより、液状ポリマーの分散性を向上でき、ブリードの発生を抑制でき、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を向上できることを見出した。さらに、該ウェットマスターバッチと共に、特定の成分を併用することにより、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性をより向上できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ゴムラテックスと充填剤分散液と液状ジエン系重合体エマルジョンとを混合して得られるウェットマスターバッチと、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
上記ウェットマスターバッチにおいて、上記充填剤分散液が充填剤を水性媒体中に分散させたものであり、上記液状ジエン系重合体エマルジョンが界面活性剤を用いて液状ジエン系重合体を乳化させた水中油滴型エマルジョンであることが好ましい。
上記ウェットマスターバッチが、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して、上記液状ジエン系重合体を50〜200質量部、上記充填剤を70〜200質量部含むことが好ましい。
上記ウェットマスターバッチにおいて、上記液状ジエン系重合体が液状スチレンブタジエン共重合体又は液状ブタジエン重合体であることが好ましい。
上記ウェットマスターバッチにおいて、上記ゴムラテックスがスチレンブタジエンゴムラテックスであるとが好ましい。
上記ウェットマスターバッチにおいて、上記充填剤がカーボンブラックであることが好ましい。
上記ウェットマスターバッチにおいて、上記液状ジエン系重合体の重量平均分子量が1000〜50000であることが好ましい。
上記ウェットマスターバッチにおいて、上記液状ジエン系重合体の共役ジエン部の二重結合の水素添加率が50〜90モル%であることが好ましい。
上記酸がカルボン酸、及びフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種であり、上記窒素化合物がピペリジン誘導体、イミダゾール類、及びカプロラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記タイヤ用ゴム組成物は、トレッド用ゴム組成物として用いられることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
上記空気入りタイヤは、高性能タイヤであることが好ましい。
本発明によれば、ゴムラテックスと充填剤分散液と液状ジエン系重合体エマルジョンとを混合して得られるウェットマスターバッチと、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを含むタイヤ用ゴム組成物であるので、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を両立できる。よって、該ゴム組成物をタイヤの各部材(特に、トレッド)に使用することにより、これらの性能に優れた空気入りタイヤを提供することができる。
なお、ブローとは、タイヤ表面ゴムが沸騰し、ブリスターになり、ゴムが飛び散ったような破損をいう。耐ブロー性能が高いほど、このような破損を抑制できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴムラテックスと充填剤分散液と液状ジエン系重合体エマルジョンとを混合して得られるウェットマスターバッチと、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを含む。
上記ウェットマスターバッチを調製し、該ウェットマスターバッチをタイヤ用ゴム組成物に使用することにより、ゴム成分と液状ポリマー(液状ジエン系重合体)との相溶性が向上し、ゴム成分中への液状ジエン系重合体の分散性が向上し、液状ジエン系重合体のブリードの発生を抑制でき、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を向上できる。
従来、水素添加率の高い液状ジエン系重合体やゴム成分と骨格成分の異なる液状ジエン系重合体は、耐摩耗性の低下やトレッド欠けの問題により、タイヤ用ゴム組成物に使用することができなかった。しかし、これらの液状ジエン系重合体であっても、上記ウェットマスターバッチを調製し、該ウェットマスターバッチをタイヤ用ゴム組成物に使用することにより、液状ジエン系重合体の分散性を向上でき、液状ジエン系重合体のブリードの発生を抑制できるため、タイヤ用ゴム組成物に好適に使用でき、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を向上できる。
また、ゴム成分と骨格成分が同じ液状ジエン系重合体の場合は、上記ウェットマスターバッチを調製し、該ウェットマスターバッチをタイヤ用ゴム組成物に使用することにより、液状ジエン系重合体の分散性をより向上でき、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を向上できる。
さらに、上記ウェットマスターバッチと共に、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを併用することにより、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性をより向上できる。
〔ウェットマスターバッチ〕
上記ウェットマスターバッチ(WMB)は、(A)ゴムラテックスと、(B)充填剤分散液と、(C)液状ジエン系重合体エマルジョンとを混合して得られたものである。
上記WMBは、例えば、(A)〜(C)を混合し、その後、凝固、乾燥することにより調製できる。
((A)ゴムラテックス)
ゴムラテックスとしては、天然ゴムラテックス、合成ジエン系ゴムラテックス(ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴム、ビニルピリジンゴム、ブチルゴムなどのラテックス)などが挙げられる。なかでも、グリップ性能に優れるという理由から、スチレンブタジエンゴムラテックス(SBRラテックス)が好ましい。
ゴムラテックス中のゴム成分(ゴム固形分)の濃度は特に限定されないが、ゴムラテックス(100質量%)中での均一分散性の点から、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜60質量%である。
SBRラテックスにおけるSBRとしては特に限定されず、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、グリップ性能に優れるという理由から、E−SBRが好ましい。
