JP4952095B2 - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4952095B2
JP4952095B2 JP2006184522A JP2006184522A JP4952095B2 JP 4952095 B2 JP4952095 B2 JP 4952095B2 JP 2006184522 A JP2006184522 A JP 2006184522A JP 2006184522 A JP2006184522 A JP 2006184522A JP 4952095 B2 JP4952095 B2 JP 4952095B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
developing
bias
supply
roller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006184522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008015089A (ja
Inventor
さや香 森田
義和 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Business Technologies Inc filed Critical Konica Minolta Business Technologies Inc
Priority to JP2006184522A priority Critical patent/JP4952095B2/ja
Publication of JP2008015089A publication Critical patent/JP2008015089A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4952095B2 publication Critical patent/JP4952095B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、電子写真方式等の画像形成装置において感光体などの静電潜像担持体上に形成される静電潜像を現像して可視トナー像とする現像装置に関し、また、該現像装置を備えた画像形成装置に関する。
電子写真方式等の画像形成装置としては、具体例としては複写機、プリンタ、ファクシミリ機、これらのうち2以上を組み合わせた複合機等を挙げることができる。かかる画像形成装置は、静電潜像担持体上に形成しようとする画像に応じた静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置で現像して可視トナー像とし、該トナー像を記録媒体に転写、定着させるものである。静電潜像担持体上に形成されたトナー像は直接記録媒体に転写、定着される場合もあるし、中間転写体に1次転写され、該中間転写体から記録媒体に2次転写され、定着される場合もある。さらに、画像形成装置はモノクロ画像形成装置の場合もあるし、カラー画像形成装置の場合もある。
いずれにしても、静電潜像担持体上に形成される静電潜像を現像する現像装置は、用いる現像剤の種類から、トナーを主体とする所謂一成分現像剤を用いる一成分現像装置と、トナー及びキャリアを主体とする所謂二成分現像剤を用いる二成分現像装置に大別することができる。
一成分現像装置は、現像剤としてキャリアを含まないトナー主体の一成分現像剤を用いるため、キャリアを含む二成分現像剤を用いる二成分現像装置と比べると、現像剤におけるトナー濃度の制御、トナーとキャリアの混合攪拌などの機構が不要であり、それだけ現像剤の扱いが容易であり、現像装置構成を簡素化できるなどの利点がある。
一成分現像剤には磁性トナーを採用するものと非磁性トナーを採用するものがあるが、磁性トナーはその磁性成分の影響でトナー色が限られてくるのに対し、非磁性トナーは、トナーのカラー化が容易であり、それ故、カラー画像形成に適している、という利点がある。また、非磁性トナーでは、磁性トナーを用いる場合に現像装置に通常要求されるマグネット機構が不要となり、それだけ現像装置構成を簡素化できる利点もある。
各種タイプの現像装置において、一般的にそうであるように、非磁性トナーを用いる一成分現像装置においても、現像のために現像剤を静電潜像担持体上の静電潜像へ供給するための部材として、現像剤を周面上に担持して現像領域へ搬送する現像ローラが採用されるのが一般的である。
また、静電潜像の現像にあたっては、現像ローラ上のトナーを静電潜像へ円滑に移行させるために、現像ローラに現像バイアスが印加される。この場合の現像バイアスとしては、現像ローラへのトナーの離れがたい付着を抑制して高画質のトナー画像を得るために、交流現像バイアス〔例えば、直流電圧と交流電圧とを併用した(代表的には直流電圧に交流電圧を重畳した)交流現像バイアス〕が採用されることがある。
また、現像ローラへトナーが十分供給されるように、現像装置内に現像ローラに臨むトナー供給ローラを設けることも広く行われている。
非磁性トナーを主体とする一成分現像剤を採用する現像装置では、トナーの帯電方式として摩擦帯電方式が採用されるのが一般的である。かかるトナーの摩擦帯電は、例えば、現像ローラに当接させたトナー規制部材、すなわち、現像ローラに保持され、現像ローラの回転に伴って現像領域へ搬送されようとするトナーの量を規制するとともに薄層化するトナー規制部材を現像剤が通過するとき摩擦帯電させる場合を挙げることができる。
前記トナー供給ローラを前記現像ローラに接触回転させ、該両ローラのニップ部でトナーを摩擦帯電させることも提案されている。この摩擦帯電と前記トナー規制部材による摩擦帯電を併用することもある。
ところで、非磁性トナーを主体とする一成分現像剤を採用する現像装置では、トナーが劣化してトナーに帯電不良が発生することがある。トナーの帯電不良は形成されるトナー画像の濃度低下を招く。
そこで、前記トナー供給ローラと現像ローラとの間に電位差を設定し、電荷注入によりトナーに荷電することが提案されている。
しかし、そのようにトナー供給ローラと現像ローラ間に電荷注入のための電位差を設けたとしても、長期にわたる現像装置の使用でトナーが相当劣化している場合や、また、トナーが帯電し難い高温高湿環境下等では、トナーの帯電性能が低下し、トナーが正規帯電極性に所定帯電量で帯電し難くなったり、逆荷電トナーが増加したりする。
帯電量が低下したトナーは、現像ローラによる保持力低下からトナー画像濃度の低下を招き、逆荷電トナーの増加は所謂カブリを発生させる。
