JP5917052B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、FAXなどの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成装置として、それぞれが感光体を有する画像形成部が記録材担持体又は中間転写体の移動方向に沿って1列に配置されたタンデム型の画像形成装置がある。タンデム型の画像形成装置は、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色用の画像形成部を有し、各画像形成部の感光体上に形成されたトナー像が、記録材担持体に担持された記録材上又は中間転写体上に順次に重ね合わせて転写される。各画像形成部では、感光体の表面が一様に帯電させられた後に、画像情報に従って露光されることで、感光体上に静電潜像が形成される。そして、この静電潜像がトナーで現像されることによって、感光体上にトナー像が形成される。
感光体の表面を帯電処理する帯電手段としては、コロトロンやスコロトロンといった非接触型の帯電装置がある。又、帯電手段としては、電圧が印加される帯電ローラや帯電ブラシといった帯電部材を感光体の表面に近接又は接触させる非接触型又は近接型(以下、単に「接触型」という。)の帯電装置がある。接触型の帯電装置は、非接触型の帯電装置と比較して、電源の低圧化が図れること、オゾン発生量が少ないことなどの長所を有する。
一方、接触型の帯電装置では、帯電部材の特性のバラツキ、温度や湿度の環境変化によって帯電電位が変化し易い。これを抑制するために、帯電部材に、帯電電圧(帯電バイアス)として直流電圧(以下「帯電直流電圧」ともいう。)と交流電圧(以下「帯電交流電圧」ともいう。)とを重畳した振動電圧を印加するAC帯電方式がある。
AC帯電方式においては、帯電交流電圧のピーク間電圧の値(以下、単に「帯電交流電圧値」ともいう。)に適正な範囲がある。帯電交流電圧値が低すぎると、感光体に所望の電位が乗らず、感光体の帯電ムラが生じることによって、砂地やかぶり(トナーが付着すべきでない非画像部にトナーが付着することによる画像不良)などの問題が生じる。又、帯電交流電圧値が高すぎると、感光体の摩耗(削れ)が促進され、耐久性の問題が生じる。
更に説明すると、AC帯電方式を採用した接触型の帯電装置は、コロトロンやスコロトロンなどの非接触型の帯電装置と比較して、感光体の磨耗が促進される。感光体の磨耗は、帯電交流電圧値が大きいほど促進される。そのため、感光体の摩耗を軽減するためには、帯電交流電圧値をできるだけ低く設定することが望ましい。
一方、感光体を均一に帯電させるのに必要な最低限の帯電交流電圧値(Vmin)が存在するため、この帯電交流電圧値以下ではAC帯電方式の帯電装置を使用することはできない。この最低限の帯電交流電圧値は、帯電部材に直流電圧のみを印加した際に感光体と帯電部材との間で放電が開始される電圧(以下「放電開始電圧」という。)Vthの略2倍であることが知られている(特許文献1)。しかし、この最低限の帯電交流電圧値は、帯電部材、感光体或いは電源回路などの特性の個体差、環境変化、経時変化などによって変化する。
そのため、帯電部材から感光体に流れ込み、感光体の帯電に寄与する放電電流量を求めて、この放電電流量を一定に制御する技術(放電電流制御)がある(特許文献2)。即ち、未放電領域の値の帯電交流電圧と、その帯電交流電圧を印加した際に流れる交流電流との関数を求める。又、放電領域の値の帯電交流電圧と、その帯電交流電圧を印加した際に流れる交流電流との関数を求める。そして、両関数の差を放電電流量として算出し、必要な帯電交流電圧値又は交流電流値を求めて、帯電電圧を制御する。
特開昭63−149668号公報 特開2001−201921号公報
上述のように、AC帯電方式では、適正な範囲の帯電交流電圧を印加することが望まれる。
しかしながら、タンデム型の画像形成装置においては、各画像形成部の帯電部材に適正な範囲の帯電交流電圧を印加するために、各画像形成部に対してそれぞれ別個の交流電源を設けると、電源の個数が多くなる。電源の個数が多くなると、装置の大型化、装置の重量の増加、コストの増加に繋がる。
従って、本発明の目的は、複数の画像形成部を有する画像形成装置において、帯電部材に交流電圧を印加する電源を複数の画像形成部に対して共通としても、各画像形成部において必要十分な放電電流量を得ることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、光体と、流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯する帯電部材と、をそれぞれ備えた有色トナーを用いて画像を形成するための複数の有色用画像形成部と、感光体と、直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯電する帯電部材と、を備えた黒トナーを用いて画像を形成するための黒用画像形成部と、前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に共通して印加する交流電圧を出力する第1の交流電源と、前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電圧を出力する第2の交流電源と、前記交流電源から交流電圧が印加されることでそれぞれの前記帯電部材に流れる交流電流を測定する交流電流測定装置と、前記交流電源からそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記第1の交流電源から前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に交流電圧を印加してそれぞれに流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第1の交流電源から印加することが必要な交流電圧のピーク間電圧値をそれぞれ算出し、算出された前記必要な交流電圧のピーク間電圧値のうち最大値を、画像形成時に前記第1の交流電源から前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電圧を定電圧制御する目標値に決定し、前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に交流電圧を印加して流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第2の交流電源から印加することが必要な交流電圧のピーク間電圧値を算出し、算出されたピーク間電圧値を画像形成時に前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電圧を定電圧制御する目標値に決定することを特徴とする画像形成装置である。
第2の本発明は、光体と、流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯する帯電部材と、をそれぞれ備えた有色トナーを用いて画像を形成するための複数の有色用画像形成部と、感光体と、直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯電する帯電部材と、を備えた黒トナーを用いて画像を形成するための黒用画像形成部と、前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に共通して印加する交流電圧を出力する第1の交流電源と、前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電圧を出力する第2の交流電源と、前記交流電源から交流電圧が印加されることでそれぞれの前記帯電部材に流れる交流電流を測定する交流電流測定装置と、前記交流電源からそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記第1の交流電源から前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に交流電圧を印加してそれぞれに流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第1の交流電源から印加することが必要な交流電流値をそれぞれ算出し、算出された前記必要な交流電流値のうち最大値を、画像形成時に前記第1の交流電源から前記有色画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電流を定電流制御する目標値に決定し、前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に交流電圧を印加して流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第2の交流電源から印加することが必要な交流電流値を算出し、算出された交流電流値を画像形成時に前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電流を定電流制御する目標値に決定することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、複数の画像形成部を有する画像形成装置において、帯電部材に交流電圧を印加する電源を複数の画像形成部に対して共通としても、各画像形成部において必要十分な放電電流量を得ることができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の帯電ローラ周りの構成をより詳しく示す模式的な断面図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の動作シーケンス図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の帯電交流電圧の制御方法を説明するための説明図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の帯電交流電圧の制御方法を説明するための説明図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の帯電交流電圧の制御方法を説明するための説明図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置におけるカラー画像形成部のVpp−Iacの一例を示すグラフ図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置における帯電交流電圧の制御方法の手順を示すフローチャート図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置の帯電交流電圧の制御方法を説明するための説明図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置の帯電交流電圧の制御方法を説明するための説明図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置におけるカラー画像形成部のVpp−Iacの一例を示すグラフ図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置における帯電交流電圧の制御方法の手順を示すフローチャート図である。 