JP2014126820A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放電電流の制御が従来よりも簡略化される画像形成装置を提供する。
【解決手段】 コントローラ50は、1点以上の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3に対する帯電電流の割合βに関連付けられた少なくとも2点以上の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を決定し、第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3と帯電電流Iβ1、Iβ2、Iβ3の第1関係式Yβ、第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3と帯電電流Iα1、Iα2、Iα3の第2関係式Yα、予め設定された放電電流△Iacに基づいて、1点の放電開始電圧以上のピーク間電圧Vppを導出して印加する画像形成装置100を構成した。
【選択図】図6

Description

本発明は、帯電手段及び像担持体の間のピーク間電圧を制御する画像形成装置に関する。
従来、帯電部材が像担持体を帯電する方式として、直流電圧のみを印加して帯電するDC帯電方式と、帯電部材に振動電圧を印加して帯電するAC帯電方式と、が知られる。このAC帯電方式は、DC帯電方式と比べると、帯電部材から像担持体への放電量が増えるために、像担持体の劣化を促進すると共に、放電生成物による高温高湿環境での画像流れ等の異常画像が発生する場合がある。この問題を改善するために、必要最小限の電圧の印加によって、+側、−側へ交互に起こす放電を最小限とする必要がある。
ただし、電圧と放電量の関係は、常に一定ではなく、像担持体や帯電部材の状態、又は、環境変動によって変化する。低温低湿環境では、材料が乾燥して抵抗値が上昇して放電し難くなるために、均一な帯電を得るためには、一定値以上のピーク間電圧が必要となる。また、高温高湿環境では、材料が吸湿して抵抗値が低下して必要以上に放電するために、画像流れ、ボケの発生、トナー融着の発生、像担持体の表面の劣化等による削れ・短命化等の問題が必要となる。
こうした放電の増減による問題を解消するために、必要最小限の一定の交流電圧を印加するAC定電圧制御方式の他に、帯電部材に交流電圧を印加することで流れる交流電流値を制御するAC定電流制御方式が提案されている。このAC定電流制御方式によれば、材料の抵抗が上昇する低温低湿環境では交流電圧のピーク間電圧値を上げ、逆に材料の抵抗が下降する高温高湿環境ではピーク間電圧値を下げることができる。そのため、AC定電圧制御方式に比べ放電の増減を抑制することが可能である。
こうした放電量の増減を抑制する発明として、特許文献1に記載の発明が開示されている。特許文献1に記載の発明は、帯電部材に対して放電領域・未放電領域のピーク間電圧を印加することで電圧と電流の関係を測定し、その測定値から画像形成時に帯電部材に印加するピーク間電圧をその都度補正して印加する画像形成装置に関する発明である。こうした構成によれば、過剰放電を起こさせずに、常に一定量の放電を生じさせることができる旨、記載されている。
特開2001−201920号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、帯電部材に対して放電領域・未放電領域のピーク間電圧を決定するにあたって、放電領域の3点のピーク間電圧と、未放電領域の3点のピーク間電圧を予め決めてしまっている。そのために、帯電部材に印加するピーク間電圧をより最適に決定する手段が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑み、帯電手段から像担持体に帯電電流を流して負荷変動を推測して、より最適なピーク間電圧が得られる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段から前記像担持体へと放電が開始される放電開始電圧から、前記放電開始電圧以上の電圧に亘って、前記帯電手段に帯電電圧を印加する印加手段と、前記印加手段が印加する帯電電圧を制御して、前記帯電手段及び前記像担持体の間のピーク間電圧を制御する制御手段と、前記帯電手段から前記像担持体へと流れる帯電電流を測定する電流測定手段と、を備え、前記制御手段は、少なくとも1点以上の放電開始電圧未満のピーク間電圧に対する帯電電流の割合に関連付けられた少なくとも2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定し、前記印加手段によって前記2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を印加させると共に前記電流測定手段によって帯電電流を測定させ、放電開始電圧未満のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、放電開始電圧以上のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、及び、予め設定された放電電流に基づいて、1点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を導出して印加するように制御することを特徴とする。
本発明の他の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段から前記像担持体へと放電が開始される放電開始電圧から、前記放電開始電圧以上の電圧に亘って、前記帯電手段に帯電電圧を印加する印加手段と、
前記印加手段が印加する帯電電圧を制御して、前記帯電手段及び前記像担持体の間のピーク間電圧を制御する制御手段と、前記帯電手段から前記像担持体へと流れる帯電電流を測定する電流測定手段と、画像形成装置本体の外部の温度及び湿度の少なくとも一方を検知する検知手段と、を備え、前記制御手段は、前記検知手段が検知する少なくとも温度及び湿度の一方、及び、前記印加手段が所定の電圧を印加したときに前記電流測定手段が測定する帯電電流に基づいて、少なくとも1点以上の放電開始電圧未満のピーク間電圧、及び、少なくとも2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定し、前記印加手段によって前記2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を印加させると共に前記電流測定手段によって帯電電流を測定させ、放電開始電圧未満のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、放電開始電圧以上のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、及び、予め設定された放電電流に基づいて、1点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を導出して印加するように制御することを特徴とする。
本発明によれば、帯電手段から像担持体に帯電電流を流して負荷変動を推測して、より最適なピーク間電圧が得られる。
本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。 感光体ドラムの構成を示す断面図等である。 帯電ローラに対する帯電バイアス印加系のブロック回路図である。 交流電流とピーク間電圧との関係を近似したグラフである。 交流電流とピーク間電圧との関係を示す実際のグラフである。 コントローラの制御工程を示すフローチャート等である。 本発明の実施例2に係る交流電流とピーク間電圧との関係を近似したグラフである。 コントローラの制御工程を示すフローチャートである。 放電電流制御の決定の工程を示すフローチャートである。 環境、交流電流、ピーク間電圧の関係を示す表である。
以下、図面を参照して、この発明を実施するための形態を実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対位置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、転写方式電子写真プロセス利用、接触帯電方式、反転現像方式で、画像形成のプロセススピード及び画像形成の画素密度を変更可能なレーザビームプリンタである。図1に示されるように、画像形成装置100は、画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)100Aを有し、この装置本体100Aの内部には、画像を形成する画像形成部51が設けられる。画像形成部51は、『像担持体』である感光体ドラム1、『転写装置』である転写ローラ5等を含む。少なくとも感光体ドラム1については、プロセスカートリッジに含まれ、プロセスカートリッジとして装置本体100Aに組み込まれる構成となっていても良い。
装置本体100Aの内部には、『像担持体』である感光体ドラム1、感光体ドラム1を帯電する『帯電手段』である帯電ローラ2、『露光手段』である露光装置3、『現像手段』である現像装置4、『転写手段』である転写ローラ5、を備える。感光体ドラム1は、回転ドラム型であり、負帯電性の有機光導電体(OPC)で、外径25mmであり、通常画像形成時には中心支軸を中心に100mm/secのプロセススピード(周速度)をもって、矢印に示されるように反時計方向に回転する。
図2(a)は、感光体ドラム1の構成を示す断面図である。図2(a)に示されるように、感光体ドラム1は、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)1aの表面に、光の干渉を抑えて上層の接着性を向上させる下引き層1bと、光電荷発生層1cと、電荷輸送層1dとの3層を下から順に塗り重ねた構成をしている。
次に、図1に戻って説明する。帯電ローラ2は、感光体ドラム1の周面を一様に帯電処理する接触式の帯電装置のローラである。この帯電ローラ2は、芯金(支持部材)2aの両端部をそれぞれ不図示の軸受け部材により回転自在に保持される。帯電ローラ2は、押圧ばね2eによって感光体ドラム1の方向に付勢して感光体ドラム1の表面に対して所定の押圧力をもって圧接させており、感光体ドラム1の回転に従動して回転する。感光体ドラム1と帯電ローラ2との圧接部が帯電部A(帯電ニップ部)である。
ここで、帯電ローラ2には、帯電ローラ2に電圧を印加する『印加手段』である電源J1が接続される。また、感光体ドラム1は、ここでは接地されている。そして、接地された感光体ドラム1の周面の電位、及び、電源J1によって設定された帯電ローラ2の周面の電位の差が帯電バイアス電圧(帯電電圧)となり、ここでは、感光体ドラム1の周面が負極性に一様に接触帯電処理される。帯電ローラ2の構成、放電電流制御等については詳しく後述する。なお、感光体ドラム1にも電圧を印加する『印加手段』として電源が接続される構成であっても良い。
接触帯電部材としての帯電ローラ2の長手方向の長さは320mmであり、図1の層構成模型図のように、芯金2aの外回りに、下層2bと、中間層2cと、表層2dを下から順次に積層した3層構成である。下層2bは帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、中間層2cは帯電ローラ2の全体として均一な抵抗を得るための導電層であり、表層2dは感光体ドラム1上にピンホール等の欠陥があってもリークが発生するのを防止するために設けている保護層である。
より具体的には、帯電ローラ2の仕様は下記のとおりである。芯金2aには、直径6mmのステンレス丸棒を用いた。下層2bには、カーボン分散の発泡EPDM、比重が0.5g/cm、体積抵抗値が10 Ωcm、層厚が3.0mm、長さが320mmのものを用いた。中間層2cには、カーボン分散のNBR系ゴム、体積抵抗値が10 Ωcm、層厚が700μmのものを用いた。表層2dには、フッ素化合物のトレジン樹脂に酸化錫、カーボンを分散、体積抵抗値が10 Ωcm、表面粗さ(JIS規格が10点平均表面粗さRa)が1.5μm、層厚が10μmのものを用いた。
通常の印字時には、電源J1から直流電圧に周波数1000Hzの交流電圧を重畳した所定の振動電圧が芯金2aを介して帯電ローラ2に印加されることで、回転する感光体ドラム1の周面が所定の電位に帯電処理される。また、プロセススピードが1/2速、1/4速に変更になった時には、通常の1000Hzの1/2、1/4である500Hz、250Hzに帯電周波数を変更する。プロセススピードが1/2となっているにも関わらず、帯電周波数をそのままで帯電を行なうと、感光体ドラム1上の単位面積において通常の画像形成時と比較して2倍の放電回数を受けることとなり、感光体ドラム1の劣化、削れが促進されるなどの問題が起こる。その他にも、モアレが発生する可能性がある。
次に、露光装置3は、帯電処理された感光体ドラム1の面に静電像を形成する情報書込手段としての装置であり、本例は半導体レーザ使用のレーザビームスキャナである。不図示の画像読取装置等のホスト装置からプリンタ側に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光を出力して感光体ドラム1の一様帯電処理面を露光位置Bにおいてレーザ走査露光L(イメージ走査露光)する。このレーザ走査露光Lにより感光体ドラム1面のレーザ光で照射されたところの電位が低下することで感光体ドラム1面には走査露光した画像情報に対応した静電像が順次に形成されていく。
次に、現像装置4は、感光体ドラム1上の静電像に現像剤(トナー)を供給し、静電像を可視化する装置である。感光体ドラム1面に形成された静電像はこの現像装置4により負に帯電した一成分磁性トナー(ネガトナー)で反転現像される。現像装置4は現像容器4aを有する。この現像容器4aには、現像スリーブ4b、マグネットローラ4c、規制ブレード4dが設けられる。現像容器4aは、内部に、現像剤として一成分磁性トナーを収容している。
現像スリーブ4bは、非磁性のスリーブであり、この現像スリーブ4bはその外周面の一部を外部に露呈させて現像容器4a内に回転可能に配設されている。マグネットローラ4cは、非回転で固定され、現像スリーブ4bの内部に挿入されている。また、現像スリーブ4bには、現像スリーブ4bに電圧を印可する現像バイアスの印加の電源J2が接続されている。
一成分磁性トナーは、現像スリーブ4bの面に薄層としてコーティングされて現像部Cに搬送されると、現像バイアスによって感光体ドラム1の面に静電像に対応して選択的に付着する。このことで、静電像がトナー画像として現像される。ここでは、感光体ドラム1の面の露光明部にトナーが付着して静電像が反転現像される。現像部Cを通過した現像スリーブ4b上の現像剤薄層は、引き続く現像スリーブ4bの回転に伴い現像容器4a内の現像剤溜り部に戻される。
『転写手段』である転写ローラ5は、感光体ドラム1に所定の押圧力をもって圧接させてあり、その圧接ニップ部が転写部Dである。この転写部Dに不図示の給送機構部から所定の制御タイミングにて記録材P(記録媒体、記録材)が給送される。転写部Dに給送された記録材Pは回転する感光体ドラム1と転写ローラ5の間に挟持されて搬送され、その間、転写ローラ5に電源J3からトナーの正規帯電極性である負極性とは逆極性である正極性の転写バイアスが印加される。このことで、転写部Dを挟持搬送されていく記録材Pの面に感光体ドラム1の面側のトナー画像が順次に静電転写されていく。
転写部Dを通ってトナー画像の転写を受けた記録材Pは感光体ドラム1面から順次に分離されて定着装置6(例えば熱ローラ定着装置、定着器)へ搬送されてトナー画像の定着処理を受けて画像形成物(プリント、コピー)として出力される。クリーニング装置7は、ブレード7aを有している。記録材Pに対するトナー画像転写後の感光体ドラム1の面はブレード7aにより摺擦されて転写残トナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返して画像形成に供される。Eは、ブレード7aが感光体ドラム1の面に当接する当接部である。
『制御手段』であるコントローラ50は、装置本体100Aの内部機器の駆動を制御するものである。また、後述するが、コントローラ50は、電源J1による電圧の印加を制御して、帯電ローラ2及び感光体ドラム1の間に設定されるピーク間電圧Vppを制御する。
図2(b)は、画像形成装置100の動作の流れを示すシーケンスである。
(あ)初期回転動作(前多回転工程)
図2(b)に示す初期回転動作は、画像形成装置100の起動時の始動動作期間(起動動作期間、ウォーミング期間)である。画像形成装置100は、電源スイッチがオンに設定されると、停止状態から感光体ドラム1を回転駆動させ、定着装置6を所定温度へ立ち上げる等、所定のプロセス機器の準備動作を実行させる。
(い)印字準備回転動作(前多回転工程)
それから、プリント信号がオンに設定されてから実際に画像形成(印字)工程動作がなされるまでの間の画像形成前の印刷準備の回転動作の期間であり、初期回転動作中にプリント信号が入力したときには初期回転動作に引き続いて実行される。プリント信号の入力がないときには初期回転動作の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて感光体ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置100はプリント信号が入力されるまでスタンバイ(待機)状態に保たれる。プリント信号が入力されると印字準備の回転動作が実行される。
本実施例においてはこの印字の準備回転動作の期間において、印字工程の帯電工程における印加交流電圧の適切なピーク間電圧値(または交流電流値)の演算・決定プログラムが実行される。これについては後述する。
(う)印字工程(画像形成工程、作像工程)
所定の印字準備の回転動作が終了すると、引き続いて感光体ドラム1に対する作像プロセスが実行され、感光体ドラム1の面に形成されたトナー画像の記録材Pへの転写、定着装置6によるトナー画像の定着処理がなされて画像形成物がプリントアウトされる。連続印字(連続プリント)モードの場合は上記の印字工程が所定の設定プリント枚数n分繰り返して実行される。
(え)紙間工程
連続印字モードにおいて、一の記録材Pの後端部が転写部Dを通過した後、次の記録材Pの先端部が転写部Dに到達するまでの間の、転写部Dにおける記録材Pの非通紙状態期間である。
(お)後回転動作
最後の記録材Pの印字工程が終了した後もしばらくの間メインモータの駆動を継続させて感光体ドラム1を回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
(か)スタンバイ
所定の後回転動作が終了すると、メインモータの駆動が停止されて感光体ドラム1の回転の駆動が停止され、プリンタは次のプリントスタ−ト信号が入力するまでスタンバイ状態に保たれる。1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、プリンタは後回転動作を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態において、プリントスタート信号が入力されると、プリンタは前回転工程に移行する。
(う)の印字工程時が画像形成時であり、(あ)の初期回転動作、(い)の印字準備回転動作、(え)の紙間工程、(お)の後回転動作が非画像形成時である。
ここで、プロセススピードの変更について説明する。本実施例の画像形成装置はメディアフレキシブルであり、厚紙、OHP等の多種のメディアに対応している。しかし、厚紙、OHPなどにおいては熱容量が大きいため定着しにくいため、通常のプロセススピードで定着すると未定着画像やOHPの透過性が悪いなどの問題が発生する。そこで定着装置6を記録材Pが通過する際の速度を遅くすることで充分な加圧・加熱時間をかけて定着させる方法をとっている。ただし、定着装置6においてのみ低速度にすることはコストアップや構成上の問題で難しく、装置全体のプロセススピードを低速にする方法を用いている。
実際、本実施例の装置においては、厚紙・OHPに対応した1/2速、1/4速モードがあり、通常のプロセススピード100mm/secから、それぞれ50mm/sec、25mm/secにプロセススピードを変更している。また、高解像度画像を印字する際にもプロセススピードを変更している。プロセススピードを1/2にすることで、主走査線方向の解像度を通常の解像度の2倍にすることが可能となり、高解像度が実現される。