WMBに含まれるゴム成分がE−SBRである場合、ゴム組成物中のゴム成分として、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、WMB由来のE−SBRとを併用することとなり、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を好適に向上できる。
上記SBRのビニル含量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。ビニル含量が5質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該ビニル含量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。ビニル含量が50質量%を超えると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、SBRのビニル含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
上記SBRのスチレン含量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。スチレン含量が20質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該スチレン含量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。スチレン含量が60質量%を超えると、耐摩耗性、低燃費性が悪化するだけでなく、温度依存性が増大し、温度変化に対する性能変化が大きくなってしまうおそれがある。
なお、SBRのスチレン含量は、H−NMR測定により算出される。
WMBに用いられるゴムラテックスに含まれるゴム固形分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。80質量%未満であると、グリップ性能が充分に得られない傾向がある。
((B)充填剤分散液)
充填剤分散液としては、充填剤を水性媒体中に分散させたものが挙げられる。充填剤分散液を使用することにより、ポリマー(ゴム分子)と充填剤を液体状態で混合することができ、充填剤を良分散させることができる。
充填剤分散液は、公知の方法で製造でき、例えば、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル等を用いて調製できる。具体的には、コロイドミルに水性媒体を入れ、攪拌しながら充填剤を添加し、次いでホモジナイザーを用いて必要に応じて界面活性剤とともに循環することにより、上記分散液を調製できる。なお、上記分散液中の充填剤の濃度は特に限定されないが、分散液(100質量%)中での均一分散性の点から、好ましくは0.5〜10質量%、より好ましくは3〜7質量%である。
前述の分散液の製法のとおり、充填剤分散液には、分散性の点から、適宜界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、特に限定されず、公知の陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤などを適宜使用できる。なお、上記分散液において、界面活性剤の添加量は特に限定されないが、分散液(100質量%)中の充填剤の均一分散性の点から、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜1質量%である。
充填剤としては、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルクなど、従来タイヤ用ゴム組成物において慣用されるもののなかから任意に選択して用いることができるが、ゴムと液状ジエン系重合体との相溶性を好適に向上しつつ、破壊特性、耐摩耗性、グリップ性能のバランスに優れるという理由から、カーボンブラックが好ましい。
使用できるカーボンブラックとしては、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されない。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは100m/g以上、より好ましくは120m/g以上である。100m/g未満では、グリップ性能が低下する傾向がある。また、該カーボンブラックのNSAは、好ましくは600m/g以下、より好ましくは500m/g以下、更に好ましくは160m/g以下である。600m/gを超えると、良好な分散が得られにくく、耐摩耗性が低下する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート吸油量(DBP)は、好ましくは50ml/100g以上、より好ましくは100ml/100g以上、更に好ましくは130ml/100g以上である。50ml/100g未満であると、破断エネルギーが不充分でありアブレージョン摩耗が悪化する傾向がある。
また、カーボンブラックのDBPは、好ましくは300ml/100g以下、より好ましくは200ml/100g以下である。300ml/100gを超えると、破断伸びが悪化することで、ゴム欠けが生じるおそれがある。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4の測定方法によって求められる。
また、水性媒体としては、水、アルコールなどが挙げられ、なかでも、水を使用することが好ましい。
((C)液状ジエン系重合体エマルジョン)
液状ジエン系重合体エマルジョンは、例えば、界面活性剤を用いて液状ジエン系重合体を乳化させたものが挙げられ、ゴム成分と液状ジエン系重合体との相溶性をより向上できるという理由から、水中油滴型エマルジョンであることが好ましい。
液状ジエン系重合体エマルジョンは、公知の乳化方法にて調製でき、液状ジエン系重合体に所定量の界面活性剤及び水を加え、ホモミキサー、コロイドミル、ラインミル、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、トリミックスミキサー等の乳化機又は混合機を用いてせん断応力を加えることにより、水中油滴型エマルジョンを調製できる。
本発明において、液状ジエン系重合体とは液体状態のジエン系重合体である。
液状ジエン系重合体としては、液体状態のジエン系重合体であれば特に限定されず、例えば、スチレンブタジエン共重合体(ゴム)、ブタジエン重合体(ゴム)、イソプレン重合体(ゴム)、アクリロニトリルブタジエン共重合体(ゴム)等が挙げられる。液状ジエン系重合体のなかでも、グリップ性能の向上効果が大きいことから、液状スチレンブタジエン共重合体(液状スチレンブタジエンゴム(液状SBR))が好ましい。また、耐摩耗性の向上効果が大きいことから、液状ブタジエン重合体(液状ブタジエンゴム(液状BR))が好ましい。
