JP2010252487A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

電磁アクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2010252487A
JP2010252487A JP2009098197A JP2009098197A JP2010252487A JP 2010252487 A JP2010252487 A JP 2010252487A JP 2009098197 A JP2009098197 A JP 2009098197A JP 2009098197 A JP2009098197 A JP 2009098197A JP 2010252487 A JP2010252487 A JP 2010252487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
stators
pair
magnetic
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009098197A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiko Hayakawa
幸彦 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Nisca Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisca Corp filed Critical Nisca Corp
Priority to JP2009098197A priority Critical patent/JP2010252487A/ja
Publication of JP2010252487A publication Critical patent/JP2010252487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

【課題】マグネットロータの周囲に一対のステータを環状に配列する際にステータの形成する磁歯間隙を簡単に調整することが可能な電磁アクチュエータを提供する。
【解決手段】マグネットロータの外周に所定の磁歯間ギャップを形成して円環状に配列する一対のステータの少なくとも一方を、回転軸方向の位置を移動可能にフレーム部材に取付けこのステータの回転軸方向位置を変位させることによって前記磁歯間ギャップを調整可能にすることを特徴としている。そして一対のステータはそれぞれロータの回転軸方向に対して所定角度傾斜した傾斜端面を有し、この傾斜面間に磁歯間ギャップを形成し、このステータの一方の回転軸方向の位置を変位させる変位手段をカム手段又はスペーサ部材で構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、コイルに生起する磁界で所定角度範囲の回転力を発生させる電磁アクチュエータに係わり、その電磁駆動部の生産性の改善に関する。
一般にこの種のアクチュエータは回転軸と磁極を備えたロータと、このロータに回転力を生起するステータで構成され、このステータに巻回したコイルに電流を供給する電磁駆動機構が広く知られている。
この種の電磁駆動装置を簡単な構造で小型軽量に構成するためにロータの磁極をNS2極で構成し、このロータの周囲にN極とS極の磁歯を形成する一対のステータを配置する構造が例えば特許文献1に提案されている。
特許文献1(特許文献2も同様)には回転軸の外周にNS2極の磁極を形成したロータに対して、その周囲に2つの磁歯を形成する一対のステータを周方向に間隔を隔てて配置している。そしてこのステータの周囲に励磁コイルを巻回し、このコイルに通電することによってロータを所定角度揺動させている。
このように回転軸を軸承したロータを所定角度範囲で揺動駆動するため、ロータの外周をNS2極に着磁し、このロータの着磁面から間隔を隔てて周方向に第1第2のステータを配列し、このステータを外周に巻回したコイルでNS極に励磁することによってロータを吸引して所定角度回転する電磁駆動装置が知られている。
実公平3−56010号公報 特開2002−369482号公報
上述のように回転自在に軸承した回転軸を所定角度範囲で正逆転駆動する場合、装置を小型、低コストでコンパクトに構成することが要求される。この場合にはロータとステータ、および両者間の磁気的駆動機構をシンプルに構成する必要がある。そこで一般的には回転軸の外周にNS2極の磁極をロータ側にマグネットなどで形成し、その外周にNS2極のステータ磁極を形成している。そしてステータの外周に例えば回転軸中心に同心巻きしたコイルに電流を供給し、これによってステータに生起した磁極でロータを吸引回転することが知られている。
