JP2013177539A - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善できるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、シリカとを含み、前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10であるゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物及びこれを用いた空気入りタイヤに関する。
近年省資源、省エネルギー、加えて、環境保護の立場から、排出炭酸ガスの低減に対する社会的要求が強まっている。自動車に対しても排出炭酸ガスの低減を目的として、自動車の軽量化、電気エネルギーの利用などの様々な対応策が検討されている。
自動車共通の課題として、タイヤの転がり抵抗改善による低燃費性の向上が必要とされ、更に走行時の安全性や耐久性向上の要求も強まっている。これらの特性はタイヤ性能に依存するところが大きいため、自動車用タイヤの低燃費性、ウェットグリップ性能、操縦安定性、耐久性(耐摩耗性など)の改善要求が強まっている。タイヤ性能は、タイヤの構造・使用材料など種々の要素に左右され、特に路面に接するトレッド部分のゴム組成物の性能に大きく左右されるため、トレッドなどのタイヤ用ゴム組成物の技術的改良が広く検討され、実用化されている。
ゴム組成物の低燃費性やウェットグリップ性能を改善する目的で、補強用充填剤としてシリカが広く使用されているが、カーボンブラックに比べて補強性が低いため、耐摩耗性などの耐久性が悪化するという問題がある。このような問題に対し、例えば、特許文献1には、シリカ配合のゴム成分として変性ブタジエンを使用する方法が開示されているが、更なる性能の改善が求められている。
特開2000−344955号公報
本発明は、上記課題を解決し、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善できるゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、シリカとを含み、前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10であるゴム組成物に関する。
前記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、前記重合体混合物の含有量が0.5〜120質量部であり、前記シリカの含有量が5〜150質量部であることが好ましい。
前記重合体混合物は、下記式(1)で表される変性基を有する変性重合体を含むことが好ましい。
Figure 2013177539
(式中、Aは2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。RはOR又は下記式(2)を表す。Rは水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
Figure 2013177539
(式中、Bは2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。Rは水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
前記Aが下記式(3);
Figure 2013177539
(式中、mは0〜6の整数を表す。R、Rは同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜2の炭化水素基又はアリール基を表す。)
で表され、
前記Bが下記式(4)〜(7);
Figure 2013177539
(式中、nは2〜3の整数を表す。R、Rは同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表す。Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
のいずれかで表されることが好ましい。
前記重合体混合物は、該重合体混合物を構成する重合体1分子あたり、前記変性基を平均0.1個以上有することが好ましい。
また、前記重合体混合物として、水素添加率80モル%以下の水添重合体の混合物も好適に使用できる。
前記重合体混合物を構成する重合体は、スチレン単独重合体、ブタジエン単独重合体又はスチレンブタジエン共重合体であることが好ましい。ここで、前記スチレンブタジエン共重合体のスチレン含有量は、5〜45質量%が好ましい。
前記重合体混合物は、主鎖が変性された変性重合体を含むことが好ましい。
前記エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物として、カルボン酸無水物を好適に使用できる。
更に、水及び/又はアミン類を含むことが好ましい。
ここで、前記アミン類は、モノアミン類及び/又はジアミン類であることが好ましい。
前述の更に水及び/又はアミン類を含むゴム組成物としては、ゴム成分と、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、水及び/又はアミン類と、シリカとを混合して得られ、前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10であるものが挙げられる。
本発明は、前記ゴム組成物からなるタイヤ用ゴム組成物に関する。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、シリカとを含み、前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10であるゴム組成物であるので、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善できる。
本発明のゴム組成物は、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、シリカとを含み、前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10である。
上記重合体混合物は、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体の一部又は全部に上記化合物を反応させて得られるものであって、該化合物との反応生成物である変性重合体と、任意に該化合物と未反応の非変性重合体とを含む重合体の混合物で、かつ該混合物は特定の重量平均分子量を有している。このような成分をシリカ配合に添加することで、低燃費性及び耐摩耗性をバランス良く改善でき、またウェットグリップ性能も良好に得られる。なお、上記重合体混合物を構成する重合体は、水素添加されたものであってもよく、この場合、低燃費性、耐摩耗性、ウェットグリップ性能が高い次元で得られる。
また、上記重合体混合物を水及び/又はアミン類とともにシリカ配合に添加することで、低燃費性及び耐摩耗性の性能バランスを顕著に改善でき、同時に良好なウェットグリップ性能も得られ、単に重合体混合物をシリカ配合に添加する場合より、優れた改善効果が得られる。
共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体としては、良好な低燃費性、耐摩耗性が得られるという理由から、共役ジエン化合物及び芳香族ビニル化合物の共重合体が好ましい。
共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、モノマーの入手容易性などの実用面の観点から1,3−ブタジエン、イソプレンが好ましく、1,3−ブタジエンがより好ましい。
芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせても用いてもよいが、これらの中で、モノマーの入手容易性などの実用面の観点からスチレンが特に好ましい。
なお、1,3−ブタジエンを用いることでブタジエン単独重合体が得られ、スチレンを用いることでスチレン単独重合体が得られ、1,3−ブタジエン及びスチレンを用いることでスチレンブタジエン共重合体が得られる。
重合体混合物は、例えば、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物を重合して得られた重合体に必要に応じて水素添加処理を施し、次いで作製された重合体に対してエステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物を反応させることで合成でき、具体的には以下の方法で合成できる。
共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物を重合する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を使用できる。具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶剤中において、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物を、有機リチウム化合物を重合開始剤として、必要に応じてランダマイザーの存在下でアニオン重合する方法などが挙げられる。
炭化水素系溶剤は、特に限定されないが、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。
有機リチウム化合物としては、炭素数2〜20のアルキル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物などが挙げられるが、これらの中で、入手容易性、安全性などの観点からn−ブチルリチウム又はsec−ブチルリチウムが好ましい。
また、ランダマイザーとは、共重合体中の共役ジエン部分のミクロ構造制御(例えば、ブタジエンにおける1,2−結合の増加など)や、共重合体におけるモノマー単位の組成分布の制御(例えば、ブタジエン−スチレン共重合体におけるブタジエン単位、スチレン単位のランダム化など)などの作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイザーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを用いることができる。例えば、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタンなどのエーテル類及び第三級アミン類などを挙げることができる。また、カリウム−t−アミレート、カリウム−t−ブトキシドなどのカリウム塩類、ナトリウム−t−アミレートなどのナトリウム塩類も用いることができる。
ランダマイザーの使用量は、重合開始剤1モル当たり、0.01モル当量以上が好ましく、0.05モル当量以上がより好ましい。ランダマイザーの使用量が0.01モル当量未満では、添加効果が小さく、ランダム化しにくい傾向がある。また、ランダマイザーの使用量は、重合開始剤1モル当たり1000モル当量以下が好ましく、500モル当量以下がより好ましい。ランダマイザーの使用量が1000モル当量を超えると、モノマーの反応速度が大きく変化してしまい、逆にランダム化しにくくなる傾向がある。
重合の方法については特に制限はなく、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができるが、特に重合体の設計の自由度、加工性などの観点から溶液重合法が好ましい。また、重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
溶液重合法を用いた場合には、溶液中のモノマー濃度(共役ジエン化合物、芳香族ビニル化合物などの合計)は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。溶液中のモノマー濃度が5質量%未満では、得られる共重合体の量が少なく、高コストになる傾向がある。また、溶液中のモノマー濃度は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。溶液中のモノマー濃度が50質量%を超えると、溶液粘度が高くなりすぎて撹拌が困難となり、重合しにくくなる傾向がある。
前述のとおり、本発明における重合体混合物を構成する重合体は、水素添加されたものでもよい。その場合、上記重合反応の後、得られた重合体に更に水素添加処理を施して水素添加重合体を調製し、次いで上記化合物で変性することにより、目的の水素添加重合体混合物を合成できる。
水素添加処理は、公知の水添方法により実施でき、例えば、公知の水素化触媒(均一系水素化触媒、不均一系水素化触媒など)を使用し、1〜100気圧の加圧水素下で処理することなどで、重合体を水素化できる。
上記で得られた重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性することにより、重合体混合物が得られる。ここで、エステル基は、−O−C(=O)−R又は−C(=O)−O−R(R:1価の飽和又は不飽和炭化水素基)で表される基、カルボキシル基は−C(=O)−O−Hで表される基である。
エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物(変性剤)としては、これらの官能基を有するものであれば特に限定されず、例えば、無水コハク酸、ブチルコハク酸無水物、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、デシルコハク酸無水物、ドデシルコハク酸無水物、ヘキサデシルコハク酸無水物、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、オクタデシルコハク酸無水物、n−オクチルコハク酸無水物、n−テトラデシルコハク酸無水物、グルタル酸無水物、1,1−シクロペンタン二酢酸無水物、3,3−ジメチルグルタル酸無水物、2,2−ジメチルグルタル酸無水物、3−メチルグルタル酸無水物、4−tert−ブチルフタル酸無水物、4−メチルフタル酸無水物、3−メチルフタル酸無水物、無水マレイン酸などのカルボン酸無水物;ブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸エチル、ブロモ酢酸i−プロピル、ブロモ酢酸t−ブチル、ブロモ酢酸ベンジル、2−メチルブロモ酢酸ブチル、2−メチルブロモ酢酸t−ブチル、2,2−ジメチルブロモ酢酸エチル、2,2−ジメチルブロモ酢酸t−ブチル、2−ジエチルブロモ酢酸エチル、2−フェニルブロモ酢酸メチル、3−ブロモプロパン酸メチル、3−ブロモプロパン酸エチル、2−メチル−3−ブロモプロパン酸メチル、4−ブロモブタン酸メチル、4−ブロモブタン酸エチル、2−メチル−4−タロローブタン酸メチル、6−ブロモヘキサン酸エチル、5−ブロモペンタン酸エチル、シアノギ酸メチル、クロロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸i−プロピル、クロロギ酸i−ブチル、クロロギ酸t−ブチル、クロロギ酸ペンチル、クロロギ酸ヘキシル、クロロギ酸ヘブチル、クロロギ酸オクチル、クロロギ酸デシル、クロロギ酸ドデシル、クロロギ酸ヘキサデシル、クロロギ酸フェニル、クロロギ酸ベンジル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸などが挙げられる。なかでも、低燃費性及び耐摩耗性が良好に得られるという理由から、アクリル酸t−ブチル、シアノギ酸メチル、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、無水マレイン酸などのカルボン酸無水物が好ましい。特に、本発明のゴム組成物が水及び/又はアミン類を含む場合、カルボン酸無水物が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
