JP6165334B2 - 減少された溶剤含量を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(p) - Google Patents

減少された溶剤含量を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(p) Download PDF

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Description

本発明は、減少された溶剤含量を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法、この方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)、前記ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を含有する熱可塑性成形材料および前記成形材料から製造される成形品に関する。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、高性能熱可塑性樹脂の群に属し、かつ高い熱変形安定性、良好な機械的性質および固有の難燃性によって傑出している。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造は、久しく公知である。この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、一般に、相応する芳香族ジヒドロキシ化合物を芳香族ジハロゲン化合物と重縮合させることによって製造され、その際に、重縮合は、非プロトン性極性溶剤中で塩基としての炭酸カリウムの存在下に実施される。したがって、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、製造法において、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を非プロトン性極性溶剤中に溶解して含有する溶液の形で生じる。ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を非プロトン性極性溶剤から単離するために、技術水準にはさまざまな方法が記載されている。
ドイツ連邦共和国特許第1957091号明細書には、非プロトン性極性溶剤として、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジイソプロピルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、ジエチレングリコール、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドまたはニトロベンゼンが使用される、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法が記載されている。重縮合の完結後に、得られたポリマー溶液は、最初に室温へ冷却される。ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を単離するために、前記ポリマー溶液は、引き続き徐々に沸騰水中に添加され、ポリマーを沈殿させる。沈殿されたポリマーは、次にろ別されかつ乾燥される。
欧州特許第0000361号明細書には、同様に、非プロトン性極性溶剤として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランまたはジフェニルスルホンが使用される、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法が記載されている。重縮合の際に得られたポリマー溶液からポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を単離するために、前記ポリマー溶液から最初に無機成分がろ別される。前記ポリマー溶液は、次に水中で沈殿される。沈殿されたポリマーは、ろ別され、かつ次に真空中で80℃で乾燥される。
また、国際公開番号WO 00/18824には、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法が記載されている。ポリマーを単離するために、得られたポリマー溶液は、70:30の比のメタノール対水からなる混合物に徐々に添加される。その際に、メタノール水溶液は、急速に攪拌される。得られたポリマー沈殿物は、次にろ過によって分離されかつメタノールおよび水で洗浄される。引続き、ポリマー沈殿物は、真空中で乾燥される。
また、国際公開番号WO 01/066620には、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法が記載されている。非プロトン性極性溶剤として、スルホランが使用される。ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、得られたポリマー溶液から、当該ポリマー溶液を70:30の比のメタノール対水からなる冷却された溶液に徐々に添加することにより、分離される。この場合、メタノール水溶液は、高速で攪拌される。得られた沈殿物は、次にろ別されかつ真空中で乾燥される。
国際公開番号WO 2011/020823には、ポリビフェニルスルホンポリマーを非プロトン性極性溶剤中で製造するための方法が開示されている。この場合、芳香族ジハロゲンスルホン化合物は、過剰の芳香族ジヒドロキシ化合物と反応される。反応中または反応後に、金属水酸化物が添加される。非プロトン性極性溶剤として、N−メチルピロリドンが好ましい。得られたポリマー溶液からポリビフェニルスルホンポリマーを単離するために、溶液は最初にろ過され、およびポリマーは、次にNMP/水混合物中で沈殿される。
前記方法によって、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、未定義の形で得られる。ポリマー溶液を水または水メタノール混合物に添加することによって、ポリマー溶液中に含有されているポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、未制御のまま沈殿する。それによって、未定義の凝集塊の形でポリマー沈殿物が形成される。このポリマー凝集塊は、例えば成形材料または成形品への後加工には不適当である。さらに、こうして得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、比較的大量の非プロトン性極性溶剤を有する。したがって、この非プロトン性極性溶剤は、前記方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)から製造される成形品の中にも含有されている。非プロトン性極性溶剤は、成形品を使用する際に当該成形品から移動しうる。したがって、こうして得られた成形品は、毒物学的視点から懸念されるものである。この場合、この成形品は、殊に食品用途にはしばしば不適当である。
未定義のポリマー凝集塊を避けるために、ドイツ連邦共和国特許第3644464号明細書には、粒子状ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を単離する方法が記載されている。このために、第1の工程において、芳香族ジヒドロキシ化合物は、芳香族ジハロゲン化合物と、非プロトン性極性溶剤中で重縮合される。この場合、重縮合は、有利に無水N−メチルピロリドン中で炭酸カリウムの存在下に行なわれる。ドイツ連邦共和国特許第3644464号明細書に記載の方法により得られたポリマー溶液は、次にノズルによって多数の液体噴流に分けられる。この液体噴流から、噴流崩壊によって多数の比較的均一で大きな液滴が形成される。この液滴は、次に沈殿浴中に移され、この沈殿浴中でポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、粒状の形、すなわちパールの形に形成される。この場合、沈殿浴(沈殿剤)として、水、または水とアルコール、例えばメタノール、エタノールもしくはペンタノールとの混合物が使用される。こうして得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)パールは、次にろ別されかつ乾燥される。ドイツ連邦共和国特許第3644464号明細書により含まれているポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、実際に、相対的に定義された粒径分布を有し、それによって成形材料または成形品への後加工に適しているが、しかし、前記ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、同様に、比較的大量の非プロトン性極性溶剤を有する。したがって、ドイツ連邦共和国特許第3644464号明細書に記載のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)から製造された成形品は、食品分野における用途には、一部不適当である。