このようにロータの周囲に一対のステータを環状に配列してステータ磁極を形成し、この磁極でマグネットロータを吸引して所定角度回転する電磁駆動機構にあっては次の問題が生ずる。
図7(a)に示すようにロータ90を回転軸91とマグネット92で構成し、回転軸91の外周にNS極を形成する。このロータ90の外周に一対のステータ93a、93bを設けて励磁極(励磁歯)を形成する。
このため従来は一対のステータ93a、93bの間隔Gaと間隔Gbを異ならせるように一方は短く(図示Ga)、他方は長く(図示Gb)形成している(図7(b)参照)。これによって間隔Ga間に形成される磁界の強さHaと間隔Gb間に形成される磁界の強さHbがHa>Hbとなり、ロータ90に作用するステータ93a、93bの励磁力が左右アンバランスとなる。このロータ90に作用する励磁力をアンバランスすることによってロータ90のロック状態を防止し、同時にハンチング、回転斑などの問題を解決している。
上述のロータ回転方向のロック状態を説明すると図7(c)に示すようにロータ90に対してステータ93a、93bが対象形状で、等間隔(Ga=Gb)に構成されている。この状態ではロータ90は同図に示すステータ93aのN極とステータ93bのS極にマグネット92のS極とN極が吸引され、この位置に停止する。そこでロータ90を逆方向(反時計方向)に回転(逆転)するためステータ93aをS極に、ステータ93bをN極に励磁方向を反転する。このときロータ90は励磁極に反撥して回転しようとするが左右磁気的にバランスされているためで時計方向に回転するか反時計方向に回転するかその中点(図7(c)の状態)でロックすることとなる。このロック状態を防ぐために従来は間隔GaとGbを異なる間隔に、例えばGa<Gbに設定している。
また、本出願人は一対のステータ93a、93bの間に形成する磁歯間隙Ga、Gbを等間隔に形成しステータ93a、93bを異形状に形成して磁気バランスでロータの回転がロックするのを防止する電磁駆動機構については特許出願している。
このように一対の磁歯間隙Ga、Gbを等間隔或いは異間隔に形成するいずれの場合にあっても磁歯間隙Ga、Gbは重要な役割を果たす。この間隙(以下間隙Ga、間隙Gbを総称して間隙Gと云う)を小さく設定すると励磁コイルによるトルク発生が大きくなり、同時にコギングトルクが小さく低電力で滑らかに起動する。また逆に間隙Gを大きく設定するとコギングトルクが大きく、励磁コイルへの無通電時にロータを保持する大きなディテントトルクが得られる。更に間隙Gを大きく設定すると磁気回路が遮断されてロータの回転不能を招く。このため間隙Gを適正な値に設定(設計値)し、機体差無く所定の間隙に製作することが要求されている。
従来この一対のステータの磁歯間隙Gは、所定の許容範囲内に設定されるようにステータの製作精度或いは組み立て精度で確保している。この為、ステータの製作及び組み立て精度を確保するために製造コストが高くなる欠点があった。
本発明はマグネットロータの周囲に一対のステータを環状に配列する際にステータの形成する磁歯間隙を簡単に調整することが可能な電磁アクチュエータの提供をその課題としている。
上記課題を達成するため本発明は、マグネットロータの外周に所定の磁歯間ギャップを形成して円環状に配列する一対のステータの少なくとも一方を、回転軸方向の位置を移動可能にフレーム部材に取付けこのステータの回転軸方向位置を変位させることによって前記磁歯間ギャップを調整可能にすることを特徴としている。そして一対のステータはそれぞれロータの回転軸方向に対して所定角度傾斜した傾斜端面を有し、この傾斜面間に磁歯間ギャップを形成し、このステータの一方の回転軸方向の位置を変位させる変位手段をカム手段又はスペーサ部材で構成することを特徴としている。
更に、具体的な構成を説明すると、外周にN極とS極を形成するように2極着磁され、中心に回転軸を有するマグネットロータと、マグネットロータの磁極に対向するN極とS極の励磁歯を形成する一対のステータと、一対のステータの外周に巻回された励磁コイルと、励磁コイルの外周に嵌合された円筒状ヨークを備える。そして前記一対のステータは、それぞれ断面半円形状の半裁円筒形状に構成されると共に、この一対のステータは前記マグネットロータの外周に所定の磁歯間ギャップを形成して円環状に配列され、このステータの少なくとも一方は前記回転軸方向の位置を移動可能にフレーム部材に取付けられ、このステータの回転軸方向位置を変位させることによって前記磁歯間ギャップを調整可能にする。
本発明は、マグネットロータの外周に所定の磁歯間ギャップを形成して円環状に配列する一対のステータの少なくとも一方を、回転軸方向の位置を移動可能にフレーム部材に取付けこのステータの回転軸方向位置を変位させることによって前記磁歯間ギャップを調整可能にしたものであるから以下の効果を奏する。
マグネットロータの外周に円環状に配列されるステータは、少なくとも一方がロータの回転軸方の(高さ)位置を位置調節可能であるから、このステータをフレーム部材に取り付ける際に磁歯間ギャップを最適位置に調整することが出来る。このためステータの製作精度或いは組み立て精度を緻密に製作する必要がなく、安価に大量生産することが出来る。
