JP2004067400A - 発泡ガラス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】廃ガラス1を分離装置3に投入し金属成分などを分離、除去した後、粗粉砕装置4で粗粉砕し、微粉砕装置5で微粉砕して形成したガラス粉粒体と、炭酸カルシウム、ドロマイトなど含有する添加剤2とを混合装置6に投入、混合して混合物7を形成し、この混合物7をベルトコンベア8上に敷き詰めた状態で焼成炉9内に装入してガラス成分を加熱、溶融、発泡させて高温の塊状の焼成物10を形成し、この焼成物10にジェット噴水装置12から霧状のジェット水13を噴射して急冷すると、焼成物10は細かく砕けて、粒径5.0mm〜30.0mm程度の粒状発泡ガラス14を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃板ガラスや廃ガラスびんなどの各種ガラス廃材を原料とし、土木資材、建築用骨材、コンクリート二次製品の骨材、軽量盛土材などに好適な非吸水性素材、あるいは斜面緑化、擁壁緑化、屋上緑化などに好適な吸水材素材、保水性素材その他水質浄化材などとして、様々な用途に使用可能な発泡ガラスを製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数の空隙を内蔵した多孔質構造を備えた発泡ガラスは、従来より、土木資材あるいは建築用骨材などとして利用されているが、廃ガラスびんを主原料としたガラスカレットから、軽量土木資材、建築用軽量骨材あるいは保温・断熱材として使用される不定形塊状の発泡ガラスを製造する方法が特開平10−203836号公報に記載されている。
【0003】
前記公報に記載されている発泡ガラス製造方法においては、ガラスカレットを微粉砕し、発泡剤として、炭酸カルシウム、炭化珪素、ほう砂などを0.1〜5.0%添加し、これらの混合微粉末をベルトコンベアを内蔵するローラハースキルン内のベルト上に5〜50mm厚に連続的に敷き詰め、当該ローラハースキルン内にて700〜1,000℃に加熱して溶融、発泡、焼成せしめ、キルン内滞留時間を5〜60分として生成された板状発泡ガラスを、常温あるいは冷却された空気に曝しめ、または水掛けによって急冷し、このときに生じた歪により自然崩壊せしめることにより不定形塊状の発泡ガラスを得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
廃ガラスびんなどを原料として製造された発泡ガラスを利用する場合、発泡ガラスの粒径、内蔵する空隙の性状、比重などによって発泡ガラスの性質、機能が大きく変化するので、発泡ガラスを使用する目的、用途に応じて、その粒径、比重などを設定する必要がある。
【0005】
例えば、発泡ガラスを混合したモルタルやコンクリートを打設して法面保護構造物を構築する場合、粒径が約5.0〜30.0mm、嵩比重が0.3〜1.5の独立間隙を有する、非吸水性の多孔質構造の粒状発泡ガラスが好適であり、発泡ガラスを混合したポーラスコンクリートやポーラスモルタルで緑化用植生基盤を形成する場合は、粒径が約5.0〜25.0mm、嵩比重が0.3〜0.6の連続間隙を有する、非吸水性および吸水性の多孔質構造の粒状発泡ガラスが好適である。また、海や河川の水質浄化手段として発泡ガラスを利用する場合は、水没性が必要であるため、発泡ガラスの嵩比重を水(海水)よりも大きくする必要がある。
【0006】
しかしながら、前述した特開平10−203836号公報に記載されている発泡ガラス製造方法によれば、廃ガラスびんなどを原料として、例えば、嵩比重0.2、平均粒径が35mm〜75mm程度の不定形塊状発泡ガラスを得ることができるが、使用目的に応じて、製造される発泡ガラスの嵩比重、粒径あるいは空隙の性状などを設定する技術については前記公報に記載されていない。また、前記公報には、空気または水掛けによって急冷するということは記載されているものの具体的な技術、方法などは記載されていない。
【0007】
このため、粒径の小さな粒状発泡ガラスが必要な場合、前述した工程で得られた平均粒径35〜75mm程度の不定形塊状発泡ガラスを再びクラッシャ装置で破砕して細粒化することによって必要とする細粒径の粒状発泡ガラスを形成するという方法が採られることもあるが、製造工程が複雑化することにより、コストの増大を招いている。
【0008】
本発明が解決しようとする第一の課題は、粒径が約5.0〜30.0mm程度の粒状発泡ガラスを効率的に製造できる技術を提供することにあり、第二の課題は粒径が約5.0mm〜30.0mm程度であって嵩比重が1.2〜1.8程度の粒状発泡ガラスを効率的に製造できる技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の発泡ガラス製造方法は、粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体に炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の少なくとも一つを混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成する焼成工程と、焼成工程で形成された400℃〜800℃の焼成物に常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または常温以下の冷却気体を噴射する急冷工程とを備えたことを特徴とする。
【0010】
このような工程を経ることにより、粒径5.0mm〜30.0mm程度の比較的粒径の細かい粒状発泡ガラスを効率的に製造することができるようになる。特に、空気に曝したり、水をかけたりするだけで冷却していた従来技術に比べ、粒径を小さくすることができ、従来技術で行っていた、再クラッシャをして細粒化する工程を省くことができるため、コスト削減にもつながる。また、常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または常温以下の冷却気体を噴射する急冷工程を設けたことにより、単に空気に曝したり水をかけたりする従来の技術では粒径35mm〜75mm程度までの細粒化が限界であったが、粒径5.0mm〜35.0mm程度までの細粒化を実現することができる。なお、冷却液体の温度は5℃〜10℃程度、冷却気体の温度も5℃〜10℃程度が望ましい。また、冷却液体としては水が好適であり、冷却気体としては空気が好適である。なお、ガラス粉粒体としては、使用済みガラスびんなどの各種廃ガラス材を破砕したものを用いることができる。
【0011】
ここで、前記混合物中の炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率を0.1重量%〜5.0重量%とすることが望ましい。炭酸カルシウムなどの合計含有率が0.1重量%未満であると発泡不足となり、気泡も小さくなって比重が大となり、5.0重量%を超えると気泡が大きくなって、いわゆる巣が増加するので素材としての価値が無くなるため、前記範囲が適正範囲である。なお、炭酸カルシウムなどの合計含有率が0.1重量%〜2.0重量%であれば全般的に独立間隙構造が形成される傾向が生じ、0.1重量%〜5.0重量%とすれば連続間隙構造が形成される傾向が生じる。
【0012】
また、加熱温度が600℃〜900℃で、焼成時間が10分〜20分であれば独立間隙構造が形成され、非吸水性の素材が焼成されるという傾向が生じ、加熱温度が800℃〜1000℃で、焼成時間が15分〜30分であれば連続間隙構造が形成され、吸水性の素材が焼成されるという傾向が生じる。なお、加熱温度が600℃より低いと素材内部に独立間隙構造が形成されにくくなり、発泡されない状態になり、1000℃より高いと素材内部に連続間隙構造が形成されにくくなり、気泡も非常に弱い状態となる。
【0013】
次に、本発明の発泡ガラス製造方法は、粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体と、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体と、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の少なくとも一つを混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成する焼成工程と、焼成工程で形成された400℃〜800℃の焼成物に常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または冷却気体を噴射する急冷工程とを備えたことを特徴とする。
【0014】
このような工程を経ることにより、粒径5.0mm〜30.0mm程度であって嵩比重1.2〜1.8程度の粒状発泡ガラスを効率的に製造することができる。特に、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体を混合することで、これらの磁器粉粒体の外周が発泡ガラスで被覆された構造の粒状発泡ガラスが形成され、嵩比重が増大して水没性を有するものとなるので、河川や海の浄化手段として好適に使用できる発泡ガラスが得られる。なお、磁器粉粒体の粒径が0.5mmより小さい場合は加熱しても発泡が生じなくなり、5.0mmより大きい場合は発泡ガラス中の空隙が著しく少なくなるので、前記範囲が適正範囲である。なお、磁器粉粒体としては磁器廃材を粉砕して得られる廃磁器粉粒体が好適であり、これによって磁器廃材の有効活用も図ることできるが、これに限定するものではなく、磁器を原料とする粉粒体であれば様々な粉粒体を使用することができる。
【0015】
ここで、前記ガラス粉粒体と前記磁器粉粒体との混合比率は、9:1〜6:4とすることが望ましい。ガラス粉粒体の混合比率が増大すると嵩比重が小さくなるという傾向が生じ、磁器粉粒体の混合比率が増大すると嵩比重が大きくなるという傾向が生じるので、使用目的や用途に応じて混合比率を設定することが望ましい。
【0016】
また、前記混合物中の炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率をそれぞれ0.1重量%〜5.0重量%とすることが望ましい。この場合、ガラス粉粒体だけでなく磁器粉粒体が混合されているため、発泡剤である炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率は前述したガラス粉粒体のみの場合より全般的に多くする必要がある。炭酸カルシウムなどの合計含有率が0.1重量%未満であると発泡不足となって連続間隙構造が形成されにくくなり、5.0重量%を超えると逆に発泡は促進されるが気泡が多くなり過ぎて連続間隙構造が形成されにくくなるため、前記範囲が適正範囲である。なお、0.1重量%〜2.0重量%であれば全般的に独立間隙構造が形成される傾向が生じ、0.1重量%〜5.0重量%であれば連続間隙構造が形成される傾向が生じる。
【0017】
また、ガラス粉粒体と磁器粉粒体と発泡剤との混合物の加熱温度が600℃〜900℃であれば独立間隙構造が形成され、非吸水性の素材が焼成されるという傾向が生じ、800℃〜1000℃であれば連続間隙構造が形成され、吸水性の素材が焼成されるという傾向が生じる。なお、加熱温度が600℃より低いと素材内部に独立間隙構造が形成されにくくなり、発泡されない状態になり、1000℃より高いと、素材内部に連続間隙構造が形成されにくくなり、気泡も非常に多い状態となるので前記範囲が適正範囲である。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第一実施形態である発泡ガラス製造方法を示す工程図である。図1に示すように、回収された使用済み廃ガラスびんや廃板ガラスなどの廃ガラス1は、分離装置3において金属成分やラベルが分離、除去され、粗粉砕装置4で粗粉砕されカレット状にされた後、微粉砕装置5でさらに細かく微粉砕されて粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体にされた後、混合装置6に投入される。また、混合装置6には別ルートを経て供給される、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂を含有する添加剤2が投入され、混合装置6内において前記ガラス粉粒体と添加剤2とが十分に混合され、混合物が7形成される。この場合、混合物7における、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率を0.1重量%〜5.0重量%とする。
【0019】
混合装置6内においてガラス粉粒体と添加剤2とを混合して形成された混合物7は、長さ5〜10m程度のベルトコンベア8の始端部上に一定厚さの層状に敷き詰められ、ベルトコンベア8の回転によって焼成炉9内に装入され、その中を移動していきながら600℃〜1000℃に加熱される。これによって混合物7中のガラス成分は焼成炉9内において溶融、発泡、焼成され、焼成炉9の終端部から出た時点で、温度が400℃〜800℃程度の塊状の焼成物10が形成される。
【0020】
焼成炉9内を通過して形成された焼成物10はベルトコンベア8の回転により焼成炉9の終端部から出た後もそのまま水平移動していくが、焼成炉9の後段のベルトコンベア8の上方に配置されたジェット噴水装置12から5℃〜10℃程度の冷却のジェット水13が焼成物10に向かって霧状にして噴射され、焼成物10は急冷される。15はジェット噴水装置12へ高圧水を供給する送水ポンプである。
【0021】
ベルトコンベア8とともに水平移動しながら冷たい霧状のジェット水13を浴びた焼成物10は、400℃〜800℃程度の高温から室温まで一挙に急冷されるため、冷却時に生じる歪みによって焼成物10は細かく砕けていき、ベルトコンベア8の終端部では粒径5.0mm〜30.0mm程度の粒状発泡ガラス14を得ることができる。本実施形態の場合、焼成物10に対してジェット水13を霧状にして吹き付けて冷却するので、粒状発泡ガラス14は濡れるが、急冷時の破砕で発生するガラス微粉体などが空気中に飛散したり、浮遊したりするのを防止することができる。また、ジェット水13を霧状にして噴射することにより粒状発泡ガラス14は水で洗浄されることとなるため、焼成されただけの粒状発泡ガラスがpH8〜9程度のアルカリ性を示すのに対し、粒状発泡ガラス14はpH7程度の中性となる。
【0022】
このように、図1で示した工程を経ることにより、使用済みガラスびん1を原料とするガラス粉粒体から粒径が5.0mm〜30.0mm程度の粒径の細かい粒状発泡ガラス14を効率的に製造することができる。空気に曝したり、水を掛けたりしただけで焼成物を冷却していた従来方式よりも粒径の小さな粒状発泡ガラス14を得ることができる。また、焼成物を再クラッシャして細粒化する工程も不要となるため、製造工程が簡略化され、コスト削減を図ることができる。
【0023】
なお、発泡ガラス粒状体14の嵩比重は、添加剤2の添加量、ガラス粉粒体の粒径、ベルトコンベア8上に敷き詰められる混合物7の厚さ、加熱温度あるいは加熱時間などによって調整することができる。また、ガラス粉粒体の原料は使用済みガラスびん1に限定するものではなく、様々な種類の廃ガラス材を使用することができる。
【0024】
次に図2を参照して本発明の第二実施形態である発泡ガラス製造方法について説明する。なお、図2において、図1で示した発泡ガラス製造方法の場合と同様の機能、効果を発揮する部分は図1と同じ符号を付して説明を省略する。
【0025】
図2に示す本実施形態の発泡ガラス製造方法では、図1の場合と同じ工程を経て400℃〜800℃程度の焼成物10を形成した後、ベルトコンベア8とともに水平移動していく焼成物10に対し、送風ファン20から強制的に送風されエア噴射装置21から噴出する5℃〜10℃程度の高圧エア22を吹き付ける。このような冷たい高圧エア22を浴びた焼成物10は400℃〜800℃程度の高温から室温まで一挙に急冷されるため、冷却時に生じる歪みによって焼成物10は細かく砕け、ベルトコンベア8の終端部では粒径5.0mm〜30.0mm程度の粒状発泡ガラス24が得られる。
【0026】
本実施形態の場合、高圧エア22を用いて焼成物10を冷却する、いわゆる空冷方式であるため、冷却水供給用の配管や排水設備などが不要であり、粒状発泡ガラス24が水濡れすることもないので、乾燥状態の粒状発泡ガラス24を得ることができる。その他の部分の機能、効果などについては、図1で示した発泡ガラス製造方法と同様である。
【0027】
次に図3を参照して本発明の第三実施形態である発泡ガラス製造方法について説明する。なお、図3において、図1で示した発泡ガラス製造方法の場合と同様の機能、効果を発揮する部分は図1と同じ符号を付して説明を省略する。
【0028】
本実施形態においては、図1の場合と同様の工程を経て形成されたガラス粉粒体と、添加剤2とを混合装置6に投入するとともに、磁器廃材30を粉砕装置31で粉砕して形成された粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体を混合装置6に投入し、これらを混合装置6内で十分に混合して混合物37を形成する。
【0029】
混合装置6内でガラス粉粒体、添加剤2および磁器粉粒体を混合して形成された混合物37は、ベルトコンベア8上に一定厚さの層状に敷き詰められ、焼成炉9内に装入され、その中を移動しながら600℃〜1000℃に加熱されることによって混合物37中のガラス成分が溶融、発泡、焼成され、温度が400℃〜800℃の塊状の焼成物38が形成される。
【0030】
これらの焼成物38は焼成炉9から出た後、ベルトコンベア8とともに水平移動しながら、その上方に配置されたジェット噴水装置12から5℃〜10℃程度の冷却ジェット水13が霧状となって焼成物38に向かって噴射される。
【0031】
ベルトコンベア8上で霧状のジェット水13を浴びた焼成物38は400℃〜800℃程度の高温から室温まで一挙に急冷されるときの冷却歪みによって細かく砕けていき、ベルトコンベア8の終端部において、粒径5.0mm〜30.0mm程度であって嵩比重1.2〜1.8程度の粒状発泡ガラス34を得ることができる。
【0032】
本実施形態の場合、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体を混合することで、これらの磁器粉粒体の外周が発泡ガラスで被覆された構造の粒状発泡ガラス34が形成され、嵩比重が増大して水没性を有するものとなるので、この粒状発泡ガラス34は、水没性を必要とする、河川や海の浄化手段などとしても好適に使用できる。なお、本実施形態では、磁器廃材30を粉砕した磁器粉粒体を使用しているが、これに限定するものではないので、磁器廃材以外の各種磁器を原材料として使用することもできる。
【0033】
なお、ガラス粉粒体と磁器粉粒体との混合比率は9:1〜6:4とすることができるが、ガラス粉粒体の混合比率が増大すると嵩比重が小さくなり、磁器粉粒体の混合比率が増大すると嵩比重が大きくなるという傾向があるので、使用目的や用途に応じて混合比率を設定することが望ましい。
【0034】
【発明の効果】
本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0035】
(1)粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体に炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の少なくとも一つを混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成する焼成工程と、焼成工程で形成された400℃〜800℃の焼成物に常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または常温以下の冷却気体を噴射する急冷工程とを備えたことにより、粒径5.0mm〜30.0mm程度の比較的粒径の細かい粒状発泡ガラスを効率的に製造することができる。
【0036】
(2)前記(2)における混合物中の炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率を0.1重量%〜5.0重量%とすることにより、適切な大きさの気泡を内蔵する独立間隙構造あるいは連続間隙構造の粒状発泡ガラスを得ることができる。
【0037】
(3)粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体と、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体と、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の少なくとも一つを混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成する焼成工程と、焼成工程で形成された400℃〜800℃の焼成物に常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または常温以下の冷却気体を噴射する急冷工程とを備えたことにより、粒径5.0mm〜30.0mm程度であって嵩比重1.2〜1.8程度の粒状発泡ガラスを効率的に製造することができる。
【0038】
(4)前記(3)におけるガラス粉粒体と磁器粉粒体との混合比率を9:1〜6:4とすることにより、水没性を具備しつつ、使用目的や用途に適した嵩比重の粒状発泡ガラスを得ることができる。
【0039】
(5)前記(3)における混合物中の炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率を0.1重量%〜5.0重量%とすることにより、水没性を具備しつつ、適切な大きさの気泡を内蔵する独立間隙構造あるいは連続間隙構造の粒状発泡ガラスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態である発泡ガラス製造方法を示す工程図である。
【図2】本発明の第二実施形態である発泡ガラス製造方法を示す工程図である。
【図3】本発明の第三実施形態である発泡ガラス製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 廃ガラス
2 添加剤
3 分離装置
4 粗粉砕装置
5 微粉砕装置
6 混合装置
7,37 混合物
8 ベルトコンベア
9 焼成炉
10,38 焼成物
12 ジェット噴水装置
13 ジェット水
14,24,34 粒状発泡ガラス
15 送水ポンプ
20 送風ファン
21 エア噴射装置
22 高圧エア
Claims (5)
- 粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体に炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の少なくとも一つを混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成する焼成工程と、前記焼成工程で形成された400℃〜800℃の焼成物に常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または常温以下の冷却気体を噴射する急冷工程とを備えたことを特徴とする発泡ガラス製造方法。
- 前記混合物中の炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率が0.1重量%〜5.0重量%である請求項1記載の発泡ガラス製造方法。
- 粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体と、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体と、炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の少なくとも一つを混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成する工程と、
前記工程で形成された400℃〜800℃の焼成物に常温以下の冷却液体を霧状にして噴射または常温以下の冷却気体を噴射する急冷工程とを備えたことを特徴とする発泡ガラス製造方法。 - 前記ガラス粉粒体と前記磁器粉粒体との混合比率が、9:1〜6:4である請求項3記載の発泡ガラス製造方法。
- 前記混合物中の炭酸カルシウム、ドロマイト、炭化珪素、ホウ砂の合計含有率が0.1重量%〜5.0重量%である請求項4記載の発泡ガラス製造方法。
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