JP2010246205A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】マグネットロータとコイルステータを小型コンパクトに構成することが可能であると共にロータの回転ブレを生ずることのない電磁アクチュエータを安価に提供する。
【解決手段】上記課題を達成するため本発明は、中空円筒形状の磁気ヨークに一対のステータを径方向の位置を規制するように嵌合し、このステータ外周壁と磁気ヨークの内周壁間にコイル枠を挟むように嵌合支持する。そしてこのコイル枠にロータの回転軸を支持する軸受の一方を設け、軸受の他方は磁気ヨーク内に径方向を位置決めされたブラケット部材に設け、このコイル枠とブラケット部材を磁気ヨークに軸方向位置を固定する。
【選択図】図1

Description

本発明はコイルに供給する電流で所定方向の回転力を生起する電磁アクチュエータに係わり、その電磁駆動部の生産性の改善に関する。
一般にこの種のアクチュエータは回転軸と磁極を備えたロータと、このロータに回転力を生起するステータで構成され、このステータに巻回したコイルに電流を供給することによってロータに回転力を得る電磁駆動機構が広く知られている。
この種の電磁駆動装置を簡単な構造で小型軽量に構成するためには電磁駆動機構を単純に構成することが知られている。例えば特許文献1にはロータをマグネットでNS2極構成し、このロータの周囲にN極とS極の磁歯を形成する一対のステータを配置してコイルへの通電方向で磁歯に形成した磁極でロータを吸引回転する構造が提案されている。
特許文献1(特許文献2も同様)には回転軸の外周にNS2極の磁極を形成したロータに対して、その周囲に2つの磁歯を形成する一対のステータを周方向に間隔を隔てて配置している。そしてこのステータの周囲に励磁コイルを巻回し、このコイルに通電することによってロータを所定角度範囲で正逆転させている。
このように回転軸を軸承したロータを所定角度範囲で揺動駆動するため、ロータの外周をNS2極に着磁し、このロータの着磁面から間隔を隔てて周方向に第1第2のステータを配列し、このステータを外周に巻回したコイルでNS極に励磁することによってロータを吸引して所定角度回転する電磁駆動装置が知られている。
実公平3−56010号公報 特開2002−369482号公報
上述のように回転自在に軸承した回転軸を所定角度範囲で正逆転駆動する場合、装置を小型、低コストでコンパクトに構成することが要求される。この場合にはロータとステータ、および両者間の磁気的駆動機構をシンプルに構成必要がある。そこで一般的には前掲特許文献1に開示されているように回転軸の外周にNS2極の磁極をロータ側にマグネットなどで形成し、その外周にNS2極のステータ磁極を形成している。そしてステータの外周に例えば回転軸中心に同心巻きしたコイルに電流を供給し、これによってステータに生起した磁極でロータを吸引回転することが知られている。
このように2極着磁したロータを回転軸中心に回転自在に軸支持する構造として、従来は特許文献1に開示されているようにロータの周囲に環状に配置される一対のステータ(文献1ではヨークメンバ)に軸受を圧入によって一体形成している。そしてこの分離した状態の一対のヨークメンバにロータの回転軸を軸支持し、円筒状のケース(シールドヨーク)に嵌合する構造を採用している。
従ってロータは分離したステータに軸受けされ、このステータをケースに圧入することによってロータを支持する構造のため、ロータは軸方向(スラスト方向)と径方向(ラジアル方向)を一対のステータ(文献1ではヨークメンバ)で位置決めしている。そこでステータは円筒ケースに圧入する際に回転軸の軸方向と、径方向の位置を正確に割り出す必要があるため、ステータ形状は大型となり、特に円筒ケースへの圧入部を厚く形成する必要があった。
従来はロータを、その周囲に配置される一対のステータに軸受支持する構造であるため、ステータが大型となり、またその寸法精度にバラツキがロータの回転ブレの原因となるなど、従来はロータの周囲に環状に配置するステータ形状が大型となり、その製作と組み立て精度は高精度が要求され、コスト高となる問題があった。