液状ジエン系重合体の重量平均分子量(Mw)は好ましくは1000以上、より好ましくは1500以上である。Mwが1000未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、液状ジエン系重合体のMwは好ましくは50000以下、より好ましくは20000以下、更に好ましくは15000以下である。Mwが50000を超えると、低温条件下でのグリップ性能が低下する傾向がある。また、ゴム成分との分子量の差が小さくなり、可塑剤としての効果が発揮されにくい傾向がある。なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
液状SBRの重量平均分子量(Mw)は好ましくは2000以上、より好ましくは3000以上である。Mwが2000未満では、耐摩耗性が低下する傾向がある。また、液状SBRのMwは好ましくは50000以下、より好ましくは40000以下、更に好ましくは20000以下、特に好ましくは15000以下である。Mwが50000を超えると、低温条件下でのグリップ性能が低下する傾向がある。また、ゴム成分との分子量の差が小さくなり、可塑剤としての効果が発揮されにくい傾向がある。
液状BRの重量平均分子量(Mw)は好ましくは5000以上、より好ましくは6000以上である。Mwが5000未満では、液状BRがゴム組成物中を移行しやすく、オイルと同様の性質を示し、耐摩耗性の改善効果が低下する傾向がある。また、液状BRのMwは好ましくは50000以下、より好ましくは30000以下、更に好ましくは20000以下である。Mwが50000を超えると、低温条件下でのグリップ性能が低下する傾向がある。また、ゴム成分との分子量の差が小さくなり、可塑剤としての効果が発揮されにくい傾向がある。
液状ジエン系重合体のガラス転移温度(Tg)は、−90℃以上が好ましく、−60℃以上がより好ましく、−50℃以上が更に好ましい。Tgが−90℃未満では、エネルギーロスが低く、所望のグリップ性能が得られない傾向がある。また、Tgは、−10℃以下が好ましく、−15℃以下がより好ましい。Tgが−10℃を超えると、低温で硬くなり、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。なお、ガラス転移温度(Tg)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
液状ジエン系重合体の共役ジエン部の二重結合は、水素添加されていてもよい。水素添加された液状ジエン系重合体を配合することにより、ゴム組成物の架橋度(SWELL)が高くなり、耐摩耗性、耐ブロー性能をより向上できる。
液状ジエン系重合体の共役ジエン部の二重結合の水素添加率(液状ジエン系重合体の共役ジエン部に対して水素添加された割合(液状ジエン系重合体が液状スチレンブタジエン共重合体の場合はスチレンブタジエン共重合体のブタジエン部に対して水素添加された割合))は好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、更に好ましくは70モル%以上である。50モル%未満では、tanδの向上が不充分であり、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。また、ゴム組成物の架橋度(SWELL)が低下し、充分な耐摩耗性が得られないおそれがある。また、水素添加率は、好ましくは90モル%以下、より好ましくは85モル%以下である。90モル%を超えると、ゴム組成物が硬くなり、充分なグリップ性能(特に、低温条件下でのグリップ性能)および耐摩耗性が得られないおそれがある。なお、水素添加率は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
液状ジエン系重合体に対する水素添加反応としては、例えば、有機溶媒中で金属触媒の存在下で水素を加圧する方法、ヒドラジンを用いる方法などの従来公知の方法を用いることができる(特開昭59−161415号公報など)。
液状SBRのビニル含量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。ビニル含量が10質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該ビニル含量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは75質量%以下である。ビニル含量が90質量%を超えると、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、液状SBRのビニル含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
液状SBRのスチレン含量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。スチレン含量が10質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該スチレン含量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。スチレン含量が60質量%を超えると、軟化点が高くなり、ゴムが硬くなり、グリップ性能が悪化するおそれがある。
なお、液状SBRのスチレン含量は、H−NMR測定により算出される。
上記エマルジョン中の液状ジエン系重合体の濃度は特に限定されない。
界面活性剤としては、公知の界面活性剤を使用できるが、液状ジエン系重合体を良好に分散できる点から、非イオン性界面活性剤を使用することが好ましい。なかでも、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが好ましい。
また、非イオン性界面活性剤は、親水性部分がオキシエチレンの繰り返し単位を2〜40個有することが好ましく、親油性部分がアルキルエーテルまたはアルケニルエーテル構造であることが好ましい。
なお、上記エマルジョンにおいて、界面活性剤の添加量は特に限定されないが、該エマルジョン(100質量%)中の液状ジエン系重合体の均一分散性の点から、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
(混合)
上記ゴムラテックスと、上記充填剤分散液と、上記液状ジエン系重合体エマルジョンとの混合方法としては、特に限定されず、例えば、ブレンダーミル中にゴムラテックスを入れ、撹拌しながら、充填剤分散液と、液状ジエン系重合体エマルジョンとを滴下する方法や、充填剤分散液を撹拌しながら、これにゴムラテックスと、液状ジエン系重合体エマルジョンとを滴下する方法、液状ジエン系重合体エマルジョンを撹拌しながら、これにゴムラテックスと、充填剤分散液とを滴下する方法等が挙げられる。また、一定の流量比のゴムラテックス流と充填剤分散液流と、液状ジエン系重合体エマルジョン流とを激しい水力撹拌条件下で混合する方法等でもよい。
