JP2012021092A - 重合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、重合体、該重合体を含むゴム組成物、及び該ゴム組成物を含む空気入りタイヤに関する。
近年、省資源、環境保護の立場から、タイヤの転がり抵抗改善による燃費性能の向上が必要とされており、また、走行時の安全性向上のため、ウェットグリップ性能の改善も要求されている。
低燃費性向上にはヒステリシスロスが小さいこと、ウェットグリップ性能向上にはウェットスキッド抵抗性が高いことが要求される。しかしながら、低ヒステリシスロスと高いウェットスキッド抵抗性とは相反するものであり、低燃費性及びウェットグリップ性能をバランス良く改善することは困難である。
低燃費性及びウェットグリップ性能をバランス良く改善する方法として、充填剤としてシリカを用いる方法が挙げられるが、シリカは自己凝集性が強く、分散が困難であるという点で改善の余地がある。また、特許文献1では、窒素原子及びケイ素原子を含む特定の化合物で末端変性されたスチレンブタジエンゴムを配合し、低燃費性及びウェットグリップ性能に優れたゴム組成物を得る方法が記載されているが、他の方法の提供も求められている。
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く改善されたゴム組成物、空気入りタイヤを供することができる重合体を提供することを目的とする。
本発明は、1,3−ブタジエン及び下記一般式(I)で表される化合物を共重合して得られ、重量平均分子量Mwが1.0×105〜2.5×106である重合体に関する。
(式中、R1及びR2は、炭化水素基を表す。R1及びR2は互いに結合していてもよい。R3は水素原子又は炭化水素基を表す。)
上記重合体は、スチレン、1,3−ブタジエン及び上記一般式(I)で表される化合物を共重合して得られるものであることが好ましい。
上記一般式(I)中、R1、R2及びR3が表す炭化水素基の炭素数が1〜10であることが好ましい。
上記一般式(I)で表される化合物の含有量が0.05〜35質量%であることが好ましい。
本発明はまた、上記重合体を含むゴム組成物に関する。
上記ゴム組成物は、ゴム成分100質量%中、上記重合体の含有量が3質量%以上であることが好ましい。
上記ゴム組成物は、ゴム成分100質量部に対して、シリカを5〜150質量部含むことが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を含む空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、1,3−ブタジエン及び特定の化合物を共重合して得られ、重量平均分子量Mwが特定の範囲内である重合体であるため、該重合体を用いたゴム組成物、空気入りタイヤにおいて、低燃費性及びウェットグリップ性能をバランス良く改善できる。
<重合体>
本発明の重合体は、1,3−ブタジエン及び下記一般式(I)で表される化合物を共重合して得られる。下記一般式(I)で表される化合物は、シリカと相互作用するため、シリカの分散が向上し、低燃費性及びウェットグリップ性能をバランス良く改善できる。
(式中、R1及びR2は、炭化水素基を表す。R1及びR2は互いに結合していてもよい。R3は水素原子又は炭化水素基を表す。)
本発明の重合体は、1,3−ブタジエン及び下記一般式(I)で表される化合物を共重合して得られる。下記一般式(I)で表される化合物は、シリカと相互作用するため、シリカの分散が向上し、低燃費性及びウェットグリップ性能をバランス良く改善できる。
R1及びR2が表す炭化水素基は、炭素数が1〜10であることが好ましい。炭素数が10を超えると、高コストになる傾向がある。得られる重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、炭素数は、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6である。
R1及びR2が表す炭化水素基としては、例えば、アルキル基などの脂肪族炭化水素基、フェニル基などの芳香族炭化水素基などが挙げられる。また、R1及びR2が互いに結合した形態としては、例えば、R1及びR2が連結して形成されるエチレン基などのアルキレン基などが挙げられる。得られる重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、R1及びR2は、アルキル基、アルキレン基が好ましく、n−ブチル基、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、エチレン基がより好ましい。なお、R1及びR2は同一であっても異なってもよい。
R3が表す炭化水素基は、炭素数が1〜10であることが好ましい。炭素数が10を超えると、高コストになる傾向がある。得られる重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、炭素数は、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4である。
R3が表す炭化水素基としては、R1及びR2と同様のものが挙げられる。得られる重合体による低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が高いという点から、R3は、水素原子であることが好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、4−ビニルベンズアルデヒドを公知の方法でアセタール化することにより得られる。その具体例としては、4−ビニルベンズアルデヒドジブチルアセタール、4−ビニルベンズアルデヒドエチレンアセタール、4−ビニルベンズアルデヒドジメチルアセタール、4−ビニルベンズアルデヒドジエチルアセタール、4−ビニルベンズアルデヒドジ−n−プロピルアセタール、4−ビニルベンズアルデヒドジイソプロピルアセタールなどが挙げられる。
上記重合体における一般式(I)で表される化合物の含有量は、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは35質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。0.05質量%未満では低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が得られにくく、一方、35質量%を超えると高コストになる傾向がある。
