JP6157940B2 - モータ - Google Patents
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Description
Td<Ta<Te
を満たしていることが好ましい。かかる構成によれば、ステータへの励磁電流の供給を停止して、ロータを所定の位置に停止させようとした際、ロータの永久磁石とステータの極歯との間の磁気吸引力(ディテントトルク)がロータに加わった場合でも、第1摺動負荷によって、ロータが所定位置で停止する。それ故、ロータの停止位置の精度を高めることができる。また、第1摺動負荷は、ロータがステータから受ける動トルクより小さいため、ロータの回転駆動には支障がない。
Td<Tb<Ta<Te
を満たしていることが好ましい。かかる構成によれば、第2摺動負荷を発生させるのに新たな部材を追加する必要がない。また、ロータの反出力側に向く面と固定体において出力側に向く面とを軸線方向で接触させるため、大きな摺動負荷が発生し、しかも摺動負荷のレベルが安定している。それ故、ロータに加わる第1摺動負荷を確実にディテントトルクより大で、動トルクより小さい条件に設定することができる。
図1は、本発明を適用したステッピングモータの断面図である。図2は、本発明を適用したステッピングモータの外観等を示す斜視図であり、図2(a)、(b)、(c)は、ステッピングモータを出力側からみたときの斜視図、反出力側からみたときの斜視図、およびステッピングモータから反出力側端板を外した状態を反出力側からみたときの斜視図である。図3は、本発明を適用したステッピングモータの分解斜視図であり、図3(a)、(b)は、ステッピングモータから反出力側端板と反出力側ラジアル軸受部材とを外した状態を出力側からみたときの分解斜視図、および反出力側からみたときの分解斜視図である。図4は、本発明を適用したステッピングモータにおいてロータ等を外した状態を反出力側からみたときの分解斜視図である。
本形態では、出力側端板25を利用して回転軸12を出力側L1で回転可能に支持する出力側ラジアル軸受部材7が保持されており、出力側ラジアル軸受部材7は、回転軸12において永久磁石11より出力側L1に位置する部分を回転可能に支持している。より具体的には、出力側端板25には穴251が形成されており、出力側ラジアル軸受部材7は、穴251に嵌った状態で出力側端板25に保持されている。出力側ラジアル軸受部材7は、穴251に嵌った筒部71と、筒部71に対して出力側L1で拡径して筒部71より大径のフランジ部72とを有している。かかる出力側ラジアル軸受部材7は、フランジ部72の反出力側L2の面が出力側端板25の出力側L1の面に重なった状態で、筒部71のうち、出力側端板25の反出力側L2の面よりもさらに反出力側L2に突出した筒部71の外縁を出力側端板25の反出力側L2の面にかしめることにより固定されている。出力側ラジアル軸受部材7は、焼結含油軸受からなる。
本形態では、反出力側端板9を利用して回転軸12を反出力側L2で回転可能に支持する反出力側ラジアル軸受部材8が保持されており、反出力側ラジアル軸受部材8は、回転軸12において永久磁石11より反出力側L2に位置する部分を回転可能に支持している。
本形態のステッピングモータ1において、出力側ラジアル軸受部材7とロータ10との間には、回転軸12を反出力側L2に付勢する付勢部材44が配置されている。本形態において、付勢部材44はコイルバネからなり、回転軸12の周りに配置されている。付勢部材44(コイルバネ)を配置するにあたって、本形態では、付勢部材44の反出力側L2の端部は、永久磁石11の環状凹部111の内部に収容されている。ここで、付勢部材44の出力側L1の端部と出力側ラジアル軸受部材7の反出力側L2の端部75との間には、回転軸12に装着された環状のワッシャ41が配置され、付勢部材44の反出力側L2の端部と環状凹部111の段部との間には、回転軸12に装着された環状のワッシャ42が配置されている。