JP6169354B2 - クロマトグラフィーの方法およびその精製化合物 - Google Patents
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Description
多数の異なるクロマトグラフィーの方法が、純度および収率に関し所望の最終結果を得るために適用される。逆相クロマトグラフィーは、用いられる最も強力な精製方法である。逆相液体クロマトグラフィー(「RP−LC」)および逆相高速液体クロマトグラフィー(「RP−HPLC」)は、合成または組み換え法により製造されたペプチドおよびタンパク質などの分子を精製するために、一般的に用いられる。RP−LCおよびRP−HPLC法は、近接な関連不純物を効率的に分離することができ、多くの多様な分子を精製するために用いられてきている(Lee et al., "Preparative HPLC," 8th Biotechnology Symposium, Pt. 1, 593-610 (1988))。さらに、RP−LCおよびRP−HPLCは、分子、とくに、工業スケールでタンパク質を精製するために、成功的に用いられている(Olsen et al., 1994, J. Chromatog. A, 675, 101)。
より詳細には、本開示は、RP−HPLC分取線形クロマトグラフィーにおけるHSAおよびTEAの使用に関する。
本開示の主要な目的は、混合物からポリペプチドを精製するためのクロマトグラフィーの方法を獲得することである。
本開示のもう1つの主要な目的は、アスパルト(Aspart)、グラルギン(Glargine)およびリスプロ(Lispro)などのインスリン類似体を獲得することである。
本開示のさらにもう1つの主要な目的は、アトシバン(Atosiban)およびエプチフィバチド(Eptifibatide)などの精製ポリペプチドを獲得することである。
それゆえ、本発明は、少なくとも1つの関連不純物を有する混合物からのポリペプチドの精製のためのクロマトグラフィーの方法であって、約5%−約85%の範囲の濃度を有する有機修飾剤(organic modifier)と組み合わせた約0.01%−約2%の範囲の濃度を有するイオン対試薬でのRP−HPLCを用いるステップを含む、前記クロマトグラフィーの方法;少なくとも1つの関連不純物を有する混合物からのポリペプチドの精製のためのクロマトグラフィーの方法であって、a)約5%−約85%の有機修飾剤で平衡化した、シリカ(C4−C18)ベースのレジンをRP−HPLCカラムに詰める、b)ポリペプチド混合物をカラム上に約180cm/hr−約360cm/hrの流量でローディングする、c)約5%−約85%の範囲の濃度を有する有機修飾剤と組み合わせた約0.05%−約1%の範囲の濃度を有するイオン対試薬でカラムを洗浄する、およびd)カラムから精製ポリペプチドを溶出するために約10%−約70%の線形勾配(linear gradient)を実行するステップを含む、前記クロマトグラフィーの方法;上記の方法により得られた、約90%−約100%の範囲の純度のインスリン類似体;少なくとも98%の純度で精製された精製アスパルト;少なくとも99%の純度で精製された精製グラルギン;少なくとも97%の純度で精製された精製リスプロ;上記の方法により得られた約90%−100%の範囲の純度のポリペプチド、少なくとも99.14%の純度で精製された精製アトシバン;および少なくとも94%の純度で精製された精製エプチフィバチドに関する。
本開示は、少なくとも1つの関連不純物を有する混合物からのポリペプチドの精製のためのクロマトグラフィーの方法であって、約5%−約85%の範囲の濃度を有する有機修飾剤と組み合わせた約0.01%−約2%の範囲の濃度を有するイオン対試薬でのRP−HPLCを用いるステップを含む、前記クロマトグラフィーの方法に関する。
本開示の一態様において、最も好ましくは、イオン対試薬および有機修飾剤は、それぞれ、約0.05%−約1%および約8%−約65%の範囲の濃度を有する。
本開示のさらにもう1つの態様において、有機修飾剤は、アセトニトリル、エタノール、メタノールおよびイソプロピルアルコールを含む群から選択される。
本開示のまたもう1つの態様において、ポリペプチドは、インスリン類似体、エプチフィバチドおよびアトシバンを含む群から選択される。
本開示のまたもう1つの態様において、インスリン類似体は、アスパルト、リスプロおよびグラルギンである。
本開示のもう1つの態様において、クロマトグラフィー精製は、約2.5−約8.5の範囲のpHで実行される。
本開示のさらに1つの態様において、レジンは、約5μ−約40μ、好ましくは、約7μ−約20μ、および最も好ましくは約10μ−約13μの範囲の粒径を有する。
本開示のまたもう1つの態様において、約50Å−約2000Å、好ましくは約100Å−約500Åの範囲の、および最も好ましくは120Åの孔径を有する。
本開示のまたもう1つの態様において、ポリペプチドの純度は、約90%−約100%の範囲、好ましくは少なくとも99%である。
本開示はまた、少なくとも98%の純度で精製された精製アスパルトに関する。
本開示はまた、少なくとも99%の純度で精製された精製グラルギンに関する。