上記重合体は、スチレン、1,3−ブタジエン及び上記一般式(I)で表される化合物を共重合して得られるものであってもよい。上記重合体がスチレンを含有する場合、スチレン含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。5質量%未満ではウェットグリップ性能が悪化する傾向があり、一方、40質量%を超えると低燃費性が悪化する傾向がある。
なお、スチレン含有量は、後述する実施例の方法で測定できる。
なお、スチレン含有量は、後述する実施例の方法で測定できる。
上記重合体の重量平均分子量Mwは、1.0×105〜2.5×106である。Mwが1.0×105未満の場合は低燃費性が悪くなる傾向があり、一方、Mwが2.5×106を超えると加工性が悪くなる傾向がある。Mwの下限は、好ましくは2.0×105以上、より好ましくは3.0×105以上であり、上限は、好ましくは1.5×106以下、より好ましくは1.0×106以下である。
なお、Mwは、重合時に使用する重合開始剤の量を変更するなどの方法により適宜調節することができ、後述の実施例の方法で測定できる。
なお、Mwは、重合時に使用する重合開始剤の量を変更するなどの方法により適宜調節することができ、後述の実施例の方法で測定できる。
<重合体の製造方法>
(重合方法)
上記重合体の重合方法については特に制限はなく、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができるが、特に一般式(I)で表される化合物の安定性の観点から、溶液重合法が好ましい。また、重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
(重合方法)
上記重合体の重合方法については特に制限はなく、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができるが、特に一般式(I)で表される化合物の安定性の観点から、溶液重合法が好ましい。また、重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
溶液重合法を用いた場合には、溶液中のモノマー濃度(スチレン、1,3−ブタジエン及び一般式(I)で表される化合物の合計)は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。溶液中のモノマー濃度が5質量%未満では、得られる重合体の量が少なく、高コストになる傾向がある。また、溶液中のモノマー濃度は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。溶液中のモノマー濃度が50質量%を超えると、溶液粘度が高くなりすぎて撹拌が困難となり、重合しにくくなる傾向がある。
(アニオン重合における重合開始剤)
アニオン重合を行う場合、重合開始剤としては特に制限はないが、有機リチウム化合物が好ましく用いられる。上記有機リチウム化合物としては、炭素数2〜20のアルキル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物などが挙げられるが、これらの中で、入手容易性、安全性などの観点からn−ブチルリチウム又はsec−ブチルリチウムが好ましい。
アニオン重合を行う場合、重合開始剤としては特に制限はないが、有機リチウム化合物が好ましく用いられる。上記有機リチウム化合物としては、炭素数2〜20のアルキル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物などが挙げられるが、これらの中で、入手容易性、安全性などの観点からn−ブチルリチウム又はsec−ブチルリチウムが好ましい。
(アニオン重合の方法)
上記有機リチウム化合物を重合開始剤として用い、アニオン重合によって重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶剤中において、例えばブチルリチウムを重合開始剤とし、必要に応じてランダマイザーの存在下で、1,3−ブタジエンと、一般式(I)で表される化合物と、必要に応じてスチレンとをアニオン重合させることにより、目的の重合体を得ることができる。なお、アニオン重合後に、必要に応じて、公知の老化防止剤や、重合反応を停止する目的でアルコールなどを加えてもよい。
上記有機リチウム化合物を重合開始剤として用い、アニオン重合によって重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶剤中において、例えばブチルリチウムを重合開始剤とし、必要に応じてランダマイザーの存在下で、1,3−ブタジエンと、一般式(I)で表される化合物と、必要に応じてスチレンとをアニオン重合させることにより、目的の重合体を得ることができる。なお、アニオン重合後に、必要に応じて、公知の老化防止剤や、重合反応を停止する目的でアルコールなどを加えてもよい。
(アニオン重合における炭化水素系溶剤)
上記炭化水素系溶剤としては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
上記炭化水素系溶剤としては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
(アニオン重合におけるランダマイザー)