変性剤による変性方法としては特に限定されず、例えば、重合体と変性剤とを接触させる方法などが挙げられる。具体的には、前述のアニオン重合により作製された活性末端を有する重合体溶液に上記化合物を添加(クエンチせずに上記化合物を添加)し、所定温度で一定時間撹拌する方法(1)、クエンチ後に上記化合物を添加し、所定温度で一定時間撹拌する方法(2)などにより、重合体と上記化合物とを反応させることで、変性重合体を含む重合体混合物を調製できる。また、前述のアニオン重合により作製された活性末端を有する重合体溶液を一度反応停止(クエンチ)させて未変性の重合体を得た後に、炭化水素系溶剤中において、再びラジカル開始剤などの試薬で処理し、更に所定の変性剤を添加し、所定温度で一定時間撹拌する方法(3)などにより、重合体と上記化合物とを反応させることで、変性重合体を含む重合体混合物を調製できる。
方法(1)の変性反応において、上記化合物の添加量は、良好に変性できるという点から、重合体100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
方法(1)の変性反応の温度、時間は、適宜設定できるが、通常、0〜50℃(好ましくは20〜40℃)、5分〜6時間である。撹拌方法は特に限定されず、公知の方法で実施できる。
なお、通常、変性後に重合反応を停止する目的で水、アルコール、酸などを混合する。さらに必要に応じて公知の老化防止剤を混合してもよい。方法(1)によれば、末端が変性された変性重合体を含む重合体混合物を調製できる。
方法(2)のクエンチ後に上記化合物を添加する方法としては、例えば、前述のアニオン重合により作製され、クエンチして得られた重合体をランダマイザー、必要に応じて有機溶剤などに溶解して得られた溶液に、有機リチウム化合物及び上記化合物を添加する方法などが挙げられる。なお、該重合体としては、市販の重合体も使用できる。方法(2)によれば、主鎖が変性された変性重合体を含む重合体混合物を調製できる。
方法(2)の有機溶剤、ランダマイザー、有機リチウム化合物としては、前述と同様のものが好ましい。
方法(2)において、ランダマイザーの添加量は、有機リチウム化合物1モル当たり0.01モル当量以上が好ましく、0.05モル当量以上がより好ましく、また、1000モル当量以下が好ましく、500モル当量以下がより好ましい。
方法(2)において、有機リチウム化合物の添加量は、重合体1gに対して、0.00001モル以上が好ましく、0.0001モル以上がより好ましく、また、0.1モル以下が好ましく、0.01モル以下がより好ましい。
また、方法(2)の上記化合物の添加量、変性反応の温度、時間は、適宜設定できるが、方法(1)と同様であることが好ましい。
方法(3)において、活性末端の反応を停止させる方法としては特に限定されず、水、アルコール、酸などを添加する方法などが挙げられる。炭化水素系溶剤としては、重合で用いる炭化水素系溶剤と同様のものを使用できる。ラジカル開始剤としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)などのアゾ化合物、前述の有機リチウム化合物などを使用できる。
方法(3)において、ラジカル開始剤の使用量は、良好に変性できるという点から、重合体100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。
方法(3)において、変性剤の使用量は、良好に変性できるという点から、重合体100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。
方法(3)において、上記変性反応の温度、時間は、適宜設定できるが、通常、0〜80℃(好ましくは40〜70℃)、5分〜6時間である。撹拌方法は特に限定されず、公知の方法で実施できる。なお、通常、変性(撹拌)後に重合反応を停止する目的で、水、アルコール、酸などを添加する。さらに必要に応じて公知の老化防止剤を混合してもよい。
上記により得られた重合体混合物としては、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物に由来する下記式(1)で表される変性基を有する変性重合体、又は該変性重合体の二量体や三量体などの多量体を含むものが挙げられる。
Figure 2013177539
(式中、Aは2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。RはOR又は下記式(2)を表す。Rは水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
Figure 2013177539
(式中、Bは2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。Rは水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
Aは2価の飽和又は不飽和炭化水素基であれば特に限定されず、直鎖状、分岐状、環状のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基などが挙げられる。なかでも、優れた低燃費性、耐摩耗性が得られるという理由から、下記式(3)で表される基が好ましい。
Figure 2013177539
(式中、mは0〜6の整数を表す。R、Rは同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜2の炭化水素基又はアリール基を表す。)
式中、mは0〜6の整数を表し、好ましくは0〜2である。
及びRの炭素数1〜2の炭化水素基としては、メチル基、エチル基などが挙げられ、R及びRのアリール基としては、フェニル基、ベンジル基などが挙げられる。R及びRとしては、水素原子が好ましい。
なお、上記式(1)で表される変性基は、Aで示される2価の飽和又は不飽和炭化水素基が存在するもの、存在しないもののいずれでもよい。
の1価の飽和又は不飽和炭化水素基は特に限定されず、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基などが挙げられる。なかでも、炭素数1〜16の炭化水素基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基などのアルキル基;フェニル基、ベンジル基などのアリール基;などが挙げられる。Rとしては、炭素数1〜16のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましい。
Bは2価の飽和又は不飽和炭化水素基であれば特に限定されず、例えば、Aの炭化水素基と同様のものが挙げられる。なかでも、下記式(4)〜(7)のいずれかで表される基が好ましく、(5)、(7)がより好ましく、(5)が更に好ましい。
Figure 2013177539
(式中、nは2〜3の整数を表す。R、Rは同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表す。Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
及びRの炭素数1〜18の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基などのアルキル基;フェニル基、ベンジル基などのアリール基;などが挙げられる。
としては、メチル基が好ましい。
の炭素数1〜4の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
の1価の飽和又は不飽和炭化水素基は特に限定されず、Rの炭化水素基と同様のものが挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜6の炭化水素基が列挙される。Rとしては、水素原子が好ましい。
上記で得られた重合体混合物は、該混合物を構成する重合体1分子あたり、上記変性基を平均0.1個以上有することが好ましい。
なお、本明細書において、重合体1分子あたりの上記変性基の平均個数(変性基含有量)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
重合体混合物の重量平均分子量(Mw)は1.0×10以上、好ましくは2.0×10以上、より好ましくは4.0×10以上である。Mwが1.0×10未満では、ヒステリシスロスが大きく充分な低燃費性が得られにくいだけでなく、耐摩耗性も低下する上、ブリードアウトする傾向がある。該Mwは1.0×10以下、好ましくは5.0×10以下、より好ましくは1.0×10以下、更に好ましくは6.0×10以下である。Mwが1.0×10を超えると、加工性の悪化が懸念される。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
重合体混合物のスチレン含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。スチレン含有量が5質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られないおそれがある。該スチレン含有量は、好ましくは45質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。スチレン含有量が45質量%を超えると、低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、本明細書において、スチレン含有量は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
重合体混合物のビニル量は、共役ジエン単位の量を100モル%として、低燃費性の観点から、好ましくは80モル%以下であり、より好ましくは75モル%以下である。また、ウェットグリップ性能の観点から、好ましくは20モル%以上であり、より好ましくは25モル%以上である。
該ビニル量は、赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より求められる。
重合体混合物が水添重合体の混合物である場合、重合体混合物における共役ジエン部の二重結合の水素添加率は、好ましくは20モル%以上、より好ましくは30モル%以上である。水素添加率が20モル%未満では、水素添加処理によるグリップ性能改善効果が充分に得られないおそれがある。また、水素添加率は、100モル%であってもよいが、好ましくは80モル%以下、より好ましくは60モル%以下である。80モル%を超えると、マトリックスゴム中からのブリードアウトが懸念される。
ここで、水素添加率は、プロトンNMRを測定して得られたスペクトルの不飽和結合部のスペクトル減少率から計算することができる。
本発明のゴム組成物において、重合体混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。0.5質量部未満であると、低燃費性、耐摩耗性を充分に改善できないおそれがある。また、グリップ性能を向上できないおそれがある。該含有量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは95質量部以下、特に好ましくは30質量部以下である。120質量部を超えると、ブリードアウトする上にコストが高くなる傾向がある。
なお、本発明のゴム組成物において、上記重合体混合物はゴム成分に含まれない。
また、本発明のゴム組成物が水を含む場合、重合体混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは10質量部以上である。0.5質量部未満であると、低燃費性、耐摩耗性を充分に改善できないおそれがある。該含有量は、好ましくは100質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは25質量部以下である。100質量部を超えると、ブリードアウトする上にコストが高くなる傾向がある。
本発明のゴム組成物がアミン類を含む場合、重合体混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは15質量部以上である。1質量部未満であると、低燃費性、耐摩耗性を充分に改善できないおそれがある。また、グリップ性能を向上できないおそれがある。該含有量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは60質量部以下、更に好ましくは30質量部以下である。120質量部を超えると、ブリードアウトする上にコストが高くなる傾向がある。
本発明で使用できるゴム成分としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合ゴム(SIBR)などのジエン系ゴムなどが挙げられる。なかでも、グリップ性能、耐摩耗性がバランスよく得られるという理由から、NR、BR、SBRが好ましく、SBRがより好ましい。なお、NR、SBRの併用、BR、SBRの併用、NR、BR、SBRの併用も好適である。
SBRとしては、特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)などを使用できる。なかでも、低燃費性、耐摩耗性を良好に改善できるという点から、S−SBRが好ましい。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。また、該スチレン含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。該スチレン含有量が上記範囲内であると、良好な低燃費性、耐摩耗性が得られる。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、低燃費性、耐摩耗性がバランスよく得られるという理由から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などが挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカのチッ素吸着比表面積(NSA)は、50m/g以上が好ましく、80m/g以上がより好ましく、150m/g以上が更に好ましい。50m/g未満では、補強効果が小さく、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。また、該NSAは、300m/g以下が好ましく、250m/g以下がより好ましく、200m/g以下が更に好ましい。300m/gを超えると、シリカの分散性が悪く、ヒステリシスロスが増大し低燃費性が低下する傾向がある。