また、前記トナー供給ローラと現像ローラとの間に電位差を設定する場合、その電位差によっては、帯電性が適正なレベルにある初期トナーは帯電量が大きくなりすぎ、現像ローラに強く拘束されて静電潜像担持体への移動性が低下し、画像濃度が低下したり、過剰帯電成分によるカブリが発生することもある。かといって電位差を小さく設定すると、初期トナーについてのかかる問題は解消されるものの、劣化トナーによる画像濃度低下やカブリが発生する、という問題もある。
この点、特開平11−305501号公報には、現像ローラとトナー供給ローラの間に電位差を設ける一方、静電潜像担持体上の少なくとも2点に異なる現像バイアスのもとに画像パターンを形成し、それら画像の濃度を濃度測定手段で測定し、該現像バイアスに対する画像濃度の傾きを求め、その画像濃度の傾きに基づき、トナー供給ローラに印加する前記電位差形成のための供給バイアスを変化させることが記載されている。
同公報には、かかる供給バイアスの制御により、トナーの劣化、現像ローラ及びトナー供給ローラの変化、さらには環境の変化に影響されることなく高品質の画像が得られる、と記載されている。
なお、特開平11−231645号公報には、現像ローラとトナー供給ローラの間に電位差を設けるようにし、且つ、高温高湿環境下でのトナー供給ローラの抵抗RHが低温低湿環境下でのトナー供給ローラの抵抗RLよりも低くなるように該トナー供給ローラを形成しておき、それによりトナーが帯電し難い高温高湿環境ではトナー供給ローラと現像ローラ間の電位差を低温低湿環境下より大きく設定して、トナーの帯電性を補うことが記載されている。
また、特開2000−112212号公報には、新しいトナーを現像装置へ補給するとトナー帯電性が変化してベタ画像濃度が低下することから、これを防ぐために、トナーカートリッジ交換時には、トナー供給ローラと現像ローラ間の電位差を増加させることが記載されている。
特開平11−305501号公報 特開平11−231645号公報 特開2000−112212号公報
しかしながら、特開平11−305501号公報に記載された、トナー供給ローラ及び現像ローラ間の電位差制御方法では、静電潜像担持体上の少なくとも2点に異なる現像バイアスのもとに画像パターンを形成し、それら画像の濃度を濃度測定手段で測定し、該現像バイアスに対する画像濃度の傾きを求め、その画像濃度の傾きに基づき、供給バイアスを変化させなければならず、供給バイアスの制御が複雑である。また、トナー帯電性の大きい変化に対応し難い。
なお、特開平11−231645号公報記載の電位差制御は環境の変化には対応できるが他のトナー帯電量を左右する要因であるトナー劣化には対応できないし、特開2000−112212号公報記載の電位差制御はトナーカートリッジ交換には対応できるが、他のトナー帯電量を左右する要因であるトナー劣化や、環境変化には対応できない。
そこで本発明は、
静電潜像担持体上に形成しようとする画像に応じた静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置により現像して可視トナー像とし、該トナー像を記録媒体に転写、定着させることができる画像形成装置であって、前記現像装置は、静電潜像担持体上に形成される静電潜像を非磁性トナーを主体とする一成分現像剤を用いて現像でき、周面上にトナーを担持して該静電潜像を現像する現像領域へ搬送する現像ローラと、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラと、前記トナー供給ローラから前記現像ローラへ供給されて前記現像領域へ搬送されるトナーを静電潜像現像に適する量に規制するとともに摩擦帯電させるトナー規制部材と、該現像ローラに現像バイアスを印加するための現像バイアス印加装置と、前記トナー供給ローラにトナー供給バイアスを印加するための供給バイアス印加装置とを備えた現像装置である画像形成装置であり、該現像装置により静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を左右する複数の要因から予め選択された要因が、その選択された要因の種類にかかわらず、予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているか否かに応じ、静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を簡易に静電潜像現像に適する帯電量に制御することができ、それだけ画像濃度低下、カブリ等の画像不良を抑制して高画質の画像を現像形成できる画像形成装置を提供することを課題とする。
前記第1の課題を解決するため本発明は次の画像形成装置を提供する。
静電潜像担持体上に形成しようとする画像に応じた静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置により現像して可視トナー像とし、該トナー像を記録媒体に転写、定着させることができる画像形成装置であり、
前記現像装置は、静電潜像担持体上に形成される静電潜像を非磁性トナーを主体とする一成分現像剤を用いて現像する現像装置であって、周面上にトナーを担持して該静電潜像を現像する現像領域へ搬送する現像ローラと、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラと、前記トナー供給ローラから前記現像ローラへ供給されて前記現像領域へ搬送されるトナーを静電潜像現像に適する量に規制するとともに摩擦帯電させるトナー規制部材と、該現像ローラに現像バイアスを印加するための現像バイアス印加装置と、前記トナー供給ローラにトナー供給バイアスを印加するための供給バイアス印加装置とを備えた現像装置であり、
前記供給バイアス印加装置の制御部が設けられており、
前記現像バイアス印加装置は前記現像バイアスとして交流現像バイアスを印加する装置であり、
前記供給バイアス印加装置は前記供給バイアスとして、前記交流現像バイアスと位相が同期し、プラス側又はマイナス側のうちいずれか一方の位相に該交流現像バイアスに対しオフセット電位差を設けた第1の交流供給バイアス又は前記交流現像バイアスと位相が同期し、プラス側及びマイナス側の双方の位相に前記交流現像バイアスに対しオフセット電位差を設けた第2の交流供給バイアスを印加できる装置であり、
前記第1及び第2の交流供給バイアスにおけるオフセット電位差はトナーへの電荷注入が可能で、前記トナー規制部材通過後のトナーの帯電量を静電潜像現像に適する帯電量とするためのオフセット電位差であり、前記第2の交流供給バイアスにおけるオフセット電位差は前記第1の交流供給バイアスにおけるオフセット電位差によるトナーヘの電荷注入よりトナーへの電荷注入量が多いオフセット電位差であり、
