JP3343129B2 - タンパク質の結晶化 - Google Patents

タンパク質の結晶化

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JP3343129B2 JP53358198A JP53358198A JP3343129B2 JP 3343129 B2 JP3343129 B2 JP 3343129B2 JP 53358198 A JP53358198 A JP 53358198A JP 53358198 A JP53358198 A JP 53358198A JP 3343129 B2 JP3343129 B2 JP 3343129B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ε−アミノ基上に親油性置換基を有するリ
シン残基を含むタンパク質亜鉛複合体の濾過可能な結晶
を提供する方法に関する。特に、本発明は、ε−アミノ
基上に親油性置換基を有するリシン残基を含むプロイン
スリン、インスリンおよびインスリン類縁体の亜鉛複合
体結晶を提供する方法に関する。該結晶は、任意にフェ
ノールをも含有する。
発明の背景 結晶は容易に乾燥させることができ、その後タンパク
質バルクの安定性が最適な条件下において低温で保存す
ることができるため、薬学的タンパク質を結晶状態で単
離することは、重要なことである。含有されるリシン残
基のε−アミノ基が、例えばアシル基の形で親油性置換
基を有するインスリンおよびインスリン類縁体は、IDDM
(インスリン要求性糖尿病)およびNIDDM(非インスリ
ン要求性糖尿病)の治療において、作用の持続性を有す
るので、長期作用性の基本療法に使用される見込みがあ
る。このようなアシル化インスリンおよびインスリン類
縁体の調製は、とりわけ、日本特許出願1−254,699(K
odama)、WO95/07931(Novo Nordisk)、EP 0 712 862
A2(Eli Lilly)およびWO96/29344(Novo Nordisk)に
記載されている。残念なことに、このようなアシル化イ
ンスリンおよびインスリン類縁体は、未修飾の元の化合
物と比べて結晶化しにくいことが分かっている。
プロインスリン、インスリンおよびインスリン類縁体
は、かなり不安定なタンパク質であり、その安定性は、
とりわけ個々の調製物の純度に依存する。最適な安定性
は、純粋な調製物が固体形態、特に結晶の形態で保存さ
れるときに期待できる。残念なことに、これら化合物の
溶液からの析出は、通常、濾過によって単離することが
困難であるか不可能である無晶性の沈殿を生じさせる。
その代わり、これら化合物は遠心によって単離すること
ができる。しかし、遠心によって単離するときは、この
粒子から母液を効率よく排除することが難しい。無晶性
粒子を濾過によって単離することができた場合でも、結
晶と比べて無晶性物質の方がより多くの不純物を包埋す
るため、無晶性物質は、対応する結晶よりも通常は純度
が低くなる。
εB29−(ミリストイル)デス(B30)ヒト・インス
リンの結晶の調製は、ヨーロッパ特許出願No.94926816.
3、例33に記載されている。この亜鉛を含まない結晶
は、0.625M塩化ナトリウムを含有する20%水性エタノー
ルからpH9で析出された。アシル化タンパク質、特にあ
る種の脂肪酸−アシル化インスリンを、析出および濾過
により自由に流動する粉体として回収する方法が、EP 0
747 391 A2(Eli Lilly)に記載されている。この方法
によると、タンパク質の濾過可能な沈殿は、タンパク質
を含有する水溶液のpHを調整し、適切な量のアルコール
を添加することにより得られる。結晶の形成に関しては
記載されていない。
治療に使用するためには、タンパク質は高度に精製さ
れた形態で調整されなければならず、その保存状態は、
保存の間の分解を最小限にすることを保証しなければな
らない。高度に精製された形態のアシル化インスリンま
たはアシル化インスリン類縁体は、更にフェノール化合
物を含む組成物において、その亜鉛複合体の溶液の形態
で投与される。従って、アシル化インスリンまたはアシ
ル化インスリン類縁体のバルクを、インスリンまたはイ
ンスリン類縁体、亜鉛およびフェノール化合物を含有す
る濾過可能な結晶の形態で保存することは、その製造に
おいて都合がよいであろう。
従って、本発明の目的は、任意にフェノール化合物を
も含有する、アシル化インスリンまたはアシル化インス
リン類縁体の亜鉛複合体を、濾過可能な結晶形態で得る
ことができる方法を提供することである。
本発明に従って、上記目的は、アシル化インスリンま
たはアシル化インスリン類縁体を水性緩衝液から析出す
ることにより達成された。
発明の概要 従って、最も広い観点からみて、本発明は、ε−アミ
ノ基上に親油性置換基を有するリシン残基を含むタンパ
ク質誘導体の亜鉛含有結晶を提供する方法であって、 a)アルカリ性緩衝液中にタンパク質誘導体を含有し、
更に亜鉛の塩を含有する溶液を提供すること、 b)該溶液のpH値を7から10の間に調整すること、およ
び c)形成された結晶を単離すること を具備する方法に関する。