本発明は、マグネットロータとコイルステータを小型コンパクトに構成することが可能であると共にロータの回転ブレを生ずることのない電磁アクチュエータを安価に提供することをその課題としている。
上記課題を達成するため本発明は、中空円筒形状の磁気ヨークに一対のステータを径方向の位置を規制するように嵌合し、このステータ外周壁と磁気ヨークの内周壁間にコイル枠を挟むように嵌合支持する。そしてこのコイル枠にロータの回転軸を支持する軸受の一方を設け、軸受の他方は磁気ヨーク内に径方向を位置決めされたブラケット部材に設け、このコイル枠とブラケット部材を磁気ヨークに軸方向位置を固定することを特徴としている。
この構成を詳述すると、外周にN極とS極を形成するように2極着磁され、中心に回転軸を有するマグネットロータと、前記回転軸を回転自在に支持する一対の軸受と、前記マグネットロータの磁極に対向する励磁歯を形成する一対のステータと、前記一対のステータをN極とS極に励磁する励磁コイルと、前記励磁コイルを巻回するコイル枠と、前記励磁コイルの外周に配置された磁気ヨークとを備える。そして前記磁気ヨークは中空円筒形状に形成し、前記一対のステータは、それぞれこの磁気ヨーク内に径方向の位置を規制されるように嵌合支持する。
そこでこの磁気ヨーク内に前記一対のステータは、それぞれ径方向を位置決めされるように嵌合し、前記コイル枠は、前記一対のステータの外周壁と前記磁気ヨークの内周壁の間に径方向を位置決めされるように嵌合する。このコイル枠に前記回転軸を支持する軸受の一方が一体形成されると共に、軸受の他方は前記磁気ヨーク内に径方向を位置決めされたブラケット部材に一体形成し、前記コイル枠と前記ブラケット部材は前記磁気ヨークに軸方向位置を規制するように固定する。
本発明は、一対のステータを円筒形状の磁気ヨークに嵌合することによって径方向を位置規制し、このステータの外周壁と磁気ヨークの内周壁との間にコイル枠を挟むように嵌合支持し、このコイル枠に回転軸を支持する一方の軸受を設け、他方の軸受けを磁気ヨークに嵌合したブラケット部材に設けたものであるから次の効果を奏する。
回転軸を支持する軸受は円筒形状の磁気ヨークの内周壁とステータの外周壁との間に嵌合されたコイル枠に形成してあるから、回転軸の径方向(ラジアル方向)は磁気ヨークとこれに規制されたステータとの間に位置決めされる。従って環状に配列され分離した一対のステータに寸法誤差或いは嵌合誤差が生じてもコイル枠が位置ズレする恐れが少ない。つまり、従来の一対のステータそれぞれに軸受を設けて円筒状ケース(磁気ヨークなど)に嵌合する場合には2つの軸受位置が径方向に傾く恐れがあるのに対して磁気ヨーク内
壁とステータ外壁に嵌合支持されたコイル枠は径方向に位置ズレすることも、また傾くことも少ない。
従って、一対のステータは磁気ヨークにその径方向を位置決めされれば良く、傾き或いは軸方向の位置決め精度はラフであっても良いから、ステータ形状、特に嵌合部の厚さを薄くすることが可能となり、装置を小型コンパクトに構成することが可能である。
本発明の電磁アクチュエータの一実施形態を示し、(a)は中央縦断面の説明図であり、(b)は(a)と異なるコイル枠の位置決め構成の説明図。 (a)は図1の電磁アクチュエータの組み立て分解状態を示す斜視図であり、(b)はステータを磁気ヨークに固定する嵌合構造の説明図。 図1の電磁アクチュエータにおけるロータとステータの位置関係を示す説明図であり、(a)は分解状態の平面説明図であり、(b)はそのY−Y線断面説明図である。 図1の電磁アクチュエータにおいてステータの磁歯間ギャップを調整する変位手段をスペーサ部材で構成する場合の説明図であり、(a)は組み立て状態の説明図、(b)は断面構成の説明図、(c)はスペーサ部材でギャップ調整する状態説明図 図1の電磁アクチュエータにおいてステータの磁歯間ギャップを調整する変位手段をカム手段で構成する場合の説明図であり、(a)はステータ形状を、(b)はカム手段の形状を、(c)は断面構成を、(d)はスペーサ部材でギャップ調整する状態を示す。 