JP6136254B2 - 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム - Google Patents
樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP6136254B2 JP6136254B2 JP2012285415A JP2012285415A JP6136254B2 JP 6136254 B2 JP6136254 B2 JP 6136254B2 JP 2012285415 A JP2012285415 A JP 2012285415A JP 2012285415 A JP2012285415 A JP 2012285415A JP 6136254 B2 JP6136254 B2 JP 6136254B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical compensation
- film
- compensation film
- weight
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
(式中、nxはフィルム面内の進相軸方向の屈折率、nyはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率、nzはフィルム面外の屈折率を示し、dはフィルム厚みを示す。)
また、フマル酸エステル系樹脂からなる位相差フィルムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
本発明の樹脂組成物が含有するセルロース系樹脂は、β−グルコース単位が直鎖状に重合した高分子であり、グルコース単位の2位、3位および6位の水酸基の一部または全部をアシル基によりエステル化したポリマーであり、例えば、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート等が挙げられる。
(式中、nxは添加剤分子の進相軸方向の屈折率を示し、nyは添加剤分子の遅相軸方向の屈折率を示す。)
本発明の樹脂組成物における芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤は、芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環の分子内の個数については、特に制限はないが、光学特性に優れた光学補償フィルムとなることから、好ましくは1〜12個であり、さらに好ましくは1〜8個である。芳香族炭化水素環としては、例えば、5員環、6員環、7員環または二つ以上の芳香族環からなる縮合環等が挙げられ、芳香族性ヘテロ環としては、例えば、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、1,3,5−トリアジン環等が挙げられる。
Nz=(ny−nz)/(ny−nx) (3)
Rth=[(nx+ny)/2−nz]×d (4)
(式中、nxはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を示し、nyはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nzはフィルム面外の屈折率を示し、dはフィルム厚みを示す。)
本発明の光学補償フィルムは、輝度向上のため、光線透過率が好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
本発明の樹脂組成物を用いて得られた光学補償フィルムは、面内位相差(Re)を発現するために一軸延伸またはアンバランス二軸延伸することが好ましい。光学補償フィルムを延伸する方法としては、ロール延伸による縦一軸延伸法やテンター延伸による横一軸延伸法、これらの組み合わせによるアンバランス逐次二軸延伸法やアンバランス同時二軸延伸法等を用いることができる。また本発明では、熱収縮性フィルムの収縮力の作用下に延伸を行う特殊延伸法を用いずに位相差特性を発現させることができる。
重合体の構造解析は核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名:JNM−GX270)を用い、プロトン核磁気共鳴分光(1H−NMR)スペクトル分析より求めた。
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー製、商品名:C0−8011(カラムGMHHR―Hを装着))を用い、テトラヒドロフラン、またはジメチルホルムアミドを溶媒として、40℃で測定し、標準ポリスチレン換算値として求めた。
作成したフィルムの光線透過率およびヘーズは、ヘーズメーター(日本電色工業製、商品名:NDH2000)を使用し、光線透過率の測定はJIS K 7361−1(1997版)に、ヘーズの測定はJIS−K 7136(2000年版)に、それぞれ準拠して測定した。
試料傾斜型自動複屈折計(王子計測機器製、商品名:KOBRA−WR)を用いて波長589nmの光を用いて光学補償フィルムの位相差特性を測定した。
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル42g、フマル酸モノエチル7.7gおよび重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.66gを入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを55℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合をした。重合反応終了後、アンプルから重合物を取出し、テトラヒドロフラン200gで溶解させた。このポリマー溶液を4Lのヘキサン中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体27gを得た。得られた重合体の数平均分子量は53,000、フマル酸ジイソプロピル残基単位82モル%、フマル酸モノエチル残基単位18モル%であった。
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル38g、フマル酸モノエチル12gおよび重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.68gを入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを55℃の恒温槽に入れ、24時間保持することによりラジカル重合をした。重合反応終了後、アンプルから重合物を取出し、テトラヒドロフラン200gで溶解させた。このポリマー溶液を4Lのヘキサン中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体22gを得た。得られた重合体の数平均分子量は29,000、フマル酸ジイソプロピル残基単位73モル%、フマル酸モノエチル残基単位27モル%であった。
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル34g、フマル酸モノエチル16gおよび重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.58gを入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを55℃の恒温槽に入れ、33時間保持することによりラジカル重合をした。重合反応終了後、アンプルから重合物を取出し、テトラヒドロフラン200gで溶解させた。このポリマー溶液を4Lのヘキサン中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体15gを得た。得られた重合体の数平均分子量は21,000、フマル酸ジイソプロピル残基単位64モル%、フマル酸モノエチル残基単位36モル%であった。
容量75mLのガラスアンプルにフマル酸ジイソプロピル24g、フマル酸モノエチル26gおよび重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシピバレート0.47gを入れ、窒素置換と抜圧を繰り返したのち減圧状態で熔封した。このアンプルを50℃の恒温槽に入れ、72時間保持することによりラジカル重合をした。重合反応終了後、アンプルから重合物を取出し、テトラヒドロフラン200gで溶解させた。このポリマー溶液を4Lのヘキサン中に滴下して析出させた後、80℃で10時間真空乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体11gを得た。得られた重合体の数平均分子量は14,000、フマル酸ジイソプロピル残基単位48モル%、フマル酸モノエチル残基単位52モル%であった。
5リットルオートクレーブ中に、ヒドロキシプロピルメチルセルロース0.2重量%を含む蒸留水2600g、フマル酸ジイソプロピル1232g、フマル酸ジ−n−ブチル168g、重合開始剤(日油製、商品名:パーブチルPV)11gを仕込み、重合温度47℃、重合時間36時間の条件にて懸濁ラジカル重合反応を行った。得られた重合体粒子を濾過回収し、水、メタノールで十分に洗浄し80℃にて乾燥することにより、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸ジ−n−ブチル共重合体を得た。得られた重合体の数平均分子量は88000、フマル酸ジイソプロピル残基単位88モル%、フマル酸ジ−n−ブチル残基単位12モル%であった。
セルロースアセテートブチレート(ブチリル基=53モル%、アセチル基=33モル%、全置換度DS=2.58、数平均分子量=70,000、イーストマンケミカル製)143g、合成例1により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体8gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン15gをテトラヒドロフランに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、乾燥温度25℃にて乾燥した後、幅150mmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:5重量%):90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、120℃で1.5倍に一軸延伸した(延伸後の厚み60μm)。
セルロースブチレート(ブチリル基=53モル%、アセチル基=33モル%、全置換度DS=2.58、数平均分子量=70,000、イーストマンケミカル製)143g、合成例2により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体8gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン15gをテトラヒドロフランに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、乾燥温度25℃にて乾燥した後、幅150mmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:5重量%):90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、120℃で1.5倍に一軸延伸した(延伸後の厚み60μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表1に合わせて示す。
セルロースアセテートブチレート(ブチリル基=53モル%、アセチル基=33モル%、全置換度DS=2.58、数平均分子量=70,000、イーストマンケミカル製)143g、合成例3により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体8gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン15gをテトラヒドロフランに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、乾燥温度25℃にて乾燥した後、幅150mmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:5重量%):90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、120℃で1.5倍に一軸延伸した(延伸後の厚み60μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表1に合わせて示す。
セルロースアセテートブチレート(ブチリル基=53モル%、アセチル基=33モル%、全置換度DS=2.58、数平均分子量=70,000、イーストマンケミカル製)143g、合成例4により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体8gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン15gをテトラヒドロフランに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、乾燥温度25℃にて乾燥した後、幅150mmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:5重量%):90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、120℃で1.6倍に一軸延伸した(延伸後の厚み60μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表1に合わせて示す。
セルロースアセテートブチレート(ブチリル基=53モル%、アセチル基=33モル%、全置換度DS=2.58、数平均分子量=70,000、イーストマンケミカル製)143g、合成例4により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体8gと2―(2―ヒドロキシ―4―オクチルオキシフェニル)―2H―ベンゾトリアゾール15gをテトラヒドロフランに溶解して15重量%の樹脂溶液とし、コーターによりポリエチレンテレフタレートフィルム上に流涎し、乾燥温度25℃にて乾燥した後、幅150mmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:5重量%):90重量%、2―(2―ヒドロキシ―4―オクチルオキシフェニル)―2H―ベンゾトリアゾール:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、120℃で1.5倍に一軸延伸した(延伸後の厚み60μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表1に合わせて示す。
実施例1で用いたセルロースアセテートブチレート200gおよび2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン22gをテトラヒドロフラン800gに溶解し、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで80℃と段階的に乾燥し、幅150mm、厚み77μmのフィルム(樹脂組成物)を得た(セルロースアセテートブチレート:90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%)。得られたフィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に示す。
実施例1で用いたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体180gおよび2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン20gを塩化メチレン800gに溶解し、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで80℃と段階的に乾燥し、幅150mm、厚み80μmのフィルム(樹脂組成物)を得た(フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%)。得られたフィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に合わせて示す。
実施例1で使用したセルロースアセテートブチレート180gおよび2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン20gをメチルエチルケトン800gに溶解し、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで100℃と段階的に乾燥した後、幅150mm、厚み200μmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た(セルロースアセテートブチレート:90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%)。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、125℃で縦1.5倍、横1.1倍に延伸した(延伸後の厚み163μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に合わせて示す。