また、欧州特許第2305740号明細書には、粒状ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法が記載されている。この場合、重縮合は、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,2−ジクロロベンゼン、スルホランまたはヘキサメチルリン酸トリアミド中で実施される。重縮合で得られる、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)と非プロトン性極性溶剤とからのポリマー溶液は、次に液滴の形成のために液滴化工程(Vereinzelungsschritt)に供される。こうして得られた液滴は、次に、ポリマー粒子の形成のために可動式沈殿浴中に移される。それによって、0.5〜4mmの範囲内の直径を有するポリマー粒子が得られる。沈殿浴として、水および/または1〜6個の炭素原子を有する1価もしくは2価脂肪族アルコールが使用される。ポリマー溶液は、液滴化工程(Vereinzelungsschritt)中に高い温度を有し、その際に、150〜220℃の範囲内の温度が特に好ましい。その上、欧州特許第2305740号明細書の教示によれば、沈殿浴は、少なくとも80℃の水温を有しなければならない。欧州特許第2305740号明細書により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)粒子は、次に、例えばろ過によって分離される。また、欧州特許第2305740号明細書により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、比較的大量の非プロトン性極性溶剤を有する。したがって、欧州特許第2305740号明細書により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、殊に食品用途のための成形品の製造には不適当である。
したがって、本発明は、減少された含量の非プロトン性極性溶剤を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を得ることができる、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法を提供するという課題に基づくものである。また、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、食品用途のための成形品の製造に適当であるべきである。本発明による方法および当該方法によって得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、技術水準に記載の方法および当該方法から得ることができるポリマーの欠点を有するべきではないかまたは減少された程度にのみ有するべきである。この場合、本発明による方法は、簡単で、できるだけ欠陥耐性でかつ安価に実施可能であるべきである。
この課題は、本発明によれば、次の工程:
(I)ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)および非プロトン性極性溶剤(L)を含有する溶液(PL)を準備する工程、
(II)前記溶液(PL)を液滴化して液滴とする工程、
(III)前記液滴を、水を含有する沈殿浴(F)中に移し、それによってポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を粒状の形で得る工程、および
(IV)ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を分離する工程
を含み、
その際に、方法工程(II)における溶液(PL)は、50ないし80℃未満の範囲内の温度を有する、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法によって解決される。
意外なことに、本発明による方法で、技術水準に記載されたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)と比べて、明らかに減少された含量の非プロトン性極性溶剤(L)を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が得られることが確認された。本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、前記方法で得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全体量に対して、10〜300質量ppmの範囲内の残存量の非プロトン性極性溶剤(L)だけを有する。このことは、市販製品が一部、2000質量ppmの範囲内の残留含量の非プロトン性極性溶剤を有するという点で驚異的なことである。
(I)溶液(PL)の準備
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)および非プロトン性極性溶剤(L)を含有する溶液(PL)の準備は、さまざまな方法で行なうことができかつ当業者に自体公知である。1つの実施態様において、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、先行する工程で製造されかつ単離されうる。単離されたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、次に非プロトン性極性溶剤(L)中に溶解されて溶液(PL)が準備されうる。したがって、この実施態様において、本発明による方法は、精製法であり、この精製法で、減少された非プロトン性極性溶剤を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が製造される。また、方法工程(I)により、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を非プロトン性極性溶剤(L)中での重縮合によって製造することが可能である。この実施態様において、方法工程(I)により、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、非プロトン性極性溶剤(L)中での重縮合によってカーボネート化合物(C)の存在下に製造され、その際に、重縮合後、そのまま、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)および非プロトン性極性溶剤(L)を含有する溶液(PL)が得られる。この変法は、好ましい。
“ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)”の概念とは、本発明によれば、正確に、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)ならびに2つの以上のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の混合物であると解釈される。同様のことは、“非プロトン性極性溶剤(L)”の概念についても言える。その中で、同様に正確には、非プロトン性極性溶剤(L)ならびに2つ以上の非プロトン性極性溶剤(L)からなる混合物であると解釈される。
好ましい実施態様において、方法工程(I)による溶液(PL)の準備は、
(i)少なくとも1つの芳香族ジヒドロキシ化合物からなる成分(a1)と2個のハロゲン置換基を有する、少なくとも1つの芳香族スルホン化合物からなる成分(a2)との反応、ただし、前記成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを含み、および前記の成分(a1)対(a2)のモル比率は、1.005〜1.2の範囲内にあり、および前記反応は、非プロトン性極性溶剤(L)中でカーボネート化合物(C)の存在下に実施され、それによって溶液(PL)が得られるものとし、を含む。
この実施態様の場合、方法工程(I)において、そのまま溶液(PL)が得られる。この溶液(PL)は、次に方法工程(II)により、液滴化されて液滴となりうる。好ましい実施態様において、方法工程(i)により得られた溶液(PL)から、方法工程(II)前に、重縮合で形成された無機塩は、溶液(PL)から分離される。溶液(PL)が重縮合後になおカーボネート化合物(C)を含有する場合には、このカーボネート化合物(C)は、有利に同様に分離される。このことは、例えばろ過によって行なうことができる。カーボネート化合物(C)から、重縮合中に、相応する金属ハロゲン化物が形成される。
したがって、本発明のさらなる対象は、方法工程(i)により得られた溶液(PL)が方法工程(II)による液滴化前にろ過に供される方法である。
この実施態様の場合、成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを含む。この実施態様において、ポリアリールエーテルスルホンポリマーとしてポリビフェニルスルホンポリマー(P1)が得られる。ポリビフェニルスルホンポリマー(P1)とは、本発明によれば、4,4’−ジヒドロキシビフェニルをモノマー単位として含むポリアリールエーテルスルホンであると解釈される。それゆえ、ポリビフェニルスルホンポリマー(P1)の概念は、とりわけ、ポリビフェニルスルホンホモポリマーおよびポリビフェニルスルホンコポリマーを含む。モノマー単位の4,4’−ジハロゲンジフェニルスルホンおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニルだけから形成されているポリビフェニルスルホンポリマー(P1)は、ポリビフェニルスルホン(PPSU)と呼称される。
本発明の範囲内で、ポリビフェニルスルホンポリマー(P1)の構造を特徴付けるために、使用されたモノマー単位が引き合いに出される。モノマー単位がポリマー中で反応された形で存在すること、およびモノマー単位が求核的な芳香族重縮合によって脱離基としての単位ハロゲン化水素の計算による脱離下に反応されることは、当業者には周知のことである。それゆえ、生じるポリマーの構造は、脱離基の正確な種類とは無関係である。
本発明によれば、成分(a1)は、少なくとも1つの芳香族ジヒドロキシ化合物からなりかつ4,4’−ジヒドロキシビフェニルを含む。さらに、成分(a1)は、殊に次の化合物:
− ジヒドロキシベンゼン、殊にヒドロキノンおよびレソルシン;
− ジヒロキシナフタリン、殊に1,5−ジヒドロキシナフタリン、1,6−ジヒドロキシナフタリン、1,7−ジヒドロキシナフタリン、および2,7−ジヒドロキシナフタリン;
− 4,4’−ビフェノールとしての他のジヒドロキシビフェニル、殊に2,2’−ビフェノール;
− ビスフェニルエーテル、殊にビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルおよびビス(2−ヒドロキシフェニル)エーテル;
− ビスフェニルプロパン、殊に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、および2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;