更に本発明は、ステータの一方の回転軸方向の位置を変位させるカム手段又はスペーサ部材などの変位手段を設けることによって磁歯間ギャップを最適位置に簡単に位置合わせすることができる。
本発明の電磁アクチュエータの一実施形態を示す中央縦断面の説明図。 (a)は図1の電磁アクチュエータの組み立て分解状態を示す斜視図であり、(b)はステータを磁気ヨークに固定する嵌合構造の説明図。 図1の電磁アクチュエータにおけるロータとステータの位置関係を示す説明図であり、(a)は分解状態の平面説明図であり、(b)はそのY−Y線断面説明図である。 図1の電磁アクチュエータにおいてステータの磁歯間ギャップを調整する変位手段をスペーサ部材で構成する場合の説明図であり、(a)は組み立て状態の説明図、(b)は断面構成の説明図、(c)はスペーサ部材でギャップ調整する状態説明図。 図1の電磁アクチュエータにおいてステータの磁歯間ギャップを調整する変位手段をカム手段で構成する場合の説明図であり、(a)はステータ形状を、(b)はカム手段の形状を、(c)は断面構成を、(d)はスペーサ部材でギャップ調整する状態を示す。 図1の電磁アクチュエータにおけるステータの形状を示す説明図であり、(a)はその第1の実施形態を示す説明図、(b)は第2の実施形態を示す説明図、(c)は第3の実施形態を示す説明図である。(e)は励磁コイルに作用する磁界の強さを示す説明図である。 従来技術の説明図であり、(a)はステータ間ギャップの説明図であり、(b)はステータに作用する磁界の流れを示し、(c)はロータのロック状態の説明図。
[電磁アクチュエータ]
図1に断面図を図2に分解斜視図を示す電磁アクチュエータMについて説明する。この電磁アクチュエータMは、ロータ10とステータ16、17とブラケット15とハウジング(不図示)で構成されている。ロータ10は回転軸11と、この回転軸11に一体形成したマグネット12で形成されている。回転軸11は適宜の例えば金属製のシャフトで構成され、これにマグネット12が一体形成されている。マグネット12はフェライト、希土類、アルニコなどで形成された永久磁石で構成されている。このマグネット12と回転軸11は例えばインサート成形で一体に形成する。そしてマグネット12は円柱形状で、その周方向にN極12nとS極12sが着磁されている。図示の形態では回転軸11はフレーム部材(図示形態では後述する磁気ヨーク19;以下同様)に固定されたコイル枠14に軸受13aが形成され、同様にハウジングに固定されたブラケット15に軸受13bが形成され、この両軸受13a、13bに回転軸11が軸支持されている。
ステータ16(17)は2つの磁歯を形成するように第1ステータ16と第2ステータ17の一対で構成され、前述のロータ10の外周に環状に配列される。第1ステータ16はリング形状のフランジ(鍔)16aと磁歯部16bで構成され、フランジ16aに半裁円筒形状の磁歯部16bが連設されている(図2参照)。また、第2ステータ17も同様にリング形状のフランジ(鍔)17aと半円筒状の磁歯部17bとで構成されている。この一対のステータ16と17は図3(a)(b)に示すように第1ステータ16が回転軸11の一方(同図下方)から上方に突出し、第2ステータ17が回転軸11の他方(同図上方)から下方に垂下するように配置され、嵌合されている。
上記第1ステータ16と第2ステータ17とは図3に示すように磁歯間ギャップGaとGbを形成し、同図(b)に示すように回転軸11を中心とする環状に配列されている。この磁歯間ギャップGaとGbは図示実施形態にあっては等間隔(Ga=Gb)に形成してあるが、この間隔を異ならせる(Ga≠Gb)ことも可能である。そしてこのギャップ間には磁気回路が形成されるようにその間隔距離は設計値によって決定する。
なお、上述の第1第2ステータ16、17は軟磁性材料で構成され、交互にN極とS極を形成するようにその外周に励磁コイル18がコイル枠14に巻回されている。コイル枠14は例えば合成樹脂のモールド成形で形成され、図2(a)に示すように一端が開口したカップ形状に形成され、その閉鎖端側底部に軸受13aが軸支孔で形成され、外周にボビン14aが形成されている。この軸受13aはボビン14aの中心に形成され、前述のロータ10の回転軸11を軸支持し、その同心円上のボビン14aに巻き線(励磁コイル;以下同様)18が巻回される。このようにコイル枠14はロータ10の回転軸11を軸支持し、その回転軸11を中心に巻き線18を同心巻きするように円筒形状に構成されている。なお、図2(a)に示す図示18tは巻き線18の電源入力端子であり、図示20、21はワッシャである。