図1の電磁アクチュエータにおけるステータの形状を示す説明図であり、(a)はその第1の実施形態を示す説明図、(b)は第2の実施形態を示す説明図、(c)は第3の実施形態を示す説明図である。(e)は励磁コイルに作用する磁界の強さを示す説明図である。 従来技術の説明図であり、(a)はステータ間ギャップの説明図であり、(b)はステータに作用する磁界の流れを示し、(c)はロータのロック状態の説明図。
[電磁アクチュエータ]
図1に断面図を図2に分解斜視図を示す電磁アクチュエータMについて説明する。この電磁アクチュエータMは、ロータ10とステータ16、17とブラケット15と磁気ヨーク19で構成されている。ロータ10は回転軸11と、この回転軸11に一体形成したマグネット12で形成されている。回転軸11は適宜の例えば金属製のシャフトで構成され、これにマグネット12が一体成形されている。マグネット12はフェライト、希土類、アルニコなどで形成された永久磁石で構成されている。このマグネット12と回転軸11は例えばインサート成形で一体に形成する。そしてマグネット12は円柱形状で、その周方向にN極12nとS極12sが着磁されている。図示の形態では回転軸11は磁気ヨーク19に固定されたコイル枠14に軸受13aが形成され、同様にハウジングに固定されたブラケット15に軸受13bが形成され、この両軸受13a、13bに回転軸11が軸支持されている。このロータ10の位置決めについては後述する。
ステータ16(17)は2つの磁歯を形成するように第1ステータ16と第2ステータ17の一対で構成され、前述のロータ10の外周に環状に配列される。第1ステータ16はリング形状のフランジ(鍔)16aと磁歯部16bで構成され、フランジ16aに半裁円筒形状の磁歯部16bが連設されている(図2参照)。また、第2ステータ17も同様にリング形状のフランジ(鍔)17aと半円筒状の磁歯部17bとで構成されている。この一対のステータ16(17)は図3に示すように回転軸11と同心円を描くように少許の間隙(磁歯間ギャップ)GaとGbを隔てて互いに円周方向に配列される。図示の第1第2ステータ16、17は図3(a)に示すように台形形状で、回転軸11に対して所定角度傾斜した傾斜面16x、17xを有するように形成されている。そして第1ステータ16が回転軸11の一方(同図下方)から上方に突出し、第2ステータ17が回転軸11の他方(同図上方)から下方に垂下するように磁気ヨーク19に嵌合されている。
上記第1ステータ16と第2ステータ17とは図3に示すように磁歯間ギャップGaとGbを形成し、同図(b)に示すように回転軸11を中心とする環状に配列されている。この磁歯間ギャップGaとGbは図示実施形態にあっては等間隔(Ga=Gb)に形成してあるが、この間隔を異ならせる(Ga≠Gb)ことも可能である。そしてこのギャップ間に磁気回路が形成されるようにその間隔距離は設計値によって決定する。
なお、上述の第1第2ステータ16、17は軟磁性材料で構成され、交互にN極とS極を形成するようにその外周に励磁コイル18がコイル枠14に巻回されている。コイル枠14は例えば合成樹脂のモールド成形で形成され、図2(a)に示すように一端が開口したカップ形状に形成され、その閉鎖端側底部に軸受13aが軸支孔で形成され、外周にボビン14aが形成されている。この軸受13aはボビン14aの中心に形成され、前述のロータ10の回転軸11を軸支持し、その同心円上のボビン14aに巻き線(励磁コイル)18が巻回される。このようにコイル枠14はロータ10の回転軸11を軸支持し、その回転軸11を中心に巻き線18を同心巻きするように円筒形状に構成されている。なお、図2(a)に示す図示18tは巻き線18の電源入力端子であり、図示20、21はワッシャである。