図3は、帯電ローラ2に対する帯電バイアス印加系のブロック回路図である。電源J1から直流電圧に周波数fの交流電圧を重畳した所定の振動電圧(バイアス電圧Vdc+Vac)が芯金2aを介して帯電ローラ2に印加されることで、回転する感光体ドラム1の周面が所定の電位に帯電処理される。帯電ローラ2に対する電圧印加手段である電源J1は、DC電源11(直流電源)とAC電源12(交流電源)を有している。
コントローラ50は、上記電源J1のDC電源11とAC電源12をオン・オフ制御して帯電ローラ2に直流電圧と交流電圧のどちらか、若しくはその両方の重畳電圧を印加するように制御する機能を有する。そして、コントローラ50は、DC電源11から帯電ローラ2に印加する直流電圧と、AC電源12から帯電ローラ2に印加する交流電圧と、を重畳したピーク間電圧、を制御する機能を有する。
『電流測定手段』(交流電流値測定回路)及び『電圧測定手段』(ピーク間電圧測定回路)である測定回路14は、帯電ローラ2から感光体ドラム1へと流れる交流電流及びピーク間電圧を測定する回路である。この測定回路14が測定した交流電流Iacの値やピーク間電圧Vppの値は、コントローラ50へと入力される。なお、測定回路14が『電流測定手段』又は『電圧測定手段』のいずれか一方のみの構成とすることも可能である。
環境センサ(温度計と湿度計)15は、プリンタが設置されている環境を検知するものである。この環境センサ15から上記のコントローラ50に検知された環境情報が入力される。そして、コントローラ50は、測定回路14から入力される交流電流の情報、環境センサ15から入力される温度及び湿度の情報から、帯電工程における帯電ローラ2に対する印加交流電圧の適切なピーク間電圧値の演算・決定プログラムを実行する。
図4は、交流電流Iacとピーク間電圧Vppとの関係を近似したグラフである。この図4を参照しつつ、印字時に帯電ローラ2に印加する交流電圧のピーク間電圧Vppの制御方法を述べる。種々の検討をすると、以下の定義により数値化した放電電流△Iacが実際のAC放電の量を代用的に示し、感光体ドラム1の削れ、画像流れ、帯電均一性と強い相関関係があることを見出せる。
ピーク間電圧Vppに対して交流電流Iacは放電開始電圧Vth(V)未満(未放電領域)で線形の関係にあり、それ以上から放電領域に入るにつれて徐々に電流の増加方向にずれる。放電の発生しない真空中での同様の実験においては直線が保たれたため、これが、放電に関与している電流の増分がΔIacであると考える。
よって、放電開始電圧Vth(V)未満のピーク間電圧Vppに対して交流電流Iacの比をβとした場合を想定する。このとき、放電による電流以外のニップ電流などの交流電流はβ・Vppとなり、放電開始電圧Vth(V)以上の電圧印加時に測定されるIacとこのβ・Vppの差分である△Iacは、次式(1)で表される。この△Iacを放電の量を代用的に示す放電電流と定義する。
(数1)△Iac=Iac−β・Vpp・・・(1)
この放電電流は一定電圧または一定電流での制御下で帯電を行った場合、環境、耐久を進めるにつれて変化する。これはピーク間電圧と放電電流の関係、交流電流と放電電流との関係が変動しているからである。
AC定電流制御方式では、帯電ローラ2から感光体ドラム1に流れる総電流で制御している。この総電流量とは、上記のように、接触部へ流れる電流(以下、ニップ電流:β・Vpp)と被接触部で放電することで流れる電流(以下、放電電流:△Iac)の和になっている。そして、定電流制御では実際に被帯電体を帯電させるのに必要な電流である放電電流だけでなく、ニップ電流も含めた形で制御されている。
そのため、実際に、放電電流は制御できていない。定電流制御において同じ電流値で制御していても、帯電部材の材質の環境変動によって、ニップ電流が多くなれば当然放電電流は減り、ニップ電流が減れば放電電流は増える。そのため、AC定電流制御方式でも完全に放電電流の増減を抑制することは不可能であり、長寿命を目指したとき、感光体ドラム1の削れと帯電均一性の両立を実現することは困難であった。
そこで、常に所望の放電電流を得るため、以下の要領で制御を行った。所望の放電電流を△Iacとしたときに、この放電電流△Iacとなるピーク間電圧Vppを決定する方法を説明する。本実施例では印字準備回転動作時においてコントローラ50で印字工程時の帯電工程における帯電ローラ2に対する印加交流電圧の適切なピーク間電圧値の演算・決定プログラムを実行させている。
図5は、交流電流Iacとピーク間電圧Vppとの関係を示す実際のグラフである。ここで、測定回路14によって測定され、接触によって帯電ローラ2から感光体ドラム1へと流れる帯電電流を『接触電流』であるニップ電流β・Vpp(図4参照)とする。測定回路14によって測定され、ニップ電流β・Vpp及び放電によって帯電ローラ2から感光体ドラム1へと流れる放電電流△Iac(図4参照)を合計した帯電電流を『接触放電電流』である交流電流Iac(図4参照)とする。ニップ電流β・Vpp及びピーク間電圧Vppの関係を示す第1傾斜角β(割合)を有する式を『第1関係式Yβ』(第1近似曲線)とする。交流電流Iac及びピーク間電圧Vppの関係を示す第2傾斜角α(割合)を有する式を『第2関係式Yα』(第2近似曲線)とする。
帯電ローラ2が感光体ドラム1に放電を開始する電圧を『放電開始電圧Vth』とする。放電開始電圧Vth未満のピーク間電圧Vppを『第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3』とする。放電開始電圧Vth以上のピーク間電圧Vppを『第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3』とする。この第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3は、第1関係式Yβが有する第1傾斜角βの範囲毎に定められて第1傾斜角βが大きい程に小さく設定される。図5に示されるように、線K1の場合より、線K2の場合の方が、Vα1、Vα2、Vα3が小さくなっている。
コントローラ50は、少なくとも1点以上(ここでは3点)で第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を印加して第1関係式Yβを導出し、第1関係式Yβに関連付けられた少なくとも3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を印加する電圧に決定する。
コントローラ50は、3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を印加して第2関係式Yαを導出する。そして、コントローラ50は、第1関係式Yβ、第2関係式Yα、予め設定された所定の放電電流△Iacに基づいて、帯電ローラ2に印加する第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を導出して帯電ローラ2に印加して『帯電電流』である交流電流Iacを制御する。なお、このときに、コントローラ50は、最小2乗法によって、第1関係式Yβ、第2関係式Yαを導出する。
