JP2019098247A - 水処理装置および水処理装置の管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置の提供。【解決手段】被処理水を処理する水処理装置であって;水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有し、タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有し、被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水され、ろ材層を通過した処理水が排出口から排出され、ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含み、担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さく、担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きい、水処理装置;この水処理装置の管理方法。【選択図】図1
Description
本発明は、水処理装置および水処理装置の管理方法に関する。
生物処理を行う水処理装置として、さまざまな方法で微生物を担体に保持した水処理装置が知られている(特許文献1〜3参照)。
特許文献1には、生物処理法を用いた排水処理リアクタに充填し使用する微生物を固定化するための微生物固定化担体であって、微生物を固定化する多孔体と、排水処理リアクタの横断面と同一の大きさを有し、多孔体を規則正しく配置し、保持することが可能な多数の空間部を有するフレームとを含み、多孔体は、フレームの1の空間部と同じ大きさの複数の多孔体からなり、フレームは、複数のフレームを積み重ねても変形しない強度を有する微生物固定化担体が記載されている。
特許文献2には、処理空間中に充填配置された保水体に、処理水を伝わらせて流下させ、処理空間内に酸素含有ガスを導入するとともに、処理空間から気体を排出することによって、処理水をろ過するとともに保水体の付着微生物により処理水中および/または酸素含有ガス中の処理対象物を分解処理する散水式浄化装置用保水体であって、保水体は、処理空間内に充填配置された状態で内側に通気路を形成可能な保形性を有する筒状芯材を有するとともに、筒状芯材の内外表面に微生物を付着育成可能な繊維材料または多孔質材料からなる被覆担体層を形成してあり、通気路は、被覆担体層に微生物が付着育成された状態で通気自在に開放される散水式浄化装置用保水体が記載されている。
特許文献3には、排水中の窒素分を単槽で硝化し且つ脱窒する方法であって、酸素透過性が異なる2種類以上の微生物固定化担体を対象排水が充填された処理槽に投入し、微好気性条件下、この処理槽内で、アンモニア態窒素を亜硝酸、硝酸に変換し、更に窒素ガスに変換して除去することを特徴とする単槽硝化脱窒方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の水処理装置は、多孔質の担体を規則正しく配置し、保持することが可能な多数の空間部を有する構成のフレームを製造するコストが高いものであった。また、特許文献1に記載の水処理装置では、フレームが多孔質ではないため、フレームの体積割合が大きいために水処理性能も低くなると考えられる。
また、特許文献2に記載の水処理装置は、筒状芯材に不織布を巻いた担体を製造するコストが高いものであった。
一方、特許文献3に記載の多孔質ポリイミドの担体および多孔質セルロースの担体の組み合わせでは圧縮強度が不足しており、通水路が容易に閉塞し、水処理も連続通水も困難であることがわかった。
また、特許文献2に記載の水処理装置は、筒状芯材に不織布を巻いた担体を製造するコストが高いものであった。
一方、特許文献3に記載の多孔質ポリイミドの担体および多孔質セルロースの担体の組み合わせでは圧縮強度が不足しており、通水路が容易に閉塞し、水処理も連続通水も困難であることがわかった。
本発明が解決しようとする課題は、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供することである。
また、本発明が解決しようとする課題は、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できる水処理装置の管理方法を提供することである。
また、本発明が解決しようとする課題は、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できる水処理装置の管理方法を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った。
その結果、2種類以上の多孔質の担体を用い、担体の種類ごとの圧縮強度および粒径を制御することにより、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供できることを見出すに至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明の構成と、本発明の好ましい構成を以下に記載する。
その結果、2種類以上の多孔質の担体を用い、担体の種類ごとの圧縮強度および粒径を制御することにより、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供できることを見出すに至った。
上記課題を解決するための具体的な手段である本発明の構成と、本発明の好ましい構成を以下に記載する。
[1] 被処理水を処理する水処理装置であって;
水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有し、
タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有し、
被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水され、
ろ材層を通過した処理水が排出口から排出され、
ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含み、
担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、
担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さく、
担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きい、水処理装置。
[2] 担体Aの短軸が10mm以上であり、
担体Aの長軸が150mm以下であり、
担体Aの長軸が担体Bの長軸より大きい[1]に記載の水処理装置。
[3] 担体Aおよび担体Bが完全混合状態である[1]または[2]に記載の水処理装置;
ただし、完全混合状態とは、担体Aおよび担体Bの混合物の任意の箇所から採取された担体Aおよび担体Bの混合比が、混合物全体についての担体Aおよび担体Bの混合比に等しい状態のことをいう。
[4] 担体Aの比重が0.3〜1.5g/cm3であり、
担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内である[1]〜[3]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[5] 担体Aおよび担体Bの合計に対する、担体Bの混合比率が0体積%より大きく、50体積%以下である[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[6] 担体Aおよび担体Bの合計に対する、担体Bの混合比率が5〜35体積%である[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[7] タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、
タンク上部がろ材層を含む[1]〜[6]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[8] タンク上部が散水ろ床槽であり、
被処理水の流入口が散水手段を備え、
タンク下部が生物処理槽であり、
タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備える[7]に記載の水処理装置。
[9] [1]〜[8]のいずれか一つに記載の水処理装置の管理方法であって、
ろ材層を冠水させ、
冠水させたろ材層に対して気体を接触させて洗浄を行い、
洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する、水処理装置の管理方法。
[10] タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、
タンク上部がろ材層を含み、
タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備え、
ろ材層を冠水させる際にタンク下部およびタンク上部を冠水させ、
気体がタンク下部から流入する気体である[9]に記載の水処理装置の管理方法。
[11] 担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であり、
排水により担体Aおよび担体Bを完全混合状態とする[9]または[10]に記載の水処理装置の管理方法。;
ただし、完全混合状態とは、担体Aおよび担体Bの混合物の任意の箇所から採取された担体Aおよび担体Bの混合比が、混合物全体についての担体Aおよび担体Bの混合比に等しい状態のことをいう。
水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有し、
タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有し、
被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水され、
ろ材層を通過した処理水が排出口から排出され、
ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含み、
担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、
担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さく、
担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きい、水処理装置。
[2] 担体Aの短軸が10mm以上であり、
担体Aの長軸が150mm以下であり、
担体Aの長軸が担体Bの長軸より大きい[1]に記載の水処理装置。
[3] 担体Aおよび担体Bが完全混合状態である[1]または[2]に記載の水処理装置;
ただし、完全混合状態とは、担体Aおよび担体Bの混合物の任意の箇所から採取された担体Aおよび担体Bの混合比が、混合物全体についての担体Aおよび担体Bの混合比に等しい状態のことをいう。
[4] 担体Aの比重が0.3〜1.5g/cm3であり、
担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内である[1]〜[3]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[5] 担体Aおよび担体Bの合計に対する、担体Bの混合比率が0体積%より大きく、50体積%以下である[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[6] 担体Aおよび担体Bの合計に対する、担体Bの混合比率が5〜35体積%である[1]〜[4]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[7] タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、
タンク上部がろ材層を含む[1]〜[6]のいずれか一つに記載の水処理装置。
[8] タンク上部が散水ろ床槽であり、
被処理水の流入口が散水手段を備え、
タンク下部が生物処理槽であり、
タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備える[7]に記載の水処理装置。
[9] [1]〜[8]のいずれか一つに記載の水処理装置の管理方法であって、
ろ材層を冠水させ、
冠水させたろ材層に対して気体を接触させて洗浄を行い、
洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する、水処理装置の管理方法。
[10] タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、
タンク上部がろ材層を含み、
タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備え、
ろ材層を冠水させる際にタンク下部およびタンク上部を冠水させ、
気体がタンク下部から流入する気体である[9]に記載の水処理装置の管理方法。
[11] 担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であり、
排水により担体Aおよび担体Bを完全混合状態とする[9]または[10]に記載の水処理装置の管理方法。;
ただし、完全混合状態とは、担体Aおよび担体Bの混合物の任意の箇所から採取された担体Aおよび担体Bの混合比が、混合物全体についての担体Aおよび担体Bの混合比に等しい状態のことをいう。
本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供できる。
また、本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できる水処理装置の管理方法を提供できる。
また、本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できる水処理装置の管理方法を提供できる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[水処理装置]
本発明の水処理装置は、被処理水を処理する水処理装置であって;
水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有し、
タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有し、
被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水され、
ろ材層を通過した処理水が排出口から排出され、
ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含み、
担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、
担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さく、
担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きい。
本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供できる。
本発明の水処理装置は、被処理水を処理する水処理装置であって;
水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有し、
タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有し、
被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水され、
ろ材層を通過した処理水が排出口から排出され、
ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含み、
担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、
担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さく、
担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きい。
本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供できる。
いかなる理論に拘泥するものでもないが、生物処理をする水処理装置では、水処理装置のタンク内における担体の充填率と空隙率のバランスが、通水路が閉塞し難く、かつ、水処理性能が高い水処理装置とするために重要である。水処理装置のタンク内において担体の充填率が高過ぎると、生物処理する微生物が多く保持されるが、担体間隔が狭いために生物膜が生長して通水路の閉塞が容易に生じて通水性(および/または通気性)が失われる。逆に水処理装置のタンク内において空隙率が高いと、被処理水と微生物の接触機会が少なくなり、水処理性能が低くなる。なお、上述した特開2009−220075号公報や特開2012−179517号公報では、水処理装置のタンク内における担体の充填率と空隙率のバランスを調節するために、構成が複雑で、高価な担体とフレームを使用している。
これに対し、本発明では、担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上あると、通水路が閉塞し難くなり、十分に通水路を確保できる。
また、本発明では、小さな担体Bの圧縮強度が、大きな担体Aの圧縮強度よりも小さいため、小さな担体Bがつぶれて担体Aの隙間に適度にフィットでき、適度に通水路を狭くして被処理水と微生物の接触機会が十分となる。
さらに本発明では、担体Aも担体Bも多孔質であり、かつ、微生物を保持できる担体である(単なるフレームではない)ため、圧縮強度が大きい担体Aと圧縮強度が小さい担体Bの両方が生物処理に寄与でき、水処理性能が高い。複雑な形状で強度が高いが微生物を保持できないフレームと担体の組合せと比べると、明らかに水処理性能は高くなる。
以下、本発明の水処理装置の好ましい態様について説明する。
これに対し、本発明では、担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上あると、通水路が閉塞し難くなり、十分に通水路を確保できる。
また、本発明では、小さな担体Bの圧縮強度が、大きな担体Aの圧縮強度よりも小さいため、小さな担体Bがつぶれて担体Aの隙間に適度にフィットでき、適度に通水路を狭くして被処理水と微生物の接触機会が十分となる。
さらに本発明では、担体Aも担体Bも多孔質であり、かつ、微生物を保持できる担体である(単なるフレームではない)ため、圧縮強度が大きい担体Aと圧縮強度が小さい担体Bの両方が生物処理に寄与でき、水処理性能が高い。複雑な形状で強度が高いが微生物を保持できないフレームと担体の組合せと比べると、明らかに水処理性能は高くなる。
以下、本発明の水処理装置の好ましい態様について説明する。
<水処理装置の使用態様>
水処理装置は、BOD(Biochemical Oxygen Demand)、COD(Chemical Oxygen Demand)、TOC(Total Organic Carbon)低減などの有機物低減、ならびに、アンモニアの硝化などの好気生物処理に適用できる。
水処理装置は、屋内に設置しても、屋外に設置してもよい。
水処理装置は、BOD(Biochemical Oxygen Demand)、COD(Chemical Oxygen Demand)、TOC(Total Organic Carbon)低減などの有機物低減、ならびに、アンモニアの硝化などの好気生物処理に適用できる。
水処理装置は、屋内に設置しても、屋外に設置してもよい。
<水処理装置の構成>
全体的な水処理装置の構成を説明する。
本発明では、水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有する。タンク、被処理水の流入口および排出口の構成としては、特に制限は無い。
全体的な水処理装置の構成を説明する。
本発明では、水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有する。タンク、被処理水の流入口および排出口の構成としては、特に制限は無い。
本発明では、タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有する。タンク内のろ材層の配置については、特に制限はない。
本発明の水処理装置は、少なくとも散水ろ床槽として用いることが好ましい。本発明の水処理装置は、タンクを散水ろ床槽としてのみ用いた水処理装置としてもよい。また、本発明の水処理装置は、タンク上部をろ材層を配置した散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽とした一体化した装置としてもよい。タンクを散水ろ床槽としてのみ用いた水処理装置とする場合、さらに別の生物処理槽を下流に接続してもよい。
ここで、散水ろ床槽は、曝気を必要としない省エネルギー型の水処理装置であるが、処理水の水質が生物処理槽に比べて劣る。生物処理槽は処理水の水質に優れる水処理装置である。本明細書中、特に断りなく生物処理槽という場合は、活性汚泥法の生物処理槽を意味する。活性汚泥法の生物処理槽では、酸素を含む気体の供給手段(いわゆる曝気装置)を連続的に供給する。
散水ろ床槽の後段に生物処理槽を設けた場合に、散水ろ床槽を通過した処理水の水質を高める方法として、生物処理槽に溶解しきれずに残った酸素を散水ろ床槽および/または生物処理槽で再利用することが考えられる。
本発明の水処理装置は、少なくとも散水ろ床槽として用いることが好ましい。本発明の水処理装置は、タンクを散水ろ床槽としてのみ用いた水処理装置としてもよい。また、本発明の水処理装置は、タンク上部をろ材層を配置した散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽とした一体化した装置としてもよい。タンクを散水ろ床槽としてのみ用いた水処理装置とする場合、さらに別の生物処理槽を下流に接続してもよい。
ここで、散水ろ床槽は、曝気を必要としない省エネルギー型の水処理装置であるが、処理水の水質が生物処理槽に比べて劣る。生物処理槽は処理水の水質に優れる水処理装置である。本明細書中、特に断りなく生物処理槽という場合は、活性汚泥法の生物処理槽を意味する。活性汚泥法の生物処理槽では、酸素を含む気体の供給手段(いわゆる曝気装置)を連続的に供給する。
散水ろ床槽の後段に生物処理槽を設けた場合に、散水ろ床槽を通過した処理水の水質を高める方法として、生物処理槽に溶解しきれずに残った酸素を散水ろ床槽および/または生物処理槽で再利用することが考えられる。
本発明の水処理装置では、タンク上部を散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽とすることが好ましい。
図3に、本発明の水処理装置の一例を示した。本明細書中、上とは重力の反対方向を意味し、下とは重力の方向を意味する。
図3では、タンク上部を散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽としてある。散水ろ床槽および生物処理槽を上下(縦)に接続することによって、省スペース化を図ることができ、水処理装置のイニシャルコストが小さくなる。また、散水ろ床槽および生物処理槽を上下(縦)に接続することによって、機器数の減少による製造コストの低下および省エネルギー化(消費電力の減少)をできる。例えば、生物処理槽に一次処理水を送るための送液ポンプ、散水ろ床槽に気体を供給するための吸引ポンプ、連通管から供給される気体を散水ろ床槽内に均一化するための攪拌翼等の機器を用いる必要が無くなる。
従来、散水ろ床槽および生物処理槽を直列に上下方向に配置しなかった理由は、散水ろ床槽の洗浄をしないとろ材の閉塞物や水が増して、散水ろ床槽が重くなり、生物処理槽が散水ろ床槽の重みに耐えられないためである。これに対し、本発明の水処理装置の好ましい態様では、後述する水処置装置の管理方法による効率的な洗浄が可能であるため、上に配置する散水ろ床槽への被処理水が貯まり、散水ろ床槽の質量が増加した状態になることを防止できる。そのため、上下方向に散水ろ床槽および生物処理槽を接続する構造上の問題を解決することができる。
図3に、本発明の水処理装置の一例を示した。本明細書中、上とは重力の反対方向を意味し、下とは重力の方向を意味する。
図3では、タンク上部を散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽としてある。散水ろ床槽および生物処理槽を上下(縦)に接続することによって、省スペース化を図ることができ、水処理装置のイニシャルコストが小さくなる。また、散水ろ床槽および生物処理槽を上下(縦)に接続することによって、機器数の減少による製造コストの低下および省エネルギー化(消費電力の減少)をできる。例えば、生物処理槽に一次処理水を送るための送液ポンプ、散水ろ床槽に気体を供給するための吸引ポンプ、連通管から供給される気体を散水ろ床槽内に均一化するための攪拌翼等の機器を用いる必要が無くなる。
従来、散水ろ床槽および生物処理槽を直列に上下方向に配置しなかった理由は、散水ろ床槽の洗浄をしないとろ材の閉塞物や水が増して、散水ろ床槽が重くなり、生物処理槽が散水ろ床槽の重みに耐えられないためである。これに対し、本発明の水処理装置の好ましい態様では、後述する水処置装置の管理方法による効率的な洗浄が可能であるため、上に配置する散水ろ床槽への被処理水が貯まり、散水ろ床槽の質量が増加した状態になることを防止できる。そのため、上下方向に散水ろ床槽および生物処理槽を接続する構造上の問題を解決することができる。
本発明では、水処理装置の底面積が、タンク上部の底面積およびタンク下部の底面積のうち大きい方の底面積と等しいことが好ましい。この構成とすることで、省スペース化を図ることができ、水処理装置のイニシャルコストが小さくなる。タンク下部の底面積がタンク上部の底面積よりも大きく、水処理装置の底面積がタンク下部の底面積と等しいことがより好ましい。
本発明の水処理装置では処理水の水質を高められる。そのため、タンク下部または後段に生物処理槽を設置する場合であっても、従来知られていた散水ろ床槽の後段に生物処理槽を設ける方法の生物処理槽よりも、生物処理槽を(必要に応じて)スケールダウンすることができる。
本発明の水処理装置では処理水の水質を高められる。そのため、タンク下部または後段に生物処理槽を設置する場合であっても、従来知られていた散水ろ床槽の後段に生物処理槽を設ける方法の生物処理槽よりも、生物処理槽を(必要に応じて)スケールダウンすることができる。
図3に示した水処理装置の一例は、被処理水1の散水手段12、ろ材層13、一次処理水の排出口14および気体流入口15を備えるタンク上部11を有する。タンク上部11は、被処理水1の散水手段12の上部に被処理水の流入口10を有する。
図3に示した水処理装置の一例は、一次処理水の流入口22、二次処理水の排出口23、酸素を含む気体の供給手段24および気体排出口25を備えるタンク下部21を有する。
図3に示した水処理装置の一例は、タンク上部11の気体流入口15と、タンク下部21の気体排出口25との間の接続部材31を有する。
図3に示した水処理装置の一例は、ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含む。
図3に示した水処理装置の一例は、一次処理水の流入口22、二次処理水の排出口23、酸素を含む気体の供給手段24および気体排出口25を備えるタンク下部21を有する。
図3に示した水処理装置の一例は、タンク上部11の気体流入口15と、タンク下部21の気体排出口25との間の接続部材31を有する。
図3に示した水処理装置の一例は、ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含む。
本発明では、被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水され、ろ材層を通過した処理水が排出口から排出される。以上の水の流れを達成できれば、特にその達成方法に制限は無い。
図3では、水の流れを実線の矢印で示した。図3に示すとおり、被処理水1は、散水手段12によってろ材層13に散水され、ろ材層13の担体(担体Aまたは担体B。担体に保持された細菌等は不図示)を上から下の流れ方向で通過することによって処理され、一次処理水の排出口14(接続部材31でもある)を介して一次処理水2としてタンク上部11から排出される。次いで、一次処理水2は、一次処理水の流入口22(接続部材31でもある)からタンク下部21に導入される。タンク下部21の内部の活性汚泥(不図示)を通過することによって処理され、二次処理水の排出口23を介して二次処理水3としてタンク下部21から排出される。
なお、タンク上部とタンク下部に区切らず、タンク下部が存在しない場合は、ろ材層を通過した処理水である一次処理水2を、最終的に得られた処理水としてもよい。
図3では、水の流れを実線の矢印で示した。図3に示すとおり、被処理水1は、散水手段12によってろ材層13に散水され、ろ材層13の担体(担体Aまたは担体B。担体に保持された細菌等は不図示)を上から下の流れ方向で通過することによって処理され、一次処理水の排出口14(接続部材31でもある)を介して一次処理水2としてタンク上部11から排出される。次いで、一次処理水2は、一次処理水の流入口22(接続部材31でもある)からタンク下部21に導入される。タンク下部21の内部の活性汚泥(不図示)を通過することによって処理され、二次処理水の排出口23を介して二次処理水3としてタンク下部21から排出される。
なお、タンク上部とタンク下部に区切らず、タンク下部が存在しない場合は、ろ材層を通過した処理水である一次処理水2を、最終的に得られた処理水としてもよい。
図3では、気体の流れを破線の矢印で示した。図3に示すとおり、気体4は、気体の供給手段24によってタンク下部21の内部に供給され、タンク下部21の気体排出口25(接続部材31でもある)を介してタンク下部21から排出される。次いで、気体4は、気体流入口15(接続部材31でもある)からタンク上部11に導入され、ろ材層13を下から上の流れ方向で通過し、タンク上部の気体排出口16を介してタンク上部11から排出される。
図3に示した本発明の水処理装置の一例は、ろ材層13の内部に、ろ材層13を通過する被処理水1の流れ方向(上から下)と、タンク下部21から排出されてタンク上部11に流入する気体4の流れ方向(下から上)とが向流となる領域を有する。散水方向と散気方向が向流となる領域を有することで、水と気体の接触効率が良くなり、水への酸素溶解効率が向上する。
図3に示した本発明の水処理装置の一例は、ろ材層13の内部に、ろ材層13を通過する被処理水1の流れ方向(上から下)と、タンク下部21から排出されてタンク上部11に流入する気体4の流れ方向(下から上)とが向流となる領域を有する。散水方向と散気方向が向流となる領域を有することで、水と気体の接触効率が良くなり、水への酸素溶解効率が向上する。
本発明の水処理装置の各構成について、順に説明する。なお、水処理装置の各構成としては、本明細書中に記載の内容に加えて、特開2015−33666号公報の[0015]〜[0039]の内容を本発明の趣旨に反しない範囲で用いることができ、この公報の内容は参照して本明細書に組み入れられる。
<タンク>
タンクとしては、特に制限は無い。タンクは、円筒状であっても、直方体状であってもよい。タンクは底面、側面および天板を有することが好ましい。タンクの底面、側面および天板は凹凸を有さないことが好ましい。上記の簡便な形状のタンクを用いることで、構成が簡便であり、安価である水処理装置としやすい。
水処理装置を屋内に設置する場合、例えばタンクを直径30cm程度の円筒状のサイズとしてもよく、縦15cmおよび横15cm、高さ2m程度の直方体のサイズとしてもよい。水処理装置を屋外に設置する場合、例えばタンクを縦10mおよび横10m程度の直方体状のサイズとしてもよい。
タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有する。タンク全体がろ材層を有していてもよく、タンク上部のみがろ材層を有していてもよい。タンク上部のみがろ材層を有することが好ましい。
本発明では、タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、タンク上部がろ材層を含むことがより好ましい。タンク上部とタンク下部の比率は特に制限はないが、例えばタンク上部を150cmとし、タンク下部を50cmとすることができる。
本発明では、タンク上部が散水ろ床槽であり、被処理水の流入口が散水手段を備え、タンク下部が生物処理槽であり、タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備えることが特に好ましい。
以下の説明では、タンク上部を散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽とする場合について説明するが、本発明の水処理装置はこの態様に限定されるものではない。
タンクとしては、特に制限は無い。タンクは、円筒状であっても、直方体状であってもよい。タンクは底面、側面および天板を有することが好ましい。タンクの底面、側面および天板は凹凸を有さないことが好ましい。上記の簡便な形状のタンクを用いることで、構成が簡便であり、安価である水処理装置としやすい。
水処理装置を屋内に設置する場合、例えばタンクを直径30cm程度の円筒状のサイズとしてもよく、縦15cmおよび横15cm、高さ2m程度の直方体のサイズとしてもよい。水処理装置を屋外に設置する場合、例えばタンクを縦10mおよび横10m程度の直方体状のサイズとしてもよい。
タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有する。タンク全体がろ材層を有していてもよく、タンク上部のみがろ材層を有していてもよい。タンク上部のみがろ材層を有することが好ましい。
本発明では、タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、タンク上部がろ材層を含むことがより好ましい。タンク上部とタンク下部の比率は特に制限はないが、例えばタンク上部を150cmとし、タンク下部を50cmとすることができる。
本発明では、タンク上部が散水ろ床槽であり、被処理水の流入口が散水手段を備え、タンク下部が生物処理槽であり、タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備えることが特に好ましい。
以下の説明では、タンク上部を散水ろ床槽とし、タンク下部を生物処理槽とする場合について説明するが、本発明の水処理装置はこの態様に限定されるものではない。
<タンク上部>
タンク上部は、被処理水の流入口、ろ材層、一次処理水の排出口を備えることが好ましい。タンク上部は、さらに気体流入口を備えることが好ましい。
一次処理水の排出口を、本発明の水処理装置の排出口としてもよい。
タンク上部は、被処理水の流入口、ろ材層、一次処理水の排出口を備えることが好ましい。タンク上部は、さらに気体流入口を備えることが好ましい。
一次処理水の排出口を、本発明の水処理装置の排出口としてもよい。
(被処理水)
被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水される。
被処理水の種類としては、特に制限はない。
被処理水の例としては、例えば、下水、畜産排水、工業排水等の様々な種類の汚水を挙げることができる。
被処理水が被処理水の流入口を通過してタンクに給水される。
被処理水の種類としては、特に制限はない。
被処理水の例としては、例えば、下水、畜産排水、工業排水等の様々な種類の汚水を挙げることができる。
被処理水1をタンク上部11に送液する際は、ポンプを用いて積極的に送液してもよく、高低差によって送液してもよい。ポンプを用いて積極的に送液することが好ましい。
図3に示すとおり、被処理水1をタンク上部11に送液する配管に、必要に応じて、被処理水のTOC測定装置51を設けることができる。この構成により、被処理水のTOCの変動を管理し、安定的に水処理装置を稼働させるように管理することができる。
被処理水をタンク上部に送液する配管には、不図示のバルブを設けることが好ましい。この構成により、後述の水処理装置の管理方法において、ろ材を冠水させるためにタンク下部およびタンク上部の水位を制御できる。
被処理水は、貯水タンク(不図示)に一時的に貯水していてもよい。後述のろ材層の馴養の際に被処理水を用いる場合は、水処置装置の排出口から貯水タンクへ水を循環させてもよい。
図3に示すとおり、被処理水1をタンク上部11に送液する配管に、必要に応じて、被処理水のTOC測定装置51を設けることができる。この構成により、被処理水のTOCの変動を管理し、安定的に水処理装置を稼働させるように管理することができる。
被処理水をタンク上部に送液する配管には、不図示のバルブを設けることが好ましい。この構成により、後述の水処理装置の管理方法において、ろ材を冠水させるためにタンク下部およびタンク上部の水位を制御できる。
被処理水は、貯水タンク(不図示)に一時的に貯水していてもよい。後述のろ材層の馴養の際に被処理水を用いる場合は、水処置装置の排出口から貯水タンクへ水を循環させてもよい。
(被処理水の流入口)
被処理水の流入口としては、特に制限は無い。例えば、タンクの天板に、密栓を設けて、密栓に被処理水の流入口として給水管を設けることができる。
本発明では、被処理水の流入口が散水手段を備えることが好ましい。散水手段としては特に制限は無い、公知の散水手段を用いることができる。散水手段は、1個であっても、複数個であってもよい。複数個の散水手段を用いる場合、均一に配置することが好ましい。
被処理水の流入口としては、特に制限は無い。例えば、タンクの天板に、密栓を設けて、密栓に被処理水の流入口として給水管を設けることができる。
本発明では、被処理水の流入口が散水手段を備えることが好ましい。散水手段としては特に制限は無い、公知の散水手段を用いることができる。散水手段は、1個であっても、複数個であってもよい。複数個の散水手段を用いる場合、均一に配置することが好ましい。
(ろ材層)
本発明では、ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含む。
ろ材層は、担体Aおよび担体B以外に、その他の担体を有していてもよい。ろ材層は、担体Aおよび担体Bのみを有することが好ましい。
本明細書中、単に担体という場合は、担体Aおよび担体Bならびにその他の担体を区別しないこととする。
水処理装置内において、担体は、担体に細菌等が保持された「ろ材」として使用されることが好ましい。
本発明では、ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含む。
ろ材層は、担体Aおよび担体B以外に、その他の担体を有していてもよい。ろ材層は、担体Aおよび担体Bのみを有することが好ましい。
本明細書中、単に担体という場合は、担体Aおよび担体Bならびにその他の担体を区別しないこととする。
水処理装置内において、担体は、担体に細菌等が保持された「ろ材」として使用されることが好ましい。
ろ材層の内部に、ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域を有することが好ましい。
ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域はろ材層の全領域であっても、ろ材層の一部の領域であってもよく、ろ材層の全領域であることが好ましい。
ろ材層と、散水手段および気体流入口の位置関係としては特に制限はない。本発明では、散水手段と気体流入口の間にろ材層が存在することが好ましい。この位置関係とすることによって、ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域を、ろ材層の全領域にすることができる。
本発明では、ろ材層が気体流入口の上部に位置し、かつ、散水手段がろ材層の上部に位置することがより好ましい。この構成とすることで、重力によりろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、気体流入口から上方向に向けて流入する気体の流れ方向とを向流にしやすくできる。
図1に示した水処理装置は、ろ材層13が気体流入口15の上部に位置し、かつ、散水手段12がろ材層13の上部に位置する構成である。また、図3に示した水処理装置では、ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域は、ろ材層の上下方向の全領域である。
ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域はろ材層の全領域であっても、ろ材層の一部の領域であってもよく、ろ材層の全領域であることが好ましい。
ろ材層と、散水手段および気体流入口の位置関係としては特に制限はない。本発明では、散水手段と気体流入口の間にろ材層が存在することが好ましい。この位置関係とすることによって、ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域を、ろ材層の全領域にすることができる。
本発明では、ろ材層が気体流入口の上部に位置し、かつ、散水手段がろ材層の上部に位置することがより好ましい。この構成とすることで、重力によりろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、気体流入口から上方向に向けて流入する気体の流れ方向とを向流にしやすくできる。
図1に示した水処理装置は、ろ材層13が気体流入口15の上部に位置し、かつ、散水手段12がろ材層13の上部に位置する構成である。また、図3に示した水処理装置では、ろ材層を通過する被処理水の流れ方向と、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体の流れ方向とが向流となる領域は、ろ材層の上下方向の全領域である。
担体を充填させたろ材層は、馴養することが好ましい。馴養とは、阻害物質に強い耐性を持つ活性汚泥を育てるための工程のことである。主に下水処理、工場排水処理の場合に馴養することが好ましい。
(担体)
本発明では、多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを用いる。
多孔質の担体は、気泡構造を有することが好ましく、発泡体であることがより好ましい。
気泡構造は、連続気泡構造であることが好ましく、気泡自体が繋がり、担体を貫通する貫通孔が形成されている構造であることが好ましい。連続気泡構造であることで、被処理水は担体を通過しやすい。連続気泡構造を有する担体は、吸水性に優れたスポンジ状の構造体とすることができる。
本発明では、多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを用いる。
多孔質の担体は、気泡構造を有することが好ましく、発泡体であることがより好ましい。
気泡構造は、連続気泡構造であることが好ましく、気泡自体が繋がり、担体を貫通する貫通孔が形成されている構造であることが好ましい。連続気泡構造であることで、被処理水は担体を通過しやすい。連続気泡構造を有する担体は、吸水性に優れたスポンジ状の構造体とすることができる。
本発明では、担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、25kgf/cm2以上であることが好ましく、27.5kgf/cm2以上であることがより好ましい。担体Aの圧縮強度の上限値は特に制限は無く、例えば、100kgf/cm2以下であることが好ましく、50kgf/cm2以下であることがより好ましい。
本発明では、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さい。担体Bの圧縮強度の下限値は、例えば0.001kgf/cm2以上であることが好ましく、0.005kgf/cm2以上であることがより好ましく、0.010kgf/cm2以上であることが特に好ましい。担体Bの圧縮強度の上限値は、10kgf/cm2以下であることが好ましく、1kgf/cm2以下であることがより好ましく、0.1kgf/cm2以下であることが特に好ましい。
本発明における担体Aの圧縮強度は、担体Aの圧縮強度を測定した際の平均値として求める。担体Bの圧縮強度についても同様である。圧縮強度の測定方法としては、JIS K 7220に記載の方法を用いる。
本発明では、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度よりも小さい。担体Bの圧縮強度の下限値は、例えば0.001kgf/cm2以上であることが好ましく、0.005kgf/cm2以上であることがより好ましく、0.010kgf/cm2以上であることが特に好ましい。担体Bの圧縮強度の上限値は、10kgf/cm2以下であることが好ましく、1kgf/cm2以下であることがより好ましく、0.1kgf/cm2以下であることが特に好ましい。
本発明における担体Aの圧縮強度は、担体Aの圧縮強度を測定した際の平均値として求める。担体Bの圧縮強度についても同様である。圧縮強度の測定方法としては、JIS K 7220に記載の方法を用いる。
本発明では、担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きい。ただし、担体Aの粒径が担体Bの粒径より大きくなり過ぎないことが好ましい。具体的には、1つの担体Aが担体Bを内包していないことが好ましい。
本明細書中、担体の長軸は、担体の最も長い径を意味する。担体の短軸は、担体の最も短い径を意味し、短軸は長軸と直交していなくてもよい。担体の粒径は、「担体の長軸」と「担体の短軸」との平均値を意味する。なお、担体が球体であり、長軸と短軸を有さない場合は、球体の直径を長軸かつ短軸かつ粒径とする。本発明における担体Aの長軸、短軸または粒径は、担体Aの長軸、短軸または粒径を測定した際の平均値として求める。担体Bの長軸、短軸または粒径についても同様である。
本発明では、担体Aの短軸が10mm以上であることが好ましい。
本発明では、担体Aの長軸が150mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがより好ましく、75mm以下であることが特に好ましい。
本発明では、担体Aの長軸が担体Bの長軸より大きいことが好ましい。担体Aの長軸が担体Bの長軸より20mm以上大きいことがより好ましく、40mm以上大きいことが特に好ましい。
担体Aおよび担体Bのサイズは、被処理水の組成や接続部材の形状にあわせて、調整することができる。
本明細書中、担体の長軸は、担体の最も長い径を意味する。担体の短軸は、担体の最も短い径を意味し、短軸は長軸と直交していなくてもよい。担体の粒径は、「担体の長軸」と「担体の短軸」との平均値を意味する。なお、担体が球体であり、長軸と短軸を有さない場合は、球体の直径を長軸かつ短軸かつ粒径とする。本発明における担体Aの長軸、短軸または粒径は、担体Aの長軸、短軸または粒径を測定した際の平均値として求める。担体Bの長軸、短軸または粒径についても同様である。
本発明では、担体Aの短軸が10mm以上であることが好ましい。
本発明では、担体Aの長軸が150mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがより好ましく、75mm以下であることが特に好ましい。
本発明では、担体Aの長軸が担体Bの長軸より大きいことが好ましい。担体Aの長軸が担体Bの長軸より20mm以上大きいことがより好ましく、40mm以上大きいことが特に好ましい。
担体Aおよび担体Bのサイズは、被処理水の組成や接続部材の形状にあわせて、調整することができる。
本発明では、担体Aおよび担体Bが完全混合状態であることが好ましい。
ただし、完全混合状態とは、混合物の任意の箇所から採取された担体の混合比が、混合物全体についての担体の混合比(構成比)に等しい(実質的に等しいと同義)状態のことをいう。2箇所の担体の混合比が実質的に等しいとは、2箇所の担体の混合比が完全に等しい場合に加え、水処理分野において許容される程度の誤差を含むことを意味する。2種類の担体を充填する場合であれば2箇所の担体の混合比の違いが30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好しく、10%以下であることが特に好ましい。
完全混合状態とする方法としては特に制限は無く、任意の水を通水したり、送風機で気体を通気させたりして担体Aおよび担体Bを流動させることによって、完全混合状態のろ材層を形成することができる。
ろ材層の内部における担体Aおよび担体Bの状態は、さらに以下の状態であることが好ましい。
ろ材層の内部において、水処理時および/または洗浄時に担体Aおよび担体Bがそれぞれ独立に流動可能であることが好ましい。特に担体Aと担体Bが独立して存在し、担体Bが担体Aから離れて流動可能であることが好ましい。
ろ材層において、担体Aの表面の一部に、他の担体Aと担体Bを介して接触している領域があることが、適度な通水路となり、通水路が閉塞し難くなる観点から好ましい。
ただし、完全混合状態とは、混合物の任意の箇所から採取された担体の混合比が、混合物全体についての担体の混合比(構成比)に等しい(実質的に等しいと同義)状態のことをいう。2箇所の担体の混合比が実質的に等しいとは、2箇所の担体の混合比が完全に等しい場合に加え、水処理分野において許容される程度の誤差を含むことを意味する。2種類の担体を充填する場合であれば2箇所の担体の混合比の違いが30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好しく、10%以下であることが特に好ましい。
完全混合状態とする方法としては特に制限は無く、任意の水を通水したり、送風機で気体を通気させたりして担体Aおよび担体Bを流動させることによって、完全混合状態のろ材層を形成することができる。
ろ材層の内部における担体Aおよび担体Bの状態は、さらに以下の状態であることが好ましい。
ろ材層の内部において、水処理時および/または洗浄時に担体Aおよび担体Bがそれぞれ独立に流動可能であることが好ましい。特に担体Aと担体Bが独立して存在し、担体Bが担体Aから離れて流動可能であることが好ましい。
ろ材層において、担体Aの表面の一部に、他の担体Aと担体Bを介して接触している領域があることが、適度な通水路となり、通水路が閉塞し難くなる観点から好ましい。
本発明では、担体Aの比重が0.3〜1.5g/cm3であることが好ましい。担体Aの比重の下限値は0.4g/cm3以上であることがより好ましく、0.5g/cm3以上であることが特に好ましい。担体Aの比重の上限値は1.2g/cm3以下であることがより好ましく、1.0g/cm3以下であることが特に好ましい。担体Aの比重が1.5g/cm3以下であると、水処理時および/または洗浄時に担体Aを水に浮かせて流動させることができ、水処理時により通水路が閉塞し難くなり、洗浄時により効率的な洗浄をすることができる。
本発明では、担体Bの比重が0.3〜1.5g/cm3であることが好ましい。担体Bの比重の下限値は0.7g/cm3以上であることがより好ましく、1.0g/cm3以上であることが特に好ましい。担体Bの比重の上限値は1.2g/cm3以下であることがより好ましく、1.1g/cm3以下であることが特に好ましい。
本発明では、担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であることが、担体Aおよび担体Bが完全混合状態になりやすい観点から好ましい。担体Aと担体Bとの比重差が、0.7g/cm3以内であることがより好ましく、0.6g/cm3以内であることが特に好ましい。
本発明における担体Aの比重は、担体Aの比重を測定した際の平均値として求める。担体Bの比重についても同様である。比重の測定方法としては、JIS Z 8807に記載の方法を用いる。
なお、担体Aおよび担体Bの比表面積は、いずれも特に制限はない。
本発明では、担体Bの比重が0.3〜1.5g/cm3であることが好ましい。担体Bの比重の下限値は0.7g/cm3以上であることがより好ましく、1.0g/cm3以上であることが特に好ましい。担体Bの比重の上限値は1.2g/cm3以下であることがより好ましく、1.1g/cm3以下であることが特に好ましい。
本発明では、担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であることが、担体Aおよび担体Bが完全混合状態になりやすい観点から好ましい。担体Aと担体Bとの比重差が、0.7g/cm3以内であることがより好ましく、0.6g/cm3以内であることが特に好ましい。
本発明における担体Aの比重は、担体Aの比重を測定した際の平均値として求める。担体Bの比重についても同様である。比重の測定方法としては、JIS Z 8807に記載の方法を用いる。
なお、担体Aおよび担体Bの比表面積は、いずれも特に制限はない。
本発明では、担体Aおよび担体Bの合計に対する、担体Bの混合比率が0体積%より大きく、50体積%以下であることが好ましく、5〜35体積%であることがより好ましい。
また、ろ材層に含まれるすべての担体の合計に対する、担体Bの混合比率が0体積%より大きく、50体積%以下であることが好ましく、5〜35体積%であることがより好ましい。
また、ろ材層に含まれるすべての担体の合計に対する、担体Bの混合比率が0体積%より大きく、50体積%以下であることが好ましく、5〜35体積%であることがより好ましい。
担体Aの空隙率は30〜80%以上であることが好ましく、40〜70%以上であることがより好ましい。担体Bの空隙率は90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。ここで、空隙率は、(単位体積あたりの原料重量−単位体積あたりの担体乾燥重量)/(単位体積あたりの原料重量)×100で求めることができる。
ろ材層に用いられる担体の材質は、本発明の趣旨に反しない限り、その他の制限はない。ろ材層に用いられる担体として、キューブ;スポンジ担体;円筒状のプラスチックなどの樹脂製パイプ;砂利;軽石などの従来知られた担体を使用することができる。
例えば、担体Aとして、軽石を用いることが好ましい。担体Bとして、スポンジ担体を用いることが好ましい。
担体としては、市販の担体を加工して用いることもできる。
例えば、担体Aとして、軽石を用いることが好ましい。担体Bとして、スポンジ担体を用いることが好ましい。
担体としては、市販の担体を加工して用いることもできる。
(一次処理水の排出口)
一次処理水の排出口としては特に制限はない。一次処理水の排出口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
一次処理水の排出口は、タンク上部の気体流入口と同じ部材であっても、異なる部材であってもよい。本発明では、機器数の減少による製造コストの低下の観点から、タンク上部の気体流入口および一次処理水の排出口が同じ部材であることが好ましい。
一次処理水2をタンク上部11から排出する際は、ポンプを用いて積極的に送液してもよく、高低差によって送液してもよい。高低差によって送液することが好ましい。
一次処理水の排出口としては特に制限はない。一次処理水の排出口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
一次処理水の排出口は、タンク上部の気体流入口と同じ部材であっても、異なる部材であってもよい。本発明では、機器数の減少による製造コストの低下の観点から、タンク上部の気体流入口および一次処理水の排出口が同じ部材であることが好ましい。
一次処理水2をタンク上部11から排出する際は、ポンプを用いて積極的に送液してもよく、高低差によって送液してもよい。高低差によって送液することが好ましい。
(気体流入口)
気体流入口としては特に制限はない。気体流入口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
タンク下部に供給された気体のなるべく多くがタンク上部に供給されるように、タンク上部およびタンク下部を接続することが好ましい。具体的には、後述する接続部材を用い、必要に応じてタンク下部の上部のうちタンク上部と接続されていない部分に蓋を設けることが好ましい。
タンク上部の処理性を高めるために、タンク下部を介さずに直接タンク上部に気体を供給する気体流入口をさらに設けてもよい。例えば、任意の補助配管を設けてタンク上部に気体を供給してもよい。補助配管は単独配管であっても、タンク下部への気体の供給手段の配管からの分岐であってもよい。タンク下部21への気体の供給手段24の配管からの分岐である補助配管が設けられ、補助配管を通じて、タンク下部21を介さずに直接タンク上部11に気体4を供給できる構成も好ましい。
気体流入口としては特に制限はない。気体流入口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
タンク下部に供給された気体のなるべく多くがタンク上部に供給されるように、タンク上部およびタンク下部を接続することが好ましい。具体的には、後述する接続部材を用い、必要に応じてタンク下部の上部のうちタンク上部と接続されていない部分に蓋を設けることが好ましい。
タンク上部の処理性を高めるために、タンク下部を介さずに直接タンク上部に気体を供給する気体流入口をさらに設けてもよい。例えば、任意の補助配管を設けてタンク上部に気体を供給してもよい。補助配管は単独配管であっても、タンク下部への気体の供給手段の配管からの分岐であってもよい。タンク下部21への気体の供給手段24の配管からの分岐である補助配管が設けられ、補助配管を通じて、タンク下部21を介さずに直接タンク上部11に気体4を供給できる構成も好ましい。
(タンク上部の気体排出口)
タンク上部の気体排出口では、タンク下部から流入する気体を排出することが好ましい。タンク上部の気体排出口としては特に制限はない。
タンク上部が、タンク上部の水平断面の一部または全部が開放された気体排出口を散水手段の上方に有し、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体が、タンク上部の気体排出口から排出されることが好ましい。
タンク上部が、タンク上部の水平断面の一部が開放された気体排出口を有することがより好ましく、タンク上部の水平断面の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口を有することが特に好ましい。
タンク上部の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口を有する場合、タンク上部へ流れ込む気体の量を調整できる。好気処理であるタンク上部は、ろ材層の内部で散水方向と散気方向をより対向させやすくして処理効率を高めるために、気体量を調整できることが好ましい。
また、タンク上部の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口を有する場合、後述の水処理装置の管理方法を用いてろ材層を冠水して洗浄する際に、タンク上部を容易に大気開放しやすくできる。
タンク上部11の水平断面(上部)の一部が解放された気体排出口16が、水平方向に開閉自在な蓋41を有する構成が挙げられる。蓋41を連続的に開閉することによって、タンク上部11の水平断面の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口16とすることができる。
蓋は一例であり、蓋と同様に、ダンパーやバルブを代わりに用いることができる。例えば、タンク上部の気体排出口のバルブを設け、タンク上部の気体排出口16である排気管の開度を調整することも好ましい。タンク下部21からの気体の供給の分散の程度、散水手段の散水の分散の程度などにあわせて、タンク上部の気体排出口のバルブの開度を可変的に調整することができる。一般的には、各タンク上部へのタンク下部21からの気体の風量が均等分配できるように調整することが好ましい。
なお、タンク上部の全部が開放された気体排出口を有する場合、すなわち上部が全面開放されたタンク上部の場合も、水処理装置の性能上の問題はない。
タンク上部の気体排出口では、タンク下部から流入する気体を排出することが好ましい。タンク上部の気体排出口としては特に制限はない。
タンク上部が、タンク上部の水平断面の一部または全部が開放された気体排出口を散水手段の上方に有し、タンク下部から排出されてタンク上部に流入する気体が、タンク上部の気体排出口から排出されることが好ましい。
タンク上部が、タンク上部の水平断面の一部が開放された気体排出口を有することがより好ましく、タンク上部の水平断面の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口を有することが特に好ましい。
タンク上部の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口を有する場合、タンク上部へ流れ込む気体の量を調整できる。好気処理であるタンク上部は、ろ材層の内部で散水方向と散気方向をより対向させやすくして処理効率を高めるために、気体量を調整できることが好ましい。
また、タンク上部の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口を有する場合、後述の水処理装置の管理方法を用いてろ材層を冠水して洗浄する際に、タンク上部を容易に大気開放しやすくできる。
タンク上部11の水平断面(上部)の一部が解放された気体排出口16が、水平方向に開閉自在な蓋41を有する構成が挙げられる。蓋41を連続的に開閉することによって、タンク上部11の水平断面の一部の面積を可変的な調整ができるように開放された気体排出口16とすることができる。
蓋は一例であり、蓋と同様に、ダンパーやバルブを代わりに用いることができる。例えば、タンク上部の気体排出口のバルブを設け、タンク上部の気体排出口16である排気管の開度を調整することも好ましい。タンク下部21からの気体の供給の分散の程度、散水手段の散水の分散の程度などにあわせて、タンク上部の気体排出口のバルブの開度を可変的に調整することができる。一般的には、各タンク上部へのタンク下部21からの気体の風量が均等分配できるように調整することが好ましい。
なお、タンク上部の全部が開放された気体排出口を有する場合、すなわち上部が全面開放されたタンク上部の場合も、水処理装置の性能上の問題はない。
<接続部材>
水処理装置は、タンク上部の気体流入口と、タンク下部の気体排出口との間の接続部材を有することが好ましい。
接続部材が、面内の一部に開口を有する仕切りであることが好ましい。
タンク上部とタンク下部との接続部材として、パンチングメタル、ストレーナー、スクリーン等が挙げられる。
接続部材の開口径が、ろ材層に用いられる担体Aおよび担体Bのサイズ(例えば、断面の最大軸。直径など)より小さいことが好ましい。
水処理装置は、タンク上部の気体流入口と、タンク下部の気体排出口との間の接続部材を有することが好ましい。
接続部材が、面内の一部に開口を有する仕切りであることが好ましい。
タンク上部とタンク下部との接続部材として、パンチングメタル、ストレーナー、スクリーン等が挙げられる。
接続部材の開口径が、ろ材層に用いられる担体Aおよび担体Bのサイズ(例えば、断面の最大軸。直径など)より小さいことが好ましい。
<タンク下部>
タンク下部は、生物処理槽(曝気槽とも言われる)とすることが好ましい。
タンク下部を生物処理槽とすることにより、ろ材層を通過した処理水(一次処理水)が仮に放流レベルの水質に達していなかった場合に、放流レベルの水質まで処理することができる。
生物処理槽の活性汚泥や、活性汚泥に用いる細菌等については好気的であれば特に制限はない。有機物(TOC、BOD、COD)およびアンモニア態窒素などの酸化処理や低減に用いられる活性汚泥や細菌等を、本発明では好ましく用いることができる。
タンク下部の水位は、タンク上部のろ材層を冠水させる洗浄時を除いて、水処理装置の稼働中はタンク上部およびタンク下部の境界以下であればよい。タンク上部およびタンク下部の境界と、タンク下部の水面との間に空間があってもよく、空間がなくてもよい。図1〜4には、タンク上部およびタンク下部の境界である接続部材31と、水面との間に空間がある態様を示した。
タンク下部は、生物処理槽(曝気槽とも言われる)とすることが好ましい。
タンク下部を生物処理槽とすることにより、ろ材層を通過した処理水(一次処理水)が仮に放流レベルの水質に達していなかった場合に、放流レベルの水質まで処理することができる。
生物処理槽の活性汚泥や、活性汚泥に用いる細菌等については好気的であれば特に制限はない。有機物(TOC、BOD、COD)およびアンモニア態窒素などの酸化処理や低減に用いられる活性汚泥や細菌等を、本発明では好ましく用いることができる。
タンク下部の水位は、タンク上部のろ材層を冠水させる洗浄時を除いて、水処理装置の稼働中はタンク上部およびタンク下部の境界以下であればよい。タンク上部およびタンク下部の境界と、タンク下部の水面との間に空間があってもよく、空間がなくてもよい。図1〜4には、タンク上部およびタンク下部の境界である接続部材31と、水面との間に空間がある態様を示した。
(一次処理水の流入口)
タンク下部の一次処理水の流入口としては特に制限はない。一次処理水の流入口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
一次処理水の流入口は、タンク下部の気体排出口と同じ部材であっても、異なる部材であってもよい。本発明では、機器数の減少による製造コストの低下の観点から、タンク下部の気体排出口および一次処理水の流入口が同じ部材であることが好ましい。
一次処理水の流入口に、必要に応じて、一次処理水のTOC測定装置52を設けることができる。この構成により、一次処理水のTOCの変動を管理し、安定的に水処理装置を稼働させるように管理することができる。
一次処理水のTOCの濃度が被処理水のTOCの濃度よりも低いことが好ましい。本発明の水処理装置は、TOC除去率が60%以上であることが好ましく、62%以上であることがより好ましく、66%以上であることが特に好ましい。TOC除去率は、以下の式で算出される。
(TOC除去率)=100%×{(被処理水のTOCの濃度)−(一次処理水のTOCの濃度)}/(被処理水のTOCの濃度)
一次処理水のTOC測定装置52とあわせて、溶存酸素の測定装置(不図示)を設けてもよい。一次処理水の溶存酸素の濃度が被処理水の溶存酸素の濃度よりも高いことが好ましい。
タンク下部の一次処理水の流入口としては特に制限はない。一次処理水の流入口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
一次処理水の流入口は、タンク下部の気体排出口と同じ部材であっても、異なる部材であってもよい。本発明では、機器数の減少による製造コストの低下の観点から、タンク下部の気体排出口および一次処理水の流入口が同じ部材であることが好ましい。
一次処理水の流入口に、必要に応じて、一次処理水のTOC測定装置52を設けることができる。この構成により、一次処理水のTOCの変動を管理し、安定的に水処理装置を稼働させるように管理することができる。
一次処理水のTOCの濃度が被処理水のTOCの濃度よりも低いことが好ましい。本発明の水処理装置は、TOC除去率が60%以上であることが好ましく、62%以上であることがより好ましく、66%以上であることが特に好ましい。TOC除去率は、以下の式で算出される。
(TOC除去率)=100%×{(被処理水のTOCの濃度)−(一次処理水のTOCの濃度)}/(被処理水のTOCの濃度)
一次処理水のTOC測定装置52とあわせて、溶存酸素の測定装置(不図示)を設けてもよい。一次処理水の溶存酸素の濃度が被処理水の溶存酸素の濃度よりも高いことが好ましい。
(二次処理水の排出口)
二次処理水の排出口としては特に制限はない。
二次処理水の排出口を、本発明の水処理装置の排出口としてもよい。
二次処理水の排出口23に、必要に応じて、二次処理水のTOCの測定装置および/または溶存酸素の測定装置(不図示)を設けることができる。この構成により、二次処理水のTOCおよび/または溶存酸素の変動を管理し、安定的に水処理装置を稼働させるように管理することができる。
二次処理水の排出口には、不図示のバルブを設けることが好ましい。この構成により、後述の水処理装置の管理方法において、ろ材層を冠水させるためにタンク下部およびタンク上部の水位を制御できる。
二次処理水の排出口としては特に制限はない。
二次処理水の排出口を、本発明の水処理装置の排出口としてもよい。
二次処理水の排出口23に、必要に応じて、二次処理水のTOCの測定装置および/または溶存酸素の測定装置(不図示)を設けることができる。この構成により、二次処理水のTOCおよび/または溶存酸素の変動を管理し、安定的に水処理装置を稼働させるように管理することができる。
二次処理水の排出口には、不図示のバルブを設けることが好ましい。この構成により、後述の水処理装置の管理方法において、ろ材層を冠水させるためにタンク下部およびタンク上部の水位を制御できる。
(気体の供給手段)
タンク下部への気体の供給手段としては特に制限はない。曝気装置として公知の気体の供給手段を用いることができる。例えば、ブロワ、ラインブロワなどを挙げることができる。気体の供給手段の気体供給部位は、1個であっても、複数個であってもよい。複数個の気体供給部位を用いる場合、均一に配置することが好ましい。タンク下部の形状にもよるが、タンク下部へ気体を供給した場合、気体が上昇するにつれて気体が水中で拡散して均一に供給されるため、気体の供給手段の気体供給部位を厳密に均一に配置しなくてもよい。
供給する気体は、酸素を含む気体であれば特に制限はない。例えば、空気や、空気よりも酸素の含有率を高めた気体などを挙げることができる。また、圧縮された気体を用いてもよい。
タンク下部への気体の供給手段としては特に制限はない。曝気装置として公知の気体の供給手段を用いることができる。例えば、ブロワ、ラインブロワなどを挙げることができる。気体の供給手段の気体供給部位は、1個であっても、複数個であってもよい。複数個の気体供給部位を用いる場合、均一に配置することが好ましい。タンク下部の形状にもよるが、タンク下部へ気体を供給した場合、気体が上昇するにつれて気体が水中で拡散して均一に供給されるため、気体の供給手段の気体供給部位を厳密に均一に配置しなくてもよい。
供給する気体は、酸素を含む気体であれば特に制限はない。例えば、空気や、空気よりも酸素の含有率を高めた気体などを挙げることができる。また、圧縮された気体を用いてもよい。
(気体排出口)
タンク下部の気体排出口では、気体の供給手段から供給される気体を排出することが好ましい。タンク下部の気体排出口としては特に制限はない。
気体排出口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
タンク下部の気体排出口の好ましい態様は、タンク上部の気体流入口の好ましい態様と同様である。
タンク下部の気体排出口では、気体の供給手段から供給される気体を排出することが好ましい。タンク下部の気体排出口としては特に制限はない。
気体排出口として、連通管を用いてもよく、後述する接続部材を用いてもよい。後述する接続部材を用いることが好ましい。
タンク下部の気体排出口の好ましい態様は、タンク上部の気体流入口の好ましい態様と同様である。
(二次処理水)
二次処理水の溶存酸素の濃度が被処理水の溶存酸素の濃度よりも高いことが好ましい。本発明の水処理装置は、二次処理水の溶存酸素の濃度によって制限されるものではない。
二次処理水の溶存酸素の濃度が被処理水の溶存酸素の濃度よりも高いことが好ましい。本発明の水処理装置は、二次処理水の溶存酸素の濃度によって制限されるものではない。
<その他の装置>
水処理装置は、その他の装置を備えていてもよい。
例えば、タンク下部の下流に沈殿槽を設けることが、通常は好ましい。
水処理装置は、その他の装置を備えていてもよい。
例えば、タンク下部の下流に沈殿槽を設けることが、通常は好ましい。
[水処理装置の管理方法]
本発明の水処理装置の管理方法は、本発明の水処理装置の管理方法であって、ろ材層を冠水させ、冠水させたろ材層に対して気体を接触させて洗浄を行い、洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する。
これらの構成により、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できる。特に、一般的な冠水に加えて、空気による物理的な洗浄で担体の閉塞物を効率的に除去することが好ましい。担体の閉塞が懸念されるタンク上部の逆流洗浄において、タンク下部からの気体の供給を併用することで、高い洗浄効果(閉塞物除去)を得ることができる。
特に高負荷排水あるいは夾雑物が多い排水へタンク上部を単独で適用する場合、担体が閉塞する可能性が大きく、一般的な逆流洗浄(逆洗ともいう)では効率的に閉塞物を剥離させることが難しい。また、特開2015−33666号公報に記載の方法では、タンク上部の担体の洗浄方法が冠水である為、閉塞物を十分に除去できない可能性がある。これに対し、本発明の水処理装置の管理方法によれば、上記のとおり、担体の閉塞物を効率的に除去することができる。特に、担体が流動する場合は、担体を流動洗浄して閉塞物をより効率的に除去することができる。そのため、逆洗回数(逆洗頻度)を少なくしても、被処理水または処理水が水処理装置から溢れ出ずに、水処理装置を長い時間、連続運転できる。
本発明では、タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、タンク上部がろ材層を含み、タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備えることが好ましい。
本発明では、ろ材層を冠水させる際にタンク下部およびタンク上部を冠水させ、気体がタンク下部から流入する気体であることが好ましい。
本発明の水処理装置の管理方法は、本発明の水処理装置の管理方法であって、ろ材層を冠水させ、冠水させたろ材層に対して気体を接触させて洗浄を行い、洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する。
これらの構成により、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できる。特に、一般的な冠水に加えて、空気による物理的な洗浄で担体の閉塞物を効率的に除去することが好ましい。担体の閉塞が懸念されるタンク上部の逆流洗浄において、タンク下部からの気体の供給を併用することで、高い洗浄効果(閉塞物除去)を得ることができる。
特に高負荷排水あるいは夾雑物が多い排水へタンク上部を単独で適用する場合、担体が閉塞する可能性が大きく、一般的な逆流洗浄(逆洗ともいう)では効率的に閉塞物を剥離させることが難しい。また、特開2015−33666号公報に記載の方法では、タンク上部の担体の洗浄方法が冠水である為、閉塞物を十分に除去できない可能性がある。これに対し、本発明の水処理装置の管理方法によれば、上記のとおり、担体の閉塞物を効率的に除去することができる。特に、担体が流動する場合は、担体を流動洗浄して閉塞物をより効率的に除去することができる。そのため、逆洗回数(逆洗頻度)を少なくしても、被処理水または処理水が水処理装置から溢れ出ずに、水処理装置を長い時間、連続運転できる。
本発明では、タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、タンク上部がろ材層を含み、タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備えることが好ましい。
本発明では、ろ材層を冠水させる際にタンク下部およびタンク上部を冠水させ、気体がタンク下部から流入する気体であることが好ましい。
水処理装置の管理方法では、タンク下部およびろ材層を冠水させる方法が、二次処理水の排出速度を一次処理水の流入速度よりも遅くし、かつ、一次処理水の排出速度を被処理水の流入速度よりも遅くする方法であることが好ましい。
二次処理水の排出速度を一次処理水の流入速度よりも遅くする方法は、二次処理水の排出口のバルブの開度を「タンク下部への一次処理水の流入水量(流入速度)>タンク下部からの二次処理水の排出水量(排出速度)」となるように調整する方法でもよい。二次処理水の排出口のバルブ完全に閉める方法でもよい。
一次処理水の排出速度を被処理水の流入速度よりも遅くする方法は、被処理水をタンク上部に送液する配管のバルブの開度を「タンク上部への被処理水の流入水量(流入速度)>タンク上部からの一次処理水の流出水量(排出速度)」となるように調整する方法でもよい。被処理水をタンク上部に送液する配管のバルブ全開する方法でもよい。
洗浄が終わった後は、洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する。洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する方法としては制限は無く、完全に排水する必要もない。例えば、二次処理水の排出速度、一次処理水の流入速度および被処理水の流入速度を、元の稼働中の速度に戻すように調整することにより、容易にろ材層から冠水に用いた水を排水し、水処理装置を再稼働できる。
本発明では、担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であることが、排水により担体Aおよび担体Bが完全混合状態に自動で配置しやすく、好ましい。
二次処理水の排出速度を一次処理水の流入速度よりも遅くする方法は、二次処理水の排出口のバルブの開度を「タンク下部への一次処理水の流入水量(流入速度)>タンク下部からの二次処理水の排出水量(排出速度)」となるように調整する方法でもよい。二次処理水の排出口のバルブ完全に閉める方法でもよい。
一次処理水の排出速度を被処理水の流入速度よりも遅くする方法は、被処理水をタンク上部に送液する配管のバルブの開度を「タンク上部への被処理水の流入水量(流入速度)>タンク上部からの一次処理水の流出水量(排出速度)」となるように調整する方法でもよい。被処理水をタンク上部に送液する配管のバルブ全開する方法でもよい。
洗浄が終わった後は、洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する。洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水する方法としては制限は無く、完全に排水する必要もない。例えば、二次処理水の排出速度、一次処理水の流入速度および被処理水の流入速度を、元の稼働中の速度に戻すように調整することにより、容易にろ材層から冠水に用いた水を排水し、水処理装置を再稼働できる。
本発明では、担体Aと担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であることが、排水により担体Aおよび担体Bが完全混合状態に自動で配置しやすく、好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1〜5および比較例1]
<水処理装置>
底面積15cm角、高さ2mの透明アクリル樹脂製のタンク(タンク上部11およびタンク下部21の全体の枠組み)を用いて、以下の方法で実施例1〜5および比較例1の水処理装置を作製した。実施例1の水処理装置の概略図を図3に示した。
水処理装置のタンクの天板に密栓を設けた。
密栓に人工下水(TOC 200mg/L)を供給する被処理水の流入口10および排気管(タンク上部の気体排出口16)を設けた。
被処理水の流入口の先端には、散水手段12としてスプレーノズルを設けた。
水処理装置は、タンクの底部から高さ50cmの位置にスクリーン(接続部材31)を設置し、タンク上部およびタンク下部に分割した。スクリーンは、面内の一部に開口をパターン状に多数有する仕切りである。
タンク上部11を、担体を充填するろ材層13を有する散水ろ床槽とした。
タンク下部21に排水管(二次処理水の排出口23)と散気管(タンク下部の気体排出口25)を設けた。タンク下部21を、生物処理槽とした。
<水処理装置>
底面積15cm角、高さ2mの透明アクリル樹脂製のタンク(タンク上部11およびタンク下部21の全体の枠組み)を用いて、以下の方法で実施例1〜5および比較例1の水処理装置を作製した。実施例1の水処理装置の概略図を図3に示した。
水処理装置のタンクの天板に密栓を設けた。
密栓に人工下水(TOC 200mg/L)を供給する被処理水の流入口10および排気管(タンク上部の気体排出口16)を設けた。
被処理水の流入口の先端には、散水手段12としてスプレーノズルを設けた。
水処理装置は、タンクの底部から高さ50cmの位置にスクリーン(接続部材31)を設置し、タンク上部およびタンク下部に分割した。スクリーンは、面内の一部に開口をパターン状に多数有する仕切りである。
タンク上部11を、担体を充填するろ材層13を有する散水ろ床槽とした。
タンク下部21に排水管(二次処理水の排出口23)と散気管(タンク下部の気体排出口25)を設けた。タンク下部21を、生物処理槽とした。
<担体>
・担体A(粒径が大きい担体)
サンプル名:担体A−1。
概要:主成分が二酸化ケイ素の軽石(主成分とは、全質量の50質量%以上を占める成分を意味し、好ましくは90質量%以上を占める成分)。
寸法:10〜75mm。短軸が10mm以上であり、長軸が20mm以上75mm以下である。
比重:0.5〜1.0g/cm3。
圧縮強度:27.5〜46.5kgf/cm2。
空隙率:40〜70%。
・担体A(粒径が大きい担体)
サンプル名:担体A−1。
概要:主成分が二酸化ケイ素の軽石(主成分とは、全質量の50質量%以上を占める成分を意味し、好ましくは90質量%以上を占める成分)。
寸法:10〜75mm。短軸が10mm以上であり、長軸が20mm以上75mm以下である。
比重:0.5〜1.0g/cm3。
圧縮強度:27.5〜46.5kgf/cm2。
空隙率:40〜70%。
・担体B
サンプル名:担体B−1。
概要:ポリウレタン素材のスポンジ担体。
寸法:10mm角の立方体。立方体の外接球の直径に相当する長軸は17.3mmである。
比重:1.0〜1.1g/cm3。担体A−1との比重差が0.5g/cm3以下である。
圧縮強度:0.012kgf/cm2。
空隙率:97%。
サンプル名:担体B−1。
概要:ポリウレタン素材のスポンジ担体。
寸法:10mm角の立方体。立方体の外接球の直径に相当する長軸は17.3mmである。
比重:1.0〜1.1g/cm3。担体A−1との比重差が0.5g/cm3以下である。
圧縮強度:0.012kgf/cm2。
空隙率:97%。
<担体充填方法>
タンク上部に2種類以上の担体を充填する。2種類以上の担体を充填する際に、担体を充填する順番はどちらからでもよい。
排水管を閉じ、被処理水の流入口から水を給水し、担体が冠水するまで水処理装置のタンクに貯水する。散気管から20L/minの空気を10分間給気して担体を流動させ、2種類以上の担体を完全混合状態にする。
上記の担体Aおよび担体Bのみを担体として用い、担体B充填率を10体積%(実施例1)、20体積%(実施例2)、30体積%(実施例3)、40体積%(実施例4)、50体積%(実施例5)として、担体Aおよび担体Bを完全混合状態とした。完全混合状態となった後、散気管を閉じ、排水管を開けて水処理装置のタンク内の水を排出する。水を排出した後も、完全混合状態が維持されることを確認した。
なお、比較例1では担体Aのみを用い、担体B充填率を0体積%とした。
タンク上部に2種類以上の担体を充填する。2種類以上の担体を充填する際に、担体を充填する順番はどちらからでもよい。
排水管を閉じ、被処理水の流入口から水を給水し、担体が冠水するまで水処理装置のタンクに貯水する。散気管から20L/minの空気を10分間給気して担体を流動させ、2種類以上の担体を完全混合状態にする。
上記の担体Aおよび担体Bのみを担体として用い、担体B充填率を10体積%(実施例1)、20体積%(実施例2)、30体積%(実施例3)、40体積%(実施例4)、50体積%(実施例5)として、担体Aおよび担体Bを完全混合状態とした。完全混合状態となった後、散気管を閉じ、排水管を開けて水処理装置のタンク内の水を排出する。水を排出した後も、完全混合状態が維持されることを確認した。
なお、比較例1では担体Aのみを用い、担体B充填率を0体積%とした。
以上の方法で、実施例1〜5および比較例1の水処理装置を作製した。
<水処理および評価>
担体B充填率が0体積%(比較例1)、10体積%(実施例1)、20体積%(実施例2)、30体積%(実施例3)、40体積%(実施例4)、50体積%(実施例5)の場合において、容積負荷1.0kg−TOC/m3/dayで水処理を行った。
被処理水のTOC測定装置51によって被処理水のTOCを測定し、一次処理水のTOC測定装置52によって得られた処理水(一次処理水)のTOCを測定した。
得られた処理水(一次処理水2)のTOC除去率を算出したところ、担体Aおよび担体Bを混合した実施例1〜5は、担体Aのみを用いた比較例1よりもTOC除去率が高いことが分かった。なお、実施例1〜5間の比較から、担体Bの混合比が大きくなるにつれ、TOC除去率が増加した。得られた結果を図1に示した。
また、担体B充填率が40体積%以上になるとタンク内の通水路が塞がれやすくなり、1日に1〜2回の逆洗頻度では連続通水は困難であったため、逆洗頻度が顕著に増加した。得られた結果を図2に示した。
担体B充填率が0体積%(比較例1)、10体積%(実施例1)、20体積%(実施例2)、30体積%(実施例3)、40体積%(実施例4)、50体積%(実施例5)の場合において、容積負荷1.0kg−TOC/m3/dayで水処理を行った。
被処理水のTOC測定装置51によって被処理水のTOCを測定し、一次処理水のTOC測定装置52によって得られた処理水(一次処理水)のTOCを測定した。
得られた処理水(一次処理水2)のTOC除去率を算出したところ、担体Aおよび担体Bを混合した実施例1〜5は、担体Aのみを用いた比較例1よりもTOC除去率が高いことが分かった。なお、実施例1〜5間の比較から、担体Bの混合比が大きくなるにつれ、TOC除去率が増加した。得られた結果を図1に示した。
また、担体B充填率が40体積%以上になるとタンク内の通水路が塞がれやすくなり、1日に1〜2回の逆洗頻度では連続通水は困難であったため、逆洗頻度が顕著に増加した。得られた結果を図2に示した。
[比較例2]
担体として以下の担体Aおよび担体Bのみを用い、担体Bの充填率を30体積%として実施例1と同様の方法で担体を水処理装置のタンクに充填し、比較例2の水処理装置を作製した。比較例2の水処理装置は、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度と同じである。
担体として以下の担体Aおよび担体Bのみを用い、担体Bの充填率を30体積%として実施例1と同様の方法で担体を水処理装置のタンクに充填し、比較例2の水処理装置を作製した。比較例2の水処理装置は、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度と同じである。
<担体>
・担体A
サンプル名:担体A−1。
概要:主成分が二酸化ケイ素の軽石。
寸法:10〜75mm。短軸が10mm以上であり、長軸が20mm以上75mm以下である。
比重:0.5〜1.0g/cm3。
圧縮強度:27.5〜46.5kgf/cm2。
空隙率:40〜70%。
・担体A
サンプル名:担体A−1。
概要:主成分が二酸化ケイ素の軽石。
寸法:10〜75mm。短軸が10mm以上であり、長軸が20mm以上75mm以下である。
比重:0.5〜1.0g/cm3。
圧縮強度:27.5〜46.5kgf/cm2。
空隙率:40〜70%。
・担体B
サンプル名:比較用担体B−2。
概要:主成分が二酸化ケイ素の軽石。
寸法:2〜10mm。短軸が2mm以上であり、長軸が10mm以下である。
比重:0.5〜1.0g/cm3。
圧縮強度:27.5〜46.5kgf/cm2。
空隙率:40〜70%。
サンプル名:比較用担体B−2。
概要:主成分が二酸化ケイ素の軽石。
寸法:2〜10mm。短軸が2mm以上であり、長軸が10mm以下である。
比重:0.5〜1.0g/cm3。
圧縮強度:27.5〜46.5kgf/cm2。
空隙率:40〜70%。
<水処理および評価>
比較例2の水処理装置を用いて、容積負荷1.0kg−TOC/m3/dayで水処理を行った。
被処理水のTOC測定装置51によって被処理水のTOCを測定し、一次処理水のTOC測定装置52によって得られた処理水(一次処理水)のTOCを測定した。
その結果、得られた処理水(一次処理水)のTOC除去率は59%となり、実施例1〜5よりもTOC除去性能が劣る結果となった。
比較例2の水処理装置を用いて、容積負荷1.0kg−TOC/m3/dayで水処理を行った。
被処理水のTOC測定装置51によって被処理水のTOCを測定し、一次処理水のTOC測定装置52によって得られた処理水(一次処理水)のTOCを測定した。
その結果、得られた処理水(一次処理水)のTOC除去率は59%となり、実施例1〜5よりもTOC除去性能が劣る結果となった。
[比較例3]
担体として以下の担体Aおよび担体Bのみを用い、担体Bの充填率を30体積%として実施例1と同様の方法で担体を水処理装置のタンクに充填し、比較例3の水処理装置を作製した。比較例3の水処理装置は、担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2より小さく、また、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度と同じである。
担体として以下の担体Aおよび担体Bのみを用い、担体Bの充填率を30体積%として実施例1と同様の方法で担体を水処理装置のタンクに充填し、比較例3の水処理装置を作製した。比較例3の水処理装置は、担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2より小さく、また、担体Bの圧縮強度が担体Aの圧縮強度と同じである。
<担体>
・担体A
サンプル名:担体A−2。
概要:ポリウレタン素材のスポンジ担体。
寸法:20mm角。
比重:1.0〜1.1g/cm3。
圧縮強度:0.012kgf/cm2。
空隙率:97%。
・担体A
サンプル名:担体A−2。
概要:ポリウレタン素材のスポンジ担体。
寸法:20mm角。
比重:1.0〜1.1g/cm3。
圧縮強度:0.012kgf/cm2。
空隙率:97%。
・担体B
サンプル名:担体B−1。
概要:ポリウレタン素材のスポンジ担体。
寸法:10mm角。
比重:1.0〜1.1g/cm3。
圧縮強度:0.012kgf/cm2。
空隙率:97%。
サンプル名:担体B−1。
概要:ポリウレタン素材のスポンジ担体。
寸法:10mm角。
比重:1.0〜1.1g/cm3。
圧縮強度:0.012kgf/cm2。
空隙率:97%。
<水処理および評価>
比較例3の水処理装置を用いて、容積負荷1.0kg−TOC/m3/dayで水処理を行った。
被処理水のTOC測定装置51によって被処理水のTOCを測定し、一次処理水のTOC測定装置52によって得られた処理水(一次処理水)のTOCを測定した。
その結果、担体が圧密されてろ材層13中の通水路が容易に閉塞し、水処理も連続通水も困難であった。
比較例3の水処理装置を用いて、容積負荷1.0kg−TOC/m3/dayで水処理を行った。
被処理水のTOC測定装置51によって被処理水のTOCを測定し、一次処理水のTOC測定装置52によって得られた処理水(一次処理水)のTOCを測定した。
その結果、担体が圧密されてろ材層13中の通水路が容易に閉塞し、水処理も連続通水も困難であった。
以上の実施例1〜5および比較例1〜3から、本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を提供できることがわかった。
[実施例11〜13]
<水処理装置の管理方法>
実施例1〜3で用いた水処理装置を長時間運用した。その後、二次処理水の排出口のバルブを調整して二次処理水の排出速度を一次処理水の流入速度よりも遅くし、かつ、被処理水の流入口のバルブを調整して一次処理水の排出速度を被処理水の流入速度よりも遅くした。その結果、タンク下部およびろ材層を冠水させた。実施例1〜3で用いた水処理装置は、タンク下部の上面およびタンク上部の底面はいずれも開放されており、接続部材31を介して、互いに連結されているため、以上の操作でタンク下部およびろ材層を冠水できた。なお、水処理装置の管理方法は、以上の操作に制限されるものではない。
その後、冠水させたろ材層に対してタンク下部から流入する気体を接触させて洗浄を行った。すなわち、タンク下部からの気泡を、接続部材31を通過し、水中でろ材層に直接接触して破裂させた。
洗浄後の水処理装置について、洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水した結果、特にその他の人為的な操作をせずに、排水後に担体Aおよび担体Bが再び完全混合状態となっていたことを確認した。
洗浄後の水処理装置を再度運用したところ、水処理能力は回復し、十分に担体Aおよび担体Bは洗浄されたことがわかった。
以上の実施例11〜13より、本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できることがわかった。
<水処理装置の管理方法>
実施例1〜3で用いた水処理装置を長時間運用した。その後、二次処理水の排出口のバルブを調整して二次処理水の排出速度を一次処理水の流入速度よりも遅くし、かつ、被処理水の流入口のバルブを調整して一次処理水の排出速度を被処理水の流入速度よりも遅くした。その結果、タンク下部およびろ材層を冠水させた。実施例1〜3で用いた水処理装置は、タンク下部の上面およびタンク上部の底面はいずれも開放されており、接続部材31を介して、互いに連結されているため、以上の操作でタンク下部およびろ材層を冠水できた。なお、水処理装置の管理方法は、以上の操作に制限されるものではない。
その後、冠水させたろ材層に対してタンク下部から流入する気体を接触させて洗浄を行った。すなわち、タンク下部からの気泡を、接続部材31を通過し、水中でろ材層に直接接触して破裂させた。
洗浄後の水処理装置について、洗浄後のろ材層から冠水に用いた水を排水した結果、特にその他の人為的な操作をせずに、排水後に担体Aおよび担体Bが再び完全混合状態となっていたことを確認した。
洗浄後の水処理装置を再度運用したところ、水処理能力は回復し、十分に担体Aおよび担体Bは洗浄されたことがわかった。
以上の実施例11〜13より、本発明によれば、構成が簡便であり、安価であり、通水路が閉塞し難く、水処理性能が高い水処理装置を、簡便な方法で効率的に洗浄できることがわかった。
1 被処理水
2 一次処理水
3 二次処理水
4 気体
10 被処理水の流入口
11 タンク上部
12 散水手段
13 ろ材層
14 一次処理水の排出口
15 気体流入口
16 タンク上部の気体排出口
21 タンク下部
22 一次処理水の流入口
23 二次処理水の排出口
24 気体の供給手段
25 気体排出口
31 接続部材
41 蓋
51 被処理水のTOC測定装置
52 一次処理水のTOC測定装置
A 担体A
B 担体B
2 一次処理水
3 二次処理水
4 気体
10 被処理水の流入口
11 タンク上部
12 散水手段
13 ろ材層
14 一次処理水の排出口
15 気体流入口
16 タンク上部の気体排出口
21 タンク下部
22 一次処理水の流入口
23 二次処理水の排出口
24 気体の供給手段
25 気体排出口
31 接続部材
41 蓋
51 被処理水のTOC測定装置
52 一次処理水のTOC測定装置
A 担体A
B 担体B
Claims (11)
- 被処理水を処理する水処理装置であって;
前記水処理装置がタンク、被処理水の流入口および排出口を有し、
前記タンクの少なくとも一部の領域がろ材層を有し、
前記被処理水が前記被処理水の流入口を通過して前記タンクに給水され、
前記ろ材層を通過した処理水が前記排出口から排出され、
前記ろ材層が多孔質の担体Aおよび多孔質の担体Bを含み、
前記担体Aの圧縮強度が20kgf/cm2以上であり、
前記担体Bの圧縮強度が前記担体Aの圧縮強度よりも小さく、
前記担体Aの粒径が前記担体Bの粒径より大きい、水処理装置。 - 前記担体Aの短軸が10mm以上であり、
前記担体Aの長軸が150mm以下であり、
前記担体Aの長軸が前記担体Bの長軸より大きい、請求項1に記載の水処理装置。 - 前記担体Aおよび前記担体Bが完全混合状態である、請求項1または2に記載の水処理装置;
ただし、完全混合状態とは、前記担体Aおよび前記担体Bの混合物の任意の箇所から採取された前記担体Aおよび前記担体Bの混合比が、前記混合物の全体についての前記担体Aおよび前記担体Bの混合比に等しい状態のことをいう。 - 前記担体Aの比重が0.3〜1.5g/cm3であり、
前記担体Aと前記担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水処理装置。 - 前記担体Aおよび前記担体Bの合計に対する、前記担体Bの混合比率が0体積%より大きく、50体積%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水処理装置。
- 前記担体Aおよび前記担体Bの合計に対する、前記担体Bの混合比率が5〜35体積%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水処理装置。
- 前記タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、
前記タンク上部が前記ろ材層を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水処理装置。 - 前記タンク上部が散水ろ床槽であり、
前記被処理水の流入口が散水手段を備え、
前記タンク下部が生物処理槽であり、
前記タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備える、請求項7に記載の水処理装置。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の水処理装置の管理方法であって、
前記ろ材層を冠水させ、
冠水させた前記ろ材層に対して気体を接触させて洗浄を行い、
洗浄後の前記ろ材層から冠水に用いた水を排水する、水処理装置の管理方法。 - 前記タンクが、タンク上部およびタンク下部に分ける接続部材を有し、
前記タンク上部が前記ろ材層を含み、
前記タンク下部が酸素を含む気体の供給手段を備え、
前記ろ材層を冠水させる際に前記タンク下部およびタンク上部を冠水させ、
前記気体が前記タンク下部から流入する気体である、請求項9に記載の水処理装置の管理方法。 - 前記担体Aと前記担体Bとの比重差が0.8g/cm3以内であり、
前記排水により前記担体Aおよび前記担体Bを完全混合状態とする、請求項9または10に記載の水処理装置の管理方法。;
ただし、完全混合状態とは、前記担体Aおよび前記担体Bの混合物の任意の箇所から採取された前記担体Aおよび前記担体Bの混合比が、前記混合物の全体についての前記担体Aおよび前記担体Bの混合比に等しい状態のことをいう。
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Citations (5)
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---|---|---|---|---|
JPH04171090A (ja) * | 1990-11-02 | 1992-06-18 | Ebara Infilco Co Ltd | 有機性汚水の生物学的処理方法及びその装置 |
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JPH0747384A (ja) * | 1993-08-04 | 1995-02-21 | Kurita Water Ind Ltd | 生物反応装置 |
JPH07275878A (ja) * | 1994-04-05 | 1995-10-24 | Canon Inc | 微生物浄水材料およびこれを用いる浄水装置ならびに浄水方法 |
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-
2017
- 2017-12-01 JP JP2017231708A patent/JP2019098247A/ja active Pending
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