従って、回転軸12が回転したとき、ワッシャ41と付勢部材44の出力側L1の端部との間、およびワッシャ42と付勢部材44の反出力側L2の端部との間のうちの一方あるいは双方が摺動部分となる。本形態において、ワッシャ41はワッシャ42より大径である。ワッシャ41は、回転軸12に対して軸線方向Lに移動可能な状態で嵌められている。ワッシャ42は、回転軸12に対して軸線方向Lに移動可能な状態で嵌められている構成、および回転軸12に対して圧入されて軸線方向Lに移動不能な状態で嵌められている構成のいずれであってもよく、本形態において、ワッシャ41、42は、回転軸12に対して軸線方向Lに移動可能な状態で嵌められている。
ステッピングモータ1において、固定体2とロータ10との間には、反出力側ラジアル軸受部材8の軸受部83の出力側L1の端部830とロータ10側の環状部材15の反出力側L2の面152との摺動部分、反出力側ラジアル軸受部材8と回転軸12との摺動部分、出力側ラジアル軸受部材7と回転軸12との摺動部分、ワッシャ41と付勢部材44の出力側L1の端部との摺動部分、およびワッシャ42と付勢部材44の反出力側L2の端部との摺動部分が存在し、ロータ10には全体として第1摺動負荷Taが加わる。
第2摺動負荷Tb<第1摺動負荷Ta
にある。
Td<Ta<Te
を満たすように設定されている。
第2摺動負荷Tb<第1摺動負荷Ta
にあるため、第1摺動負荷Taおよび第2摺動負荷Tbは、ディテントトルクTdおよび動トルクTeに対して、下式で示す関係
Td<Tb<Ta<Te
を満たすように設定されている。
以上説明したように、本形態のステッピングモータ1において、固定体2に用いた反出力側ラジアル軸受部材8には、回転軸12の外周面をラジアル方向で支持する軸孔85を備えた軸受部83と、軸受部83より反出力側L2でラジアル方向外側に向けて突出してステータ20の反出力側L2の端部24に重なるフランジ部82と、反出力側ラジアル軸受部材8の反出力側L2の端部で出力側L1に向けて凹み、底部801で軸孔85が開口する凹部80とが形成されている。また、軸受部83の出力側L1の端部830は、回転軸12の軸線方向Lにおいてステータ20の反出力側L2の端部24より出力側L1に位置している。また、回転軸12の反出力側L2の端部122は、凹部80内で軸孔85から反出力側L2に向けて突出し、軸線方向Lにおいて固定体2の反出力側L2の端部(反出力側ラジアル軸受部材8の反出力側L2の端部、および反出力側端板9の反出力側L2の端部)より出力側L1に位置する。また、永久磁石11の反出力側L2の端部115には、回転軸12の周りで出力側L1に向けて凹む環状凹部118が形成され、軸受部83の少なくとも出力側L1の端部は、環状凹部118の内側に位置する。このため、ステッピングモータ1の軸線方向Lの寸法を短くすることができる。
Td<Tb<Ta<Te
を満たすように設定されている。このため、ステータ20への励磁電流の供給を停止して、ロータ10を所定の位置で停止させようとした際、ロータ10の永久磁石11とステータ20の極歯217、227との間の磁気吸引力(ディテントトルクTd)がロータ10に加わった場合でも、ロータ10がディテントトルクTdによって周方向に引っ張られることがなく、第1摺動負荷Taによって、ロータ10が所定位置で停止する。それ故、ロータ10の停止位置の精度を高めることができる。よって、ステッピングモータ1の極数を増やさずに、ロータ10の停止位置の分解能を高めることができる。また、第1摺動負荷Taは、ロータ10がステータ20から受ける動トルクTeより小さいため、ロータ10の回転駆動には支障がない。
上記実施の形態では、付勢部材44として、コイルバネを用いたが、板バネや皿バネ等を用いてもよい。
Td<Tb<Ta<Te
を有していたが、下式で示す関係
Tb≦Td<Ta<Te
であってもよい。
2 固定体
7 出力側ラジアル軸受部材
8 反出力側ラジアル軸受部材
9 反出力側端板
10 ロータ
11 永久磁石
12 回転軸
15 環状部材
18 従動部材
20 ステータ
44 付勢部材
80 凹部
81 円盤部
82 フランジ部
83 軸受部
85 軸孔
118 環状凹部
119 環状凹部の底部
122 回転軸の反出力側の端部
151 環状部材の出力側の面
152 環状部材の反出力側の面
217、227 極歯
830 軸受部の出力側の端部
L 軸線方向
L1 出力側
L2 反出力側
Claims (9)
- 回転軸の外周面に永久磁石を備えたロータと、
前記永久磁石の外周に配置された筒状のステータ、前記回転軸を回転可能に支持する反出力側ラジアル軸受部材、および該反出力側ラジアル軸受部材を前記ステータとの間に保持する反出力側端板を備えた固定体と、
を有し、
前記反出力側ラジアル軸受部材には、前記回転軸の外周面をラジアル方向で支持する軸孔を備えた軸受部と、前記軸受部より反出力側でラジアル方向外側に向けて突出して前記ステータの反出力側の端部に重なるフランジ部と、当該反出力側ラジアル軸受部材の反出力側の端部で出力側に向けて凹み、底部で前記軸孔が開口する凹部と、が形成されており、
前記軸受部の出力側の端部は、前記回転軸の軸線方向において前記ステータの反出力側の端部より出力側に位置し、
前記回転軸の反出力側の端部は、前記凹部内で前記軸孔から反出力側に向けて突出して前記軸線方向において前記固定体の反出力側の端部より出力側に位置し、
前記永久磁石の反出力側の端部には、前記回転軸の周りで出力側に向けて凹む環状凹部が形成され、
前記軸受部の少なくとも出力側の端部は、前記環状凹部の内側に位置し、
前記環状凹部の底部および前記軸受部の出力側の端部は、前記軸線方向に直交する平面になっており、
前記回転軸には、前記環状凹部の内側に環状部材が装着されていることを特徴とするモータ。 - 前記回転軸の反出力側の端部は、前記軸線方向に直交する平面からなることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記回転軸において前記ステータより出力側に向けて突出する部分には、該回転軸と一体に回転する従動部材が嵌められていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
- 前記ロータを反出力側に向けて付勢する付勢部材を備え、
前記環状部材は、前記環状凹部の底部および前記軸受部の出力側の端部と接していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のモータ。 - 前記環状凹部の底部は、前記軸受部の出力側の端部より面積が広いことを特徴とする請求項4に記載のモータ。
- 前記ステータでは、前記永久磁石の外周面に対向する複数の極歯が周方向に配置されており、
前記ロータに加わる第1摺動負荷をTaとし、前記ロータに作用するディテントトルクをTdとし、前記ロータが前記ステータから受ける動トルクをTeとしたとき、
前記第1摺動負荷Ta、前記ディテントトルクTd、および前記動トルクTeは、以下の式で示す関係
Td<Ta<Te
を満たしていることを特徴とする請求項4または5に記載のモータ。 - 前記第1摺動負荷Taのうち、前記環状部材と前記軸受部との間の第2摺動負荷をTbとしたとき、
前記第1摺動負荷Ta、前記第2摺動負荷Tb、前記ディテントトルクTd、および前記動トルクTeは、以下の式で示す関係
Td<Tb<Ta<Te
を満たしていることを特徴とする請求項6に記載のモータ。 - 前記付勢部材は、コイルバネからなることを特徴とする請求項4乃至7の何れか一項に記載のモータ。
- 前記コイルバネは、前記回転軸を前記永久磁石より出力側で支持する出力側軸受部材と前記永久磁石との間に配置されていることを特徴とする請求項8に記載のモータ。
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