また、上記ランダマイザーとは、重合体中の共役ジエン部分のミクロ構造制御(例えば、ブタジエンにおける1、2−結合の増加など)や、重合体におけるモノマー単位の組成分布の制御(例えば、ブタジエン−スチレン共重合体におけるブタジエン単位、スチレン単位のランダム化など)などの作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイザーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを用いることができる。例えば、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタンなどのエーテル類及び第三級アミン類などを挙げることができる。また、カリウム−t−アミレート、カリウム−t−ブトキシドなどのカリウム塩類、ナトリウム−t−アミレートなどのナトリウム塩類も用いることができる。これらのランダマイザーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記ランダマイザーとは、重合体中の共役ジエン部分のミクロ構造制御(例えば、ブタジエンにおける1、2−結合の増加など)や、重合体におけるモノマー単位の組成分布の制御(例えば、ブタジエン−スチレン共重合体におけるブタジエン単位、スチレン単位のランダム化など)などの作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイザーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを用いることができる。例えば、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピペリジノエタンなどのエーテル類及び第三級アミン類などを挙げることができる。また、カリウム−t−アミレート、カリウム−t−ブトキシドなどのカリウム塩類、ナトリウム−t−アミレートなどのナトリウム塩類も用いることができる。これらのランダマイザーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ランダマイザーの使用量は、重合開始剤1モル当たり、0.01モル当量以上が好ましく、0.05モル当量以上がより好ましい。ランダマイザーの使用量が0.01モル当量未満では、添加効果が小さく、ランダム化しにくい傾向がある。また、ランダマイザーの使用量は、重合開始剤1モル当たり1000モル当量以下が好ましく、500モル当量以下がより好ましい。ランダマイザーの使用量が1000モル当量を超えると、モノマーの反応速度が大きく変化してしまい、逆にランダム化しにくくなる傾向がある。
<ゴム組成物>
(ゴム成分)
上記重合体はゴム組成物のゴム成分として使用できる。ゴム成分100質量%中の重合体の含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上である。3質量%未満であると、低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が得られにくい傾向がある。また、重合体の含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。50質量%を超えると、高コストになる傾向がある。
(ゴム成分)
上記重合体はゴム組成物のゴム成分として使用できる。ゴム成分100質量%中の重合体の含有量は、好ましくは3質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは10質量%以上である。3質量%未満であると、低燃費性及びウェットグリップ性能の改善効果が得られにくい傾向がある。また、重合体の含有量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは35質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。50質量%を超えると、高コストになる傾向がある。
上記重合体は、他のゴム成分と併用してもよい。他のゴム成分としては、ジエン系ゴムを用いることが好ましい。ジエン系ゴムは、天然ゴム、ジエン系合成ゴムを使用でき、ジエン系合成ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられる。中でも、低燃費性及びウェットグリップ性能をバランス良く示すことから、NR、BR、SBRが好ましい。これらのゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上組み合わせてもよい。
ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは35質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。上記範囲内であれば、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く得られる。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下、より好ましくは15質量%以下である。上記範囲内であれば、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く得られる。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは35質量%以上、より好ましくは45質量%以上であり、また、好ましくは85質量%以下、より好ましくは75質量%以下である。上記範囲内であれば、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く得られる。
(シリカ)
本発明のゴム組成物は、補強剤としてシリカを配合することが好ましい。上記重合体によってシリカの分散が促進され、低燃費性及びウェットグリップ性能の向上効果を高めることができる。使用できるシリカとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。また、シリカは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物は、補強剤としてシリカを配合することが好ましい。上記重合体によってシリカの分散が促進され、低燃費性及びウェットグリップ性能の向上効果を高めることができる。使用できるシリカとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。また、シリカは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