本開示はまた、少なくとも97%の純度で精製された、精製リスプロに関する。
本開示はまた、約90%−約100%の範囲の純度の、上記の方法で得られた精製ポリペプチドに関する。
本発明はまた、少なくとも99.14%の純度で精製された、精製アトシバンに関する。
本開示はまた、少なくとも94%の純度で精製された、精製エプチフィバチドに関する。
本開示のもう1つの目的および利点は、タンパク質のローディングが増加した後でさえも所望のタンパク質の純度が増加することである。
本明細書において他に定義しない限り、本開示に関連して用いられる科学的および技術的用語は、当業者に一般的に理解される意味を有する。さらに、文脈において他に要求されない限り、単数の用語は複数を含み、および複数の用語は単数を含む。本開示の方法および技術は、一般的に、業界で周知の従来の方法に従って実行される。
インスリングラルギンは、インスリンA鎖上の21位のアミノ酸アスパラギンがグリシンにより置換され、および2つのアルギニンがB鎖のC末端へと付加されている点で、ヒトインスリンと異なる。インスリングラルギンはまた、即効性の、非経口血中ブドウ糖降下剤であるヒトインスリン類似体である。
インスリンリスプロは、即効性の、非経口血中ブドウ糖降下剤である、ヒトインスリン類似体である。化学的に、Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン類似体であり、インスリンB鎖上の28および29位におけるアミノ酸が逆転される際に作製される。
エプチフィバチドは、糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤クラスの抗血小板薬である。それは、サウスイースタンピグミーガラガラヘビ(southeastern pygmy rattlesnake)の毒において発見されるタンパク質由来の環状ヘプタペプチドである。いわゆるアルギニン−グリシン−アスパルタット−模倣薬(arginin-glycin-aspartat-mimetics)のクラスに属し、可逆的に血小板に結合する。
本明細書中で用いられる用語「高速液体クロマトグラフィー」は、カラムの詰め込みで用いられる粒子(固定相)が小さく(3−50ミクロン)、および選択されたサイズからの変動がなく均一であるクロマトグラフィーの方法に言及する。かかるクロマトグラフィーは、典型的には、相対的に高い(およそ500−3500psi)圧力を用いる。
「デスオクタ(Desocta)」は、プロセスにおけるトリプシン処理ステップの間に産生される不純物に関連する生成物である。それは、インスリンおよびその類似体のB鎖のC末端にかけて8アミノ酸が欠失することを特徴とする。
0.86RRT、1.22RRT、1.8RRTおよび2.1RRTは、エプチフィバチドの製造方法に関連する複数の反応ステップのために形成される不純物である。それらは典型的には反応中間体であり、プロセスの間に幾分か産生される。生成物へと転換するのを防ぐ保護基を有する中間体が存在しうる。
プロセスがRP−HPLCに基づく、少なくとも0.05%−1%(w/v)のイオン対試薬を使用することは、本開示の目的である。最も好ましくは、イオン対試薬は、0.05%−1%(w/v)の範囲で用いられる。
これに次いで、洗浄して結合しない分子を除去し、固定相から結合した検体を溶離し、そして再生して所定の溶出条件で溶離しない任意の強く結合した分子を除去する。5%−65%のアセトニトリル、イソプロピルアルコール、エタノール、メタノール、ジメチルホルムアミドなどのさまざまな有機修飾剤が、平衡化および洗浄のために用いられる。精製は、2.5−8.5の範囲のpHで実行される。
本開示の1つの側面は、実質的に純粋なタンパク質およびペプチドを得るための、PR−HPLC分取線形クロマトグラフィーにおける、イオン対試薬の使用にある。タンパク質とイオン対を形成できる典型的なイオン対試薬は、本開示において用いられてもよく、トリフルオロ酢酸(TFA)、ヘキサンスルホン酸(HSA)、ペンタフルオロプロパン酸(PFPA)、トリエチルアミン(TEA)、ヘプタフルオロ酪酸(HFBA)などを含んでもよい。
本開示のもう1つの目的は、対象のタンパク質と非常に密接に関連し、そして精製における主要な懸念であった不純物の選択性を変化させるのに役立つイオン対試薬の使用に関する。
不純物は、主要な関連する生成物である。イオン対試薬を用いる、インスリンアスパルト原料において対象とされてきた不純物は、Des leader des Bアルギニンインスリンアスパルト前駆体であった。これは、B鎖のC末端における5アミノ酸の伸長を有する点でインスリンアスパルトと異なり、該5アミノ酸は、HSAに対する標的となるであろう、酸性pHにおいてアスパルトに対してさらなる正の帯電を有することを示すArg−Asp−Ala−Asp−Aspである。インスリングラルギンにおいて、HSAはインスリングラルギンよりもさらなる正の帯電を有するため、インスリングラルギン前駆体を分離するのに役立つ。
本開示の効果的な性能は、用いられるクロマトグラフィーマトリックス、効率的な精製のためのバッファーのpH値およびイオン強度の正しい組み合わせの個別化を要する。緩衝系のpHは、化合物の疎水性と組み合わされる分離に影響を及ぼす。クロマトグラフィー分離の異なるステップにおいて起因されるpHにおける変化は、カラムにおける化合物の移動性に影響を及ぼす。