本発明の更に他の実施例に係る画像形成装置におけるカラー画像形成部のVpp−Iacの一例を示すグラフ図である。 本発明の更に他の実施例に係る画像形成装置における帯電交流電圧の制御方法の手順を示すフローチャート図である。 本発明の更に他の実施例に係る画像形成装置における操作部の制御態様を示すブロック図である。 本発明の更に他の実施例に係る操作部の一例を示す模式図である。 本発明の更に他の実施例に係る画像形成装置における帯電交流電圧の制御方法の手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置100の全体的な構成を示す。本実施例では、画像形成装置100は、電子写真方式を用いたタンデム型のフルカラー画像形成装置である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像を形成する、第1、第2、第3、第4の画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdを有する。これらの4つの画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdは、詳しくは後述する被転写部材としての中間転写体の画像担持面の移動方向に沿って、一定の間隔をおいて一列に配置されている。本実施例では、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scの帯電部材に電圧を印加する電源を共通にした。
本実施例では、第1、第2、第3、第4の画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdの構成及び動作は、使用する現像剤を除いて実質的に同一である。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの画像形成部に属する要素であることを表す符号の添え字a、b、c、dは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sは、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(感光体)、即ち、感光ドラム1を有する。感光ドラム1の周囲には、次の各手段が設けられている。先ず、接触型の帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2である。次に、露光手段としての露光装置(レーザスキャナ)3である。次に、現像手段としての現像装置4である。次に、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ5である。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6である。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に接触して回転する。各現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれイエロートナー(有色トナー)、マゼンタトナー(有色トナー)、シアントナー(有色トナー)、ブラックトナー(黒トナー)が収納されている。ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレードを有し、クリーニングブレードが感光ドラム1に接触することで、回転する感光ドラム1の表面からトナーを掻き取る。
又、各画像形成部Sの感光ドラム1と対向するように、中間転写体としての無端ベルト状の中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数のローラに所定の張力をもって掛け回されている。上記一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7の内周面側において、各画像形成部Sの感光ドラム1と対向するように配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介してして感光ドラム1に押圧され、感光ドラム1と中間転写ベルト7とが接触する一次転写部(一次転写ニップ)N1を形成する。又、中間転写ベルト7の外周面側には、中間転写ベルト7を張架するローラのうち1つに対向する位置に、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して上記1つのローラに押圧されており、二次転写ローラ8と中間転写ベルト7とが接触する二次転写部(二次転写ニップ)N2を形成する。
記録材Pにフルカラー画像を形成する場合を例として、画像形成動作について説明する。先ず、各画像形成部Sにおいて、感光ドラム1が帯電ローラ2によって一様に帯電させられる。帯電電圧印加手段については後述する。帯電した感光ドラム1の表面は、露光装置3によって画像情報に応じて走査露光される。これにより、感光ドラム1上に静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置4によって現像剤のトナーで現像される。これにより、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では、イメージ露光と反転現像により、トナー像を形成する。即ち、一様に帯電させられた後に露光装置3により露光されて電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の画像部に、感光ドラム1の帯電極性(本実施例では負極生)と同極性に帯電したトナーを付着させる。
各画像形成部Sの感光ドラム1上に形成された各色のトナー像は、各一次転写部N1において、各一次転写ローラ5の作用により中間転写ベルト7上に順次重ね合わせて転写(一次転写)される。このとき、一次転写ローラ5には、一次転写電圧印加手段としての一次転写電源(図示せず)から、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の一次転写電圧(一次転写バイアス)が印加される。中間転写ベルト上に転写されたトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ8の作用により記録材P上に転写(二次転写)される。このとき、二次転写ローラ8には、二次転写電圧印加手段としての二次転写電源(図示せず)から、トナーの正規の帯電極性(本実施例では負極性)とは逆極性の二次転写電圧(二次転写バイアス)が印加される。記録材Pは、記録材収容カセット(図示せず)などから供給ローラ11などによって二次転写部N2へと搬送されてくる。トナー像が転写された記録材Pは中間転写ベルト7から分離されて、定着手段としての定着装置9へと搬送される。そして、記録材Pは、定着装置9の定着ローラ9aと加圧ローラ9bとの間のニップ部(定着ニップ)を通過する際に加熱及び加圧され、その上のトナー像が定着される。その後、記録材Pは画像形成装置100の外部に排出される。
尚、一次転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、ドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。又、二次転写工程後に中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置10によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
2.帯電電源回路等
各画像形成部Sの帯電ローラ2には、帯電電圧印加手段としての帯電電源回路20から帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。これによって感光ドラム1の表面は所定の電位に均一に帯電させられる。
帯電電源回路20は、交流電源部21と、直流電源部22と、直流増幅部23とを有する。これによって、帯電電源回路20は、各帯電ローラ2に印加する帯電電圧として、直流電圧(帯電直流電圧)と交流電圧(帯電交流電圧)とが重畳された振動電圧を発生する。本実施例では、帯電電源回路20は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Sc(以下「カラー画像形成部(有色用画像形成部)」ともいう。)と、第4の画像形成部Sd(以下「ブラック画像形成部(黒用画像形成部)」ともいう。)とに分けて、別個の電源回路要素が設けられている。これは、一般にカラー画像形成部Sa、Sb、Scとブラック画像形成部Sdとでは使用頻度が異なることから、感光ドラム1などの部材の劣化の速度が異なり、詳しくは後述する必要な放電電流量が異なることが多いからである。以下説明するように、本実施例では、カラー画像形成部Sa、Sb、Scについては、直流電圧、交流電圧のいずれについても、共通の1つの電源とされている。そして、ブラック画像形成部Sdについては、直流電圧、交流電圧のいずれについても、カラー画像形成部Sa、Sb、Sc用のものとは別の電源が設けられている。
カラー画像形成部Sa、Sb、Scの帯電ローラ2a、2b、2cには、直流電圧は、直流電源部22内の第1の直流電源(直流電圧発生回路)26aから印加される。その直流電圧値の大きさは、直流増幅部23内の第1の直流増幅回路27aにより調整される。又、カラー画像形成部Sa、Sb、Scの帯電ローラ2a、2b、2cには、交流電圧は、交流電源部21内の第1の交流電源(交流電圧発生回路)24aから印加される。その交流電圧値の大きさは、交流電源部21内の第1の交流増幅回路25aにより調整される。
一方、ブラック画像形成部Sdの帯電ローラ2dには、直流電圧は、直流電源部22内の第2の直流電源(直流電圧発生回路)26dから印加される。その直流電圧値の大きさは、直流増幅部23内の第2の直流増幅回路27dにより調整される。又、ブラック画像形成部Sdの帯電ローラ2dには、交流電圧は、交流電源部21内の第2の交流電源(交流電圧発生回路)24dから印加される。その交流電圧値の大きさは、交流電源部21内の第2の交流増幅回路25dにより調整される。
帯電交流電圧の印加により各帯電ローラ2a、2b、2c、2dに流れる交流電流の値である帯電交流電流値は、それぞれ交流電流測定手段としての交流電流測定装置30a、30b、30c、30dにより測定されるようになっている。例えば後述するように第1、第2の交流増幅回路25a、25bにより帯電交流電圧値を上下させることにより得られた、印加された帯電交流電圧値Vppと測定された帯電交流電流値Iacとの関係は、制御回路34により計算される。そして、この関係は、必要な放電電流量を得るための帯電交流電圧値(又は、実施例2では帯電交流電流値)を求めるために用いられる。
又、本実施例では、交流電源部21の出力の周波数は1.5kHzとした。又、本実施例では、帯電直流電圧は、約−500Vである。本実施例では、感光ドラム1の帯電電位は、ほぼ帯電直流電圧値に均一に収束する。
3.帯電ローラ周りの詳細な構成
本実施例では、感光ドラム1は、外径30mmの負帯電性の有機感光体(OPC)である。感光ドラム1は、駆動装置(図示せず)によって通常210mm/sのプロセススピード(周速度)で図1中の矢印方向(反時計方向)に回転駆動される。感光ドラム1は、図2に示すように、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)1pの表面に、光の干渉を抑え上層の接着性を向上させる下引き層1qと、光電荷発生層1rと、電荷輸送層1sの3層と、を下から順に塗布して構成されている。本実施例では、電荷輸送層の厚さは28μmであり、これが13μmまで磨耗すると、帯電不良などの問題が発生する。
又、本実施例では、帯電ローラ2の長手方向(回転軸線方向)の長さは320mmである。帯電ローラ2は、図2に示すように、芯金(支持部材)2pの外回りに、下層2qと、中間層2rと、表層2sと、を下から順次に積層した3層構成とされている。下層2qは帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、表層2sは、感光ドラム1上にピンホールなどの欠陥があってもリークが発生するのを防止するために設けている保護層である。
より具体的には、本実施例における帯電ローラ2の仕様は次の通りである。
芯金2p;直径6mmのステンレス丸棒
下層2q;カーボン分散の発泡EPDM、比重0.5g/cm3、体積抵抗値102〜109Ωcm、層厚3.0mm
中間層2r;カーボン分散のNBR系ゴム、体積抵抗値102〜105Ωcm、層厚700μm
表層2s;フッ素化合物の樹脂に酸化錫とカーボンを分散、体積抵抗値107〜1010Ωcm、表面粗さ(JIS規格10点平均表面粗さRa)1.5μm、層厚10μm
帯電ローラ2は、付勢手段としての押圧ばね2tによって感光ドラム1の中心方向に付勢されて、感光ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転駆動に従動して回転する。感光ドラム1と帯電ローラ2との圧接部が帯電ニップ部である。本実施例では、帯電ローラ2の全体の体積抵抗値は1.0×105Ωcmである。
ここで、接触型の帯電装置において、帯電部材は感光体の表面に必ずしも接触している必要はない。帯電部材と感光体との間に、ギャップ間電圧と補正パッシェンカーブで決まる放電可能領域さえ確実に保証されれば、例えば数10μmの空隙(間隔)を有して非接触に近接配置されていてもよく、本発明ではこの近接帯電の場合も接触帯電の範疇とする。
4.画像形成装置の動作シーケンス
図3は、本実施例における画像形成装置100の動作シーケンスを示す。
a.初期回転動作(前多回転工程)
初期回転動作は、画像形成装置100の起動時の始動動作の期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。初期回転動作では、画像形成装置100の電源スイッチがオンとされることにより、感光ドラム1が回転駆動され、定着装置9の所定温度への立ち上げなどの所定のプロセス機器の準備動作が実行される。
b.印字準備回転動作(前回転工程)
印字準備回転動作は、プリント信号(画像形成開始信号)が入力されてから、実際に印字工程(画像形成工程)が実行されるまでの間の、画像形成前の準備回転動作の期間である。印字準備回転動作は、初期回転動作中にプリント信号が入力されたときには、初期回転動作に引き続いて実行される。プリント信号が入力されないときには、初期回転動作の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて、感光ドラム1の回転駆動が停止され、プリント信号が入力されるまで画像形成装置100はスタンバイ(待機)状態に保たれる。そして、プリント信号が入力されると、印字準備回転動作が実行される。
本実施例では、この印字準備回転動作期間において、印字工程の帯電工程における適切な帯電交流電圧値(又は、実施例2では帯電交流電流値)の演算・決定プログラムが実行される。これについては後述して詳しく説明する。
c.印字工程(画像形成工程、作像工程)
所定の印字準備回転動作が終了すると、引き続いて回転する感光ドラム1に対する作像プロセスが実行されると共に、回転する感光ドラム面に形成されたトナー像の記録材Pへの転写、定着装置9によるトナー像の定着処理がなされる。そして、画像形成物が画像形成装置100の外部に排出(プリントアウト)される。
連続印字(連続プリント)の場合は、上記印字工程が設定された画像形成枚数分繰り返して実行される。
d.紙間工程
紙間工程は、連続印字時に、一の記録材Pの後端部が転写位置(二次転写部N2)を通過した後、次の記録材Pの先端部が転写位置に到達するまでの間の、転写位置に記録材Pが存在しない状態の期間である。
e.後回転動作
後回転動作は、単一の記録材Pへの印字工程が終了した後又は連続印字時の最後の記録材Pへの印字工程が終了した後も、しばらくの間メインモータの駆動が継続されて感光ドラム1が回転駆動され、所定の整理動作(準備動作)が実行される期間である。
f.スタンバイ(待機)
所定の後回転動作が終了すると、メインモータの駆動が停止されて感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置100は次のプリント信号が入力されるまでスタンバイ状態に保たれる。1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、画像形成装置100は後回転動作を経て、スタンバイ状態になる。スタンバイ状態において、プリント信号が入力されると、画像形成装置100は前回転工程に移行する。
cの印字工程時が画像形成時であり、aの初期回転動作、bの前回転動作、dの紙間工程、eの後回転動作が非画像形成時である。
5.制御態様
本実施例の画像形成装置100の動作は、画像形成装置100に設けられた制御回路34によって統括的に制御される。図1に示すように、制御回路34は、情報を記憶する記憶手段としてのメモリ60と、画像形成装置100に各種動作を指示する制御手段としてのCPU70とを有する。
又、本実施例では、環境検知手段としての環境センサ35が画像形成装置100内に設けられている。本実施例では、環境センサ35は、画像形成装置100の内部の雰囲気の相対湿度を検出する。環境センサ35によって測定された湿度情報は、制御回路34に伝達される。尚、本実施例では、環境センサ35により測定される相対湿度は50%であるものとする。
制御回路34には、環境センサ34から画像形成装置100の内部の雰囲気の湿度情報が伝達されたり、交流電流測定装置30から交流電流値の情報が伝達されたりする。これらの情報は、必要に応じてメモリ60に記憶される。そして、CPU70が、メモリ60に記憶された情報に応じて、画像形成装置100の各種動作を制御することができる。
6.帯電交流電圧制御
次に、印字工程時に帯電ローラ2に印加する帯電交流電圧を制御する方法について説明する。
本発明者は、以下の定義により数値化した放電電流量が、帯電交流電圧の印加による実際の放電(AC放電)の量を代用的に示し、感光体の削れ、画像流れ、帯電均一性と相関関係を有することを見出した。
図4に示すように、帯電交流電圧のピーク間電圧の値である帯電交流電圧値Vppに対して、帯電交流電圧の印加により流れる交流電流の値である帯電交流電流値Iacは、次のような関係にある。即ち、放電開始電圧Vthの2倍(Vth×2:放電開始点)未満の未放電領域で線形の関係にある。ここで、放電開始電圧Vthは、帯電部材に直流電圧を印加した時の感光体への放電開始電圧である。そして、Vth×2以上の放電領域では帯電交流電圧値Vppが増加するにつれて徐々に帯電交流電流値Iacが増加する方向にずれる。放電の発生しない真空中での同様の実験においては直線が保たれたため、これが放電に関与している電流の増分△Iacであると考えられる。
Vth×2未満の未放電領域における帯電交流電圧値Vppに対する帯電交流電流値Iacの比をαとする。このとき、Vth×2以上の放電領域における、放電による電流以外の、感光体と帯電部材との接触部へ流れる電流(以下「ニップ電流」ともいう。)などの交流電流は、α・Vppとなる。従って、Vth×2以上の放電領域において測定される帯電交流電圧値Iacと、上記α・Vppとの差分である、下記式1から算出される△Iacを、帯電交流電圧の印加による放電の量を代用的に示す放電電流量と定義する。
△Iac=Iac−α・Vpp ・・・式1