上述のロータ10とステータ16、17とコイル枠14は磁気ヨーク19に嵌合され一体化されている。磁気ヨーク19は中空円筒形状に形成され、その内部にロータ10、励磁コイル(巻き線)18、ステータ16、17を収納することによってアクチュエータMの構造体を構成している。これと同時に磁気ヨーク19は磁気的にシールドするように軟磁性材料などの磁性材料で構成されている。
また磁気ヨーク19は図2(b)に示すように第1第2ステータ16、17のリング状フランジ16a、17aを嵌合支持するようにヨーク内径とステータ16,17のフランジ外径が緊密に嵌合する寸法形状に形成されている。そして第1第2ステータ16、17のフランジ16a、17aには嵌合突起16j、16k、16mと17j、17k、17mが形成されている。一方磁気ヨーク19には、この嵌合突起16j〜17mと係合するカシメ溝20j、20k、20m、21j、21k、20mが形成されている。この第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mを磁気ヨーク19のカシメ溝20j、20k、20mに嵌合して例えばカシメ止めし、同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mを磁気ヨーク19のカシメ溝21j、21k、21mに嵌合してカシメ止めする。
これによって第1第2ステータ16、17は磁気ヨーク19にフランジ(鍔部)16a、17aを嵌合することによって回転軸11を基準に径方向(ラジアル方向)が位置決めされる。そして第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mをカシメ溝20j、20k、20mにカシメ止めし、同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mをカシメ溝21j、21k、21mにカシメ止めすることによって回転軸11を基準に軸方向(スラスト方向)が位置決め(固定)される。
そこで前述のコイル枠14に巻き線18を巻回した状態で、その内側にロータ10を挿入する。このときロータ10の回転軸11をコイル枠14に形成した軸受13aに嵌合する(回転軸の他方は後述するブラケット部材15を取付ける段階でその軸受13bに嵌合する)。次にコイル枠14の内側に第1ステータ16と第2ステータ17を挿入してステータのフランジ16a、17aを磁気ヨーク内壁に嵌合する。するとコイル枠14はヨーク内壁とステータ外周壁との間に挟まれてその径方向の位置が位置決めされる。そこで磁気ヨーク19にブラケット部材15を嵌合し、これに形成されている軸受13bに回転軸11の他方を嵌合する。
このブラケット部材15を磁気ヨーク19に嵌合する際にロータ10は図1に示すようにワッシャ21を介してコイル枠14の内壁に、ワッシャ20を介してブラケット部材15の内壁にそれぞれ当接した状態で係合させる。そこでロータ10はコイル枠14とブラケット部材15とで回転軸11の軸方向の位置を位置決めされることことなる。そこで第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mを磁気ヨーク19のカシメ溝20j、20k、20mにカシメ止めし、同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mをカシメ溝21j、21k、21mにカシメ止めする。同様にブラケット部材15を磁気ヨーク19にカシメ止め、ビス止めなどの固定手段(不図示)で固定する。これによってロータ10の軸方向が固定される。
上述のようにロータ10の外周に、回転軸11と同心円を描くように第1第2ステータ16,17が少許の間隙(磁歯間ギャップ)GaとGbを隔てて互いに円周方向に配列されている。そこで本発明は第1第2ステータ16、17を磁気ヨーク(フレーム部材)19に固定する際に、磁歯間ギャップGa、Gbを次のように調整可能にすることを特徴としている。図4にはスペーサ部材23で構成される変位手段を、図5にはカム手段24で構成される変位手段によってそれぞれ磁歯間ギャップGaとGb調整する場合を示す。
[変位手段(スペーサ部材)の構成]
上述のようにステータ16(17)は第1ステータ16と第2ステータ17で形成され、各ステータ16(17)は図3(a)に示すように台形形状で、回転軸11に対して所定角度傾斜した傾斜面16x、17xを有するように形成されている。そしてこの傾斜面間に磁歯間ギャップGaとGbが設けられ、この第1第2ステータ16、17の少なくとも一方は(図示実施形態では両者)の回転軸方向位置を移動可能に構成する。そこでこのステータ16(17)の回転軸方向位置を変位させることによって磁歯間ギャップGa、Gbを変位手段(スペーサ部材)23で大小調整可能に構成する。
図4に基づいてその構成を説明する。図4(a)に示すように第1第2ステータ16、17は円筒形状の磁気ヨーク(フレーム部材)19に回転軸方向の上下から挿入することによって組立てられ、各ステータ16(17)はカシメ止めなどで磁気ヨーク19に固定されるようになっている。つまり前述したように第1第2ステータ16、17のフランジ16a、17aには嵌合突起16j、16k、16mと17j、17k、17m(図4(b)に示す実施形態では3個所)が形成され、磁気ヨーク19にはこの嵌合突起と係合するカシメ溝20j、20k、20m、21j、21k、21mが設けられ両者は嵌合してカシメ止めされるようになっている。
このとき磁気ヨーク19に第1第2ステータ16、17を嵌合する際に、前述のブラケット部材15で軸方向位置を位置決めする。このときブラケット部材15と第1ステータ16のフランジ部16aとの間に調整用のスペーサ部材23を介在させる。すると同図(c)に示すように第1ステータ16の軸方向高さ位置はスペーサ部材23の厚さ分上下動する。これによって第1第2ステータ16、17の軸方向位置が調整可能となる。このスペーサ部材23は組み立て工程で厚さの異なる複数のスペーサを準備する。
そして例えばスペーサ部材なしでロータ10、励磁コイル(巻き線)18と第1第2ステータ16、17とブラケット部材15を磁気ヨーク19に組み込み仮止めする。そして励磁コイル(巻き線)18に通電してロータ10の出力トルクを計測する。そこで第1第2ステータ16、17の磁歯間ギャップGaとGbが設計値と異なるときには、第1ステータ16の軸方向位置をスペーサ部材23によって位置調整し、所定の磁歯間ギャップが得られたときその状態で嵌合突起16j、16k、16mをカシメ溝20j、20k、20mにカシメ止めする。尚この磁歯間ギャップGa、Gbのスペーサ部材23による調整は必ずしも出力特性を実験して位置調整する必要はなく、例えばギャップ計測治具で調整しても良い。
[変位手段(カム手段)構成]
変位手段をカム溝などのカム手段24で構成する場合について説明する。図5に示すように第1第2ステータ16、17には前述のものと同様に嵌合突起16j、16k、16mと17j、17k、17m(3個所)が設けられている。そこで磁気ヨーク(フレーム部材)19には、この嵌合突起と係合する位置にカム溝24、25が設けてある。このカム溝24は第1ステータ16の嵌合突起16j、16k、16mと係合する3個所(1個所であっても良い)に設けられ図5(b)に示すように磁気ヨーク19の外周方向に所定角度傾斜した傾斜スリットで構成されている。
また、カム溝25も同様に第2ステータ17の嵌合突起17j、17k、17mと係合する位置に形成された傾斜スリットで構成されている。そしてこのカム溝24とカム溝25の傾斜方向は図示のように回転軸を基準に反対方向に傾斜している。
そこで磁気ヨーク19に第1ステータ16と第2ステータ17をそれぞれ回転軸方向から挿入する際に嵌合突起とカム溝24(25)を嵌合する。そして例えば組立て治具で第1ステータ16と第2ステータ17の間に形成された磁歯間ギャップGaとGbを計測し、予め設定した間隔に調整する。この調整は第1ステータ16と第2ステータ17を同一角度ずつカム溝24、25に沿って回転することによって間隔Ga、Gbを大小調整する。そしてこのギャップ調整の後、第1第2ステータ16,17を固定ビス26などで位置固定する。
尚図5に示す実施形態に於いて、カム溝24及び25はいずれか一方が回転軸に対して傾斜していれば良く、他方は回転軸と直交する水平方向の溝であっても良い。
以下図示実施形態に於ける、ステータ16(17)の形状について説明する。上述の第1第2ステータ16、17は次のように「回転軸11を中心に第1第2ステータ16,17を非対称形状でその表面積が異なるように構成」してある。前述したように第1第2ステータ16、17の磁歯間ギャップGaとGbは実質的に等間隙(Ga=Gb)に設定されている。そして図6(d)に示すようにコイル枠14には励磁コイル(巻き線)18が巻回され、この巻き線18は回転軸11を中心とする方向に同心巻きされている。同図Sbは巻き線の巻線始端部を、Seは巻線終端部を示す。
[ステータの第1実施形態]
図6(a)に示す実施形態は、第1ステータ16と第2ステータ17をともに台形形状に構成し、その一方である第1ステータ16の先端部(巻線終端部)Seのコーナに切欠き部16cを設けている。このため第1ステータ16の表面積ar1と第2ステータ17の表面積ar2はar1<ar2に設定される。同図は円環形状に配列される第1ステータ16と第2ステータ17を平面形状に展開した状態を示し、このステータ16(17)の図示x−x方向に巻き線18が巻回される。この巻き線18に通電することによって第1第2ステータ16、17に生起する磁界の強さは同図(d)にHxで示すように巻き線方向x−xと直交する方向に作用する。このとき第2ステータ17に作用する磁界の強さHx2は第1ステータ16に作用する磁界の強さHx1より大きくなる。つまり巻き線18によってステータ16(17)に生起される磁界は切欠き部16cの部位が小さくなる(同図斜線部)ため第1ステータ16に生起される磁界Hx1はこの切欠き部16cのない第2ステータ17に生起される磁界Hx2より小さくなる。そしてこの切欠き部16cは第1ステータ16の先端部Seのコーナに設けられている。