なお、シリカのNSAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
本発明のゴム組成物において、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは30質量部以上である。5質量部未満であると、補強性が小さいため十分な耐屈曲疲労性、耐摩耗性が得られにくい傾向がある。該含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは70質量部以下である。150質量部を超えると、加工性や分散性が悪く、耐摩耗性が低下する傾向がある。
本発明のゴム組成物は、シリカとともにシランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、スルフィド系、メルカプト系、ビニル系、アミノ系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系シランカップリング剤などが挙げられる。なかでも、補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは4質量部以上である。1質量部未満では、未加硫ゴム組成物の粘度が高く加工性が悪くなる傾向がある。該含有量は好ましくは20質量部以下、より好ましくは12質量部以下である。20質量部を超えると、配合量ほどのシランカップリング剤の配合効果が得られず、コストが高くなる傾向がある。
本発明のゴム組成物は、水及び/又はアミン類を含むものであることが好ましい。スチレンブタジエン共重合体などの非変性低分子量重合体を添加したシリカ配合ゴムに更に水及び/又はアミン類を添加しても低燃費性が低下し、本性能と耐摩耗性をバランスよく改善することが難しいが、重合体混合物を添加したシリカ配合ゴムに更に水及び/又はアミン類を添加することにより、両性能を充分に両立でき、性能バランスを顕著に改善できる。
アミン類としては、モノアミン類、ジアミン類、トリアミン類などが挙げられる。なかでも、モノアミン類(第1、2、3級モノアミン類)、ジアミン類(脂肪族ジアミン類、脂環式ジアミン類、芳香族ジアミン類など)を好適に使用できる。
モノアミン類において、第1級モノアミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタデシルアミン、ノナデシルアミンなどの飽和又は不飽和の直鎖又は分岐状の脂肪族第1級モノアミン類;シクロヘキシルアミン、4−メチルシクロヘキシルアミン、4−エチルシクロヘキシルアミン、4−プロピルシクロヘキシルアミン、4−ブチルシクロヘキシルアミンなどの脂環式第1級モノアミン類;アリニン、ベンジルアミンなどの芳香族第1級モノアミン類などが挙げられる。第2級モノアミン類としては、N−メチルヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミンなどの脂肪族第2級モノアミン類;ビス(4−ビフェニリル)アミン、ビス(4−ブロモフェニル)アミン、ビス(4−t−ブチルフェニル)アミン、ビス(4−ヨードフェニル)アミン、ビス(4−ニトロフェニル)アミン、3−クロロジフェニルアミン、4,4’−ジメトキシジフェニルアミン、2,4−ジメチルジフェニルアミン、3,4−ジメチルジフェニルアミン、1,1’−ジナフチルアミン、2,2’−ジナフチルアミン、1,2’−ジナフチルアミン、3−メトキシジフェニルアミン、4−メトキシジフェニルアミン、3−メチルジフェニルアミン、4−メチルジフェニルアミン、m,m’−ジトリルアミン、p,p’−ジトリルアミン、N−フェニル−1−ビフェニルアミン、N−フェニル−2−ビフェニルアミン、N−フェニル−3−ビフェニルアミン、N−フェニル−4−ビフェニルアミン、N−(p−トリル)−1−ナフチルアミン、N−(p−トリル)−2−ナフチルアミンなどの芳香族第2級モノアミン類などが挙げられる。第3級モノアミン類としては、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。モノアミン類のなかでは、デシルアミン(1−アミノデカン)などの脂肪族第1級モノアミン類が好ましい。
ジアミン類において、脂肪族ジアミン類としては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンなどの脂肪族第1級ジアミン類;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルプロピレンジアミン、N,N’−ジエチルテトラメチレンジアミン、N,N’−ジメチルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジエチルデカメチレンジアミンなどの脂肪族第2級ジアミン類;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミンなどの脂肪族第3級ジアミン類;などが挙げられる。脂環式ジアミン類としては、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ジ(アミノメチル)シクロヘキサン、1−アミノ−2−アミノメチルシクロヘキサン、1−アミノ−3−アミノメチルシクロヘキサン、1−アミノ−4−アミノメチルシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)などが挙げられる。芳香族ジアミン類としては、o,m,p−フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、ベンジジン、ジメチルベンジジン、ジアミノジフェニルメタン、3−アミノベンジルアミン、4−アミノベンジルアミン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス[2−(4−アミノフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、ビス(2−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,7−ジアミノフルオレン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、2,5−ジメチル−1,4−フェニレンジアミン、4,4’−エチレンジアニリン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチル−6−メチルアニリン)、2,3,5,6−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミンなどの芳香族第1級ジアミン類;N,N’−ジメチル−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−キシリレンジアミン、N,N’−ジメチル−ベンジジン、N,N’−ジメチル−1,4−ナフタレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ジ−p−トリルベンジジンなどの芳香族第2級ジアミン類;などが挙げられる。ジアミン類のなかでは、テトラメチレンジアミン(1,6−ジアミノヘキサン)などの脂肪族第1級ジアミン類が好適である。