前記制御部は、前記トナーの帯電性を左右する複数の要因から予め選択された要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達していないときは前記供給バイアス印加装置に前記供給バイアスとして前記第1交流供給バイアスを前記トナー供給ローラに印加させ、該要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているときは、前記供給バイアス印加装置に前記供給バイアスとして前記第2交流供給バイアスを前記トナー供給ローラに印加させる画像形成装置。
本発明に係る画像形成装置によると、現像装置において、供給バイアス印加装置からトナー供給ローラへ印加させる供給バイアスとして、プラス側及びマイナス側の双方の位相にオフセット電位差を設けた前記第2の交流供給バイアスを採用するときの方が、一方の位相にオフセット電位差を設けた前記第1の交流供給バイアスを採用するときより、トナー供給ローラから現像ローラへ供給されるトナーの帯電量を、従って静電潜像現像に供されるトナーの帯電量を増加させることができる。また、それだけトナー帯電性の大きい変化に対応できる。
前記制御部は、トナーの帯電性を左右する複数の要因から予め選択された要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているか、否かに応じて、トナーが静電潜像現像にに適する帯電量に帯電するように、供給バイアスを前記第1の交流供給バイアスと第2の交流供給バイアス間で切り換えることができる。
さらに言えば、前記制御部は、前記トナーの帯電性を左右する複数の要因から選択された要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達していないときは前記供給バイアス印加装置に前記供給バイアスとして前記第1交流供給バイアスを前記トナー供給ローラに印加させ、該要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているときは、前記供給バイアス印加装置に前記供給バイアスとして前記第2交流供給バイアスを前記トナー供給ローラに印加させる
この供給バイアス切り換えは、前記予め選択された要因の種類にかかわらず、制御部による電気的な制御により簡易に行うことができる。
かくして、本発明に係る画像形成装置によると、現像装置により静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を左右する複数の要因から予め選択された要因が、その選択された要因の種類にかかわらず、予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているか否かに応じ、静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を簡易に静電潜像現像に適する帯電量に制御することができ、それだけ画像濃度低下、カブリ等の画像不良を抑制して高画質の画像を現像形成できる。
ここで、「交流現像バイアス」とは、例えば、直流電圧と交流電圧とを併用したバイアスであり、代表例として、直流電圧に交流電圧を重畳した交流現像バイアスを挙げることができる。
また、「交流供給バイアス」も、例えば、直流電圧と交流電圧とを併用したバイアスであり、代表例として、直流電圧に交流電圧を重畳した交流供給バイアスを挙げることができる。
現像バイアスとして交流現像バイアスを採用することで、現像ローラへのトナーの離れ難い付着を抑制でき、それだけ高画質のトナー画像を得ることができる。
供給バイアスとして交流供給バイアスを採用することで、トナー供給ローラへのトナーの離れ難い付着を抑制でき、それだけ円滑にトナーを供給ローラから現像ローラへ供給できる。
前記交流現像バイアス及び供給バイアスのそれぞれの電圧波形については、本発明の課題を解決できる範囲で様々の波形を採用できるが、例えば、矩形波を挙げることができる。すなわち、前記交流現像バイアス及び供給バイアスのそれぞれの電圧波形として矩形波を例示できる。
前記「トナーの静電潜像現像に適する帯電量」とは、ある一定値に固定されたものである必要はなく、例えば−20μC/g〜−40μC/gの範囲というようにある範囲をもって適正な帯電量とされる場合も含まれる。
「トナー帯電量を左右する要因」としては、
(1) トナーが劣化しているか否か、
(2) 現像装置周囲の環境条件〔温度及び(又は)湿度〕、
(3) 新たなトナーの補給が行われたか否か、を例示できる。
これらがトナー帯電量を左右する要因となるのは、「トナーの劣化」については、トナーが劣化するとトナーの帯電量が低下してくるからであり、「環境条件」については、例えば高温高湿環境(例えば30℃、85%RH)では低温低湿環境(例えば20℃、60%RH)よりトナーが帯電し難くなる傾向があり、低温低湿環境では高温高湿環境よりトナー帯電性が良好であるからである。
「新たなトナーの補給」については、新たなトナーを現像装置へ補給すると、補給直後のしばらくの間、現像装置内で劣化トナーと初期トナーとが混合されることで、一時的に逆極性帯電トナーが増加し、所謂カブリが発生したり、ベタ画像濃度が低下するからである。
トナーが劣化しているか否かについては、その判断指標として次のものを例示できる。(1) 現像装置による画像形成枚数
この指標は、画像形成枚数が増加してくるとトナーが劣化してくることに基づいている。
(2) 現像装置による平均印字面積率
ここで「平均印字面積率」とは、印字(トナー像形成)を行った頁の画像形成領域面積全体に対し占める、印字に伴うトナー付着部分の面積の割合(印字面積率)の、該平均印字面積率算出時に至る前の所定像形成枚数(例えば1000枚)についての平均値である。
静電潜像担持体への静電潜像の形成を例えばコンピュータ等からの画像情報に応じてレーザー光による画像露光によりドット或いはドットの集まりで形成する場合、現像装置によるトナー像形成もトナーのドット或いはドットの集まりで形成される。このようにドットでトナー画像を形成する場合には、平均印字面積率算出時に至る前の所定画像形成枚数(例えば1000枚)の総画像形成ドット数を該画像形成枚数で除して得られる値をもって平均印字面積率としてもよい。
この指標は、トナーの消費量に関係しており、平均印字面積率が高いときはトナー消費量が多く、従って劣化トナーが増えにくいが、平均印字面積率が低いときはトナー消費量が少なく、従って劣化トナーが増え易いことに基づいている。
(3) 現像装置の駆動時間の積算値
この指標は、現像装置の駆動時間積算値が増加してくると、繰り返し現像領域へ供されるトナーの量が増加してきて、トナーが劣化してくることを意味していることに基づいている。
以上説明したトナー帯電量を左右する要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているか否かに応じて前記制御部が前記供給バイアス印加印加装置を制御して前記トナー供給ローラへ印加させる供給バイアスを切り換える例として次の場合を例示できる。
