JP2009208024A - 水質浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】硝化工程および脱窒工程を行う水質浄化装置において、槽設備を小型化することが可能な水質浄化装置の提供。
【解決手段】表面部分は溶存酸素が存在する好気状態であり、かつ中心部分は溶存酸素が存在しない無酸素状態である連続間隙構造の発泡ガラス接触材7を有する接触曝気槽1a,1b,1cを備えた水質浄化装置である。この水質浄化装置によれば、接触材である連続間隙構造の発泡ガラスの表面部分は溶存酸素が存在する好気状態であるため、好気的微生物により硝化工程が行われる。一方、発泡ガラスの中心部分では、酸素の循環状態が悪く、溶存酸素が存在しない無酸素状態であるため、嫌気的微生物により脱窒工程が行われる。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品加工場などから排出される有機性の高い工場廃水を高効率に浄化して公共水域に排出できるようにした水質浄化装置に関する。
有機性の高い工場廃水の処理及び浄化の方法として、従来から接触酸化法や、活性汚泥法の多くが採用されている。この中で、小型の浄化装置は接触酸化法、大型の浄化装置は活性汚泥法が排水処理の分野では主流である。この接触酸化法は、濾材すなわち接触材に汚水を接触させることにより、汚濁物質を濾材の表面に沈殿・吸着させるとともに、濾材表面に付着棲息する微生物による酸化作用によって浄化するというものである。
このような従来の接触酸化法を適用した水質浄化装置は、複数の沈殿槽や接触材による吸着槽に区分けした浄化槽に汚水を導入していき、段階的に異物や汚濁の成分を除去するというものである。そして、この接触材による吸着過程において、濾材表面に付着棲息する各種の微生物や植物による生物酸化を利用して、生物化学的に汚濁成分が浄化される。
また、このような接触材を用いる小型の浄化装置では、汚濁成分の吸着・生物分解効率を上げるために、接触材の接触面積を増やすことが有効である。このため、特開平8−318106号公報にも示されているように、プラスチックを用いてハニカム状としたり、その全体の嵩に対して比接触面積が大きくなるような形状としたりした接触材が使用されている。
ところが、従来から利用されている浄化装置は、プラスチック接触材を使った接触酸化方式としたものが殆どであるが、プラスチック接触材は接触面積が比較的小さい。このため、所定の実滞留時間を確保して汚濁成分の吸着及び生物化学的な分解を図るには、装置が大型化することが避けられない。これに対し、近来では、空隙率が高くて接触面積が大きな濾材を使用することによって、装置全体の小型化を目指すようになってきている。
しかしながら、接触材や濾材についてはその最適なものが追求されてはいるものの、浄化装置の槽の大型化は依然として解消されていない現状にある。このため、旧来と変わらず、浄化装置の面積及び容積が大掛かりとなっている。また、接触材としては、簡単にしかも低廉で製作できるプラスチックが多用されている。このように従来の浄化装置では、接触材として使用するプラスチック接触材の接触面積が比較的小さいことから接触面積を増やすためには槽が大型化してしまうほか、接触材についてもその最適化が進んでいないという現状にある。
そこで、本発明者は、非特許文献1に記載のように、容器包装の有色ガラスや建設廃材の板ガラス等の廃ガラスを原料とした発泡ガラスを用いた水質浄化システムの研究を行っている。吸水性の連続間隙構造の発泡ガラスは、ミクロンオーダの微細な気泡を有するため、比表面積も高いことから、生物浄化に寄与する生物量も多く、SSの捕捉性が高い。また、発泡ガラスが軽いことから取り扱いも容易であり、接触材として適している。
特開平8−318106号公報 松尾保成、田中健太,発泡廃ガラスを用いた水質浄化システム,環境浄化技術,日本工業出版,2007年4月,6巻,4号,ページp.62−66
ところで、上述のような接触酸化法では、硝化工程後に脱窒工程を行うことで効率的な窒素除去を行うが、硝化工程は溶存酸素が存在する好気状態で行い、脱窒工程は溶存酸素が存在しない無酸素状態で行う必要がある。そのため、従来、硝化工程と脱窒工程とは別々の槽で行っており、槽設備が大型化してしまう要因となっている。
そこで、本発明においては、硝化工程および脱窒工程を行う水質浄化装置において、槽設備を小型化することが可能な水質浄化装置を提供することを目的とする。