実施例1で用いたセルロースアセテートブチレート161.5g、合成例5により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸ジ−n−ブチル共重合体8.5gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン18gをメチルエチルケトン800gに溶解した。溶解したものを、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで100℃と段階的に乾燥した後、幅150mm、厚み220μmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸ジ−n−ブチル共重合体:5重量%):90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、125℃で縦1.5倍、横1.1倍に延伸した。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に合わせて示す。
実施例1で用いたセルロースアセテートブチレート85g、合成例1により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体85gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン18gを塩化メチレン800gに溶解した。溶解したものを、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで100℃と段階的に乾燥した後、幅150mm、厚み200μmの光学補償フィルム(樹脂組成物)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:50重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:50重量%):90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、125℃で縦1.5倍、横1.1倍に延伸した(延伸後の厚み164μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に合わせて示す。
セルロースアセテートブチレート(ブチリル基=82モル%、全置換度DS=2.46、数平均分子量=70,000)161.5g、合成例1により得られたフマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体8.5gと2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン91gを塩化メチレン800gに溶解した。溶解したものを、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで100℃と段階的に乾燥した後、幅150mm、厚み200μmの樹脂組成物(光学補償フィルム)を得た[樹脂成分(セルロースアセテートブチレート:95重量%、フマル酸ジイソプロピル/フマル酸モノエチル共重合体:5重量%):65重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:35重量%]。得られた光学補償フィルムを50mm角に切り出し、125℃で縦1.5倍、横1.1倍に延伸した(延伸後の厚み162μm)。得られた光学補償フィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に合わせて示す。
実施例2で用いたセルロースブチレート200gおよび2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン22gをテトラヒドロフラン800gに溶解し、Tダイ法により溶液流延装置の支持体に流延し、乾燥温度30℃、次いで80℃と段階的に乾燥し、幅150mm、厚み77μmのフィルム(樹脂組成物)を得た(セルロースブチレート:90重量%、2,2’,4,4’―テトラヒドロキシベンゾフェノン:10重量%)。得られたフィルムの光線透過率、ヘーズ、位相差特性を測定した。その結果を表2に合わせて示す。
Claims (12)
- 樹脂成分として下記一般式(1)で示されるセルロース系樹脂60〜99重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位40〜95モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位5〜60モル%を含むフマル酸エステル重合体1〜40重量%を含有し、さらに、該樹脂成分70〜99.99重量%および芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤0.01〜30重量%を含有する樹脂組成物であって、該芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤が、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、トリアジン系化合物から選ばれる添加剤であることを特徴とする樹脂組成物。
- 一般式(1)で示されるセルロース系樹脂のアシル化度が1.5〜3.0であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
- 請求項1または請求項2に記載の樹脂組成物を用いてなり、厚みが5〜200μmであることを特徴とする光学補償フィルム。
- 下記式(2)で示される面内位相差(Re)が80〜300nmで、下記式(3)で示されるNz係数が0.35〜0.65であることを特徴とする請求項3に記載の光学補償フィルム。
Re=(ny−nx)×d (2)
Nz=(ny−nz)/(ny−nx) (3)
(式中、nxはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を示し、nyはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nzはフィルム面外の屈折率を示し、dはフィルム厚みを示す。) - 下記式(2)で示される面内位相差(Re)が50〜200nmで、下記式(3)で示されるNz係数が−0.2〜0.2であることを特徴とする請求項3に記載の光学補償フィルム。
Re=(ny−nx)×d (2)
Nz=(ny−nz)/(ny−nx) (3)
(式中、nxはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を示し、nyはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nzはフィルム面外の屈折率を示し、dはフィルム厚みを示す。) - 下記式(2)で示される面内位相差(Re)が0〜20nmで、下記式(4)で示される面外位相差(Rth)が、−150〜10nmであることを特徴とする請求項3に記載の光学補償フィルム。
Re=(ny−nx)×d (2)
Rth=[(nx+ny)/2−nz]×d (4)
(式中、nxはフィルム面内の進相軸方向の屈折率を示し、nyはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率を示し、nzはフィルム面外の屈折率を示し、dはフィルム厚みを示す。) - 光線透過率が85%以上であることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかの項に記載の光学補償フィルム。
- ヘーズが1%以下であることを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれかの項に記載の光学補償フィルム。
- 樹脂成分として下記一般式(1)で示されるセルロース系樹脂60〜99重量%ならびにフマル酸ジイソプロピル残基単位40〜95モル%および下記一般式(2)で示されるフマル酸モノエステル残基単位5〜60モル%を含むフマル酸エステル重合体40〜1重量%であり、さらに、該樹脂成分70〜99.99重量%および芳香族炭化水素環または芳香族性ヘテロ環を有する添加剤0.01〜30重量%を含有する樹脂組成物を溶剤に溶解し、得られた樹脂溶液を基材にキャストし、乾燥後、基材より剥離することを特徴とする請求項3〜請求項8のいずれかの項に記載の光学補償フィルムの製造方法。
- 一般式(1)で示されるセルロース系樹脂のアシル化度が1.5〜3.0であることを特徴とする請求項9に記載の光学補償フィルムの製造方法。
- フマル酸エステル重合体が、フマル酸ジイソプロピル残基単位40〜95モル%およびフマル酸モノメチル残基単位、フマル酸モノエチル残基単位、フマル酸モノイソプロピル残基単位、フマル酸モノ−n−プロピル残基単位、フマル酸モノ−n−ブチル残基単位、フマル酸モノ−2−エチルヘキシル残基単位から選ばれるフマル酸モノエステル残基単位5〜60モル%を含むことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光学補償フィルムの製造方法。
- キャストして得られた厚み10〜200μmのフィルムを一軸延伸またはアンバランス二軸延伸させることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の光学補償フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012285415A JP6136254B2 (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012285415A JP6136254B2 (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014055257A Division JP6237366B2 (ja) | 2014-03-18 | 2014-03-18 | 光学補償フィルム用重合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014125610A JP2014125610A (ja) | 2014-07-07 |
JP6136254B2 true JP6136254B2 (ja) | 2017-05-31 |
Family
ID=51405374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012285415A Active JP6136254B2 (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6136254B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6048556B2 (ja) * | 2014-11-26 | 2016-12-21 | 東ソー株式会社 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
JP6572532B2 (ja) * | 2014-10-15 | 2019-09-11 | 東ソー株式会社 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
EP3208301B1 (en) | 2014-10-15 | 2019-04-03 | Tosoh Corporation | Resin composition and optical compensation film using same |
KR102390746B1 (ko) | 2014-10-15 | 2022-04-25 | 도소 가부시키가이샤 | 수지 조성물 및 그것을 사용한 광학 보상 필름 |
WO2016114347A1 (ja) * | 2015-01-16 | 2016-07-21 | Dic株式会社 | 重合性組成物及びそれを用いた光学異方体 |
JP6699260B2 (ja) * | 2016-03-14 | 2020-05-27 | 東ソー株式会社 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
JP6848338B2 (ja) * | 2016-10-25 | 2021-03-24 | 東ソー株式会社 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
JP7127327B2 (ja) * | 2018-03-29 | 2022-08-30 | 東ソー株式会社 | セルロース系樹脂組成物およびそれを用いた光学フィルム |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002071954A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-03-12 | Fuji Photo Film Co Ltd | 光学補償シート、偏光板および液晶表示装置 |
JP4696542B2 (ja) * | 2004-12-03 | 2011-06-08 | 東ソー株式会社 | 偏光子保護フィルムおよび偏光板 |
JP4835041B2 (ja) * | 2005-05-24 | 2011-12-14 | 東ソー株式会社 | フマル酸ジエステル重合体の製造方法 |
JP5830949B2 (ja) * | 2010-07-06 | 2015-12-09 | 東ソー株式会社 | 位相差フィルム用フマル酸ジエステル系樹脂及びそれよりなる位相差フィルム |
JP5636388B2 (ja) * | 2011-04-11 | 2014-12-03 | 富士フイルム株式会社 | セルロースアシレートフィルム、これを用いた偏光板および液晶表示装置 |
JP5920052B2 (ja) * | 2012-06-22 | 2016-05-18 | 東ソー株式会社 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
JP5782902B2 (ja) * | 2011-07-29 | 2015-09-24 | 東ソー株式会社 | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム |
-
2012
- 2012-12-27 JP JP2012285415A patent/JP6136254B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014125610A (ja) | 2014-07-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6136254B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP6048446B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP6572532B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP6136253B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
KR101950257B1 (ko) | 수지 조성물, 그것을 이용한 광학 보상 필름 및 광학 보상 필름의 제조 방법 | |
EP3208301B1 (en) | Resin composition and optical compensation film using same | |
JP6048556B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP5782902B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP5920052B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP2019026678A (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
WO2016060115A1 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP6848338B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP6699260B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP2019019303A (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
JP6237366B2 (ja) | 光学補償フィルム用重合体 | |
JP6229561B2 (ja) | 光学補償フィルム用重合体 | |
JP6808939B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学補償フィルム | |
WO2017122563A1 (ja) | 光学補償フィルムおよびその製造方法 | |
JP7287183B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれからなるフィルム | |
JP6897084B2 (ja) | 光学補償フィルムおよびその製造方法 | |
JP2023152307A (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた光学フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160816 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170216 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20170223 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170417 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6136254 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |