JP6165435B2 - フック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘリコプタ等に取り付けたワイヤロープの下端に装着し、物体を吊り上げる際に使用されるフック装置に関するものである。
山間部において鉄塔などの建造物を建設、改築等する際には、資材を平地から運び込む一方、作業機材や廃棄資材等の荷物を山間部の作業現場から平地に運び出す必要がある。この場合、ヘリコプタを利用して空中から運び出すのが一般的である。
従来ヘリコプタにより上記作業を行う場合、空中にヘリコプタを停止させた状態で、ヘリコプタからワイヤロープで吊下げられたフックを地上作業員が作業機材のワイヤロープに引掛ける作業を行う必要がある。
これに対し特許文献1に記載のフック装置は、地上作業員がいない状態でフックを作業機材のワイヤロープに引掛けることができ、地上作業員が作業現場に待機する必要がない。
特開2006−315835号公報
地上作業員がフックをワイヤロープに引掛ける方法では、建設現場ごとに地上作業員を配置する必要があり、多数の地上作業員を導入する必要があった。また、重量物である荷物が地上から離れる際、地上作業員の意図しない方向に荷物が揺れ、作業中に地上作業員が怪我を負う可能性もあった。
また、特許文献1に記載のフック装置では、すでに地上に配置した撤去用ワイヤロープの上にフック装置を降ろす必要があり、風が強い場合には上空でヘリコプタの水平位置や上下位置を変更する作業をやり直す必要が生じると共に、片方のフックに全重量が作用することとなるためフック装置全体の構成が大きいものとなっていた。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、フック装置基部11から下方に向けて鉛直に二本の棒状ロードアーム12、12を、前記フック装置基部11の回動支点13を中心に開閉自在に設置し、前記棒状ロードアーム12の一方の下端には、他方の棒状ロードアーム12の方向に突出するワイヤロープ受部15を備えると共に、
前記棒状ロードアーム12は、直線部14と前記ワイヤロープ受部15とでJ字形状を構成し、かつ、前記ワイヤロープ受部15を前記二本の棒状ロードアームそれぞれに対して設けると共に、前記ワイヤロープ受部15にそれぞれ切欠き部を設け、前記棒状ロードアーム12が閉状態のときに、前記J字形状の凹部同士が、互いの切欠き部に入り込むようにして重なり合うように構成し、さらに、前記二本の棒状ロードアーム12間にワイヤロープが摺動可能な隙間を生じる構成とし、
前記フック装置基部11には棒状ロードアーム作動手段16を備え、
前記棒状ロードアーム作動手段16を、前記フック装置基部11に設けたトグル機構17と、このトグル機構17を駆動する伸縮自在の駆動バー18とにより構成し、
前記トグル機構17は、正面視略三角形状に形成し、かつ、前記棒状ロードアームが閉状態のとき、斜辺が前記フック装置基部の側面に当接するように配置し、かつ、斜辺上部の先端角に設けた第三節20cを支点として前記駆動バー18の伸縮により回動自在となるように構成した第一リンク17aと、前記第一リンク17aの斜辺下部の先端角に設けた第二節20bを支点として、前記第一リンク17aと回動自在に連結した第二リンク17bとを備え、
前記棒状ロードアームは、その直線部14に外側へ向け突出した突出部を有し、この突出部に設けた第一節20aを支点として、前記棒状ロードアームと前記第二リンク17bを回動自在に連結し、前記棒状ロードアームが閉状態のときに、前記第三節20cと前記第一節20aを結んだ直線よりも内側に前記第二節20bが位置するように構成したことを特徴とする遠隔操作用フック装置である。
また、請求項2記載の発明は、前記棒状ロードアーム作動手段16を、前記二本の棒状ロードアーム12,12それぞれに対して設けたことを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作用フック装置である。
また、請求項3記載の発明は、前記駆動バーが電動モータと台形ねじとを用いて伸縮することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠隔操作用フック装置である。
また、請求項4記載の発明は、前記フック装置基部には、前記棒状ロードアームが閉状態になったことを覚知させるセンサを設けたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の遠隔操作用フック装置。
請求項1記載の発明によれば、二本の棒状ロードアーム12、12を備え、少なくとも一方の棒状ロードアーム12が開閉自在であることにより、ワイヤロープを捕捉するための開口が大きくすることができる。また棒状ロードアーム作動手段16を備えたことにより、ヘリコプタ2機上から、棒状ロードアーム12を開閉することができる。これらにより地上作業者がなしで、軽量でかつ簡易な構成により、容易に荷物6を吊り上げることが可能となる。
また、棒状ロードアーム12の一方の下端には、他方の棒状ロードアーム12の方向に突出するワイヤロープ受部15を備えると共に、棒状ロードアーム12を閉状態にしたときに、二本の棒状ロードアーム12、12間にワイヤロープが摺動可能な隙間を生じる構成としたことにより、挟み込んだワイヤロープが、挟み込まれた状態で適切にワイヤロープ受部15に負荷を加える構成となる。
加えて、二本の棒状ロードアーム12、12がJ字形状を構成することにより、その部分に撤去用ワイヤロープ4を引掛けることができるので、ヘリコプタ2の機上からの撤去用ワイヤロープ4の捕捉作業がより容易になる。さらに、前記ワイヤロープ受部15にそれぞれ切欠き部を設け、前記棒状ロードアーム12が閉状態のときに、前記J字形状の凹部同士が、互いの切欠き部に入り込むようにして重なり合うように構成されたことにより、二本の棒状ロードアーム12、12に機材の重量が均等にかかるようになり、棒状ロードアーム12の寿命が延び、装置全体の安全性が高まる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、棒状ロードアーム作動手段16を、二本の棒状ロードアーム12、12それぞれに対して設けることにより、二つの棒状ロードアーム12、12の開閉を独立に制御できる。このことから作業に合わせて棒状ロードアーム12、12の状態を任意に変更でき、ヘリコプタ2の機上から撤去用ワイヤロープ4を捕捉する作業の能率を上げることができる。
加えて、前記棒状ロードアームは、その直線部14に外側へ向け突出した突出部を有し、この突出部に設けた第一節20aを支点として、前記棒状ロードアームと前記第二リンク17bを回動自在に連結し、前記棒状ロードアームが閉状態のときに、前記第三節20cと前記第一節20aを結んだ直線よりも内側に前記第二節20bが位置するように構成したことにより、棒状ロードアーム12側からの作用力、即ち棒状ロードアーム12に吊り下げた荷物6からの荷重によっては棒状ロードアーム12の状態を閉状態から変更することができない。これにより棒状ロードアーム12が、ヘリコプタ2の機上にいる操作者の意思に反して開閉することを防止でき、装置の安全性が向上する。
請求項記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、駆動バー18が電動モータ18aと台形ねじ18bとを用いて伸縮する構成であることにより、油圧装置などを装備する必要がなくなり、より簡易な構造で装置を構成できる。また、台形ねじ18bであることにより棒状ロードアーム12側からの作用力で駆動バー18が伸縮することがなくなり、この点でも装置の安全性が向上する。
請求項記載の発明によれば、請求項1から請求項のいずれかに記載の発明の効果に加えて、フック装置基部11には、棒状ロードアーム12が閉状態になったことを覚知させるセンサ19を設けたことにより、ヘリコプタ2の機上からフック装置の状況を確認でき、作業の安全性を高めることができる。

本発明の実施形態にかかるフック装置の使用図である。 本発明の実施形態にかかるフック装置の正面図である。 図2のフック装置の側面図である。 図2のフック装置の動作図である。 図2のフック装置のトグル機構の拡大正面図である。 図2のフック装置の下端部の拡大図である。 図2のフック装置の使用フロー図である。 図2のフック装置の制御ボックスの構成図である。
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつ
つ説明する。なお、フック装置については、U字金具10で吊るされた状態で上下という。
図1には本発明の実施形態にかかる遠隔操作用フック装置の使用図を示す。図1(a)は、荷物6を吊り上げる前の状態の遠隔操作用フック装置の使用状態を示し、図1(b)は荷物を吊り上げた状態の遠隔操作用フック装置の使用状態を示す。
山間部等の作業現場から作業機器等の荷物6を平地に輸送する場合、事前に作業員が作業現場で荷物6の荷造りを行い、本発明の遠隔操作用フック装置を使用できる状態にする。具体的には、荷物6に搬送用に準備した撤去用ワイヤロープ4の端を取り付け、地上に設けた二つのアンカー部材5の間にたるまないようにその撤去用ワイヤロープ4を架け渡す。地上作業員はここまでの作業を行うと、次の作業現場に向かい、この場所に地上作業員はいなくなる。
ヘリコプタ2で作業現場に到着した後、遠隔操作用フック装置を先端に付けた吊りワイヤロープ3をヘリコプタ2から降ろす。そして、ヘリコプタ2の機上で遠隔操作用フック装置を操作し、撤去用ワイヤロープ4に引掛ける。引掛けた後、図1(b)のように、荷物6を吊り下げ、作業現場から荷物6を平地に輸送する。
図2、図3には本発明の実施形態にかかる遠隔操作用フック装置の構成を示す。図2が遠隔操作用フック装置を上から吊り下げた使用状態の正面図、図3が側面図であり、図2に向かって右を遠隔操作用フック装置の右側、左を左側と言う。なお図2については、右側棒状ロードアーム12aが閉状態にあり、左側棒状ロードアーム12bが開状態にある。
遠隔操作用フック装置は、フック装置基部11から下方に向けて鉛直に二本の棒状ロードアーム12(12a、12b)を設ける。フック装置基部11は、上部にU字金具を備え、このU字金具により遠隔操作用フック装置はヘリコプタ2からの吊りワイヤロープ3等にぶら下げられる。棒状ロードアーム12は、四角柱形状の鋼製であり、軸方向の長さが約500[mm]である。フック装置基部11の下部には、これら二本の棒状ロードアーム12の回動支点13を一か所設け、この回動支点により鉛直状態から互いに離れる方向に開閉自在に回動する。二本の棒状ロードアーム12が両方とも開状態になると、170度程度開脚する。
二本の棒状ロードアーム12a、12bの下端には、互いに他方に向けて、即ち内側に向けて突出するワイヤロープ受部15、15を備える。詳細に説明すると、棒状ロードアーム12は、直線部14とワイヤロープ受部15とでJ字形状を構成するようにする。それぞれのワイヤロープ受部15、15は、棒状ロードアームが閉状態になると、正面視でJ形状の凹部同士が重なり合うようにする。またこの時棒状ロードアーム12a、12b間には、挟み込んだ撤去用ワイヤロープ4が摺動可能な隙間を生じるように構成する。
遠隔操作用フック装置は、フック装置基部11に棒状ロードアーム12を回動動作させるための棒状ロードアーム作動手段16をそれぞれ備える。この棒状ロードアーム作動手段16は、フック装置基部11に設けた、リンク機構の一種であるトグル機構17と、このトグル機構17を駆動する伸縮自在の駆動バー18とにより構成する。図2では、左側棒状ロードアーム12bの棒状ロードアーム作動手段16が前側正面に位置し、右側棒状ロードアーム12aの棒状ロードアーム作動手段16は、フック装置基部11の後側に位置する。
二本の棒状ロードアーム12、12を開閉自在に備えることにより、ワイヤロープを捕捉するための開口が大きくすることができる。また棒状ロードアーム作動手段16を備えたことにより、ヘリコプタ2機上から、棒状ロードアーム12を開閉することができる。これらにより地上作業者がなしで、軽量でかつ簡易な構成により、容易に荷物6を吊り上げることが可能となる。
棒状ロードアーム作動手段16を、二本の棒状ロードアーム12、12それぞれに対して設けることにより、二つの棒状ロードアーム12、12の開閉を独立に制御できる。このことから作業に合わせて棒状ロードアーム12、12の状態を任意に変更でき、ヘリコプタ2の機上から撤去用ワイヤロープ4を捕捉する作業の能率を上げることができる。
棒状ロードアーム12の一方の下端には、他方の棒状ロードアーム12の方向に突出するワイヤロープ受部15を備えると共に、棒状ロードアーム12を閉状態にしたときに、二本の棒状ロードアーム12、12間にワイヤロープが摺動可能な隙間を生じる構成としたことにより、挟み込んだワイヤロープが、挟み込まれた状態で適切にワイヤロープ受部15に負荷を加える構成となる。
二本の棒状ロードアーム12、12がJ字形状を構成することにより、その部分に撤去用ワイヤロープ4を引掛けることができるので、ヘリコプタ2の機上からの撤去用ワイヤロープ4の捕捉作業がより容易になる。
トグル機構17は、棒状ロードアーム12とフック装置基部11とを第一リンク17aと第二リンク17bとにより連結する。棒状ロードアーム12と第二リンク17bとの連結は第一節20a、第二リンク17bと第一リンク17aとの連結は第二節20b、第一リンク17aとフック装置基部11との連結は第三節20c、そして第一リンク17aは正面視で三角形状であって駆動バー18とも連結し、第一リンク17aと駆動バー18との連結は第四節20dとし、各節は、互いの要素を回動自在に連結するものである。なお、駆動バー18とフック装置基部11は回動自在の第五節20eによって連結する。
駆動バー18は、電動モータ18aと台形ねじ部18bとを用いて伸縮する。詳細には、ヘリコプタ2から供給される28VDCの電源により、伝動モータ18aを駆動し、その先端にある減速機で回転速度を減速して、台形ねじ部18bの中に備えた台形ねじの端部を回転させ、駆動バー18を伸縮する。
駆動バー18が電動モータ18aと台形ねじ18bとを用いて伸縮する構成であることにより、油圧装置などを装備する必要がなくなり、より簡易な構造で装置を構成できる。また、台形ねじ18bであることにより棒状ロードアーム12側からの作用力で駆動バー18が伸縮することがなくなり、この点でも装置の安全性が向上する。
フック装置基部11には、棒状ロードアーム12が閉状態になったことを、ヘリコプタ2機上の操作者に覚知させるセンサ19を設ける。具体的にセンサ19はタッチセンサであり、棒状ロードアーム12が閉状態になった時、棒状ロードアーム作動手段16を構成する第一リンク17aに設けたセンサターゲットが、センサ19に接触し、信号を制御装置へ送信する。
フック装置基部11には、棒状ロードアーム12が閉状態になったことを覚知させるセンサ19を設けたことにより、ヘリコプタ2の機上からフック装置の状況を確認でき、作業の安全性を高めることができる。
図4は図2のフック装置の動作を示した斜視図である。図4(a)は左右の棒状ロードアーム12、12のいずれもが閉状態にあり、図4(b)は片方の左側棒状ロードアーム12bが開状態、右側棒状ロードアームが閉状態にあり、図4(c)は左右の棒状ロードアーム12、12のいずれもが開状態にある。地上にある撤去用ワイヤロープ4を捕捉する際、通常は図4(c)にある状態で左右いずれかの棒状ロードアーム12に撤去用ワイヤロープ4を引掛けるようにするが、作業時に風が強い場合は遠隔操作用フック装置が揺れても撤去用ワイヤロープ4を引掛けることが容易にするために、図4(b)のように一方だけの棒状ロードアーム12を閉状態にして作業を行う。
図5には図2のフック装置のトグル機構17の拡大正面図を示す。図5においてトグル機構17は、左側棒状ロードアーム12bを閉状態としている。トグル機構17はリンク機構の一種であり、複数のリンク部材と複数の節により構成し、一つの入力により部材が入力方向に移動するが、一定の位置を超えると入力が除去されても部材が反入力方向に戻らず位置が保持され、反入力方向の外力に対して大きな効力を持つようになる機構をいう。
駆動バー18が伸びると、三角形状の第リンク17が、フック装置基部11との連結部である第三節20cを中心に回動し、図5に示すような位置に移動する。この際、第三節20cと第一節20aとを結んだ直線よりも内側に第一リンク17aと第二リンク17bとの連結部である第二節20bが位置するようにトグル機構17を構成する。このような構成とすることで、左側棒状ロードアーム12bが左側に回動しようとしても、第二節20bが外側に移動できない、即ち自動締り状態となる。逆に、駆動バー18が縮むと第二リンク17bが第三節20cを中心に時計回りに回動すると共に、第二リンク17bと連結している第一リンク17aが第一節20aを中心に反時計回りに回動し、第一リンク17aにより左側棒状ロードアーム12bが開脚する。
棒状ロードアーム作動手段16を、トグル機構17と駆動バー18とにより構成し、このトグル機構17が自動締りとなる位置で、前記棒状ロードアーム12が閉状態となる構成とすることにより、棒状ロードアーム12側からの作用力、即ち棒状ロードアーム12に吊り下げた荷物6からの荷重によっては棒状ロードアーム12の状態を閉状態から変更することができない。これにより棒状ロードアーム12が、ヘリコプタ2の機上にいる操作者の意思に反して開閉することを防止でき、装置の安全性が向上する。
図6には図2のフック装置の下端部の拡大図を示す。図6(a)は正面図であり、閉状態にある棒状ロードアーム12、12を示す。図6(b)は下端部を下方向斜めから見た図であり、棒状ロードアーム12、12が、閉状態から幾分開脚した状態を示す。
四角柱形状である棒状ロードアーム12は先端部にワイヤロープ受部15を備え、その部分と直線部14とでJ字形状を構成する。左右の棒状ロードアーム12a、12bを合わせた状態の側面方向からの断面形状は、ワイヤロープ受部15の上部、即ち撤去用ワイヤロープ4が接触する部分は滑らかな円形状であり、下部は水平の下辺に対して側面が垂直、即ち長方形の下部と同じ形状である。ワイヤロープ受部15は下端において前後に等分に二分割され、左側棒状ロードアーム12bのワイヤロープ受部15は前側に位置する。そして、左側棒状ロードアーム12bのワイヤロープ受部15が、右側棒状ロードアーム12aの下部に設けた前方の切欠き部に入り込み、棒状ロードアーム12、12の閉状態で、一体構造を形成するようにする。反対側の右側棒状ロードアーム12aについても同様である。
棒状ロードアーム12,12が閉状態のときにJ字形状の凹部同士が重なり合う構成であることにより、二本の棒状ロードアーム12、12に機材の重量が均等にかかるようになり、棒状ロードアーム12の寿命が延び、装置全体の安全性が高まる。
棒状ロードアーム12、12が閉状態であるとき、左側棒状ロードアーム12bのワイヤロープ受部15と、右側棒状ロードアーム12aの前方切欠き部とが接触し、二本の棒状ロードアーム12、12間に撤去用ワイヤロープ4であるワイヤロープが摺動可能な隙間を生じる。
ワイヤロープ受部15の上部にあるJ字形状の凹部の谷深さは、撤去用ワイヤロープ4の半分であることが望ましい。このようにすることで、撤去用ワイヤロープ4を捕捉する際には、この部分に撤去用ワイヤロープ4が入り込み捕捉が容易になると共に、撤去用ワイヤロープ4を外す時も、容易に外すことができる。
図7には本発明の実施形態にかかるフック装置の使用フロー図を、図8にはフック装置の制御ボックスの構成図を示す。ステップ01(以下S01のように示す)で、ヘリコプタ2が作業地点である荷吊り地点まで移動し、ホバリング(空中停止)する。S02で、ヘリコプタ2の機体位置が地上にある荷物6の上方位置に十分近づいたかを判断する。不十分だと判断するとヘリコプタ2を移動させ、十分だと判断すると次のステップへ移動する。
S03において、ヘリコプタ2の機上にいる遠隔操作用フック装置の操作者は、遠隔操作用フック装置をすでに備えた吊りワイヤロープ3の動きを確認しながら遠隔操作用フック装置の棒状ロードアーム12をどのように開くかを判断する。風がない通常の状態であれば、両方の棒状ロードアーム12、12を開状態にし、風がある場合は一方の棒状ロードアーム12を開状態にするようにする。操作は制御ボックス21の各スイッチで行う。
両方の棒状ロードアーム12を同時に動作させる場合は、「アームスイッチ」を「off」位置から「both」位置に動かした後、「右操作スイッチ」を「close」から「open」位置に動かす。そうすると、両方の棒状ロードアーム12が同時に開状態となる。棒状ロードアーム12をそれぞれ独立に動作させる場合は「アームスイッチ」を「off」位置から「each」位置に動かした後、「左操作スイッチ」又は「右操作スイッチ」の位置を動かすことによってそれぞれのアクチュエータを動作させる。
S04において、遠隔操作用フック装置の棒状ロードアーム12のワイヤロープ受部15に撤去用ワイヤロープ4を引掛けることができなかった場合は、再実行をするためヘリコプタ2を移動させる。引掛けることができた場合は閉止可能と判断し、S05で遠隔操作用フック装置の閉止操作を実行する。
S06でセンサ19からの信号により、フック装置にある信号灯が点灯することで両方の棒状ロードアーム12が、閉状態にあることを操作者が確認し、S07で制御ボックス21の制御電源をOFFにする。制御電源をOFFにすることで、操作者が誤って制御ボックス21のスイッチを操作することを防止できる。S08で制御電源がOFFになっていることを確認すると、S09でヘリコプタ2により荷物6の輸送を開始する。
S10において荷下ろし地点まで移動しホバリングを行う。S11で荷物を地上に下ろす。設置していることを確認し、遠隔操作用フック装置を開き、撤去用ワイヤロープ4を遠隔操作用フック装置から切り離す。