− ビスフェニルメタン、殊にビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン;
− ビスフェニルシクロヘキサン、殊にビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2,4−トリメチルシクロヘキサン;
− ビスフェニルスルホン、殊にビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;
− ビスフェニルスルフィド、殊にビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;
− ビスフェニルケトン、殊にビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン;
− ビスフェニルヘキサフルオロプロパン、殊に2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン;および
− ビスフェニルフルオレン、殊に9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン
を含むことができる。
とりわけ、成分(a1)は、そのつど成分(a1)の全質量に対して、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを少なくとも50質量%、より有利に少なくとも60質量%、特に有利に少なくとも80質量%、殊に少なくとも95質量%含有する。特に有利には、成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルからなる。
成分(a2)として適した、2個のハロゲン置換基を有する芳香族スルホン化合物は、当業者に原則的に公知である。好ましい成分(a2)は、殊にジハロゲンジフェニルスルホン、例えば4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジブロモジフェニルスルホン、2,2’−ジクロロジフェニルスルホンおよび2,2’−ジフルオロジフェニルスルホンである。4,4’−ジクロロジフェニルスルホンおよび4,4’−ジフルオロジフェニルスルホンは、特に好ましい。殊に好ましいのは、4,4’−ジクロロジフェニルスルホンである。
ポリビフェニルスルホンポリマー(P1)(PPSU)が生成物として生じる、成分(a1)としての4,4’−ジヒドロキシビフェニルと成分(a2)としての4,4’−ジハロゲンジフェニルスルホンとの反応が殊に好ましい。
本発明の工程(i)によれば、溶液(PL)の準備は、非プロトン性極性溶剤(L)中での成分(a2)とモル過剰の成分(a1)との反応を含む。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)、有利にポリビフェニルスルホンポリマー(P1)への成分(a1)および(a2)の反応は、温度、非プロトン性極性溶剤(L)および時間に関連して当業者に自体公知である。出発化合物(a1)と(a2)との反応は、80〜250℃、有利に100〜220℃の温度で実施され、その際に、温度の上限は、溶剤の沸点によって制限される。前記反応は、とりわけ、2〜12時間、殊に3〜8時間の時間間隔で行なわれる。
成分(a1)対(a2)のモル比率は、特に1.005〜1.2、殊に1.005〜1.1である。特に好ましい実施態様において、成分(a1)対(a2)のモル比率は、1.005〜1.08、殊に1.01〜1.05、殊に有利に1.015〜1.04である。それによって、分子量は、特に効率的にコントロールされて制御され、同時に有利に、ポリマーに結合された塩素の結果的な含量を生じさせることができる。
成分(a1)と(a2)との反応とは、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)、有利にポリビフェニルスルホンポリマー(P1)の形成下での重縮合であると解釈することができる。
本発明の方法工程(i)によれば、成分(a1)と(a2)との反応は、非プロトン性極性溶剤(L)中で行なわれる。この場合、適当な溶剤は、80〜320℃、殊に100〜280℃、有利に150〜250℃の範囲内の沸点を有する。適当な非プロトン性極性溶剤(L)は、殊に高沸点のエーテル、エステル、ケトン、非対称ハロゲン化炭化水素、アニソール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−エチル−2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン、NMP)ならびに前記溶剤の混合物である。また、スルホランは、テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドと呼称されるか、そうでなければテトラメチレンスルホランと呼称される。
好ましい非プロトン性極性溶剤(L)は、アニソール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−エチル−2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン、NMP)ならびにこれらの混合物からなる群から選択されている。
より好ましい非プロトン性極性溶剤(L)は、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−エチル−2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン、NMP)ならびにこれらの混合物からなる群から選択されている。
特に好ましい非プロトン性極性溶剤(L)は、スルホランおよびN−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン、NMP)ならびにこれらの混合物からなる群から選択されている。
殊に好ましい非プロトン性極性溶剤(L)は、スルホランおよびN−メチル−2−ピロリドン(N−メチルピロリドン、NMP)ならびにこれらの混合物からなる群から選択されている。
最も好ましいのは、スルホランである。
非プロトン性極性溶剤(L)に関連する前記態様および選択は、相応して溶液(PL)およびポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)にも当てはまる。
したがって、本発明の対象は、非プロトン性極性溶剤(L)が、エーテル、エステル、ケトン、非対称ハロゲン化炭化水素、アニソール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンおよびテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドからなる群から選択された、100〜280℃の沸点を有する溶剤である方法でもある。
意外なことに、非プロトン性極性溶剤(L)として、N−メチルピロリドンまたはスルホランを含む当該非プロトン性極性溶剤(L)が使用される場合、特に低い含量の、ポリマーに結合された塩素が見出されることが見い出された。N−メチルピロリドンまたはスルホランは、溶剤として特に好ましい。N−メチルピロリドンまたはスルホランは、同時に成分(a1)および(a2)の高い転化率に貢献する。それというのも、本発明により使用されるモノマーの反応は、特に効率的に進行するからである。
成分(a1)と(a2)とは、とりわけ、カーボネート化合物(C)の存在下に反応され、出発化合物(a2)のハロゲン置換基に対する反応性を高めることができる。前記芳香族ジヒドロキシ化合物(a1)から出発してカーボネート化合物(C)の添加により、これらのジカリウム塩またはジナトリウム塩を製造し、かつ成分(a1)と反応させることは、好ましい。適当なカーボネート化合物(C)は、当業者に公知である。
好ましいカーボネート化合物(C)は、アルカリ金属炭酸塩である。アルカリ金属炭酸塩の使用と本方法の特許請求の範囲の記載による実施との組合せは、固有色、機械的性質およびポリマーに結合された塩素の含量、ならびに非プロトン性極性溶剤(L)の含量に関連して特に有利な性質をもたらす。
とりわけ、カーボネート化合物(C)は、無水である。適当なカーボネート化合物(C)は、殊に無水アルカリ金属炭酸塩、特に炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたはこれらの混合物であり、その際に、炭酸カリウムは、殊にクロロベンゼン/スルホラン(60/40質量部)からなる混合物の形の懸濁液中で粒径測定器を用いて測定された、120μm未満の体積容量の平均粒径を有する炭酸カリウムが特に好ましい。
そのうえ、工程(i)の範囲内で、溶液(PL)の全質量に対して、ポリビフェニルスルホンポリマー(P1)の量を10〜70質量%、特に10〜35質量%に調節することは、好ましいことが判明した。
好ましい実施態様において、工程(i)による反応は、成分(a3)としての少なくとも1つの芳香族有機モノクロロ化合物の存在下で実施される。
芳香族有機モノクロロ化合物は、鎖長調整剤として機能するものと考えられる。とりわけ、芳香族有機モノクロロ化合物は、工程(i)における反応の範囲内で成分(a2)と同様の反応性を有する。
とりわけ、成分(a3)は、芳香族モノクロロスルホン、殊にモノクロロジフェニルスルホンである。好ましい実施態様において、過剰の成分(a1)は、成分(a1)と(a2)との反応の条件下で反応性の塩素基を含む有機モノクロロ化合物(a3)によって調整される。
さらなる好ましい実施態様において、工程(i)による反応に引き続いて、工程(ii)によれば、少なくとも1つの脂肪族有機ハロゲン化合物とのさらなる反応が行なわれる。それによって、工程(i)により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の反応性ヒドロキシ末端基は、さらに反応され、こうして後の熱負荷の際にポリマー鎖の形成が妨げられる。