本発明の水質浄化装置は、表面部分は溶存酸素が存在する好気状態であり、かつ中心部分は溶存酸素が存在しない無酸素状態である連続間隙構造の発泡ガラスを接触材とする槽を備えたものである。本発明によれば、接触材である連続間隙構造の発泡ガラスの表面部分は溶存酸素が存在する好気状態であるため、好気的微生物により硝化工程が行われる。一方、発泡ガラスの中心部分では、酸素の循環状態が悪く、溶存酸素が存在しない無酸素状態であるため、嫌気的微生物により脱窒工程が行われる。
ここで、発泡ガラスは、見かけ比重0.3〜1.8、吸水率150〜30%、粒径30mm〜100mmのものであることが望ましい。見かけ比重0.3〜1.8、吸水率150〜30%の発泡ガラスでは、粒径30mm〜100mmの場合、中心部分は酸素の循環状態が悪く、嫌気的微生物の生息に適した無酸素状態となる。なお、硝化工程と脱窒工程とをバランス良く行うには、粒径50mm超100mm以下であることが好ましい。また、粒径30mm未満では、中心部分まですべて好気状態となるので、嫌気的微生物の生息には適さず、脱窒工程は十分に行われない可能性がある。一方、粒径100mm超では、表面部分を除く領域のほとんどが無酸素状態となり、嫌気的微生物の生息には適するが、硝化工程とのバランスが悪くなる。
また、発泡ガラスは、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を含むものであることが望ましい。アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を含む発泡ガラスが接触材である場合、接触材自身が弱アルカリであるため、アンモニア性窒素が硝酸性窒素に変化するときに起こる急激なpH低下を防ぐことが可能となる。なお、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、リン酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどの発泡剤を用いることができる。
また、このような発泡ガラスは、粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体のみか、この粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体に粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体、川砂、海砂あるいは石粉のいずれか一つ以上を組み合わせたものと、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成、粉砕および分級したものであることが望ましい。これにより、発泡するガラス粉粒体のみならず、発泡しない磁器粉粒体、川砂、海砂あるいは石粉のいずれか一つ以上を組み合わせることによって、任意に比重を調整した発泡ガラスが得られる。
また、発泡ガラスは、メッシュサイズ2mm〜30mmのネット状の袋に、1〜20kg袋詰めされたものが、槽内に複数個投入されていることが望ましい。これにより、発泡ガラス単体で接触曝気槽に投入する場合と比較して、発泡ガラスの取り扱いが容易となる。
あるいは、発泡ガラスは、メッシュサイズ2mm〜30mmで、一辺50〜500mmあるいは直径50〜500mmで、高さ300〜1000mmからなるカートリッジ式の筒状篭に、1〜20kg充填されたものが、槽内に複数個投入されていることが望ましい。これにより、発泡ガラス単体やネット状の袋への袋詰めの場合と比べて、筒状篭に詰めた接触材は筒状篭内で空隙を作ることができるため、浄化装置内の接触材の閉塞による汚水の流通の弊害を防ぐとともに、接触材の交換を容易にすることができる。
(1)表面部分は溶存酸素が存在する好気状態であり、かつ中心部分は溶存酸素が存在しない無酸素状態である連続間隙構造の発泡ガラスを接触材とする接触酸化槽を備えたことにより、一つの槽で硝化と脱窒の両方を行うことができるので、槽設備を小型化することが可能となる。
(2)発泡ガラスが、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を含むものであることにより、接触材自身が弱アルカリであるため、アンモニア性窒素が硝酸性窒素に変化するときに起こる急激なpH低下を防ぐことが可能となる。これにより、pH低下による硝化工程の阻害を防ぐとともに、pHを中性化する新たなアルカリ剤の投入が不要となる。
