JP6143008B2 - 製鋼スラグの加圧水蒸気エージング方法 - Google Patents

製鋼スラグの加圧水蒸気エージング方法 Download PDF

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Description

本発明は、製鋼スラグを路盤材や水和固化体の骨材等として再利用するために、加圧蒸気で膨張性を安定化させるエージング処理方法に関するものである。なお、本発明においては、上記「水蒸気」を単に「蒸気」とも略記する。
鉄鋼製造プロセスから発生する鉄鋼スラグには、高炉から副生する高炉スラグと、転炉や電気炉から副生する製鋼スラグがある。高炉スラグは、その製造方法によって水砕スラグと徐冷スラグに分けられる。水砕スラグは、溶融状態のスラグを高圧の水で瞬時に冷却、凝固させたもので粒径10mm以下の砂状でガラス質のスラグであり、主に高炉スラグ微粉末や高炉セメント用原料、軽量盛土材、コンクリート用細骨材として利用されている。また、徐冷スラグは、溶融状態のスラグをピットやヤードに放流し、長時間をかけて凝固させ、その後、破砕して約40mm以下に粒状化した結晶質のスラグであり、主に路盤材やコンクリート用粗骨材、セメントクリンカー原料として利用されている。
一方、製鋼スラグは、ピットやヤードに放流して常温で凝固させ、その後、破砕しておよそ40mm以下に粒状化したものであり、主に骨材や路盤材、埋立材、サンドコンパクション材、肥料原料等として利用されている。しかし、この製鋼スラグには、精錬過程で添加された石灰源やマグネシア源が、未反応のままあるいは未溶融で遊離したまま多量に含まれている。そのため、製鋼スラグからの溶出水はpHが高く、また、遊離石灰等が水分を吸収して水和反応を起こすと、体積が2倍以上に膨張し、崩壊して微粉化したり、周囲の構造物を破壊したりするという問題がある。
そこで、製鋼スラグを粒度分布規定や水浸膨張率が厳格な用途に適用する場合には、使用する前に水和反応を促進して膨張を沈静化(安定化)するエージング処理を施すことが必要となる。上記エージング処理の方法としては、遊離石灰等と水とを速やかに反応させる観点から、昇温すると同時に水分を供給することができる蒸気エージング法が一般的に用いられている。たとえば、特許文献1には、破砕した製鋼スラグを圧力容器に装入し、該圧力容器内に加圧水蒸気を供給して容器およびスラグを加熱することによって圧力容器内を昇温・昇圧し、次いで容器内を2〜10kg/cmの圧力の飽和水蒸気雰囲気に1〜5時間保持した後、圧力容器内を大気圧まで減圧して製鋼スラグを排出するエージング方法が開示されている。また、特許文献2には、破砕した製鋼スラグを圧力容器に装入し、該圧力容器を密閉して内部に加圧水蒸気を供給しすることによって昇温・昇圧し、次いで該圧力容器の内部を2〜10kg/cmの圧力の飽和水蒸気雰囲気に5時間以上保持した後、該圧力容器の内部を大気圧まで減圧して製鋼スラグを排出するエージング方法が開示されている。これらの技術は、いずれも、減圧の衝撃で粒子の崩壊を促進して、スラグ粒の内部まで安定化を進めようとするものである。
しかし、製鋼スラグは、路盤材等の製品粒径に破砕した未エージングの状態では、粒子内にクラックが多く存在し、さらに、膨張源となる未消化のフリーライムやフリーMgOが粒内に多量かつ満遍なく存在するため、加圧蒸気で一定時間のエージング処理を施しても、膨張性を沈静化できないことがある。特に、JIS A 1110に規定された粗骨材(4.75mm以上)の吸水率が2.3mass%以上で、フリーCaOが4.0mass%以上、MgOが5.0mass%以上の場合には、上記の状況に陥る可能性が高い。というのは、加圧蒸気でエージング処理を施しても、エージング処理の終了間際に崩壊し、生成した新しい破面に露出した膨張源は、沈静化のための水和反応時間を十分に確保できないため、そこから膨張を起こすからである。
上記の問題点に対して、発明者らは、製鋼スラグを高温・高圧の水蒸気でエージング処理した後、単に大気圧まで減圧するだけでなく、上記エージング処理後、圧力容器内の蒸気圧を、所定の温度、具体的には130〜110℃の温度となるまで減圧し、その温度域で所定時間保持することによって、エージング処理の終了間際に崩壊し、新たに生成した破面に露出した膨張源を沈静化すれば、加圧蒸気エージングにより崩壊して細粒化が進行し易い製鋼スラグの膨張性を、粒度を所定の粒度域に保ったまま、低減することができることを見出している。
しかし、生産性を高め、多量のスラグを効率よく処理するために処理設備を大型化すると、設備自体の熱容量が増大する。そうなると、高圧蒸気でエージング処理した後、圧力容器内の蒸気圧を下げて130〜110℃に温度域に冷却しようとしても、圧力容器内の温度は速やかには下がらず、また、所定の温度に保持しようとすることも難しくなる。というのは、圧力弁を開けば、圧力容器内の蒸気は放出されて、蒸気圧は容易に低下するが、高温に保持されていた圧力容器や装入したスラグはまだ高温状態にあるため、装入したスラグ層内部の水分が蒸気化して、圧力容器内の圧力を上昇させるからである。さらに、圧力容器内の水分が全て蒸発しても温度が下がり切らない場合には、スラグは水蒸気のない高温雰囲気に置かれるだけで、飽和蒸気下での水和反応が進行しないため、所期した膨張安定化の効果が得られない。
なお、オートクレーブの冷却を促進する技術としては、例えば特許文献3には、内壁面に断熱・保水材層を設けて、蒸発潜熱量を増大させることによって、圧力解放後の冷却速度を高める方法が開示されている。しかし、この方法は、保水材層に含まれた水分自体が高温になっているため、顕熱や潜熱(蒸発熱)による冷却効果が低減される。また、多量の水を保水するためには、多量の保水材層が必要となり、圧力容器の利用可能な容積を低減してしまうという問題もある。
特開平08−165151号公報 特開2007−106631号公報 特開平05−004882号公報
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温高圧蒸気雰囲気下でエージング処理した後、さらに減圧・降温してエージング処理を施す際における冷却を速やかに行うことができる製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法を提案することにある。
発明者らは、上記課題の解決に向けて鋭意検討を重ねた。その結果、高温高圧蒸気雰囲気下でエージング処理した後、圧力容器内の蒸気圧を減圧する際、減圧弁を開いたまま、圧力容器内に水を散布することによって、圧力容器内の温度を低下すると同時に、水和反応に必要な水分をも供給することが有効であることを見出し、本発明を開発した。
すなわち、本発明は、40mm以下に破砕した製鋼スラグを圧力容器内に装入し、加圧蒸気でエージング処理する方法において、飽和蒸気圧で0.29〜0.98MPaに加圧して1〜5時間保持して一次エージング処理した後、蒸気を放散して減圧し、圧力容器内の蒸気圧が0.27MPa以下に低下した時点で、圧力容器内に水を散布して圧力容器内の温度を低下し、110〜130℃の温度で0.5〜3hr保持して二次エージング処理し、その後、圧力容器内の圧力を大気圧まで減圧することを特徴とする製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法を提案する。
本発明の上記製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法は、圧力容器内の蒸気圧が0.14〜0.27MPaの範囲内で、圧力容器内に水を散布し、圧力容器内の温度を低下することを特徴とする。
また、本発明の上記製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法は、圧力容器内の蒸気圧が0.14〜0.27MPaの範囲内で、圧力容器内への水の散布と、減圧弁の開閉を繰り返して、圧力容器内の温度を低下することを特徴とする。
また、本発明の上記製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法は、上記一次エージング処理から、二次エージング処理への遷移時間を10〜60minの範囲とすることを特徴とする。
また、本発明の上記製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法は、JIS A 1110に規定された4.75mm以上の粒子における吸水率が2.3mass%以上で、フリーCaOが4.0mass%以上、MgOが5.0mass%以上の製鋼スラグを処理対象とすることを特徴とする。
本発明の加圧蒸気エージング方法によれば、製鋼スラグの膨張性を、破砕した製品粒度を保持したまま、短時間で低減することができるので、製鋼スラグの改質を生産性よく実施することが可能となる。
本発明の加圧蒸気エージング処理に用いるオートクレーブの1例を説明する図である。
まず、本発明の技術思想について説明する。
密閉した圧力容器内での加圧蒸気によるエージング処理では、容器内に装入したスラグ粒子の内部まで均一に蒸気が進入し、水分を供給する。さらに、加圧蒸気下では、雰囲気温度を、大気圧で平衡する100℃より高い温度とすることができる。そのため、スラグ粒子の表面や、粒子内に延びた亀裂(クラック)の破面に存在するフリーCaO(以降、「f−CaO」とも記す)やフリーMgO(以降、「f−MgO」とも記す)の水和反応が促進される。
この水和反応は、体積膨張を伴うため、f−CaOやf−MgO等の膨張源が、スラグ粒の内部まで食い込んでいたり、クラック内部に存在していたりする場合には、スラグ粒子そのものが崩壊を起こして細粒化する。そのため、加圧蒸気下でのエージング処理の終了間際に崩壊したスラグ粒子に関しては、崩壊で露出した新しい破面や発生した細粒分には、エージング処理終了後も、未反応の膨張源が残ってしまう。
特に、吸水率が高いスラグ粒子は、粒の表面から内部に延びるクラックや気孔が多いため、加圧蒸気によるエージング処理では、スラグ粒子内部の膨張源も表面から侵入してくる水分と水和反応を起こして粒子の膨張・崩壊を起こす。そして、破面に新たな膨張源が現れるとともに、粗大な膨張源は、エージング未了部分を含んだ微細粒子となる。
つまり、先述した特許文献3や4に開示された技術のように、スラグ粒子が膨張・崩壊した後、時間を置かずに高圧に保たれていた蒸気圧を減圧してエージング処理を終了してしまうと、未エージングのf−CaOやf−MgOが崩壊した破面や細粒分の表面に露出したままとなる。このような状態のスラグ粒子は、蒸気エージングを実施したにも拘わらず、まだ膨張性を残しているため、これを、JIS A 5015附属書2に定められた80℃水浸膨張試験で評価した場合には、浸漬した早い時期から水和反応が進んで高い膨張性を示すことになり、路盤材や人工骨材としての基準をクリアできなくなる。
そして、上記膨張性を低減するために、さらに高温、高圧蒸気下でエージングすると、スラグ粒子内部の膨張源を徹底して安定化することとなり、粒子をさらに崩壊させるため、エージング後の製品は粒径が低下し、例えば、JIS A 5015「道路用鉄鋼スラグ」に規定されたHMS−25の粒度基準(4.75mm未満が35〜60mass%)を満たさなくなる。
発明者らは、上記のような状態に陥るのを防ぐためには、高温高圧蒸気下で保持するエージング(以降、「一次エージング」ともいう)の最終段階で、圧力容器内の蒸気圧を常圧以上の適度な圧力まで下げた後、さらに、その圧力に平衡する温度で一定時間保持するエージング(以降、「二次エージング」ともいう)を施し、その後、再昇温することなく、常温に向けて冷却することが有効であることを見出した。
その理由について、発明者らは、以下のように考えている。
100℃の常圧蒸気でエージングしたスラグ粒子(常圧蒸気エージング材)と、加圧蒸気でエージングしたスラグ粒子(加圧蒸気エージング材)の80℃水浸膨張曲線を比較すると、常圧蒸気エージング材は、低くかつほぼ一定の速度で膨張を起こすのに対して、加圧蒸気エージング材は、浸漬開始直後の膨張が急速で、その後、膨張速度が鈍って一定となり、常圧蒸気エージング材の水浸膨張速度よりも低くなる。
加圧蒸気エージング材の上記浸漬直後の急速な膨張は、水和反応速度が速いf−CaOによるものであり、一方、加圧蒸気エージング材の浸漬開始直後以降や常圧蒸気エージング材において一定の速度で起こる緩慢な膨張は、f−MgOの未反応分が緩慢に反応するためであると考えられている。したがって、膨張性を低減するためには、反応速度が小さいf−MgOの水和反応を抑制してスラグ粒子の膨張・崩壊を抑制すると同時に、既に露出した反応速度が大きいf−CaOを優先的に水和反応させることが有効であると考えられる。
というのは、高温高圧蒸気下では、スラグ粒内の亀裂や気孔に進入した蒸気が、スラグ粒子内部に存在する膨張源の速やかな水和反応を促進して、粒子を崩壊させ、未反応の膨張源を露出させる。しかし、本発明のように、高温高圧での一次エージング後に、引き続き適度な蒸気圧(温度)の条件下で二次エージングを施すと、スラグ粒子が崩壊を引き起こすような激しい反応は抑制される。特に、反応速度が遅いf−MgOによる膨張・崩壊は大きく減少する。一方、減圧(冷却)前に露出済みの膨張源の水和反応は引き続き継続して起こる。特に、f−CaOの水和反応は、f−MgOに比較して速やかに進行する。そのため、新たな膨張源の露出が抑制されて、既に露出した膨張源のみを安定化することができるからである。
しかし、製鋼スラグのエージング処理能力を増大するため、圧力容器を大型化すると、圧力容器の熱容量が大きくなるだけでなく、装入した製鋼スラグの熱容量も大きくなる。そのため、一次エージング後、蒸気を放散して圧力容器内の圧力を減圧した後、そのまま減圧弁を閉じると、圧力容器やスラグ自体が有する顕熱によってスラグ層内に滞留した水分が蒸発して圧力容器内の蒸気圧が上昇し、直ぐに高温高圧状態になってしまう。その一方で、スラグ層中の水分は減るので、膨張源の水和反応は減速してしまう、という問題がある。
そこで、本発明は、上記問題点に対して、一次エージング後、蒸気を放散して圧力容器内の圧力を減圧する際、圧力容器内部に配設したノズル等から水を散布して冷却することによって解決しようとするものである。圧力容器内に散布された水は、圧力容器や処理対象のスラグが有する余熱によって蒸発し、そのときの顕熱や潜熱によって周囲の温度を水和反応に適した温度まで効果的に下げるとともに、水和反応に必要な水分を供給することができる。さらに、反応容器内の温度を短時間で下げることができるので、エージングに要する処理時間を大幅に短縮し、生産性を高めることも可能となる。
本発明は、上記技術思想に基き、開発したものである。
次に、本発明の高圧蒸気エージング法に用いる圧力容器(オートクレーブ)について説明する。
図1は、本発明に用いることができるオートクレーブの一例を示したものであり、圧力容器1の内部に、容器12に入れた製鋼スラグを数段に積み重ねて装入できるようになっている。圧力容器1には、容器内の蒸気圧を計測する圧力計10と、圧力容器内の温度を検知する温度センサー11が設置され、エージングの処理条件を常時把握できるようになっている。また、上記圧力容器1には、内部の蒸気を供給したり、排出(放散)したりするための蒸気排出系の配管3と、圧力容器内に水を供給する水供給系の配管6が接続されており、それぞれの系統には、減圧弁やバルブ、圧力計、流量計等が設置されている。なお、上記水供給系は、圧力容器が高圧に保持されているときはとざされており、減圧弁4からの蒸気放散により、圧力容器内の蒸気圧が所定値まで下がった時点でバルブ7を開いて水を圧力容器内に供給するようになっている。圧力容器底部には、ドレーン配管14が設置され、2段のバルブ15および16が付けられている。ドレーンを排出する際は、バルブ15のみを開き、ドレーンを出した後、15を閉じる。その後、バルブ16のみを開き、バルブ15と16の間に移動していたドレーンを排出する。なお、交互に15,16を開閉するのは、圧力容器内部の蒸気圧を変動させないようにするためである。
ここで、圧力容器内への水の散布は、圧力容器の内壁向かって、複数個のノズルから、均等に行なうことが望ましい。圧力容器の熱容量が、処理対象のスラグよりも大きいからである。なお、圧力容器内壁での局所的な温度低下を避けるため、散布する水はできるだけ細かくするのが好ましく、具体的には、散布した水滴が圧力容器内壁に直接接触する前に気化する程度の大きさとするのが好ましい。
なお、圧力容器内に装入する製鋼スラグの置き様は、一段でも、多段でもよいが、各段のスラグ層の厚さが15cm以上の場合は、スラグ層に向けて散布してもよい。スラグ層にも水を散布する方が、スラグ温度と圧力容器内の温度との差が小さくなり、かつ、スラグ層内の温度も均一化するので、エージング処理を均一に進行させることができる。ここで、上記圧力容器内の温度とは、スラグ層とは別の空き空間に設置した温度センサー11で計測したものである。ただし、上記温度センサーに加えて、スラグ層の内部に温度センサーを併設してもよいことは勿論である。
次に、本発明の高圧蒸気エージング方法について説明する。
まず、本発明の高圧蒸気エージング方法は、高温高圧の飽和蒸気圧で一次エージングした後、蒸気を放散して減圧し、圧力容器内に水を散布して圧力容器内の温度を所定の温度以下に低下した後、二次エージングし、その後、大気圧まで減圧することを特徴とするものである。
上記高温高圧の一次エージングは、飽和蒸気圧で0.29〜0.98MPaに加圧し、1〜5hr保持する必要がある。蒸気圧を0.29MPa以上とするのは、圧力容器内の温度を133℃以上として、膨張源の水和反応を十分に促進させるためである。好ましくは0.5MPa(152℃)以上である。一方、0.98MPa以下とするのは、通常、使用されているオートクレーブは、0.98MPaを設備仕様上の上限とするものが一般的であり、これ以上の高圧とすることは、設備コストが増大するからである。また、上記温度に保持する時間を1〜5hrとするのは、1hr未満では、高温高圧蒸気による一次エージングの効果が十分に得られず、一方、5hrを超えると、スラグ粒子の崩壊が進んで細粒化したり、加圧蒸気エージング法の特長である高生産性が失われたりするからである。
次に、上記一次エージングに続く、減圧(降温)後の二次エージングの処理の蒸気圧は、0.14〜0.27MPaの範囲とする。蒸気圧で0.14〜0.27MPaの範囲に保持するのは、保持温度を110〜130℃に保つためである。130℃超えでは、f−MgOによる膨張・崩壊を抑制するには高過ぎ、一方、110℃未満では、既に露出した膨張源の水和反応速度を促進する効果が小さく、安定化に要する時間が3hrを超えて長時間となり、加圧蒸気エージング法の特長である高生産性が失われるからである。また、上記蒸気圧で0.5hr以上保持するのは、0.5hr未満では、スラグ粒子表面に露出したf−CaOの反応を促進する効果が十分ではないからである。
なお、上記一次エージングから二次エージングへの遷移は、高温高圧での一次エージングが終了した後、蒸気排出系の減圧弁4を開いて圧力容器1内の蒸気を放散して減圧し、圧力容器内の蒸気圧が0.27MPa以下に低下した時点で、減圧弁4を開いたまま、水供給系のバルブ7を開いて圧力容器1内に水を供給してノズル等から水を散布し、圧力容器1内の蒸気圧が0.27〜0.14MPa間の、二次エージングの処理予定温度に相当する圧力(処理予定圧力)以下に低下したら、減圧弁4を閉じる。その後、圧力容器や装入したスラグ層の余熱によって、スラグ層内の水分が蒸気化し、圧力容器内の蒸気圧が上昇し、二次エージングの処理予定圧力を超えたら、再度、減圧弁4を開いて水を散布する。そして、このような水の散布と減圧弁の開閉操作を繰り返して行い、圧力容器内に設置された温度センサー11で検出した温度が、二次エージング処理する110〜130℃間の処理予定温度に低下するまで冷却し、減圧弁4を開いているときの上記温度センサー11で検出した温度が二次エージングの予定処理温度を安定して示すようになった時点を遷移完了と判断する。したがって、二次エージング処理の開始時を判断する基準は、圧力容器内の空間部に設置した温度センサー11が、110〜130℃間の予定処理温度に到達した時点とする。
上記の高温高圧蒸気での一次エージング処理から110〜130℃間の温度で行う二次エージング処理への遷移時間は、生産性を向上するためには1hr以下とするのが好ましい。ただし、急激な冷却は、圧力容器内の温度むらを引き起こし、圧力容器に不均一な熱応力を発生させるため、10min以上の時間をかけて遷移するのが好ましい。
次に、本発明の加圧蒸気エージング法を適用する製鋼スラグについて説明する。
まず、本発明を適用する製鋼スラグは、40mm以下に破砕したものとする。その理由は、路盤材や水和固化体の骨材等に使用する場合には、通常、40mm以下の破砕したものが用いられるからである。
また、本発明を適用する製鋼スラグは、例えば、40mm以下の粒度に破砕した時点で、粗粒に多くのクラックを内在しているもの、具体的には、JIS A 1110おける粗骨材(4.75mm以上)の吸水率が2.3mass%以上であるものが好ましい。その理由は、先述したように、多くのクラックを有するスラグ粒子は、粒子内部に吸収される水量が多く、膨張・崩壊を起こし易いためである。
また、上記製鋼スラグは、f−CaOが4.0mass%以上および/またはMgO分が5.0mass%以上のものであることが好ましい。その理由は、製鋼スラグにおける主な膨張源は、f−CaOとf−MgOであるが、f−CaOを4.0mass%以上含有すると、膨張が激しくなり、安定化する必要性が高くなるからである。
一方、f−MgOは、定量法が確立されていないが、定性的にはMgOの含有率の高いほどf−MgOも高く、膨張性も大きいと考えられる。精錬時に添加したMgOは、添加量が多いと溶解せずにスラグ中に残り、膨張源となる。発明者らの従来の知見では、製鋼スラグ中のMgOが5.0mass%を超えると、MgOの未溶融物が見られるようになる。そこで、MgOの含有量が5.0mass%以上のものを本発明の処理対象とするのが好ましい。
上記製鋼スラグに、本発明の高圧蒸気エージング方法を適用した場合には、短時間の処理でも、製鋼スラグの膨張性、水浸膨張試験開始直後の膨張性が抑制されて、膨張性基準を安定的にクリアすることが可能となる。
30mm以下に破砕した製鋼スラグを、実験用オートクレーブを用いて、表1に示した各種条件で加圧蒸気エージング処理を施す実験を行った。
上記製鋼スラグは、JIS A1110で測定した粗骨材(4.75mm超え)の吸水率が2.70mass%、f−CaOが4.7mass%、MgO含有量が5.7mass%で、蒸気エージング前の水浸膨張率が3.5%のものであった。
また、実験に用いたオートクレーブには、蒸気吹込みにより昇温・昇圧する横置き式のもので、0.98MPaを設備仕様上の上限とするものである。なお、このオートクレーブは、図1に示したように、通常のオートクレーブが有する機能に加えて、水供給系統が配設されており、圧力容器の外に設置したバルブを開閉して圧力容器内に設置した複数のノズルから水を散布することができる機能を有する。
上記オートクレーブを用いた製鋼スラグの加圧蒸気エージング処理は、1回の処理当たり50kgの製鋼スラグを複数の白金金網に入れて、オートクレーブ内の棚に段置きし、蒸気を吹き込み、表1に示した条件(蒸気圧×時間)で一次エージング処理を施した後、減圧弁から圧力容器内部の蒸気を放散して減圧し、内部に水を散布して、圧力容器内の温度を、表1に示した二次エージングの処理予定温度まで冷却した後、同じく表1に示した時間、二次エージング処理を施した。
なお、上記の冷却方法について、二次エージング処理温度が130℃の場合を例にとって具体的に説明すると、圧力容器内部の蒸気を放散して減圧し、圧力容器内部の圧力が0.27MPa(130℃)を下回り、0.24MPa(126℃)になった時点で、減圧弁を開放したまま、圧力容器内部に水を散布し始める。余熱によって水が蒸気化し、容器内の内圧力が0.26MPa(129℃)に達したら水の散布を止める。その後、圧力容器内の蒸気圧に応じて散布する水量を調節し、圧力変動が緩慢になった時点で減圧弁を閉じる。圧力容器内の圧力が0.26MPa(129℃)を超えたら、一時的に減圧弁を開け、水を散布して容器内圧力を下げ、再び減圧弁を閉じる。このような操作を繰り返して、圧力容器内の温度を低下させ、圧力容器内に設置した温度センサーの測定値が安定して130℃を示しようになった時点を冷却完了、すなわち、二次エージング処理の開始時とする。なお、ドレーンは定期的に排出するが、排出用のバルブは蒸気配管、散水、排気のバルブが開いている期間にはドレーンバルブが開かないように設定する。
なお、この処理は二次エージングの処理温度が110℃の場合も同様にして行うことができる。ただし、冷却がより進んでいるため、温度センサーでの制御は、130℃での操作より小さな幅で実施する必要があり、108℃になった時点で、減圧弁を開放したまま、圧力容器内部に水を散布し始める。余熱によって水が蒸気化し、容器内の内圧力が109℃となったら、水の散布を停止する。
Figure 0006143008
上記のようにして加圧蒸気エージングした製鋼スラグを下記の試験に供した。
<粒度測定>
粒度は、JIS A 1102,1103に従って測定し、JIS A 5015「道路用鉄鋼スラグ」に規定されたHMS−25の粒度基準(4.75mm未満が35〜60%)で評価した。
<膨張性の測定>
膨張性は、エージング処理を施したままの粒度で、JIS A 5015附属書2に定められた水浸膨張試験を行い、評価した。なお、膨張性の評価基準は、JIS A 5015「道路用鉄鋼スラグ」では、水浸膨張率を1.5%以下と規定しているが、実操業では製品のバラつきがあることから、より厳しい0.5%以下を目標基準として設定した。
上記の測定結果を表1に併記した。
比較例1は、加圧蒸気で168℃(0.75MPa)×6hrの一次エージング処理のみを施した例であり、水浸膨張率は、未エージング材(3.5%)より大幅に低減しているものの、目標基準(0.5%)を上回っている。
比較例2は、加圧蒸気で179℃(0.98MPa)×6hrの一次エージング処理のみを施した例であり、水浸膨張率は目標基準以下に低下しているが、粒度が細かく、鉄鋼スラグ路盤材であるHMS−25の規格から外れている。
比較例3および4は、168℃×2hrの一次エージング処理後、容器内の蒸気を放出して容器内温度を130℃または110℃まで降温した後、2hr保持する二次エージング処理を施した例であり、水浸膨張率は目標基準以下に低下しているものの、温度低下に要する時間(遷移時間)が3時間以上を要しており、生産性が低い。
これに対して、本発明に従って一次エージング後、二次エージング処理温度まで水を散布して冷却し、二次エージング処理した発明例1は、一次および二次のエージング処理条件が同一である比較例3と比較して、水浸膨張率は同程度で目標基準を達成している他、遷移時間が大幅に短縮され、生産性が大幅に改善されている。
また、発明例2も同様に、比較例4と一次および二次のエージング処理条件が同一であるにもかかわらず、水浸膨張率が目標基準を達成し、遷移時間も大幅に短縮されている。
本発明の技術は、同様の粒度でスラグを用いる、サンドコンパクション材やケーソンの中込め材などの土木材料にも適用することができる。
1:圧力容器
2:圧力容器蓋
3:蒸気供給(排出)配管
4:バルブ
5:蒸気流量計
6:水供給配管
7:バルブ
8:水流計
9:ポンプ
10:蒸気圧力計
11:温度センサー
12:スラグ容器
13:圧力計
14:ドレーン
15:バルブ
16:バルブ

Claims (5)

  1. 40mm以下に破砕した製鋼スラグを圧力容器内に装入し、加圧蒸気でエージング処理する方法において、
    飽和蒸気圧で0.29〜0.98MPaに加圧して1〜5時間保持して一次エージング処理した後、蒸気を放散して減圧し、圧力容器内の蒸気圧が0.27MPa以下に低下した時点で、圧力容器内に水を散布して圧力容器内の温度を低下し、110〜130℃の温度で0.5〜3hr保持して二次エージング処理し、その後、圧力容器内の圧力を大気圧まで減圧することを特徴とする製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法。
  2. 圧力容器内の蒸気圧が0.14〜0.27MPaの範囲内で、圧力容器内に水を散布し、圧力容器内の温度を低下することを特徴とする請求項1に記載の製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法。
  3. 圧力容器内の蒸気圧が0.14〜0.27MPaの範囲内で、圧力容器内への水の散布と、減圧弁の開閉を繰り返して、圧力容器内の温度を低下することを特徴とする請求項1または2に記載の製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法。
  4. 上記一次エージング処理から、二次エージング処理への遷移時間を10〜60minの範囲とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法。
  5. JIS A 1110に規定された4.75mm以上の粒子における吸水率が2.3mass%以上で、フリーCaOが4.0mass%以上、MgOが5.0mass%以上の製鋼スラグを処理対象とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法。
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