すなわち、コントローラ50は、3点で放電開始電圧Vth未満の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を印加して第1関係式Yβを導出すると共に、3点で放電開始電圧Vth以上の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を印加して第2関係式Yαを導出する。このときに、第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3の間隔は、線K1と線K2とで変わらない。ただし、第1関係式Yβの第1傾斜角βが大きくなるに従って、3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3の電圧範囲を広く設定することも可能である。
図6は、コントローラ50の制御工程を示すフローチャートである。図6に示されるように、コントローラ50は、放電電流制御を開始すると、第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を印加する(ステップ1、以下、「ステップ」を単に「S」として記載する)。コントローラ50は、第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3に基づいて、第1関係式Yβ=βXβ+Bを決定する(S2)。
コントローラ50は、β<0.7であるか否かを判断する(S3)。コントローラ50は、YESの場合には、印加する第2ピーク間電圧を、Vα1=1400V、Vα2=1500V、Vα3=1600Vに決定する(S4)。そして、コントローラ50は、第1関係式Yβ、第2関係式Yα、予め設定された放電電流△Iacに基づいて、ピーク間電圧Vppを決定し、交流電流△Iacを制御する(S5)。
コントローラ50は、S3の判断の結果、NOの場合には、0.7≦β<0.8であるか否かを判断する(S6)。コントローラ50は、YESの場合には、印加する第2ピーク間電圧を、Vα1=1350V、Vα2=1450V、Vα3=1550Vに決定する(S7)。そして、コントローラ50は、第1関係式Yβ、第2関係式Yα、予め設定された放電電流△Iacに基づいて、ピーク間電圧Vppを決定し、交流電流△Iacを制御する(S8)。
コントローラ50は、S6の判断の結果、NOの場合には、0.8≦βであるか否かを判断する(S9)。コントローラ50は、YESの場合には、印加する第2ピーク間電圧を、Vα1=1300V、Vα2=1400V、Vα3=1500Vに決定する(S10)。そして、コントローラ50は、第1関係式Yβ、第2関係式Yα、予め設定された放電電流△Iacに基づいて、ピーク間電圧Vppを決定し、交流電流△Iacを制御する(S11)。
実施例1の構成によれば、帯電ローラ2から感光体ドラム1に交流電流Iacを流して負荷変動を推測して、より最適なピーク間電圧Vppが得られる。そのために、最適な交流電流Iacが帯電電流として用いられる。したがって、従来技術よりも、過剰電流による感光体ドラム1の劣化や、画像流れが抑制され、また、電流不足による帯電不良が抑制される。
また、感光体ドラム1の状態も加味されてピーク間電圧Vppが制御される。その結果、感光体ドラム1の状態も加味されて放電電流が制御される。特に、放電開始電圧Vth以上の電圧が印加される場合に、ピーク間電圧Vppの下限(未放電領域にある)は従来と変わりないものの、ピーク間電圧Vppの上限(放電領域にある)は従来よりも低減されるので、余分に大きいピーク間電圧Vppを印加する必要がない。このように、放電領域で決定する第2ピーク間電圧Vαの上限が従来より低減されるところが利点と言える。
また、第2関係式Yαの導出にあたって、放電開始電圧Vth以上の領域で第2ピーク間電圧Vαを印加する必要がなく、第1関係式Yβと第2関係式Yαとが関連付けられたデータが用いられる。その結果、交流電流Iacの制御が簡略化される。
なお、実施例1では、3点の第1ピーク間電圧Vβ1〜Vβ3の間の電圧範囲(レンジ)が、第1傾斜角βに関係なく、一定値であったが、この制御に限定されなくても良い。即ち、コントローラ50は、少なくとも3点以上で放電開始電圧Vth以上の電圧を印加して第2関係式Yβを導出し、第1関係式Yβの第1傾斜角βが大きくなるに従って、第2ピーク間電圧Vα1〜Vα3の間の電圧範囲(レンジ)を広く設定する制御をしても良い。
この構成の理由は、以下の理由による。すなわち、第2ピーク間電圧Vα1〜Vα3の電圧範囲(レンジ)が同じであっても、第1傾斜角βが大きくなるに従って第2ピーク間電圧Vα1〜Vα3の間の電圧範囲(レンジ)が狭くなる。このために、第1傾斜角βが大きくなるに従って第2ピーク間電圧Vα1〜Vα3の間の電圧範囲(レンジ)を予め広く設定する。
図7は、本発明の実施例2に係る交流電流Iacとピーク間電圧Vppとの関係を近似したグラフである。実施例2の構成及び制御のうち実施例1の構成及び制御と同一のものに関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様の画像形成装置に適用することができるため、画像形成装置の説明は省略する。実施例2の制御は、実施例1の制御と比べて、以下の点で異なる。すなわち、まず、装置本体100Aの外部の温度及び湿度を検知する『検知手段』である環境センサ15が問題となる点である。また、帯電ローラ2から感光体ドラム1へと流れる帯電電流を検知する『測定手段』である測定回路14が問題となる点である。
また、コントローラ50は、環境センサ15が検知する温度及び湿度と、測定回路14が測定する電流と、に基づいて、少なくとも3点以上(ここでは3点)の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3及び少なくとも3点以上(ここでは3点)の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を印加する電圧に決定する。
なお、ここでは、環境センサ15が温度及び湿度を検知する構成であるが、温度のみを検知する構成、又は、湿度のみを検知する構成であっても良い。その場合には、コントローラ50は、環境センサ15が検知する温度及び湿度の両方に基づいて、第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3及び第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を決定するが、この制御に限定されない制御も可能である。すなわち、温度のみに基づく制御も可能であるし、湿度のみに基づく制御も可能である。
また、コントローラ50は、3点の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3から第1関係式Yβを導出すると共に3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3から第2関係式Yαを導出する。コントローラ50は、第1関係式Yβ、第2関係式Yα、予め設定された所定の放電電流△Iacに基づいて、帯電ローラ2に印加する第2ピーク間電圧Vαを導出して帯電ローラ2に印加するように制御する。なお、このときに、コントローラ50は、最小2乗法によって、第1関係式Yβ、第2関係式Yαを導出する。以下、実施例2の構成に関して、詳述する。
コントローラ50は、環境センサ15を制御して、装置本体100Aの外部の温度及び湿度を検知する(図10参照)。この一方で、コントローラ50(図3参照)は、AC電源12を制御して帯電ローラ2に任意の電圧(例えば1.5kV)を印加すると共に、測定回路14を制御して帯電ローラ2から感光体ドラム1へと流れる交流電流を測定する(図10参照)。
そして、図7に示されるように、コントローラ50は、環境センサ15が検知した温度及び湿度のデータ、並びに、測定回路14が測定した感光体ドラム1に流れる電流のデータに基づいて、以下のことを決定する。すなわち、コントローラ50は、帯電ローラ2から感光体ドラム1に放電しない未放電状態における第1ピーク間電圧の3点(Vβ1、Vβ2、Vβ3)を決定する。また、コントローラ50は、帯電ローラ2から感光体ドラム1に放電する放電状態における第2ピーク間電圧の3点(Vα1、Vα2、Vα3)を決定する。これら6点のピーク間電圧は、図10を参照しつつ後述するテーブル(表)に基づいて決定する。
図8は、コントローラ50の制御工程を示すフローチャートである。図8に示されるように、コントローラ50は、放電電流制御を開始する。放電電流制御の開始は、電源投入時、記録材Pの印刷枚数が2000枚毎、前回転時に行う。
コントローラ50は、環境センサ15を制御して、装置本体100Aの外部の温度及び湿度を検知する(S20)。例えば、図10に示されるように、温度及び湿度が23℃・50%、30℃・80%、15℃・10%のような所定の区分けで検知する。
次に、コントローラ50は、帯電ローラ2に1.5kVを印加する(S21)。コントローラ50は、帯電ローラ2から感光体ドラム1に流れる帯電電流が800μA以下か否かを判断する(S22)。例えば、図10に示されるように、温度及び湿度が23℃・50%の場合には、交流電流Iacが800μA以下・1000μA未満・1000μA以上のいずれの範囲に含まれるのかを判断する。この場合に、例えば、800μA以下では、ピーク間電圧として、未放電領域では第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3=800V、1000V、1200Vを印加するように決定し、放電領域では第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3=1400V、1500V、1600Vを印加するように決定する。図10中の表の読み方は、この例に倣う。
その他、図10中で、温度及び湿度が30℃・80%の場合には、帯電電流が700μA以下・900μA未満・900μA以上のいずれの範囲に含まれるのかを判断する。温度及び湿度が15℃・10%の場合には、帯電電流が1300μA以下・1500μA未満・1500μA以上のいずれの範囲に含まれるのかを判断する。
コントローラ50は、S22の判断の結果、YESの場合には、AC電源12を制御して、未放電状態における3点の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を順次印加する(S23)。また、コントローラ50は、AC電源12及びDC電源11を制御して、放電状態における3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を順次印加する(S23)。コントローラ50は、算出式に基づいて交流電流Iacの量を決定処理する(S24)。この決定処理は、図9を参照しつつ後述する。
コントローラ50は、S22の判断の結果、NOの場合には、帯電ローラ2から感光体ドラム1に流れる電流値が1000μm未満であるか否かを判断する(S25)。コントローラ50は、S25の判断の結果、YESの場合には、AC電源12を制御して、未放電状態における3点の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を順次印加する(S26)。また、コントローラ50は、AC電源12及びDC電源11を制御して、放電状態における3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を順次印加する(S26)。コントローラ50は、算出式に基づいて交流電流Iacの量を決定処理する(S27)。
コントローラ50は、S25の判断の結果、NOの場合には、AC電源12を制御して、未放電状態における3点の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を順次印加する(S28)。また、コントローラ50は、AC電源12及びDC電源11を制御して、放電状態における3点の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を順次印加する(S28)。コントローラ50は、算出式に基づいて交流電流Iacの量を決定処理する(S28)。
図9は、放電電流制御の決定の工程を示すフローチャートである。図9に示されるフローを簡単に説明すると、以下のようになる。放電領域の第2ピーク間電圧Vα1、Vα2、Vα3を印加して交流電流Iα1、Iα2、Iα3を測定し、最小二乗法を用いて放電電流の第2関係式Yαを導出する。また、未放電領域の第1ピーク間電圧Vβ1、Vβ2、Vβ3を印加して交流電流Iβ1、Iβ2、Iβ3を測定し、最小二乗法を用いて未放電電流の第1関係式Yβを導出する。そして、前述の第1関係式Yβ及び第2関係式Yαから、印加するピーク間電圧Vppを決定する。こうして決定されたピーク間電圧Vppを定電圧制御のときに印加する。
以下、これを詳しく説明する。コントローラ50は、放電領域の第2ピーク間電圧Vα1を印加して交流電流Iα1を測定する(S31)。放電領域の第2ピーク間電圧Vα2を印加して交流電流Iα2を測定する(S31)。放電領域の第2ピーク間電圧Vα3を印加して交流電流Iα3を測定する(S31)。コントローラ50は、これらの第2ピーク間電圧(X=Vα1、Vα2、Vα3)及び交流電流(Y=Iα1、Iα2、Iα3)のプロットから第2ピーク間電圧Vα及び交流電流Iacの関係を直線に近似し、次式(2)を算出する(S33)。
(数2) 放電領域の近似直線 Yα=αX+A・・・(2)
また、コントローラ50は、未放電領域の第1ピーク間電圧Vβ1を印加して交流電流Iβ1を測定する(S32)。放電領域の第1ピーク間電圧Vβ2を印加して交流電流Iβ2を測定する(S32)。放電領域の第1ピーク間電圧Vβ3を印加して交流電流Iβ3を測定する(S32)。コントローラ50は、これらの第1ピーク間電圧X=Vβ1、Vβ2、Vβ3及び交流電流Y=Iβ1、Iβ2、Iβ3のプロットから第1ピーク間電圧Vβ及び交流電流Iacの関係を直線に近似し、次式(3)を算出する(S33)。
(数3) 未放電領域の近似直線 Yβ=βX+B・・・(3)
次に、コントローラ50は、式(2)及び式(3)の差分から、放電電流△Iacとなるピーク間電圧Vppを、次式(4)によって決定する(S34)。
(数4) Vpp=(D−A+B)/(α−β)・・・(4)
コントローラ50は、帯電ローラ2に印加するピーク間電圧Vppを、式(4)で導出したVppに切り替えて、定電圧制御し、前述の印字工程へと移行する(S35)。
前述してきたように、コントローラ50は、毎回の印字準備回転時に、印字時に所定の放電電流を得るために必要なピーク間電圧を算出し、印字中には導出したピーク間電圧を定電圧制御で印加する。このことで、帯電ローラ2の製造バラツキや材質の環境変動に起因する抵抗値のふれや、装置本体100Aの高圧バラツキを吸収し、確実に所望の放電電流を得ることができる。
実施例2の構成によれば、帯電ローラ2から感光体ドラム1に交流電流Iacを流して負荷変動を推測して、より最適なピーク間電圧Vppが得られる。そのために、最適な交流電流Iacが帯電電流として用いられる。したがって、従来技術よりも、過剰電流による感光体ドラム1の劣化や、画像流れが抑制され、また、電流不足による帯電不良が抑制される。
また、感光体ドラム1の状態も加味されてピーク間電圧Vppが制御される。その結果、感光体ドラム1の状態も加味されて放電電流が制御される。特に、放電開始電圧Vth以上の電圧が印加される場合に、ピーク間電圧Vppの下限(未放電領域にある)は従来と変わりないものの、ピーク間電圧Vppの上限(放電領域にある)は従来よりも低減されるので、余分に大きいピーク間電圧Vppを印加する必要がない。このように、放電領域で決定する第2ピーク間電圧Vαの上限が従来よりも低減されるところが利点と言える。
コントローラ50は、測定回路14が測定する交流電流Iacが大きくなるに従って、第2ピーク間電圧Vαを小さく設定する。これは、図10中にも表れているが、温度・湿度が23℃・50%の場合に、交流電流が800μA以下のときよりも、交流電流が1000μA未満のときの方で、第2ピーク間電圧Vαが小さく設定されている。
(他の実施例)
(1)モノカラー(単色)での印字動作についてのみ述べたが、本発明はこれに限るものではなく、フルカラーの印字動作においても同様の効果を発揮することが可能である。
(2)プリンタの非画像形成時である印字準備回転動作期間において、印字工程の帯電工程における印加交流電圧の適切なピーク間電圧値または交流電流値の演算・決定プログラムの実行は実施例のプリンタのように印字準備回転動作期間に限られるものではない。他の非画像形成時、すなわち初期回転動作時、紙間工程時、後回転工程時とすることもできるし、複数の非画像形成時に実行させるようにすることもできる。
(3)像担持体は表面抵抗が10 〜1014Ω・cmの電荷注入層を設けた直接注入帯電性のものであってもよい。電荷注入層を用いていない場合でも、例えば電荷輸送層が上記の抵抗範囲にある場合も同等の効果がえられる。表層の体積抵抗が約1013Ω・cmであるアモルファスシリコン感光体もよい。
(4)可撓性の接触帯電部材は帯電ローラの他に、ファーブラシ、フェルト、布などの形状・材質のものも使用可能である。また各種材質のものの組み合わせでより適切な弾性、導電性、表面性、耐久性のものを得ることもできる。
(5)接触帯電部材や現像部材に印加する振動電界の交番電圧成分(AC成分、周期的に電圧値が変化する電圧)の波形としては、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。直流電源を周期的にオン/オフすることによって形成された矩形波であってもよい。
(6)像担持体としての感光体の帯電面に対する情報書き込み手段としての像露光手段は実施例のレーザ走査手段以外にも、例えば、LEDのような固体発光素子アレイを用いたデジタル露光手段であってもよい。ハロゲンランプや蛍光灯等を原稿照明光源とするアナログ的な画像露光手段であってもよい。要するに、画像情報に対応した静電像を形成できるものであればよい。
(7)像担持体は静電記録誘電体などであってもよい。この場合は該誘電体面を一様に帯電した後、その帯電面を除電針ヘッドや電子銃等の除電手段で選択的に除電して目的の画像情報に対応した静電像を書き込み形成する。
(8)静電像のトナー現像方式・手段は任意である。反転現像方式でも正規現像方式でもよい。一般的に、静電像の現像方法は、以下の4種顛に大別される。第1に非磁性トナーをブレード等で現像スリーブ上にコーティングし、磁性トナーについてはこれを現像剤担持搬送部材上に磁気力によってコーティングして搬送して像担持体に対して非接触状態で適用し静電像を現像する方法(1成分非接触現像)がある。第2に、上記のように現像剤担持搬送部材上にコーティングしたトナーを像担持体に対して接触状態で適用し静電像を現像する方法(1成分接触現像)がある。
第3に、トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したものを現像剤(2成分現像剤)として用いて磁気力によって搬送して像担持体に対して接触状態で適用し静電像を現像する方法(2成分接触現像)がある。第4に、上記の2成分現像剤を像担持体に対して非接触状態で適用し静電像を現像する方法(2成分非接触現像)がある。
(9)転写手段は実施形態例のローラ転写に限られず、ブレード転写、ベルト転写、その他の接触転写帯電方式であってもよいし、コロナ帯電器を使用した非接触転写帯電方式でもよい。
(10)転写ドラムや転写ベルトなどの中間転写体を用いて、単色画像形成ばかりでなく、多重転写等により多色、フルカラー画像を形成する画像形成装置にも本発明は適用できる。
(11)感光体ドラム1等の像担持体、これに作用する作像プロセス機器2、4、7、8等は任意の組み合わせにて、画像形成装置本体に対して着脱交換自在のプロセスカートリッジとすることもできる。プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と感光体ドラム1(像担持体)とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つと感光体ドラム1とを一体的にカートリッジ化し画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。更に、少なくとも現像手段と感光体ドラム1とを一体的にカートリッジ化し画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
コントローラ50は、少なくとも1点以上の放電開始電圧未満のピーク間電圧に対する帯電電流の割合に関連付けられた少なくとも2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定し、電源D1によって2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を印加させると共に測定回路14によって帯電電流を測定させ、放電開始電圧未満のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、放電開始電圧以上のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、及び、予め設定された放電電流に基づいて、1点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を導出して印加するように制御するとしても良い。
1 感光体ドラム(像担持体)
2 帯電ローラ(帯電手段)
14 測定回路(電流測定手段)
50 コントローラ(制御手段)
100 画像形成装置
D1 電源(印加手段)
α 第2傾斜角
β 第1傾斜角
Yα 第2関係式
Yβ 第1関係式
Vth 放電開始電圧
Vpp ピーク間電圧
Vβ1〜Vβ3・・・第1ピーク間電圧
Vα1〜Vα3・・・第2ピーク間電圧

Claims (7)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段から前記像担持体へと放電が開始される放電開始電圧から、前記放電開始電圧以上の電圧に亘って、前記帯電手段に帯電電圧を印加する印加手段と、
    前記印加手段が印加する帯電電圧を制御して、前記帯電手段及び前記像担持体の間のピーク間電圧を制御する制御手段と、
    前記帯電手段から前記像担持体へと流れる帯電電流を測定する電流測定手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    少なくとも1点以上の放電開始電圧未満のピーク間電圧に対する帯電電流の割合に関連付けられた少なくとも2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定し、
    前記印加手段によって前記2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を印加させると共に前記電流測定手段によって帯電電流を測定させ、放電開始電圧未満のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、放電開始電圧以上のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、及び、予め設定された放電電流に基づいて、1点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を導出して印加するように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、3点の放電開始電圧未満のピーク間電圧に対する帯電電流の割合に関連付けられた3点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、放電開始電圧未満のピーク間電圧に対する帯電電流の割合が高い程に、放電開始電圧以上のピーク間電圧を小さく決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、放電開始電圧未満のピーク間電圧に対する帯電電流の割合が高い程に、放電開始電圧以上のピーク間電圧同士の間隔を広く決定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 像担持体と、
    前記像担持体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段から前記像担持体へと放電が開始される放電開始電圧から、前記放電開始電圧以上の電圧に亘って、前記帯電手段に帯電電圧を印加する印加手段と、
    前記印加手段が印加する帯電電圧を制御して、前記帯電手段及び前記像担持体の間のピーク間電圧を制御する制御手段と、
    前記帯電手段から前記像担持体へと流れる帯電電流を測定する電流測定手段と、
    画像形成装置本体の外部の温度及び湿度の少なくとも一方を検知する検知手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記検知手段が検知する少なくとも温度及び湿度の一方、及び、前記印加手段が所定の電圧を印加したときに前記電流測定手段が測定する帯電電流に基づいて、少なくとも1点以上の放電開始電圧未満のピーク間電圧、及び、少なくとも2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定し、
    前記印加手段によって前記2点以上の放電開始電圧以上のピーク間電圧を印加させると共に前記電流測定手段によって帯電電流を測定させ、放電開始電圧未満のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、放電開始電圧以上のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係、及び、予め設定された放電電流に基づいて、1点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を導出して印加するように制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、3点の放電開始電圧未満のピーク間電圧、及び、3点の放電開始電圧以上のピーク間電圧を決定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 放電開始電圧未満のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係は、最小2乗法によって導出される第1近似曲線であり、放電開始電圧以上のピーク間電圧とこれを印加したときの帯電電流の関係は、最小2乗法によって導出される第2近似曲線であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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