JP2011094011A - トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善できるトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分、シリカ及び芳香族ビニル重合体を含有し、上記ゴム成分がエポキシ化天然ゴムを含み、上記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位の含有量が95質量%以上であり、上記ゴム成分100質量部に対して、上記シリカの含有量が5〜150質量部、上記芳香族ビニル重合体の含有量が2〜100質量部であるトレッド用ゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、トレッド用ゴム組成物、及びそれを用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
ウェット性能を改善する方法として、SBRなどのガラス転移温度(Tg)の高いゴム成分を使用する方法が知られている。しかしながら、Tgの高いゴム成分を使用した場合、tanδが増大して低燃費性が悪化する傾向があった。また、この場合には、ゴム組成物の物性の温度依存性が大きくなり、脆化による破壊が生じやすくなる傾向もあった。
低燃費性及びウェット性能を両立させる方法として、カーボンブラックの代わりに、シリカを充填剤として使用する方法が知られている。しかしながら、シリカは、カーボンブラックと比較して補強性が低いため、上記方法を用いた場合には、耐摩耗性が悪化する傾向があった。また、ウェット性能をより向上させることを目的に、シリカ等の充填剤を増量した場合には、tanδが増大して低燃費性が悪化したり、加工性が悪化して生産性が低下する傾向があった。
このように、ウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性は相反する関係にあり、これらの性能をバランス良く改善する方法が望まれていた。
特許文献1及び2には、芳香族ビニルモノマーのみを重合して得られた重合体を含有するゴム組成物が開示されている。該重合体を用いたことの効果として、特許文献1には、グリップ性能及び耐摩耗性が改善されることが記載され、特許文献2には、低燃費性及びウェット性能が改善されることが記載されている。しかしながら、ウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善する方法については検討されていない。
特開2007−112994号公報 特開2007−302713号公報
本発明は、上記課題を解決し、ウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善できるトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いたトレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、シリカ及び芳香族ビニル重合体を含有し、上記ゴム成分がエポキシ化天然ゴムを含み、上記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位の含有量が95質量%以上であり、上記ゴム成分100質量部に対して、上記シリカの含有量が5〜150質量部、上記芳香族ビニル重合体の含有量が2〜100質量部であるトレッド用ゴム組成物に関する。
上記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位の含有量は100質量%であることが好ましい。
上記ゴム成分100質量%中のエポキシ化天然ゴムの含有量は1〜100質量%であることが好ましい。
上記芳香族ビニル重合体の重量平均分子量は300〜20000であることが好ましい。
上記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位はスチレン、α−メチルスチレン及び1−ビニルナフタレンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記芳香族ビニル重合体のガラス転移温度は10℃以下であることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、シリカと、芳香族ビニル単量体単位の含有量が一定以上である芳香族ビニル重合体とをそれぞれ所定量含有するとともに、ゴム成分としてエポキシ化天然ゴムを使用するゴム組成物であるので、該ゴム組成物をトレッドに使用することにより、ウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性がバランス良く改善された空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のゴム組成物は、シリカと、芳香族ビニル単量体単位の含有量が一定以上である芳香族ビニル重合体とをそれぞれ所定量含有するとともに、ゴム成分としてエポキシ化天然ゴム(ENR)を含有する。上記芳香族ビニル重合体を配合することにより、ウェット性能を改善することができる。また、上記芳香族ビニル重合体及びENRを併用することにより、ウェット性能を飛躍的に改善できるとともに、低燃費性を改善することができる。更に、上記芳香族ビニル重合体、ENR及びシリカを併用することにより、耐摩耗性を改善することができる。このようにして、相反する関係にあるウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善することができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、ENRを含有する。ENRとしては特に限定されず、市販のエポキシ化天然ゴムでも、天然ゴム(NR)をエポキシ化したものでもよい。天然ゴムをエポキシ化する方法は特に限定されず、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などがあげられる(特公平4−26617号公報、特開平2−110182号公報、英国特許第2113692号明細書など)。過酸法としては、例えば、天然ゴムに過酢酸や過ギ酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。
なお、本明細書において、エポキシ化率とは、エポキシ化される前のゴム中の二重結合の総数に対するエポキシ化された二重結合の数の割合(モル%)のことであり、核磁気共鳴(NMR(日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズ))分光分析により、炭素−炭素二重結合部と脂肪族部の積分値h(ppm)の比から算出することができる。
