JP5827538B2 - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、軟化剤と、下記式(I)で表されるイミダゾール類と、酸、及び自己分散性カーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1種とを混合して得られたマスターバッチを含むタイヤ用ゴム組成物に関する。
なお、後述する軟化剤は、ゴム成分には含まれない。
なお、液状SBRのビニル含量は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
なお、液状SBRのスチレン含量は、H1−NMR測定により算出される。
電荷密度は、GAUSSIAN(Gaussian社)、GAMESSなどの量子化学計算ソフトを用い、静電ポテンシャルの誘導電荷から求めることができる。この際に用いる基底関数としては精度と計算速度のバランスから6−31+G(d)以上のものが好ましい。なお、本明細書の電荷密度は、後述の実施例に記載の方法により計算した値である。
なお、本明細書において、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
なお、自己分散性カーボンブラックの表面カルボキシル基及びそのアルカリ金属塩の合計濃度は、X線光電子分光法により測定できる。
例えば、30〜150℃(好ましくは50〜130℃)の条件下で、2〜20分間(好ましくは5〜15分間)上記各成分を混合すればよい。混合方法は特に限定されず、例えば、公知の混合装置を用いて行うことができる。
なお、軟化剤、上記式(I)で表されるイミダゾール類、酸、自己分散性カーボンブラックはマスターバッチの他に別途配合してもよく、その場合、上記各含有量はゴム組成物中に含まれる総量を意味する。また、軟化剤の含有量には、油展ゴムに含まれるオイル量も含まれる。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは1〜3質量部である。
カーボンブラック(キャボットジャパン(株)製のショウブラックN110(N2SA:145m2/g))を次亜塩素酸カリウム溶液中に縣濁し、25℃で24時間撹拌し、カーボンブラックの湿式酸化処理を行い、カーボンブラックにカルボキシル基を生成させた。その後、6Nの塩酸を加えて中和した後、水により洗浄し、乾燥して、自己分散性カーボンブラックを得た。
液状SBR:サートマー社製のRAICON100(スチレン含量:20質量%、ビニル含量:70質量%)
10%パラジウムカーボン:東京化成工業(株)製
(水素添加液状SBRの調製)
攪拌翼つきの3Lオートクレーブに、液状SBRを80g、10%パラジウムカーボンを5g加え、窒素置換した後、圧力が5.0kg/cm2となるように水素置換して80℃で水素添加反応を行い、水素添加液状SBRを得た。
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
水素添加率は、四塩化炭素を溶媒として用い、15質量%の濃度となるようにスチレンブタジエン共重合体(液状SBR又は製造例2により得られた水素添加液状SBR)又は液状BRを溶解し、当該溶液について、100MHzのH1−NMRにより測定して得られたスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少率から算出した。
ガラス転移温度(Tg)は、JIS−K7121に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製の示差走査熱量計(Q200)を用いて昇温速度10℃/分で昇温しながら測定することによリ、ガラス転移開始温度として求めた。
SBR:旭化成(株)製のタフデン4850(スチレン含有量:39質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN110(N2SA:145m2/g)
自己分散性カーボンブラック:上記製造例1により得られた自己分散性カーボンブラック(表面カルボキシル基及びそのアルカリ金属塩の合計濃度:630μmol/g)
アロマオイル:ジャパンエナジー社製のダイアナプロセスX140(アロマ系プロセスオイル)
液状SBR:サートマー社製のRAICON100(液状ジエン系重合体)
水素添加液状SBR:上記製造例2で調製した水素添加液状SBR(液状ジエン系重合体)
液状BR:サートマー社製のRAICON142(液状ジエン系重合体)
化合物(1):アルドリッチ社製の1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール(上記式(I)で表されるイミダゾール類、N1の電荷密度:0.155)
プロトン酸:和光純薬工業(株)製の安息香酸
フェノール誘導体:川口化学(株)製のアンテージW300(4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール))
マスターバッチ1〜6:下記調製方法にて調製したマスターバッチ1〜6
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
計算ソフト:GAUSSIAN03
基底関数:6−31+G(d)
解析法:CHelpG
表2に示す配合に従い、80℃の条件下で、10分間各成分を混合することで、マスターバッチ1〜6を得た。
表3に示す配合内容に従い、バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間プレス加硫することで加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせてタイヤに成形し、170℃で12分間加硫することで試験用カートタイヤ(タイヤサイズ:11×7.10−5)を製造した。
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪10%、動歪2%、周波数10Hzの条件下で、加硫ゴム組成物の複素弾性率(E’)、損失正接(tanδ)を測定し、比較例1のE’、tanδを100とし、各配合のE’、tanδを指数表示した。E’(指数)が大きいほど、剛性感に優れ、tanδ(指数)が大きいほど、グリップ性能に優れることを示す。
JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて、加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型ゴム試験片を用いて引張試験を行い、300%伸張時応力(M300)を測定した。そして、比較例1のM300指数を100とし、各配合のM300を指数表示した。なお、M300指数が大きいほど、耐アブレージョン摩耗性能に優れることを示す。ただし、ブローが発生した場合には、M300指数に関わらず、耐アブレージョン摩耗性能は低下する。
(M300指数)=(各配合のM300)/(比較例1のM300)×100
試験用カートに試験用カートタイヤを装着させ、1周2kmのテストコースを8周走行し、比較例1のタイヤの初期グリップ性能、後半グリップ性能を100とし、テストドライバーが官能評価した。なお、初期グリップ性能は1〜4周目の(低温条件下での)グリップ性能、後半グリップ性能は5〜8周目の(高温条件下での)グリップ性能を示し、指数が大きいほど各グリップ性能に優れることを示す。
試験用カートに試験用カートタイヤを装着させ、1周2kmのテストコースを18周走行した。走行後、タイヤの摩耗外観を観察し、比較例1のタイヤの摩耗外観を100とし、評価した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。さらに、走行後のタイヤを解体し、トレッド断面のブローの発生度合いを観察し、比較例1を100とし、耐ブロー性能を評価した。指数が大きいほど耐ブロー性能に優れることを示す。
Claims (8)
- 軟化剤と、1−アラルキル−2−アリールイミダゾールと、酸、及び自己分散性カーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1種とを混合して得られたマスターバッチを含むタイヤ用ゴム組成物。
- 前記軟化剤は、オイル、及び重量平均分子量が50000以下の液状ジエン系重合体からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記自己分散性カーボンブラックが、チッ素吸着比表面積が80〜280m2/gのカーボンブラックを酸化処理することによって得られたものである請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記自己分散性カーボンブラックが含酸素親水性官能基を有する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 前記含酸素親水性官能基が、カルボキシル基及び/又はそのアルカリ金属塩である請求項4記載のタイヤ用ゴム組成物。
- トレッド用ゴム組成物として用いられる請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
- 高性能タイヤである請求項7記載の空気入りタイヤ。
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