JPH07237946A - 製鋼スラグの粉化低減方法 - Google Patents

製鋼スラグの粉化低減方法

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JPH07237946A
JPH07237946A JP2698794A JP2698794A JPH07237946A JP H07237946 A JPH07237946 A JP H07237946A JP 2698794 A JP2698794 A JP 2698794A JP 2698794 A JP2698794 A JP 2698794A JP H07237946 A JPH07237946 A JP H07237946A
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JP
Japan
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slag
aging
reducing
steam
steelmaking slag
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Withdrawn
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JP2698794A
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English (en)
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Hisahiro Matsunaga
久宏 松永
Keiichiro Isomura
敬一郎 磯村
Eizo Maeda
榮造 前田
Seiji Taguchi
整司 田口
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製鋼スラグを大気、温水又は水蒸気等によりエ
ージングしたとき、遊離CaOの水和反応による膨張、
崩壊のためスラグが粉化する問題を解決する。 【構成】製鋼スラグ中のFe23 をFeO又はFe
(金属鉄)に還元した後、大気、温水または水蒸気によ
りエージングすることにより、エージング時における製
鋼スラグの粉化を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路盤材等に使用される
Fe23 、遊離CaOを含む製鋼スラグのエージング
時における粉化低減方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転炉スラグ等の製鋼工程において生ずる
製鋼スラグは遊離CaOを多く含むため、水と接触して
水和反応が生じ遊離CaOはCa(OH)2 となる。こ
のとき体積は約2倍に膨張する。従って、遊離CaOを
多く含むスラグを道路の路盤材等に使用した場合、水と
接触することによる膨張のためスラグが徐々に崩壊、粉
化し、この結果、路盤に凹凸を生じて道路が損傷し、車
両の走行に支障を生じることになる。
【0003】このような製鋼スラグの異常膨張の原因と
なる遊離CaOを減らすための方法として、従来から次
の三つの方法が知られている。 (1)大気エージング処理方法 この処理は、徐冷した製鋼スラグを道路用鉄鋼スラグの
粒度規格に合致するように粗砕・粒度調整した後野外で
山積みし、3〜6カ月又はそれ以上放置して雨水等によ
り水和反応を行わせることにより、遊離CaOを安定化
する大気エージング処理方法である。 (2)温水エージング処理方法 この処理は、神戸製鋼技報vol.42.No.1(1
992)P101、特開昭57−152411号公報に
報告されているように、徐冷した製鋼スラグを道路用鉄
鋼スラグの粒度規格に粗砕・粒度調整した後温水に浸漬
し、温水により水和反応を行わせることにより、遊離C
aOを安定化する温水エージング処理方法である。 (3)水蒸気エージング処理方法 この処理は、「住友金属」vol45−4(1993)
P32、特開昭61−101441号公報に報告されて
いるように、徐冷した製鋼スラグを道路用鉄鋼スラグの
粒度規格に合致するように粗砕・粒度調整した後山積み
し、水蒸気により水和反応を行わせることにより、遊離
CaOを安定化する水蒸気エージング処理方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、道路用鉄鋼ス
ラグの粒度規格に合致するように粗砕・粒度調整した製
鋼スラグを大気、温水又は水蒸気等によりエージングす
ると、遊離CaOの水和反応による膨張、崩壊のためス
ラグが粉化し、その結果、細粒が多くなり、道路用鉄鋼
スラグの粒度規格からはずれ、再度篩分けることが必要
になる等の問題があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、製鋼スラグの
エージング時における粉化を低減する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するために、種々の実験・研究を行った。その結
果、製鋼スラグ中のFe23 をFeO又はFe(金属
鉄)に還元した後、大気、温水または水蒸気によりエー
ジングすることとすれば、エージング時における製鋼ス
ラグの粉化を著しく低減することができることを新たに
見出し、本発明をなすに至った。
【0007】ここで、エージング方法は、大気、温水ま
たは水蒸気によるエージングを単独で行ってもよく、こ
れらを組合せてもよく、また、温水に他の物質を添加し
たり、加圧水蒸気を用いることとしてもよい。すなわち
本発明は、Fe23 、遊離CaOを含む製鋼スラグ中
のFe23を還元処理した後、エージングすることを
特徴とする製鋼スラグの粉化低減方法である。
【0008】
【作用】本発明によれば、Fe23 、遊離CaOを含
む製鋼スラグを融液が生成する温度以上の温度雰囲気下
にさらし、製鋼スラグ中のFe23 をFeO又はFe
(金属鉄)に還元し、Fe23 の含有率を低くした
後、エージングすることにより、製鋼スラグのエージン
グ時における粉化を低減することができる。
【0009】その理由は次の通りである。スラグ中のF
23 は2CaO・Fe23 相として存在してお
り、2CaO・Fe23 相は他の相と比較して、強度
が低く、またスラグの膨張の原因である遊離CaO相を
取り囲むようにして存在しているため、他の相よりも遊
離CaOの膨張による影響を受け易い。このFe23
を還元すると、生成したFeOは遊離CaOに固溶し、
また遊離CaOの周囲には強度が高い2CaO・SiO
2 が存在するようになるため、粉化しにくい構造が形成
される。したがって、還元してFe23 の含有率を低
くすることにより、製鋼スラグのエージング時における
粉化を低減できるようになる。
【0010】ここで、対象となるFe23 及び遊離C
aOを含む製鋼スラグには、転炉スラグだけでなく、遊
離CaOを含む例えば予備処理スラグから製鋼段階での
取鍋スラグ、連鋳造塊スラグ、さらに、電気炉スラグま
で含まれる。なお、本発明で述べるFe23 とは、F
23 自体の他、Fe23 を含む固溶体などの化合
物を包含する。
【0011】上述した還元雰囲気下とは、製鋼スラグ中
に加炭材、コークス、COガス等が共存する雰囲気であ
る。還元剤は還元性のある加炭剤、コークス等の材料及
び還元性のあるCOガス、NOガス等を有するガスが全
て含まれる。還元性雰囲気下に製鋼スラグをさらすこと
により、製鋼スラグ中のFe23 がFeO又はFe
(金属鉄)に還元され、Fe23 含有率を低くするこ
とが可能となる。製鋼スラグ中のFe23 含有率を低
くした後、エージングすることにより、エージング時に
おける粉化を低減することができる。
【0012】還元雰囲気の温度としては製鋼スラグ中に
融液が生成する温度以上が好ましい。融液が生成する温
度未満では、Fe23 の還元が活発に行われないため
である。融液が生成する温度以上とは、製鋼スラグの組
成により大きく異なるが、おおよそ1150℃以上であ
る。従って、転炉吹錬終了直後の溶融状態のスラグに加
炭剤、コークス等を加えるか、COガスを吹き込み、還
元雰囲気とすると効率的である。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。表1は本
実施例の実験に供した処理前の転炉スラグの成分(重量
%)である。表1からわかるように、このスラグは、F
23 の含有量が12.0重量%、遊離CaOの含有
量が6.5重量%、塩基度(CaO/SiO2 )が4.
2の転炉スラグすなわち製鋼スラグである。
【0014】このスラグに表2に示す種々の温度で、還
元剤を用いてFe23 の還元処理を施した。還元処理
のための装置として電気炉を用い、スラグを挿入したる
つぼ内に加炭材、コークスを加えるか、COガスを導入
することにより還元雰囲気とし、所定の温度で30分間
保持した後、炉冷した。表2から明らかなように、還元
処理を施すことにより、スラグ中のFe23 含有率は
減少した。
【0015】還元処理を施したスラグを13.2〜4.
75mmに粒度調整し、それぞれ大気、温水又は水蒸気
によりエージング処理を施した。エージング処理を施し
た後、13.2〜4.75mmに粒度調整したスラグの
うち4.75mm以下の粒子に粉化した割合を測定し、
粉化性の評価を行った。この結果を表2に示す。表2か
ら明らかなように、実施例は比較例と比べ粉化した割合
が格段に低くなっている。道路用鉄鋼スラグの粒度規格
を満足するためには、本実験における4.75mm以下
の粒子に粉化する割合を、おおよそ15%以下にする必
要がある。したがって、実施例に示すように、Fe2
3 含有率を5.2%以下にすることにより、粉化する割
合を15%以下にすることが可能である。また、実施例
4、5、6から明らかなように、大気、温水、水蒸気の
全てのエージング処理方法における粉化を低減すること
ができた。
【0016】従来、道路用鉄鋼スラグの粒度規格に合致
するように粗砕・粒度調整した製鋼スラグを大気、温水
又は水蒸気等によりエージングすると、遊離CaOの水
和反応による膨張、崩壊のためスラグが粉化し、その結
果、細粒が多くなり、道路用鉄鋼スラグの粒度規格から
はずれ、再篩が必要になる問題があった。本発明により
エージング時の粉化を著しく低減することが可能にな
り、粒度規格から外れることが無くなった。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、Fe23 、遊離Ca
Oを含む転炉スラグ等の製鋼スラグ中のFe23 をF
eOまたはFe(金属鉄)に還元することにより、大
気、温水、水蒸気エージング時における製鋼スラグの粉
化を著しく低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 榮造 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 田口 整司 千葉市中央区川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe23 、遊離CaOを含む製鋼スラ
    グ中のFe23 を還元処理した後、エージングするこ
    とを特徴とする製鋼スラグの粉化低減方法。
JP2698794A 1994-02-24 1994-02-24 製鋼スラグの粉化低減方法 Withdrawn JPH07237946A (ja)

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JP2698794A JPH07237946A (ja) 1994-02-24 1994-02-24 製鋼スラグの粉化低減方法

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ID=12208523

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015193508A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Jfeスチール株式会社 製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法
JP2015193506A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Jfeスチール株式会社 製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015193508A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Jfeスチール株式会社 製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法
JP2015193506A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 Jfeスチール株式会社 製鋼スラグの加圧蒸気エージング方法

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