JP6137869B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関する。
画像形成装置が設置されている環境や画像形成装置内部の環境の変化による、帯電器である帯電ローラなどの帯電部材の電気抵抗変動、又は画像形成枚数の増加に伴う帯電部材のトナーや外添剤の付着による帯電部材の電気抵抗変動が生じる場合がある。これらの電気抵抗変動によらずに放電を安定させるために、次のような放電電流制御が特許文献1に記載されている。すなわち、この放電電流制御では、印刷信号が入力されてから実際に画像形成工程動作がなされるまでの間の画像形成準備回転期間に、6種類のピーク間電圧の交流電圧を帯電部材に印加した際に流れる交流電流値を測定する。そして、測定した交流電流値に基づいて画像形成時に帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧を決定する。
放電電流制御は、特許文献1に記載されている画像形成準備回転期間以外にも、電源スイッチのオン時や前回の画像形成時から所定期間放置された場合や所定の画像形成枚数ごとに行われるのが好ましい。上述のように帯電部材の電気抵抗変動が生じていることが予想されるためである。
特開2001−201920号公報
しかしながら、画像形成装置の使われ方は多様化している。
毎日電源スイッチ(ハードスイッチ)のオン動作は行われるため、毎日電源スイッチがオンされる度に放電電流制御が行われることになる。また、一日の間(画像形成装置の電源がオンにされてから電源がオフにされるまでの間)の画像形成枚数が少ない場合、画像形成されずに放置されている期間が長い。そのため、前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成が開始される度に放電電流制御が行われることになる。上述したような一日の間の画像形成枚数が少ない場合などには、放電電流制御における帯電部材への通電時間や放電時間の割合が、画像形成動作における通電時間や放電時間に対して多くなる。そのため、帯電部材の寿命に大きく影響してしまうことがある。特に、空調等の設備が整い温度変化が少ない環境下に画像形成装置が設置されている場合には、帯電部材の電気抵抗変動が少なく、放電電流制御を行う必要性が比較的低い。それにもかかわらず、毎日電源スイッチがオンされる度に、又は、前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成が開始される度に放電電流制御が行われる。そのため、実際に画像形成動作を行った時間は少ないにもかかわらず、帯電器である帯電部材が劣化し、帯電部材やこれが組み込まれたプロセスカートリッジを交換しなければならなくなることがあった。
本発明の目的は、実際に画像形成に供した時間が短いにもかかわらず電源スイッチがオンされる度に、又は、前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成が開始される度に放電電流制御が行われることによって、帯電器が劣化してしまうことを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、画像形成装置において;感光体と;前記感光体に画像を形成するに際して前記感光体を帯電する帯電器と;前記帯電器に直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電バイアスを印加するバイアス印加器と;前記帯電器に流れる電流を検知する検知器と;互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスを前記帯電器に印加するテストモードにおいて、前記複数のテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき帯電バイアスのピーク間電圧を調整する調整器と;前記画像形成装置の電源が投入されてから画像形成開始信号が入力される前に、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを前記帯電器に印加するチェックモードにおいて前記チェックバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき、前記テストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、前記テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する選択器と;を有することを特徴とする画像形成装置である。
第2の本発明は、画像形成装置において;感光体と;前記感光体に画像を形成するに際して前記感光体を帯電する帯電器と;前記帯電器に直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電バイアスを印加するバイアス印加器と;前記帯電器に流れる電流を検知する検知器と;互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスを前記帯電器に印加するテストモードにおいて、前記複数のテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき帯電バイアスのピーク間電圧を調整する調整器と;前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成開始信号が入力された場合且つ画像形成が開始される前に、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを前記帯電器に印加するチェックモードにおいて前記チェックバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき、前記テストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、前記テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する選択器と;を有することを特徴とする画像形成装置である。
第3の本発明は、画像形成装置において;感光体と;前記感光体に画像を形成するに際して前記感光体を帯電する帯電器と;前記帯電器に直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電バイアスを印加するバイアス印加器と;前記帯電器に印加された電圧のピーク間電圧を検知する検知器と;互いに電流値が異なる複数のテストバイアスを前記帯電器に印加するテストモードにおいて、前記複数のテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知されたピーク間電圧に基づき帯電バイアスの電流を調整する調整器と;前記画像形成装置の電源が投入されてから画像形成開始信号が入力される前に、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを前記帯電器に印加するチェックモードにおいて前記チェックバイアスを印加した際に前記検知器により検知されたピーク間電圧に基づき、前記テストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、前記テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する選択器と;を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、実際に画像形成に供した時間が短いにもかかわらず電源スイッチがオンされる度に、又は、前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成が開始される度に放電電流制御が行われることによって、帯電器が劣化してしまうことを抑制することができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の全体的構成を説明するための模式的な断面図である。 図1の画像形成装置の画像形成部の構成を説明するための模式的な断面図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の要部の制御態様を示すブロック図である。 本発明の一実施例における放電電流制御の概要を説明するためのグラフ図である。 本発明の一実施例における放電電流制御のフル制御の動作開始制御を説明するためのフローチャート図である。 本発明の一実施例における簡易制御及び第1のモードと第2のモードから1つを選択して実行させる選択制御を説明するためのフローチャート図である。 本発明の一実施例における簡易制御及び第1のモードと第2のモードから1つを選択して実行させる選択制御を説明するためのフローチャート図である。 本発明の一実施例における放電電流制御を簡易制御に切り替える切替制御及び該簡易制御を説明するためのフローチャート図である。 放電電流の定義の説明図である。 放電電流制御の一態様の原理を説明するための説明図である。 放電電流制御の一態様の原理を説明するための説明図である。 放電電流制御の他の態様の原理を説明するための説明図である。 放電電流制御の他の態様の原理を説明するための説明図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。但し、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
実施例1
1.画像形成装置
図1は、本実施例の画像形成装置の全体的な構成を示す。また、図2は、図1の画像形成装置が備える画像形成部の構成を示す。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト90に沿って複数の画像形成部としてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
各画像形成部PY、PM、PC、PKでは、図示矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転する感光体としての感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に、各色のトナー像が形成される。そして、各感光ドラム1Y、1M、1C、1K上に形成された各色のトナー像は、各一次転写部N1Y、N1M、N1C、N1Kで中間転写ベルト90に一次転写される。
4色のトナー像が重ね合わせて一次転写されることで形成されたフルカラーのトナー像は、中間転写ベルト90の回転に伴って二次転写部N2へ搬送されて、記録材Sに二次転写される。記録材カセット(図示せず)から取り出された記録材Sは、分離ローラ(図示せず)によって1枚ずつに分離してレジストローラ12へ搬送される。レジストローラ12は、中間転写ベルト90上のトナー像にタイミングを合わせて記録材Sを二次転写部N2へ送り出す。二次転写部N2でフルカラーのトナー像を二次転写された記録材Sは、定着装置14で加熱及び加圧を受けてその表面に画像が定着された後、画像形成装置100の装置本体の外部へ排出される。
被転写体としての中間転写体である中間転写ベルト90は、駆動ローラ93、テンションローラ92、及び二次転写対向ローラ91に掛け渡されて支持され、駆動ローラ93に駆動されて、図示矢印R2方向へ所定のプロセススピードで回転する。二次転写手段としてのローラ型の転写部材である二次転写ローラ11は、二次転写対向ローラ91によって内側面を支持された中間転写ベルト90に圧接して二次転写部N2を形成する。
ベルトクリーニング装置10は、中間転写ベルト90にクリーニングブレードを当接させて、記録材Sに転写されずに二次転写部N2を通過した中間転写ベルト90上の転写残トナーを除去して回収する。
各画像形成部PY、PM、PC、PKは、それぞれ現像装置4Y、4M、4C、4Kで用いるトナーの色が異なる以外は、ほぼ同一の構成を有する。以下では、イエロー画像形成部PYについて説明し、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PM、PC、PKについては、イエロー画像形成部PYの要素に付した符号の末尾のYをM、C、Kに読み替えて説明されるものとする。また、いずれかの画像形成部の要素であることを区別せずに総括的に説明する場合は、上記末尾のY、M、C、Kは省略する。
2.画像形成部
図2に示すように、画像形成部PYでは、感光ドラム1Yの周囲に、帯電ローラ2Y、露光装置3Y、現像装置4Y、一次転写ローラ9Y、帯電補助ブラシ7Yが配置されている。
像担持体としてのドラム型(回転体)の感光体である感光ドラム1Yは、アルミニウムシリンダの外周面に感光層が形成されて構成されている。
帯電手段としての帯電器は、ローラ型(回転体)の帯電部材である帯電ローラ2Yとされる。帯電ローラ2は、感光ドラム1Yに当接して従動回転する。すなわち、帯電器である帯電ローラ2Yは、感光ドラム1Yに接触可能に設けられている。
本実施例では、帯電ローラ2は、金属製の芯金の外回りに、下層と、中間層と、表層と、を下から順次に積層した3層構成とされている。下層は帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、表層は、感光ドラム1上にピンホールなどの膜厚が薄い個所があってもリーク電流が流れることを抑制するために設けている保護層である。より具体的には、芯金としてはステンレス丸棒を用いることができる。また、下層としてはカーボンが分散されて体積抵抗率が102〜109Ωcm程度に調整された発泡ゴム(EPDMなど)を用いることができる。また、中間層としては、カーボンが分散されて体積抵抗率が102〜105Ωcm程度に調整されたゴム(NBR系ゴムなど)を用いることができる。また、表層としてはフッ素化合物の樹脂に酸化錫とカーボンを分散して体積抵抗率が107〜1010Ωcm程度に調整された保護層を用いることができる。或いは、帯電ローラ2としては、エピクロルヒドリンゴムなどのイオン導電材から成る弾性層を有するものを用いてもよい。
帯電ローラ2は、付勢手段としての押圧ばねによって感光ドラム1の中心方向に付勢されて、感光ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接されている。
そして、帯電ローラ2Yには、バイアス印加器(帯電電圧印加手段)としての帯電高圧電源20Yから、直流電圧(帯電DC電圧)と交流電圧(帯電AC電圧)とを重畳した振動電圧である帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。これにより、帯電ローラ2Yは、感光ドラム1Yの表面を一様な負極性の暗部電位VDに帯電させる。帯電AC電圧のピーク間電圧Vppの値は、感光ドラム1の静電容量などから決定されるパッシェン則に従う後述する放電開始電圧Vthの2倍以上の電圧に設定されることが望ましい。適切な帯電AC電圧を印加することで、感光ドラム1の表面電位は、帯電DC電圧の電位にほぼ収束する。
露光手段としての露光装置(レーザスキャナ)3Yは、イエロー画像を展開した画像信号をON/OFF変調したレーザビームを、回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1Yに静電像(静電潜像)を書き込む。露光を受けた部分は、暗部電位VDが放電して明部電位VLに低下する。
現像手段としての現像装置4Yは、トナーとキャリアを含む現像剤を用いて感光ドラム1Y上に形成された静電潜像(静電像)を現像して、感光ドラム1Y上にイエロー色のトナー像を形成する。本実施例では、現像装置4Yは、現像剤としてトナー(非磁性トナー粒子)とキャリア(磁性キャリア粒子)とを備えた2成分現像剤を用いる。現像装置4Yは、現像剤を収容する現像容器の感光ドラム1Yに対向する開口部から一部が露出するようにして、現像剤担持体としての回転可能な現像スリーブ41Yを有する。この現像スリーブ41Y上に現像剤を担持して、感光ドラム1Yとの対向部である現像部に搬送し、現像剤中のトナーを感光ドラム1Y上に供給する。現像スリーブ41Yには、現像電圧印加手段としての現像高圧電源(図示せず)から直流電圧(現像DC電圧)と交流電圧(現像AC電圧)とが重畳された振動電圧である現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、イメージ露光と反転現像の組み合わせにより、トナー像を形成する。即ち、一様に帯電された後に露光されることによって電位の絶対値が低下した露光部に、感光ドラム1Yの帯電極性(本実施例では負極性)と同極性(正規の帯電極性)に帯電したトナーを付着させることで、静電潜像を現像する。
一次転写手段としてのローラ型の転写部材である一次転写ローラ9Yは、中間転写ベルト90の内側面を押圧して、感光ドラム1Yと中間転写ベルト90とを圧接させて一次転写部N1Yを形成する。一次転写ローラ9Yには、転写電圧印加手段としての転写高圧電源95Yより、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の直流電圧(転写DC電圧)である転写電圧(転写バイアス)が印加される。これにより、感光ドラム1Yに担持された負極性のトナー像が中間転写ベルト90へ一次転写される。本実施例では、通常の画像形成時の転写電流は20μAに設定した。
帯電補助部材(トナー帯電手段)としての帯電補助ブラシ7Yは、中間転写ベルト90に転写されずに一次転写部N1Yを通過した転写残トナーを、感光ドラム1Yの表面に拡散しつつ負極性の揃った電位に帯電させる。帯電補助ブラシ7Yには、帯電補助電圧印加手段としての帯電補助高圧電源8Yよりトナーの正規の帯電極性と同極性の直流電圧(帯電補助DC電圧)である帯電補助電圧(帯電補助バイアス)が印加される。転写残トナーは、負極性の揃った電位に帯電することで、帯電ローラ2Yに付着することなく現像装置4Yに到達する。そして、現像装置4Yにおける転写残トナーの回収、再利用が可能になる。このように、転写残トナーをクリーニングブレードなどで回収させないで現像装置で再利用するシステムを「クリーナレスシステム」と呼ぶ。
なお、各画像形成部において、感光体と、感光体に作用するプロセス手段の少なくとも1つとが一体的にプロセスカートリッジを構成し、画像形成装置の装置本体に対して着脱可能とされていてもよい。プロセス手段としては、帯電手段、現像手段、クリーニング手段などが挙げられる。また、クリーナレスシステムの場合は、トナー帯電手段や感光体の除電手段がプロセスカートリッジに一体的に含まれていてもよい。
3.放電電流制御
3−1.制御態様
図3は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。画像形成装置100の動作は、制御手段としてのCPU110が統括的に制御する。CPU110は、内蔵された又は接続された記憶手段(電子的なメモリなど)に格納されたプログラムやデータに従って、画像形成装置100の各部の動作を制御する。
例えば、本実施例との関係で、CPU110には、ハードスイッチである電源スイッチ120、操作部130、バイアス印加器としての帯電高圧電源20などが接続されている。また、CPU110には、検知器としての電流検知手段(電流検知部)である電流計14、使用量検知手段(枚数計測部)としてのカウンター15、時間計測手段(時間計測部)としてのタイマー16、記憶手段(メモリ部)としてのRAM17が接続されている。これら電流計14、カウンター15、タイマー16、RAM17は、後述する放電電流制御などに用いられる。電流計14は、CPU110に、検知した交流電流値に係る情報を入力する。また、帯電高圧電源20は、出力する交流電圧のピーク間電圧値を検知する電圧検知手段の機能を有し、その交流電圧のピーク間電圧値に係る情報をCPU110に入力することができる。また、カウンター15、タイマー16は、それぞれ画像形成枚数の計数結果に係る情報、時間の計測結果に係る情報をCPU110に入力する。また、CPU110は、上記各検知結果などを必要に応じてRAM17に記憶させ、またRAM17から読み出すことができる。
3−2.放電電流制御の原理
ここで、放電電流制御の原理について説明する。
帯電器である帯電部材に直流電圧を印加した時の感光体への放電開始電圧をVthとする。
図9に示すように、帯電AC電圧のピーク間電圧Vppに対して、帯電AC電圧の印加により流れる帯電AC電流Iacは、放電開始電圧Vthの2倍未満の未放電領域で線形の関係にある。ここで、放電開始電圧Vthの2倍(Vth×2)のピーク間電圧を「放電開始点」ともいう。そして、Vth×2以上の放電領域では帯電AC電圧のピーク間電圧Vppが増加するにつれて徐々に直線から帯電AC電流Iaが増加する方向にずれる。放電の発生しない真空中での同様の実験においては直線が保たれたため、これが放電に関与している電流の増分△Iacであると考えられる。
ここで、Vth×2未満の未放電領域における帯電AC電圧のピーク間電圧Vppに対する帯電AC電流Iacの比をαとする。このとき、Vth×2以上の放電領域における、放電による電流以外の、感光体と帯電器である帯電部材との接触部へ流れる電流(以下「ニップ電流」ともいう。)などのAC電流は、α・Vppとなる。そこで、Vth×2以上の放電領域において測定される帯電AC電流Iacと、上記α・Vppとの差分である、下記式1から算出される△Iacを、帯電AC電圧の印加による放電の量を代用的に示す「放電電流量」と定義する。
△Iac=Iac−α・Vpp ・・・式1
放電電流制御では、所望の放電電流量をDとしたときに、この放電電流量Dとなる帯電AC電圧のピーク間電圧を、調整器としてのCPU110が調整する。
なお、CPU110は、非画像形成時に、画像形成時の帯電工程における帯電ローラ2に対する帯電交流電圧の適切なピーク間電圧値の演算・決定プログラムを実行する。非画像形成時としては、次のものが挙げられる。先ず、初期回転動作(前多回転工程)時がある。初期回転動作では、画像形成装置の電源スイッチ(ハードスイッチ)をオン(押下)した時である電源投入時や前回の画像形成時から所定時間放置されたスリープモードからの復帰時などの定着温度の立ち上げなどのための所定の準備動作が実行される。また、画像形成信号が入力されてから実際に画像情報に応じた画像を書き出すまでに所定の準備動作が実行される印字準備回転動作(前回転工程)時がある。また、連続画像形成時の転写材と転写材との間に対応する紙間工程時がある。また、画像形成が終了した後に所定の整理動作(準備動作)が実行される後回転工程時がある。画像形成開始のタイミングは画像形成信号が入力されてから実際に画像情報に応じた情報を書き出すタイミングである。
先ず、図10に示すように、CPU110は、帯電高圧電源20を制御して、帯電ローラ2に、帯電AC電圧として、放電領域のピーク間電圧Vppを3点、未放電領域のピーク間電圧Vppを3点、順次に印加する。そして、各ピーク間電圧の印加時に感光ドラム1を介して帯電ローラ2に流れるAC電流値Iacが、電流計14で測定されて、CPU110に入力される。
次に、図11に示すように、CPU110は、測定された放電領域、未放電領域の各3点の電流値から、最小二乗法を用いて放電領域、未放電領域の帯電AC電圧のピーク間電圧と帯電AC電流との関係をそれぞれ直線近似して、下記式2、式3をそれぞれ算出する。
放電領域の近似直線:Yα=αXα+A ・・・式2
未放電領域の近似直線:Yβ=βXβ+B ・・・式3
その後、CPU110は、上記式2の放電領域の近似直線Yαと上記式3の未放電領域の近似直線Yβとの差分が放電電流量Dとなる帯電AC電圧のピーク間電圧Vppを、下記式4によって決定する。
Vpp=(D−A+B)/(α−β) ・・・式4
ここで、式4は、次のように誘導される。上記式2の放電領域の近似直線と上記式3の未放電領域の近似直線との差分が放電電流量Dであるので、
α−Yβ=(αXα+A)−(βXβ+B)=D
となる。
今、DとなるXの値を探しており、その点をVppとすると、
(αVpp+A)−(βVpp+B)=D
よって、
Vpp=(D−A+B)/(α−β)
となる。
そして、CPU110は、画像形成時には、帯電ローラ2に印加する帯電AC電圧のピーク間電圧Vppを上記式4で求めた値に切り替えて、定電圧制御する。
なお、上述では、放電領域、未放電領域において、それぞれ3点の帯電AC電圧値と帯電AC電流値とのデータから、近似直線を求めた。但し、当業者には明らかなように、放電領域では、少なくとも2点以上のデータから近似直線を求めることができる。また、未放電領域では、ゼロ点と少なくとも1点以上のデータから近似直線を求めることができる(この場合Yβ=βXβ)。
また、以上では、必要な放電電流量に対して、必要な帯電AC電圧のピーク間電圧を算出し、その帯電AC電圧値で定電圧制御する方法を説明した。本実施例では、この方法を用いる。これに対して、必要な放電電流量に対して、必要な帯電AC電流値を算出し、その帯電AC電流値で定電流制御することもできる。この場合の制御の原理を次に説明する。
先ず、図12に示すように、CPU110は、帯電高圧電源20を制御して、帯電ローラ2に、帯電AC電流として、放電領域のAC電流Iacを3点、未放電領域のAC電流Iacを3点、順次に印加する。そして、電流検出装置120によって各帯電AC電流が得られている時に帯電高圧電源20が出力している帯電AC電圧のピーク間電圧を測定する。
次に、図13に示すように、CPU110は、測定された放電領域、未放電領域の各3点の電圧値から、最小二乗法を用いて放電領域、未放電領域の帯電AC電圧のピーク間電圧と帯電AC電流値との関係をそれぞれ直線近似し、下記式2、式3をそれぞれ算出する。
放電領域の近似直線:Yα=αXα+A ・・・式2
未放電領域の近似直線:Yβ=βXβ+B ・・・式3
その後、CPU110は、上記式2の放電領域の近似直線Yαと上記式3の未放電領域の近似直線Yβとの差分が放電電流量Dとなる帯電AC電流値Iacを、下記式8によって決定する。
即ち、上記差分が放電電流量Dとなる帯電AC電流値をIac1とし、そのときの帯電AC電圧のピーク間電圧をVppとすると、上記式2と上記式3は、
Iac1=αVpp+A ・・・式5
Iac2=βVpp+B ・・・式6
となる。
ここで、Iac2は未放電領域の近似直線YβでのVppとなるAC電流値である。また、下記式7が成り立つ。
Iac1=Iac2+D ・・・式7
従って、式5、式6、式7から、上記差分が放電電流量Dとなる帯電AC電流値Iacは、下記式8で決定される。
Iac=(αD+αB−βA)/(α−β) ・・・式8
そして、CPU110は、画像形成時には、帯電ローラ2に流れる帯電AC電流値が上記式8で求めた値になるように切り替えて、定電流制御する。
なお、上述では、放電領域、未放電領域において、それぞれ3点の帯電AC電圧値と帯電AC電流値とのデータから、近似直線を求めた。但し、当業者には明らかなように、放電領域では、少なくとも2点以上のデータから近似直線を求めることができる。また、未放電領域では、ゼロ点と少なくとも1点以上のデータから近似直線を求めることができる(この場合Yβ=βXβ)。
3−3.本実施例における放電電流制御の具体例
図4は、本実施例における放電電流制御の概略を示す。放電電流制御は、感光ドラム1を駆動させた状態で行われる。なお、本実施例では、放電電流制御は全色の画像形成部PY、PM、PC、PKについて行われるが、各画像形成部で行われる放電電流制御自体は同じであるので、1つの画像形成部に注目して説明する。
図4に示すように、調整器としてのCPU110は、未放電領域のテストバイアスであるAC電圧Vα1、Vα2、Vα3を帯電高圧電源20から帯電ローラ2に印加させる。また、CPU110は、その時の帯電ローラ2と感光ドラム1との間で流れるAC電流Iα1、Iα2、Iα3を、検知器である電流計14によってそれぞれ検知する。即ち、電流計14は、上記未放電領域のAC電流を検出して検出結果に係る信号をCPU110に送る。そして、CPU110は、3点のAC電圧VαとAC電流Iαの結果から、直線近似線Lαを計算する。
また、CPU110は、放電領域のテストバイアスであるAC電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を帯電高圧電源20から帯電ローラ2に印加させる。また、CPU110は、その時の帯電ローラ2と感光ドラム1との間で流れるAC電流Iβ1、Iβ2、Iβ3を、電流計14にてそれぞれ検知する。即ち、電流計14は、上記放電領域のAC電流を検出して検出結果に係る信号をCPU110に送る。そして、CPU110は、3点のAC電圧VβとAC電流Iβの結果から、直線近似線Lβを計算する。
ここで、LαとLβの交差する電圧Vを放電開始点(ほぼ放電開始電圧Vthの2倍)と呼ぶ。
上述のように放電電流制御では、ある特定のAC電圧Vxにおいて、直線近似線Lα上のAC電流Iαxと、直線近似線Lβ上のAC電流Iβxとの差分を放電電流量D(Iβx−Iαx)と定義する。そして、CPU110は、このDが常に一定になるように画像形成時の帯電AC電圧のピーク間電圧値(帯電AC電圧値)Vxを求める。
以上のような本実施例における放電電流制御を、特に、後述する簡易制御(チェックモード)と区別するため、放電電流制御のフル制御(テストモード)と呼ぶ。
本実施例では、Vα1=800Vpp、Vα2=900Vpp、Vα3=1000Vppとした。そして、この時に、それぞれIα1=474μA、Iα2=532μA、Iα3=592μAと検知されたものとする。また、本実施例では、Vβ1=1500Vpp、Vβ2=1600Vpp、Vβ3=1700Vppとした。そして、この時に、それぞれIβ1=942μA、Iβ2=1051μA、Iβ3=1167μAと検知されたものとする。また、本実施例では、放電電流量D=30μAに一定に制御するものとする。この場合、上記AC電流の検知結果によれば、Vx=1300Vppと決定される。
本実施例では、上述のような放電電流制御で検知されたAC電圧とAC電流との関係及び求められた帯電AC電圧値は、全てRAM17に保存される。そして、次回、放電電流制御のフル制御が行われると上書きされる。
CPU110は、このAC帯電電圧値Vx=1300Vppを決定した後に、制御による電位ムラを解消させるために、感光ドラム1の1周分以上、帯電高圧電源20に電圧を印加させ、画像形成準備を終了させる。
上述のような帯電ローラ2に印加する帯電AC電圧値を決定する放電電流制御のフル制御を行うことにより、過電流による感光ドラム1上の画像流れや、帯電ローラ2の汚れむらに起因する感光体の帯電むらによる画像不良を抑制することができる。また、放電電流量が少なすぎると、感光体の帯電ムラによる画像不良が発生することがあるが、上述のような放電電流制御のフル制御を行うことにより、適切な放電電流量を維持することができる。
このように、調整器たるCPU110は、互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスを帯電ローラ2に印加するテストモードにおいて、複数のテストバイアスを印加した際に電流計14により検知された電流に基づき帯電バイアスのピーク間電圧を調整する。
上述の例では、テストモードにおいて、互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスを印加した際に帯電器に流れる電流値を検知し、検知した結果に基づいて帯電バイアスのピーク間電圧を設定する時点までの放電電流制御を行う説明した。しかし、テストモードにおいては帯電バイアスのピーク間電圧の設定まで行われなくても良く、例えば、画像形成の直前に帯電バイアスのピーク間電圧を設定するようにしても良い。
なお、クリーナレスシステムにおいては、放電電流制御のフル制御を行う前に帯電ローラ2の清掃シーケンスを加えると、より放電電電流制御の精度が向上する。
4.放電電流制御の動作開始制御
次に、放電電流制御の動作開始制御について説明する。
画像形成装置100のハードスイッチである電源スイッチ120がオンになって電源が投入された場合は、電源スイッチ120がオフにされる前の画像形成によって帯電ローラ2がトナーや外添剤で汚れている可能性がある。或いは、電源スイッチ120がオフになっている間に環境が変化している可能性がある。そのため、放電電流制御のフル制御を行う。従って、本実施例では、画像形成装置100の電源スイッチ120がオンされた場合、CPU110に信号が送られ、画像形成の準備動作である前多回転動作中に、放電電流制御が行われる(詳しくは実施例2にてフローを参照して後述する。)。
また、電源スイッチ120がオンされてからオフされるまでの間に、画像形成を行うと、昇温などによって帯電ローラ2の電気抵抗が変化するため、定期的に放電電流制御のフル制御を行う。従って、本実施例は、電源スイッチ120がオンされている状態で、所定枚数の画像形成がされた場合には、放電電流制御のフル制御を実施する(詳しくは本実施例にてフローを参照して後述する。)。
また、電源スイッチ120がオンされた状態で、画像形成後に長期にわたり使われず放置された後に使用する場合にも、放電電流制御のフル制御を行う。これは、画像形成によって昇温していたものが降温したため、帯電ローラ2の電気抵抗の変化が起きるためである。従って、本実施例では、電源スイッチ120がオンされている状態で、所定期間にわたり放置された場合には、放電電流制御のフル制御を実施する(詳しくは本実施例にてフローを参照して後述する。)。
図5は、本実施例における放電電流制御のフル制御を実施するか否かを判断する制御(動作開始制御)の一例のフローチャートを示す。ここでは、電源スイッチ120がオンされている状態で放電電流制御のフル制御を実施するタイミングを判断する制御について説明する。
先ず、画像形成装置100の操作部130から画像形成信号(画像形成開始指示)がCPU110に送られる(S101)。
次に、CPU110は、現在の時刻をタイマー16から読み取り、RAM17に記憶させる(S102)。
次に、CPU110は、放置判断を行う(S103)。放置判断では、次のような判断を行う。即ち、CPU110は、前回の画像形成を行った時刻をRAM17に記憶させておき、次回画像形成信号が送られてきたときに、その時刻を前回の時刻と比較して、所定時間(以下「制御切替時間」という。)t以上経過したか否かを確認する。CPU110は、制御切替時間t以上経過した場合に、その画像形成装置100の装置本体は放置後であると判断する。この方法を用いることで、常に時間をカウントし続けることによる消費電力を抑えることができる。但し、所望により常に時間をカウントするようにしてもよく、画像形成装置が画像形成動作を行うことなく所定時間以上放置されていたか否かを判断できればよい。本実施例では、画像形成によって帯電ローラ2の昇温があった後にその温度が冷めるのに十分な時間から、制御切替時間t=8時間と定めた。
CPU110は、S103において放置後であると判断した場合には、放電電流制御のフル制御を実施させる(S104)。なお、本実施例では、放置後であると判断された場合でも、放電電流制御の簡易制御が実施される場合があるが、この点については後述する。
CPU110は、S103において放置後ではないと判断した場合には、前回の放電電流制御のフル制御から現在までの画像形成枚数(以下「日内枚数」という。)kをカウンター16から読み込む(S201)。カウンター16は、画像形成枚数を所定のサイズの記録材S(例えばA4サイズの横送り(記録材の短手方向に搬送))の枚数に換算して画像形成枚数をカウントしている。本実施例では、定期的に放電電流制御のフル制御を行う。本実施例では、放電電流制御のフル制御を行う間隔に対応する閾値を、カウンター16の所定の枚数カウント値(以下「制御実施枚数」という。)Pu=100枚と定めた。これは、帯電ローラ2の電気抵抗の変化具合を考慮して決めたものであり、本実施例の構成では、帯電ローラ2を100枚の画像形成に用いると上述のような画像不良を防止するために放電電流を設定し直す場合がある。
なお、本実施例では、画像形成枚数を、放電電流制御のフル制御を実施するか否かを判断する判断基準としているが、これに限定されるものではない。例えば、帯電ローラ2への帯電電圧の印加時間、帯電ローラ2の回転時間若しくは回転数、又は感光ドラム1の回転時間若しくは回転数などを判断基準としても良い。即ち、放電電流制御のフル制御を実施するか否かを判断するための閾値としては、帯電ローラ2の使用量に相関する情報(パラメータ)を任意に利用することができる。
次に、CPU110は、日内枚数kと制御実施枚数Puとを比較して、日内枚数kが制御実施枚数Pu以上であるか否かを確認する(S202)。
CPU110は、S202において日内枚数kが制御実施枚数Pu以上であると判断した場合には、放電電流制御のフル制御を実施させる(S104)。昇温や帯電ローラ2の汚れによって帯電ローラ2の電気抵抗変化が起きていると考えられるためである。本実施例では、日内枚数kが制御実施枚数Pu以上であると判断された場合は常に、放電電流制御のフル制御が実施される。
CPU110は、放電電流制御のフル制御を行った場合は、カウンター15によって日内枚数kを0にさせる(S105)。その後、CPU110は、画像形成動作を行わせる(S106)。画像形成動作では、帯電ローラ2に印加する帯電AC電圧は、放電電流制御のフル制御によって決定した帯電AC電圧値Vx=1300Vppに設定する。また、CPU110は、画像形成動作において画像形成した分の枚数を、カウンター15によって日内枚数kに積算してカウントさせる(S107)。
CPU110は、S202において日内枚数kが制御実施枚数Pu未満であると判断した場合には、放電電流制御のフル制御を実施させずに、画像形成動作を行わせる。放電電流制御のフル制御を行う必要がないためである。
5.簡易制御
前述のように、従来の放電電流制御の場合、例えば、1日の画像形成枚数が極端に少ないユーザーなどの場合、画像形成動作を行った時間に比べて、帯電ローラへの通電時間や放電時間が多くなってしまい、それにより帯電ローラの寿命が短くなることがあった。電源スイッチのオン時や放置後であると判断された時に、帯電ローラの使用量によらずに放電電流制御のフル制御を実施していたからである。また、画像形成装置の使用頻度が低いにもかかわらず、過剰に放電電流制御のフル制御を行うことに起因して、感光体が劣化する場合もある。
このように、日内枚数kが少ない場合に、オフィス等の画像形成装置を設置している環境の変化が少ない状況で電源スイッチ120がオフされた後再度オンされたり、電源スイッチ120がオンされた状態で所定時間以上放置されたりする場合がある。このような場合は、帯電ローラの電気抵抗変化は少ない。環境の変化が少なく、帯電ローラ2の実際の使用量は少ないため、昇温や汚れによる電気抵抗変化が少ないからである。そのため、典型的には毎日行われる電源スイッチ120のオン時や放置後であると判断された時の、放電電流制御のフル制御による帯電AC電圧の設定電圧はほとんど変わらない。そのため、このように実際には必要性の低い放電電流制御のフル制御が行われることによって、帯電ローラ2は通電劣化してしまう。
そこで、本実施例では、上述したように日内枚数kが所定枚数より少ないような使われ方の場合に、CPU110が、チェックモードである簡易制御を実行させる。そして、選択器としてのCPU110が、簡易制御の結果に基づいて、次のような複数のモードの中から1つを選択して実行させる。すなわち、テストモードであるフル制御を実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、フル制御を実行することなく前回のフル制御を経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードである。
図6は、簡易制御及び簡易制御の結果に基づいて第1のモードと第2のモードとから1つを選択して実行させる制御(選択制御)のフローチャートを示す。ここでは、電源スイッチ120がオンされた場合ではなく、電源スイッチ120がオンされている状態でフル制御を実施するか否かを判断する場合の制御について説明する。但し、以下に説明する制御は、他の放電電流制御のフル制御を行う直前に同様に実施することができる。
先ず、図5におけるS101と同様に、画像形成装置100の操作部130から画像形成信号がCPU110に送られる。そして、CPU110は、図5のS102でタイマー16から取得した時間に基づき、図5のS103の場合と同様にして放置状態を判断する(S301)。そして、CPU110は、放置後であると判断した場合、以下に説明する簡易制御を行う。
次に、図6のS302〜S305に相当するチェックモードである簡易制御について説明する。
CPU110は、前回の放電電流のフル制御で得られた特定のAC電圧Vb、AC電流IbをRAM17から読みだす(S302)。この特定のAC電圧Vbは、前述のVα1〜Vα3、Vβ1〜Vβ3のいずれかであることが好ましい。対応する電流Ib=Iα1〜Iα3、Iβ1〜Iβ3の実測値が記憶されているためである。これにより、より簡易な制御が可能となる。但し、特定のAC電圧Vbは、任意の値であってよく、対応する電流は前述の近似直線から計算で求めることができる。
次に、CPU110はチェックバイアスVb(上記特定のAC電圧と同じAC電圧値)を、帯電高圧電源20から帯電ローラ2に印加させ、その時のAC電流Iaを検知器である電流計14で測定する(S303)。
本実施例では、チェックバイアスであるAC電圧Vbは、放電電流制御のフル制御で使用したAC電圧Vα1(=800Vpp)とした。これは、チェックバイアスAC電圧値として未放電領域のAC電圧値を用いることで、帯電ローラ2への放電を抑えるためである。
なお、一例として、チェックバイアスの印加による検知電流Ia=464μAであったものとする。
このように、簡易制御では、チェックバイアスは1点の電圧値のみ帯電ローラ2に印加する。これに対して、フル制御では、テストバイアスとして6点の電圧値を帯電ローラ2に印加した。このように、簡易制御では、典型的にはフル制御における複数点の電圧値のうち1点だけを選び、チェックバイアスとする。これにより、フル制御において帯電ローラ2に印加するAC電圧のピーク間電圧値の総和が7500Vppであるのに対して、簡易制御において帯電ローラ2に印加するAC電圧のピーク間電圧値の総和は800Vppである。従って、簡易制御において帯電ローラ2に印加するAC電圧のピーク間電圧値の総和を、フル制御において帯電ローラ2に印加するAC電圧のピーク間電圧値の総和に比べて小さい値に抑えることができる。この場合、通常、簡易制御において帯電ローラ2に流れる電流値(絶対値)の総和は、フル制御において帯電ローラ2に流れる電流値(絶対値)の総和よりも小さくなる。また、この場合、通常、簡易制御において帯電ローラ2において移動する電気量(絶対値)は、フル制御において帯電ローラ2において移動する電気量(絶対値)よりも小さくなる。これにより、帯電ローラ2の劣化を抑制することができる。さらに、上述のように簡易制御において帯電ローラ2に印加するAC電圧値を未放電領域の値とすることで、可及的に帯電ローラ2の劣化を抑制することができる。
上述のように、チェックバイアスの電圧値の点数をテストモードにおけるテストバイアスの点数に対して減らすことで、帯電ローラ2への通電や放電による劣化を抑えることができる。チェックバイアスを複数点にする場合においても、テストバイアスの点数よりも少ない点数にすることで帯電ローラ2への通電や放電による劣化を抑えることができる。
次に、本実施例では、CPU110は、前回の放電電流制御のフル制御で得られたAC電流Ib(=Iα1)と、今回チェックモードにおいて検知されたAC電流Iaとから、電流差|Ia−Ib|を計算し、所定値(以下「設定制御電流」という。)Isubと比較する(S304)。本実施例では、設定制御電流Isub=20μAとした。
選択器としてのCPU110は、S304において電流差|Ia−Ib|が設定制御電流Isub以下であると判断した場合は、第2のモードを実行する(S305)。第2のモードでは、テストモードである放電電流制御のフル制御を実行することなく画像形成時の帯電AC電圧値を前回の放電電流制御のフル制御によって決定された帯電AC電圧値Vxに設定する。
一方、選択器としてのCPU110は、S304において電流差|Ia−Ib|が設定制御電流Isubより大きいと判断した場合には、第1のモードを実行する(S104)。第1のモードでは、テストモードである放電電流制御のフル制御を実施させる。これにより、調整器としてのCPU110が、フル制御において帯電高圧電源20から帯電ローラ2に交流電圧を印加した時に電流計14によって検知された交流電流値を用いて、帯電ローラ2に印加する交流電圧のピーク間電圧値を調整し、次回の画像形成のための帯電AC電圧値Vxを設定する。この場合の多くは、設置環境の温度や湿度が変化した場合や帯電ローラ又はこれが組み込まれたプロセスカートリッジが交換された場合である。このような場合には、簡易電流制御では対応できないため、フル制御を行う。
このように、本実施例では、前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成開始信号が入力された場合且つ画像形成が開始される前に、チェックモードが実行される。チェックモードでは、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを帯電ローラ2に印加する。そして、選択器としてのCPU110は、チェックモードにおいてチェックバイアスを印加した際に電流計14により検知された電流に基づき、第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する。
その後、CPU110は図5におけるS106と同様に画像形成動作を行わせる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
ここでは、電源スイッチ120がオンされた場合の制御について説明する。
図7は本実施例における簡易制御及び簡易制御の結果に基づいて第1のモードと第2のモードから1つを選択して実行させる制御(選択制御)のフローチャートを示す。
先ず、画像形成装置のハードスイッチである電源スイッチ120がオンされて、画像形成装置100に電源が投入される(S401)。
次に、CPU110は簡易制御を行う。簡易制御及び簡易制御の結果に基づいて第1のモードと第2のモードから1つを選択して実行させる制御(選択制御)(S402〜S405)については、実施例1で説明した制御と同様であるため、説明を省略する。
このように、本実施例では、画像形成装置100の電源が投入されてから画像形成開始信号が入力される前に、チェックモードが実行される。そして、選択器としてのCPU110は、チェックモードにおいてチェックバイアスを印加した際に電流計14により検知された電流に基づき、第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する。
簡易制御の後、画像形成装置は画像形成信号の入力を待つスタンバイモードに移行する。
実施例3
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
図8は、放電電流制御を簡易制御に切り替えるか否かを判断する制御(切替制御)及び簡易制御を実行した結果に基づいて第1のモードと第2のモードから1つを選択して実行させる制御(選択制御)のフローチャートを示す。本フローチャートは、実施例1のフローチャートと比較して、簡易制御を行う前に前回のフル制御からの枚数である日内枚数kを確認作業が入っている点が異なっている。
先ず、CPU110は、図5のS102でタイマー16から取得した時間に基づき、図5のS103の場合と同様にして放置状態を判断する(S501)。そして、CPU110は、放置後であると判断した場合、日内枚数kをカウンター16から読み込む(S502)。
次に、CPU110は、日内枚数kと所定枚数(以下「制御切換枚数」という。)Pとを比較して、日内枚数kが制御切替枚数P以下であるか否かを確認する(S503)。この制御切替枚数Pは、必ず、上述の制御実施枚数Puよりも小さい値である。本実施例では制御切替枚数P=99枚と定めた。但し、この値は、帯電ローラ2の電気抵抗の変化の程度などに応じて、適宜設定できるものである。
なお、本実施例では、画像形成枚数を、放電電流制御を簡易制御に切り替えるか否かを判断する判断基準としているが、これに限定されるものではない。例えば、帯電ローラ2への帯電電圧の印加時間、帯電ローラ2の回転時間若しくは回転数、又は感光ドラム1の回転時間若しくは回転数などを判断基準としても良い。即ち、放電電流制御を簡易制御に切り替えるか否かを判断するための閾値としては、帯電ローラ2の使用量に相関する情報(パラメータ)を任意に利用することができる。
そして、CPU110は、S503において日内枚数kが制御切替枚数Pより多いと判断した場合は、フル制御を実施させる(S104)。
一方、CPU110は、S503において日内枚数kが制御切替枚数P以下であると判断した場合は、簡易制御を実行する。簡易制御及び簡易制御の結果に基づいて第1のモードと第2のモードから1つを選択して実行させる制御(選択制御)(S504〜S507)については、実施例1で説明した制御と同様であるため、説明を省略する。
なお、上記説明した本実施例1〜3におけるチェックモードとは、少なくともチェックバイアスを帯電器に印加する動作のことをいう。上述の実施例では、チェックモードにおいて帯電ローラ2に印加されるチェックバイアスは単一であり、チェックバイアスのピーク間電圧は前回のテストモードにおける複数のテストバイアスのうちの1つと同じとした。この場合、選択器としてのCPU110は、次の差分が所定値以上である場合には第1のモードを選択し、該所定値未満である場合には第2のモードを選択した。前回のテストモードにおいてテストバイアスを印加した際に電流計14により検知された電流と、チェックモードにおいてテストバイアスと同じピーク間電圧のチェックバイアスを印加した際に検知された電流との差分である。一方、前述のように、チェックモードにおいて帯電ローラ2にピーク間電圧が異なる複数のチェックバイアスが印加されてもよい。この場合、複数のチェックバイアスのピーク間電圧は、前回のテストモードにおける複数のテストバイアスの一部と同じとすることができる。そして、この場合、選択器としてのCPU110は、次の差分を複数のチェックバイアス各々について算出する。前回のテストモードにおいてテストバイアスを印加した際に検知器により検知された結果と、チェックモードにおいてテストバイアスと同じピーク間電圧のチェックバイアスを印加した際に検知された結果との差分である。そして、選択器としてのCPU110は、算出した複数の差分の少なくとも1つが所定範囲外である場合には第1のモードを選択し、複数の差分の全てが所定範囲内である場合には第2のモードを選択することができる。このように、チェックバイアスの値をチェックチェックバイアスの一部の値と合わせることで、チェックバイアスを印加した際の検知結果に対する比較値として、テストバイアスを印加した際の検知結果の実測値を利用でき、より簡易な制御が可能となる。但し、チェックモードにおいて印加するチェックバイアスのピーク間電圧は必ずしもテストバイアスと同じである必要は無く、異なるピーク間電圧でも良い。その場合は、テストモードにおいて印加したテストバイアスのピーク間電圧値とその際に検知された電流値との関係から、チェックバイアスを印加した際に検知した電流値の比較値を決定する。
実験例1(効果確認)
次に、上述の実施例の制御による効果を確認した結果について説明する。ここでは、上述の実施例1と実施例2とを適用した場合、実施例2と実施例3とを適用した場合の効果を確認したが、これら両者で同等の結果が得られたので、以下まとめて実施例として説明する。
実施例の画像形成装置と比較例の画像形成装置とで、画像Duty(印字率)が30%の画像を用いて、日内枚数を2〜50枚と変えて、2枚ずつ画像を出力し、帯電ローラ2の寿命を比較した。なお、比較例の画像形成装置は、図6、図7および図8を参照して説明した放電電流制御の切替制御及び簡易制御を実施しないことを除いて実施例の画像形成装置と実質的に同じとした。
Figure 0006137869
トナー汚れによる画像不良が発生したタイミングを帯電ローラ2の寿命と判断した。つまり、帯電ローラ2が通電により劣化すると、帯電ムラに起因するスジ状の画像不良が発生する。これを帯電ローラ2の寿命として判断した。また、実施例の画像形成装置を日内枚数が十分多い200枚以上として使用した場合の帯電ローラ2の寿命(帯電ローラ2への電圧印加時間)を、基準の帯電ローラ寿命100%とした。
表1に示すように、比較例の画像形成装置では、日内枚数k=50枚で使われる場合、帯電ローラ寿命は98%になってしまう。同様に、日内枚数k=10枚では92%、日内枚数k=5枚では83%、日内枚数k=2枚では58%になってしまう。つまり、比較例の画像形成装置では、日内枚数kが大きく帯電ローラの寿命に影響を与えてしまっている。
これに対して、実施例の画像形成装置では、日内枚数k=50枚で使われる場合、帯電ローラ寿命は100%となる。同様に、日内枚数k=10枚では98%、日内枚数k=5枚では97%、日内枚数k=2枚では92%となる。つまり、実施例の画像形成装置では、比較例の画像形成装置に比べて、帯電ローラの寿命が延びていることがわかる。
制御時間から実施例の制御による効果の妥当性を考える。先ず、比較例の制御の制御時間を見積もると、電源スイッチのオン時に行われる制御(前多回転動作)による帯電ローラへの電圧印加時間は、平均5秒である。その内訳は、放電電流制御のフル制御、帯電ローラ清掃、感光ドラム電位をならす制御である。一方、実施例の制御の制御時間を見積もると、電源スイッチのオン時に行われる制御(前多回転動作)による帯電ローラへの電圧印加時間は、平均0.5秒である。また、比較例、実施例において、2枚の画像形成を行う場合の帯電ローラへの電圧印加時間は平均6秒である。
この場合、約50000枚分を日内枚数kが2枚であると想定して、画像形成と制御とを繰り返す場合を見積もると、比較例の画像形成装置での帯電ローラ寿命は55%、実施例の画像形成装置での帯電ローラ寿命は90%と見積もられる。そのため、この見積もり結果と実際のデータとには相関が取れていると考えられる。
また、白黒モード(YMC色では帯電ローラに電圧を印加せず、黒色のみ帯電ローラに電圧を印加するモード)を有する画像形成装置でカラー画像をあまり形成しないユーザーにおいては、YMC色の画像形成部において日内枚数kがより少ないことが起きうる。このような場合には、実施例の制御によるより大きな効果が期待できる。
また、高速機であれば、画像形成時間が短くなり、制御時間に対する画像形成時間の割合が小さいため、実施例の制御により制御時間を短縮できれば、画像形成装置のスループットにおける実施例の効果はより大きくなる。
以上のように、実施例によれば、チェックモードである簡易制御を実施し、次のような複数のモードの中から1つを選択して実行する。チェックモードで検知された電流に基づいてテストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードである。これにより、実際に画像形成に供した時間が短いにもかかわらず帯電装置が劣化してしまうことを抑制することができる。また、画像形成装置の使用頻度が低い場合において、過剰な放電電流制御に起因する感光体の劣化を抑制することができる。
その他
上述の実施例では、放電電流制御において、帯電ローラに印加するAC電圧のピーク間電圧値を変化させて、それぞれに対応するAC電流値を測定し、画像形成時に定電圧制御する帯電AC電圧のピーク間電圧値を求める場合について具体例を挙げて説明した。これに対して、上述のように、放電電流制御において、帯電ローラに印加するAC電流値を変化させて、それぞれに対応するAC電圧のピーク間電圧値を測定し、画像形成時に定電流制御する帯電AC電流値を求めることができる。つまり、この場合、調整器としてのCPU110は、互いに電流値が異なる複数のテストバイアスを帯電ローラに印加するテストモードにおいて、複数のテストバイアスを印加した際に検知器により検知されたピーク間電圧に基づき帯電バイアスの電流を調整する。そして、選択器としてのCPU110は、チェックモードにおいてチェックバイアスを印加した際に検知器により検知されたピーク間電圧に基づき、第1のモードと第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する。
この場合であっても、上記実施例と同様に、簡易制御を適用することができる。斯かる態様においては、テストモードであるフル制御におけるテストバイアスの数よりもチェックモードである簡易制御におけるチェックバイアスの数を少なくして、帯電ローラに印加するAC電流値の絶対値の総和が小さくなるようにする。この場合、通常、簡易制御において帯電ローラに印加されるAC電圧のピーク間電圧値の総和は、フル制御において帯電ローラに印加されるAC電圧のピーク間電圧値の総和よりも小さくなる。また、この場合、通常、簡易制御において帯電ローラにおいて移動する電気量(絶対値)は、フル制御において帯電ローラにおいて移動する電気量(絶対値)よりも小さくなる。また、上記実施例から理解されるように、簡易制御におけるテストバイアスのAC電流値は、フル制御で利用したAC電流値のうちから選択して用いるのが好ましい。そして、そのときのAC電圧のピーク間電圧値を求めて、その値と前回のフル制御における同じ値のAC電流値に対応するAC電圧のピーク間電圧値との差が所定値以下の場合は、第2のモードを選択して実行する。一方、その差が所定値より大きければ、フル制御を行うように第1のモードを選択して実行すればよい。
また、上述の実施例では、帯電器である帯電部材はローラ型であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ブレード型、ブラシ型、シート型などであってもよい。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
14 電流計
15 カウンター
16 タイマー
17 RAM
100 画像形成装置
110 CPU(調整器、選択器)
120 電源スイッチ

Claims (13)

  1. 画像形成装置において、
    感光体と、
    前記感光体に画像を形成するに際して前記感光体を帯電する帯電器と、
    前記帯電器に直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電バイアスを印加するバイアス印加器と、
    前記帯電器に流れる電流を検知する検知器と、
    互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスを前記帯電器に印加するテストモードにおいて、前記複数のテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき帯電バイアスのピーク間電圧を調整する調整器と、
    前記画像形成装置の電源が投入されてから画像形成開始信号が入力される前に、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを前記帯電器に印加するチェックモードにおいて前記チェックバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき、前記テストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、前記テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する選択器と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記チェックモードにおいて前記帯電器に印加される前記チェックバイアスは単一であり、前記チェックバイアスのピーク間電圧は前回のテストモードにおける複数のテストバイアスのうちの1つと同じであり、
    前記選択器は、前回のテストモードにおいてテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流と、前記チェックモードにおいて前記テストバイアスと同じピーク間電圧のチェックバイアスを印加した際に検知された電流との差分が、所定値以上である場合には前記第1のモードを選択し、前記所定値未満である場合には前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記チェックモードにおいて前記帯電器にピーク間電圧が異なる複数の前記チェックバイアスが印加され、複数の前記チェックバイアスのピーク間電圧は、前回のテストモードにおける複数のテストバイアスの一部と同じであり、
    前記選択器は、前回のテストモードにおいてテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された結果と、前記チェックモードにおいて前記テストバイアスと同じピーク間電圧のチェックバイアスを印加した際に検知された結果との差分を複数のチェックバイアス各々について算出し、複数の差分の少なくとも1つが所定範囲外である場合には前記第1のモードを選択し、複数の差分の全てが所定範囲内である場合には前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記テストバイアスは、前記帯電器に直流電圧を印加した時の前記感光体への放電開始電圧をVthとしたときに、ピーク間電圧がVthの2倍未満の少なくとも1つのテストバイアスと、ピーク間電圧がVthの2倍よりも大きい互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記チェックバイアスのピーク間電圧は、Vthの2倍未満であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記帯電器は、前記感光体に接触可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 画像形成装置において、
    感光体と、
    前記感光体に画像を形成するに際して前記感光体を帯電する帯電器と、
    前記帯電器に直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電バイアスを印加するバイアス印加器と、
    前記帯電器に流れる電流を検知する検知器と、
    互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスを前記帯電器に印加するテストモードにおいて、前記複数のテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき帯電バイアスのピーク間電圧を調整する調整器と、
    前回の画像形成が終了してから所定時間経過後に画像形成開始信号が入力された場合且つ画像形成が開始される前に、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを前記帯電器に印加するチェックモードにおいて前記チェックバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流に基づき、前記テストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、前記テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する選択器と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記チェックモードにおいて前記帯電器に印加される前記チェックバイアスは単一であり、前記チェックバイアスのピーク間電圧は前回のテストモードにおける複数のテストバイアスのうちの1つと同じであり、
    前記選択器は、前回のテストモードにおいてテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された電流と、前記チェックモードにおいて前記テストバイアスと同じピーク間電圧のチェックバイアスを印加した際に検知された電流との差分が、所定値以上である場合には前記第1のモードを選択し、前記所定値未満である場合には前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記チェックモードにおいて前記帯電器にピーク間電圧が異なる複数の前記チェックバイアスが印加され、複数の前記チェックバイアスのピーク間電圧は、前回のテストモードにおける複数のテストバイアスの一部と同じであり、
    前記選択器は、前回のテストモードにおいてテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知された結果と、前記チェックモードにおいて前記テストバイアスと同じピーク間電圧のチェックバイアスを印加した際に検知された結果との差分を複数のチェックバイアス各々について算出し、複数の差分の少なくとも1つが所定範囲外である場合には前記第1のモードを選択し、複数の差分の全てが所定範囲内である場合には前記第2のモードを選択することを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  10. 前記テストバイアスは、前記帯電器に直流電圧を印加した時の前記感光体への放電開始電圧をVthとしたときに、ピーク間電圧がVthの2倍未満の少なくとも1つのテストバイアスと、ピーク間電圧がVthの2倍よりも大きい互いにピーク間電圧が異なる複数のテストバイアスであることを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  11. 前記チェックバイアスのピーク間電圧は、Vthの2倍未満であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記帯電器は、前記感光体に接触可能に設けられていることを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 画像形成装置において、
    感光体と、
    前記感光体に画像を形成するに際して前記感光体を帯電する帯電器と、
    前記帯電器に直流電圧と交流電圧とを重畳した帯電バイアスを印加するバイアス印加器と、
    前記帯電器に印加された電圧のピーク間電圧を検知する検知器と、
    互いに電流値が異なる複数のテストバイアスを前記帯電器に印加するテストモードにおいて、前記複数のテストバイアスを印加した際に前記検知器により検知されたピーク間電圧に基づき帯電バイアスの電流を調整する調整器と、
    前記画像形成装置の電源が投入されてから画像形成開始信号が入力される前に、少なくとも1つ且つ前記テストモードにおけるテストバイアスの種類よりも少ない数のチェックバイアスを前記帯電器に印加するチェックモードにおいて前記チェックバイアスを印加した際に前記検知器により検知されたピーク間電圧に基づき、前記テストモードを実行することにより帯電バイアスを設定する第1のモードと、前記テストモードを実行することなく前回のテストモードを経て調整された帯電バイアスを設定する第2のモードとを含む複数のモードの中から1つを選択する選択器と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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