また、アミン類の他の具体例としては、4−(ジエチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、N,N’,N’’−トリフェニル−1,3,5−ベンゼントリアミン、3,3’−ジアミノベンジジンなども挙げられる。これらのアミン類は、単独でも2種以上を併用してもよい。
水の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは0.8質量部以上である。また、該配合量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲外であると、低燃費性、耐摩耗性を充分に改善できないおそれがある。
アミン類の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上、更に好ましくは1.3質量部以上である。また、該配合量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、更に好ましくは10質量部以下である。上記範囲外であると、低燃費性、耐摩耗性を充分に改善できないおそれがある。
なお、水及びアミン類の両成分を含む場合、これらの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは1.0〜15質量部、更に好ましくは1.3〜10質量部である。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、カーボンブラック、オイル、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合できる。
本発明のゴム組成物において、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、1質量部以下がより好ましく、含まなくてもよい。本発明のゴム組成物では、前述の低分子量重合体混合物を配合しているため、オイルを特段配合しなくても優れた性能が得られる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造できる。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどの一般的なゴム工業で使用される公知の混練機で前記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。例えば、ゴム成分、重合体混合物、シリカ、必要に応じて水及び/又はアミン類、適宜添加する他の成分を混合する工程と、更に加硫剤などを添加して混合する工程とを含む製造方法により好適に得られる。当該製造方法では、各成分を一度に混合しても、任意の順序で混合してもよい。
具体的には、ゴム成分、重合体混合物、シリカ、必要に応じて水及び/又はアミン類などを120〜180℃(好ましくは130〜175℃)で1〜20分間(好ましくは2〜10分間)混練りし、次いで、更に硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを加え、50〜90℃(好ましくは70〜85℃)で1〜20分間(好ましくは2〜10分間)混練りした後に、加硫することで本発明のゴム組成物を作製できる。
本発明のゴム組成物は、タイヤの各部材に好適に使用できるが、低燃費性に与える寄与率が大きいという理由から、トレッド、サイドウォールがより好適であり、トレッドが更に好適である。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造できる。すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤの各部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤが得られる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、製造例1〜5において、合成、重合時に用いた各種薬品について、まとめて説明する。なお、薬品は必要に応じて定法に従い精製を行った。
n−ヘキサン:関東化学(株)製
1,3−ブタジエン:高千穂化学工業(株)製
スチレン:関東化学(株)製
テトラメチルエチレンジアミン:関東化学(株)製
1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液:関東化学(株)製
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール:大内新興化学工業(株)製
変性剤(1):Aldrich社製のシアノギ酸メチル
変性剤(2):東京化成工業(株)製のアクリル酸t−ブチル
変性剤(3):東京化成工業(株)製の4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物
変性剤(4):東京化成工業(株)製の無水マレイン酸
10%パラジウムカーボン:東京化成工業(株)製
製造例1(スチレンブタジエン共重合体(1)の合成)
十分に窒素置換した撹拌翼つきの3Lオートクレーブに、表1の仕込み量にしたがい、n−ヘキサン、1,3−ブタジエン、スチレン、テトラメチルエチレンジアミンを投入し、オートクレーブ内の温度を25℃に調整した。次に、1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液を加えて昇温条件下(30℃)で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認し、老化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを1.5g加え、スチレンブタジエン共重合体(1)を合成した。
製造例2(スチレンブタジエン共重合体(2)〜(13)の合成)
製造例1と同様の条件でスチレンブタジエン共重合体の重合を行い、クエンチせずにアニオン重合末端を活性のまま、表1にしたがい変性剤を加えて昇温条件下(30℃)で30分間撹拌した。次にメタノールを加え15分間撹拌し、その後、老化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを1.5g加え、スチレンブタジエン共重合体(2)〜(13)を合成した。
得られたスチレンブタジエン共重合体(1)〜(13)(重合体混合物)について、下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(スチレン含有量の測定)
25℃にてJEOL JNM−A 400NMR装置を用いてH−NMRを測定し、そのスペクトルより求めた6.5〜7.2ppmのスチレン単位に基づくフェニルプロトンと4.9〜5.4ppmのブタジエン単位に基づくビニルプロトンの比からスチレン含有量、又は重合体混合物のスチレン含有量を決定した。
(重量平均分子量Mwの測定)
共重合体、又は重合体混合物の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
Figure 2013177539
製造例3(スチレンブタジエン共重合体(14)〜(16)の合成)
十分に窒素置換した攪拌翼つきの1000mLフラスコに、表2の仕込み量にしたがい、THF、スチレンブタジエン共重合体(1)、テトラメチルエチレンジアミンを投入し、フラスコ内の温度を0℃に調整した。次に、1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液を加えて室温で3時間攪拌した後、変性剤(3)(4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物)を加えて48時間反応させ、得られた反応溶液を塩酸で処理し、スチレンブタジエン共重合体(14)〜(16)を合成した。
得られたスチレンブタジエン共重合体(14)〜(16)(重合体混合物)について、前述の評価を行うとともに、以下の方法により、1分子あたりの変性基含有量、ビニル量を測定した。結果を表2に示す。
(1分子あたりの変性基含有量の測定:滴定試験)
KOHを0.1g秤量し、100mlのMeOH溶液を調製した。次いで、試料を0.5g量り取りトルエン30mlに溶解させ、調整した。変性ポリテール溶液にフェノールフタレインを一滴加えた。この溶液にKOH溶液を滴下して、滴定試験を行った。計算によって導かれる酸濃度を変性率とした。
(ビニル量の測定)
赤外分光分析法により、ビニル基の吸収ピークである910cm−1付近の吸収強度より重合体のビニル量(単位:モル%)を求めた。
Figure 2013177539
製造例4(水添処理スチレンブタジエン共重合体(1)〜(6)の合成)
表3の仕込み量に従い重合した点、重合後老化防止剤添加前に、10%パラジウムカーボン5gを加え、窒素置換した後、水素圧力が0、5又は7kg/cmとなるように水素置換して80℃で水素添加反応を行った点以外は製造例1と同様の条件で水添処理スチレンブタジエン共重合体(1)〜(6)を合成した。
製造例5(水添処理スチレンブタジエン共重合体(7)〜(30)の合成)
表4の仕込み量にしたがった点以外は、製造例3と同様の条件で、水添処理スチレンブタジエン共重合体(7)〜(30)を合成した。
得られた水添処理スチレンブタジエン共重合体(1)〜(30)(重合体混合物)について、前述の評価を行うとともに、以下の方法により、水素添加率を測定した。結果を表3〜4に示す。
(水素添加率の測定)
四塩化炭素を溶媒として用いて15質量%濃度の溶液を調製して、100MHzのプロトンNMRの不飽和結合部のスペクトル減少率から算出した。
Figure 2013177539
Figure 2013177539
<実施例1〜39及び比較例1〜4>
以下に、実施例1〜39及び比較例1〜4で用いた各種薬品について説明する。
SBR:日本ゼオン(株)製のNS116(スチレン含有量:22質量%)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
スチレンブタジエン共重合体(1)〜(16):製造例1〜3
水添処理スチレンブタジエン共重合体(1)〜(30):製造例4〜5
表5〜7に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間プレス加硫して加硫物を得た。
また、上記未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で10分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ195/65R15)を製造した。
得られた加硫物、試験用タイヤを下記により評価し、結果を表5〜7に示した。
(耐摩耗性指数)
ランボーン摩耗試験機を用いて、温度20℃、スリップ率20%及び試験時間2分間の条件下でランボーン摩耗量を測定した。更に、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、比較例1、3、4の容積損失量を100として、下記計算式により、各配合(加硫物)の容積損失量を指数表示した。なお、ランボーン摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(耐摩耗性指数)=(比較例1、3、4の容積損失量)/(各配合の容積損失量)×100
(低燃費性指数(1))
粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で各配合(加硫物)の損失正接(tanδ)を測定し、下記計算式により指数表示した。指数が大きいほど低燃費性に優れることを示す。
(低燃費性指数(1))=(比較例1、3、4のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(低燃費性指数(2))
転がり抵抗試験機を用いて、得られた試験用タイヤを、リム15×6JJ、タイヤ内圧230kPa、荷重3.43kN及び速度80km/hの条件下で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1、3、4の転がり抵抗指数を100とし、下記計算式により、各配合の転がり抵抗を指数表示した。なお、指数大きいほど、転がり抵抗が低減され、低燃費性に優れることを示す。
(低燃費性指数(2))=(比較例1、3、4の転がり抵抗)/(各配合の転がり抵抗)×100
Figure 2013177539
Figure 2013177539
Figure 2013177539
共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる低分子量重合体の混合物と、シリカを用いた実施例では、低燃費性及び耐摩耗性がバランス良く改善され、ウェットグリップ性能も良好に得られた。
一方、未変性の低分子量重合体(スチレンブタジエン共重合体(1))を用いると、耐摩耗性が悪化した(比較例2)。
以下、製造例6〜7において、合成、重合時に用いた各種薬品について、まとめて説明する。なお、薬品は必要に応じて定法に従い精製を行った。
n−ヘキサン:関東化学(株)製
1,3−ブタジエン:高千穂化学工業(株)製
スチレン:関東化学(株)製
テトラメチルエチレンジアミン:関東化学(株)製
1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液:関東化学(株)製
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール:大内新興化学工業(株)製
変性剤(4):東京化成工業(株)製の無水マレイン酸
変性剤(5):東京化成工業(株)製のアクリル酸メチル
AIBN:2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)
製造例6(スチレンブタジエン共重合体(A)〜(E)の合成)
十分に窒素置換した撹拌翼つきの3Lオートクレーブに、表8の仕込み量にしたがい、n−ヘキサン、1,3−ブタジエン、スチレン、テトラメチルエチレンジアミンを投入し、オートクレーブ内の温度を25℃に調整した。次に、1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液を加えて昇温条件下(30℃)で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認し、老化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを1.5g加え、スチレンブタジエン共重合体(A)〜(E)を得た。
製造例7(変性スチレンブタジエン共重合体(a)〜(n)の合成)
表8の仕込み量にしたがい、フラスコにスチレンブタジエン共重合体(A)〜(E)、n−ヘキサン、AIBNを加え、フラスコ内の温度を60℃に調整した。次に、変性剤(4)又は(5)を加え1時間撹拌した後、得られた反応溶液をメタノールで処理し老化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを1.5g加え、変性スチレンブタジエン共重合体(a)〜(n)を得た。