(A) 現像装置による画像形成枚数に応じて切り換える。
例えば、前記制御部は、現像装置による画像形成枚数が所定画像形成枚数以上では、前記供給バイアス印加装置に前記第2の交流供給バイアスを印加させる。
(B) 現像装置による平均印字面積率に応じて切り換える。
例えば、前記制御部は、現像装置による平均印字面積率が所定平均印字面積率以下では、前記供給バイアス印加装置に前記第2の交流供給バイアスを印加させる。
(C) 現像装置の駆動時間の積算値に応じて切り換える。
例えば、前記制御部は、現像装置の駆動時間の積算値が所定積算値以上では、前記供給バイアス印加装置に前記第2の交流供給バイアスを印加させる。
(D) 環境条件に応じて切り換える。
例えば、前記制御部は、現像装置周囲の環境条件〔温度及び(又は)湿度〕が所定の環境条件〔所定の温度及び(又は)湿度〕以上では、前記供給バイアス印加装置に前記第2の交流供給バイアスを印加させる。
(E) 新しいトナーの補給の有無に応じて切り換える。
例えば、前記制御部は、新しいトナーの補給時から所定時間が経過するまでは前記第1の交流供給バイアスから前記第2の交流供給バイアスへ切り換える。
上記(A) の場合の「所定画像形成枚数」、(B) の「所定平均印字面積率」、(C) の「駆動時間の所定積算値」、(D) の「所定環境条件」、(E) の「新しいトナーの補給時から所定時間」は、それぞれトナー帯電量を静電潜像現像に適する帯電量とするために供給バイアスの切り換えを行う閾値であり、予め実験等により求めておくことができる。
前記(E) の「新しいトナーの補給時」は、「トナー補給開始時」、「トナー補給完了時」、「トナー補給開始から完了に至るまでの間の予め定めた時」のいずれでもよい。
上記(A) において画像形成枚数が所定画像形成枚数より少ないときは、画像形成枚数に関しては前記第1の交流供給バイアスを印加させればよく、(B) において平均印字面積率が所定平均印字面積率より高いときは、平均印字面積率に関しては前記第1の交流供給バイアスを印加させればよく、(C) において駆動時間の積算値が所定積算値に達していないときは、現像装置駆動時間の積算値に関する限りは前記第1の交流供給バイアスを印加させればよく、(D) において環境条件が所定の温度及び(又は)湿度より低いときは、環境条件に関しては前記第1の交流供給バイアスを印加させればよく、(E) において新トナーの補給がない状態では、新トナー補給に関する限りは前記第1の交流供給バイアスを印加させればよい。しかし、それぞれの場合において、他の条件も考慮する場合は、それらも判断材料として第1又は第2のいずれかの交流供給バイアスを印加させればよい。
制御部は、以上説明したように様々の制御を適宜2以上組み合わせて行うものでもよい。
本発明に係る画像形成装置において、前記現像形成されるトナー像の記録媒体への転写は、静電潜像担持体上から直接的に記録媒体に転写されてもよいし、例えば静電潜像担持体上から中間転写体に1次転写され、該中間転写体から記録媒体に2次転写されてもよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、モノクロ画像形成装置であってもよいし、カラー画像形成装置であってもよい。具体例として、スタンドアローン或いはネットワーク接続された複写機、プリンタ、ファクシミリ機、これらのうち2以上を組み合わせた複合機等を挙げることができる。
以上説明したように本発明によると、
静電潜像担持体上に形成しようとする画像に応じた静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置により現像して可視トナー像とし、該トナー像を記録媒体に転写、定着させることができる画像形成装置であって、前記現像装置は、静電潜像担持体上に形成される静電潜像を非磁性トナーを主体とする一成分現像剤を用いて現像でき、周面上にトナーを担持して該静電潜像を現像する現像領域へ搬送する現像ローラと、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラと、前記トナー供給ローラから前記現像ローラへ供給されて前記現像領域へ搬送されるトナーを静電潜像現像に適する量に規制するとともに摩擦帯電させるトナー規制部材と、該現像ローラに現像バイアスを印加するための現像バイアス印加装置と、前記トナー供給ローラにトナー供給バイアスを印加するための供給バイアス印加装置とを備えた現像装置である画像形成装置であり、該現像装置により静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を左右する複数の要因から予め選択された要因が、その選択された要因の種類にかかわらず、予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているか否かに応じ、静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を簡易に静電潜像現像に適する帯電量に制御することができ、それだけ画像濃度低下、カブリ等の画像不良を抑制して高画質の画像を現像形成できる画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る現像装置の1例(現像装置4)を備えた画像形成装置の1例(プリンタ)を示している。図2は現像装置4に関係する制御回路を概略的に示す図である。
図1のプリンタAはモノクロ画像を形成するプリンタである。プリンタAは、静電潜像担持体1並びにその周囲に順次配置された帯電装置2、画像露光装置3、現像装置4及び1次転写装置5及びクリーニング装置6等を備えている。さらに、中間転写ベルト7、2次転写装置8、定着装置9、タイミングローラ対10等も備えている。
像担持体1は、ここではドラム型の、負帯電性の感光体である。
帯電装置2はコロナ放電により感光体1表面を帯電させるスコロトロン方式の帯電装置であるが、帯電ローラ、帯電ブラシ等の接触式帯電装置であっても構わない。
画像露光装置3は、本例では、レーザービームを用いて露光を行うものであり、図示省略のパーソナルコンピュータ等から提供される画像情報に応じて感光体1上に画像露光を施せる。
現像装置4については後ほど詳述する。
1次転写装置5は本例ではトナー像転写用部材として1次転写ローラ51を採用したものである。
クリーニング装置6は、本例では感光体1表面に接触配置されたクリーニングブレード61を有している。
なお、感光体1のクリーニング装置は、ブレード61による装置に限定されることはなく、クリーニングローラ、クリーニングブラシ、クリーニングフィルム、クリーニングウエブ、クリーニングスリーブ等を採用するものでもよい。
中間転写ベルト7はベルト駆動ローラ71とそれに対向するローラ72とに巻き掛けられており、感光体1表面に接触配置されている。前記の1次転写ローラ51は中間転写ベルト7を間にして感光体1に臨設されている。
中間転写ベルト7の対向ローラ72に巻き掛けられた部分には、本例ではクリーニングブレード方式のクリーニング装置73が配置されている。
前記2次転写装置8は本例では転写用部材として2次転写ローラ81を採用したものである。転写ローラ81はベルト7の駆動ローラ71に巻き掛けられた部分に臨設されている。
現像装置4は、図2にも示すように、負帯電性の非磁性トナーTを主体とする一成分現像剤を用いて、本例では感光体1上の静電潜像を反転現像するものである。
現像装置4は、感光体1に接触又は感光体1に対し僅かに間隙をおいて位置する現像ローラ41、現像ローラ41に接触配置され該ローラ41にトナーを供給するトナー供給ローラ42を有している。
これらローラ41、42はトナーTを収容する現像装置ケース40に回転可能に支持され、感光体1上の静電潜像の現像においては、図示省略の駆動部により、現像ローラ41は感光体回転方向と反対方向に、トナー供給ローラ42は現像ローラ41と同方向に回転駆動される。
上記のほか、現像装置4は、ケース40に支持されて現像ローラ41表面に当接されたトナー規制部材43及び除電部材44を備えている。トナー規制部材43は現像ローラ41の表面移動方向においてトナー供給ローラ52より下流側に配置されており、除電部材44はトナー供給ローラ52より上流側に配置されている。
トナー規制部材43は、トナー供給ローラ42により現像ローラ41上に供給され、現像ローラ41の周面上に担持されて感光体1に臨む現像領域へ向け搬送されるトナーを静電潜像現像に適する量に規制し薄層化するとともに該トナーを摩擦帯電させる。
除電部材44は、現像領域において消費されずに現像ローラ41周面上に担持されたまま現像装置ケース40へ戻ってきてトナー供給ローラ42にて回収されようとするトナーから除電して、トナー供給ローラ42による回収を容易にするものである。除電部材には図示省略の電源から除電電圧が印加される。
また、現像装置ケース40の天壁にはトナー補給装置45が搭載されている。補給装置45はケース40内トナー量検出装置(図示省略)がケース内トナーの所定量以下への減少を検出すると後述する制御部Contの指示のもとに新たなトナーをケース40へ補給するものである。
図2に示すように、感光体1上の静電潜像の現像にあたっては、制御部Contの指示のもとに現像ローラ41に現像バイアス印加装置PW1から現像バイアスが印加される。また、制御部Contの指示のもとにトナー供給ローラ42に供給バイアス印加装置PW2から所定の供給バイアスが印加される。現像バイアス及び供給バイアスについては後ほどさらに説明する。
以上説明したプリンタAによると、画像形成にあたっては、中間転写ベルト7が図示省略の駆動モータによる駆動ローラ71の回転により図1において反時計方向回りに回転駆動されるとともに感光体1が図示省略の駆動モータにより図1において時計方向回りに回転駆動される。
このように回転する感光体1の表面が帯電装置2により帯電される。本例では、このときの感光体帯電電位は略−450Vである。このようにして帯電した感光体表面帯電域に画像露光装置3から形成しようとする画像に応じた画像露光が施され、静電潜像が形成され、該静電潜像が現像装置4の現像ローラ41により供給されるトナーTで現像され、トナー像が形成される。
このとき、トナー供給ローラ42に制御部Contの指示のもとに供給バイアス印加装置PW2から供給バイアスが印加されるとともに現像ローラ41に制御部Contの指示のもとに現像バイアス印加装置PW1から現像バイアスが印加される。
供給バイアスは、現像ローラ41により現像に供されるトナーが静電潜像の現像に適する帯電量に帯電するようにトナーに電荷注入を行うとともにトナーを円滑にローラ42からローラ41へ移行させる。
現像バイアスは、現像ローラ周面上のトナーTを円滑に静電潜像へ向け移行させる。
感光体1上に形成されたトナー像は図示省略の1次転写電源から転写電圧が印加された1次転写ローラ51によりベルト7上に1次転写され、2次転写ローラ81に臨む2次転写領域へ向け搬送される。
一方図示省略の記録媒体供給部から引き出された記録媒体(例えば記録紙)Sがタイミングローラ対10に供給される。タイミングローラ対10は、ベルト7上のトナー像が2次転写領域へ到来するタイミングで記録媒体Sを2次転写領域へ供給する。すると、図示省略の2次転写電源から転写電圧が印加された2次転写ローラ81によりベルト7上のトナー像が記録媒体S上へ2次転写される。
記録媒体Sはひき続き定着装置9へ搬送され、そこでトナー像が加熱加圧下に定着され、その後、図省略の排出トレイへ排出される。このようにして画像形成される。
現像装置4についてさらに説明する。
現像バイアス印加装置PW1は、AC電源と直流電源とを併用したもので、図3の(a)に示すように、交流電圧に直流電圧を重畳した、矩形波の交流現像バイアスを現像ローラ41に印加する。
本例での交流現像バイアスは、ピークツーピーク電圧Vbpp =1600Vの矩形波交流電圧に電圧Vbdc =−400Vの直流電圧を重畳したもの(Duty40%) である。現像バアイスの最大値Vbmax=400Vであり、最小値Vbmin=−1200Vである。
供給バイアス印加装置PW2も、AC電源と直流電源とを併用したもので、交流電圧に直流電圧を重畳した、矩形波の第1の交流供給バイアス(図3の(b))又は第2の交流供給バイアス(図3の(c))をトナー供給ローラ42へ印加する。第1、第2の供給バイアスは現像バイアスと位相が同期している。
本例での第1の供給バイアスは、ピークツーピーク電圧Vrpp =1900Vの矩形波交流電圧に電圧Vrdc =−550Vの直流電圧を重畳したものである。第1供給バアイスの最大値Vrmax=400Vであり、最小値Vrmin=−1500Vである。
この第1供給バイアスは現像バイアスに対しマイナス側位相においてオフセット電位差ΔV1=300Vを示し、従ってトナー供給ローラ42と現像ローラ41間に、トナーに電荷注入するとともにトナーをローラ42から41へ移行させるための電位差ΔV=300Vを形成する。
なおΔVは、ΔV=|Vbmax−Vrmax+Vbmin−Vrmin|で表される。
本例での第2の供給バイアスは、ピークツーピーク電圧Vrpp=1600Vの矩形波交流電圧に電圧Vrdc=−600Vの直流電圧を重畳したものである。第2供給バアイスの最大値Vrmax=200Vであり、最小値Vrmin=−1400Vである。