好ましい脂肪族有機ハロゲン化合物は、1〜10個の炭素原子を有する、直鎖状または分枝鎖状のアルキル基を有する、アルキルハロゲン化物、殊にアルキルクロリド、殊に第一級アルキルクロリド、特に有利にメチルハロゲン化物、殊に塩化メチルである。
工程(ii)による反応は、特に、90℃〜160℃、殊に100℃〜150℃の温度で実施される。時間は、広い時間にわたり変わることができ、かつ通常、少なくとも5分間、殊に少なくとも15分間である。とりわけ、工程(ii)による反応の時間は、15分間ないし8時間、殊に30分間ないし4時間である。
脂肪族有機ハロゲン化合物は、さまざまな方法により添加することができる。さらに、脂肪族有機ハロゲン化合物は、化学量論的に添加されうるかまたは過剰で添加されてよく、その際に、例えば5倍までの過剰であってよい。好ましい実施態様において、脂肪族有機ハロゲン化合物は、連続的に、殊にガス流としての連続的な供給によって添加される。
したがって、本発明の対象は、方法工程(I)による溶液(PL)の準備が次の工程:
(i)少なくとも1つの芳香族ジヒドロキシ化合物からなる成分(a1)と2個のハロゲン置換基を有する、少なくとも1つの芳香族スルホン化合物からなる成分(a2)との反応工程、ただし、前記成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを含み、および前記の成分(a1)対(a2)のモル比率は、1.005〜1.2の範囲内にあり、および前記反応は、非プロトン性極性溶剤(L)中でカーボネート化合物(C)の存在下に実施され、それによってポリマー(Pr)が得られるものとし、および
(ii)ポリマー(Pr)とアルキルクロリドとの反応、それによって溶液(PL)が得る工程
を含む、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法でもある。
工程(i)または工程(ii)に引き続いて溶液(PL)のろ過が実施されることは、好ましいことが判明した。それによって、重縮合の際に形成された塩割合ならびに任意に形成されたゲル体は、除去される。
さらに、本発明の対象は、ポリマー溶液(PL)の準備が方法工程(iii)としてさらにろ過工程を含む方法である。
方法工程(I)で準備された溶液(PL)は、溶液(PL)の全質量に対して、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)をとりわけ10〜35質量%、有利に15〜30質量%有する。
したがって、本発明の対象は、前記溶液(PL)が溶液(PL)の全質量に対して、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を10〜35質量%含有する方法でもある。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の含量は、前記の記載と同様に、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を、先行する工程で製造された非プロトン性極性溶剤(L)中に溶解することによって調節されうる。しかし、好ましくは、溶液(PL)中のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の含量は、方法工程(i)、(ii)または(iii)により調節される。この場合、前記製造の際に得られた溶液(PL)は、直接に前記含量のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を含有することができる。しかし、方法工程(i)、(ii)または(iii)によれば、最初に、より高い含量のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を含有する溶液(PL)を製造することも可能である。この場合、前記溶液(PL)は、さらなる非プロトン性極性溶剤(L)の添加によって希釈され、前記濃度に調節される。
方法工程(II)において使用された溶液(PL)は、非プロトン性極性溶剤(L)およびポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)とともに、任意にさらなる物質を含有することができる。しかし、好ましくは、溶液(PL)は、本質的に非プロトン性極性溶剤(L)およびポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)からなる。“本質的に...からなる”とは、本発明によれば、溶液(PL)がさらなる物質を最大5質量%、有利に最大3質量%、特に有利に最大1質量%、殊に有利に最大0.5質量%含有することであると解釈され、その際に、質量%の記載は、そのつど、溶液(PL)の全質量に対するものである。
“非プロトン性”とは、本発明によれば、使用された溶剤(L)が、プロトン(H+)を脱離しうる官能基を有しないことであると解釈される。
“極性”とは、本発明によれば、溶剤の静電容量が200×10-30 Cmを上回る溶剤であると解釈される。前記静電容量(EFとも呼称される)は、比誘電率εrと双極子モーメントμとの積として定義されている(例えば、C.Reichardt“Solvents and Solvent Effects in organic Chemistry” 第4版,Wiley−VCH Verlag GmbH & Co.KG,Weinheim 2011,第3.2章,第81頁参照のこと)。
前記溶液(PL)は、方法工程(II)において、50〜80℃未満の範囲内の温度を有する。1つの実施態様において、この温度は、既に方法工程(I)において調節され、その結果、方法工程(I)の終わりに、溶液(PL)は、同様に50〜80℃未満の範囲内の温度を有する。このために、溶液(PL)は、例えばサーモスタットによって温度調節されうる。溶液(PL)の準備が変法(i)、(ii)または(iii)により実施される場合には、温度は、例えばさらなる非プロトン性極性溶剤(L)を添加することによって調節されてもよい。
(II)液滴への溶液(PL)の液滴化(Vereinzeln)
方法工程(I)により準備された溶液(PL)は、方法工程(II)において液滴化されて液滴となる。この液滴への溶液の液滴化は、原則的に当業者に公知である。このために、溶液から液滴を製造するための全ての公知方法が使用されてよい。本発明による方法には、方法工程(II)において、第1に溶液(PL)の温度が決定的に重要である。第2には、溶液(PL)中のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の濃度が決定的に重要である。
前記溶液(PL)は、方法工程(II)において、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を、溶液(PL)の全質量に対して、特に15〜35質量%、有利に15〜30質量%有する。
前記溶液(PL)は、方法工程(II)において、一般に、50〜80℃未満の範囲内、有利に50〜79℃の範囲内、特に有利に50〜78℃の範囲内、殊に50〜75℃の範囲内の温度を有する。
好ましくは、液滴への溶液(PL)の液滴化は、方法工程(II)によれば、噴流崩壊によって行なわれる。この技術は、原則的に公知であり、かつ例えば、欧州特許第2305740号明細書またはドイツ連邦共和国特許第3644464号明細書中に記載されている。
好ましい実施態様において、方法工程(II)で前記溶液(PL)は、少なくとも1つのノズルに供給される。このノズルから溶液(PL)は、液体噴流の形で流出する。この液体噴流から、噴流崩壊によって均一に大きな液滴が形成される。このことは、例えば、ノズルからの液体噴流の出口と沈殿浴(F)への入口との間に十分な距離を設けることによって方法工程(III)で行なうことができる。液体噴流の形のノズルからの溶液(PL)の流出後、ある程度の距離の後方に、同じ大きさの液滴で液体噴流の崩壊をもたらす波形部が形成される。この工程は、噴流崩壊とも呼称される。工業的実施のための他の方法は、噴流崩壊を制御することである。このために、ノズルは、振動状態に変えられるか、または溶液(PL)が振動状態に変えられかつ固定されたノズルに導通される。ノズルを振動状態に変えることは、長手方向に行なうことができるかまたは横方向に行なうことができる。長手方向の振動を生じさせるために、ノズルは、例えば膜上に固定されていてよい。この膜は、発振器により音源を用いて長手方向の振動に変えられる。前記音源ではなく、圧電変換器が使用されてもよい。横方向の振動は、一般に振動器を用いて発生される。前記噴流崩壊の他の方法は、例えば発振器によって固定されたノズル中で液体をパルス化することである。この場合、溶液(PL)は、発振器によって動作される振動室を通過し、かつノズルからの流出の際に崩壊する。
前記振動の周波数は、一般に、30〜1000s-1の範囲内、有利に50〜800s-1の範囲内にある。当該の周期的攪乱を使用することによって、ノズルからの溶液(PL)の出口と沈殿浴(F)中への入口との間の距離を短縮することが可能であり、この場合、液滴の大きさの均一性が劣化されることはない。この理由から、ノズルからの出口と沈殿浴(F)中への入口との間にある距離(=落下高さ)は、広い範囲内で変動されうる。
一般に、落下高さは、0.1〜10mの範囲内、有利に0.1〜2m、殊に0.2〜1.5mの範囲内にある。方法工程(II)で正確にノズルが使用されうることは、自明にことであり、さらに、多数のノズル、例えば2〜100本のノズルを使用することも可能である。
好ましいノズルとして、毛管1本当たり、またはノズル1本当たり、毎時10〜3000g、殊に400〜2000gの範囲内の溶液(PL)の通過量で、0.1〜2mm、殊に0.3〜1mmの直径を有する毛管が使用される。毛管またはノズルの前方の圧力は、一般に0.1〜8バールの範囲内、殊に0.5〜3バールの範囲内にある。たいていの場合には、溶液(PL)で満たされている容器を、ノズルまたは毛管よりも若干高いレベルに取り付け、かつ静水圧を利用することで十分である。本発明による方法工程(II)で、0.5〜4mmの範囲内、有利に1〜3mmの範囲内、特に有利に1.5〜2mmの範囲内の大きさを有する液滴が形成される。