シリカのチッ素吸着比表面積(N2SA)は、好ましくは50m2/g以上、より好ましくは80m2/g以上であり、また、好ましくは300m2/g以下、より好ましくは250m2/g以下である。チッ素吸着比表面積が50m2/g未満のシリカでは補強効果が小さく耐摩耗性が低下する傾向があり、300m2/gを超えるシリカでは分散性が悪く、ヒステリシスロスが増大し、低燃費性が低下する傾向がある。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上であり、また、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。シリカの含有量が5質量部未満であると耐摩耗性が十分でない傾向があり、一方、シリカの含有量が150質量部を超えると、シリカが分散しにくくなり、低燃費性が悪化する傾向がある。
(シランカップリング剤)
シリカはシランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどが挙げられる。なかでも、補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド及び3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドが好ましい。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカはシランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどが挙げられる。なかでも、補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド及び3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドが好ましい。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上である。シランカップリング剤の含有量が1質量部未満では、未加硫ゴム組成物の粘度が高く、加工性が悪くなる傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対し、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。シランカップリング剤の含有量が20質量部を超えると、その含有量ほどのシランカップリング剤の配合効果が得られず、高コストになる傾向がある。
(老化防止剤)
本発明のゴム組成物は、老化防止剤を含むことができる。老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが可能である。
本発明のゴム組成物は、老化防止剤を含むことができる。老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩、ワックスなどを適宜選択して使用することが可能である。
(軟化剤)
本発明のゴム組成物は、軟化剤を含むことができる。軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、大豆油、パーム油、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、などが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、軟化剤を含むことができる。軟化剤としては、プロセスオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤、大豆油、パーム油、ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化剤、トール油、サブ、蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリンなどのワックス類、リノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸などの脂肪酸、などが挙げられる。
軟化剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは100質量部以下である。この場合、該ゴム組成物がタイヤに使用された際のウェットグリップ性能を低下させる危険性が少ない。
(加硫剤)
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含むことができる。加硫剤としては、有機過酸化物、硫黄系加硫剤などを使用できる。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼンなどを使用することができる。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができる。これらの中では硫黄が好ましい。
本発明のゴム組成物は、加硫剤を含むことができる。加硫剤としては、有機過酸化物、硫黄系加硫剤などを使用できる。有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼンなどを使用することができる。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができる。これらの中では硫黄が好ましい。
(加硫促進剤)
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含むことができる。加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、キサンテート系加硫促進剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のゴム組成物は、加硫促進剤を含むことができる。加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、キサンテート系加硫促進剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(加硫助剤)
本発明のゴム組成物は、加硫助剤を含むことができる。加硫助剤としては、ステアリン酸、酸化亜鉛(亜鉛華)などを使用することができる。
本発明のゴム組成物は、加硫助剤を含むことができる。加硫助剤としては、ステアリン酸、酸化亜鉛(亜鉛華)などを使用することができる。
(その他の成分)
本発明のゴム組成物には、その他の補強剤、各種オイル、可塑剤、カップリング剤などのタイヤ用又は一般のゴム組成物用に配合される各種配合剤及び添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
本発明のゴム組成物には、その他の補強剤、各種オイル、可塑剤、カップリング剤などのタイヤ用又は一般のゴム組成物用に配合される各種配合剤及び添加剤を配合することができる。また、これらの配合剤、添加剤の含有量も一般的な量とすることができる。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物は、従来公知の製造方法により製造することができ、その製造方法が限定されるものではない。例えば、上記各成分をバンバリーミキサーや混練ロールなどの混練機を用いて、通常の方法及び条件で混練することによって製造することができる。
本発明のゴム組成物は、従来公知の製造方法により製造することができ、その製造方法が限定されるものではない。例えば、上記各成分をバンバリーミキサーや混練ロールなどの混練機を用いて、通常の方法及び条件で混練することによって製造することができる。
このようにして得られた本発明のゴム組成物を用いることで、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く改善された空気入りタイヤが得られる。上記ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用でき、なかでも、トレッド、サイドウォールなどに好適に使用できる。
<空気入りタイヤ>
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、上記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより空気入りタイヤを得る。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、上記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより空気入りタイヤを得る。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、合成時に用いた各種薬品について、まとめて説明する。
トルエン:関東化学(株)製
4−ビニルベンズアルデヒド:シグマアルドリッチ社製
1−ブタノール:関東化学(株)製
p−トルエンスルホン酸:関東化学(株)製
t−ブチルカテコール:関東化学(株)製
エチレングリコール:関東化学(株)製
n−ヘキサン:関東化学(株)製
スチレン:関東化学(株)製
1,3−ブタジエン:東京化成工業(株)製
テトラメチルエチレンジアミン:関東化学(株)製
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製の1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液
2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール:大内新興化学工業(株)製のノクラック200
トルエン:関東化学(株)製
4−ビニルベンズアルデヒド:シグマアルドリッチ社製
1−ブタノール:関東化学(株)製
p−トルエンスルホン酸:関東化学(株)製
t−ブチルカテコール:関東化学(株)製
エチレングリコール:関東化学(株)製
n−ヘキサン:関東化学(株)製
スチレン:関東化学(株)製
1,3−ブタジエン:東京化成工業(株)製
テトラメチルエチレンジアミン:関東化学(株)製
n−ブチルリチウム:関東化学(株)製の1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液
2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール:大内新興化学工業(株)製のノクラック200
<一般式(I)で表される化合物の合成>
(化合物A)
十分に窒素置換した三つ口フラスコにトルエン100mL、4−ビニルベンズアルデヒド5.3g、1−ブタノール8.9g、p−トルエンスルホン酸5mg、t−ブチルカテコール1mgを添加し、110℃で2時間還流させた。その後、得られた溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し、さらに減圧蒸留で精製し、下記構造式で表される化合物A(4−ビニルベンズアルデヒドジブチルアセタール)を得た。(R1、R2=n−ブチル基、R3=水素原子)
(化合物A)
十分に窒素置換した三つ口フラスコにトルエン100mL、4−ビニルベンズアルデヒド5.3g、1−ブタノール8.9g、p−トルエンスルホン酸5mg、t−ブチルカテコール1mgを添加し、110℃で2時間還流させた。その後、得られた溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、濃縮し、さらに減圧蒸留で精製し、下記構造式で表される化合物A(4−ビニルベンズアルデヒドジブチルアセタール)を得た。(R1、R2=n−ブチル基、R3=水素原子)
(化合物B)
1−ブタノールの代わりにエチレングリコール4.1gを添加する以外は化合物Aと同様の処方により、下記構造式で表される化合物B(4−ビニルベンズアルデヒドエチレンアセタール)を得た。(R1、R2=連結したエチレン基、R3=水素原子)
1−ブタノールの代わりにエチレングリコール4.1gを添加する以外は化合物Aと同様の処方により、下記構造式で表される化合物B(4−ビニルベンズアルデヒドエチレンアセタール)を得た。(R1、R2=連結したエチレン基、R3=水素原子)
<重合体の分析>
下記により得られた重合体の分析は以下の方法で行った。
下記により得られた重合体の分析は以下の方法で行った。
(重量平均分子量Mwの測定)
重合体の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
重合体の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた。
(重合体の構造同定)
重合体の構造同定は、日本電子(株)製JNM−ECAシリーズの装置を用いて行った。測定結果から、重合体中の化合物A、化合物B及びスチレンの含有量を算出した。
重合体の構造同定は、日本電子(株)製JNM−ECAシリーズの装置を用いて行った。測定結果から、重合体中の化合物A、化合物B及びスチレンの含有量を算出した。
<重合体の合成>
(重合体(1))
十分に窒素置換した耐圧容器にn−ヘキサン1500mL、スチレン100mmol、1,3−ブタジエン800mmol、化合物A5mmol、テトラメチルエチレンジアミン0.2mmol、n−ブチルリチウム0.12mmolを加えて、0℃で48時間撹拌した。その後、アルコールを加えて反応を止め、反応溶液に2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1gを添加後、再沈殿精製により重合体(1)を得た。分析の結果、Mwは480000、化合物A含有量は1.3質量%、スチレン含有量は20質量%であった。
(重合体(1))
十分に窒素置換した耐圧容器にn−ヘキサン1500mL、スチレン100mmol、1,3−ブタジエン800mmol、化合物A5mmol、テトラメチルエチレンジアミン0.2mmol、n−ブチルリチウム0.12mmolを加えて、0℃で48時間撹拌した。その後、アルコールを加えて反応を止め、反応溶液に2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1gを添加後、再沈殿精製により重合体(1)を得た。分析の結果、Mwは480000、化合物A含有量は1.3質量%、スチレン含有量は20質量%であった。
(重合体(2))
化合物Aの代わりに化合物Bを5mmol加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(2)を得た。分析の結果、Mwは500000、化合物B含有量は1.4質量%、スチレン含有量は21質量%であった。
化合物Aの代わりに化合物Bを5mmol加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(2)を得た。分析の結果、Mwは500000、化合物B含有量は1.4質量%、スチレン含有量は21質量%であった。
(重合体(3))
化合物Aを1mmol加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(3)を得た。分析の結果、Mwは460000、化合物A含有量は0.3質量%、スチレン含有量は21質量%であった。
化合物Aを1mmol加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(3)を得た。分析の結果、Mwは460000、化合物A含有量は0.3質量%、スチレン含有量は21質量%であった。
(重合体(4))
化合物Aを20mmol加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(4)を得た。分析の結果、Mwは520000、化合物A含有量は6.0質量%、スチレン含有量は16質量%であった。
化合物Aを20mmol加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(4)を得た。分析の結果、Mwは520000、化合物A含有量は6.0質量%、スチレン含有量は16質量%であった。
(重合体(5))
スチレンを加えない以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(5)を得た。分析の結果、Mwは560000、化合物A含有量は1.6質量%であった。
スチレンを加えない以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(5)を得た。分析の結果、Mwは560000、化合物A含有量は1.6質量%であった。
(重合体(6))
テトラメチルエチレンジアミン8mmol、n−ブチルリチウム5mmolを加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(6)を得た。分析の結果、Mwは20000、化合物A含有量は1.2質量%、スチレン含有量は20質量%であった。
テトラメチルエチレンジアミン8mmol、n−ブチルリチウム5mmolを加える以外は重合体(1)と同様の処方により重合体(6)を得た。分析の結果、Mwは20000、化合物A含有量は1.2質量%、スチレン含有量は20質量%であった。
<実施例1〜6及び比較例1〜2>
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B
SBR:JSR(株)製のSL574
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69
重合体(1)〜(6):上記方法で合成
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
以下に、実施例及び比較例で用いた各種薬品について説明する。
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のウベポールBR150B
SBR:JSR(株)製のSL574
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69
重合体(1)〜(6):上記方法で合成
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−1,3−ジメチルブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤(1):大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫促進剤(2):大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
表1に示す配合処方にしたがって薬品を混練り配合し、未加硫ゴム組成物を得た。そして、得られた未加硫ゴム組成物を170℃で15分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。得られた加硫ゴム組成物について以下に示す試験方法により低燃費性及びウェットグリップ性能を評価した。
<評価項目及び試験方法>
(低燃費性)
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度50℃でtanδを測定した。そして、下記計算式により測定結果を指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
(低燃費性指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(低燃費性)
(株)上島製作所製スペクトロメーターを用いて、動的歪振幅1%、周波数10Hz、温度50℃でtanδを測定した。そして、下記計算式により測定結果を指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
(低燃費性指数)=(比較例1のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
(ウェットグリップ性能)
(株)上島製作所製フラットベルト式摩擦試験機(FR5010型)を用いてウェットグリップ性能を評価した。幅20mm、直径100mmの円筒形のゴム試験片をサンプルとして用い、速度20km/時間、荷重4kgf、路面温度20℃の条件で、路面に対するサンプルのスリップ率を0〜70%まで変化させ、その際に検出される摩擦係数の最大値を読みとった。そして、下記計算式により測定結果を指数表示した。指数が大きいほどウェットグリップ性能に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能指数)=(各配合の摩擦係数の最大値)/(比較例1の摩擦係数の最大値)×100
(株)上島製作所製フラットベルト式摩擦試験機(FR5010型)を用いてウェットグリップ性能を評価した。幅20mm、直径100mmの円筒形のゴム試験片をサンプルとして用い、速度20km/時間、荷重4kgf、路面温度20℃の条件で、路面に対するサンプルのスリップ率を0〜70%まで変化させ、その際に検出される摩擦係数の最大値を読みとった。そして、下記計算式により測定結果を指数表示した。指数が大きいほどウェットグリップ性能に優れることを示す。
(ウェットグリップ性能指数)=(各配合の摩擦係数の最大値)/(比較例1の摩擦係数の最大値)×100
<評価結果>
表1に示すように、1,3−ブタジエン及び一般式(I)で表される化合物をモノマーとして使用した重合体を含む実施例は、比較例1と比較して、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く改善された。比較例2は、1,3−ブタジエン及び一般式(I)をモノマーとして使用した重合体を含んでいるが、該重合体のMwが低いため、低燃費性が大きく低下した。
表1に示すように、1,3−ブタジエン及び一般式(I)で表される化合物をモノマーとして使用した重合体を含む実施例は、比較例1と比較して、低燃費性及びウェットグリップ性能がバランス良く改善された。比較例2は、1,3−ブタジエン及び一般式(I)をモノマーとして使用した重合体を含んでいるが、該重合体のMwが低いため、低燃費性が大きく低下した。
Claims (8)
- スチレン、1,3−ブタジエン及び前記一般式(I)で表される化合物を共重合して得られる請求項1記載の重合体。
- 前記一般式(I)中、R1、R2及びR3が表す炭化水素基の炭素数が1〜10である請求項1又は2記載の重合体。
- 前記一般式(I)で表される化合物の含有量が0.05〜35質量%である請求項1〜3のいずれかに記載の重合体。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の重合体を含むゴム組成物。
- ゴム成分100質量%中、前記重合体の含有量が3質量%以上である請求項5記載のゴム組成物。
- ゴム成分100質量部に対して、シリカを5〜150質量部含む請求項5又は6記載のゴム組成物。
- 請求項5〜7のいずれかに記載のゴム組成物を含む空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
JP2010160904A JP2012021092A (ja) | 2010-07-15 | 2010-07-15 | 重合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
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---|---|---|---|---|
JP2013241526A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 共重合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2013241525A (ja) * | 2012-05-21 | 2013-12-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 共重合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2014051610A (ja) * | 2012-09-07 | 2014-03-20 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ジエン系共重合体、ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
WO2020021912A1 (ja) * | 2018-07-24 | 2020-01-30 | 日本ゼオン株式会社 | 共重合体の製造方法及び共重合体水素化物の製造方法、共重合体組成物、重合体組成物、並びに成形体 |
-
2010
- 2010-07-15 JP JP2010160904A patent/JP2012021092A/ja active Pending
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WO2020021912A1 (ja) * | 2018-07-24 | 2020-01-30 | 日本ゼオン株式会社 | 共重合体の製造方法及び共重合体水素化物の製造方法、共重合体組成物、重合体組成物、並びに成形体 |
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