(3)発泡ガラスが、粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体のみか、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体、川砂、海砂あるいは石粉のいずれか一つ以上を組み合わせたものと、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成、粉砕および分級したものであることにより、任意に比重を調整した発泡ガラスが得られる。これにより、用途に応じて、水に浮く発泡ガラスと沈む発泡ガラスとを製造することが可能となる。
(4)発泡ガラスが、メッシュサイズ2mm〜30mmのネット状の袋に1〜20kg袋詰めされたものが、槽内に複数個投入されていることにより、発泡ガラス単体で接触曝気槽に投入する場合と比較して、発泡ガラスの取り扱いが容易となり、装置が組み易く、メンテナンスが容易となる。
(5)発泡ガラスが、メッシュサイズ2mm〜30mmで、一辺50〜500mmあるいは直径50〜500mmで、高さ300〜1000mmからなるカートリッジ式の筒状篭に、1〜20kg充填されたものが、槽内に複数個投入されていることにより、発泡ガラス単体やネット状の袋への袋詰めの場合と比べて、筒状篭に詰めた接触材は筒状篭内で空隙を作ることができるため、浄化装置内の接触材の閉塞による汚水の流通の弊害を防ぐとともに、接触材の交換を容易にすることができる。
図1は本発明の実施の形態における水質浄化装置を水、空気および汚泥の給排系統とともに示す概略断面図である。
図1において、本発明の実施の形態における浄化装置は、第1、第2および第3の接触曝気槽1a,1b,1cと沈殿槽1dとに区分けした槽本体1を備える。接触曝気槽1cおよび沈殿槽1dのそれぞれには、底部に溜まる沈殿物および循環水を空気流にのせて回収するためのエアリフト管2c,2dが底部の近くまで差し込まれている。
これらのエアリフト管2c,2dは、槽本体1の上方に配管した汚泥排出管5に接続されるとともに、外部に設けたコンプレッサ等の空気供給源6に接続したエア供給管3から分岐した給気管(図示せず。)が接続されている。これらの給気管の接続位置は、エアリフト管2c,2dの下端から少し離れた部分であり、空気がエアリフト管2c,2d内を上昇する向きの流れとなるように、給気管の先端に設けたノズル(図示せず。)をエアリフト管2c,2dの中に差し込んで上向きの姿勢として配置している。
また、沈砂槽1dを除く各接触曝気槽1a,1b,1cには、エア供給管3に接続した散気管3a−1,3b−1,3c−1、逆洗管3a−2,3b−2,3c−2を底部側まで配管し、これらの散気管3a−1,3b−1,3c−1、逆洗管3a−2,3b−2,3c−2の流路端から空気を放出可能とする。また、各接触曝気槽1a,1b,1cには、水位近くから底部付近までドラフトチューブ管3a−3,3b−3,3c−3が設けられており、前述の散気管3a−1,3b−1,3c−1はこれらのドラフトチューブ管3a−3,3b−3,3c−3内にそれぞれ差し込まれている。
各接触曝気槽1a,1b,1cでは、有機物やアンモニアの酸化に必要な酸素を供給するために散気管3a−1,3b−1,3c−1から空気を供給する。また、後述する各接触酸化槽1a〜1cの発泡ガラス接触材7には生物膜が付着して次第に肥大化していくので、定期的に各逆洗管3a−2,3b−2,3c−2によって接触材を逆洗する。この逆洗によって、成長肥大化している生物膜は強制的に剥離させられ、この剥離分は汚泥として各槽の底部に溜まっていき、この溜まった分はエアリフト管2dによる吸引によって汚泥排出管(図示せず。)に回収される。
このような槽本体1の構造では、供給配管4から送り込まれた汚水は、第1接触曝気槽1aから第2、第3接触曝気槽1b、1cの順に流れる。そして、エア供給管3から空気を供給すると、各給気管3a−1〜3c−1を経由した空気がドラフトチューブ管3a−3〜3c−3の内部を上昇流となるように送り込まれ、このときの空気流に吸引されるようにして各接触曝気槽1a〜1cの底部の水がそれぞれの槽で循環しながら曝気されるようになる。