得られたスチレンブタジエン共重合体、変性スチレンブタジエン共重合体(重合体混合物)のスチレン含有量、重量平均分子量Mwについては、前記と同様の方法により、1分子あたりの変性基含有量については以下の方法により、評価を行った。結果を表8に示す。
(1分子あたりの変性基含有量の測定)
試料:変性スチレンブタジエン共重合体
KOHを0.1g秤量し、100mLのKOH溶液を調製した。次いで、試料を0.5g量り取りトルエン30mLに溶解させ、調整した。試料溶液にフェノールフタレインを一滴加えた。この溶液にKOH溶液を滴下して、滴定試験を行った。計算によって導かれる酸濃度を変性基含有量とした。
Figure 2013177539
<実施例40〜76及び比較例5〜11>
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
SBR:日本ゼオン(株)製のNS116(スチレン含有量:22質量%、ビニル含有量:65質量%)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
スチレンブタジエン共重合体(A)〜(E):製造例6
変性スチレンブタジエン共重合体(a)〜(n):製造例7
1−アミノデカン:東京化成(株)製
1,6−ヘキサンジアミン:東京化成(株)製
表9〜11に示す配合処方にしたがい、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間プレス加硫して加硫物を得た。
また、上記未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で10分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ195/65R15)を製造した。
得られた加硫物、試験用タイヤの耐摩耗性指数、低燃費性指数(1)及び(2)について、比較例5を100(基準)として前記の同様の方法により評価し、結果を表9〜11に示した。
Figure 2013177539
表9から、ゴム成分と、特定の化合物により変性して得られる特定重量平均分子量の重合体混合物と、水と、シリカとを混練して得られるゴム組成物を用いた実施例では、低燃費性及び耐摩耗性がバランス良く改善された。一方、非変性の低分子量重合体を用いた比較例3に、水を添加した比較例5では、低燃費性が悪化した。
Figure 2013177539
表10から、非変性スチレンブタジエン共重合体を含む比較例7に1−アミノデカンを添加した比較例10では、耐摩耗性は改善されるものの、低燃費性が低下し、性能バランスを改善できなかった。これに対し、変性スチレンブタジエンゴムを含む配合に1−アミノデカンを添加した実施例では、両性能とも改善され、性能バランスを顕著に改善できることが明らかとなった。
Figure 2013177539
表11から、1,6−ジアミノヘキサンを添加した実施例でも1−アミノデカンを添加した場合と同様の性能バランスの顕著な改善効果が発揮されることが明らかとなった。

Claims (15)

  1. 共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、シリカとを含み、
    前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10であるゴム組成物。
  2. ゴム成分100質量部に対して、前記重合体混合物の含有量が0.5〜120質量部であり、前記シリカの含有量が5〜150質量部である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記重合体混合物は、下記式(1)で表される変性基を有する変性重合体を含む請求項1又は2に記載のゴム組成物。
    Figure 2013177539
    (式中、Aは2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。RはOR又は下記式(2)を表す。Rは水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
    Figure 2013177539
    (式中、Bは2価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。Rは水素原子又は1価の飽和又は不飽和炭化水素基を表す。)
  4. 前記Aが下記式(3);
    Figure 2013177539
    (式中、mは0〜6の整数を表す。R、Rは同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜2の炭化水素基又はアリール基を表す。)
    で表され、
    前記Bが下記式(4)〜(7);
    Figure 2013177539
    (式中、nは2〜3の整数を表す。R、Rは同一又は異なって、水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表す。Rは水素原子又はメチル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。)
    のいずれかで表される請求項3に記載のゴム組成物。
  5. 前記重合体混合物は、該重合体混合物を構成する重合体1分子あたり、前記変性基を平均0.1個以上有する請求項3又は4に記載のゴム組成物。
  6. 前記重合体混合物が水素添加率80モル%以下の水添重合体の混合物である請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 前記重合体混合物を構成する重合体がスチレン単独重合体、ブタジエン単独重合体又はスチレンブタジエン共重合体である請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 前記スチレンブタジエン共重合体のスチレン含有量が5〜45質量%である請求項7に記載のゴム組成物。
  9. 前記重合体混合物は、主鎖が変性された変性重合体を含む請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
  10. 前記エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物がカルボン酸無水物である請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
  11. 更に、水及び/又はアミン類を含む請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
  12. 前記アミン類は、モノアミン類及び/又はジアミン類である請求項11に記載のゴム組成物。
  13. ゴム成分と、共役ジエン化合物及び/又は芳香族ビニル化合物の重合体を、エステル基及び/又はカルボキシル基を有する化合物により変性して得られる重合体混合物と、水及び/又はアミン類と、シリカとを混合して得られ、
    前記重合体混合物の重量平均分子量が1.0×10〜1.0×10である請求項11又は12に記載のゴム組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物からなるタイヤ用ゴム組成物。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製した空気入りタイヤ。
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