[ステータの第2実施形態]
また、図6(b)は第1ステータ16と第2ステータ17をともに台形形状に構成し、第1ステータ16の先端部Seに切欠き部16dを設けている。これによって第1ステータ16の表面積ar1と第2ステータ17の表面積ar2はar1<ar2に設定している。その作用は上述の第1実施形態と同様であり、その詳細は後述する。
上述の図6(a)に示すものはステータ先端部Seのコーナに切欠き部16cを形成し、図6(b)に示すものはステータ先端部Seに切欠き部16dを設け、いずれも第2ステータ17の表面積ar2に対して、第1ステータ16の表面積ar1を小さく設定している。このようにステータ先端部Seの一部に切り欠部16c、16dを形成したのはこの先端部Seには後述する巻き線18の終端部が位置するため、巻き線18に生起する磁界が小さい。このため切欠き部の寸法精度に機体差が生じてもロータ10に作用する回転力のバラツキが緩和されるためである。
[ステータの第3実施形態]
次に図6(c)に示すものは、第1ステータ16と第2ステータ17をともに台形形状に構成し、第1ステータ16の基端部(巻き線の始端部)Sbに切欠き部16eを設けている。これによって前述のものと同様に第1ステータ16の表面積ar1と第2ステータ17の表面積ar2はar1<ar2に設定される。そして巻き線18の先端部Seと同様に基端部Sbに形成する切り欠部16eは巻き線18に生起する磁界が小さいため切欠き部の寸法精度に機体差が生じてもロータ10に作用する回転力のバラツキが緩和される。
なお、上述の第1乃至第3実施形態は、いずれもステータ16、17を図2(a)に示すように台形形状に構成する場合について説明し、いずれも磁歯間ギャップを隔てて環状に配列される第1第2ステータ16、17を平面形状に展開した状態を示している。そこでこのステータ16(17)を台形形状、矩形形状など適宜形状に構成し、第1第2ステータ16,17の一方をコーナカット、Vカット、基端カットなどその一部を切除することによって第1ステータ16と第2ステータ17の表面積を異ならせる。この場合切り欠部16c、16d、16eは巻き線18に生起する磁界が小さい巻き線の始端部Sb又は終端部Seに形成することが好ましい。
M 電磁アクチュエータ
10 ロータ
11 回転軸
12 マグネット
13a 軸受
13b 軸受
14 コイル枠
15 ブラケット
16 第1ステータ
16a フランジ(鍔)
16b 磁歯部
16c,16d,16e 切欠き部
16j,16k,16m 嵌合突起
16x 傾斜面
17 第2ステータ
17a フランジ(鍔)
17b 磁歯部
17j,17k,17m 嵌合突起
17x 傾斜面
18 励磁コイル(巻き線)
19 磁気ヨーク(フレーム部材)
20j,20k,20m カシメ溝
21j,21k,21m カシメ溝
23 スペーサ部材(変位手段)
24,25 カム溝(変位手段)
26 固定ビス

Claims (6)

  1. 電磁アクチュエータ
    外周にN極とS極を形成するように2極着磁され、中心に回転軸を有するマグネットロータと、
    前記回転軸を回転自在に軸受支持する一対の軸受部材と、
    前記マグネットロータの磁極に対向するN極とS極の励磁歯を形成する一対のステータと、
    前記一対のステータの外周に配置されたコイル枠と、
    前記コイル枠に巻回された励磁コイルと、
    前記励磁コイルの外周に嵌合された円筒状ヨークと、
    を備え、
    前記一対のステータは、それぞれ断面半円形状の半裁円筒形状に構成されると共に、この一対のステータは前記マグネットロータの外周に所定の磁歯間ギャップを形成して円環状に配列され、
    このステータの少なくとも一方は前記回転軸方向の位置を移動可能にフレーム部材に取付けられ、
    このステータの回転軸方向位置を変位させることによって前記磁歯間ギャップを調整可能にしたことを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 前記一対のステータは、それぞれ前記回転軸方向に対して所定角度傾斜した傾斜端面を有すると共に、この傾斜端面間に前記磁歯間ギャップが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
  3. 前記一対のステータは、前記フレーム部材に前記回転軸方向の位置を移動可能に取付けられると共に、このステータの回転軸方向の位置を変位させる変位手段を備え、
    この変位手段はステータの高さ位置を変位させるカム手段又はスペーサ部材で構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電磁アクチュエータ。
  4. 前記フレーム部材は前記円筒状ヨークで構成され、
    この円筒状ヨークには前記回転軸の周方向に傾斜したカム面を有するカム手段が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の電磁アクチュエータ。
  5. 前記フレーム部材は前記回転軸を軸承する基板フレームで構成され、
    この基板フレームに前記回転軸方向に位置移動可能なステータが環状スペーサ部材を介して取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の電磁アクチュエータ。
  6. 前記磁歯間ギャップは前記円環状に配列された一対のステータの間に左右一対形成され、この左右一対の磁歯間ギャップは互いに異なる間隙で形成され、
    この異なる間隙の一対の磁歯間ギャップは、前記マグネッロータにディテントトルクを生起することを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
JP2009098197A 2009-04-14 2009-04-14 電磁アクチュエータ Pending JP2010252487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009098197A JP2010252487A (ja) 2009-04-14 2009-04-14 電磁アクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009098197A JP2010252487A (ja) 2009-04-14 2009-04-14 電磁アクチュエータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010252487A true JP2010252487A (ja) 2010-11-04

Family

ID=43314183

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009098197A Pending JP2010252487A (ja) 2009-04-14 2009-04-14 電磁アクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010252487A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012205343A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Takano Co Ltd 片励磁ロータリソレノイド

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012205343A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Takano Co Ltd 片励磁ロータリソレノイド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006197713A (ja) ステッピングモータ
JP2014050244A (ja) 回転電機の回転子
US9106118B2 (en) Rotor having projections for positioning permanent magnets and electric motor including such rotor
KR100550140B1 (ko) 모터
JP2014017966A (ja) 回転電機
JP6157940B2 (ja) モータ
JP7385399B2 (ja) ステッピングモータ
JP5944683B2 (ja) ロータ及びモータ
JP2021029076A (ja) ステッピングモータ
JP2010246205A (ja) 電磁アクチュエータ
US7948144B2 (en) Electrical rotary machine
KR20160033630A (ko) 직동 회전 액추에이터
JP2010252487A (ja) 電磁アクチュエータ
JP2019041551A (ja) アキシャルギャップモータ
JP2006280039A (ja) ステッピングモータ及びその製造方法
JP2007129892A (ja) モータ及びモータの製造方法
JP7389609B2 (ja) モータ装置
JP2010252486A (ja) 電磁アクチュエータ
JP6122794B2 (ja) Pm型ステッピングモータ
JP6046515B2 (ja) ロータ、及びモータ
JP2018042435A (ja) ステータ及びモータ
JP7401371B2 (ja) ステッピングモータ
JP2006136108A (ja) ステッピングモータ
JP2021129470A (ja) ロータ
KR20140118806A (ko) 박형 모터