(凝固)
上記混合工程の後、通常、凝固させるが、凝固工程は、通常、ギ酸、硫酸等の酸性化合物や、塩化ナトリウム等の塩等の凝固剤を添加して行われる。なお、上記混合によって凝固される場合もあり、この場合は凝固剤を用いなくてもよい。
(乾燥)
凝固後、通常、得られた凝固物を回収し、遠心分離等によって脱水し、更に、洗浄、乾燥を行うことにより、上記WMBが得られる。乾燥に使用できる乾燥機としては、例えば、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー、バンドドライヤー、熱風乾燥機、キルン式乾燥機等を使用できる。
(WMBの組成)
WMB中の充填剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して70質量部以上が好ましく、90質量部以上がより好ましく、110質量部以上が更に好ましい。充填剤の含有量が70質量部未満では、グリップ性能及び耐摩耗性が低下する傾向がある。また、充填剤の含有量は、200質量部以下が好ましく、180質量部以下がより好ましい。充填剤の含有量が200質量部をこえると、加工性が悪化する傾向がある。
WMB中のカーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して70質量部以上が好ましく、80質量部以上がより好ましく、110質量部以上が更に好ましい。カーボンブラックの含有量が70質量部未満では、グリップ性能及び耐摩耗性が低下する傾向がある。また、カーボンブラックの含有量は、200質量部以下が好ましく、180質量部以下がより好ましい。カーボンブラックの含有量が200質量部をこえると、加工性が悪化する傾向がある。
WMB中の液状ジエン系重合体の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは70質量部以上、更に好ましくは100質量部以上である。50質量部未満では、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは180質量部以下である。200質量部を超えると、耐摩耗性が低下する傾向がある。なお、本明細書において、液状ジエン系重合体は、ゴム成分には含まれない。
本発明のゴム組成物に含まれるゴム成分(WMBに含まれるゴム成分及び他のゴム成分)の総量100質量%中、上記WMBに含まれるゴム成分(ゴム固形分)の含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは60質量%以上である。20質量%未満であると、液状ジエン系重合体の分散性を充分に向上できず、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を充分に向上できないおそれがある。上記含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。90質量%を超えると、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を充分に向上できないおそれがある。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、上記WMBに含まれるゴム成分以外にも、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)を含む。これにより、グリップ性能及び耐ブロー性能をより向上できる。
S−SBRのスチレン含量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。スチレン含量が10質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該スチレン含量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。スチレン含量が60質量%を超えると、軟化点が高くなり、ゴムが硬くなり、グリップ性能が悪化するおそれがある。
なお、S−SBRのスチレン含量は、H−NMR測定により算出される。
ゴム成分の総量100質量%中、S−SBR(ゴム固形分)の含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。10質量%未満であると、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を充分に向上できないおそれがある。上記含有量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。80質量%を超えると、液状ジエン系重合体の分散性を充分に向上できず、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を充分に向上できないおそれがある。
他のゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)などのジエン系ゴムが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、WMBに含まれる液状ジエン系重合体以外にも、必要に応じて、液状ジエン系重合体を配合してもよい。液状ジエン系重合体としては、WMBに使用される液状ジエン系重合体と同様のものが好適に使用できる。
本発明のゴム組成物において、上記液状ジエン系重合体の総含有量(WMBに含まれる液状ジエン系重合体及び他に使用された液状ジエン系重合体の合計含有量)は、ゴム成分の総量100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上である。30質量部未満であると、充分なグリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性が得られないおそれがある。該液状ジエン系重合体の総含有量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。120質量部を超えると、耐摩耗性が低下する傾向がある。
なお、本発明のゴム組成物に配合される液状ジエン系重合体100質量%中、WMBに含まれる液状ジエン系重合体の割合は、好ましくは25質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、100質量%であってもよい。
本発明のゴム組成物は、WMBに含まれる充填剤以外にも、必要に応じて、充填剤を配合してもよい。充填剤としては、WMBに使用される充填剤と同様のものが好適に使用できる。