前記の記載と同様に、方法工程(II)において、第1には溶液(PL)の温度が決定的に重要であり、第2には、溶液(PL)中のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の濃度が決定的に重要である。この場合、溶液(PL)の温度および濃度の参照ポイントとして、有利に単数のノズルまたは複数のノズルからの溶液(PL)の出口が選択される。
したがって、本発明の対象は、方法工程(I)で準備された溶液(PL)が方法工程(II)において少なくとも1つのノズルに供給され、かつ前記ノズルからの出口の後方で噴流崩壊によって液滴に液滴化される方法でもある。
好ましくは、前記溶液(PL)は、ノズルからの流出の際に、50〜80℃未満の範囲内、有利に50〜79℃の範囲内、特に有利に50〜78℃の範囲内、殊に50〜75℃の範囲内の温度を有する。さらなる好ましい実施態様において、前記溶液(PL)は、ノズルからの流出の際に、溶液(PL)の全質量に対して、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を15〜35質量%、有利に15〜30質量%有する。
(III)沈殿浴(F)中への液滴の移行
方法工程(II)において形成された液滴は、方法工程(III)において沈殿浴(F)中に移行される。前記沈殿浴(F)は、水および任意に1〜8個の炭素原子を有するアルコール(ROH)を含有する。アルコールとして、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールおよびブタノール異性体、n−ペンタノールおよびペンタノール異性体ならびにn−ヘキサノールおよびヘキサノール異性体が適している。
好ましくは、前記沈殿浴(F)は、沈殿浴(F)の液状成分に対して、水を少なくとも50質量%含有する。特に好ましくは、前記沈殿浴(F)は、そのつど沈殿浴(F)の液状成分の全質量に対して、水少なくとも70質量%、さらに有利に水少なくとも80質量%、殊に有利に水少なくとも90質量%を含有する。
前記沈殿浴(F)は、一般に、5〜50℃の範囲内の温度、有利に5〜35℃の温度、殊に有利に10〜30℃の温度を有する。
前記ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、沈殿浴(F)中で可溶性ではない。それによって、方法工程(II)において形成された液滴から、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が粒状の形で形成される。このポリマー粒子は、一般に球形を有する。前記ポリマー粒子の平均粒径は、一般に、100μm〜10mmの範囲内、特に300μm〜5mmの範囲内、殊に400μm〜4mmの範囲内にある。
方法工程(II)および(III)は、一般に大気圧下で実施される。方法工程(II)および(III)を保護ガス雰囲気下で実施することが可能である。保護ガスとして、例えば窒素または希ガスが適しており、アルゴンが好ましい。
(IV)粒状の形のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の分離
方法工程(III)において、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、粒状の形で得られる。方法工程(IV)において、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が分離される。好ましくは、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、方法工程(IV)において粒状の形で分離される。したがって、本発明の対象は、粒状の形のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法でもある。
この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、直接に沈殿浴(F)から分離することができる。粒状ポリマーを分離するための方法は、当業者に原則的に公知である。粒状の形のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、例えばろ過または遠心分離によって分離することができる。
好ましい実施態様において、方法工程(III)で得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、分離前に方法工程(IV)により抽出工程に供される。そのために、方法工程(III)により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、粒状の形で抽出工程に移行される。そのために、方法工程(III)により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、沈殿浴(F)から分離することができ、かつ抽出工程に移行される。可動式沈殿浴(F)を使用することも可能である。この実施態様において、方法工程(III)で使用された沈殿浴(F)は、同時に運搬手段として利用される。この場合、前記沈殿浴(F)の溶剤は、粒状ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を抽出工程に運搬する。
抽出段階において、前記ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、抽出剤(E)での抽出に供される。このために、抽出剤(E)として、有利に、水を含有する抽出剤(E)が使用される。好ましくは、前記抽出剤(E)は、水少なくとも90%、特に有利に水少なくとも95%を含有し、殊に前記抽出剤(E)は、水からなる。水として、有利に完全脱塩水(VE水)が使用される。
前記抽出剤(E)は、抽出中に、とりわけ、50〜100℃の範囲内の温度、有利に80〜90℃の範囲内の温度を有する。この場合、粒状の形のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、例えば向流で抽出することができる。ポリマー粒子の抽出は、当業者に原則的に公知であり、かつ例えば欧州特許第2305740号明細書またはドイツ連邦共和国特許第3644464号明細書中に記載されている。
抽出後に、抽出されたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、粒状の形で方法工程(IV)により分離される。このことは、前記の記載と同様に、例えばろ過または遠心分離によって行なうことができる。好ましくは、ろ過による分離が行なわれる。
方法工程(IV)により分離されたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、次にさらなる後処理工程に供されることができる。好ましくは、方法工程(IV)により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、乾燥工程に供され、前記ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)中に含有されている水が除去される。この場合、前記乾燥工程は、高められた温度で、例えば50〜300℃の範囲内、有利に100〜200℃の範囲内の温度で実施される。乾燥は、任意に減圧下で実施されてよい。
前記乾燥工程は、一般に、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が、粒状の形でのポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、0.1質量%未満の含水量を有するまで実施される。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)
意外なことに、本発明による方法で、僅かな含量の非プロトン性極性溶剤(L)を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が得られることが確認された。本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、そのつどポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、300質量ppm未満、有利に250質量ppm未満、特に有利に150質量ppm未満、より有利に100質量ppm未満、殊に有利に70質量ppm未満の非プロトン性極性溶剤(L)の含量を有する。本発明により得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、一般に、そのつどポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、少なくとも1質量ppm、有利に少なくとも5質量ppm、特に有利に少なくとも10質量ppmの非プロトン性極性溶剤(L)の含量を有する。
技術水準に記載された方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、明らかにより高い濃度の非プロトン性極性溶剤を有する。市販の販売製品において、一部、非プロトン性極性溶剤の残留含量は、2000質量ppmの範囲内で含有されている。
したがって、本発明の対象は、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、300質量ppm未満、有利に250質量ppm未満、特に有利に150質量ppm未満、より有利に100質量ppm未満、殊に有利に70質量ppm未満の非プロトン性極性溶剤(L)の含量を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)でもある。
さらに、本発明の対象は、本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)である。