以下の例を本開示の態様をさらに説明するために提供するが、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。それらは用いられるかもしれない典型であるが、当業者に公知の他の手順、方法または技術が代替的に用いられてもよい。
説明の目的のみのために提供され、そして本開示の範囲を限定することを意図しない以下の具体例を参照することにより、より完全な理解を得ることができる。
対照1
〜75%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてIPAを添加して最終濃度5%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸ナトリウム、pH4.0であり、そして移動相Bはイソプロピルアルコールであった。20カラム容積にわたる、移動相A中における、15%−18%の移動相Bの勾配溶出。デスオクタインスリンアスパルトの分離が観察されたが、desleader des−Bアルギニンインスリンアスパルト前駆体分離は達成されなかった。全体の純度は、〜90%となった。
〜70%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてIPAを添加して最終濃度5%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸ナトリウム、pH4.0中の1%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、そして、移動相Bはイソプロピルアルコールであった。20カラム容積にわたる、移動相A中における、18%−22%の移動相Bの勾配溶出。HSAの添加により、デスオクタインスリンアスパルトが除去され、そしてまた、〜2.77%のレベルから0.27%未満へのdesleader desB−アルギニンインスリンアスパルト前駆体の低下がまた観察され、そして達成された全体の純度は〜97.85%である。
〜75%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてエチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸ナトリウム、pH4.0中の25mM硫酸アンモニウムであり、そして移動相Bはエチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中における、26%−32%の移動相Bの勾配溶出。desleader desB−アルギニンインスリンアスパルトインスリンは、〜2%のレベルから1%へと低下した。デスオクタインスリンアスパルト不純物が完全に除去され、そしてモノグリコシル化インスリンアスパルトが〜3%から1.3%へと低下した。達成された全体の純度は、〜94%である。
純度〜75%のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈して、そしてエチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸ナトリウム、pH4.0中の25mM硫酸アンモニウム中の1%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、移動相Bはエチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中の25%−35%の移動相Bの勾配溶出。HSAの添加により、desleader desB−アルギニンインスリンアスパルト前駆体を〜3%のレベルから0.3%未満へと低下させた。デスオクタインスリンアスパルトが完全に除去され、そしてモノグリコシル化インスリンアスパルトレベルを〜2%から0.3%へと低下させた。達成された全体の純度は、〜98%である。
〜67%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてメチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸アンモニウム中の25mM硫酸アンモニウムであり、そして移動相Bはメチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中の45%−55%の移動相Bの勾配溶出。desleader desB−アルギニンインスリンアスパルト前駆体が、〜2%のレベルから1%未満へと低下した。モノグリコシル化インスリンアスパルト不純物は、いかなる顕著な低下をも示さなかった。低下は2%から1.5%へとであった。デスオクタインスリンアスパルトは、〜10%から〜2%未満へと低下した。達成された全体の純度は、〜89%である。
〜67%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてメチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸アンモニウム、pH4.0中の25mM硫酸アンモニウム中の1%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、そして移動相Bはメチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中の55%−65%の移動相Bの勾配溶出。HSAの添加により、desleader desB−アルギニンインスリンアスパルト前駆体を〜2%のレベルから1%未満へと精製した。モノグリコシル化インスリンアスパルト不純物は、3%から0.5%未満へと低下した。デスオクタインスリンアスパルトは、〜10%から〜2%未満へと低下した。達成された全体の純度は、〜92%である。
〜67%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてメチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸アンモニウム、pH4.0中の25mM硫酸アンモニウム中の1%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、そして移動相Bはメチルアルコールであった。5カラム容量にわたる、移動相A中の20%−50%の移動相B、次いで20カラム容量にわたる移動相A中の55%−65%移動相Bの勾配溶出。HSAの添加により、desleader desB−アルギニンインスリンアスパルト前駆体を〜2%のレベルから1%未満へと、およびモノグリコシル化不純物を〜3%から0.6%へと精製した。デスオクタインスリンアスパルトは、〜10%から〜2%未満へと低下した。達成された全体の純度は、〜92%である。
〜67%の純度のインスリンアスパルト原料を精製水で10倍に希釈し、そしてメチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは250mM酢酸アンモニウム、pH3.5中の25mM硫酸アンモニウム中の1%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、そして移動相Bはメチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中の55%−60%の移動相Bの勾配溶出。HSAの添加により、モノグリコシル化アスパルトを〜3%のレベルから0.4%未満へと精製した。デスオクタインスリンアスパルトは、〜10%から〜1%未満へと低下した。達成された全体の純度は、〜90%である。
〜94%の純度の部分的に精製されたインスリングラルギン材料を精製水で3倍に希釈し、そしてメチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは100mM硫酸アンモニウム、pH4.0であり、そして移動相Bはメチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中の51%−59%の移動相Bの勾配溶出。インスリングラルギン前駆体レベルは、〜2.0%から1.2%へと低下され、そしてDesB32−Rインスリングラルギンは低下しなかった。達成された全体の純度は、〜97.5%である。
〜94%の純度の部分的に精製されたインスリングラルギン材料を精製水で3倍に希釈し、そしてメチルアルコールを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは100mM硫酸アンモニウム、pH4.0中の0.5%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、移動相Bはメチルアルコールであった。20カラム容量にわたる、移動相A中の51%−59%の移動相Bの勾配溶出。HSAの添加により、インスリングラルギン前駆体は〜2.5%のレベルから0.8%未満へと、およびDesB32−Rは0.7%から0.2%未満へと精製された。達成された全体の純度は、〜99.2%である。
〜77%の純度の部分的に精製されたインスリンリスプロ材料を精製水で3倍に希釈し、そしてアセトニトリルを添加して最終濃度10%とした。原料混合物を、Kromasil(登録商標)(100Å−13μ−C8)カラム上で精製した。移動相Aは20mM塩化マグネシウムおよび100mMトリス、pH8.5中の1%トリエチルアミン(TEA)(v/v)であり、そして移動相Bはアセトニトリルであった。25カラム容量にわたる、移動相A中の24%−30%の移動相Bの勾配溶出。TEAの添加により、desleader desB−アルギニンインスリンリスプロ前駆体15%のレベルを1%未満へと精製した。達成された全体の純度は、〜97.5%である。
1ステップの精製後のアトシバン原料は、〜95%の純度である。第1のステップの溶出プールを最終溶媒濃度が5%となるように希釈する。それから、ロード物を、Daiso(120Å−10μ−C8)カラム上で精製する。移動相Aは50mM酢酸であり、そして移動相Bはアセトニトリルであった。15カラム容量にわたる、移動相A中の9%−12%の移動相Bの勾配溶出を実行した。達成された純度は〜96%であり、1.05RRT不純物のみの完全な除去を示した。0.85RRTおよび0.9RRT不純物は、いかなる低下をも示さなかった。
1ステップの精製後のアトシバン原料は、〜95%の純度である。第1ステップの溶出プールを、最終溶媒濃度が5%となるように希釈する。それから、ロード物を、Daiso(120Å−10μ−C8)カラム上で精製する。移動相Aは50mM酢酸中の0.05%ヘキサンスルホン酸(HSA)(w/v)であり、そして移動相Bはアセトニトリルであった。25カラム容量にわたる、移動相A中の10%−17%の移動相Bの勾配溶出を実行した。HSAの添加により、純度を98.6%にまで増加させ、0.85RRT、0.90RRT、1.05RRTおよび1.07RRT不純物の完全な除去を示した。
1ステップの精製後のアトシバン原料は、〜95%の純度である。第1のステップの溶出プールを、最終溶媒濃度が5%となるように希釈する。それから、ロード物を、Daiso(120Å−10μ−C8)カラム上で精製する。移動相AはpH8.0の50mMのリン酸バッファーであり、そして移動相Bはアセトニトリルであった。25カラム容量にわたる、移動相A中の18%−24%の移動相Bの勾配溶出を実行した。達成された純度は98.5%であった。0.97RRTは、〜1.7%から〜0.6%へと低下した。0.95RRT不純物は除去されず、1.05RRTおよび1.07RRT不純物は〜0.8%から〜0.3%へと低下した。
1ステップの精製後のアトシバン原料は、〜95%の純度である。第1のステップの溶出プールを、最終濃度が5%となるように希釈する。ロード物を、Daiso(120Å−10μ−C8)カラム上で精製する。移動相AはpH8.0の50mMリン酸バッファー中の0.2%トリエチルアミン(TEA)(v/v)であり、そして移動相Bはアセトニトリルであった。25カラム容量にわたる、移動相A中の20%−24%の移動相Bの勾配溶出を実行した。TEAの添加により、純度は99.14%へと増加し、0.95RRT、0.97RRT不純物の完全な除去ならびに1.05RRTおよび1.07RRT不純物の50%の低下を示した。
原料エプチフィバチドは、〜58%の純度である。ロード物を、50mMの酢酸および5%アセトニトリル中に原料を溶解させることにより調製する。それから、ロード物を、Daiso(120Å−10μ−C8)カラム上で精製する。移動相Aは0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)(v/v)であり、そして移動相Bはアセトニトリルであった。25カラム容量にわたる、移動相A中の8%−14%の移動相Bの勾配溶出を実行した。TEAの添加により、純度は94%へと増加し、0.86RRT、1.22RRT、1.8RRTおよび2.1RRT不純物の完全な除去を示した。
Claims (11)
- 2.5−8.5の範囲のpHで、少なくとも1つの関連不純物を有する混合物からインスリンアスパルト、インスリンリスプロ、インスリングラルギンまたはアトシバンを精製するためのクロマトグラフィーの方法であって、以下のステップ:
a)5%−85%の有機修飾剤で平衡化した、シリカ(C4−C18)に基づくレジンをRP−HPLCカラムに詰める;
b)インスリンアスパルト、インスリンリスプロ、インスリングラルギンまたはアトシバン混合物をカラム上に通液する、ここで試料は、約180−360cm/hrの流量でロードされる;
c)2.5−8.5の範囲のpHで、5%−85%の範囲の濃度を有する有機修飾剤と組み合わせた0.05%−1%の範囲の濃度を有するヘキサンスルホン酸、ペンタフルオロプロパン酸、トリエチルアミンおよびヘプタフルオロ酪酸を含む群から選択されるイオン対試薬でカラムを洗浄する、および;
d)カラムから精製インスリンアスパルト、インスリンリスプロ、インスリングラルギン、またはアトシバンを溶出するために10%−70%有機修飾剤の線形勾配で溶出を実行する
を含む、前記方法。 - シリカレジンが、C8である、請求項1に記載の方法。
- レジンが、5μm−40μmの範囲の粒径を有する、請求項1に記載の方法。
- レジンが、7μm−20μmの範囲の粒径を有する、請求項1に記載の方法。
- レジンが、10μm−13μmの範囲の粒径を有する、請求項1に記載の方法。
- レジンビーズが、50Å−2000Åの孔径を有する、請求項1に記載の方法。
- レジンビーズが、100Å−500Åの範囲の孔径を有する、請求項1に記載の方法。
- レジンビーズが、120Åの孔径を有する、請求項1に記載の方法。
- 有機修飾剤が、アセトニトリル、エタノール、メタノールおよびイソプロピルアルコールを含む群から選択される、請求項1に記載の方法。
- インスリンアスパルト、インスリンリスプロ、インスリングラルギン、またはアトシバンの純度が、90%−100%の範囲である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
- インスリンアスパルト、インスリンリスプロ、インスリングラルギン、またはアトシバンの純度が、少なくとも99%である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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