本発明のゴム組成物において、上記充填剤の総含有量(WMBに含まれる充填剤及び他に使用された充填剤の合計含有量)は、ゴム成分の総量100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは60質量部以上である。50質量部未満であると、グリップ性能及び耐摩耗性が低下する傾向がある。該充填剤の総含有量は、好ましくは250質量部以下、より好ましくは200質量部以下である。250質量部を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
なお、本発明のゴム組成物に配合される充填剤100質量%中、WMBに含まれる充填剤の割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。また、充填剤の割合は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。充填剤の割合が上記範囲であると、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性をバランスよく向上できる。
本発明のゴム組成物において、上記カーボンブラックの総含有量(WMBに配合されたカーボンブラック及び他に使用されたカーボンブラックの合計含有量)は、ゴム成分の総量100質量部に対して、好ましくは70質量部以上、より好ましくは80質量部以上、更に好ましくは110質量部以上である。70質量部未満であると、グリップ性能及び耐摩耗性が低下する傾向がある。該カーボンブラックの含有量は、好ましくは220質量部以下、より好ましくは200質量部以下である。220質量部を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、グリップ向上剤として、(i)酸及び窒素化合物、(ii)有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、並びに/又は、(iii)無機金属塩と酸の混合物を含む。酸及び窒素化合物を配合することにより、酸と窒素化合物との間に働く相互作用に伴い、エネルギーロスが発生し、グリップ性能を向上できる。
酸としては、特に限定されず、例えば、カルボン酸、フェノール誘導体、スルホン酸等が挙げられる。なかでも、加硫特性に悪影響を与えにくいという理由から、カルボン酸、及びフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸などの脂肪族モノカルボン酸、コハク酸、マレイン酸などの脂肪族ジカルボン酸、安息香酸、安息香酸誘導体、ケイ皮酸、ナフトエ酸などの芳香族モノカルボン酸、フタル酸、無水フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族ポリカルボン酸が挙げられる。安息香酸誘導体としては、例えば、安息香酸に炭化水素基(アルキル基、アルコキシ基等)、水酸基等の官能基が導入されたものが挙げられ、具体的には、p−メチル安息香酸、p−メトキシ安息香酸、p−クロロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。
フェノール誘導体としては、例えば、2−tert−ブチルフェノール;2−エチル−6−メチルフェノール;2,6−ジ−tert−ブチルフェノール;3−メチル−2,6−ビス(1−メチルエチル)フェノール;4−メチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール;3−メチル−2,6−ビス(1−メチルプロピル)フェノール;2−ブチル−6−エチルフェノール;4−ブチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール;4−tert−ブチル−2,6−ジメチルフェノール;6−tert−ブチル−2,3−ジメチルフェノール;2−tert−ブチル−4−メチルフェノール;2−シクロヘキシル−6−tert−ブチルフェノール;2−シクロヘキシル−6−tert−ブチル−4−メチルフェノール;2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール;4,4'−ジヒドロキシビフェニル;4,4'−チオビスフェノール;ヒドロキノン;1,5−ヒドロキシナフタレン;4,4'−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール);4,4'−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール);4,4'−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール);4,4'−エチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール);4,4'−プロピリデンビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール);4,4'−ビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール);4,4'−ビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール);2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール);2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール);4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール);4,4'−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール);2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール);2,2'−イソブチリデンビス(4,6−ジメチルフェノール);2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)等を挙げることができる。なかでも、窒素化合物と水素結合を形成しやすいという理由から、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)が好ましい。
上記酸は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上である。0.5質量部未満であると、窒素化合物と水素結合を充分に形成できず、グリップ性能の向上効果が充分に得られないおそれがある。酸の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、架橋阻害により耐摩耗性が悪化するおそれがある。
窒素化合物は、酸と水素結合を形成できるものが好ましく、このような窒素化合物をゴム組成物中に配合することで、グリップ性能(特に、中温条件(30〜50℃)下でのグリップ性能)を向上させることができる。