この放電電流量△Iacが大きくなると、感光体の摩耗(削れ)、画像流れが促進される。尚、画像流れは、オゾンやNOxなどの放電生成物が感光体の表面に付着し、高湿環境下においてこの付着物が吸湿し、感光体の表面の電荷保持能力が低下して、画像が乱れる現象である。又、放電電流量ΔIacが小さくなると、かぶり、砂地などの画像不良が発生する。従って、AC帯電方式においては、均一に感光体を帯電させることのできる最低限の放電電流量になるように設定し制御することが望まれる。これにより、良好な画像を形成することができると共に、感光体の削れなども最小限にして画像形成装置の長寿命化を図ることができる。
この放電電流量ΔIacは、帯電交流電圧を一定電圧とするか又は帯電交流電流を一定電流とする制御を行う場合、環境、感光ドラム1の使用量などによって変化する。これは、帯電交流電圧値と放電電流量との関係、帯電交流電流値と放電電流量との関係が変動するからである。
公知のAC定電流制御方式では、帯電部材から被帯電体に流れる総電流を指標に制御している。この総電流量は、上記α・Vppと放電電流量△Iacとの和になっている。即ち、このAC定電流制御方式では、実際に感光体を帯電させるのに必要な電流である放電電流量だけでなく、ニップ電流も含めた形で制御されている。そのため、実際には、放電電流量は制御できていない。このAC定電流制御方式において同じ電流値で制御していても、例えば帯電部材の電気抵抗の環境や使用量による変動によってニップ電流が多くなれば、当然、放電電流量は減り、ニップ電流が減れば放電電流量は増える。従って、このAC定電流制御方式では、放電電流量の増減を抑制することが困難になることがある。そのため、装置の長寿命を目指したとき、感光体の摩耗(削れ)と感光体の帯電均一性との両立を実現することが困難な場合がある。
又、前述した通り、放電開始点(Vth×2)を決める放電開始電圧Vthは、例えば、感光体の特性(抵抗、容量、材質など)、帯電部材の特性(抵抗、容量、材質など)、或いは電源回路の特性の個体差、環境変化、経時変化などによって変わる。そのため、放電開始点(Vth×2)を決める放電開始電圧Vthは、正確に求めることは困難である。又、放電領域における帯電交流電圧値Vppと帯電交流電流値Iacとの関係は、放電開始点(Vth×2)から離れるほど、帯電交流電流値が増加する傾向にあり、線形の関係でなくなる。以上のことから、放電電流量△Iacを精度よく求めることは困難である。従って、公知のAC定電流制御方式では、通常、最低限の帯電交流電圧値としたときに流れる帯電交流電流値以上の帯電交流電流が流れるような帯電交流電圧を印加する。又は、同様の理由から、最低限の帯電交流電圧値以上の帯電交流電圧を印加する。この場合、過放電による感光体の摩耗が問題となることがある。
そこで、本実施例では、必要な放電電流量を得るために、以下の要領で制御を行う。先ず、1つの画像形成部(即ち、1つの帯電ローラ)に注目して、本実施例における放電電流量制御について説明する。複数の画像形成部で交流電源を共通とした場合の帯電交流電圧の決定方法については後述して詳しく説明する。
ここでは、必要な放電電流量をDとしたときに、この放電電流量Dとなる帯電交流電圧値Vppを決定するものとする。
先ず、図5に示すように、制御回路34は、交流電源部21を制御して、帯電交流電圧値を放電領域の3点、未放電領域の3点に順次に変化させて、帯電ローラ2に印加する。そして、各値の帯電交流電圧の印加時に感光ドラム1を介して帯電ローラ2に流れる交流電流値Iacが、対応する交流電流測定装置30で測定されて、制御回路34に入力される。
次に、制御回路34は、図6に示すように、測定された放電領域、未放電領域のそれぞれについて各3点の電流値から、最小二乗法を用いて、帯電交流電圧値と帯電交流電流値との関係を直線近似して、下記式2、式3をそれぞれ算出する。
放電領域の近似直線:Yα=αXα+A ・・・式2
未放電領域の近似直線:Yβ=βXβ+B ・・・式3
その後、制御回路34は、上記式2の放電領域の近似直線Yαと上記式3の未放電領域の近似直線Yβとの差分が放電電流量Dとなる帯電交流電流値Vppを、下記式4によって決定する。
Vpp=(D−A+B)/(α−β) ・・・式4
ここで、上記式4は、次のように誘導される。上記式2の放電領域の近似直線と上記式3の未放電領域の近似直線との差分が放電電流量Dであるので、
α−Yβ=(αXα+A)−(βXβ+B)=D
となる。
今、DとなるXの値を探しており、その点をVppとすると、
(αVpp+A)−(βVpp+B)=D
よって、
Vpp=(D−A+B)/(α−β)
となる。
そして、印字工程では、帯電ローラ2に印加する帯電交流電圧値を上記式4で求めた値に切り替えて、定電圧制御する。
このように、本実施例では、毎回、印字準備回転動作時に、印字工程時に必要な放電電流量を得るのに必要な帯電交流電圧値を算出する。そして、印字工程中には、その求めた帯電交流電圧値における定電圧制御で帯電電圧を印加する。これにより、帯電ローラ2、感光ドラム1の製造ばらつきや材質の環境変動又は経時変化に起因する電気抵抗値の振れ、或いは画像形成装置100の電源回路の特性のばらつきを吸収し、より正確に必要な放電電流量を得ることが可能となる。
7.カラー画像形成部における帯電交流電圧の制御
次に、交流電源を共通にしたカラー画像形成部Sa、Sb、Scの帯電ローラ2a、2b、2cに印加する帯電交流電圧の制御について説明する。尚、ブラック画像形成部Sdの帯電ローラ2dに印加する帯電交流電圧は、上述の方法により直接求めることができる。
図7(a)、(b)、(c)は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて求めた、帯電交流電圧値Vppと帯電交流電流値Iacとの関係(以下、単に「Vpp−Iac」ともいう。)の一例を示す。
図7に示すように、使用頻度、感光ドラム1の交換時期、帯電ローラ2の電気抵抗の振れなどによって、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、ScのそれぞれについてのVpp−Iacのグラフはずれる。その結果、図7の例では、例えば必要な放電電流量が100μAの場合に、前述の本実施例の方法で必要な帯電交流電圧値を計算すると、次のようになる。即ち、第1の画像形成部Saでは1920Vpp、第2の画像形成部Sbでは1800Vpp、第3の画像形成部Scでは2120Vppとなる。
ここで、各画像形成部の帯電部材に帯電交流電圧を印加する電源を個別に設ける場合には、画像形成部毎に必要な帯電交流電圧値を求め、各画像形成部の帯電部材にそれぞれの値の帯電交流電圧を印加すれば、適正な放電電流量が得られる。しかし、本実施例のように、複数の画像形成部で帯電部材に帯電交流電圧を印加する電源を共通とする場合には、それらの画像形成部については、画像形成部毎に異なる値の帯電交流電圧を印加することはできない。
図8は、本実施例における、交流電源を共通にしたカラー画像形成部Sa、Sb、Scの帯電ローラ2a、2b、2cに印加する帯電交流電圧を制御する手順を示す。
CPU70は、帯電バイアス制御のタイミング(本実施例では印字準備回転動作時)で、以下の処理を開始する(S101)。先ず、第1の交流増幅回路25aによって、帯電交流電圧値を放電領域の3点、未放電領域の3点に順次に変更して、帯電ローラ2a、2b、2cに印加する(S102)。又、上記帯電交流電圧の出力時に、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、交流電流測定装置30a、30b、30cで測定された帯電交流電流値が、メモリ60に記憶される(S103)。
次に、CPU70は、メモリ60に記憶された第1〜第3の画像形成部Sa〜Scのそれぞれについての、印加した帯電交流電圧値に対する測定された帯電交流電流値の情報から、図5、図6で説明した計算方法によって近似直線を2つ算出する(S104)。上記情報は、放電領域の(Vα1、Iα1)、(Vα2、Iα2)、(Vα3、Iα3)の3点の情報、未放電領域の(Vβ1、Iβ1)、(Vβ2、Iβ2)、(Vβ3、Iβ3)の3点の情報である。
次に、CPU70は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、必要な放電電流量に対する必要な帯電交流電圧値を、上述の式4によって計算する(S105)。本実施例では、必要な放電電流量は100μAである。この必要な放電電流量100μAに対して、必要な帯電交流電圧値は、例えば図7に示すように、第1の画像形成部Saでは1920Vpp、第2の画像形成部Sbでは1800Vpp、第3の画像形成部Scでは2120Vppと計算される。この場合、本実施例では、CPU70は、最大の帯電交流電圧値である、第3の画像形成部Scの2120Vppを印字工程時にカラー画像形成部Sa、Sb、Scに印加する帯電交流電圧値に決定する(S106)。そして、この決定した帯電交流電圧値で帯電電圧の帯電交流電圧値を定電圧制御して、画像形成動作を行う(S107)。
又、S101において、帯電バイアス制御のタイミングではないと判断した場合は、S102〜S106の処理は行わずに、前回決定された帯電交流電圧値の設定で、画像形成動作に移行する(S107)。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、複数の帯電部材のうち少なくとも2つに共通して印加する交流電圧を出力する交流電源21を有する。又、画像形成装置100は、交流電源21から交流電圧が印加されることで上記少なくとも2つの帯電部材に流れる交流電流をそれぞれ測定する交流電流測定装置30を有する。又、画像形成装置100は、交流電源21から上記少なくとも2つの帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する制御手段(CPU)70を有する。そして、制御手段70は、次のような制御を行う。即ち、交流電源から上記少なくとも2つの帯電部材に交流電圧を印加してそれぞれに流れる交流電流値を交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために交流電源から印加することが必要な交流電圧のピーク間電圧値をそれぞれ算出する。そして、算出された必要な交流電圧のピーク間電圧値のうち最大値を、画像形成時に交流電源21から上記少なくとも2つの帯電部材に印加する交流電圧を定電圧制御する目標値に決定する。特に、本実施例では、制御手段70は、所定の放電電流量をD、帯電部材に直流電圧を印加した時の感光体への放電開始電圧をVthとしたときに、上記少なくとも2つの帯電部材のそれぞれについて、次のような計算を行う。即ち、交流電源21から少なくとも2点のVth×2以上のピーク間電圧値の交流電圧を印加したときに交流電流測定装置30で測定された交流電流値から得られるピーク間電圧値と交流電流値との関数Yαを求める。又、交流電源から少なくとも1点のVth×2未満のピーク間電圧値の交流電圧を印加したときに交流電流測定装置で測定された交流電流値から得られるピーク間電圧値と交流電流値との関数Yβを求める。そして、関数YαとYβとを比較することにより、Yα−Yβ=Dとなるピーク間電圧値を上記必要なピーク間電圧値として算出する。
即ち、本実施例では、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中で、必要な放電電流量に対して計算された帯電交流電圧値が最大値である画像形成部の帯電交流電圧値に合わせる。これによって、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中の他の画像形成部では、砂地やかぶりなどの感光ドラム1の帯電不良による画像不良は発生しない。又、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中で、少なくとも1つの画像形成部については、必要な放電電流量に対して必要な帯電交流電圧値が印加される。又、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中の他の画像形成部についても、上記最大値に対する、計算された帯電交流電圧値のオフセット分の放電電流量だけが、感光ドラム1の磨耗において不利に働くことが予測される。従って、感光ドラム1の寿命も予測することはできる。又、この過放電量は、通常、公知のAC定電流制御方式における過放電量よりは少ない。
尚、本実施例では、放電領域、未放電領域において、それぞれ3点の帯電交流電圧値と帯電交流電流値とのデータから、近似直線を求めた。但し、当業者には明らかなように、放電領域では、少なくとも2点のデータから近似直線を求めることができる。又、未放電領域では、ゼロ点と少なくとも1点のデータから近似直線を求めることができる(この場合Yβ=βXβ)。
以上、本実施例によれば、1つの交流電源から複数の画像形成部に帯電交流電圧を出力することで安価で小型の構成としつつ、砂地やかぶりなどの感光体の帯電不良による画像不良の抑制と、過放電による感光体の摩耗の促進を抑制とを実現することができる。従って、装置の低コスト化、小型化を図ると共に、長期にわたり高画質、高品質の画像を安定して形成することができる。即ち、本実施例によれば、複数の画像形成部を有する画像形成装置において、帯電部材に電圧を印加する電源を複数の画像形成部に対して共通としても、各画像形成部において必要十分な放電電流量を得ることができる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素については、同一符号を付して詳しい説明は省略する。
実施例1では、必要な放電電流量に対して、必要な帯電交流電圧値を算出し、その帯電交流電圧値で定電圧制御する方法を説明した。これに対して、本実施例では、必要な放電電流量に対して、必要な帯電交流電流値を算出し、その帯電交流電流値で定電流制御する方法を説明する。
ここでは、先ず、1つの画像形成部(即ち、1つの帯電ローラ)に注目して、本実施例における放電電流量制御について説明する。複数の画像形成部で交流電源を共通とした場合の帯電交流電圧の決定方法については後述して詳しく説明する。
先ず、図9に示すように、制御回路34は、交流電源部21を制御して、帯電交流電流値が放電領域の3点、未放電領域の3点になるように帯電交流電圧値を順次に変化させて、帯電ローラ2に印加する。そして、各帯電交流電流値が得られている時に交流電源部21が出力している帯電交流電圧値を測定する。
即ち、本実施例では、制御回路34は、感光ドラム1を介して帯電ローラ2に流れる交流電流値Iacを交流電流測定回路30によって測定しながら、交流増幅回路25a、25bで帯電交流電圧値を変化させて、所定の帯電交流電流値に調節する。そして、所定の帯電交流電流値が測定されている際に交流電源部21から出力されている帯電交流電圧値の情報が、交流電源部21内の交流増幅回路25a、25bから制御回路34に入力される。
次に、制御回路34は、図10に示すように、測定された放電領域、未放電領域のそれぞれについて各3点の電流値から、最小二乗法を用いて、帯電交流電圧値と帯電交流電流値との関係を直線近似して、下記式2、式3をそれぞれ算出する。
放電領域の近似直線:Yα=αXα+A ・・・式2
未放電領域の近似直線:Yβ=βXβ+B ・・・式3
その後、制御回路34は、上記式2の放電領域の近似直線Yαと上記式3の未放電領域の近似直線Yβとの差分が放電電流量Dとなる帯電交流電流値Iacを、下記式8によって決定する。
即ち、上記差分が放電電流量Dとなる帯電交流電流値をIac1とし、そのときの帯電交流電圧値をVppとすると、上記式2と上記式3は、
Iac1=αVpp+A ・・・式5
Iac2=βVpp+B ・・・式6
となる。
ここで、Iac2は未放電領域の近似直線YβでのVppとなる交流電流値である。又、下記式7が成り立つ。
Iac1=Iac2+D ・・・式7
従って、式5、式6、式7から、上記差分が放電電流量Dとなる帯電交流電流値Iacは、下記式8で決定される。
Iac=(αD+αB−βA)/(α−β) ・・・式8
そして、印字工程では、帯電ローラ2に流れる帯電交流電流値が上記式8で求めた値になるように切り替えて、定電流制御する。
このように、本実施例では、毎回、印字準備回転動作時に、印字工程時に必要な放電電流量を得るのに必要な帯電交流電流値を算出する。そして、印字工程中には、その求めた帯電交流電流値における定電流制御で帯電電圧を印加する。これにより、帯電ローラ2の製造ばらつきや材質の環境変動又は経時変化に起因する電気抵抗値の振れ、或いは画像形成装置100の電源回路の特性のばらつきを吸収し、より正確に必要な放電電流量を得ることが可能となる。
次に、電源を共通にしたカラー画像形成部Sa、Sb、Scの帯電ローラ2a、2b、2cに印加する帯電交流電圧の制御について説明する。尚、ブラック画像形成部Sdの帯電ローラ2dに印加する帯電交流電圧の制御は、上述の方法により直接求めることができる。
図11(a)、(b)、(c)は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて求めた、帯電交流電圧値Vppと帯電交流電流値Iacとの関係(Vpp−Iac)の一例を示す。
図11に示すように、使用頻度、感光ドラム1の交換時期、帯電ローラ2の電気抵抗の振れなどによって、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、ScのそれぞれについてのVpp−Iacのグラフはずれる。その結果、図11の例では、例えば必要な放電電流量が100μAの場合に、前述の本実施例の方法で必要な帯電交流電流値を計算すると、次のようになる。即ち、第1の画像形成部Saでは1670μA、第2の画像形成部Sbでは1600μA、第3の画像形成部Scでは1730μAとなる。
ここで、画像形成部の帯電部材に帯電交流電圧を印加する各電源を個別に設ける場合には、画像形成部毎に必要な帯電交流電流値を求め、各画像形成部の帯電部材に各値の帯電交流電流が流れるように帯電交流電圧を印加すれば、適正な放電電流量が得られる。しかし、本実施例のように、複数の画像形成部で帯電部材に帯電交流電圧を印加する電源を共通とする場合には、それらの画像形成部については、画像形成部毎に異なる値の帯電交流電流値が流れるように異なる帯電交流電圧を印加することはできない。
図12は、本実施例における、交流電源を共通にしたカラー画像形成部Sa、Sb、Scの帯電ローラ2a、2b、2cに印加する帯電交流電圧を制御する手順を示す。
CPU70は、帯電バイアス制御のタイミング(本実施例では印字準備回転動作時)で、以下の処理を開始する(S201)。先ず、第1の交流増幅回路25aによって、帯電交流電流値が放電領域の3点、未放電領域の3点になるように帯電交流電圧値を順次に変更して、帯電ローラ2a、2b、2cに印加する(S202)。又、上記帯電交流電圧の出力時に、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、所定の帯電交流電流値が測定されている際に出力されている帯電交流電圧値が、メモリ60に記録される(S203)。このとき、帯電交流電圧値は、第1の交流増幅回路25aの制御信号値からわかる。
次に、CPU70は、メモリ60に記憶された第1〜第3の画像形成部Sa〜Scのそれぞれについての、記録された帯電交流電圧値に対する設定された帯電交流電流値の情報から、図9、図10で説明した計算方法によって近似直線を2つ算出する(S204)。上記情報は、放電領域の(Vα1、Iα1)、(Vα2、Iα2)、(Vα3、Iα3)の3点の情報、未放電領域の(Vβ1、Iβ1)、(Vβ2、Iβ2)、(Vβ3、Iβ3)の3点の情報である。
次に、CPU70は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、必要な放電電流量に対する必要な帯電交流電流値を、上述の式8によって計算する(S205)。本実施例では、必要な放電電流量は100μAである。この必要な放電電流量100μAに対して、必要な帯電交流電流値は、例えば図11に示すように、第1の画像形成部Saでは1670μA、第2の画像形成部Sbでは1600μA、第3の画像形成部Scでは1730μAと計算される。この場合、本実施例では、CPU70は、最大の帯電交流電流値である、第3の画像形成部Scの1730μAを印字工程時にカラー画像形成部Sa、Sb、Scに印加する帯電交流電圧にて達成すべき帯電交流電流値に決定する(S206)。そして、この決定した帯電交流電流値が得られるように帯電電圧の帯電交流電圧値を定電流制御して、画像形成動作を行う(S207)。印字工程時には、上記最大の帯電交流電流値が得られた画像形成部の交流電流測定装置の測定値をフィードバックすることによって、交流電源部21の出力を制御して、定電流制御を行う。
又、S201において、帯電バイアス制御のタイミングではないと判断した場合は、S202〜S206の処理は行わずに、前回決定された帯電交流電流値の設定で、画像形成動作に移行する(S207)。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、複数の帯電部材のうち少なくとも2つに共通して印加する交流電圧を出力する交流電源21を有する。又、画像形成装置100は、交流電源21から交流電圧が印加されることで上記少なくとも2つの帯電部材に流れる交流電流をそれぞれ測定する交流電流測定装置30を有する。又、画像形成装置100は、交流電源21から上記少なくとも2つの帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する制御手段(CPU)70を有する。そして、制御手段70は、次のような制御を行う。即ち、交流電源から上記少なくとも2つの帯電部材に交流電圧を印加してそれぞれに流れる交流電流値を交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために帯電部材に流すことが必要な交流電流値をそれぞれ算出する。そして、算出された必要な交流電流値のうち最大値を、画像形成時に交流電源21から上記少なくとも2つの帯電部材に印加する交流電圧を定電流制御する目標値に決定する。特に、本実施例では、制御手段70は、所定の放電電流量をD、帯電部材に直流電圧を印加した時の感光体への放電開始電圧をVthとしたときに、上記少なくとも2つの帯電部材のそれぞれについて、次のような計算を行う。即ち、交流電源から少なくとも2点のVth×2以上のピーク間電圧値となる交流電流を流したときに交流電源21が出力する交流電圧のピーク間電圧値から得られるピーク間電圧値と交流電流との関数Yαを求める。又、交流電源21から少なくとも1点のVth×2未満のピーク間電圧値となる交流電流を流したときに交流電源21が出力する交流電圧のピーク間電圧値から得られるピーク間電圧値と交流電流値との関数Yβを求める。そして、YαとYβとを比較することにより、Yα=Yβ+Dとなる交流電流値を上記必要な交流電流値として算出する。
即ち、本実施例では、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中で、必要な放電電流量に対して計算された帯電交流電流値が最大値である画像形成部の帯電交流電流値に合わせる。これによって、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中の他の画像形成部では、砂地やかぶりなどの感光ドラム1の帯電不良による画像不良は発生しない。又、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中で、少なくとも1つの画像形成部については、必要な放電電流量に対して必要な帯電交流電流値が得られる。又、交流電源を共通にした複数の画像形成部の中の他の画像形成部についても、上記最大値に対する、計算された帯電交流電流値のオフセット分の放電電流量だけが、感光ドラム1の磨耗において不利に働くことが予測される。従って、感光ドラム1の寿命も予測することができる。又、この過放電量は、通常、公知のAC定電流制御方式における過放電量よりは少ない。
尚、本実施例では、放電領域、未放電領域において、それぞれ3点の帯電交流電圧値と帯電交流電流値とのデータから、近似直線を求めた。但し、当業者には明らかなように、放電領域では、少なくとも2点のデータから近似直線を求めることができる。又、未放電領域では、ゼロ点と少なくとも1点のデータから近似直線を求めることができる(この場合Yβ=βXβ)。
以上、本実施例によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
実施例3
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素については、同一符号を付して詳しい説明は省略する。
実施例1では、環境センサ35で測定される相対湿度が50%である環境下を例にして説明した。これに対して、本実施例では、相対湿度が所定値以上であり、且つ、放電電流量が所定値以上となる画像形成部がある場合に、画像流れ抑制動作を実行する構成について説明する。
実施例1のように、交流電源を共通にした複数の画像形成部の全てで、最大値の帯電交流電圧値に合わせる場合、過放電気味になる画像形成部が発生することがある。
図13(a)、(b)、(c)は、過放電気味になる画像形成部が発生する極端な一例における、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scの帯電交流電圧値と帯電交流電流値との関係を示す。第1の画像形成部Saは感光ドラム1aの使用量がA4サイズ換算の画像形成枚数で40000枚であり、第2の画像形成部Sbは80000枚(削れ量が最大の状態)の交換時期であり、第3の画像形成部Scは0枚(新品)である。
そして、図13に示すように、実施例1に従って計算した場合に必要な放電電流量100μAに対して帯電交流電圧値が最大値になった第3の画像形成部Scの2120Vppに、第1〜第3の画像形成部Sa〜Scの全ての帯電交流電圧値を合わせるものとする。その場合、第1の画像形成部Saでは放電電流量が200μA、第2の画像形成部Sbでは放電電流量が300μAになる。
各画像形成部Sa、Sb、Scの感光ドラム1が同時に交換されるのであれば、このように放電電流量に大きな差が生じることは少ない。しかし、各画像形成部Sa、Sb、Scの感光ドラム1が個別に交換可能である場合、このように放電電流量に大きな差が生じる場合がある。
図13に示すように放電電流量に差が生じた状態で、例えば環境センサ35で測定される相対湿度が80%の環境下で画像形成を行うと、第2の画像形成部Sbにおいてのみ、画像流れが発生した。第2の画像形成部Sbは、第1、第3の画像形成部Sa、Scよりも放電電流量が大きく、オゾンやNOxなどの放電生成物が多く感光ドラム1の表面に付着し易い。そして、高湿環境下において、この感光ドラム1の表面の付着物が吸湿し、感光ドラム1の表面の電荷保持能力が低下して、画像流れが発生したものと考えられる。
本実施例の構成では、環境センサ35で測定される相対湿度が70%以上であり、且つ、放電電流量が250μA以上となる場合に、画像流れが発生することがわかった。そこで、本実施例では、環境センサ35で測定される相対湿度が70%以上であり、且つ、放電電流量が250μA以上となる画像形成部がある場合に、その画像形成部において、画像流れ抑制動作を実行する。画像流れ抑制動作では、該当する感光ドラム1を回転させて、その表面を摺擦する動作を行う。特に、本実施例では、感光ドラム1を回転させて、その表面をドラムクリーニング装置6のクリーニングブレードで摺擦する。又、本実施例では、画像流れ抑制動作において、現像装置4から感光ドラム1上に研磨剤としてトナー(その外添剤を含む)を転移させ、これをクリーニングブレードと感光ドラム1との接触部に供給し、放電生成物の除去を促進する。
図14は、本実施例における、カラー画像形成部Sa、Sb、Scに印加する帯電交流電圧の制御及び画像流れ抑制動作の制御の手順を示す。
CPU70は、帯電バイアス制御のタイミング(本実施例では印字準備回転動作時)で、以下の処理を開始する(S301)。先ず、第1の交流増幅回路25aによって、帯電交流電圧値を放電領域の3点、未放電領域の3点に順次に変更して、帯電ローラ2a、2b、2cに印加する(S302)。又、上記帯電交流電圧の出力時に、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、交流電流測定装置30a、30b、30cで測定された帯電交流電流値が、メモリ60に記憶される(S303)。
次に、CPU70は、メモリ60に記憶された第1〜第3の画像形成部Sa〜Scのそれぞれについての、印加した帯電交流電圧値に対する測定された帯電交流電流値の情報から、実施例1にて説明した計算方法によって近似直線を2つ算出する(S304)。上記情報は、放電領域の(Vα1、Iα1)、(Vα2、Iα2)、(Vα3、Iα3)の3点の情報、未放電領域の(Vβ1、Iβ1)、(Vβ2、Iβ2)、(Vβ3、Iβ3)の3点の情報である。
次に、CPU70は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、必要な放電電流量に対する必要な帯電交流電圧値を、実施例1にて説明した式4によって計算する(S305)。本実施例では、必要な放電電流量は100μAである。この必要な放電電流量100μAに対して、必要な帯電交流電圧値は、例えば図7に示すように、第1の画像形成部Saでは1920Vpp、第2の画像形成部Sbでは1800Vpp、第3の画像形成部Scでは2120Vppと計算される。この場合、本実施例では、CPU70は、最大の帯電交流電圧値である、第3の画像形成部Scの2120Vppを印字工程時にカラー画像形成部Sa、Sb、Scに印加する帯電交流電圧値に決定する(S306)。
次に、CPU70は、環境センサ35によって測定された相対湿度が70%以上であるか否かを判断する(S307)。CPU70は、S307において相対湿度が70%以上である場合、次にS306で決定した最大の帯電交流電圧値を印加した場合に、第1、第2の画像形成部Sa、Sbにおいて放電電流量が250μA以上になるか否かを判断する(S308)。CPU70は、第1、第2の画像形成部Sa、Sbについてそれぞれ算出した2つの近似直線から、第1、第2の画像形成部Sa、Sbにおける放電電流量をそれぞれ求めることができる。
CPU70は、S308において放電電流量が250μA以上となる画像形成部があると判断した場合、その画像形成部で画像流れ抑制動作を実行させる(S309)。本実施例では、画像流れ抑制動作では、感光ドラム1の3周分、感光ドラム1の長手方向の画像形成領域の全域にわたり、ベタ画像(最大濃度レベルの画像)を現像する。このトナーをドラムクリーニング装置6のクリーニングブレードと感光ドラム1との接触部(クリーニング部)の長手全域に送る。そして、感光ドラムを1分間にわたり空回転させる動作を行う。これにより、トナーやトナーに含まれている外添剤がクリーニング部に送られ、感光ドラム1とクリーニングブレードとで摺擦することにより、感光ドラム1の表面の放電生成物が削り取られる。本実施例の構成では、1分間の空回転動作で画像流れが抑制された。
そして、画像流れ抑制動作の感光ドラム1の空回転動作が終了した後に、S306で決定した帯電交流電圧値で帯電電圧の帯電交流電圧値を定電圧制御して、画像形成動作を行う(S310)。
又、S307で相対湿度が70%未満であると判断されるか、又はS308で放電電流量が250μA以上の画像形成部がない場合は、S309の画像流れ抑制動作には移らずに、画像形成動作に移行する(S310)。
又、S301において、帯電バイアス制御のタイミングではないと判断した場合は、S302〜S309の処理は行わずに、前回決定された帯電交流電圧値の設定で、画像形成動作に移行する(S310)。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、次のような場合に感光体の表面を摺擦する動作を実行させる摺擦動作実行手段を有する。即ち、摺擦動作実行手段は、交流電源21を共通とした少なくとも2つの帯電部材のうち帯電交流電流値の最大値が算出された帯電部材以外の帯電部材であって、目標値による交流電圧の制御によれば放電電流量が所定値以上となる帯電部材があるか否かを判断する。又、摺擦動作実行手段は、そのような帯電部材がある場合において、更に湿度が所定値以上であるか否かを判断する。そして、摺擦動作実行手段は、そのような帯電部材があり、且つ、湿度が所定値以上の場合に、当該帯電部材が帯電させる感光体の表面を摺擦する動作を実行させる。特に、本実施例では、その動作において、摺擦される感光体上に研磨剤を供給する。本実施例では、CPU70が、摺擦動作実行手段の機能を有する。
尚、本実施例では、実施例1と同様の帯電交流電圧を定電圧制御する構成において、画像流れ抑制動作の実行制御を組み込む場合について説明した。しかし、実施例2と同様の帯電交流電圧を定電流制御する構成においても、画像流れ抑制動作の実行制御を組み込むことができる。この場合は、最大値の帯電交流電流値が算出された画像形成部以外で、当該最大値の帯電交流電流値で定電流制御した場合に所定の放電電流量以上となる画像形成部がある場合には、その画像形成部で画像流れ抑制動作を実行すればよい。
以上、本実施例によれば、交流電源を共通にした複数の画像形成部の状態、例えば感光ドラム1の削れ量などに差があり、同じ帯電交流電圧を印加した場合に放電電流量に大きな差が出ることで画像流れが発生することを抑制することができる。
実施例4
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例1のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素については、同一符号を付して詳しい説明は省略する。
実施例3では、過放電による画像流れを抑制するために感光ドラム1の空回転動作を含む画像流れ抑制動作を行った。しかし、感光ドラム1の空回転動作は、画像形成装置の生産性を下げることに繋がる。
ここで、感光ドラム1の削れ量が最大となり、感光ドラム1が寿命の状態にある画像形成部(実施例3に示した例では第2の画像形成部Sb)では、早急に感光ドラム1を交換することが望ましい。そのような画像形成部においてそれ以上画像形成動作が行われると、感光ドラム1の削れが更に促進され、より画像形成部間の放電電流量の差が生じやすくなるからである。
そこで、本実施例では、必要な放電電流量に対し、所定値以上の放電電流量となる画像形成部がある場合には、その画像形成部の感光ドラム1の交換を促す情報を表示する。本実施例では、特に、必要な放電電流量の3倍以上の放電電流量となる画像形成部がある場合に、その画像形成部の感光ドラム1の交換を促すメッセージ(以下「交換メッセージ」ともいう。)を画像形成装置100に設けられた操作部の表示画面に表示する。
図15は、本実施例における交換メッセージを表示する処理に係るブロック図である。本実施例では、制御回路34は、必要な放電電流量の3倍以上の放電電流量となる画像形成部がある場合は、操作部制御手段としての操作部制御回路161に、その画像形成部の感光ドラム1が交換時期である旨の情報(以下「交換情報」ともいう。)を伝達する。
図16は、本実施例の画像形成装置100の操作部151を示す模式図である。操作部151は、表示画面(液晶タッチパネル)152、画像形成枚数(コピー枚数)を入力するためのテンキー153、スタートボタン154、ストップボタン155を有する。例えば、操作部制御回路161に第2の画像形成部(マゼンタ(M)用の画像形成部)Sbの交換情報が伝達されると、操作部151の表示画面152に、第2の画像形成部Sbの感光ドラム1bが交換時期である旨の表示をさせる。特に、本実施例では、感光ドラム1と帯電ローラ2とドラムクリーニング装置6とを含むカートリッジを交換すべき旨のメッセージを表示する。
図17は、本実施例における、カラー画像形成部Sa、Sb、Scに印加する帯電交流電圧の制御及び交換メッセージを表示する処理の制御の手順を示す。
CPU70は、帯電バイアス制御のタイミング(本実施例では印字準備回転動作時)で、以下の処理を開始する(S401)。先ず、第1の交流増幅回路25aによって、帯電交流電圧値を放電領域の3点、未放電領域の3点に順次に変更して、帯電ローラ2a、2b、2c、2dに印加する(S402)。又、上記帯電交流電圧の出力時に、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、交流電流測定装置30a、30b、30cで測定された帯電交流電流値が、メモリ60に記憶される(S403)。
次に、CPU70は、メモリ60に記憶された第1〜第3の画像形成部Sa〜Scのそれぞれについての、印加した帯電交流電圧値に対する測定された帯電交流電流値の情報から、実施例1にて説明した計算方法によって近似直線を2つ算出する(S404)。上記情報は、放電領域の(Vα1、Iα1)、(Vα2、Iα2)、(Vα3、Iα3)の3点の情報、未放電領域の(Vβ1、Iβ1)、(Vβ2、Iβ2)、(Vβ3、Iβ3)の3点の情報である。
次に、CPU70は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scのそれぞれについて、必要な放電電流量に対する必要な帯電交流電圧値を、実施例1にて説明した式4によって計算する(S405)。その後、CPU70は、第1、第2、第3の画像形成部Sa、Sb、Scについて計算された帯電交流電圧値のうちの最大値を、印字工程時にカラー画像形成部Sa、Sb、Scに印加する帯電交流電圧値を印字に決定する(S406)。
次に、CPU70は、S406で決定した最大の帯電交流電圧値を印加した場合に必要な放電電流量が、必要な放電電流量の3倍以上になる画像形成部があるか否かを判断する(S407)。CPU70は、S407において放電電流量が必要な放電電流量の3倍以上になる画像形成部がないと判断した場合には、S406で決定した帯電交流電圧値で帯電電圧の帯電交流電圧値を定電圧制御して、画像形成動作を行う(S408)。ここで、CPU70は、各画像形成部についてそれぞれ算出した2つの近似直線から、各画像形成部における放電電流量をそれぞれ求めることができる。一方、CPU70は、放電電流量が必要な放電電流量の3倍以上の画像形成部がある場合には、その画像形成部の感光ドラム1の交換メッセージを操作部151に表示させる(S409)。本実施例では、感光ドラム1と帯電ローラとドラムクリーニング装置を含むカートリッジの交換メッセージを表示させる。
又、S401において、帯電バイアス制御のタイミングではないと判断した場合は、S402〜S407の処理は行わずに、前回決定された帯電交流電圧値の設定で、画像形成動作に移行する(S408)。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、次のような場合に感光体の交換を促す動作を実行させる報知動作実行手段を有する。即ち、報知動作実行手段は、交流電源21を共通とした少なくとも2つの帯電部材のうち帯電交流電流値の最大値が算出された帯電部材以外の帯電部材であって、目標値による交流電圧の制御によれば放電電流量が所定値以上となる帯電部材があるか否かを判断する。そして、報知動作実行手段は、そのような帯電部材がある場合に、当該帯電部材が帯電させる感光体の交換を促す動作を実行させる。本実施例では、CPU70が、報知動作実行手段の機能を有する。
尚、本実施例では、実施例1と同様の帯電交流電圧を定電圧制御する構成において、交換メッセージの表示動作の実行制御を組み込む場合について説明した。しかし、実施例2と同様の帯電交流電圧を定電流制御する構成においても、交換メッセージの表示動作の実行制御を組み込むことができる。この場合は、最大値の帯電交流電流値が算出された画像形成部以外で、当該最大値の帯電交流電流値で定電流制御した場合に放電電流量が所定値以上となる画像形成部がある場合には、その画像形成部の感光ドラム1の交換を促す動作を実行すればよい。又、実施例3の画像形成装置において、本実施例の制御を行ってもよい。
以上、本実施例によれば、交流電源を共通にした複数の画像形成部の使用量の差により、放電電流量に大きな差生じ、画像流れなどの不良が発生しやすい状態になる前に、放電電流量が大きくなる画像形成部の感光ドラム1の交換を促す情報を操作者に伝達できる。
(その他)
本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、イエロー、マゼンタ、シアンの各色用の画像形成部の帯電部材に帯電交流電圧を印加する交流電源を共通にした。しかし、1つの交流電源から複数の画像形成部の帯電部材に交流電圧を印加する構成であれば、本発明を適用して上述と同様の効果を得ることができる。例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色用の画像形成部の全ての帯電部材に交流電圧を印加する交流電源を共通にすることもできる。
又、上述の実施例では、非画像形成時である印字準備回転動作期間に、印字工程の帯電工程における帯電交流電圧のピーク間電圧値又は交流電流値の演算・決定プログラムを実行した。しかし、当該プログラムは、他の非画像形成時、即ち、初期回転動作時、紙間工程時又は後回転工程時で実行してもよいし、複数の非画像形成時に実行してもよい。