磁気ヨーク19は中空円筒形状に形成され、内部に収容するロータ10も励磁コイル(巻き線)18を磁気的にシールドするように軟磁性材料などの磁性材料で構成されている。上述のロータ10とステータ16、17とコイル枠14は磁気ヨーク19に嵌合され一体化されている。磁気ヨーク19は中空円筒形状に形成され、その内部にマグネットロータ10、励磁コイル18、ステータ16、17を収納することによってアクチュエータMの構造体を構成している。
また磁気ヨーク19は図2(b)に示すように第1第2ステータ16、17のリング状フランジ16a、17aを嵌合支持するようにヨーク内径とステータ16(17)のフランジ外径が緊密に嵌合する寸法形状に形成されている。そして第1第2ステータ16、17のフランジ16a、17aには嵌合突起16j、16k、16mと17j、17k、17mが形成されている。一方磁気ヨーク19には、この嵌合突起16j〜17mと係合するカシメ溝20j、20k、20mと21j、21k、21mが形成されている。この第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mを磁気ヨーク19のカシメ溝20j、20k、20mに嵌合して例えばカシメ止めし、同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mを磁気ヨーク19のカシメ溝21j、21kに嵌合してカシメ止めする。
これによって第1第2ステータ16、17は磁気ヨーク19にフランジ(鍔部)16a、17aを嵌合することによって回転軸11を基準に径方向(ラジアル方向)が位置決めされる。そして第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mをカシメ溝20j、20k、20mにカシメ止めし、同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mをカシメ溝21j、21k、21mにカシメ止めすることによって回転軸11を基準に軸方向(スラスト方向)が位置決め(固定)される。
そこで前述のコイル枠14に巻き線18を巻回した状態で、その内側にロータ10を挿入する。このときロータ10の回転軸11をコイル枠14に形成した軸受13aに嵌合する(回転軸の他方は後述するブラケット部材15を取付ける段階でその軸受13bに嵌合する)。次にコイル枠14の内側に第1ステータ16と第2ステータ17を挿入してステータのフランジ16a、17aを磁気ヨーク内壁に嵌合する。するとコイル枠14は磁気ヨーク内壁とステータ外周壁との間に挟まれてその径方向の位置が位置決めされる。そこで磁気ヨーク19にブラケット部材15を嵌合し、これに形成されている軸受13bに回転軸11の他方を嵌合する。
このブラケット部材15を磁気ヨーク19に嵌合する際にロータ10は図1に示すようにワッシャ21を介してコイル枠14の内壁に、ワッシャ20を介してブラケット部材15の内壁にそれぞれ当接した状態で係合させる。そこでロータ10はコイル枠14とブラケット部材15とで回転軸11の軸方向の位置を位置決めされることことなる。そこで第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mを磁気ヨーク19のカシメ溝20j、20k、20mにカシメ止めし、同様に第2ステータ17嵌合突起17j、17k、17mをカシメ溝21j、21k、21mにカシメ止めする。同様にブラケット部材15を磁気ヨーク19にカシメ止め、ビス止めなどの固定手段(不図示)で固定する。これによってロータ10の軸方向が固定される。
[ロータ及びステータの位置決め構造]
上述のロータ10と第1第2ステータ16、17は磁気ヨーク19に次のように固定される。図2にその組立て分解状態を示すように、図示の電磁アクチュエータMは磁気ヨーク19の内部に「ロータ10」、「励磁コイル18」、「第1第2ステータ16、17」、「ブラケット部材15」の順に組立てることを特徴としている。この組立て順について説明する。