エポキシ化される天然ゴム(NR)としては、特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(HPNR)など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ENRのエポキシ化率は、好ましくは12モル%以上、より好ましくは20モル%以上である。12モル%未満では、ENRがNRと相溶化し易くなるため、ENR及びNRを併用した場合に、ENRによる改善効果が小さくなる傾向がある。また、エポキシ化率は、好ましくは50モル%以下、より好ましくは40モル%以下である。50モル%を超えると、得られたゴム組成物のゴム強度が充分ではない傾向がある。
ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは20質量%以上である。1質量%未満であると、ENRによる改善効果が充分に得られない傾向がある。なお、ENRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。
本発明のゴム組成物は、ENR以外のゴム成分として、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR),スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)などを用いてもよい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ウェット性能をより改善できるという理由から、SBRを用いることが好ましい。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。10質量%未満の場合、ウェット性能を充分に改善できない傾向がある。また、SBRのスチレン含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。60質量%を超えると、発熱性が高くなり、低燃費性が著しく悪化する傾向がある。
なお、本明細書において、スチレン含有量は、H−NMR測定によって算出される。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。また、ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。SBRの含有量が上記範囲内であれば、低燃費性、耐摩耗性及び加工性をバランス良く改善することができる。
本発明のゴム組成物は、芳香族ビニル重合体を含有する。本明細書において、芳香族ビニル重合体とは、芳香族ビニル単量体単位の含有量が95質量%以上のものをいう。なお、上記芳香族ビニル重合体は、ゴム成分には含まれない。
芳香族ビニル重合体を構成する芳香族ビニル単量体(単位)としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、経済的で、加工しやすく、ウェット性に優れていることから、スチレン、α−メチルスチレン及び1−ビニルナフタレンからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、スチレンであることがより好ましい。
芳香族ビニル重合体は、芳香族ビニル単量体単位以外の成分(エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレンなど)も含んでもよいが、該成分の含有量をできるだけ少なくすることが好ましい。エチレン、プロピレンなどのオレフィン系単量体は、ゴム成分との相溶性が悪いため、芳香族ビニル重合体中のオレフィン系単量体単位の含有量が多くなると、ブリードアウトが発生しやすくなる傾向がある。また、ブタジエン、イソプレンなどのジエン系単量体は、ゴム成分と共架橋することによりヒステリシスロスが低下するため、芳香族ビニル重合体中のジエン系単量体単位の含有量が多くなると、ヒステリシスロスが低下することにより、グリップ性能が悪化する傾向がある。このような理由から、芳香族ビニル重合体中の芳香族ビニル単量体単位の含有量は、95質量%以上、好ましくは97質量%以上、より好ましくは99質量%以上、最も好ましくは100質量%である。すなわち、上記芳香族ビニル重合体は、芳香族ビニル単量体の単独重合体(ポリスチレンなど)であることが好ましい。
芳香族ビニル重合体のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−50℃以上、より好ましくは−45℃以上、更に好ましくは−40℃以上である。−50℃未満の場合、ウェット性能が悪化する傾向がある。また、芳香族ビニル重合体のTgは、好ましくは10℃以下、より好ましくは8℃以下、更に好ましくは6℃以下である。10℃を超えると、耐摩耗性及び低温時のグリップ性能が悪化する傾向がある。
なお、本明細書において、Tgは、JIS−K7121に従い、(株)島津製作所製の自動示差走査熱量計(DSC−60A)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した値である。
芳香族ビニル重合体の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは300以上、より好ましくは350以上である。300未満では、低燃費性及びウェット性能の充分な改善効果が得られにくい傾向がある。また、芳香族ビニル重合体の重量平均分子量は、好ましくは20000以下、より好ましくは15000以下である。20000を越えると、低燃費性が悪化する傾向がある。
芳香族ビニル重合体の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、2質量部以上、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。2質量部未満であると、ウェット性能の充分な改善効果が得られにくい傾向がある。また、芳香族ビニル重合体の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、100質量部以下、好ましくは60質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。100質量部を超えると、低燃費性及び耐摩耗性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、充填剤として、シリカを含有する。これにより、補強性を高めながら、低燃費性をより改善することができる。使用できるシリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカを用いることが好ましい。