窒素化合物は、窒素を含む環状構造を1つ以上有することが好ましい。窒素を含む環状構造を1つも含まないと、高温条件下でのグリップ性能を改善できない傾向がある。
このような窒素化合物としては、ピペリジン誘導体、イミダゾール類、及びカプロラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種の化合物であることが好ましい。なかでも、ピペリジン誘導体がより好ましい。
ピペリジン誘導体としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、1,2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−メタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−メタクリレートなどの2,2,6,6−テトラメチルピペリジンおよびその誘導体などが挙げられる。なかでも、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンまたはその誘導体が好ましく、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの誘導体がより好ましく、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケートが更に好ましい。
イミダゾール類としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、N−アセチルイミダゾール、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
カプロラクタム類としては、例えば、ε−カプロラクタムなどが挙げられる。
窒素化合物は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、2種以上を組み合わせても効果が小さく、さらにゴム強度が低下するという理由から、1種のみで用いることが好ましい。
窒素化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上である。0.5質量部未満であると、酸と充分な水素結合が形成されず、グリップ性能の向上効果が充分に得られないおそれがある。窒素化合物の含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、架橋が不充分となり、耐摩耗性が低下するおそれがある。
本発明では、(i)の酸と窒素化合物の混合物に代えて、又は、該混合物と共に(ii)有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、並びに/又は、(iii)無機金属塩と酸の混合物が使用される。
(ii)の化合物及び(iii)の混合物は、イオン結合を含み、ゴム組成物中に配合することで、グリップ性能(特に、高温条件(100℃前後)下でのグリップ性能)を向上させることができる。
有機カルボン酸金属塩としては、酢酸マグネシウム、プロピオン酸カルシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩が挙げられるが、一般的に市販され、入手しやすいことから、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、プロピオン酸カルシウムが好ましい。
チオカルボン酸塩としては、例えば、チオ酢酸塩、チオプロピオン酸塩などが挙げられる。
リン酸塩としては、例えば、メタリン酸塩などが挙げられる。
チオカルボン酸塩、リン酸塩において、チオカルボン酸又はリン酸と塩を形成する物質としては、例えば、金属や、アミノ酸等の正電荷を有する有機物等が挙げられる。金属としては、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、亜鉛、ニッケルなどの遷移金属などが挙げられる。
有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩としては、上記化合物を単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、2種以上を組み合わせることによる効果が得られにくく、さらに、ゴム強度が低下し、好ましくないため、単独で用いることが好ましい。
有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。0.5質量部未満では、グリップ性能の向上効果が充分に得られないおそれがある。また、上記合計含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、架橋が不充分となり、耐摩耗性が低下するおそれがある。
無機金属塩と酸の混合物の無機金属塩としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属酸化物があげられる。また、酸としては、特に限定されず、水酸基、カルボキシル基などを含む有機化合物および一般的な酸とすることができ、具体的には、酢酸、プロピオン酸などの上記と同様のものがあげられる。
無機金属塩と酸の混合物の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。0.5質量部未満では、グリップ性能の向上効果が充分に得られないおそれがある。また、上記含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。20質量部を超えると、架橋が不充分となり、耐摩耗性が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物には、上記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、オイル、樹脂(レジン)等の軟化剤、粘着付与剤、ワックス、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物の製造方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、上記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。該ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用でき、なかでも、トレッド、ベーストレッドに好適に使用できる。
〔空気入りタイヤ〕
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、高性能タイヤ等として好適に用いられ、特に高性能タイヤとして好適に用いられる。