磁気ヨーク19は上述したように中空円筒形状に構成され、その内径はステータ16(17)のフランジ部16a、17aを嵌合して結合する寸法に、またその長さはロータ10の回転軸11長さ寸法に、それぞれ形成されている。また、ロータ10は上述のように回転軸11とマグネット12は例えばインサート成形で一体的に形成されている。励磁コイル(巻き線)18はカップ形状のコイル枠14に形成されているボビン14aに巻回されている。
そこで外周に巻き線(励磁コイル)18を巻回したコイル枠14にロータ10を嵌挿し、回転軸11をコイル枠14の軸受13aに嵌合する。このときロータ10の外周面とコイル枠14の内周面との間には後述するステータ16(17)が嵌合され、更にこのステータ16(17)の内周面とロータ外周面との間に所定の間隙が形成されるような間隔が設定されている。このように巻き線(励磁コイル)18を巻回したコイル枠14内部にロータ10を組み込み、ロータ10の回転軸11を軸受13aに嵌合する。
そこで上述のように部組したコイル枠14を磁気ヨーク19に、第1第2ステータ16、17と同時、或いはコイル枠14に次いでステータ16(17)を嵌合する。例えばコイル枠14に回転軸方向の一方から第1ステータ16を他方から第2ステータ17を挿入する。すると内部にロータ10を組み込んだコイル枠14と第1第2ステータ16、17は一体的に組み合わせられてユニット化される。その後このユニットを磁気ヨーク19の中空内に挿入する。
この状態で、磁気ヨーク19の内周壁に第1ステータ16のフランジ部16aが嵌合され、同様に第2ステータ17のフランジ部17aが嵌合される。そこでコイル枠14は磁気ヨーク19の内周壁と第1第2ステータ16、17の磁歯部外周壁間に挟まれて径方向(ラジアル方向)が位置決めされる。これによってコイル枠14の軸受13aに嵌合されている回転軸11及びこれと一体のロータ10も径方向(ラジアル方向)が位置決めされる。
次に磁気ヨーク19にブラケット部材15を嵌合する。このブラケット部材は図3(a)に示すように嵌合部15aが磁気ヨーク19の内周壁に嵌合され、その径方向(ラジアル方向)が位置決めされる。そしてこのブラケット部材15に設けられた軸受13bにロータ10の回転軸11が軸受け支持され、これと一体のロータ10も径方向(ラジアル方向)が位置決めされる。
次に磁気ヨーク19に嵌合された第1第2ステータ16、17の嵌合突起16j〜17nを磁気ヨーク19に形成されているカシメ溝20j〜21nにカシメ止めする。次いでブラケット部材15をビスなどの固定手段(不図示)で磁気ヨークに固定する。この固定によってステータ16、17は回転軸方向が位置決めされ、コイル枠14とその軸受13aも同様に回転軸方向が位置決めされる。またブラケット部材15も固定手段(不図示)で磁気ヨーク19に固定され、その回転軸方向が位置決めされる。
上述のようにロータ10の外周に、回転軸11と同心円を描くように第1第2ステータ16、17が少許の間隙(磁歯間ギャップ)GaとGbを隔てて互いに円周方向に配列されている。そこで本実施例は第1第2ステータ16、17を磁気ヨーク(フレーム部材)19に固定する際に、磁歯間ギャップGa、Gbを次のように調整可能にすることを特徴としている。図4にはスペーサ部材23で構成される変位手段を、図5にはカム手段24で構成される変位手段によってそれぞれ磁歯間ギャップGaとGb調整する場合を示す。
[変位手段(スペーサ部材)の構成]
上述のようにステータは第1ステータ16と第2ステータ17で形成され、各ステータは図3(a)に示すように台形形状で、回転軸11に対して所定角度傾斜した傾斜面16x、17xを有するように形成されている。そしてこの傾斜面間に磁歯間ギャップGaとGbが設けられ、この第1第2ステータ16、17の少なくとも一方は(図示実施形態では両者)の回転軸方向位置を移動可能に構成する。そこでこのステータの回転軸方向位置を変位させることによって磁歯間ギャップGa、Gbを変位手段(スペーサ部材)23で大小調整可能に構成する。
図4に基づいてその構成を説明する。図4(a)に示すように第1第2ステータ16、17は円筒形状のヨーク19(フレーム部材)に回転軸方向の上下から挿入することによって組立てられ、各ステータはカシメ止めなどでヨーク19に固定されるようになっている。つまり前述したように第1第2ステータ16、17のフランジ16a、17aには嵌合突起16j、16k、16mと17j、17k、17m(図4(b)に示す実施形態では3個所)が形成され、を磁気ヨーク19にはこの突起と係合するカシメ溝20j、20k、20m、21j、21k、21m(3個所)が設けられ両者は嵌合してカシメ止めされるようになっている。
このとき磁気ヨーク19に第1第2ステータ16、17を嵌合する際に、前述のブラケット部材15で軸方向位置を位置決めする。このときブラケット部材15と第1ステータ16のフランジ部16aとの間に調整用のスペーサ部材23を介在させる。すると同図(c)に示すように第1ステータ16の軸方向高さ位置はスペーサ部材23の厚さ分上下動する。これによって第1第2ステータ16、17の軸方向位置が調整可能となる。このスペーサ部材23は組み立て工程で厚さの異なる複数のスペーサを準備する。
そして例えばスペーサなしでロータ10、励磁コイル18と第1第2ステータ16、17とブラケット部材15を磁気ヨーク19に組み込み仮止めする。そして励磁コイル18に通電してロータ10の出力トルクを計測する。そこで第1第2ステータ16、17の磁歯間ギャップGaとGbが設計値と異なるときには、第1ステータ16の軸方向位置をスペーサ部材23によって位置調整し、所定の磁歯間ギャップが得られたときその状態で嵌合突起16j、16k、16mをカシメ溝20j、20k、20mにカシメ止めする。尚この磁歯間ギャップGaとGbのスペーサ部材23による調整は必ずしも出力特性を実験して位置調整する必要はなく、例えばギャップ計測治具で調整しても良い。
[変位手段(カム手段)構成]
変位手段をカム溝などのカム手段で構成する場合について説明する。図5に示すように第1第2ステータ16、17には前述のものと同様に嵌合突起16j、16k、16mと17j、17k、17m(3個所)が設けられている。そこで磁気ヨーク(フレーム部材)19には、この嵌合突起と係合する位置にカム溝24、25が設けてある。このカム溝24は第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mと係合する3個所(1個所であっても良い)に設けられ図5(b)に示すようにヨークの外周方向に所定角度傾斜した傾斜スリットで構成されている。
また、カム溝25も同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mと係合する位置に形成された傾斜スリットで構成されている。そしてこのカム溝24とカム溝25の傾斜方向は図示のように回転軸を基準に反対方向に傾斜している。
そこで磁気ヨーク19に第1ステータ16と第2ステータ17をそれぞれ回転軸方向から挿入する際に嵌合突起とカム溝を嵌合する。そして例えば組立て治具で第1ステータ16と第2ステータ17の間に形成された磁歯間ギャップGaとGbを計測し、予め設定した間隔に調整する。この調整は第1ステータ16と第2ステータ17を同一角度ずつカム溝24、25に沿って回転することによって間隔Ga、Gbを大小調整する。そしてこのギャップ調整の後、第1第2ステータを固定ビス26などで位置固定する。
尚図5に示す実施形態に於いて、カム溝24及び25はいずれか一方が回転軸に対して傾斜していれば良く、他方は回転軸と直交する水平方向の溝であっても良い。
以下図示実施形態に於ける、ステータの形状について説明する。上述の第1第2ステータ16、17は次のように「回転軸11を中心に第1第2ステータを非対称形状でその表面積が異なるように構成」してある。前述したように第1第2ステータ16、17の磁歯間ギャップGaとGbは実質的に等間隙(Ga=Gb)に設定されている。そして図6(d)に示すようにコイル枠14には励磁コイル(巻き線:以下同様)18が巻回され、この巻き線18は回転軸11を中心とする方向に同心巻きされている。同図Sbは巻き線の巻線始端部を、Seは巻線終端部を示す。
[ステータの第1実施形態]
図6(a)に示す実施形態は、第1ステータ16と第2ステータ17をともに台形形状に構成し、その一方である第2ステータ17の先端部(巻線終端部)Seのコーナに切欠き部16cを設けている。このため第1ステータ16の表面積ar1と第2ステータ17の表面積ar2はar1<ar2に設定される。同図は円環形状に配列される第1ステータ16と第2ステータ17を平面形状に展開した状態を示し、このステータ16の図示x−x方向に巻き線18が巻回される。
この巻き線18に通電することによって第1第2ステータ16、17に生起する磁界の強さは同図(d)にHxで示すように巻き線方向x−xと直交する方向に作用する。このとき第1ステータ16に作用する磁界の強さHx1は第2ステータ17に作用する磁界の強さHx2より小さくなる。つまり巻き線18によってステータ16(17)に生起される磁界は切欠き部16cの部位が小さくなる(同図斜線部)ため第1ステータ16に生起される磁界Hx1はこの切欠き部16cのない第2ステータ17に生起される磁界Hx2より小さくなる。そしてこの切欠き部16cは第1ステータ16の先端部Seのコーナに設けられている。
[ステータの第2実施形態]
また、図6(b)は第1ステータ16と第2ステータ17をともに台形形状に構成し、第1ステータ16の先端部Seに切欠き部16dを設けている。これによって第1ステータ16の表面積ar1と第2ステータ17の表面積ar2はar1<ar2に設定している。その作用は上述の第1実施形態と同様であり、その詳細は後述する。
上述の図6(a)に示すものはステータ先端部Seのコーナに切欠き部16cを形成し、図6(b)に示すものはステータ先端部Seに切欠き部16dを設け、いずれも第2ステータ17の表面積ar2に対して、第1ステータ16の表面積ar1を小さく設定している。このようにステータ先端部Seの一部に切り欠部16c、16dを形成したのはこの先端部Seには後述する巻き線(励磁コイル)18の終端部が位置するため、巻き線18に生起する磁界が小さい。このため切欠き部の寸法精度に機体差が生じてもロータ10に作用する回転力のバラツキが緩和されるためである。
次に図6(c)に示すものは、第1ステータ16と第2ステータ17をともに台形形状に構成し、第1ステータ16の基端部(巻き線の始端部)Sbに切欠き部16eを設けている。これによって前述のものと同様に第1ステータ16の表面積ar1と第2ステータ17の表面積ar2はar1<ar2に設定される。そして巻き線(励磁コイル)18の先端部Seと同様に基端部Sbに形成する切り欠部16eは巻き線18に生起する磁界が小さいため切欠き部の寸法精度に機体差が生じてもロータ10に作用する回転力のバラツキが緩和される。
なお、上述の第1乃至第3実施形態は、いずれもステータ16、17を台形形状に構成する場合について説明したが、ステータ形状を台形形状に構成する必然性はなく、矩形形状に構成しても良い。そこでこのステータを台形形状、矩形形状など適宜形状に構成し、第1第2ステータの一方をコーナカット、Vカット、基端カットなどその一部を切除することによって第1ステータ16と第2ステータ17の表面積を異ならせる。この場合切り欠部16c、16d、16eは巻き線(励磁コイル)18に生起する磁界が小さい巻き線の始端部Sb又は終端部Seに形成することが好ましい。
尚、本発明にあってコイル枠14を前記一対のステータ16、17それぞれの外周壁に緊密に嵌合し、これによってコイル枠の径方向位置を位置決めする構成を説明したが、このコイル枠とステータとは図1(b)のよう構成しても良い。図1(b)には略々円筒形状に構成したコイル枠14の一部(図示のものは上端部と下端部)に段差14xを設け、この段差14xと第1第2ステータ16、17との間に間隙を形成する場合を示している。
また、本発明にあって第1第2ステータ16、17は、それぞれコイル枠14と分離した部品構成で、磁気ヨーク19に嵌合する際に両者を組み合わせる場合について説明したが、コイル枠14を合成樹脂のモールド成型で構成し、第1第2ステータ16、17の少なくとも一方をインサート成形によってコイル枠に一体形成しても良い。
更に、本発明にあってロータ10は、外周を2極着磁する場合を図示したが、マグネット12の外周に例えば4極など多極着磁しても良いことは勿論である。
M 電磁アクチュエータ
10 ロータ
11 回転軸
12 マグネット
13a 軸受
13b 軸受
14 コイル枠
14x 段差
15 ブラケット
15a 嵌合部
16 第1ステータ
16a フランジ(鍔)
16b 磁歯部
16c,16d,16e 切欠き部
16j,16k,16m 嵌合突起
16x 傾斜面
17 第2ステータ
17a フランジ(鍔)
17b 磁歯部
17j,17k,17m 嵌合突起
17x 傾斜面
18 励磁コイル(巻き線)
19 磁気ヨーク(フレーム部材)
20j,20k,20m カシメ溝
21j,21k,21m カシメ溝
23 スペーサ部材(変位手段)
24,25 カム溝(変位手段)
26 固定ビス

Claims (6)

  1. 外周にN極とS極を形成するように着磁され、中心に回転軸を有するマグネットロータと、
    前記回転軸を回転自在に支持する一対の軸受と、
    前記マグネットロータの磁極に対向する励磁歯を形成する一対のステータと、
    前記一対のステータをN極とS極に励磁する励磁コイルと、
    前記励磁コイルを巻回するコイル枠と、
    前記励磁コイルの外周に配置された磁気ヨークと、
    を備え、
    前記磁気ヨークは中空円筒形状に形成され、
    この磁気ヨーク内に前記一対のステータが径方向の位置を規制されるように嵌合支持され、
    前記コイル枠は、前記一対のステータの外周壁に径方向の位置を規制されるように嵌合され、
    このコイル枠に前記回転軸を支持する軸受の一方が一体形成されると共に、軸受の他方は前記磁気ヨーク内に径方向を位置決めされたブラケット部材に一体形成され、
    このコイル枠とブラケット部材は前記磁気ヨークに軸方向位置を規制するように固定されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 前記コイル枠は合成樹脂で成形され、
    前記一対のステータの少なくとも一方は、この合成樹脂のコイル枠にインサート成形によって一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 前記一対のステータはそれぞれ、前記磁気ヨークの内壁と嵌合するリング形状の鍔部と、この鍔部に連なる断面半円形状の磁歯形成部を有するように構成され、
    前記鍔部は、前記磁気ヨークの内壁と係合して前記磁歯形成部の径方向位置を位置決めするように形成され、
    前記磁気ヨークは前記磁歯形成部に嵌合支持されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  4. 前記磁気ヨークには、前記一対のステータをそれぞれ嵌合すると共に各ステータの周方向位置を規制する位置基準が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  5. 前記コイル枠と前記ブラケット部材とは、前記磁気ヨークに嵌合されると共に軸方向に位置決め固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  6. 前記マグネットロータには、前記回転軸の回転を外部に出力する出力アームと、
    この出力アームの回転角度を規制するストッパ手段が連結されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
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