シリカのチッ素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは50m/g以上、より好ましくは60m/g以上である。50m/g未満であると、充分な補強性が得られない傾向がある。また、シリカのNSAは、好ましくは300m/g以下、より好ましくは280m/g以下である。300m/gを超えると、シリカが分散しにくくなり、加工性及び低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上である。5質量部未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、当該シリカの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは130質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。150質量部を超えると、シリカが分散しにくくなり、加工性及び低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、上記成分に加え、充填剤(カーボンブラック、水酸化アルミニウムなど)、オイル、粘着付与剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤など、必要に応じた添加剤が適宜配合され得る。
本発明のゴム組成物は、上記充填剤として、カーボンブラックを含有することが好ましい。これにより、補強性を高め、耐摩耗性をより改善することができる。カーボンブラックとしては特に限定されず、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどを用いることができる。カーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは20m/g以上、より好ましくは40m/g以上である。20m/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのNSAは、好ましくは200m/g以下、より好ましくは120m/g以下である。200m/gを超えると、カーボンブラックが分散しにくくなり、加工性及び低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、好ましくは40ml/100g以上、より好ましくは50ml/100g以上、更に好ましくは80ml/100g以上である。また、カーボンブラックのDBP吸油量は、好ましくは200ml/100g以下、より好ましくは160ml/100g以下、更に好ましくは140ml/100g以下である。カーボンブラックのDBP吸油量が上記範囲内であれば、機械的強度及び耐摩耗性をバランス良く改善することができる。
なお、カーボンブラックのDBP吸油量は、JIS K6217−4の測定方法によって求められる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上である。5質量部未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックの含有量はゴム成分100質量部に対して、好ましくは80質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。80質量部を超えると、カーボンブラックが分散しにくくなり、加工性及び低燃費性が悪化する傾向がある。
カーボンブラック及びシリカの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは45質量部以上である。30質量部未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、該合計含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。200質量部を超えると、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明では、シリカとともに、カップリング剤を併用しても良い。カップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドなどのシラン系カップリング剤、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートなどのアルミネート系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートなどのチタン系カップリング剤などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、混練加工性に優れるという理由から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましい。
カップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。1質量部未満では、未加硫ゴム組成物の粘度が高くなるため、加工性が悪くなる傾向がある。また、カップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。20質量部を超えると、コストの増加に見合った効果が得られない傾向がある。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサー、ニーダー、オープンロールなどの混練機で上記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。
本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッドとして用いられるものである。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、上記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明の空気入りタイヤを製造することができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:RSS♯3
ENR:クンプーランガスリー社(Kumpulan Guthrie Berhad)(マレーシア)製のENR25(エポキシ化率:25モル%)
SBR:JSR(株)製のSL574(スチレン含有量:15質量%)
カーボンブラック:東海カーボン(株)製のシースト6(NSA:119m/g、DBP吸油量:114ml/100g)