なおS06で、センサ19からの信号が送信されずロックが確認できない場合は、S20で遠隔操作用フック装置の動作をリセットする。そしてS06に戻り再度ロックを確認する。S22において操作者が吊り上げ作業の中止が妥当と判断すると、操作者は遠隔操作用フック装置を開き、撤去用ワイヤロープ4を遠隔操作用フック装置から切り離す。
なお、上記においては二本の棒状ロードアーム12、12それぞれに棒状ロードアーム作動手段16を設けた実施形態について説明したが、一方の棒状ロードアーム12のみを駆動する方式もある。
また、二本の棒状ロードアーム12、12それぞれにワイヤロープ受部15を設ける構成について説明したが、一方の棒状ロードアーム12のみに設けることも可能である。
本発明にかかる遠隔操作用フック装置は、ヘリコプタ2の輸送に用いるものとして実施の形態を説明したが、例えば、作業者を作業場から排除したい半導体製造現場や、長時間現場で玉掛け作業をすることが困難である放射能で汚染された現場などで用いる一般的なクレーンに用いることも可能である。
1 遠隔操作用フック装置
2 ヘリコプタ
3 吊りワイヤロープ
4 撤去用ワイヤロープ
5 アンカー部材
6 荷物
10 U字金具
11 フック装置基部
12 棒状ロードアーム
12a 右側棒状ロードアーム
12b 左側棒状ロードアーム
13 回動支点
14 直線部
15 ワイヤロープ受部
16 棒状ロードアーム作動手段
17 トグル機構
17a 第一リンク
17b 第二リンク
18 駆動バー
18a 電動モータ
18b 台形ねじ部
19 センサ
20a 第一節
20b 第二節
20c 第三節
20d 第四節
20e 第五節
21 制御ボックス

Claims (4)

  1. フック装置基部から下方に向けて鉛直に二本の棒状ロードアームを、前記フック装置基部の回動支点を中心に開閉自在に設置し、
    前記棒状ロードアームの一方の下端には、他方の棒状ロードアームの方向に突出するワイヤロープ受部を備えると共に、
    前記棒状ロードアームは、直線部と前記ワイヤロープ受部とでJ字形状を構成し、かつ、前記ワイヤロープ受部を前記二本の棒状ロードアームそれぞれに対して設けると共に、前記ワイヤロープ受部にそれぞれ切欠き部を設け、前記棒状ロードアームが閉状態のときに、前記J字形状の凹部同士が、互いの切欠き部に入り込むようにして重なり合うように構成し、さらに、前記二本の棒状ロードアーム間にワイヤロープが摺動可能な隙間を生じる構成とし、
    前記フック装置基部には棒状ロードアーム作動手段を備え、
    前記棒状ロードアーム作動手段を、前記フック装置基部に設けたトグル機構と、このトグル機構を駆動する伸縮自在の駆動バーとにより構成し、
    前記トグル機構は、正面視略三角形状に形成し、かつ、前記棒状ロードアームが閉状態のとき、斜辺が前記フック装置基部の側面に当接するように配置し、かつ、斜辺上部の先端角に設けた第三節を支点として前記駆動バーの伸縮により回動自在となるように構成した第一リンクと、前記第一リンクの斜辺下部の先端角に設けた第二節を支点として、前記第一リンクと回動自在に連結した第二リンクとを備え、
    前記棒状ロードアームは、その直線部に外側へ向け突出した突出部を有し、この突出部に設けた第一節を支点として、前記棒状ロードアームと前記第二リンクを回動自在に連結し、前記棒状ロードアームが閉状態のときに、前記第三節と前記第一節を結んだ直線よりも内側に前記第二節が位置するように構成したことを特徴とする遠隔操作用フック装置。
  2. 前記棒状ロードアーム作動手段を、
    前記二本の棒状ロードアームそれぞれに対して設けたことを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作用フック装置。
  3. 前記駆動バーが電動モータと台形ねじとを用いて伸縮することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遠隔操作用フック装置。
  4. 前記フック装置基部には、
    前記棒状ロードアームが閉状態になったことを覚知させるセンサを設けたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の遠隔操作用フック装置。
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