第1接触曝気槽1aと第2接触曝気槽1bとの間の隔壁1a−1、第2接触曝気槽1bと第3接触曝気槽1cとの間の隔壁1b−1、および、第3接触曝気槽1cと処理水槽1dとの間の隔壁1c−1には、それぞれ移流口1a−2,1b−2,1c−2を設けている。移流口1a−2,1b−2,1c−2では、流水がこの開口部分を通り抜けて下流側へ流れるようになっている。そして、この隔壁1a−1,1b−1によって区画された三つの部屋の一つ以上には、廃ガラスを利用した多孔質の発泡ガラス接触材7を配置している。
第1、第2、第3接触曝気槽1a,1b、1cの一つ以上の槽の中には、廃ガラスを利用して製造した多孔質の発泡ガラスにより形成される発泡ガラス接触材7を設ける。なお、使用する発泡ガラスは、粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体のみか、この粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体に粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体、海砂あるいは石粉のいずれか一つ以上を組み合わせたものと、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成、粉砕および分級したものであって、見かけ比重0.3〜1.8、吸水率30〜150%、粒径30mm〜100mmのものである。なお、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物および炭素化合物は、例えば、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、リン酸カルシウムや炭酸マグネシウムなどの発泡剤を用いる。
この発泡ガラス接触材7は、粒径30mm〜100mm程度の発泡ガラスだけを自然の状態のまま投入するか、もしくは前記発泡ガラスを2mm〜30mmのネット状の袋に1〜20kg袋詰めしたものを複数個投入するか、もしくは前記発泡ガラスをメッシュサイズ2mm〜30mmで、一辺50〜500mmあるいは直径50〜500mmで、高さ300〜1000mmからなるカートリッジ式の筒状篭に1〜20kg充填したものを複数個投入して、第1,第2、第3接触曝気槽1a,1b,1cの水位近くまでほぼ一様な密度となるようにしている。発泡ガラスの自然の状態のままの投入、袋詰めまたは充填に際しては、加圧等の操作は加えず多数の発泡ガラスを投入することで、内部にできる空隙をランダムにすることができる。図2はカーリッジ式の筒状篭10への発泡ガラス11の充填状況を示している。
なお、発泡ガラス接触材7の真の空隙率(充填によって生じる空隙+気孔内部の空隙)は約66%程度であって、市販されているプラスチック濾材の空隙率(86〜91%)より若干低いが、気孔内部を考慮した比表面積は2,000〜5,000m2/m3となり、従来のプラスチック接触材(一般に流通しているもの100〜300m2/m3)よりも10倍以上の比表面積を持つ。このように比表面積が多いことによって、発泡ガラスは有機汚濁水の浄化に必要な微生物量が多いため、他のプラスチック接触材を用いた浄化施設よりも容積は小さくて済み、第1〜第3接触曝気槽1a,1b,1cの容量を小型化することができるという大きな利点がある。
また、発泡ガラスは多孔質かつ凹凸が多いので、プラスチック濾材と比べると親水性が高く、浄化に貢献する微生物が付着しやすくなり、その棲息環境を直ぐに造り出すことができる。そして、発泡ガラスの表面には微小な凹凸があるので、微生物が付着する表面積が広くなることによっても、微生物の付着が促される。したがって、生物酸化による汚濁物質の生物学的な分解のための環境も不足なく作られることになり、浄化機能を確実に高めることができるという点で有利となる。
さらに、第1〜第3接触曝気槽1a,1b,1cに発泡ガラスを投入することでその空隙はランダムとなり、人工的かつ規則的なハニカム状のプラスチック濾材を用いる場合に比べると、浮遊性物質の捕捉・捕集の効果を上げることができる。これにより、水の浄化機能がさらに一層増し、水の透明度も改善される。そして、ランダムな空隙を水が流れる過程においては、発泡ガラスの表面部分には溶存酸素が存在する好気状態部分と発泡ガラス内部の中心部分には溶存酸素が存在しない無酸素状態部分とがある。
このため、発泡ガラス表面の好気状態部分では好気性微生物による硝化工程が行われ、水中のアンモニア性窒素が硝酸性窒素に変化(硝化)する。一方、発泡ガラスの中心部分は酸素の循環状態が悪く、溶存酸素が存在しない無酸素状態部分であるため、嫌気的微生物により脱膣工程が行われ、この硝酸性窒素が窒素ガスに変化する。これにより、有機物の酸化(硝化)と脱窒との両方を行うことができるので、槽設備を小型化することができるという利点がある。
また、本実施形態において使用する発泡ガラスが、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を含むものであることにより、接触材自身が弱アルカリである。したがって、この発泡ガラス接触材7によれば、アンモニア性窒素が硝酸性窒素に変化するときに起こる急激なpH低下を防ぐことが可能である。これにより、本実施形態における水質浄化装置では、pH低下による硝化工程の阻害を防ぐことができるとともに、pHを中性化する新たなアルカリ剤の投入は不要である。
また、発泡ガラス接触材7として、発泡ガラスがネット状の袋に袋詰めされたものが、槽内に複数個投入される場合には、発泡ガラス単体で接触曝気槽に投入する場合と比較して、発泡ガラスの取り扱いが容易であり、装置が組み易く、メンテナンスが容易である。さらに、図2に示すように、発泡ガラス接触材7として、発泡ガラスがカートリッジ式の筒状篭10に充填されたものが、槽内に複数個投入される場合には、発泡ガラス単体やネット状の袋への袋詰めの場合と比べて、筒状篭10に詰めた発泡ガラス11は筒状篭10内で空隙を作ることができるため、浄化装置内の接触材の閉塞による汚水の流通の弊害を防ぐとともに、接触材の交換を容易にすることが可能となる。
本発明の水質浄化装置は、食品加工場などから排出される有機性の高い工場廃水を浄化して公共水域に排出するための装置として有用である。特に、本発明の水質浄化装置は、食品加工場などから出る有機性廃水でpH2〜7、pH7〜10、pH2〜10の廃水処理に好適であり、梅工場などから排出される有機酸廃水(pH3程度)の処理では、特にpHを中性に調整することなく公共水域に排出できる基準pH5.8〜8.2にまで処理できる点で優れている。
本発明の実施の形態における水質浄化装置を水、空気および汚泥の給排水系統とともに示す概略断面図である。 カートリッジ式の筒状篭への発泡ガラスの充填状況を示す斜視図である。
符号の説明
1a,1b,1c 接触曝気槽
2c,2d エアリフト管
3 エア供給管
3a−1,3b−1,3c−1 散気管
3a−2,3b−2,3c−2 逆洗管
3a−3,3b−3,3c−3 ドラフトチューブ管
4 供給配管
5 汚泥排出管
6 コンプレッサ
7 発泡ガラス接触材
10 筒状篭
11 発泡ガラス

Claims (6)

  1. 表面部分は溶存酸素が存在する好気状態であり、かつ中心部分は溶存酸素が存在しない無酸素状態である連続間隙構造の発泡ガラスを接触材とする槽を備えた水質浄化装置。
  2. 前記発泡ガラスは、見かけ比重0.3〜1.8、吸水率150〜30%、粒径30mm〜100mmのものである請求項1記載の水質浄化装置。
  3. 前記発泡ガラスは、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を含むものである請求項1または2に記載の水質浄化装置。
  4. 前記発泡ガラスは、粒径5μm〜200μmのガラス粉粒体のみか、粒径0.5mm〜5.0mmの磁器粉粒体、川砂、海砂あるいは石粉のいずれか一つ以上を組み合わせたものと、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物または炭素化合物の少なくとも一つの発泡剤を混合して得られた混合物を600℃〜1000℃に加熱してガラス成分を溶融、発泡、焼成、粉砕および分級したものである請求項1または2に記載の水質浄化装置。
  5. 前記発泡ガラスは、メッシュサイズ2mm〜30mmのネット状の袋に、1〜20kg袋詰めされたものが、前記槽内に複数個投入されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の水質浄化装置。
  6. 前記発泡ガラスは、メッシュサイズ2mm〜30mmで、一辺50〜500mmあるいは直径50〜500mmで、高さ300〜1000mmからなるカートリッジ式の筒状篭に、1〜20kg充填されたものが、前記槽内に複数個投入されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の水質浄化装置。
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