シリカ:ローディア社製のZeosil 1165MP(NSA:165m/g)
芳香族ビニル重合体(1):下記重合方法により重合(芳香族ビニル単量体単位:スチレン、スチレン含有量:100質量%、Tg:5℃、Mw:480)
芳香族ビニル重合体(2):下記重合方法により重合(芳香族ビニル単量体単位:スチレン、スチレン含有量:100質量%、Tg:6℃、Mw:1020)
芳香族ビニル重合体(3):下記重合方法により重合(芳香族ビニル単量体単位:α−メチルスチレン、α−メチルスチレン含有量:100質量%、Tg:5℃、Mw:520)
芳香族ビニル重合体(4):下記重合方法により重合(芳香族ビニル単量体単位:1−ビニルナフタレン、1−ビニルナフタレン含有量:100質量%、Tg:6℃、Mw:560)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製の椿
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
カップリング剤:デグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラ−NS
(芳香族ビニル重合体(1)の重合)
充分に窒素置換した100mlの容器に、ヘキサン35ml、スチレン2.5ml及び1.6mol/Lのn−ブチルリチウムヘキサン水溶液2.7mLを添加し、室温で1時間撹拌した後、メタノールを添加して反応を停止させ、芳香族ビニル重合体(1)を重合した。
(芳香族ビニル重合体(2)の重合)
スチレンの添加量を5mlに変更した以外は、芳香族ビニル重合体(1)と同様に、芳香族ビニル重合体(2)を重合した。
(芳香族ビニル重合体(3)の重合)
スチレンの代わりにα−メチルスチレンを2.9ml添加すること以外は、芳香族ビニル重合体(1)と同様に、芳香族ビニル重合体(3)を重合した。
(芳香族ビニル重合体(4)の重合)
スチレンの代わりに1−ビニルナフタレンを3.3ml添加すること以外は、芳香族ビニル重合体(1)と同様に、芳香族ビニル重合体(4)を重合した。
実施例1〜7及び比較例1〜3
バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、2軸オープンロールを用いて、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、50℃の条件下で5分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃の条件下で15分間プレス加硫することにより、加硫ゴム組成物を得た。
得られた加硫ゴム組成物を用いて、以下の評価を行った。その結果を表1に示す。
(ウェット性能指数)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度0℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で各配合のtanδを測定した。そして、比較例1のtanδを100として、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほどウェット性能に優れることを示す。
(ウェット性能指数)=(各配合のtanδ)/(比較例1のtanδ)×100
(低燃費指数)
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度60℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で各配合のtanδを測定した。そして、比較例1のtanδを100として、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど低燃費性に優れる(転がり抵抗が低い)ことを示す。
(低燃費指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(耐摩耗指数)
ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温、負荷荷重1.0kgf、スリップ率30%の条件で各配合のランボーン摩耗量を測定した。そして、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、比較例1の容積損失量を100として、各配合の容積損失量を下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど耐摩耗性に優れることを示す。
(耐摩耗指数)=(比較例1の容積損失量)/(各配合の容積損失量)×100
Figure 2011094011
表1より、シリカと、芳香族ビニル単量体単位の含有量が一定以上である芳香族ビニル重合体とをそれぞれ所定量含有するとともに、ゴム成分としてENRを含有する実施例では、ウェット性能、低燃費性及び耐摩耗性がバランス良く改善された。一方、比較例では、これらの性能をバランス良く得ることができなかった。

Claims (7)

  1. ゴム成分、シリカ及び芳香族ビニル重合体を含有し、
    前記ゴム成分がエポキシ化天然ゴムを含み、
    前記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位の含有量が95質量%以上であり、
    前記ゴム成分100質量部に対して、前記シリカの含有量が5〜150質量部、前記芳香族ビニル重合体の含有量が2〜100質量部であるトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位の含有量が100質量%である請求項1記載のトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分100質量%中のエポキシ化天然ゴムの含有量が1〜100質量%である請求項1又は2記載のトレッド用ゴム組成物。
  4. 前記芳香族ビニル重合体の重量平均分子量が300〜20000である請求項1〜3のいずれかに記載のトレッド用ゴム組成物。
  5. 前記芳香族ビニル重合体の芳香族ビニル単量体単位がスチレン、α−メチルスチレン及び1−ビニルナフタレンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載のトレッド用ゴム組成物。
  6. 前記芳香族ビニル重合体のガラス転移温度が10℃以下である請求項1〜5のいずれかに記載のトレッド用ゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤ。
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