又、上述の実施例では、ドラムクリーニング装置を用いた画像形成装置を例とした。しかし、ドラムクリーニング装置がなく、現像装置において現像同時クリーニングを行う、所謂、クリーナレスの画像形成装置においても、本発明を適用して上述と同様の効果を得ることができる。
又、感光ドラムは、その表面抵抗が109〜1014Ω・cmの電荷注入層を設けた直接注入帯電性のものであってもよい。電荷注入層を用いていない場合でも、例えば電荷輸送層が上記の抵抗範囲にある場合も同等の効果がえられる。更に、感光ドラムとして、表層の体積抵抗が約1013Ω・cmであるアモルファスシリコン感光体を用いてもよい。
又、上述の実施例では、帯電部材として可撓性のローラ型の接触帯電部材である帯電ローラを用いた。しかし、これ以外にも、例えばファーブラシ、フェルト、布などの形状・材質のものも使用可能である。更に、各種材質のものを組み合わせることによって、より適切な弾性、導電性、表面性、耐久性のものを得ることができる。
又、帯電部材に印加する振動電界の交番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変化する電圧)の波形としては、正弦波、矩形波、三角波などを適宜使用可能である。更に、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形波であってもよい。
又、上述の実施例では、画像形成装置は中間転写方式のものであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。タンデム型の画像形成装置として、上述の実施例の画像形成装置における中間転写体の代わりに記録材担持体を有し、この記録材担持体に担持された記録材に感光体から直接トナー像を転写する直接転写方式のものがある。記録材担持体としては、無端ベルト状の記録材担持ベルトなどが用いられる。例えばフルカラーの画像形成持には、記録材担持体上に担持された記録材上に複数色のトナー像が順次重ね合わせるようにして転写される。その後、この記録材上のトナー像が記録材に定着されることでカラー画像が得られる。本発明は斯かる直接転写方式の画像形成装置にも適用することができ、上述と同様の効果を得ることができる。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
3 露光装置
4 現像装置
5 一次転写ローラ
6 ドラムクリーニング装置
7 中間転写ベルト
8 二次転写ローラ
9 定着装置
20 帯電電源回路
30 交流電流測定装置
34 制御回路
35 環境センサ

Claims (7)

  1. 光体と、流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯する帯電部材と、をそれぞれ備えた有色トナーを用いて画像を形成するための複数の有色用画像形成部と、
    感光体と、直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯電する帯電部材と、を備えた黒トナーを用いて画像を形成するための黒用画像形成部と、
    前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に共通して印加する交流電圧を出力する第1の交流電源と、
    前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電圧を出力する第2の交流電源と、
    前記交流電源から交流電圧が印加されることでそれぞれの前記帯電部材に流れる交流電流を測定する交流電流測定装置と、
    前記交流電源からそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記第1の交流電源から前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に交流電圧を印加してそれぞれに流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第1の交流電源から印加することが必要な交流電圧のピーク間電圧値をそれぞれ算出し、算出された前記必要な交流電圧のピーク間電圧値のうち最大値を、画像形成時に前記第1の交流電源から前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電圧を定電圧制御する目標値に決定し、前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に交流電圧を印加して流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第2の交流電源から印加することが必要な交流電圧のピーク間電圧値を算出し、算出されたピーク間電圧値を画像形成時に前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電圧を定電圧制御する目標値に決定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記所定の放電電流量をD、前記帯電部材に直流電圧を印加した時の前記感光体への放電開始電圧をVthとしたときに、それぞれの前記帯電部材について、前記交流電源から少なくとも2点のVth×2以上のピーク間電圧値の交流電圧を印加したときに前記交流電流測定装置で測定された交流電流値から得られるピーク間電圧値と交流電流値との関数Yαと、前記交流電源から少なくとも1点のVth×2未満のピーク間電圧値の交流電圧を印加したときに前記交流電流測定装置で測定された交流電流値から得られるピーク間電圧値と交流電流値との関数Yβとを比較することにより、
    α−Yβ=D
    となるピーク間電圧値を前記必要なピーク間電圧値として算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 光体と、流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯する帯電部材と、をそれぞれ備えた有色トナーを用いて画像を形成するための複数の有色用画像形成部と、
    感光体と、直流電圧と交流電圧とが重畳された帯電電圧が印加されて感光体を帯電する帯電部材と、を備えた黒トナーを用いて画像を形成するための黒用画像形成部と、
    前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に共通して印加する交流電圧を出力する第1の交流電源と、
    前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電圧を出力する第2の交流電源と、
    前記交流電源から交流電圧が印加されることでそれぞれの前記帯電部材に流れる交流電流を測定する交流電流測定装置と、
    前記交流電源からそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電圧のピーク間電圧値を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記第1の交流電源から前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に交流電圧を印加してそれぞれに流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第1の交流電源から印加することが必要な交流電流値をそれぞれ算出し、算出された前記必要な交流電流値のうち最大値を、画像形成時に前記第1の交流電源から前記有色画像形成部のそれぞれの前記帯電部材に印加する交流電流を定電流制御する目標値に決定し、前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に交流電圧を印加して流れる交流電流値を前記交流電流測定装置で測定した結果から、所定の放電電流量を得るために前記第2の交流電源から印加することが必要な交流電流値を算出し、算出された交流電流値を画像形成時に前記第2の交流電源から前記黒用画像形成部の前記帯電部材に印加する交流電流を定電流制御する目標値に決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記所定の放電電流量をD、前記帯電部材に直流電圧を印加した時の前記感光体への放電開始電圧をVthとしたときに、それぞれの前記帯電部材について、前記交流電源から少なくとも2点のVth×2以上のピーク間電圧値となる交流電流を流したときに前記交流電源が出力する交流電圧のピーク間電圧値から得られるピーク間電圧値と交流電流との関数Yαと、前記交流電源から少なくとも1点のVth×2未満のピーク間電圧値となる交流電流を流したときに前記交流電源が出力する交流電圧のピーク間電圧値から得られるピーク間電圧値と交流電流値との関数Yβとを比較することにより、
    α=Yβ+D
    となる交流電流値を前記必要な交流電流値として算出することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材のうち前記最大値が算出された帯電部材以外の帯電部材であって、前記目標値による前記帯電部材に印加する交流電圧の制御によれば放電電流量が所定値以上となる帯電部材があり、且つ、湿度が所定値以上である場合に、当該帯電部材が帯電させる感光体の表面を摺擦する動作を実行させる摺擦動作実行手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記動作において、前記摺擦される感光体上に研磨剤を供給することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記有色用画像形成部のそれぞれの前記帯電部材のうち前記最大値が算出された帯電部材以外の帯電部材であって、前記目標値による前記帯電部材に印加する交流電圧の制御によれば放電電流量が所定値以上となる帯電部材がある場合に、当該帯電部材が帯電させる感光体の交換を促す動作を実行させる報知動作実行手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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