好ましい態様において、ε−アミノ基上に親油性置換
基を有するリシン残基を含む前記タンパク質誘導体は、
リシン残基のε−アミノ基がアシル基を有するプロイン
スリン、インスリンまたはインスリン類縁体である。
別の好ましい態様において、前記タンパク質誘導体
は、NεB29−(ミリストイル)デス(B30)ヒト・イン
スリン、NεB29−(ミリストイル)ヒト・インスリ
ン、NεB29−(パルミトイル)ヒト・インスリン、N
εB28−(ミリストイル)LysB28ProB29ヒト・インスリ
ン、NεB28−(パルミトイル)LysB28ProB29ヒト・イ
ンスリン、NεB30−(ミリストイル)ThrB29LysB30
ト・インスリン、NεB30−(パルミトイル)ThrB29Lys
B30ヒト・インスリン、NεB29−(N−パルミトイル−
γ−グルタミル)デス(B30)ヒト・インスリン、N
εB29−(N−リトコーリル−γ−グルタミル)デス(B
30)ヒト・インスリンおよびNεB29−(ω−カルボキ
シヘプタデカノイル)デス(B30)ヒト・インスリンか
らなる群より選択されたインスリン誘導体である。
別の好ましい態様において、pH値の最終調整の前に、
前記溶液にフェノールが添加される。
別の好ましい態様において、前記溶液中に存在するタ
ンパク質の量の約1.5%(w/w)から約10%(w/w)、好
ましくは約1.5%(w/w)から約3%(w/w)の量のフェ
ノールが添加される。
別の好ましい態様において、ヒドロキシベンゼン、m
−クレゾール、メチルパラベンおよびエチルパラベンか
らなる群より選択されるフェノールが添加される。
別の好ましい態様において、リシン残基のε−アミノ
基上の前記親油基は、4から40までの炭素原子、より好
ましくは10から40までの炭素原子を有するアシル基であ
る。
別の好ましい態様において、リシン残基のε−アミノ
基上の前記親油基は、直鎖状のアシル基である。
別の好ましい態様において、前記緩衝液はアンモニア
またはアミンおよび酸を含む。
別の好ましい態様において、前記緩衝液はアンモニア
およびリン酸を含む。
別の好ましい態様において、前記緩衝液はアンモニア
およびカルボン酸を含む。
別の好ましい態様において、前記緩衝液はアミンおよ
びリン酸を含む。
別の好ましい態様において、前記緩衝液はアミンおよ
びカルボン酸を含む。
別の好ましい態様において、前記緩衝液がアミンおよ
び酸を含むとき、該アミンは、トリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−ヒドロキシエチルアミンおよびト
リス(2−ヒドロキシエチル)アミンからなる群より選
択される。
別の好ましい態様において、前記緩衝液は両性化合
物、好ましくはアスパラギン酸またはN−トリス(ヒド
ロキシメチル)メチルグリシン、および任意に酸を含
む。
別の好ましい態様において、前記緩衝液がアンモニア
およびカルボン酸、またはアミンおよびカルボン酸を含
むとき、該カルボン酸は、酢酸、クエン酸、乳酸、リン
ゴ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、タルトロン酸およ
びトリカルバリル酸からなる群より選択される。
別の好ましい態様において、前記アンモニアまたはア
ミンの緩衝液中の濃度は、0.1Mから1M、好ましくは0.2M
から0.6Mの間である。
別の好ましい態様において、前記リン酸またはカルボ
ン酸の緩衝液中の濃度は、0.05Mから0.5M、好ましくは
0.05Mから0.2Mの間である。
別の好ましい態様において、前記溶液に添加される前
記亜鉛の塩は、塩化亜鉛または亜鉛のカルボン酸との
塩、好ましくは亜鉛の以下の酸との塩:酢酸、クエン
酸、乳酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、タ
ルトロン酸およびトリカルバリル酸との塩である。
別の好ましい態様において、前記亜鉛の塩は、ペプチ
ドモノマーのモル量の33%から150%の間のモル量で添
加される。
ε−アミノ基上に親油性置換基を有するリシン残基を
含む前記タンパク質誘導体が、リシン残基のε−アミノ
基がアシル基を有するプロインスリン、インスリンまた
はインスリン類縁体である別の好ましい態様において、
結晶の析出を行う溶液のpH値は、約8.0から約8.5までの
範囲の値に調整される。
発明の詳細な説明 定義 本明細書で使用する「インスリン」という名称は、自
然に存在する任意のインスリンを表すために使用する。
「インスリン類縁体」という名称は、インスリン活性を
有し、且つ形式的には一以上のアミノ酸残基の置換およ
び/または一以上のアミノ酸残基の欠失および/または
一以上のアミノ酸残基の付加により、自然に存在するイ
ンスリンから誘導されたペプチドを表すために使用す
る。「アシル化インスリン」(またはインスリン類縁
体)は、該インスリン(またはインスリン類縁体)に含
まれるリシン残基のε−アミノ基にアシル基を有するイ
ンスリン(またはインスリン類縁体)である。
好ましい態様 本発明の方法による結晶の析出は、任意に共存溶媒を
含有する水中で行われる。共存溶液を使用するとき、該
溶媒は、好ましくは水混和性溶媒、例えばアルコールで
ある。
結晶の析出に先行する操作は、好ましくは室温で行わ
れる。反応混合物を室温に約2時間から約40時間静置し
た後、結晶が更に析出しなくなるまで0℃近くの温度に
冷却し、結晶をフィルター上に回収した。所望ならば、
結晶を、析出を行った溶液と同一の氷冷の緩衝液および
氷冷のエタノールで洗うことができる。
緩衝液の構成成分は、好ましくはインスリン以外とは
亜鉛複合体を形成しにくくすべきである 本発明は、以下の実施例により更に詳説されるが、添
付の請求の範囲に記載された保護の範囲を限定するもの
と解釈してはならない。以下の説明および以下の実施例
で開示された特徴は、その任意の組み合わせにおいて、
その様々な形態で本発明を理解するために重要であろ
う。
実施例 例1 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 3種類のストック溶液a)、b)およびc)を、N
εB29−(ミリストイル)デス(B30)ヒト・インスリン
の結晶を調製する間に使用した。これらの溶液は以下に
示すとおりに調製した: ストック溶液a) 12.11gのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを
80mLの水に溶解し、該溶液のpH値を約7mLの5N塩酸によ
り8.30に調整した。次いで、最終体積100mLまで水を添
加した。
ストック溶液b) 14.71gのクエン酸三ナトリウム二水和物および0.11g
の酢酸亜鉛二水和物を水に溶解し、6.25mLの3%(w/
v)フェノール水溶液を添加し、該溶液の最終体積を100
mLに調整した。
ストック溶液c) 1.471gのクエン酸三ナトリウム二水和物および2.422g
のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを水に溶解
し、該溶液の体積を40mLに調整した。そのpH値を5N塩酸
を用いて8.1に調整し、最後に体積を水で50mLに調整し
た。
εB29−(ミリストイル)デス(B30)ヒト・インスリ
ンの結晶化 1.00gの無晶性NεB29−(ミリストイル)デス(B3
0)ヒト・インスリンの粉体を、WO 95/07931に記載され
たとおりに入手し、38mLの水および2mLの無水エタノー
ルの混合液中に分散させ、40mLのストック溶液a)を撹
拌しながら添加した。該インスリンが溶解したとき、20
mLのストック溶液b)を添加し、該混合液のpH値を約1m
Lの5N塩酸の添加により8.1−8.2の範囲になるように調
整した。該混合液を一晩ゆっくり撹拌しながら室温に放
置し、その後4℃に冷却した。形成された結晶を50mmフ
ィルター上に回収し、氷冷のストック溶液c)で素早く
洗った。水分を除去した後、結晶を20mLの氷冷の無水エ
タノールで洗い、水分を除去した結晶を真空中で乾燥さ
せた。
例2 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの代わりに2−アミノ−2−メチル
−1,3−プロパンジオールを使用して繰り返した。
例3 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの代わりに2−ヒドロキシエチルア
ミンを使用して繰り返した。
例4 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの代わりにアンモニアを使用して繰
り返した。
例5 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの代わりにトリス(2−ヒドロキシ
エチル)アミンを使用して繰り返した。
例6 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの代わりにN−トリス(ヒドロキシ
メチル)メチル−グリシンを使用して繰り返した。
例7 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの代わりにL−アスパラギン酸を使
用して繰り返した。
例8 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、トリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンおよびクエン酸の両方ともその代わ
りにL−アスパラギン酸を使用して繰り返した。
例9 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、クエン酸三ナトリウム
の代わりに酢酸ナトリウムを使用して繰り返した。
例10 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、クエン酸三ナトリウム
の代わりに酒石酸二ナトリウムを使用して繰り返した。
例11 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、クエン酸三ナトリウム
の代わりにコハク酸二ナトリウムを使用して繰り返し
た。
例12 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、クエン酸三ナトリウム
の代わりにリン酸水素二ナトリウムを使用して繰り返し
た。
例13 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、クエン酸三ナトリウム
の代わりにリンゴ酸二ナトリウムを使用して繰り返し
た。
例14 亜鉛およびフェノールを含有するNεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの結晶の調製 例1に記載の結晶化の手法を、クエン酸三ナトリウム
の代わりにマロン酸二ナトリウムを使用して繰り返し
た。
例15 NεB28−(ミリストイル)LysB28ProB29ヒト・インス
リンの結晶化 例1に記載の結晶化の手法を、NεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの代わりにNεB28
−(ミリストイル)LysB28ProB29ヒト・インスリンを使
用して繰り返した。
例16 NεB29−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)デス(B
30)ヒト・インスリンの結晶化 例1に記載の結晶化の手法を、NεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの代わりにNεB29
−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)デス(B30)ヒ
ト・インスリンを使用して繰り返した。
例17 NεB29−(N−リトコーリル−γ−グルタミル)デス
(B30)ヒト・インスリンの結晶化 例1に記載の結晶化の手法を、NεB29−(ミリスト
イル)デス(B30)ヒト・インスリンの代わりにNεB29
−(N−リトコーリル−γ−グルタミル)デス(B30)
ヒト・インスリンを使用して繰り返した。
例18 NεB29−(ミリストイル)デス(B30)ヒト・インスリ
ンの結晶化 例1に記載の結晶化の方法を、以下に記載の手法の
後、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの代わり
に塩化ナトリウムを使用して行った。
二種類のストック溶液d)およびe)を、結晶化の手
法の間に使用した。これらの溶液は以下に示すとおりに
調製した: ストック溶液d) 14.71gのクエン酸三ナトリウム二水和物、5.844gの塩
化ナトリウムおよび0.11gの酢酸亜鉛二水和物を約75mL
の水に溶解し、6.25mLの3%(w/v)フェノール水溶液
を添加した後、pH値を2N水酸化ナトリウムを用いて8.1
に調整し、該溶液の最終体積を100mLに調整した。
ストック溶液e) 1.471gのクエン酸三ナトリウム二水和物および2.922g
の塩化ナトリウムを約35mLの水に溶解した。そのpH値を
2N水酸化ナトリウムを用いて8.1に調整し、最後に体積
を水で50mLに調整した。
結晶化の手法: 1.00gの無晶性NεB29−(ミリストイル)デス(B3
0)ヒト・インスリンの粉体を、78mLの水および2mLの無
水エタノールの混合液に分散させ、pHを0.1M NaOHを用
いて8.3に調整した。該インスリンが溶解したとき、20m
Lのストック溶液d)を添加し、該混合液のpH値を1N塩
酸の添加により8.1−8.2の範囲になるように調整した。
該混合液を室温で一晩ゆくっり撹拌し、その後4℃に冷
却した。形成された結晶を50mm平面フィルター上に回収
し、氷冷のストック溶液e)で素早く洗った。水分を除
去した後、結晶を20mLの氷冷の無水エタノールで洗い、
水分を除去した結晶を真空中で乾燥させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 バルシュミット、パー デンマーク国、デーコー ― 3060 エ スペルガエルド ティベルップ・アレ 20 (56)参考文献 特表 平11−506738(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/47 - 14/76 C07K 1/30 - 1/32 CA(STN)

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ε−アミノ基上に親油性アシル基を有する
    リシン残基を含む、プロインスリン、インスリンまたは
    インスリン類縁体の誘導体であるタンパク質の亜鉛含有
    結晶を提供する方法であって、 a)アルカリ性緩衝液中にタンパク質誘導体を含有し、
    更に亜鉛の塩を含有する溶液を提供すること、 b)前記溶液のpH値を7から10の間に調整すること、お
    よび c)形成された結晶を単離すること を具備する方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法であって、前記タンパ
    ク質誘導体が、NεB29−(ミリストイル)デス(B30)
    ヒト・インスリン、NεB29−(ミリストイル)ヒト・
    インスリン、NεB29−(パルミトイル)ヒト・インス
    リン、NεB28−(ミリストイル)LysB28ProB29ヒト・
    インスリン、NεB28−(パルミトイル)LysB28ProB29
    ヒト・インスリン、NεB30−(ミリストイル)ThrB29L
    ysB30ヒト・インスリン、NεB30−(パルミトイル)Th
    rB29LysB30ヒト・インスリン、NεB29−(N−パルミ
    トイル−γ−グルタミル)デス(B30)ヒト・インスリ
    ン、NεB29−(N−リトコーリル−γ−グルタミル)
    デス(B30)ヒト・インスリンおよびNεB29−(ω−カ
    ルボキシヘプタデカノイル)デス(B30)ヒト・インス
    リンからなる群より選択されるインスリン誘導体である
    方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の方法であって、前記pH値の
    最終調整の前に、前記溶液にフェノールが添加される方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の方法であって、添加される
    前記フェノールの量が、前記溶液中に存在するタンパク
    質の量の約1.5%(w/w)から約10%(w/w)、好ましく
    は約1.5%(w/w)から約3%(w/w)である方法。
  5. 【請求項5】請求項3記載の方法であって、前記フェノ
    ールが、ヒドロキシベンゼン、m−クレゾール、メチル
    パラベンおよびエチルパラベンからなる群より選択され
    る方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法であって、前記親油性
    基が、4から40までの炭素原子、より好ましくは10から
    40までの炭素原子を有するアシル基である方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載の方法であって、前記親油性
    基が、直鎖状のアシル基である方法。
  8. 【請求項8】請求項1記載の方法であって、前記アルカ
    リ性緩衝液が、窒素を含有する緩衝液である方法。
  9. 【請求項9】前記緩衝液が、アンモニアまたはアミンお
    よび酸を含む請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】前記緩衝液が、アンモニアおよびリン酸
    を含む請求項8記載の方法。
  11. 【請求項11】前記緩衝液が、アンモニアおよびカルボ
    ン酸を含む請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】前記緩衝液が、アミンおよびリン酸を含
    む請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】前記緩衝液が、アミンおよびカルボン酸
    を含む請求項8記載の方法。
  14. 【請求項14】請求項8記載の方法であって、前記緩衝
    液が、両性化合物、好ましくはアスパラギン酸またはN
    −トリス(ヒドロキシメチル)メチルグリシン、および
    任意に酸を含む方法。
  15. 【請求項15】請求項12または13記載の方法であって、
    前記アミンが、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
    ン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオー
    ル、2−ヒドロキシエチルアミンおよびトリス(2−ヒ
    ドロキシエチル)アミンからなる群より選択される方
    法。
  16. 【請求項16】請求項11または13記載の方法であって、
    前記カルボン酸が、酢酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、
    マロン酸、コハク酸、酒石酸、タルトロン酸およびトリ
    カルバリル酸からなる群より選択される方法。
  17. 【請求項17】請求項9記載の方法であって、前記アン
    モニアまたはアミンの緩衝液中の濃度が、0.1Mから1M、
    好ましくは0.2Mから0.6Mの間である方法。
  18. 【請求項18】請求項9記載の方法であって、前記リン
    酸またはカルボン酸の緩衝液中の濃度が、0.05Mから0.5
    M、好ましくは0.05Mから0.2Mの間である方法。
  19. 【請求項19】請求項1記載の方法であって、前記溶液
    に添加される前記亜鉛の塩が、塩化亜鉛または亜鉛のカ
    ルボン酸との塩、好ましくは亜鉛の請求項16記載の酸と
    の塩である方法。
  20. 【請求項20】請求項1記載の方法であって、前記亜鉛
    の塩が、ペプチドモノマーのモル量の33%から150%の
    間のモル量で添加される方法。
  21. 【請求項21】請求項1記載の方法であって、前記pH値
    が、約8.0から約8.5の範囲の値に調整される方法。
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