この第2供給バイアスは現像バイアスに対しプラス側及びマイナス側のそれぞれの位相においてオフセット電位差V21,V22=200Vを示し、従ってトナー供給ローラ42と現像ローラ41間に、トナーに電荷注入するとともにトナーをローラ42から41へ移行させるための電位差ΔV=400V(>第1供給バイアス採用時のΔV=200V)を形成する。
すなわち、供給バイアス印加装置PW2からトナー供給ローラ42へ印加させる供給バイアスとして、第2の交流供給バイアスを採用するときの方が、第1の交流供給バイアスを採用するときより、トナー供給ローラ42から現像ローラ41へ供給されるトナーの帯電量を、従って静電潜像現像に供されるトナーの帯電量を増加させることができる。これにより、トナー帯電性の大きい変化にも対応できる。
なお、これら各電圧は後掲の表にまとめて示してある。表において左端における「片波300」は供給バイアスが第1供給バイアスであり、マイナス側位相におけるオフセット電位差ΔV1が300Vであることを示しており、「両波200」は供給バイアスが第2供給バイアスであり、プラス側位相のオフセット電位差ΔV21及びマイナス側位相のオフセット電位差ΔV22がそれぞれ200Vであることを示している。
制御部Contは、トナー帯電量を左右する要因、すなわち、
(1) トナーが劣化しているか否か、
(2) 現像装置周囲の環境条件〔温度及び(又は)湿度〕、
(3) 新たなトナーの補給が行われたか否か
等のうちから予め選択された1又は2以上の要因に応じて、トナーが静電潜像現像に適する帯電量に帯電するように、供給バイアスを前記第1の交流供給バイアスと第2の交流供給バイアス間で切り換える。その切り換えは、予め選択された要因の種類にかかわらず、制御部Contによる電気的な制御により簡易に行うことができる。
制御部Contは、
(A) 現像装置による画像形成枚数が所定画像形成枚数以上か否か、
(B) 現像装置による平均印字面積率が所定平均印字面積率以下か否か、
(C) 現像装置の駆動時間の積算値が所定積算値以上か否か
などによってトナーが劣化しているか否かを判断することができる。
「平均印字面積率」をトナー劣化の指標として採用する場合は、平均印字面積率算出時前の所定画像形成枚数(例えば1000枚)の総画像形成ドット数を該画像形成枚数で除して得られる値をもって平均印字面積率とすることができる。この場合、ドット数のカウントは図示省略のドットカウンタに行わせればよい。また「平均印字面積率」は平均印字面積率を求める前の所定画像形成枚数(例えば1000枚)についてドットカウンタでカウントされた総画像形成ドット数で判断することもできる。なお、画像形成枚数のカウントは図示省略の画像形成枚数カウンタに行わせればよい。
制御部Contは、現像装置4におけるトナーTが正常なものとみなし得るときには、前記第1供給バイアスをトナー供給ローラ41へ印加させる。しかし、トナーが劣化したり、環境条件が変動したり、トナー補給装置45から新たなトナーが補給される等によりトナー帯電量が十分得られないときには、供給バイアスを第1供給バイアスから第2供給バイアスへ切り換える。
制御部Contにおいてトナー帯電量を左右する要因の変動によりトナーが劣化したか否か等を判断し、供給バイアスを第1供給バイアスから第2供給バイアスへ切り換え制御する場合の具体例として次の場合を例示できる。
ア)現像装置4による画像形成枚数が所定画像形成枚数(例えば1000枚)以上になるとトナーが劣化したとみなして第2供給バイアスへ切り換える。
イ)所定の単位画像形成枚数(例えば10〜5000枚の範囲から予め定めた平均印字面積率を求める前の画像形成枚数)でのドットカウンタの値が所定値以下(例えば平均印字面積率が0〜5%の範囲から予め定めた率以下を示すドットカウンタ値)になるとトナーが劣化したとみなして第2供給バイアスへ切り換える。
ウ)所定の単位画像形成枚数(例えば10〜5000枚の範囲から予め定めた平均印字面積率を求める前の画像形成枚数)でのドットカウンタの値が所定値以下(例えば平均印字面積率が0〜5%の範囲から予め定めた率以下を示すドットカウタ値)になり、トナー補給装置45から新たなトナーが補給されたときは、第2供給バイアスへ切り換える。
エ)図示省略の現像装置駆動時間カウンタによりカウントされる、現像装置4の駆動時間の積算値が所定の値(例えば1時間)以上となるとトナーが劣化しとみなして第2供給バイアスへ切り換える。
オ)周囲環境温度を図示省略の温度センサで測定し、該環境温度が所定温度(例えば10℃〜40℃の範囲から予め定めた温度)を超えている間はトナー帯電量が低下するとみなして、画像形成枚数にかかわらず第2供給バイアスへ切り換える。
カ)周囲環境湿度を図示省略の湿度センサで測定し、該環境湿度が所定湿度(例えば相対湿度20%〜95%の範囲から予め定めた湿度)を超えている間はトナー帯電量が低下するとみなして、画像形成枚数にかかわらず第2供給バイアスへ切り換える。
かくして、現像装置4及びこれを搭載したプリンタAによると、トナー帯電量を左右する複数の要因から予め選択された1又は2以上の要因に応じ、その選択された要因の種類にかかわらず、静電潜像の現像に供されるトナーの帯電量を簡易に静電潜像現像に適する帯電量に制御することができ、それだけ画像濃度低下、カブリ等の画像不良を抑制して高画質の画像を形成できる。
未使用トナーを室温20℃相対湿度60%の環境下に8時間放置したトナーを初期トナーとして現像装置4に収容して、供給バイアスとして第1供給バイアスを採用し、温度30℃、相対湿度85%の環境下で、A4サイズ記録紙に印字面積率1%にて、2時間画像形成を続け、初期トナーにより形成した初期の画像と、2時間画像形成を続けたときの劣化トナーにより形成した最後の画像のそれぞれについてカブリの程度を評価したところ、次表に示すように、初期トナーによる初期画像ではカブリが見られず良好な画像を得ることができたが(表において「片波300」と同段に示す○印)、2時間画像形成を続けたときの劣化トナーによる最後の画像については、カブリが発生した(表において「片波300」と同段に示す△印)。
また、供給バイアスを第2供給バイアスに代え、その他の条件は同じとして得られた初期トナーによる初期画像と2時間画像形成を続けたときの劣化トナーによる最後の画像とについてのカブリ評価では、初期画像ではカブリが見られる一方(表において「両波200」と同段に示す△印)、劣化トナーによる画像ではカブリが見られなかった(表において「両波200」と同段に示す○印)。
このことは、劣化していない正常なトナーでは、第1供給バイアスを採用することが適しており、第2供給バイアスを採用するとトナーが過剰帯電してカブリが発生することを示しており、一方、劣化トナーでは、第2供給バイアスを採用することで、カブリを抑制できることを示している。