また、本発明の対象は、本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)であり、その際に、方法工程(I)において準備された溶液(PL)は、非プロトン性極性溶剤(L)としてスルホランを含有する。
また、本発明の対象は、本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)であり、その際に、非プロトン性極性溶剤(L)は、方法工程(I)においてスルホランを含有する。
好ましくは、非プロトン性極性溶剤(L)は、方法工程(I)において、そのつど非プロトン性極性溶剤(L)の全質量に対して、スルホラン少なくとも60質量%、特に有利にスルホラン少なくとも80質量%、スルホラン少なくとも90質量%、殊に有利にスルホラン少なくとも95質量%を含有する。スルホランからなる非プロトン性極性溶剤(L)が最も好ましい。
したがって、本発明の対象は、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、300質量ppm未満、有利に250質量ppm未満、特に有利に150質量ppm未満、より有利に100質量ppm未満、殊に有利に70質量ppm未満のスルホラン含量を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)でもある。
したがって、本発明の対象は、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、300質量ppm未満、有利に250質量ppm未満、特に有利に150質量ppm未満、より有利に100質量ppm未満、殊に有利に70質量ppm未満のスルホラン含量を有する、本発明による方法により得ることができる、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)でもある。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)には、相応してその製造法のための前記の態様および選択が当てはまる。
それに応じて、ポリビフェニルスルホンポリマー(P1)が好ましい。さらに、意外なことに、溶液(PL)の準備が方法工程(i)、(ii)または(iii)によって行なわれる場合には、僅かな含量の、ポリマーに結合された塩素を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が得られることが確認された。
本発明のさらなる対象は、本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)、ならびにそのつどポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、400質量ppm未満、殊に300質量ppm未満、特に有利に200質量ppm未満のポリマーに結合された塩素の含量を有するポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)である。
本発明によるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、とりわけ、400質量ppm未満、殊に300質量ppm未満、特に有利に200質量ppm未満の、ポリマーに結合された塩素の含量を有する。ポリマーに結合された塩素の含量の下限は、そのつどポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、方法に応じて通常、少なくとも10質量ppm、殊に少なくとも20質量ppmである。
得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の塩素含量は、塩素末端基の含量に相応し、かつ本発明の範囲内で原子分光分析により測定される。ポリマーに結合された塩素の含量は、本発明の範囲内で原則的に質量割合に対するものであり、かつそれとは別に、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の初期質量1kg当たりのmgで記載されうる。
本発明による方法により得ることができるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、特に有利に、そのつどポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の全質量に対して、400質量ppm未満の、ポリマーに結合された塩素の含量および同時に300質量ppm未満の残留溶剤の割合を有する。
さらに、本発明によるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、50%を上回る、引張試験における引裂時の伸びによって傑出している。
本発明のさらなる対象は、本発明によるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を含有する熱可塑性成形材料である。
本発明の熱可塑性成形材料は、本発明によるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)とともに、さらに、ポリアリールエーテルスルホン(本発明によるポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)以外のもの)、殊にポリエーテルスルホン(PES)および/またはポリスルホン(PSU)、ならびにポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミドまたはポリ−p−フェニレンから選択された、少なくとも1つのポリマーを含有することができる。
さらに、本発明による成形材料は、充填剤、殊に繊維、特に有利にガラス繊維を含有することができる。相応する充填剤は、当業者に公知である。
充填剤が使用される場合には、この充填剤は、とりわけ、ポリマー100質量部に対して、5〜150質量部の量で添加される。
本発明による熱可塑性成形材料において、殊に、当業者に公知でありかつ熱可塑性成形材料における使用に適している全てのガラス繊維が存在していてよい。このガラス繊維は、当業者に公知の方法により製造されてよくかつ任意に表面処理されていてよい。
前記ガラス繊維は、マトリックス材料とのより良好な相容性のために、ドイツ連邦共和国特許第10117715号明細書の記載と同様に、サイズ剤が備えられていてよい。
好ましい実施態様において、5〜15μm、有利に7〜13μm、特に有利に9〜11μmの直径を有するガラス繊維が使用される。
さらなる実施態様において、5〜20μmの直径を有するガラス繊維が使用される。
前記ガラス繊維は、チョップドグラス・ファイバーの形ならびに連続フィラメントストランド(ロービング)の形で混入することができる。使用可能なガラス繊維の長さは、たいてい、熱可塑性成形材料中へのチョップドグラス・ファイバーとしての混入前に典型的には4〜5mmである。他の成分との、例えば押出による、ガラス繊維の加工後、ガラス繊維は、通常、100〜400μm、有利に200〜350μmの平均的長さで存在する。
本発明による形成材料は、さらなる成分Kとして、助剤、殊に加工助剤、顔料、安定剤、難燃剤または異なる添加剤の混合物を含有することができる。また、通常の添加剤は、例えば、酸化遅延剤、熱分解および紫外線による分解に抗する薬剤、滑剤および離型剤、染料および可塑剤である。
本発明による成形材料中のさらなる成分Kの割合は、熱可塑性成形材料の全質量に対して、殊に0〜30質量%、特に0〜20質量%、とりわけ0〜15質量%である。
前記成分Kが安定剤である場合には、前記安定剤の割合は、通常、熱可塑性成形材料の全質量に対して、2質量%まで、特に0.01〜1質量%、殊に0.01〜0.5質量%である。
顔料および染料は、一般に、熱可塑性成形材料の全質量に対して、0〜10質量%、有利に0.05〜7質量%、殊に0.1〜5質量%の量で含有されている。
熱可塑性樹脂を着色するための顔料は、一般に公知である。例えば、R.Gaechter und H.Mueller,Taschenbuch der Kunststoffadditive,Carl Hanser Verlag,1983,第494〜510頁を参照のこと。顔料の第1の好ましい群として、白色顔料、例えば酸化亜鉛、硫化亜鉛、鉛白[2 PbCO3・Pb(OH)2]、リトポン、アンチモン白および二酸化チタンを挙げることができる。二酸化チタンの2つの一般に最もよく使用されている結晶変態(ルチル型およびアナターゼ型)の中、殊にルチル型が本発明による成形材料の白の着色に使用される。本発明により使用されてよい黒色の着色顔料は、黒色酸化鉄(Fe34)、ブラックスピネル[Cu(Cr,Fe)24]、マンガン黒(二酸化マンガンと二酸化ケイ素と酸化鉄との混合物)、コバルト黒およびアンチモンブラックならびに特に有利に、たいていファーネスカーボンブラックまたはガスブラックの形で使用されるカーボンブラックである。これについては、G.Benzing,Pigment fuer Anstrichmittel,Expert−Verlag(1988),第78頁以降を参照のこと。
一定の色調に調節するために、無機有彩顔料、例えばクロムオキシドグリーンまたは有機有彩顔料、例えばアゾ顔料またはフタロシアニンが使用されてよい。この種の顔料は、一般に市場で通常のものである。
本発明による熱可塑性材料に添加されてよい、酸化遅延剤および熱安定剤は、例えば、周期律表の第I族の金属のハロゲン化物、例えばナトリウムハロゲン化物、カリウムハロゲン化物、リチウムハロゲン化物であり、その際に、例は、クロリド、ブロミドまたはヨージドである。さらに、フッ化亜鉛および塩化亜鉛が使用されてよい。さらに、立体障害フェノール、ヒドロキノン、前記群の置換された代表例、第二級芳香族アミンを、任意にリン含有酸と組み合わせて使用することができるか、またはこれらの塩、または前記化合物の混合物を、とりわけ、熱可塑性材料の全質量に対して、1質量%までの濃度で使用することができる。
UV安定剤の例は、さまざまな置換されたレソルシン、サリチラート、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンであり、これらは、一般に2質量%までの量で使用される。
たいてい、熱可塑性成形材料の全質量に対して、1質量%までの量で添加される、滑剤および離型剤は、ステアリルアルコール、ステアリン酸アルキルエステルおよびステアリン酸アミドならびにペンタエリトリットと長鎖状脂肪酸とのエステルである。ジアルキルケトン、例えばジステアリルケトンが使用されてもよい。
好ましい成分として、本発明による成形材料は、ステアリン酸および/またはステアレートを0.1〜2質量%、有利に0.1〜1.75質量%、特に有利に0.1〜1.5質量%、殊に0.1〜0.9質量%(熱可塑性成形材料の全質量に対して)含有する。原則的に、他のステアリン酸誘導体、例えばステアリン酸エステルが使用されてもよい。
ステアリン酸は、有利に脂肪を加水分解することによって製造される。その際に得られた生成物は、通常、ステアリン酸とパルミチン酸との混合物である。したがって、当該生成物は、生成物の組成に応じて、広い軟化範囲、例えば50〜70℃を有する。有利には、20質量%を上回る、特に有利に25質量%を上回るステアリン酸の割合を有する生成物が使用される。純粋なステアリン酸(98%を上回る)が使用されてもよい。
さらに、本発明による成形材料は、ステアレートを含有していてもよい。ステアレートは、相応するナトリウム塩と金属塩溶液(例えば、CaCl2、MgCl2、アルミニウム塩)との反応によって製造されてよいか、または脂肪酸と金属水酸化物とを直接反応させることによって製造されてよい(例えば、Baerlocher Additives,2005を参照のこと)。好ましくは、トリステアリン酸アルミニウムが使用される。
本発明による熱可塑性成形材料の成分が混合される順序は、任意である。
本発明による成形材料は、自体公知の方法、例えば押出により製造されてよい。本発明による成形材料は、例えば、出発成分を通常の混合装置中、例えばスクリュー押出機、特に二軸押出機、ブラベンダーミキサーまたはバンバリーミキサーならびに混練機中で混合しかつ引き続き押出することにより、製造されてよい。押出後に、押出物は、冷却されかつ微粉砕される。成分を混合する順序は、変化されてよく、こうして2つまたは任意に3つの成分は予め混合されうるが、しかし、全ての成分は、一緒に混合されてもよい。
できるだけ均一な混合を得るために、強力に混合することが好ましい。そのために、一般に、280〜380℃、有利に290〜370℃の温度で0.2〜30分の平均混合時間が必要である。押出後、押出物は、たいてい冷却されかつ微粉砕される。
本発明による成形材料は、良好な流動能、高い靱性および僅かな固有色によって傑出している。したがって、本発明による成形材料は、家庭用品のための成形品、電気部品または電子部品ならびに車両分野のための成形部材の製造に適している。
本発明による熱可塑性成形材料は、好ましくは、成形体、繊維、フィルム、膜または発泡体の製造に使用されてよい。本発明のさらなる対象は、本発明による熱可塑性成形材料を含有する、成形体、繊維、フィルム、膜および発泡体である。
次の例は、本発明を詳説するが、しかし、これに限定されるものではない。

ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の粘度数は、25℃でN−メチルピロリドンの1%溶液中で測定される。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、サーモスタットにより温度調節される、溶液(PL)の液滴化によって単離された。沈殿浴(F)として、完全脱塩水(20℃)(落下高さ0.5m、通過量約2.5L/時間)を使用した。得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を引き続き85℃で20時間水で抽出した(水の通過量160L/時間)。その後に、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を粒状の形で150℃で0.1質量%未満の残留湿分に乾燥した。
使用された炭酸カリウムの体積平均粒径を、Malvern社のMastersizer 2000を用いてクロロベンゼン/スルホラン(60/40)中の粒子の懸濁液について測定した。
粒状の形のポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)のスルホラン割合を、校正後に1H−NMRを用いて測定した。その際に、スルホランの信号を2.2ppmおよび3.1ppmで使用した。
得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を370℃の融液温度で二軸押出機(PTW 18)中で造粒した。試験体への加工を375℃の融液温度および160℃の金型温度で行なった。
ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の固有色を、黄色度指数(YI)(ASTM D1925)を厚さ2mmの射出成形されたプレート(375℃の融液温度;160℃の金型温度)上で測定することによって測定した。
前記試験体のCl割合を原子分光分析によって測定した。
使用されたモノマー(4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル)は、99.5%を上回る純度を有していた。
使用された炭酸カリウムは、30.2μmの粒径D[4,3]を有していた。
解決法1
スルホラン1538ml中の炭酸カリウム290.24g(2.10モル)(粒径30.2μm)の作用下に、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン574.30g(2.000モル)と4,4’−ジヒドロキシビフェニル372.40g(2.000モル)とを求核的に芳香族重縮合させることによって得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)。この混合物を210℃で1時間保持する。その後に、バッチ量をスルホラン500mlの添加によって希釈する。次に、懸濁液を180℃で30分間、塩化メチル(15L/時間)と反応させた。その後に、前記懸濁液を100℃の熱いスルホラン1300mlで希釈し、かつ加熱された圧力フィルター(120℃)中に移行させる。溶液(PL)を80℃の加熱された容器中でろ過する。
前記容器から溶液(PL)をノズル中にポンプ輸送し、その結果、小液滴が生じ、この小液滴は、沈殿浴(F)(水)を有する攪拌型容器中に落下する。この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が粒状の形(パール)で生じ、このポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、分離後に20時間、85℃の熱水(160L/時間)で抽出された。水を滴下乾燥した後、パールを150℃で乾燥キャビネット中で0.1質量%未満の残留湿分に乾燥させる。
液滴化の際の溶液(PL)の温度を変えた。特性決定の際に得られた測定値は、第1表中に記載されている。
解決法2
スルホラン1538ml中の炭酸カリウム290.24g(2.10モル)(粒径30.2μm)の作用下に、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン574.30g(2.000モル)と4,4’−ジヒドロキシビフェニル379.87g(2.040モル)とを求核的に芳香族重縮合させることによって得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)。この混合物を210℃で2時間保持する。その後に、バッチ量をスルホラン500mlの添加によって希釈する。次に、懸濁液を180℃で30分間、塩化メチル(15L/時間)と反応させた。その後に、前記懸濁液を100℃の熱いスルホラン1300mlで希釈し、かつ加熱された圧力フィルター(120℃)中に移行させる。溶液(PL)を80℃の加熱された容器中でろ過する。
前記容器から溶液(PL)をノズル中にポンプ輸送し、その結果、小液滴が生じ、この小液滴は、沈殿浴(F)(水)を有する攪拌型容器中に落下する。この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が粒状の形(パール)で生じ、このポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、分離後に20時間、85℃の熱水(160L/時間)で抽出された。水を滴下乾燥した後、パールを150℃で乾燥キャビネット中で0.1質量%未満の残留湿分に乾燥させる。
液滴化の際の溶液(PL)の温度を変えた。特性決定の際に得られた測定値は、第1表中に記載されている。
解決法3
スルホラン1538ml中の炭酸カリウム290.24g(2.10モル)(粒径30.2μm)の作用下に、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン574.30g(2.000モル)と4,4’−ジヒドロキシビフェニル379.87g(2.040モル)とを求核的に芳香族重縮合させることによって得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)。この混合物を210℃で2時間保持する。次に、スルホラン100ml/NaOH0.78g/完全脱塩水0.78mlからなる混合物を添加し、かつさらに30分間攪拌した。その後に、バッチ量をスルホラン500mlの添加によって希釈する。次に、懸濁液を180℃で30分間、塩化メチル(15L/時間)と反応させた。その後に、前記懸濁液を100℃の熱いスルホラン1300mlで希釈し、かつ加熱された圧力フィルター(120℃)中に移す。溶液(PL)を80℃の加熱された容器中でろ過する。
前記容器から溶液(PL)をノズル中にポンプ輸送し、その結果、小液滴が生じ、この小液滴は、沈殿浴(F)(水)を有する攪拌型容器中に落下する。この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が粒状の形(パール)で生じ、このポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、分離後に20時間、85℃の熱水(160L/時間)で抽出された。水を滴下乾燥した後、パールを150℃で乾燥キャビネット中で0.1質量%未満の残留湿分に乾燥させる。
液滴化の際の溶液(PL)の温度を変えた。特性決定の際に得られた測定値は、第1表中に記載されている。
解決法4
NMP2100ml中の炭酸カリウム286.09g(2.07モル)(粒径61μm)の作用下に、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン586.75g(2.044モル)と4,4’−ジヒドロキシビフェニル372.42g(2.00モル)とを求核的に芳香族重縮合させることによって得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)。この混合物を190℃で6時間保持する。その後に、バッチ量をNMP1200mlの添加によって希釈する。次に、懸濁液を130℃で1時間、塩化メチル(15L/時間)と反応させた。80℃への冷却後、懸濁液を放置し、固体成分をろ過によって分離し、溶液(PL)を得る。
前記容器から溶液(PL)をノズル中にポンプ輸送し、その結果、小液滴が生じ、この小液滴は、沈殿浴(F)(水)を有する攪拌型容器中に落下する。この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が粒状の形(パール)で生じ、このポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、分離後に20時間、85℃の熱水(160L/時間)で抽出された。水を滴下乾燥した後、パールを150℃で乾燥キャビネット中で0.1質量%未満の残留湿分に乾燥させる。
液滴化の際の溶液の温度を変えた。特性決定の際に得られた測定値は、第1表中に記載されている。
解決法5
NEP2100ml中の炭酸カリウム286.09g(2.07モル)(粒径30μm)の作用下に、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン574.30g(2.00モル)と4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン500.56g(2.00モル)とを求核的に芳香族重縮合させることによって得られたポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)。
この混合物を190℃で6時間保持する。その後に、バッチ量をNEP1200mlの添加によって希釈する。次に、懸濁液を130℃で1時間、塩化メチル(15L/時間)と反応させた。80℃への冷却後、懸濁液を放置し、固体成分をろ過によって分離し、溶液(PL)を得る。
前記容器から溶液(PL)をノズル中にポンプ輸送し、その結果、小液滴が生じ、この小液滴は、水を有する攪拌型容器中に落下する。この場合、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)が粒状の形(パール)で生じ、このポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)は、分離後に20時間、85℃の熱水(160L/時間)で抽出された。水を滴下乾燥した後、パールを150℃で乾燥キャビネット中で0.1質量%未満の残留湿分に乾燥させる。
液滴化の際の溶液の温度を変えた。特性決定の際に得られた測定値は、第1表中に記載されている。
Figure 0006165334
Figure 0006165334
Figure 0006165334
Raedel(登録商標)R−5000の比較値は、次のとおりである:
Cl含量[ppm] 2900
溶剤含量(L)[ppm] 2000
YI 67
本発明による成形材料は、僅かなCl割合、僅かなスルホラン割合および良好な固有色によって傑出している。

Claims (14)

  1. 次の工程:
    (I)ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)および非プロトン性極性溶剤(L)を含有する溶液(PL)を準備する工程、
    (II)前記溶液(PL)を液滴化して液滴とする工程、
    (III)前記液滴を、水を含有する沈殿浴(F)中に移し、それによってポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を粒状の形で得る工程、および
    (IV)ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を分離する工程を
    含み、
    その際に、方法工程(II)における溶液(PL)は、50ないし80℃未満の範囲内の温度を有する、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)の製造法。
  2. 前記溶液(PL)は、溶液(PL)の全質量に対して、ポリアリールエーテルスルホンポリマー(P)を10〜35質量%含有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記沈殿浴(F)は、5〜50℃の範囲内の温度を有することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記非プロトン性極性溶剤(L)は、エーテル、エステル、ケトン、非対称ハロゲン化炭化水素、アニソール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンおよびテトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシドからなる群から選択された、100〜280℃の範囲内の沸点を有する、少なくとも1つの溶剤であることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記非プロトン性極性溶剤(L)は、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N−エチル−2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドンからなる群から選択された、少なくとも1つの溶剤であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 方法工程(I)による溶液(PL)の準備は、
    (i)少なくとも1つの芳香族ジヒドロキシ化合物からなる成分(a1)と2個のハロゲン置換基を有する、少なくとも1つの芳香族スルホン化合物からなる成分(a2)との反応、ただし、前記成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを含み、および前記の成分(a1)対(a2)のモル比率は、1.005〜1.2の範囲内にあり、および前記反応は、非プロトン性極性溶剤(L)中でカーボネート化合物(C)の存在下に実施され、それによって溶液(PL)が得られるものとし、を含むことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェノールを少なくとも50質量%含有することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 前記成分(a2)は、4,4’−ジクロロジフェニルスルホン、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン、4,4’−ジブロモジフェニルスルホン、2,2’−ジクロロジフェニルスルホンおよび2,2’−ジフルオロジフェニルスルホンからなる群から選択された、少なくとも1つのジハロゲンジフェニルスルホンであることを特徴とする、請求項6または7記載の方法。
  9. 前記方法工程(I)による溶液(PL)の準備は、次の工程:
    (i)少なくとも1つの芳香族ジヒドロキシ化合物からなる成分(a1)と2個のハロゲン置換基を有する、少なくとも1つの芳香族スルホン化合物からなる成分(a2)との反応工程、ただし、前記成分(a1)は、4,4’−ジヒドロキシビフェニルを含み、および前記の成分(a1)対(a2)のモル比率は、1.005〜1.2の範囲内にあり、および前記反応は、非プロトン性極性溶剤(L)中でカーボネート化合物(C)の存在下に実施され、それによってポリマー(Pr)が得られるものとし、および
    (ii)ポリマー(Pr)とアルキルクロリドとの反応、それによって溶液(PL)を得る工程
    を含むことを特徴とする、請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記方法工程(I)で準備された溶液(PL)を、方法工程(II)において少なくとも1つのノズルに供給し、かつ前記ノズルからの出口の後方で噴流崩壊によって液滴化して液滴とすることを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ノズルからの流出の際の溶液(PL)の温度は、50〜75℃の範囲内であることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 前記ノズルが、0.1〜2mmの直径を有する毛管であることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記方法工程(II)において形成される液滴が0.5〜4mmの範囲の大きさを有することを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記方法工程(III)において液滴を、沈殿浴(F)を有する攪拌型容器中に落下させることを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
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