なお、本明細書における高性能タイヤとは、グリップ性能に特に優れたタイヤであり、競技車両に使用する競技用タイヤをも含む概念である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、製造例1で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
液状SBR:サートマー社製のRICON100(スチレン含量:20質量%、ビニル含量:70質量%)
10%パラジウムカーボン:東京化成工業(株)製
(製造例1)
(水素添加液状SBRの調製)
攪拌翼つきの3Lオートクレーブに、液状SBRを80g、10%パラジウムカーボンを5g加え、窒素置換した後、圧力が5.0kg/cmとなるように水素置換して80℃で水素添加反応を行い、水素添加液状SBRを得た。
液状SBR(サートマー社製のRICON100)、製造例1により得られた水素添加液状SBR、液状BR(サートマー社製のRICON142)について、下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(重量平均分子量(Mw)の測定)
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
(水素添加率の測定)
水素添加率は、四塩化炭素を溶媒として用い、15質量%の濃度となるようにスチレンブタジエン共重合体(液状SBR又は製造例1により得られた水素添加液状SBR)又は液状BRを溶解し、当該溶液について、100MHzのH−NMRにより測定して得られたスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少率から算出した。
(ガラス転移温度(Tg)の測定)
ガラス転移温度(Tg)は、JIS−K7121に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製の示差走査熱量計(Q200)を用いて昇温速度10℃/分で昇温しながら測定することによリ、ガラス転移開始温度として求めた。
Figure 2012102240
以下、製造例2〜5で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBRラテックス:日本ゼオン(株)製のLX110(E−SBR、ゴムラテックス中のゴム成分の濃度:40.5質量%)
カーボンブラック(1):三菱化学(株)製のダイアブラックSA(NSA:137m/g、DBP:165ml/100g)
カーボンブラック(2):東海カーボン(株)製のシースト9SAF(NSA:142m/g、DBP:115ml/100g)
液状SBR:サートマー社製のRICON100
水素添加液状SBR:上記製造例1で調製した水素添加液状SBR
液状BR:サートマー社製のRICON142
デモールN:花王(株)製の界面活性剤デモールN(β−ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(陰イオン性界面活性剤))
ニューコールNT−15:日本乳化剤(株)製のニューコールNT−15(非イオン性ポリオキシエチレンアルキルエーテル型の界面活性剤)
(製造例2)
(WMB(1)の調製)
(充填剤分散液の調製)
ローター径30mmのコロイドミルに脱イオン水1900gと、カーボンブラック(1)100gとを投入し、ローター・ステーター間隔1mm、回転数2000rpmで10分間撹拌した。次いで、デモールNを0.05質量%の濃度となるように加え、圧力式ホモジナイザーを用いて3回循環させ、充填剤分散液を調製した。
(液状ジエン系重合体エマルジョンの調製)
液状SBR100gを50℃まで加熱した後、5質量%のニューコールNT−15水溶液300gを加え、撹拌して液状ジエン系重合体エマルジョン(水中油滴型エマルジョン)を調製した。
(ゴムラテックス、充填剤分散液、液状ジエン系重合体エマルジョンの混合、凝固、乾燥)
ゴム成分:充填剤成分:液状ジエン系重合体成分の固形分比(質量比)が100:100:80となるように、ゴムラテックス(SBRラテックス)、充填剤分散液、液状ジエン系重合体エマルジョンを混合し、溶液が均一になった後、撹拌を続けながら硫酸を添加し、pH5に調整して凝固した。得られた固形物をろ過してゴム分を回収し、洗浄後の液体(洗浄水)がpH7になるまで純水でゴム分を洗浄し、乾燥し、WMB(1)を得た。
(製造例3)
(WMB(2)の調製)
液状SBRを水素添加液状SBRに変更した以外は製造例2と同様の条件で、WMB(2)を得た。
(製造例4)
(WMB(3)の調製)
カーボンブラック(1)をカーボンブラック(2)に変更した点、及び、ゴム成分:充填剤成分:液状ジエン系重合体成分の固形分比(質量比)が100:150:150となるように変更した点以外は製造例2と同様の条件で、WMB(3)を得た。
(製造例5)
(WMB(4)の調製)
液状SBRを液状BRに変更した以外は製造例2と同様の条件で、WMB(4)を得た。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
S−SBR:旭化成ケミカルズ(株)製のタフデン4850(S−SBR、スチレン含量:39質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
E−SBR:日本ゼオン(株)製のNipol1723(E−SBR、スチレン含量:23.5質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分37.5質量部含有)
カーボンブラック(1):三菱化学(株)製のダイアブラックSA(NSA:137m/g、DBP:165ml/100g)
カーボンブラック(2):東海カーボン(株)製のシースト9SAF(NSA:142m/g、DBP:115ml/100g)
老化防止剤6C:フレキシス社製サントフレックス13
老化防止剤224:フレキシス社製ノクラック224
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
液状SBR:サートマー社製のRICON100
水素添加液状SBR:上記製造例1で調製した水素添加液状SBR
液状BR:サートマー社製のRICON142
WMB(1):上記製造例2で調製したWMB(1)
WMB(2):上記製造例3で調製したWMB(2)
WMB(3):上記製造例4で調製したWMB(3)
WMB(4):上記製造例5で調製したWMB(4)
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−260
窒素化合物:三共(株)製のサノールLS−765(ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(下記式で表される化合物))
Figure 2012102240
酸:川口化学(株)製のアンテージW300(4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール))
酢酸マグネシウム:キシダ化学(株)製の酢酸マグネシウム(有機カルボン酸金属塩)
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)
なお、製造例2〜5により得られたWMB(1)〜(4)の組成は、以下の通りである。
WMB(1):SBR(固形分)100質量部、カーボンブラック(1)100質量部、液状SBR80質量部
WMB(2):SBR(固形分)100質量部、カーボンブラック(1)100質量部、水素添加液状SBR80質量部
WMB(3):SBR(固形分)100質量部、カーボンブラック(2)150質量部、液状SBR150質量部
WMB(4):SBR(固形分)100質量部、カーボンブラック(1)100質量部、液状BR80質量部
実施例1〜6及び比較例1〜10
表2に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で4分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃で30分間加硫することにより、加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形した後、他のタイヤ部材と貼り合わせて、150℃で30分間加硫することにより、試験用カートタイヤ(タイヤサイズ:11×7.10−5)を製造した。
得られた加硫ゴム組成物、試験用カートタイヤについて下記の評価を行った。結果を表2に示す。
(引張試験)
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて引張試験を行い、300%伸張時応力(M300)を測定した。そして、比較例1の引張強度指数を100とし、下記計算式により、各配合のM300を指数表示した。なお、引張強度指数が大きいほど、耐アブレージョン摩耗性能に優れることを示す。ただし、ブローが発生した場合には、引張強度指数に関わらず、耐アブレージョン摩耗性能は低下する。
(引張強度指数)=(各配合のM300)/(比較例1のM300)×100
(実車評価)
試験用カートに試験用カートタイヤを装着させ、1周2kmのテストコースを8周走行し、比較例1のタイヤの初期グリップ性能、後半グリップ性能を3点とし、5点満点でテストドライバーが官能評価した。なお、初期グリップ性能は1〜4周目の(低温条件下での)グリップ性能、後半グリップ性能は5〜8周目の(高温条件下での)グリップ性能を示す。
試験用カートに試験用カートタイヤを装着させ、1周2kmのテストコースを18周走行した。走行後、タイヤの摩耗外観を観察し、比較例1のタイヤの摩耗外観を3点とし、5点満点で評価した。数値が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。さらに、走行後のタイヤを解体し、トレッド断面のブローの発生度合いを観察し、比較例1を3点とし、5点満点で耐ブロー性能を評価した。数値が大きいほど耐ブロー性能に優れることを示す。
Figure 2012102240
上記(A)〜(C)成分を混合して得られたWMBと、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを併用した実施例は、グリップ性能、耐ブロー性能、耐摩耗性を両立できた。一方、上記(A)〜(C)成分を混合して得られたWMBと、溶液重合スチレンブタジエンゴムと、有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを併用しなかった比較例では、実施例に比べて、性能が劣っていた。

Claims (12)

  1. ゴムラテックスと充填剤分散液と液状ジエン系重合体エマルジョンとを混合して得られるウェットマスターバッチと、
    溶液重合スチレンブタジエンゴムと、
    有機カルボン酸金属塩、チオカルボン酸塩、及びリン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の化合物、酸及び窒素化合物、並びに/又は、無機金属塩と酸の混合物とを含むタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記ウェットマスターバッチにおいて、前記充填剤分散液が充填剤を水性媒体中に分散させたものであり、前記液状ジエン系重合体エマルジョンが界面活性剤を用いて液状ジエン系重合体を乳化させた水中油滴型エマルジョンである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記ウェットマスターバッチが、ゴムラテックス中のゴム成分100質量部に対して、前記液状ジエン系重合体を50〜200質量部、前記充填剤を70〜200質量部含む請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記ウェットマスターバッチにおいて、前記液状ジエン系重合体が液状スチレンブタジエン共重合体又は液状ブタジエン重合体である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記ウェットマスターバッチにおいて、前記ゴムラテックスがスチレンブタジエンゴムラテックスである請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 前記ウェットマスターバッチにおいて、前記充填剤がカーボンブラックである請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  7. 前記ウェットマスターバッチにおいて、前記液状ジエン系重合体の重量平均分子量が1000〜50000である請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  8. 前記ウェットマスターバッチにおいて、前記液状ジエン系重合体の共役ジエン部の二重結合の水素添加率が50〜90モル%である請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  9. 前記酸がカルボン酸、及びフェノール誘導体からなる群より選択される少なくとも1種であり、前記窒素化合物がピペリジン誘導体、イミダゾール類、及びカプロラクタム類からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  10. トレッド用ゴム組成物として用いられる請求項1〜9のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
  12. 高性能タイヤである請求項11記載の空気入りタイヤ。
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