次に、トナーの帯電性評価を示す図4及び供給バイアスとトナー逆荷電比率及び画像レベルの関係を示す図5について説明する。
前記初期トナーを使用して、供給バイアスとして第1供給バイアス〔図4、図5中の「片波−300」(マイナス側位相のオフセット電位差300V)〕を採用して、温度30℃、相対湿度85%の環境下で、A4サイズ記録紙に画像形成を開始し、画像形成を続け、A4サイズ記録紙1000枚当たりの平均印字面積率が3%以下となったときトナーが劣化したものとみなして、供給バイアスを第2供給バイアス〔図4、図5中の「両波−200」(プラス、マイナスの各側の位相のオフセット電位差200V)、又は「両波−300」(プラス、マイナスの各側の位相のオフセット電位差300V)〕に切り換えたところ、図4に示す帯電量分布が得られた。図5はこのときのトナー逆荷電比率と画像レベルとを示す。
図4は、第1供給バイアスである「片波−300」にて適正な帯電量分布を示す新品トナー(正常トナー)が、劣化により逆荷電トナーを多く含むようになることを示しているとともに、第2供給バイアスである「両波−200」又は「両波−300」に切りえることで逆荷電トナーが減少し、新品トナーの帯電量分布に近づくことを示している。
図5は、図4での逆荷電トナーの割合と画像レベルをプロットし、逆荷電トナーが減少することで、画像レベルが向上していることを示している。
なお、初期トナー等の正常なトナーに対する第1供給バイアスのオフセット電位差ΔV1は、現像ローラから感光体へのリーク発生を抑制する上で、0<ΔV1<2000Vの範囲に設定されることが望ましい。
また、劣化トナー等に対する第2供給バイアスのオフセット電位差ΔV21、ΔV22は、リーク発生を抑制する上で、0<ΔV21,ΔV22<2000Vの範囲に設定されることが望ましい。
以上説明した現像装置4では第1供給バイアスは現像バイアスに対しマイナス側位相においてオフセット電位差を形成したが、例えば正帯電性トナーを用いるような場合はプラス側位相にオフセット電位差を形成してもよい。
以上説明したプリンタAは感光体1上のトナー像を記録媒体Sに中間転写体(ベルト7)を介して転写定着させるモノクロ画像形成装置であったが、本発明は中間転写体を採用しないモノクロ画像形成装置や、所謂4サイクル型、タンデム型等のカラー画像形成装置等にも適用可能である。
本発明は、トナー供給ローラへ供給バイアスを印加する現像装置において、トナー帯電量を左右する要因に応じて、該供給バイアスを切り換えることで、簡易にトナー帯電量を適切化できる現像装置、及び該現像装置を搭載することでそれだけ良好な画像を形成できる画像形成装置を提供することに利用できる。
本発明に係る画像形成装置の1例の構成を概略的に示す図である。 現像装置に関係する制御回路の概略を示す図である。 現像バイアス及び供給バイアスの例を示す図である。 供給バイアスと帯電量分布の関係を示す図である。 供給バイアスとトナー逆荷電比率及び画像レベルの関係を示す図である。
符号の説明
A プリンタ
1 感光体
2 帯電装置
3 画像露光装置
4 現像装置
40 現像装置ケース
41 現像ローラ
42 トナー供給ローラ
43 トナー規制部材
44 除電部材
45 トナー補給装置
PW1 現像バイアス印加装置
PW2 供給バイアス印加装置
Cont 制御部
5 1次転写装置
51 1次転写ローラ
6 クリーニング装置
61 クリーニングブレード
7 中間転写ベルト
71 駆動ローラ
72 対向ローラ
73 クリーニング装置
8 2次転写装置
81 2次転写ローラ
9 定着装置
10 タイミングローラ対
S 記録媒体

Claims (3)

  1. 静電潜像担持体上に形成しようとする画像に応じた静電潜像を形成し、該静電潜像を現像装置により現像して可視トナー像とし、該トナー像を記録媒体に転写、定着させることができる画像形成装置であり、
    前記現像装置は、静電潜像担持体上に形成される静電潜像を非磁性トナーを主体とする一成分現像剤を用いて現像する現像装置であって、周面上にトナーを担持して該静電潜像を現像する現像領域へ搬送する現像ローラと、該現像ローラへトナーを供給するトナー供給ローラと、前記トナー供給ローラから前記現像ローラへ供給されて前記現像領域へ搬送されるトナーを静電潜像現像に適する量に規制するとともに摩擦帯電させるトナー規制部材と、該現像ローラに現像バイアスを印加するための現像バイアス印加装置と、前記トナー供給ローラにトナー供給バイアスを印加するための供給バイアス印加装置とを備えた現像装置であり、
    前記供給バイアス印加装置の制御部が設けられており、
    前記現像バイアス印加装置は前記現像バイアスとして交流現像バイアスを印加する装置であり、
    前記供給バイアス印加装置は前記供給バイアスとして、前記交流現像バイアスと位相が同期し、プラス側又はマイナス側のうちいずれか一方の位相に該交流現像バイアスに対しオフセット電位差を設けた第1の交流供給バイアス又は前記交流現像バイアスと位相が同期し、プラス側及びマイナス側の双方の位相に前記交流現像バイアスに対しオフセット電位差を設けた第2の交流供給バイアスを印加できる装置であり、
    前記第1及び第2の交流供給バイアスにおけるオフセット電位差はトナーへの電荷注入が可能で、前記トナー規制部材通過後のトナーの帯電量を静電潜像現像に適する帯電量とするためのオフセット電位差であり、前記第2の交流供給バイアスにおけるオフセット電位差は前記第1の交流供給バイアスにおけるオフセット電位差によるトナーヘの電荷注入よりトナーへの電荷注入量が多いオフセット電位差であり、
    前記制御部は、前記トナーの帯電性を左右する複数の要因から予め選択された要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達していないときは前記供給バイアス印加装置に前記供給バイアスとして前記第1交流供給バイアスを前記トナー供給ローラに印加させ、該要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているときは、前記供給バイアス印加装置に前記供給バイアスとして前記第2交流供給バイアスを前記トナー供給ローラに印加させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナー帯電量を左右する要因は、(1) トナーが劣化しているか否か、(2) 現像装置周囲の環境条件及び(3) 新たなトナーの補給が行われたか否かであり、前記制御部は、該要因から予め選択された要因が予め定めたトナー帯電性を低下させる状態に達しているか、否かに応じて前記供給バイアス印加装置を制御することで、トナーが静電潜像現像に適する帯電量に帯電するように、前記第1、第2の交流供給バイアスを切り換える請求項1記載の画像形成装置
  3. 前記トナー帯電量を左右する要因として前記(1) トナーが劣化しているか否かが採用される場合、前記制御部部は、トナーが劣化しているとの判断を、(1) 現像装置による画像形成枚数が所定画像形成枚数以上、(2) 現像装置による平均印字面積率が所定平均印字面積率以下及び(3) 現像装置の駆動時間の積算値が所定積算値以上のうち少なくとも一つの条件に基づいて行う請求項2記載の画像形成装置
JP2006184522A 2006-07-04 2006-07-04 現像装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP4952095B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006184522A JP4952095B2 (ja) 2006-07-04 2006-07-04 現像装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006184522A JP4952095B2 (ja) 2006-07-04 2006-07-04 現像装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008015089A JP2008015089A (ja) 2008-01-24
JP4952095B2 true JP4952095B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=39072191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006184522A Expired - Fee Related JP4952095B2 (ja) 2006-07-04 2006-07-04 現像装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4952095B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5307444B2 (ja) * 2008-04-24 2013-10-02 株式会社沖データ 画像形成装置
JP5128372B2 (ja) * 2008-05-30 2013-01-23 株式会社沖データ 画像形成装置
JP6200834B2 (ja) * 2014-02-28 2017-09-20 株式会社沖データ 画像形成装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1063092A (ja) * 1996-08-15 1998-03-06 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JPH11231645A (ja) * 1998-02-12 1999-08-27 Toshiba Corp 現像装置及び画像形成装置
JPH11305501A (ja) * 1998-04-21 1999-11-05 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2000112212A (ja) * 1998-09-30 2000-04-21 Ricoh Co Ltd 現像装置及び現像剤の搬送方法
JP3454204B2 (ja) * 1999-11-04 2003-10-06 松下電器産業株式会社 非磁性一成分現像装置
JP2001166572A (ja) * 1999-12-10 2001-06-22 Ricoh Co Ltd 非磁性一成分現像装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008015089A (ja) 2008-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101509850B1 (ko) 화상 형성 장치
JP4872026B2 (ja) 画像形成装置
JP5054316B2 (ja) 画像形成装置
JP3791834B2 (ja) タンデム型画像形成装置における制御方法
JP5256096B2 (ja) 現像装置及びそれを備えた画像形成装置
JP2003021961A (ja) 画像形成装置における現像方法
US10394156B2 (en) Image formation apparatus controlling charging voltage and development voltage
JP2007328260A (ja) 画像形成装置
JP5150340B2 (ja) 画像形成装置
JP2005055837A (ja) 画像形成装置における現像方法及び装置
JP4952095B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2013130597A (ja) 画像形成装置
JP2016206599A (ja) 画像形成装置
JP2005055839A (ja) 画像形成装置における現像装置
JP4794276B2 (ja) 電子写真画像形成装置
JP5297956B2 (ja) 画像形成装置
JP2008292846A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2002207351A (ja) 帯電装置及び画像形成装置
JP2003280335A (ja) 画像形成装置
US10656553B2 (en) Image forming apparatus capable of efficiently reducing the influence of discharge products adhering to the surface of an image bearing member
JP2006301420A (ja) 現像装置及び画像形成装置
JP2014010340A (ja) バイアス制御装置、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
US11054759B2 (en) Image forming apparatus
JP2013047724A (ja) 画像形成装置
JP2011075910A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110916

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120214

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees